| 【発明の名称】 |
育苗箱並列敷設装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】館 芳夫
【氏名】手塚 道夫
【氏名】小村 孝
【氏名】神崎 淳一
【氏名】秋沢 博
【氏名】黒田 健二
【氏名】内野 智之
|
| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 載置場1に設けた前後方向のレール2上を走行する走行枠体4と、該走行枠体4に対して長さ方向に移動自在であって、かつ、育苗箱Aを載置し得る載置移動枠7と、前記走行枠体4の上方位置に設けられ前記載置移動枠7に一個ずつ育苗箱Aを供給し得る供給部22と、前記走行枠体4に設けられ載置移動枠7は通過するが該載置移動枠7上の育苗箱Aは通過させないストッパー48とからなり、前記載置移動枠7は前記レール2の左側と右側とを交互に往復移動するように構成したものにおいて、前記載置移動枠7の移動方向左右両側には移動ローラー12を移動方向に所定間隔おいて複数設け、該移動ローラー12は両側面に鍔部13を有するローラーと有しないローラーにより構成し、前記載置移動枠7の両端側には鍔部13付移動ローラー12を夫々設け、両端の鍔部13付移動ローラー12の間には鍔部13の無い移動ローラー12を並設し、前記鍔部13は前記走行枠体4に上下一対設けた角形状の案内レール11、11の側面に係合させ、前記移動ローラー12は上下の案内レール11、11に挟持させた育苗箱並列敷設装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、育苗箱並列敷設装置に関するものである。 【0002】 【従来技術】従来公知ではないが、同一人による先願の特願平8−116972号の明細書には、載置場に設けた前後方向のレール上を走行する走行枠体と、該走行枠体に対して長さ方向に移動自在であって、かつ、上面に育苗箱を載置し得る載置移動枠と、前記走行枠体の上方位置に設けられ前記載置移動枠に一個ずつ育苗箱を供給し得る供給部と、該供給部の両側に設けた載置移動枠は通過するが該載置移動枠上の育苗箱は通過させないストッパーとからなり、前記載置移動枠は前記レールの左側と右側とを交互に往復移動するように構成したものにおいて、前記載置移動枠7には鍔部13を有する移動ローラー12を移動方向に所定間隔おいて複数設け、前記鍔部13は前記走行枠体4に上下一対設けた角形状の案内レール11、11の側面に係合させた構成について提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前記先行技術のものは、案内レールの製造および取付に高度の精度が要求されるという課題がある。本発明は、案内レールの製造および取付を容易にし、かつ、載置移動枠の移動を円滑にしたものである。 【0004】 【発明の目的】載置場への育苗箱の載置作業の容易化、レールの左右両側の育苗箱の並列、載置スペースの有効利用、作業スペースの縮小化、走行枠体の製造の容易化、載置移動枠の移動の円滑化・確実化、コスト低下。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、載置場1に設けた前後方向のレール2上を走行する走行枠体4と、該走行枠体4に対して長さ方向に移動自在であって、かつ、育苗箱Aを載置し得る載置移動枠7と、前記走行枠体4の上方位置に設けられ前記載置移動枠7に一個ずつ育苗箱Aを供給し得る供給部22と、前記走行枠体4に設けられ載置移動枠7は通過するが該載置移動枠7上の育苗箱Aは通過させないストッパー48とからなり、前記載置移動枠7は前記レール2の左側と右側とを交互に往復移動するように構成したものにおいて、前記載置移動枠7の移動方向左右両側には移動ローラー12を移動方向に所定間隔おいて複数設け、該移動ローラー12は両側面に鍔部13を有するローラーと有しないローラーにより構成し、前記載置移動枠7の両端側には鍔部13付移動ローラー12を夫々設け、両端の鍔部13付移動ローラー12の間には鍔部13の無い移動ローラー12を並設し、前記鍔部13は前記走行枠体4に上下一対設けた角形状の案内レール11、11の側面に係合させ、前記移動ローラー12は上下の案内レール11、11に挟持させた育苗箱並列敷設装置としたものである。 【0006】 【実施例】本発明の実施例を図により説明すると、1は育苗箱Aを並べる載置場であり、所定の広さを有して床面は土のビニールハウス内に設ける。ビニールハウス内には、レール2を敷設し、レール2上には育苗箱並列装置3の走行枠体4を走行可能に載置する。実施例の育苗箱Aは合成樹脂製で縦横に多数のポットを有し、載置場1の土を床土として育苗する。しかして、前記前記走行枠体4は、車体横枠5と車体側部枠6により平面視長四角形状に形成し、前記車体横枠5および車体側部枠6により包囲された枠内は底抜け形状に形成する。車体横枠5の左右側は、レール2の左右両側であって、複数の育苗箱Aを敷設させる敷設スペースの上方に位置させる。前記走行枠体4には、該走行枠体4に対して長さ方向(左右方向)に移動する載置移動枠7を設ける。載置移動枠7は、該載置移動枠7の上面に複数の育苗箱Aを摺動自在に載置可能に構成する。前記左右の車体側部枠6には、上下一対の案内レール11、11の両端部を夫々固定し、前記上下の案内レール11の間に移動ローラー12を嵌合させる。移動ローラー12は載置移動枠7の両端側に設けたものにはフランジ13を設け、その中間部のものにはフランジ13を設けず、取付軸14により前記載置移動枠7の前後一対の移動横枠体15に左右方向に所定間隔を置いて複数設ける。 【0007】前後並設された移動横枠体15は所定間隔を置いて複数設けた前後方向の移動縦枠体16により連結し、移動縦枠体16の上面中央位置には前記移動横枠体15と平行の支持棒17を設けている。前記移動横枠体15の下面にはラック(実施例ではチエン)18を全長に亘って設け(図3、図4)、ラック18に走行枠体4側に設けた正逆転自在のピニオン19を噛み合わせ、ピニオン19は枠移動用モータ20の軸21に固定する。しかして、前記走行枠体4の前記レール2の略上方位置には、一枚ずつ育苗箱Aを供給し得る育苗箱供給部22を設ける。育苗箱供給部22の一例を示すと、側面視前後対称に形成した供給部フレーム23の一方側側板24と他方側側板25のそれぞれに前側外板26および前側内板27と後側外板26’と後側内板27’とをそれぞれ固定し、前後の内板27、27’と一方側側板24と他方側側板25により平面視一枚の育苗箱Aを収容する面積を有する育苗箱供給空間28を形成する。実施例の育苗箱供給空間28の容積は、一列に載置する育苗箱Aの数に合わせ、4〜10枚に重ねた段積育苗箱Aを収容し得る大きさに形成しているが、もっと大きく形成してもよい。前記内板27、27’は、その中間部より上方に至るに従い外側(前後側)に開くように傾斜させ、育苗箱Aを上方から供給する際の案内傾斜部29に形成する。 【0008】一方側側板24と他方側側板25の間には左右方向の取付軸30を前後一対となるように軸装し、各取付軸30には育苗箱Aを支持する支持部材31の基部を固定し、支持部材31は前記内板27、27’より前記育苗箱供給空間28内に略水平突出する支持位置Sと育苗箱供給空間28より退避する退避位置Tとの間回動する。そして、前記載置移動枠7上に育苗箱Aを載置してから支持位置に回動する支持部材31は、下から2段目の育苗箱Aの鍔部32に係合して支持位置Sまで持ち上げて支持するように構成する。前記各取付軸30には回動アーム33の基部を固定し、回動アーム33の先端にローラー34を取付け、ローラー34は前記取付軸30と平行な回転軸35に固定したカム板36の周縁に当接させる。回転軸35の左右両端は前記一方側側板24と他方側側板25に軸装する。37は前記カム板36の周縁にローラー34を常時当接させるように付勢するバネである。前記他方側側板25より側方に突き出ているそれぞれの回転軸35にはベベルギヤ38を固定し、ベベルギヤ38には供給用モータ39により回転する前後方向の伝動軸40に固定のベベルギヤ41を噛み合わせる。以上のように、育苗箱供給部22は下から2段目の育苗箱Aごと全体を支持して最下段の育苗箱Aを供給する。 【0009】しかして、前記育苗箱供給部22の左右両側の走行枠体4は、複数並列させた育苗箱Aを待機させるスペースを有する待機部42に構成し、前記載置移動枠7は、一方の待機部42の長さに形成し、育苗箱供給部22の両側位置には移動する載置移動枠7に対して育苗箱Aの移動を停止させるストッパー43を設ける。即ち、載置移動枠7を左右いずれか一方の待機部42から他方の待機部42に移動させるときに、育苗箱供給部22から育苗箱Aの供給を受け、同時に、載置移動枠7上の育苗箱Aをストッパー43より不動状態にしてから、載置移動枠7を移動させると、端側の載置移動枠7上の育苗箱Aが順に降下し、中央のレール2を挟んで左右両側に育苗箱Aを並列させる。前記ストッパー43は載置移動枠7の上方の供給部フレーム23の前記一方側側板24と他方側側板25に載置移動枠7は通過するが育苗箱Aは通過できないように設ける。実施例では、ストッパー43は略垂直の縦板43a の上部に一対の腕部43b を設け、腕部43b の上部を軸45により取付板44に軸着する。取付板44はその中央部に下向きのコ型形状の取付部44a を形成し、取付部44a に前記腕部43b を軸着し、取付部44a の上板44b に腕部43b の先端を当接させて待機させ、育苗箱Aが通過するときは上方回動して退避するように構成している。即ち、ストッパー43の腕部43b は、前記載置移動枠7がレール2の一側の敷設スペースの上方に育苗箱Aを移送する往路では育苗箱Aの端面が当接すると上方回動して退避するように傾斜面を有し、前記敷設スペースに育苗箱Aを降ろす復路では前記軸45による軸着部分の上面が取付板44の上面に当接して回動せず、このストッパー43に育苗箱Aの端面が当接して載置移動枠7に対して不動状態にして堰き止めるように構成する。また、前記取付部44aの前後側には左右に突き出す案内ガイド部44c を設け、育苗箱Aの端部が跳ね上がるのを防止して降下の衝撃を緩和している。この場合、取付板44の基部は前後に間隔をおいた取付板部44d とし、更に取付板部44d を左右に移動させて案内ガイド部44c の先端部が上下に弾性を生じるようにしている。 【0010】しかして、左右のストッパー43は育苗箱Aの幅を必要とするので、位置固定にするとレール2の幅よりはるかに大きくなるが、育苗箱供給部22を走行枠体4に対して左右方向に移動可能に設け、育苗箱供給部22の側部に設けると、レール2の可及的近傍位置にも育苗箱Aを載置できる。育苗箱供給部22は、図5に示したように、前記取付軸30の下方にそれぞれ底板46を設け、底板46には軸受部47と窓孔48を形成し、窓孔48は前記走行枠体4の前後の車体横枠5と同一間隔で形成して車体横枠5の上方に位置させ、前記窓孔48に案内走行ローラー49を嵌め、案内走行ローラー49の回転軸50を軸受部47に軸装する。案内走行ローラー49はそれぞれ車体横枠5の上面に上方より嵌合させる。なお、育苗箱供給部22は、育苗箱Aの供給を受けるときは中央に位置し、次に、載置移動枠7の移動方向側に寄せ(図11)、ストッパー43をレール2の略上方に位置させ、レール2の近傍に育苗箱Aを載置する。したがって、レール2より前記間隔Lだけ左右方向の外側に位置した前記走行枠体4の車体横枠5の上面に前記育苗箱供給部22の移動を停止させる移動停止用部材53を設ける。移動停止用部材53は一方側側板24および他方側側板25の下部側面が当接するように設ける。なお、前記育苗箱供給部22は、一方側または他方側に寄った位置でのみ育苗箱Aを供給し、その中間位置では供給しないように構成する。また、載置移動枠7の移動は1箱ごと間欠移動するように構成し、載置移動枠7から載置場1への載置と、載置移動枠7への育苗箱Aの供給を同時に進行させるとき、円滑かつ確実にできる。即ち、育苗箱供給部22から載置移動枠7に育苗箱Aを供給するとき、載置移動枠7は停止しているので、載置移動枠7に対して育苗箱Aがずれるのを防止し、床に載置するのも円滑になる。 【0011】載置移動枠7の左右両側には育苗箱Aを降ろす際の衝撃を緩和させる衝撃緩和用回動部材51を設ける。衝撃緩和用回動部材51は三つの回動板52の基部を連結部69により連結し、連結部69の前後側の取付部54を前記載置移動枠7に軸55により軸着する。各回動板52の先端には弾性板部材56を設ける。前後の回動板52と載置移動枠7との間にはロック装置Rを設け、走行枠体4にはロック解除部材Uを設ける。前記前後の回動板52の先端には切欠部を設けて前記弾性板部材56の側部に係合板部57を形成する。前記載置移動枠7には回動片58の上部を軸着し、回動片58の下端は載置移動枠7に当接して待機する。回動片58の下端の回動板52側には左右方向の係合支持部59に形成し、係合支持部59の上面に係合板部57が載って係合する。ロック解除部材ロック解除部材Uは、軸部材により水平の取付部60と回動片58側が低く反対側に至るに従い高くなる傾斜部61と傾斜部61の終端の平坦部62と、前記取付部60の基部を固定した回動部63により構成し、回動部63を走行枠体4側に軸64により軸着し、軸64には前記傾斜部61が常時待機位置に回動するように付勢するバネ65を設ける。なお、図示は省略するが、軸64の軸着部より外端部の下面を固定部66に当接させて待機させている。回動片58は自重で起立状態に保持され、往路移動中にロック解除部材Uを下方回動させて退避させ、復路を移動するとき、平坦部62に当接して回動しロック解除し、回動板52は育苗箱Aの自重で下方回動し、所定時間中回動片58は平坦部62の上面に載ってロック解除状態保持し、その後、回動片58は起立状態に自重で復帰し、ロック解除部材Uはバネ65の弾力で復帰する。また、回動板52は、前記育苗箱供給部22の下方の往路から復路への移動路中に設けた復帰用当接体67に当接して上方回動して水平状態になり、このとき、回動片58の係合支持部59に係合板部57が係合し、回動板52は水平状態に保持される。 【0012】また、衝撃緩和用回動部材51の基部側下面には、衝撃緩和用回動部材51を常時上方回動するように付勢する板バネ70を設け、衝撃緩和用回動部材51の下方回動に抵抗を与えるようにして、育苗箱Aの前端が圃場に当接するショックを緩和する。板バネ70は基部を移動縦枠体16に固定する。しかして、前記レール2を挟んで左右両側に位置する走行枠体4の車体横枠5の前側には、根切り用のネットを巻いてローラーにしたネットローラーまたは根切り用のシートを巻いてシートローラー81(以下ネットローラー81という)を交換自在に取付ける左右フレーム82を設ける。左右フレーム82の左右両側には取付腕部83を設け、各取付腕部83間にネットローラー81を回転自在に取付ける。前記左右フレーム82の上面には前後方向のアーム84の先端を固定し、アーム84の基部を軸85により走行枠体4側に回動自在に軸着する。なお、アーム84と左右フレーム82と取付腕部83は、一体に形成してもよく、これらは軸85を中心に一体的に回動する。ネットまたはシートの端部を載置場1に止着して、走行枠体4を前進させると、走行枠体4はネットまたはシート上に育苗箱Aを載置する。しかして、前記育苗箱Aは、ポットの下方より載置場1に根を伸ばし、載置場1の土を床土として補完して育苗している。したがって、載置場1に育苗箱Aを載置してから十分に踏み固めて、各ポットを土に密着させる必要があるが、この作業は相当に面倒であるが、走行枠体4の後方には、踏み板86を上下するように設ける。踏み板86は前端が高くなる重心位置にリンク杆87の下端を取付け、リンク杆87の上端は取付フレーム88の取付腕89に取付ける。取付フレーム88には一対の連結アーム部90を設け、連結アーム部90の先端には上部を開放した係合溝91を形成し、連結アーム部90の前後中間位置には下方に突き出す係合部92を設ける。前記連結アーム部90の係合溝91は取付部材93の上部に設けた取付軸94に下側から係合させる。取付部材93は前記取付軸94の下方部分を軸95により走行枠体4側に軸着する。前記軸95より下方部分の取付部材93には前方に突き出すように高さ調節軸96を螺合させ、高さ調節軸96の先端を車体横枠5の後面に当接させる。また、前記係合部92に対応する下方位置の取付部材93にはバネ97の下端を固定し、自由端となるバネ97の上端に係合部92を係合させ、バネ97の弾力で踏み板86を上動させる。また、バネ97は踏み板86を作業者が踏むと育苗箱Aの上面に当接し、踏み板86より降りると、育苗箱Aの上面より上方に退避する弾力に構成する。また、前記踏み板86は、敷設した前記育苗箱Aの前後長さより長く形成すると、育苗箱並列装置3を前進させたあと、育苗箱Aの上面に重合させるのが容易になり、好適である。 【0013】しかして、踏み板86は、移動位置にとき、前端側が取付腕89の下面に常時当接する重心位置をリンク杆87により吊設し、取付フレーム88の取付腕89の下面と踏み板86の上面との何れか一方には防振部材98を設け、当接時のショックを吸収緩和させる。実施例では、取付腕89の下方の踏み板86の上面に防振部材98を設けて、防振部材98を取付腕89の下面に常時当接させる。また、実施例では、前記走行枠体4は前記レール2を挟んだ左右両側の夫々に位置するように設けているが、レール2の一方側に設け、該走行枠体4の後側に踏み板86を設けてもよい。76は転輪、77は前記走行枠体4の中央に設けた車輪、78は前記走行車輪77に設けた歯車、79は走行用モータの回転軸に設けた歯車、80は歯車78と歯車79の間に掛け回したチエンである。 【0014】 【作用】次に作用を述べる。本発明は、前記の構成のため、レール2上の育苗箱並列装置3の育苗箱供給部22に任意の手段により上下に段積した播種済育苗箱Aを供給し(図11イ)、次に、育苗箱供給部22を、載置移動枠7が右側に移動するので間隔Lだけ右側に寄せ(図11ロ)、次に、枠移動用モータ20に通電して載置移動枠7の右端の一枚分のスペースが育苗箱供給部22の下方に位置するまで移動させてから停止させる。次に、この状態で、供給用モータ39に通電して、伝動軸40とベベルギヤ41とベベルギヤ38と回転軸35を介してはカム板36を回転させる。カム板36はローラー34を上下に移動させ、これにより回動アーム33が回動して取付軸30を正逆回転させ、取付軸30の正逆回転により育苗箱Aを支持している支持部材31は、支持位置Sから退避位置Tに回動し、育苗箱供給空間28内の育苗箱A全部が載置移動枠7上に落下し、次に、退避位置Tから支持位かSに支持部材31が戻るとき、最下段の育苗箱Aは載置移動枠7上に残り、下から2段目の育苗箱Aの鍔部32に支持部材31が係合して支持位置Sまで持ち上げて支持する。このようにして、載置移動枠7に一枚育苗箱Aが供給される。再び、枠移動用モータ20を正転させて載置移動枠7を右側の待機部42に向けて1箱分移動させると(図11ハ)、載置移動枠7の1箱分の載置スペースが育苗箱供給部22の下方に位置するので、枠移動用モータ20を停止させ、次に供給用モータ39に通電して右側に位置する育苗箱供給部22により育苗箱Aを供給し(図11ハ)、これを反復すると(図11ニ、ホ)、載置移動枠7全長に亘って育苗箱Aが載置されて右側の待機部42に位置する(図11ヘ)。 【0015】次に、この状態で、まず、育苗箱供給部22を左側に移動させると、一番内側の育苗箱Aの上面に位置していた退避状態のストッパー43が、育苗箱Aの端面を過ぎると起立状態に回動して右側のレール2の略上に位置する(図11ト)。次に、枠移動用モータ20を逆転させて、載置移動枠7の左端に育苗箱A1箱分の載置スペースが開くと、この載置スペースは左側に寄っている育苗箱供給部22の下方に位置して、枠移動用モータ20を停止させ、次に、次に供給用モータ39に通電して育苗箱供給部22により一枚だけ育苗箱Aを供給する(図11チ)。このとき、ストッパー43より右側にある育苗箱Aの左端面は、ストッパー43に当接しているから、載置移動枠7が左側に移動すると、載置移動枠7のみが移動し、他方側側板25に設けたストッパー43に内側の育苗箱Aが当接して不動状態になり、このストッパー43により堰き止められた育苗箱Aに隣接する育苗箱Aが当接して全体の育苗箱Aが堰き止められて載置移動枠7に対して不動状態になり、左側に1箱分の載置スペースが開くまで移動すると、右側の1箱の育苗箱Aが落下して載置される(図11チ)。再び、載置移動枠7を1箱分左側に移動させると、右側の育苗箱Aが落下し(図11リ)、左側の載置移動枠7のスペースが育苗箱供給部22の下方に臨むので、育苗箱Aを供給し(図11リ)、これを反復すると(図11ヌ、ル、オ、ワ)、載置移動枠7を左側に移動させて育苗箱Aを供給しながら、レール2の右側の載置場1に育苗箱Aを載置する。 【0016】次に、図示は省略するが、育苗箱供給部22を右側に移動させ、載置移動枠7を右側に向けて移動させると、1列目の育苗箱並列作業が終わり、右側に移動した載置移動枠7上には次の育苗箱Aが供給され、この状態で、走行枠体4を前進させ、前記作動を反復することにより、2列目以降の育苗箱並列作業を行い、中央のレール2の左右両側に育苗箱Aを並列させることができる。したがって、載置移動枠7が一方の待機部42から他方の待機部42に移動する際、一方の待機部42側の載置移動枠7上の育苗箱Aを降ろし、他方の待機部42側の載置移動枠7上に育苗箱Aを供給するから、作業効率を向上させる、即ち、作業初期の一列目に限っては、載置移動枠7上に育苗箱Aを供給するために載置移動枠7を移動させる必要があるが、二列目のときには既に載置移動枠7上に育苗箱Aを供給済となって、すこぶる作業効率を向上させる。しかして、載置移動枠7の左右両側には、三つの回動板52の基部を連結部69により連結した衝撃緩和用回動部材51を軸55により回動自在に設け、前記衝撃緩和用回動部材51は育苗箱Aを移送する往路では育苗箱Aを支持し、育苗箱Aを降ろす復路では下方回動するように構成しているから、中央側に向けて移動する復路では、床面等と干渉せず、万が一凸部に当たったときは上方回動して逃げることが可能であり、上方回動しないで床面等と干渉する惧れがある往路では上方に位置する。特に、圃場面に根切り用のネットを敷設しているので、落下の衝撃を緩和して育苗箱A内の土や種子の飛散を防止すると共に、ネットに引っ掛かるのを防止する。 【0017】即ち、回動板52の先端の係合板部57に回動片58の係合支持部59が係合しているので、確実に支持し、育苗箱Aを移送する往路では回動片58にロック解除部材Uの傾斜部61が当接しても回動部63が軸64中心に回動して退避し、反対に、復路ではロック解除部材Uの平坦部62の端部が回動片58の裏面に当接して回動させてロック解除し、回動板52は育苗箱Aの自重で下方回動する。この場合、回動片58の下端はロック解除部材Uの平坦部62の上面に載っているので、すぐには元に復帰せず、回動板52が確実に下方回動した後に、回動片58を復帰させる機械式タイマーの作用を期待している。したがって、回動板52は確実にロック解除される。また、回動板52は、前記育苗箱供給部22の下方の往路から復路への移動路中に設けた当接体復帰用当接体67に当接して支持状態に復帰する。また、回動板52の先端には弾性板部材56を設けているから、先端が育苗箱Aの重量で過剰回動しても、圃場との接触の際の振動を減少させ、育苗箱Aの降下を円滑にさせる。また、衝撃緩和用回動部材51の基部側下面には、衝撃緩和用回動部材51を常時上方回動するように付勢する板バネ70を設けているから、衝撃緩和用回動部材51の下方回動そのものを穏やかに行って、育苗箱Aに衝撃を与えないようにしている。この板バネ70を設けている点からも、前記ロック解除部材Uの平坦部62による機械式タイマーの作用は頗る有効である。 【0018】しかして、前記レール2を挟んで左右両側に位置する走行枠体4の車体横枠5の前側には、根切り用のネットローラー81を設けているから、ネットまたはシートの端部を載置場1に止着して、走行枠体4を前進させると、走行枠体4はネットまたはシート上に育苗箱Aを載置する。この場合、実施例の育苗箱Aは、合成樹脂製で縦横に多数のポットを有して形成し、ポット内の土だけでなく、載置場1の土をも床土として育苗すると、成育が良好となる。したがって、載置場1に育苗箱Aを載置してから十分に踏み固めて、各ポットを土に密着させる必要があるが、この作業は相当に面倒である。走行枠体4の車体横枠5の後側には、前記レール2を挟んで左右両側の夫々に一対の踏み板86を設け、踏み板86は取付フレーム88の取付腕89にリンク杆87により吊設し、取付フレーム88は連結アーム部90の係合溝91を取付軸94に係合させ、連結アーム部90の中間部をバネ97で上方に付勢しているから、育苗箱Aの上方に踏み板86を位置させて、踏み板86の上に乗ると、踏み板86ごと育苗箱Aを踏み固めることができ、各ポットを土に密着させる作業が容易である。この場合、走行枠体4は一列分育苗箱Aを載置すると、前進して次の育苗箱Aを一列載置するが、走行枠体4が一列分前進すると、走行枠体4は取付フレーム88を牽引して丁度一列の育苗箱Aの上方で停止することになる。したがって、踏み板86の運搬は非常に容易となる。このとき、踏み板86より降りるだけで、バネ97は取付フレーム88を取付軸94中心に上方回動させて踏み板86を上方に牽引して育苗箱Aの上面より上方に退避させるので、踏み板86を移動位置にでき、両手両足を使用することなく、位置の切替ができ、作業を容易にする。また、踏み板86は前端が上動する重心位置をリンク杆87により取付腕89に取付けているから、踏み板86は前進の際育苗箱Aの上面に引っ掛かるのを防止し、折角敷設した育苗箱Aの列を乱さない。この場合、踏み板86は取付フレーム88の取付腕89にリンク杆87を介して取付けているので、ブラブラの状態で吊設されており、単に上方の移動位置に持ち上げたのでは、踏み板86が揺れてしまうが、踏み板86の前端が上動する重心位置にリンク杆87の下端を取付けているので、踏み板86の前端が取付フレーム88の取付腕89の下面に当接して前後に揺れるのを防止する。しかも、取付腕89と踏み板86との当接部分には防振部材98を設けているので、取付腕89と踏み板86とが当たる衝撃を吸収して、振動を防止し、一層、踏み板86が揺れるのを防止でき、略固定状態にできる。したがって、リンク杆87により吊設することで、踏み付け作業を確実にする一方で、踏み板86が揺れるという課題を、吊設位置の工夫および防振部材98を設けるだけで解決し、コストを上昇させない。 【0019】しかして、バネ97の弾力により踏み板86を作業者が踏むと育苗箱Aの上面に当接し、踏み板86より降りると、育苗箱Aの上面より上方に退避するように設けているから、踏み板86の上下幅をいちいち調節する必要がなく、どんな状態でも調節不要で作業ができる。しかして、取付フレーム88の前端に係合溝91を設け、後端に踏み板86を設け、中間部にバネ97を設けているので、バネ97が支点となって踏み板86の重量が係合溝91に掛かり、上方を開放した係合溝91であっても常時取付け軸94に係合する。したがって、取付フレーム88は、連結アーム部90の係合溝91を取付部材93の取付軸94に下側から係合させ、取付軸94を中心に全体を下方回動させると、係合部92がバネ97の上端に嵌合し、これだけで、踏み板86の取り付けが完了し、ピンの抜き差し等の面倒な作業をすることなく取付けられる。また、バネ97は下端を取付部材93に固定し、上端を自由端にしているので、取付が簡単であるだけでなく、前記したように取付フレーム88の取付を容易にするのにも大きく貢献する。即ち、通常圧縮バネは、圧縮させた状態に固定部と移動部の間に装着するから、取付が面倒であるが、本願はバネ97の下端を固定しているので、上方から係合部92を係合させるだけであるから、頗る容易である。 【0020】また、踏み板86と取付フレーム88を持って上方に持ち上げると、係合部92はバネ97より外れ、次に、係合溝91を取付軸94より外すと、踏み板86の取外しが完了し、運搬を容易にする。また、高さ調節軸96をねじ込むと、取付部材93は軸95中心に回動して、バネ97を上動させるので、踏み板86を高くし、反対に手前に引くと、踏み板86を低くさせる。そして、高さ調節軸96が車体横枠5の後面に当接することで、軸95との2点支持となって、高さ調節軸96は支持部材をも兼用する。走行枠体4が載置場1の上面の凹凸により振動しても、取付フレーム88はバネ97により振動が吸収緩和され、また、防振部材98が取付腕89に当たって、衝撃振動を緩和する。また、踏み板86は、前記走行枠体4の進行方向後側の前記レール2を挟んだ左右両側の夫々に設けているから、レール2の左右両側の育苗箱Aの踏み固め作業を行える。また、取付フレーム88は平面視後側を開放したコの字型形状に形成してるので、前記踏み板86を前端が少し上動する重心位置にバネ97を取付けるのを容易にし、取付フレーム88の構造を簡素にして、軽量化に貢献する。また、載置移動枠7の前後幅は任意に構成できるが、特に、育苗箱Aは横向きに並列するように構成しているから、ハウス内の育苗では、左右側の育苗箱Aの成育が遅れることがあっても、その部分を取り除いて田植機に供給すればよいので、苗の無駄を発生させない。しかして、載置移動枠7上には、土を供給した育苗箱Aを載せるので、土が飛散するが、走行枠体4には上下一対の角軸形状の案内レール11、11を設け、移動ローラー12は上下の案内レール11、11間に挟持しているから、下側の案内レール11上に落ちた土は、左右側より落下し、土が堆積するのを防止する。即ち、チャンネル形状のレール内に円柱形状のローラーを嵌合させると、ローラーの周面がレールに当接して荷重の支持および案内を適切にするが、一旦レール内に入った土の除去は大変であるが、本願は、上下一対の角軸形状の案内レール11、11で、周囲を開放しているので、土の堆積を防止する。また、載置移動枠7の左右両端側に設けた移動ローラー12は両側に鍔部13を形成し、鍔部13を案内レール11、11の側面に当接するように嵌合させているから、チャンネル形状のレールと同様に、正確に案内できる。この場合、鍔部13付移動ローラー12は載置移動枠7の左右両端の自由端に形成した部分に取付けているので、それほど製作および取り付けに精度が要求されず、製作を頗る容易にしながら、載置移動枠7の移動を確実にする。 【0021】 【効果】本発明は、載置場1に設けた前後方向のレール2上を走行する走行枠体4と、該走行枠体4に対して長さ方向に移動自在であって、かつ、育苗箱Aを載置し得る載置移動枠7と、前記走行枠体4の上方位置に設けられ前記載置移動枠7に一個ずつ育苗箱Aを供給し得る供給部22と、前記走行枠体4に設けられ載置移動枠7は通過するが該載置移動枠7上の育苗箱Aは通過させないストッパー48とからなり、前記載置移動枠7は前記レール2の左側と右側とを交互に往復移動するように構成したものにおいて、前記載置移動枠7の移動方向左右両側には移動ローラー12を移動方向に所定間隔おいて複数設け、該移動ローラー12は両側面に鍔部13を有するローラーと有しないローラーにより構成し、前記載置移動枠7の両端側には鍔部13付移動ローラー12を夫々設け、両端の鍔部13付移動ローラー12の間には鍔部13の無い移動ローラー12を並設し、前記鍔部13は前記走行枠体4に上下一対設けた角形状の案内レール11、11の側面に係合させ、前記移動ローラー12は上下の案内レール11、11に挟持させた育苗箱並列敷設装置としたから、下側の案内レール11上に落ちた土は、左右側より落下し、土が堆積するのを防止でき、案内レール11の周囲が開放しているので、メンテナンスが容易になり、耐久性を向上させるばかりでなく、土が堆積しないので、移動ローラー12の転動が確実であり、また、鍔部13を有する移動ローラー12が案内レール11に嵌合しているので、チャンネル形状のレールと同様に、正確かつ確実走行させることができ、しかも、載置移動枠7の左右両端の自由端部に鍔部13付移動ローラー12を設けているので、高度な製造・取付精度は必要なく、簡単容易に製造組立でき、コストを上昇させない効果を奏する。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000132219 【氏名又は名称】株式会社スズテック
|
| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月15日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】新関 宏太郎 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開平11−32583 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−205431 |
|