| 【発明の名称】 |
観賞物支持装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】田中 亘
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| 【要約】 |
【課題】ブロック塀にプランター等の観賞物を保持させるのに用いるハンガー器具では、ブロック塀の厚薄に応じた各種サイズのものが用意され、これらの中から購入者が適切なものを選ぶようになっていたため、購入間違いが頻繁に起こっていた。サイズ調節が可能なものもあったが、これは長方形プランター専用であって、2個組みの使用が必定とされ、1個だけでの使用は不安定であった。
【解決手段】ハンガー器具において、3本の取付脚6,7,8を有し、うち2本の取付脚7,8を互いに開閉可能にすると共に、開閉後の状態をボルトとナットとによる固定手段13で固定可能にした。そして、取付脚6や付属スタンド部11の先端部に観賞物15,16用のフック部10,12を設けた。取付脚6をブロック塀Wの一方面へ当接させ、取付脚7,8をブロック塀Wの他方面へ当接させて固定すれば、1個だけの使用でも強固で安定した取付状態が得られる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 装飾対象とする壁体(W)の一方側へ配する少なくとも2本の取付脚と、上記壁体(W)の他方側へ配する少なくとも1本の取付脚との合わせて3本以上の取付脚(6,7,8)で壁体(W)の上端部を跨ぎ込み可能になされ、これら取付脚(6,7,8)のうち少なくとも1本は、支点軸(6)(25)(35)を中心として水平揺動自在に保持された揺動部材(3)(4)を介して、他の取付脚との相互間隔を拡縮変更可能に設けられていると共に、上記揺動部材(3)(4)に対しては、水平揺動後の設定位置を固定可能にする脚固定手段(13)が設けられており、上記取付脚(6,7,8)、揺動部材(3)(4)、又はその他の適宜部材のいずれかに観賞物(15)(16)用の支持手段(10)(12)が設けられていることを特徴とする観賞物支持装置。 【請求項2】 請求項1記載の観賞物支持装置において、少なくとも1本の取付脚(6)はベース部材(2)に対して設けられ、他の取付脚(7,8)は、ベース部材(2)を含めて多重の重ね合わせ状態を形成させる複数の揺動部材(3,4)に対して各別に設けられていると共に、これらベース部材(2)と各揺動部材(3,4)とが1本の支点軸(6)を共用して連結保持されており、前記脚固定手段(13)が、ベース部材(2)と各揺動部材(3,4)とを肉厚方向で一斉に圧接・解放可能になされていることを特徴とする観賞物支持装置。 【請求項3】 請求項2記載の観賞物支持装置が具備する脚固定手段(13)において、ベース部材(2)には支点軸(6)の径方向に延びる中央溝孔(22)が設けられ、該ベース部材(2)に対して左方への開脚揺動を予定される揺動部材(3)には、上記中央溝孔(22)に対して支点軸(6)から遠い方の溝端(23a)を一致させた状態で支点軸(6)へ向けて右斜め方向へ傾く右傾斜溝孔(23)が設けられ、ベース部材(2)に対して右方への開脚揺動を予定される揺動部材(4)には、上記中央溝孔(22)に対して支点軸(6)から遠い方の溝端(24a)を一致させた状態で支点軸(6)へ向けて左斜め方向へ傾く左傾斜溝孔(24)が設けられ、これら中央溝孔(22)、右傾斜溝孔(23)、左傾斜溝孔(24)へボルト部材(25)が差し通されてその一端部へナット部材(26)が螺合可能になっていることを特徴とする観賞物支持装置。 【請求項4】 請求項1記載の観賞物支持装置において、少なくとも1本の取付脚(6)はベース部材(2)に対して設けられ、他の取付脚(7,8)は、ベース部材(2)に対して各々直接の重ね合わせ状態を形成させる複数の揺動部材(3,4)に対して各別に設けられていると共に、これらベース部材(2)と各揺動部材(3,4)とが各独自の支点軸(25)を介して各別に連結保持されており、前記脚固定手段(13)が、ベース部材(2)と各揺動部材(3,4)とを肉厚方向で個々に圧接・解放可能になされていることを特徴とする観賞物支持装置。 【請求項5】 請求項4記載の観賞物支持装置が具備する脚固定手段(13)において、ベース部材(2)と各揺動部材(3,4)とを連結保持する各支点軸(25)は、ベース部材(2)と各揺動部材(3,4)との少なくとも一方を貫通突出して設けられるボルト部材(25)によって形成されており、該ボルト部材(25)に対してナット部材(26)が螺合可能になっていることを特徴とする観賞物支持装置。 【請求項6】 請求項1記載の観賞物支持装置において、少なくとも2本の取付脚(6,8)はベース部材(2)に対して互いに所定間隔をおいて設けられ、他の取付脚(7)は、ベース部材(2)に重ね合わせ状態にされる揺動部材(3)に対して設けられていると共に、これらベース部材(2)と揺動部材(3)とが支点軸(35)を介して連結保持されており、前記脚固定手段(13)が、ベース部材(2)と揺動部材(3)とを肉厚方向に圧接・解放可能になされていることを特徴とする観賞物支持装置。 【請求項7】 請求項6記載の観賞物支持装置が具備する脚固定手段(13)において、ベース部材(2)又は揺動部材(3)のいずれか一方には、支点軸(35)を中心とした円弧状の溝孔(43)が設けられており、同他方には、上記溝孔(43)に差し込まれるボルト部材(25)用の取付孔(44)が複数設けられていることを特徴とする観賞物支持装置。 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の観賞物支持装置において、前記支持手段(10)が、いずれかの取付脚(6)に対して設けられていることを特徴とする観賞物支持装置。 【請求項9】 請求項8記載の観賞物支持装置において、前記支持手段(10)が設けられる取付脚(6)には、該支持手段(10)との間に、装飾対象の壁体(W)から支持手段(10)を離反して保持させるためのスペース形成部(17)が設けられていることを特徴とする観賞物支持装置。 【請求項10】 請求項2乃至請求項9のいずれかに記載の観賞物支持装置において、前記支持手段(12)が、ベース部材(2)の上方へ突出するスタンド部(11)を介して設けられていることを特徴とする観賞物支持装置。 【請求項11】 請求項10記載の観賞物支持装置において、前記支持手段(12)に採用されるスタンド部(11)が、ベース部材(2)に対して首振り自在になっていることを特徴とする観賞物支持装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する利用分野】本発明は、植木鉢をブロック塀に引っ掛ける場合等において使用可能な観賞物支持装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ブロック塀やフェンス等の壁体を飾るために、これらの比較的高い位置に、適宜ハンガー器具を用いてプランターや植木鉢等を保持させるということが行われている。この場合に用いるハンガー器具には、プランターや植木鉢等に応じて、形状、サイズ、支持方法(嵌合、載置、吊り下げ等)等が異なる種々のものがあるが、この他にも、壁体へ引っ掛けるフック部分として、その折り曲げサイズを壁体の肉厚に応じて種々に異ならせたものが多種、用意されている。 【0003】なお、図15に示すハンガー器具100のように、壁体Wへ引っ掛けるフック部分が、壁体Wの一方面側へ配される本体部101と、壁体Wの他方面側へ配される係止部材102との2部材によって組み立てられ、これら2部材が互いに伸縮自在とされ、且つボルト部材103とナット部材104とによる肉厚方向の圧接手段により、伸縮後の状態を固定可能になったもの、即ち、壁体Wの肉厚に応じたサイズ調節が可能になったものもあった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ハンガー器具には上記のように多種多様のものがあり、ハンガー器具の購入者らは、これらの中から、全ての条件に適合するものを慎重に選びだす必要がある。ここにおいて、プランターや植木鉢等に応じた形状、サイズ、支持方法等に関して選択を間違えることはあまりない。 【0005】しかし、壁体へ引っ掛けるフック部分の折り曲げサイズについては、間違いがよく生じるものであった。それは、ハンガー器具を購入する前の段階で、壁体の肉厚を下調べするのを忘れたり、ハンガー器具の購入後に、装飾対象とする壁体を変更したりすることが往々にして生じたりするためである。一方、図15に示したように壁体Wの肉厚に応じたサイズ調節が可能なハンガー器具100では、壁体Wの表裏同位置を対向状に挟持するだけの構造であり、壁体Wへの取付状態でも、左右方向へのガタツキが生じ易いということがあった。 【0006】そのため、この構造を有したハンガー器具100は、左右2か所以上で同時使用することが条件とされ、しかも、これら複数のハンガー器具100によって長方形プランターPを支持させたかたちとして(プランターPの荷重を受けることで)、全体として所定の剛性が得られるようになっていた。すなわら、このハンガー器具100では、1個だけで植木鉢等を支持するような使いかたはできないものであり、換言すれば、このハンガー器具100が具備するようなサイズ調節構造を、1個使用を想定したハンガー器具の構造に採り入れることは難しいものであった。 【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、装飾対象とする壁体に対して、その厚薄に応じたサイズ調整を可能なものとして(即ち、サイズ的な汎用性を持たせる)、購入時の選択間違いを解消できるようにしたり、購入後において装飾対象とする壁体を変更することを可能にしたりし、またこのようなサイズ調節構造を具備させたうえで、1個使用の場合でも、壁体に対する取付強度を強くして、安定化を向上できるようにした観賞物支持装置を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発明に係る観賞物支持装置は、少なくとも3本の取付脚を有したものであって、装飾対象とする壁体に対し、その上端部へ跨ぎ込ませるようなかたちで、壁体の一方側へ少なくとも2本の取付脚を配し、また壁体の他方側へ少なくとも1本の取付脚を配して使用する。 【0009】これら取付脚のうち少なくとも1本は、支点軸を中心として水平揺動自在となる揺動部材に対して設けられている。そのため、この揺動部材を水平揺動させれば、これに設けられた取付脚と他の取付脚との相互間隔を拡縮変更できることになる。従って、上記のように観賞物支持装置を壁体上端部へ跨ぎ込ませた状態で、この揺動部材を水平揺動させることにより、壁体の厚薄に何ら関係なく、各取付脚を、壁体の表裏両面に当接させることができるものとなる。 【0010】そして、揺動部材に対しては脚固定手段が設けられており、上記のように水平揺動後の設定位置、即ち、各取付脚の相互間隔を拡縮変更させた後の状態の固定が可能になっている。結局、このようにすることによって、各取付脚により、複数爪チャックの様にして壁体を肉厚方向に挟持したことになるので、確実且つ強固な取付状態が得られることになる。しかも、各取付脚による壁体の挟持状態は、壁体の表裏同位置を対向状にする2点当接ではなく、表裏で異なる位置を含んだ3点当接となっているので、それだけ取付強度が強く、安定したものになる。 【0011】このようなことから、例えば取付脚等に対して、吊掛けフック等の観賞物用の支持手段を設けておけば、1個使用の場合でも、壁体に対する観賞物の保持を安定的にできるものである。なお、取付脚は3本より多くすることも可能であるが、仮にその最小必要本数の3本とした場合について言うと、そのうち1本の取付脚だけを固定として他2本の取付脚を揺動可能なものにしたり、2本の取付脚を固定として残る1本の取付脚だけを揺動可能なものにしたりする等、構成的には、種々の態様が可能となっている。 【0012】また、揺動可能にする取付脚に対して、その揺動位置を固定するための脚固定手段としては、この揺動可能な取付脚に対して結合関係にある揺動部材と、その他の取付脚に対して結合関係にするベース部材とを、肉厚方向に貫通するボルト部材と、このボルト部材に螺合可能なナット部材とによって締結させる構造を採用することが可能であり、この場合の具体的な細部構造についても多種多様とすることができる。 【0013】一方、観賞物用の支持手段を取付脚に対して設けるに際しては、その取付脚として、揺動可能なものを選出するか又は不動のものを選出するかは何ら限定されるものではなく、また1本の取付脚に対して設けるだけでなく、複数本の取付脚に設けるようにしてもよい。その他、支持手段は、揺動部材に対して設けたり、更に別の構成部材(上記したベース部材等)に対して例えば取付脚よりも上方へ突出するスタンド等を介して設けたりすることが可能である。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1乃至図6は、本発明に係る観賞物支持装置1の第1実施形態を示している。この第1実施形態の観賞物支持装置1は、一つのベース部材2と、このベース部材2を含めて全体を三重の重ね合わせ状態とさせる二つの揺動部材3,4と、これらベース部材2及び揺動部材3,4に対して各別に設けられた合計3本の取付脚6,7,8と、ベース部材2に設けられた取付脚6に対して一体的に設けられた下部支持手段10と、ベース部材2に対してその上部から突出するスタンド部11と共に一体的に設けられた上部支持手段12と、ベース部材2と両揺動部材3,4との間で構成された脚固定手段13とを有している。 【0015】なお、以下では、説明の便宜上、ベース部材2の直ぐ下面側に設けられる揺動部材3を「第1揺動部材」と言い、この第1揺動部材3の更に下面側に設けられる揺動部材4を「第2揺動部材」と言う。また、第1揺動部材3に設けられた取付脚7を「第1取付脚」、第2揺動部材4に設けられた取付脚8を「第2取付脚」と言い、これらに対してベース部材2に設けられた取付脚6を「第3取付脚」と言う。 【0016】ベース部材2は、扇形の板材によって形成されており、そのカナメ位置に相当して設けられる軸心形成部2aを中心にして、左右対称形となっている。このベース部2において、第3取付脚6及び下部支持手段10は軸心形成部2aの下側に位置付けられ、スタンド部11及び上部支持手段12は軸心形成部2aの上側に位置付けられている。 【0017】これら第3取付脚6、下部支持手段10、スタンド部11、上部支持手段12は、ベース部材2の軸心形成部2aに対し、1本の棒素材を上下貫通状に設けてこの貫通部分を溶接し、且つその長手方向の所定部位を必要に応じて直線状にしたり所定形状に折曲したりして、形成させたものである。なお、下部支持手段10及び上部支持手段12は、いずれも上記棒素材を縦方向に曲げて渦巻き形状とすることにより、下位置から巻き上がる部分を形成させてこの部分を吊掛けフック部10a,12aとさせたもので、観賞物15,16に多少の揺れが生じても脱落し難くしてある。 【0018】また、下部支持手段10は、第3取付脚6との間に、斜め下方へ延びるスペース形成部17を介して設けられている。従って、この下部支持手段10に対して観賞物15を吊り下げた場合、観賞物15は壁体Wから所定距離だけ離れた状態に保持されることになり、壁体Wと干渉することが防止される。このスペース形成部17は、下部支持手段10に対する観賞物15の吊り下げを容易化させるうえでも有益となっている。 【0019】第1揺動部材3も、扇形の板材によって形成されたものであるが、図3乃至図5に示す向きにおいて、そのカナメ位置に相当して設けられる軸心形成部3aを中心にして、右側方がベース部材2よりも小型化された左右非対称形となっている。この第1揺動部材3の軸心形成部3aには、ベース部材2の下部支持手段10側から第3取付脚6へと差し通し可能となる貫通孔18が設けられている。従って、この第1揺動部材3は、第3取付脚6における挿通部分を支点軸として、このまわりで水平揺動自在になっている。 【0020】第1取付脚7は、L字状に折曲した棒素材を、この第1揺動部材3における左辺部の外周寄り下面へ溶接することによって形成させたものである。第2揺動部材4も、扇形の板材によって形成されたものであるが、図3乃至図5に示す向きにおいて、そのカナメ位置に相当して設けられる軸心形成部4aを中心にして、左側方がベース部材2よりも小型化された左右非対称形となっている。 【0021】この第2揺動部材4の軸心形成部4aには、ベース部材2の下部支持手段10側から第3取付脚6へと差し通し可能となる貫通孔19が設けられている。従って、この第2揺動部材4も、第3取付脚6における挿通部分を支点軸として、このまわりで水平揺動自在になっている。第2取付脚8は、L字状に折曲した棒素材を、この第2揺動部材4における右辺部の外周寄り上面へ溶接することによって形成させたものである。 【0022】なお、第1取付脚7の棒素材における水平部分7aは、第1揺動部材3の下面に設けられ、第2取付脚8の棒素材における水平部分8aは、第2揺動部材4の上面に設けられている。そこで、第1揺動部材3の軸心形成部3aと第2揺動部材4の軸心形成部4aとの対向間に、第1取付脚7や第2取付脚8の各棒素材の太さと同等以上の間隔を保持させるためのスペーサ(図示略)を設けておくと、第1揺動部材3と第2取付脚8との相互干渉や、第2揺動部材4と第1取付脚7との相互干渉を起こさずに、両者の相対的な揺動範囲を広くとれることになる。 【0023】ただ、これら第1取付脚7や第2取付脚8の各棒素材において、水平部分7a,8aは、場合によっては省略することが可能であり、また第1揺動部材3や第2揺動部材4の外周端面へ取り付けて太さスペースを省略することも可能である。前記脚固定手段13は、ベース部材2と両揺動部材との三者を肉厚方向に圧接・解放可能な構造になっている。 【0024】すなわち、ベース部材2には中央溝孔22が設けられ、第1揺動部材3には右傾斜溝孔23が設けられ、第2揺動部材4には左傾斜溝孔24が設けられており、これら各溝孔22,23,24に対してボルト部材25を差し通し、このボルト部材25へ蝶ナット等のナット部材26を螺合させるようになっている。ベース部材2に設けられた中央溝孔22は、扇形状の左右方向中心となる位置で、支点軸となる第3取付脚6の径方向に沿って延びるように設けられたものである。 【0025】第1揺動部材3に設けられた右傾斜溝孔23は、支点軸(第3取付脚6)から遠い方の溝端23aを基準として支点軸の方を見たときに、右斜め方向へ傾くように設けられたものであり、また第2揺動部材4に設けられた左傾斜溝孔24は、支点軸(第3取付脚6)から遠い方の溝端24aを基準として支点軸の方を見たときに、左斜め方向へ傾くように設けられたものである。 【0026】そのため、図5に示すように、ベース部材2に対して第1揺動部材3を右方側へ揺動させた状態とし、また第2揺動部材4を左方側へ揺動させた状態として、第1取付脚7と第2取付脚8とを閉脚させたとき、中央溝孔22、右傾斜溝孔23及び左傾斜溝孔24は、それぞれ支点軸(第3取付脚6)から遠い位置で互いに交差するようになる。従って、この交差位置へボルト部材25が位置付けられることになる。 【0027】そして、この状態から、図4に示すように第1揺動部材3を左方へ向け、また第2揺動部材4を右方へ向けて揺動させ、第1取付脚7と第2取付脚8とを開脚脚させると、中央溝孔22、右傾斜溝孔23及び左傾斜溝孔24の交差部は、徐々に支点軸(第3取付脚6)へ近い位置へ移動し、これに伴ってボルト部材25の位置付けが変わるようになる。 【0028】このことから明らかなように、この脚固定手段13では、第1揺動部材3と第2揺動部材4とが、それらの揺動向き及び揺動量(揺動角度)を同調させる構造になっている。従って、第1及び第2取付脚7,8は、常に第3取付脚6を中心として左右均等に開閉することになり、下部支持手段10及び上部支持手段12は、常に壁体Wにおける正面を向く状態に保持されることになる。 【0029】このような構成の観賞物支持装置1では、第3取付脚6を装飾対象とする壁体Wの一方側へ配し、第1、第2取付脚7,8を壁体Wの他方側へ配するようにして、これら第1取付脚7、第2取付脚8及び第3取付脚6で壁体Wの上端部を跨ぎ込ませるようにする。そして、脚固定手段13においてナット部材26を緩め、第1及び第2揺動部材3,4を支点軸(第3取付脚6)まわりで揺動させることにより、第1、第2取付脚7,8における開脚角度を調節して、これらと第3取付脚6との相互間隔を壁体Wの肉厚に合わせるようにする。 【0030】そして、第1、第2取付脚7,8と第3取付脚6との3本全部が壁体Wの表裏面に当接したときに、上記脚固定手段13のナット部材26を締め込むようにする。その後、下部支持手段10や上部支持手段12に対して観賞物15,16等を吊り下げる等すればよい。なお、この第1実施形態の観賞物支持装置1では、下部支持手段10の下端部と第1取付脚7及び第2取付脚8の各下端部とが同じ高さに形成されている。そのため、この観賞物支持装置1を屋内又は屋外の床に据え置き状にして、上部支持手段12へ観賞物16等を吊り下げるといった使用形態を採ることも可能になっている。 【0031】図7乃至図9は、本発明に係る観賞物支持装置1の第2実施形態を示している。この第2実施形態の観賞物支持装置1において、第1実施形態と異なるところは、一つのベース部材2に対して、第1及び第2揺動部材3,4が各々、直接の重ね合わせ状態にされており、脚固定手段13についても、これら第1、第2揺動部材3,4に対して各別に設けられている点にある。 【0032】すなわち、この第2実施形態の第1、第2揺動部材3,4は、いずれも相互隣接配置が可能な円形の板材によって形成されている。そして、各脚固定手段13は、第1、第2揺動部材3,4の各中心部から上方へ突出する状態で溶接等により設けられたボルト部材25を、ベース部材2に設けられた貫通孔30,31に対して、その下から差し込み、上部側へ突出した部分へナット部材26を螺合させる構成となっている。 【0033】このことから明らかなように、各脚固定手段13では、ナット部材26を緩めることによってベース部2の各貫通孔30,31内でボルト部材25を回動可能な状態にし、これらのボルト部材25の回動によって第1、第2揺動部材3,4の水平揺動、即ち、第1、第2取付脚7,8の開閉動を可能にすると共に、ナット部材26の締め込みによって第1、第2揺動部材3,4(第1、第2取付脚7,8)をベース部材2に対して固定可能にするものである。 【0034】このように、各脚固定手段13のボルト部材25は、ベース部材2に対して第1及び第2揺動部材3,4を水平揺動させるための支点軸として利用されているものであり、この点も、第1実施形態と異なっている(第1実施形態では、第3取付脚6の一部を支点軸に利用していた)。なお、その他、ベース部材2が左右対称の扇形板材により形成され、そのカナメ位置の軸心形成部2aに第3取付脚6が設けられている点をはじめ、この第3取付脚6を形成する棒素材によってスペース形成部17、下部支持手段10、スタンド部11、上部支持手段12が一体的に設けられている点や、第1、第2取付脚7,8が、L字状に曲げた棒素材を第1、第2揺動部材3,4にそれぞれ溶接等によって固定することで形成してある点、及びこの第2実施形態における使用状況等は、第1実施形態と同じである。 【0035】ただ、この第2実施形態の観賞物支持装置1では、第1揺動部材3と第2揺動部材4とに対して各別の脚固定手段13が設けられているため、それらの揺動向き及び揺動量(揺動角度)はそれぞれ独自に調節できるものである。即ち、第3取付脚6に対する第1取付脚7の相互間隔や、第3取付脚6に対する第2取付脚8の相互間隔を各別の設定にできるので、図9に示すように壁体Wに対して下部支持手段10及び上部支持手段12を斜め方向へ向けるようにすることもできる。 【0036】図10及び図11は、本発明に係る観賞物支持装置1の第3実施形態を示している。この第3実施形態の観賞物支持装置1では、一つのベース部材2と、このベース部材2に重ね合わせ状態にされる一つの揺動部材3と、ベース部材2に対して互いに所定間隔をおいて設けられる2本の取付脚6,8と、揺動部材3に対して設けられる取付脚7と、ベース部材2の上方でスタンド部11を介して保持される上部支持手段12と、ベース部材2と揺動部材3との相互間に設けられた脚固定手段13とを有している。 【0037】なお、この第3実施形態では、取付脚6,7,8の設けられる対象が上記第1実施形態や第2実施形態の場合とやや異なるが、これら各実施形態と呼称や符号を揃えて理解し易くするために、ベース部材2に設けられた取付脚6,8をそれぞれ「第3取付脚6」「第2取付脚8」と言い、揺動部材3に設けられた取付脚7を「第2取付脚」と言うものとする。 【0038】ベース部材2は扇形板材により形成されており、そのカナメ位置に相当して設けられる軸心形成部2aには、丸パイプ材が上下貫通状に設けられ、溶接等により固定されている。そして、この丸パイプ材において、ベース部材2の下部への突出量は長くされ、この部分が第3取付脚6とされていると共に、ベース部材2の上部への突出量は短くされ、この部分の外周面が、揺動部材3の水平揺動を支持させるための支点軸35として利用される。 【0039】また、この丸パイプ材における中空孔は、上記スタンド部11及び上部支持手段12を首振り自在に保持するための保持部36として利用される。第2取付脚8は、L字状に折曲した棒素材を、ベース部材2における右辺部の外周寄り上面へ溶接することによって形成させたものである。一方、揺動部材3は、ベース部材2と略同形をした板材により形成されており、そのカナメ位置に相当して設けられる軸心形成部3aには、上記支点軸35へ嵌まる貫通孔37が設けられている。従って、この揺動部材3は、ベース部材2に対してこの支点軸35まわりで水平揺動自在になっている。 【0040】第1取付脚7は、L字状に折曲した棒素材を、この揺動部材3における右辺部の外周寄り下面へ溶接することによって形成させたものである。スタンド部11及び上部支持手段12は、1本の棒素材における所定部位を必要に応じて直線状にしたり所定形状に折曲したりして、形成させたものであるが、スタンド部11の下部には、上記棒素材を更に下方へ長くさせることによって形成した首振り軸39が設けられている。そして、これらスタンド部11と首振り部39との間には、鍔状に突出する旋回座40が設けられている。 【0041】この首振り軸39は、ベース部材2に設けられた上記保持部36内へ回転自在に挿入される直径とされ、またこの保持部36を突き抜けない長さとされている。脚固定手段13は、ベース部材2に対して支点軸35を中心に円弧状に形成された溝孔43と、この溝孔43に差込可能とされるボルト部材25と、揺動部材3に対して、上記ボルト部材25を螺合可能な雌ネジとして形成された取付孔44とを有し、ボルト部材25をいずれか一つの取付孔44へ螺合させる構成となっている。 【0042】このことから明らかなように、脚固定手段13では、ボルト部材25を緩めることにより、溝孔43の範囲内でベース部2に対する揺動部材3の水平揺動、即ち、第1、第2取付脚7,8の開閉動を可能にすると共に、ボルト部材25の締め込みによって揺動部材3(第1、第2取付脚7,8の開脚状態)を固定可能にするものである。 【0043】また、ボルト部材25を螺合させる取付孔44を異ならせることにより、この取付孔44の位置に基づいて揺動部材3の揺動領域を異ならせることができ、これによって第1、第2取付脚7,8の開脚可能な範囲を拡縮変更できることになる。従って、取付可能な壁体Wとしての厚薄範囲を広げることができる。この第3実施形態では、スタンド部11及び上部支持手段12が首振り自在になっているので、壁体Wに対する上部支持手段12の向きを任意に、またいつでも変更できる利点がある。 【0044】図12は、本発明に係る観賞物支持装置1の第4実施形態を示している。この第4実施形態は、第2実施形態(図7乃至図9参照)と同様に、ベース部材2に対して二つの揺動部材3,4を備え、且つそれぞれに脚固定手段13が設けられているものである。しかし、この第2実施形態とは、下部支持手段10がベース部材2に対して直接に設けられており、取付脚6とは別構造になっている点や、ベース部材2に対して2本の取付脚6,46を設けている点等で大きく異なっている。 【0045】また、ベース部材2の形状や下部支持手段10の形状にも違いがあり、上部支持手段12を具備しないところも異なっている。なお、ベース部材2に対して、その上面側へ各揺動部材3,4を配するようにしたので、脚固定手段13としては、ベース部材2から上方へ向けてボルト部材(図示略)を突設しておき、これらのボルト部材へ各揺動部材3,4を貫通保持させた状態で、ナット部材26を螺合させる構成とした。 【0046】この第4実施形態では、ベース部材2に対して、取付脚6,46と下部支持手段10とが前後方向で所定間隔をおいて対向する関係になっている。そこで、この間隔を、ある程度分厚い壁体Wの厚さと等しく形成しておけば、壁体Wへの取付時において揺動部材3,4の揺動調節(取付脚7,8の開閉調節)が不要になる場合もある。また、薄い壁体Wへの取付時には、この下部支持手段10を取付脚6,46の代用として使用することも可能になり、これによって壁体Wに対する出入方向の位置調節が可能になるという利点もある。 【0047】図13は、本発明に係る観賞物支持装置1の第5実施形態を示している。この第5実施形態は、ベース部材2をはじめ、このベース部材2に設ける取付脚6及び下部支持手段10につき、棒素材を折り曲げることによって互いに一体で形成させたものである。なお、その他、二つの揺動部材3,4を備え、且つそれぞれに脚固定手段13を設けている点等は、上記第4実施形態等と同じである。 【0048】また、この第5実施形態でも、薄い壁体Wへの取付時において下部支持手段10を取付脚6として代用する使い方ができるものであり、この場合に、下部支持手段10に対する観賞物の吊り下げを容易化させ、且つ吊り下げた観賞物が壁体Wから離れるようにするために、この下部支持手段10の垂下部10bに対してスペース形成部17を形成させている。 【0049】図14は、本発明に係る観賞物支持装置1の第6実施形態を示している。この第6実施形態は、第1実施形態(図1乃至図6参照)と主要構成が略同じものであるが、上部支持手段12は省略してあると共に、下部支持手段10はプランターPの支持に適合する形状にしてあり、これらの点において第1実施形態と異なっている。 【0050】この第6実施形態の観賞物支持装置1は、この図14によって明らかなように、壁体Wに対して複数を一組として使用するものである。ところで、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。例えば、各部構成部材の形成材料として、棒素材、板材、丸パイプ材等を用いた場合を各種説明したように、これらは何ら限定されるものではなく、この他にも、細帯状板材や、角棒材、各種断面形状の条材等を使用可能である。 【0051】観賞物として軽量のものを対象とする場合には、樹脂材や木材等によって形成することも可能である。また、各部材相互の結合構造においても、溶接、ねじ止め、折曲による一体構造等、適宜採用可能である。取付脚6,7,8の本数については、何度も説明した通り、全体として3本以上であればよいものであり、特に、揺動可能なものと不動のものとの配分本数や配置関係等は何ら限定されるものではない。 【0052】支持手段10,12等の形状、構造、形成位置等は、支持の対象とする観賞物の形状、重さ、支持形態等に応じて適宜変更可能である。従って、例えば、ベース部材2の上部に対して受け皿状をした支持手段を設けて、植木鉢等を載置可能にすることも可能である。壁体Wは、ブロック塀だけでなく、格子状、枡目状、アミ目状等の柵、フェンス、衝立、その他の各種仕切体等、何ら限定されるものではない。 【0053】壁体Wに対し、この観賞物支持装置1の取付位置を「上端部」としているのは、壁体Wの頂上部であることを限定したものではない。従って、例えば壁体Wにおける高さ方向の中途部に、観賞物を収納可能な開口部があるとき等は、この開口部内の下側の開口縁部を「上端部」として、観賞物支持装置1を取り付ければよいものである。 【0054】観賞物としては、プランターや吊鉢に限定されるものではなく、金魚鉢や鳥籠、レリーフ等、観賞に値するものであれば何でもよい。 【0055】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明に係る観賞物支持装置は、少なくとも3本の取付脚を有したものであって、装飾対象とする壁体に対し、その上端部へ跨ぎ込ませるようなかたちで、壁体の一方側へ少なくとも2本の取付脚を配し、壁体の他方側へ少なくとも1本の取付脚を配して使用する。 【0056】そして、これら取付脚のうち少なくとも1本は、水平揺動自在な揺動部材に対して設けられ、且つこの揺動部材は脚固定手段によって揺動後の状態を固定可能になっているので、各取付脚の相互間隔を拡縮変更して、各取付脚を壁面の表裏両面へ当接させることができるものとなっている。そのため、この観賞物支持装置は、装飾対象とする壁体の厚薄に何ら関係なく、確実且つ強固な取付状態が得られることになる。即ち、サイズ的な汎用性を持たせることができるので、購入時の選択間違い等は解消可能であり、また購入後における取付位置の変更も可能になる。 【0057】また、この観賞物支持装置において、各取付脚による壁体の挟持状態は、壁体の表裏で異なる位置を含んだ3点当接となっているので、それだけ取付強度が強く、安定したものになる。従って、1個だけの使用でも、壁体に対する観賞物の保持を強固で安定的なものとすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】592112994 【氏名又は名称】アップルウェアー株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月2日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−215918 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月10日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−21192 |
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