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【発明の名称】 コンバインの回転部角度検出装置
【発明者】 【氏名】田中 如一

【要約】 【課題】簡単な構造によって、バックラッシュの影響なく回転部の角度検出を行えるようにできるコンバインの回転部角度検出装置を提供する。

【解決手段】回動部材11aに対してその回転軸芯Z周りで連続的なカム面を有するカム体15を設けるとともに、該カム体15のカム面と固定点との相対位置を連続的に検出する位置検出センサ18を設けてあるコンバインの回転部角度検出装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回動部材に対してその回転軸芯周りで連続的なカム面を有するカム体を設けるとともに、該カム体のカム面と固定点との相対位置を連続的に検出する位置検出センサを設けてあるコンバインの回転部角度検出装置。
【請求項2】 前記カム体は、前記回動部材の前記回転軸芯方向にカム面が連続的に変化するように構成してある請求項1に記載のコンバインの回転部角度検出装置。
【請求項3】 前記カム体における前記回転軸芯周りでの特定位置に、カム面の急変する部分を設けてある請求項1又は2に記載のコンバインの回転部角度検出装置。
【請求項4】 前記カム面の急変する部分を、前記回動部材の回動の限界位置に対応して設定してある請求項3に記載のコンバインの回転部角度検出装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばアンローダ装置等の回転作動される回転部の回転角度を検出するためのコンバインの回転部角度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンバインの回転部角度検出装置としては、例えば、図6に示すように、アンローダ装置7の横送りスクリューコンベア11の縦軸芯Z周りでの回転角度等を検出するのに、その回転体の外周に大径ギア14を設け、この大径ギア14に対してギア連動するピニオンギア13aを設けて、このピニオンギア13aの回転量を検出するよう、多回転式の角度検出が行えるポテンショメータ18bを設ける構造のものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述のような回転角検出を行うポテンショメータ18bでは、一回転のみの範囲で角度検出可能なポテンショメータよりも高価なものになるとともに、ギアを介して角度検出が行われるものであるから、ギア同士の歯合によるバックラッシュの影響があって、正転した後と逆転した後とで検出角度に誤差が生じる虞れが高く、高精度の検出が行いにくいという課題も有していた。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、簡単な構造によって、バックラッシュの影響なく回転部の角度検出を行えるようにできるコンバインの回転部角度検出装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】(構成) 本発明の請求項1にかかるコンバインの回転部角度検出装置は、回動部材に対してその回転軸芯周りで連続的なカム面を有するカム体を設けるとともに、該カム体のカム面と固定点との相対位置を連続的に検出する位置検出センサを設けてあることを特徴構成とする。
【0006】(作用) 本発明の請求項1にかかる構成によれば、一定位置に固定設置される位置検出センサと、回動体に設けたカム体のカム面との相対位置を位置検出センサで検出することによって、回転角度とその相対位置が、すなわちカム面と位置検出センサとの距離が回動体の回転角度位置と対応することになるので、間接的に回動部材の回動角度を検出することになる。よって、カム面との相対位置を検出することは比較的小範囲での位置変化についてギア等を介することなく直接検出できることになって、その検出を例えばポテンショメータで行うにしても一回転の範囲でのみ角度検出可能な安価のものを採用できるものとなっている。
【0007】(効果) 従って、本発明の請求項1にかかる構成によれば、角度検出センサとしては検出範囲の小さいものを採用できるから、安価に構成できるものでありながら、バックラッシュの影響を受けることなく角度検出ができることになって検出精度を高いものにできるに至った。
【0008】(構成) 本発明の請求項2にかかるコンバインの回転部角度検出装置は、請求項1に記載のものにおいて、前記カム体は、前記回動部材の前記回転軸芯方向にカム面が連続的に変化するように構成してあることを特徴構成とする。
【0009】(作用) 本発明の請求項2にかかる構成によれば、カム体のカム面が回動部材の回転軸芯方向に連続的に変化するように構成してあるから、そのカム体は回動部材に極力近接させた状態で設けることができるものであって、回動部材の径方向に大きく突出しないように構成することができる。
【0010】(効果) 従って、本発明の請求項2にかかる構成によれば、カム体を回動部材に近接させた状態で設けることができて、その径方向にカム体が大きく突出しないようにできるから、角度検出手段をコンパクトに構成でき、その角度検出手段が他物との接触する虞れも抑制できるものとなっている。
【0011】(構成) 本発明の請求項3にかかるコンバインの回転部角度検出装置は、請求項1又は2に記載のものにおいて、前記カム体における前記回転軸芯周りでの特定位置に、カム面の急変する部分を設けてあることを特徴構成とする。
【0012】(作用) 本発明の請求項3にかかる構成によれば、カム面の急変部分によって、回動部材の所定回転角度位置を特定して検出することの確実性を図ることができる。
【0013】(効果) 従って、本発明の請求項3にかかる構成によれば、特定位置の検出をリミットスイッチ等の別の検出手段を設けなくても確実性高く検出できる利点がある。
【0014】(構成) 本発明の請求項4にかかるコンバインの回転部角度検出装置は、請求項3に記載のものにおいて、前記カム面の急変する部分を、前記回動部材の回動の限界位置に対応して設定してあることを特徴構成とする。
【0015】(作用) 本発明の請求項4にかかる構成によれば、回動部材の回動限界位置に対応して、カム面の急変部分を設定しているから、その限界位置を専用に検出するためのリミットスイッチを不要にできる。
【0016】(効果) 従って、本発明の請求項4にかかる構成によれば、リミットスイッチを不要にできる分、コンパクトに構成できるとともに、コスト低下を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2に、コンバインの一例を示している。このコンバインは、左右一対のクローラ走行装置1,1に支持される機体フレーム2の前端部に、刈取前処理装置3を横軸芯周りで揺動昇降自在に装着するとともに、機体フレーム2に脱穀装置4、搭乗運転部5、グレンタンク6等を搭載装備して構成している。
【0018】そして、グレンタンク6には、グレンタンク6内の穀粒を排出するアンローダ装置7を設けている。このアンローダ装置7は、グレンタンク6の底部に前後に沿って配設される底スクリューコンベア8、底スクリューコンベア8の後端からの搬送穀粒をグレンタンク6の後側において揚送する縦送りスクリューコンベア9、縦送りスクリューコンベア9で揚送された穀粒を横送りして端部の穀粒吐出口10から排出する横送りスクリューコンベア11を設けて構成している。横送りスクリューコンベア11は、縦送りスクリューコンベア9に対して、縦軸芯Z周りで揺動自在(図2に示す矢印間の回動範囲で揺動自在)、かつ、横軸芯X周りで起伏揺動自在に構成している。尚、図2には、格納位置としてのホームポジションに、横送りスクリューコンベア11が位置する状態を示している。
【0019】図3(イ),(ロ)に示すように、縦送りスクリューコンベア9の円筒状スクリューケース9aに、横送りスクリューコンベア11の基端部の縦向きの円筒状スクリューケース11aを縦軸芯Z周りで回動自在に外嵌しているとともに、固定されている円筒状スクリューケース9a側に固定した電動モータ12によって正逆転駆動されるピニオンギア13及びこのピニオンギア13に歯合する大径ギア14を介して円筒状スクリューケース11aひいては横送りスクリューコンベア11が縦軸芯Z周りで回動駆動されるように構成している。そして、図3(ロ)に示すように、縦軸芯Z方向に連続的に変化するカム面C、つまり水平面に対して一定傾斜角度で傾斜するカム面Cを有するカム体15を前記縦向き円筒状スクリューケース11aの外周面に縦軸芯Z周りでのほぼ全周にわたって付設している。このカム体15のカム面Cと接当するローラからなるカムフォロワ16を一端に備えるアーム17を、円筒状スクリューケース9a側に取付金具Bを介して固定した位置検出センサとしてのポテンショメータ18の角度検出軸18aに一体に取り付けている。尚、図示しないがカムフォロワ16はカム面Cに接当する側に弾性付勢している。ポテンショメータ18は一回転の範囲でのみ角度検出可能に構成しているものであって、その検出信号は、機体に搭載した制御装置19に入力される。さらに、搭乗運転部5には、横送りスクリューコンベア11をホームポジションから自動的に所定位置にまで旋回して停止するために、その所定位置を設定する停止位置設定具としてのダイヤルと連係したポテンショメータ20、その自動旋回用の起動指令を与える始動用スイッチS1、横送りスクリューコンベア11を人為的に左旋回又は右旋回操作を行う人為操作用指令スイッチS2が配設されているとともに、ポテンショメータ20、始動用スイッチS1及び人為操作用指令スイッチS2からの信号は制御装置19に入力される。そして、制御装置19は、始動用スイッチS1からのオン信号により横送りスクリューコンベア11の自動旋回指令が発せられると、ポテンショメータ18からの検出信号と、ポテンショメータ20からの角度指令信号とを比較して、この角度指令信号に対応する角度位置に横送りスクリューコンベア11が回動操作されるように電動モータ12に駆動信号を出力する制御を行うべく構成している。また、制御装置19は、横送りスクリューコンベア11がホームポジションに無いときに、前記始動用スイッチS1をオン操作すると、自動的にホームポジションに旋回して復帰するように構成している。
【0020】従って、上記構成によると、カム面Cと接触しているカムフォロワ16が、回転部材としての縦向きスクリューケース11aの回転に伴うカム面C位置の変化に応じて上下方向に変位し、その上下方向での変位をアーム17と連結している角度検出軸18aが角度変化に変換してポテンショメータ18での角度検出を行っているから、固定点としての角度検出軸18a位置に対するアーム17の相対角度変化によって、カム面Cとのポテンショメータ18の相対位置、ひいては縦向きスクリューケース11aの縦軸芯Z周りでの角度位置を検出することになる。また、このカム面Cにおける右周り及び左周りでの回転限界位置に対応する箇所は、その角度変化が急傾斜となる急変部分21,22に構成しており、ポテンショメータ18側で検出される角度変化もその限界位置では急変して所望検出角度位置に確実性高く達することができるから、ホームポジションやそれとは反対側の限界位置を明確に検出でき、停止操作も確実性高く行うことができて、リミットスイッチが無くてもホームポジション等を越えてオーバーランしないようにできる。
【0021】〔別の実施の形態〕
■ 位置検出センサとしては、レーザー光線等を利用した非接触式の測距センサを用して、非接触式にカム面と検出手段との位置関係、つまり互いの距離を検出することによって、回動部材が回動することに伴う互いの相対位置の変化を検出して、その検出結果を角度検出に変換するように構成しても良い。
■ 図4(イ),(ロ)に示すように、横送りスクリューコンベア11の基端部の縦向きスクリューケース11aの縦送りスクリューコンベア9のスクリューケース9aに対する縦軸芯Z周りでの相対角度を検出するのに、上述の実施の形態の構造に代えて、カム体15のカム面Cを縦軸芯を中心とする径方向での位置が連続的に変化するように構成しても良い。尚、図示しないがカムフォロワ16はカム面Cに接当する側に弾性付勢している。
■ 図5に示すように、脱穀処理後の排ワラを後方の排ワラ細断装置23又は結束装置24へ移送するためのアッパーチェーン式の排ワラ搬送装置25を設け、この排ワラ搬送装置25による排ワラ搬送終端位置を変更するために、チェーンと協働して排ワラを挟持搬送する挟持レール26のうち、後部側の可動レール26aを前側の固定レール6bに対して出退駆動する手段に本願発明を採用しても良い。詳述すると、可動レール26aに前後2箇所で両端を連結したワイヤ27を回動部材としてのドラム28に数回巻き付け、このドラム28を電動モータ29で回動駆動できるようにして、可動レール26aの出退位置に対応するドラム28の回動角度位置を検出するために、このドラム28と一体回転するカム体29を設け、このカム体29のドラム28の回転中心に対して径方向位置の連続的に変化するカム面Cに対して接当するローラからなるカムフォロワ30を一端に備えるアーム31を、機体に固定した位置検出センサとしてのポテンショメータ32の角度検出軸32aに一体に取り付けるように構成している。尚、図示しないがカムフォロワ30はカム面Cに接当する側に弾性付勢している。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成10年(1998)3月27日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開平11−275943
【公開日】 平成11年(1999)10月12日
【出願番号】 特願平10−81266