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【発明の名称】 プラスチック容器に着脱可能な園芸用給水タンク部品およびそれを利用した装飾用置物
【発明者】 【氏名】木田川 尚子

【要約】 【課題】製造物責任法が施行された現在も遅々として進まないペットボトル、プラスチック容器の回収であるが、直射日光、耐水性に優れたそれらの特性を生かし、消費者の手で有効に活用出来る手段がないものであろうか、という発想の元に考え付いた園芸用給水タンク部品、およびそれを利用した装飾用置物。

【解決手段】ペットボトル、プラスチック容器の中に水、又は液肥、薬液等を入れ、図1の透水性、過水性、通水性、保水性、耐水性、加工性に優れた素材で出来た本体(1)及び樹脂製、或いはゴム製の溝を切ったパッキン(3)部分からなる園芸用給水タンク部品でフタをし、それを植物の根元土中に差し込む事で水切れを防ぎ栄養補給、薬効促進を計り、その生育環境を良好にする。即時に容易に作る事が出来、容器の容量により、液体量の調節も可能である。また、タンクに置物をかぶせることで、タンクが芯棒(軸)の役割をすると同時に装飾性を高める。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 透水性、過水性、通水性、保水性、耐水性、加工性に優れた素材から出来た本体(1)と樹脂製、或いはゴム製の溝を切ったパッキン(3)部分から成る園芸用給水タンク部品。パッキンの内径は、ペットボトル、プラスチック容器の口部分にピッタリ閉められる大きさである。本体(1)の溝部分(2)に耐水性の接着剤を付け、パッキン(3)をはめ込む事により、水漏れ防止着脱時の力、外界の震動に耐え得る強度を兼ね備えている。たとえば、現在、主流として出回っている500ml,900ml.1.5lのペットボトルの口部分は、どれも皆同一の大きさであるから、本発明の部品は、どれにでも着脱可能で、使用した後は外し、コンパクトに収納出来る。ペットボトルだけでなく、口のサイズの合うプラスチック容器も家庭で容易に見つけられる。従って、パッキンの内径によっては、1個で数種類のプラスチック容器に使用が可能となる。また、本部品は、どの容量のペットボトル、プラスチック容器に水を満たして使用しても丈夫で、連続、または再三の使用に耐え得る強度を持つ。また、容易に抜けたり倒れたりする事のない長さを持ち、先端を円錐形にする事で、土にささり易く、シンプルな形状を持つ園芸用給水タンク部品である。
【請求項2】 直射日光、耐水性に優れたペットボトル、プラスチック容器をタンク部分に利用する事により、オールシーズン、外の庭や畑でも、家の中でも使用出来る給水タンクを容易に、即時に作れ、選んだペットボトル、プラスチック容器の大きさにより、給水量が調節出来、また、使用する鉢の大きさ、土の量を選択出来る。また、透明なペットボトル、プラスチック容器を利用する事により、中の液体の減り具合が一目瞭然となる。何よりも、昨今、ゴミ問題を語るとき、避けて通ることの出来ないペットボトル、プラスチック容器を有用な道具に変える園芸用給水タンク部品である。
【請求項3】 本体(1)を透水性、過水性、通水性、保水性、耐水性、加工性に優れた素材で作ることにより、ペットボトル、プラスチック容器内の水が徐々に土を湿らせ、植物に必要な水を供給することが出来る。また、ペットボトル、プラスチック容器内の水を適度な濃度の液体肥料、又は薬液に変える事により、植物に必要な栄養や薬効を根を痛める事無く供給する事が出来る園芸用給水タンク部品である。
【請求項4】 このところ、単に花や木の美しさを愛でるだけでなく、庭のそこここに陶器、樹脂、強化プラスチック製の装飾用の置物を置く事が流行っている。そういったもののほとんどが、底に小さな円形の穴を持つ。その穴を大きく、またある程度の高さを持たせる事により、これを上からかぶせれば、地上のペットボトル、プラスチック容器の部分が隠れ、見た目にも美しい。それだけでなく、従来、雨や風によって倒れ、汚れたりしていた置物が、転倒を防止する芯棒(軸)を持つ事となる。園芸用給水タンクが装飾用の置物の転倒防止用の働きをする。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製造物責任法が施行された現在も容易に進まないペットボトル、プラスチック容器の回収に対し、視点を変えて、消費者に便利な道具として利用してもらうための部品として思いついた、透水性、過水性、通水性、保水性、耐水性、加工性に優れた素材から成る給水タンクの部品である。
【0002】また、最近よく庭で見かけるようになった陶器製の置物は、従来、底の部分に硬貨大の小さな穴が開いている。これをペットボトル、プラスチック容器が入る程度の大きさの穴に変え、高さもペットボトル、プラスチック容器がはまる高さにすれば、給水タンクの飾りカバーとなる。
【0003】
【従来の技術】従来、“ウォーターキーパー”と称する素焼き製の簡易給水器があるにはあるが、これはタンク部分もすべて陶器で作られている。小さく可愛い形をしておりアクセサリーとしての価値はあるものの、実用からは随分かけ離れたものである。水は思う程入らず、直射日光や水に当たると上の飾りの陶器部分はもろく、塗料が剥げたり、非常に割れ易くなってくる。外の庭や畑には極めて不向きな物である。また、ハンギングの鉢などに挿すと、花が鉢一杯に広がった時には全く隠れてしまって、飾りどころか見えなくなってしまったり、水が入り難くなってしまう。しまいには、葉や、花に隠れて、挿していた事を忘れてしまったりする始末である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、従来の“ウォーターキーパー”と称する素焼き製の簡易給水器の最大の欠点である直射日光や水に対する耐久性のなさという弱点を、既存の、しかも家庭にあって邪魔でやっかいなゴミの存在であるペットボトル、プラスチック容器が克服する。ペットボトルの利用法は、現在さまざまな形で考えられてはいるが、部品を付加する利用法はこれといって有効なものは少ない。しかし、腐敗もしない、直射日光にも水にも強いという点では、このやっかいなゴミは、非常に優れたタンクの役割を、この部品を装着する事によって可能にする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、この透水性、過水性、通水性、保水性、耐水性、加工性に優れた素材から成る園芸用給水タンク部品が必要となる。この部品を装着することによって出来る園芸用給水タンクは、図3のように、ペットボトル、プラスチック容器を地上に出すことによって、直射日光にも雨風にも耐え得る強度を兼ね備えたタンク部分を持つ。そして、地中に水分、液体肥料、及び薬液を本体(1)の生地を通してしみださせることによって、植物の水切れ防止、栄養補給、薬効吸収を可能にする。
【0006】従来の“ウォーターキーパー”に比べ大量の、しかも、使い手のおよそ必要と思われる量の水分、液体肥料、及び薬液が、装着するペットボトル、プラスチック容器を選ぶ事によって供給出来る。
【0007】装着するペットボトル、プラスチック容器が、透明である場合、中の液体の減り具合を容易に調べる事が出来る。そして、必要に応じて補充する事が出来る。
【0008】しかも、ペットボトル、プラスチック容器は、家庭内でも容易にゴミの中から見付けだす事が出来る。そして、ゴミ少量化とリサイクルに役立つ。
【0009】園芸用の置物の芯棒(軸)の役割を果たし、転倒を防止し、庭をさらに美しく飾る事が出来る。
【0010】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を、実施例に基づき図面を参照して説明する。まず第一に、一般的に出回っているペットボトルは、500ml.900ml1.5lと容量は異なっているものの、口の大きさはどれも同じである。また、同じ口のサイズのプラスチック容器も、家庭内で容易に見つけられる。これが、この発明の発想の原点である。
【0011】使用する場所、鉢の大きさによってペットボトル、プラスチック容器のサイズを選ぶ。それに、水、または適度な濃度の液体肥料、薬液を入れる。そして、園芸用給水タンク部品でしっかりとフタをし、図3のように、地中にペットボトルプラスチック容器の肩の部分まで差し込む。固めの土地の場合には、あらかじめ穴を掘っておくとよい。
【0012】事前に、図3で示したペットボトル、プラスチック容器底近くの柔らかめの箇所(4)に、図4のようなT字型の切り目を入れ、(5)の部分を内側に押し込んでおく。そうすれば、長期で使う場合、水やりの度にペットボトル、プラスチック容器を抜いて水を補充する必要がない。この穴からホース、又は、ジョーロの先端(7)を外した口(6)から水を容易に補充する事が出来るのである。
【0013】また、急な留守をするようになった場合や室内で利用する場合には、同じく底近くの柔らかめの部分(4)にキリ、または、千枚通し等で2カ所程度小さな穴を開けてやると空気穴になり、給水スピードが調節出来る。前述のような大きな穴より容易に開けられるし、室内で使う場合に水を垂らし床を汚すような事がないと思われる。特に、夏期の外気温の上昇によって、ペットボトルやプラスチック容器が膨張して、部品に必要以上の圧力がかかったり、水が急激に浸透し、給水スピードを狂わせるのを押さえ、タンクである容器の変形を防ぐ。ただ、この場合は、次の水の補充はペットボトル、プラスチック容器ごと地中から抜き、キャップを外し、穴を指で押さえて行なうという事になる。そして、もと挿してあった穴に差し込めばよい。
【0014】また、玄関先、花壇など、人目につく場所で使用する際には、図5のように、装飾用の置物(8)を上からかぶせ、ペットボトル、プラスチック容器を隠してしまえばよい。雨風によって倒れやすい置物がしっかりと固定され、さらに給水の際にはこれを持ち上げ、あらかじめ開けておいた穴から水を補充し、またかぶせておけばよい。
【0015】植木鉢等の植物は、中・長期の留守をする場合、ほとんど幾つか枯らしてしまう。しかし、留守であれば、室内の観葉植物など、なおさら見た目を気にする必要はない訳であるから、日頃使っていなくても出掛ける直前にセットして、帰ったらまた外しておけばよい。その際には、部品を外し、コンパクトな形で保管することが出来る。
【0016】最近のガーデニングに欠かせないコニファーガーデンなら、上手く生け垣の陰に隠すことも容易に出来る。また、水だけでなく、液肥又は、薬液を入れれば、ゆっくりと栄養または、薬効を与えたい場合など最適である。
【0017】余暇を利用し、今後ますます盛んになるであろう家庭菜園も、土地のない都会では自宅から離れた場所に土地を借りて、という事も増えるであろう。たとえ土地のある田舎であっても、野菜を作っている畑は水源から離れている場合も多い。畑であれば、畝の何カ所かに透明なペットボトル、プラスチック容器が挿してあったとしても、それ程目障りではない。それどころか、中の液体の減り具合も一目瞭然である。
【0018】最も利用価値大と思われるのは、学校である。小学校では、必ず春から秋にかけて、植物の観察を行なう。この時期は、かなり植物が水切れしやすい時期である。長期の休みはもちろん、今後、週休二日制が進めば、水当番という仕事は必ず増えてくるはずである。金曜の夕方帰る前に、500mlのペットボトルに水を入れて自分の鉢に挿して帰る。庭の花壇なら、1.5lがいいだろう。その際前もって子供たち自身に、油性のマーカーペンで自由な発想の絵を描かせる。そうすれば、一目で、自分の鉢を見つける事が出来るし、花の咲かないうちから、まるで子供たちの笑顔が広がるように、ペットボトルに描かれた子供たちの絵の花が広がるのである。ペットボトルなら、各自家から持って来させるのも容易であるから、簡単で安価な教材の一つとして是非利用してほしい。
【0019】近年、ペットボトルを容器とした飲料、または食品を製造、販売している会社の多くが、バイオの研究、開発に積極的である。この発明は、本来の出発点が家庭内の不用ゴミの再利用であるから、こういった会社、および自治体が、勧んでイベント等を通して普及に努めるなど、啓蒙的な働きをしてほしい。
【0020】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0021】従来、直射日光や水に弱かった給水用具を、ペットボトル、プラスチック容器をタンク部分に使う事により、耐久性を格段に上げる事が出来る。
【0022】使用後は外し、コンパクトな部品の大きさで収納出来る。
【0023】外界の衝撃によって、倒れたり汚れたりしやすかった園芸用の置物の芯棒(軸)の働きをさせることで、より自由に庭や玄関を飾る事が出来るようになった。
【0024】部品が、自然な透水性、通水性、保水性を持つ事で、植物の根を痛めることなく給水出来る。
【0025】ペットボトル、プラスチック容器の耐久性から、水だけでなく、適度な濃度の液体肥料、又は薬液を入れれば、植物に必要な養分や薬効も補給してやることが出来る。
【0026】時には面倒とも思える水やりの手間を減らす事が出来る。
【0027】中・長期の不在にも、植物を水切れから守る事が出来る。
【0028】突然の不在にも、簡単に即座に園芸用給水タンクを作る事が出来る。
【0029】単純な部品であるため、安価で購入する事が出来る。
【0030】学校で、図画工作、理科の教材として利用する事が出来る。
【0031】ペットボトル、プラスチック容器の大きさが自由に選べることによって、使い手の必要な量の水分、養分、薬効を与えてやる事が出来る。
【0032】製造物責任法が施行された現在も、遅々として進まないペットボトル、プラスチック容器の回収であるが、そのいくらかでも、社会に有用な道具として活用する事が出来る。
【0033】ひいては、人々のゴミに関する意識を高め、リサイクル運動への参加、協力を促す。
【出願人】 【識別番号】598000024
【氏名又は名称】木田川 尚子
【出願日】 平成9年(1997)11月17日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−146736
【公開日】 平成11年(1999)6月2日
【出願番号】 特願平9−356007