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【発明の名称】 農水産物処理システム
【発明者】 【氏名】阿武 寛二

【氏名】畑中 英泰

【氏名】井本 進二

【氏名】有井 透

【要約】 【課題】調整空気がカーテン状体とコンテナ前面との間の隙間を通ってコンテナを迂回するのを抑制しながら、カーテン状体の開閉操作の操作性を向上する。

【解決手段】庫内に、コンテナ5を収納自在な複数の収納部2aを有する棚2が設けられ、収納部2aの前面開口部に設けられたカーテン状体28に、それの閉じ状態において、収納部2aに収納されたコンテナ5の前面に対向位置する通気口29が形成され、庫内におけるカーテン状体28の前面域へ調整空気SAを供給し、且つ、収納部2aの夫々の棚背面側から空気吸引する通風手段Tが設けられた農水産物処理システムにおいて、カーテン状体28が、それの閉じ状態において、通風手段Tの通風停止状態では、収納部2aに収納されたコンテナ5の前面と間隔が開くように、且つ、通風手段Tの通風作動状態では、棚側に引き寄せられてコンテナ5の前面に密着するように設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 庫内に、前面部から背面部へわたる通気が可能なコンテナを収納自在な複数の収納部を有する棚が設けられ、前記収納部の前面開口部に、カーテン状体が開閉自在に設けられ、そのカーテン状体に、それの閉じ状態において、前記収納部に収納された前記コンテナの前面に対向位置する通気口が形成され、前記庫内における前記カーテン状体の前面域へ調整空気を供給し、且つ、前記収納部の夫々の棚背面側から空気吸引する通風手段を設けて、調整空気を前記カーテン状体の通気口から前記収納部の夫々に通過させてそれら収納部に収納されているコンテナ内の処理物を処理するように構成された農水産物処理システムであって、前記カーテン状体が、それの閉じ状態において、前記通風手段の通風停止状態では、前記収納部に収納された前記コンテナの前面と間隔が開くように、且つ、前記通風手段の通風作動状態では、棚側に引き寄せられて前記コンテナの前面に密着するように設けられている農水産物処理システム。
【請求項2】 前記収納部に、前記コンテナの収納部奥側への移動範囲を決めるストッパが設けられている請求項1記載の農水産物処理システム。
【請求項3】 前記通気口は、前記コンテナの前面のうちの中央部に対向する部分が、前記コンテナの前面のうちの周縁部に対向する部分よりも空気が流れ易くなるように形成されている請求項1又は2記載の農水産物処理システム。
【請求項4】 前記カーテン状体が、横方向に並ぶ複数の収納部の間口毎に分割され、分割された各カーテン部分が各別に開閉自在に構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の農水産物処理システム。
【請求項5】 前記通風手段が、前記庫内における前記カーテン状体の前面域へ調整空気を拡散させる状態で吹き出し供給する給気導風路と、前記棚の背面側に配備された吸引チャンバと、その吸引チャンバを介して前記収納部の夫々から空気吸引する吸引ファンを備えて構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の農水産物処理システム。
【請求項6】 前記吸引チャンバ及び前記吸引ファンが前記収納部の夫々に対して個別に配備され、それら個別の吸引チャンバ及び吸引ファンによる吸引空気を還気通風路により合流状態で空調手段に導いてその空調手段で調整し、その調整空気を前記給気導風路へ送出するように構成されている請求項5記載の農水産物処理システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は農水産物処理システムに関し、詳しくは、庫内に、前面部から背面部へわたる通気が可能なコンテナを収納自在な複数の収納部を有する棚が設けられ、前記収納部の前面開口部に、カーテン状体が開閉自在に設けられ、そのカーテン状体に、それの閉じ状態において、前記収納部に収納された前記コンテナの前面に対向位置する通気口が形成され、前記庫内における前記カーテン状体の前面域へ調整空気を供給し、且つ、前記収納部の夫々の棚背面側から空気吸引する通風手段を設けて、調整空気を前記カーテン状体の通気口から前記収納部の夫々に通過させてそれら収納部に収納されているコンテナ内の処理物を処理するように構成された農水産物処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】かかる農水産物処理システムは、収納部の前面開口部にカーテン状体を開閉自在に設けるとともに、そのカーテン状体に、それの閉じ状態において収納部に収納されたコンテナの前面に対向位置する通気口を形成することにより、カーテン状体を閉じた状態において、棚前面域の調整空気を通気口から収納コンテナの前面に集中させるように収納部内に吸入させるようにして、可及的に多くの調整空気をコンテナ内を通過させるようにして、コンテナ内の処理物の処理効率を向上させるようにしたものである。従来では、カーテン状体は、それの閉じ状態においては収納部に収納されたコンテナの前面と常に接触するように設けていた(例えば、特開平8−12009号公報参照)。そして、カーテン状体を閉じた状態において、カーテン状体とコンテナ前面との間の隙間を無くして、カーテン状体の通気口を通過した調整空気がカーテン状体とコンテナ前面との間の隙間を通って、コンテナの周囲を迂回して通流するのを抑制するようにして、コンテナ内の処理物の処理効率を更に向上させるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の従来システムでは、調整空気がカーテン状体とコンテナ前面との間の隙間を通ってコンテナの周囲を迂回して通流するのを抑制することができるものの、カーテン状体を開閉するときには、カーテン状体がコンテナの前面に接触しているので、カーテン状体をスムーズに開閉できないという問題があった。
【0004】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、調整空気がカーテン状体とコンテナ前面との間の隙間を通ってコンテナの周囲を迂回して通流するのを抑制してコンテナ内の処理物の処理効率の一層の向上を図りながら、カーテン状体の開閉操作の操作性を向上することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構成によれば、通風手段を通風停止状態にして、カーテン状体を開閉操作するときには、カーテン状体とコンテナの前面との間には間隔が開いているので、カーテン状体をスムーズに開閉できる。そして、カーテン状体を閉じた状態において、通風手段を通風作動状態にすると、収納部を通過する調整空気によって、カーテン状体は棚側に引き寄せられてコンテナの前面に密着する。従って、調整空気がカーテン状体とコンテナ前面との間の隙間を通ってコンテナの周囲を迂回して通流するのを抑制してコンテナ内の処理物の処理効率の一層の向上を図りながら、カーテン状体の開閉操作の操作性を向上させることができるようになった。又、コンテナ内の処理物の処理効率の向上により、システムの処理能力を一層向上させることができるようになった。
【0006】ちなみに、カーテン状体の開閉操作は、例えば、収納部に対するコンテナの出し入れのために行うものであり、カーテン状体を開閉操作するときは、収納部に調整用空気を通過させる必要がなく、通風手段を通風停止状態にするので、そのときには、カーテン状体とコンテナの前面との間には間隔が開いていることになる。一方、収納部に調整空気を通過させて収納部に収納されているコンテナ内の処理物を処理するときは、カーテン状体を閉じ状態にするので、そのときには、カーテン状体はコンテナの前面に密着することになる。従って、請求項1に記載の特徴構成を採用しても、本来の処理物の処理に悪影響を与えることはない。
【0007】請求項2に記載の特徴構成によれば、コンテナを収納部に収納するときには、ストッパによってコンテナの収納部奥側への移動範囲が決められる。つまり、コンテナをストッパによって位置決めされる状態で収納部に収納するだけの簡単な操作で、通風停止状態におけるカーテン状体とコンテナの前面との間の間隔を、通風作動状態になるとカーテン状体が棚側に引き寄せられてコンテナの前面へ密着することを可能にするための適切な値に設定することができる。従って、コンテナを収納部の適正な位置に収納するための収納操作を能率的に行うことができるようになり、この収納操作の能率化とコンテナ内の処理物の処理効率の向上との相乗効果により、システムの処理能力を一層向上することができるようになった。
【0008】請求項3に記載の特徴構成によれば、通気口は、コンテナの前面のうちの中央部に対向する部分がコンテナの前面のうちの周縁部に対向する部分よりも空気が流れ易くなるように形成されている。つまり、コンテナにおける前後方向の通気抵抗は中央部が周縁部よりも高いので、通気口を、コンテナの前面のうちの中央部に対向する部分がコンテナの前面のうちの周縁部に対向する部分よりも空気が流れ易くなるように形成することにより、コンテナ内を通流する調整空気の場所による通風量のバラツキを抑制しているのである。従って、コンテナ内の処理物の均一処理性を一層向上させることができるようになった。
【0009】請求項4に記載の特徴構成によれば、カーテン状体が、横方向に並ぶ複数の収納部の間口毎に分割されているので、通風手段の通風作動状態においては、カーテン状体は、分割されたカーテン部分毎に棚側に引き寄せられることになるので、容易に棚側に引き寄せられてコンテナの前面へ密着する。従って、通風手段の通風作動状態においては、カーテン状体が棚側に引き寄せられてコンテナの前面に密着することを可能にしながら、通風手段の通風停止状態ではカーテン状体とコンテナの前面との間の間隔を可及的に広くすることができる。その結果、カーテン状体を開閉するときには、カーテン状体がコンテナに接触するのを一層確実に回避することができるので、カーテン状体の開閉操作の操作性を一層向上させることができるようになった。
【0010】請求項5に記載の特徴構成によれば、給気導風路から調整空気が庫内におけるカーテン状体の前面域へ拡散する状態で吹き出し供給され、吸引ファンによって吸引チャンバを介して空気吸引されることで、調整空気がカーテン状体の通気口から収納部の夫々を通過する。従って、各収納部における調整空気通風量の差を抑制することができるので、棚における収納部位置による収納処理物の処理品質のバラツキを抑制することができて、システムの処理物に対する均一処理性を一層向上できるようになった。
【0011】請求項6に記載の特徴構成によれば、棚の背面側から収納部に対し空気吸引させる吸引チャンバ及び吸引ファンを棚における複数の収納部の夫々に対し個別に配備して、これら個別の吸引チャンバ及び吸引ファンにより収納部毎に独立に空気吸引するから、これら収納部の通気抵抗(主に収納処理物による通気抵抗)に多少の差があったとしても、その抵抗差が原因で吸引ファンの吸引作用が通気抵抗の小さい収納部の方に偏って集中作用する状態になって各収納部における棚前面域からの調整空気通風量の差を更に効果的に抑制することができる。
【0012】また、これら個別の吸引チャンバ及び吸引ファンによる吸引空気を還気導風路により合流状態で空調手段へ導いてその空調手段で調整し、この調整空気を給気導風路へ送出するから、吸引チャンバ及び吸引ファンによる吸引空気(すなわち使用済の調整空気)が庫内拡散により棚における収納部位置によって量的に差のある状態で各収納部に短絡的に吸入されて各収納部の吸入空気に質的な差が生じることを、上記還気導風路による導風をもって確実に防止できる。従って、これらのことから、棚における収納部位置による収納処理物の処理品質のバラツキを更に効果的に抑制することができて、システムの処理物に対する均一処理性を一層向上できるようになった。
【0013】しかも、システムの基本構成として、空調手段で調整した空気を給気導風路から棚の前面域へ拡散させる状態に吹き出し供給して、その調整空気を棚前面域から棚の各収納部に吸入させる形式を採るから、棚の各収納部に対し調整空気供給ダクトを個別に直接接続する形式に比べ、風路構成面でシステム構成を簡略にすることができて、システムコストを安価にすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1〜図3は乾燥処理システムを示し、1は処理庫、2は前面どうしを対向させて処理庫1の庫内に配備した2基の処理棚、3は同じく前面どうしを対向させて処理庫1の庫外に配備した2基の待機棚であり、これら処理棚2及び待機棚3は夫々、棚前面視で行列配置の複数の収納部2a,3aを備えていて、それら複数の収納部2a,3a夫々は、前面部から背面部へわたる通気が可能なコンテナ5を収納自在に構成してある。処理棚2の収納部2aの前面開口部に、カーテン状体28を開閉自在に設け、そのカーテン状体28に、それの閉じ状態において、収納部2aに収納されたコンテナ5の前面に対向位置する通気口29を形成してある。
【0015】4A,4Bは処理物W(例えば玉葱など)を収容したコンテナ5の搬入部及び搬出部、6はその搬入搬出部4A,4Bと処理庫1内の処理棚2との間を移動して処理棚2の各収納部2aに対する処理物収容コンテナ5の出し入れを自動的に行う移送機であり、処理棚2と待機棚3とは、処理庫1の出入口1aを通る移送機6の一連の移動経路を前面対向する棚2,3どうしの間に直線的に形成するように棚巾方向に並べて配置し、これにより、移送機6によるコンテナ移送を能率化する。
【0016】処理物収容コンテナ5の出し入れ作業については、具体的には、処理棚2においてコンテナ収容処理物Wの処理を行っている間に、移送機6を待機棚3と搬入搬出部4A,4Bとの間で往復させて、処理棚2での先の処理の後に待機棚3の各収納部3aに預けてある処理済コンテナ5を順次、移送機6により搬出部4Bへ取り出すとともに、その順次取り出しにおける搬出部4Bから待機棚3への移送機戻り移動の都度、搬入部4Aに搬入された未処理のコンテナ5を移送機6により待機棚3へ運んで待機棚3の空き収納部3aに預ける入出荷作業を自動的に実施する。
【0017】そして、処理棚2でのコンテナ収容処理物Wの処理が完了すると、移送機6を処理棚2と待機棚3との間で往復させて、処理棚2の各収納部2aにおける処理済コンテナ5を順次、移送機6により待機棚3へ運んで待機棚3の空き収納部3aに預けるとともに、その順次運搬における待機棚3から処理棚2への移送機戻り移動の都度、先に待機棚3に預けてある未処理のコンテナ5を移送機6により処理棚2へ運んで処理棚2の空き収納部2aに収納する入出庫作業を自動的に実施し、これら入出荷作業と入出庫作業を交互に繰り返し実施する。
【0018】処理棚2でのコンテナ収容処理物Wの処理については、棚巾方向に並べて形成した複数の吹出口7aから処理棚2どうしの間の移送機経路へ向けて調整空気SAを吹き出すことで、処理庫内におけるカーテン状体28の前面域(本例では処理棚2どうしの間の移送機移動空間)へ調整空気SAを拡散させる状態に供給する給気導風路としての給気ダクト7を各処理棚2の下に配設し、また、各処理棚2の収納部2aから棚背面側に配備の吸引チャンバ8を介して吸引ファン9により空気吸引する構成として、これら吸引チャンバ8及び吸引ファン9を各処理棚2における収納部2aの夫々に対して個別に配備し、これにより、個別吸引ファン9の吸引作用により各処理棚2の収納部2aに棚前面域から調整空気SAを吸入させて、調整空気SAをカーテン状体28の通気口29から各収納部2aに強制通過させることで、これら収納部2aに収納されているコンテナ5内の処理物Wを処理する。従って、処理庫内におけるカーテン状体28の前面域へ調整空気を供給し、且つ、収納部2aの夫々の棚背面側から空気吸引する通風手段Tを、給気導風路としての給気ダクト7、吸引チャンバ8及び吸引ファン9を備えて構成してある。
【0019】処理庫1の庫内において各処理棚2の背面側には、対応処理棚2の各収納部2aから個別の吸引チャンバ8及び吸引ファン9により吸引した空気RAを受け入れて合流させる還気導風路としての還気室10と、さらにその外側に配置して還気室10から連通口11,12を介し空気流入させる機械室13とを間仕切14,15により仕切形成し、各機械室13には空調手段として機械室13の室内気を除湿処理する除湿機16,17を配備してある。
【0020】また、処理庫1の庫外には、外気を加熱してその加熱外気OAを温風ダクト18により各機械室13へ各別に供給する空気加熱手段としての2基の燃焼式温風機19を配備してあり、この空調構成において、各機械室13の室内気を処理用調整空気SAとして各機械室13の一端部から給気ファン20により各給気ダクト7へ各別に送出することで、処理棚2の各収納部2aに収納されているコンテナ5内の処理物Wを前記の如き処理形態をもって乾燥処理する。
【0021】すなわち、基本的には、処理棚2の各収納部2aから個別の吸引チャンバ8及び吸引ファン9により吸引した空気RA(すなわち使用済の調整空気)を還気導風路としての還気室10を介し合流状態で機械室13へ導いて、空調手段としての除湿機16,17により調整し、この調整空気SAを給気導風路としての給気ダクト7へ送出する構成にしてある。
【0022】そして、この処理システムでは、個別の吸引チャンバ8及び吸引ファン9による吸引空気RAを還気導風路としての還気室10を介し合流状態で機械室13へ導くのに対し、この機械室13を、空調手段としての除湿機16,17へ還気室10からの導入空気RAを導く導風路13Aと、それら除湿機16,17に対し還気室10からの導入空気RAの一部をバイパスさせるバイパス路13Bとに兼用し、かつ、空気加熱手段としての燃焼式温風機19から供給される加熱外気OAの混合室に兼用する形態で、除湿機16,17により除湿処理した空気とバイパス風路13Bによるバイパス空気と燃焼式温風機19による加熱外気OAとの混合気を、処理用調整空気SAとして給気導風路としての給気ダクト7へ送出する構成にしてある。
【0023】除湿機については、室外機不要の一体型除湿機16、及び、庫外に配置した室外機17aとの冷媒配管接続が必要なセパレート型除湿機17の2種を機械室13に配備してあり、一体型除湿機16では、機体周辺から機内に取り入れた空気を冷媒蒸発コイルにより冷却除湿し、これに続き、その冷却除湿空気を冷媒凝縮コイルにより再熱して機外へ送出する。一方、セパレート型除湿機17では、機体周辺から機内(室内機)に取り入れた空気を冷媒蒸発コイルにより冷却除湿し、これに続き、その冷却除湿空気を冷媒凝縮コイルにより再熱して機外へ送出することにおいて、室外機17aの冷媒凝縮コイルによる庫外へ放熱量を調整することで再熱量の調整が可能になっている。
【0024】還気室10から機械室13への空気流入について、それら還気室10と機械室13との間の間仕切14には、床近傍箇所に形成の下部連通口11と天井近傍箇所に形成の上部連通口12とを設けてあり、そして、下部連通口11には、その下部連通口11における通過空気RAを浄化する空気浄化手段としてオートロール式の除塵フィルタ21を配備し、また、上部連通口12には、吸引ファン9及び給気ファン20とともに空気循環用ファンとして機能させる連通口ファン22を配備してある。
【0025】つまり、この連通口構成により、空気浄化手段としてのオートロール式除塵フィルタ21の必要処理風量を軽減しながらも、還気室10での塵埃降下を利用して機械室13への流入空気RAに対する除塵処理を効率良く行い、かつ、上下の連通口11,12をもって機械室13への流入風量(すなわち機械室13と棚2との間での循環風量)を大きく確保する。
【0026】また、各還気室10の受け入れ空気RAの一部は、庫内換気を兼ねて、排塵用導風路としての排気ダクト23を通じ排気ファン24により処理庫1の庫外へ排出するようにし、この排気と前記除塵フィルタ21による除塵とをもって、収納処理物Wからの発塵に対し処理庫1の庫内塵埃濃度を許容レベルに保つ。
【0027】処理物Wを集積状態で収容するコンテナ5は、調整空気SAを内部通過させるように前面と背面と両横面の4面(場合によっては底面を含む5面)を網状体で形成した通気構造にしてあり、一方、各処理棚2においては、図5及び図8に示す如く、棚前面域から収納部2aに吸入した調整空気SAが隣の収納部2aへ移流することを防止する為に、上下左右に隣合う収納部2aどうしを遮風壁25,26により仕切ってある。
【0028】図5ないし図9に示すように、コンテナ5をその前面が処理棚2の前面と略面一になる状態で収納部2aに収納できるように、各収納部2aの遮風壁25の上面には、コンテナ5の収納部奥側への移動範囲を決める一対のストッパ35を設けてある。ストッパ35はレール36に、前後方向に移動操作自在に支持させるとともに、ネジ式固定手段37によって所定の位置で固定できるようにしてある。
【0029】又、図4ないし図9に示すように、空気の供給によって膨張し、空気の排出によって収縮する膨張収縮部27を、空気が供給されて膨張することによって、収納部2aに収納されたコンテナ5の背面と、吸引チャンバ8により収納部2aから空気吸引するための吸引口8aの口縁との隙間を塞ぐように設けてある。膨張収縮部27は、吸引口8aの口縁を囲むように上下左右夫々に1個ずつ合計4個設けてある。
【0030】膨張収縮部27は、板状体27aの周縁にシート材27bを接続して、袋状に形成してあり、板状体27aを用いて処理棚2の背板に取り付けてある。更に、膨張収縮部27の前面には、接当する相手側の形状に合うように変形自在な柔軟性部材としてのスポンジ状ゴム38を付設してある。
【0031】4個の膨張収縮部27夫々にホース39を連通接続するとともに、処理棚2の縦一列の収納部2a夫々に設けた膨張収縮部27のホース39を本管40に合流接続し、その本管40を給排切り換え装置41を介してシール用ファン42に接続してある。即ち、処理棚2の縦一列毎に、給排切り換え装置41及びシール用ファン42を設けてある。
【0032】給排切り換え装置41は、シール用ファン42の吸入口を大気に対して開くとともにシール用ファン42からの吐出空気を本管40に供給する給気状態と、シール用ファン42の給気口を本管40に対して接続するとともにシール用ファン42からの吐出空気を大気中に放出する排気状態とに切り換え自在に構成してある。具体的には、給排切り換え装置41は、シール用ファン42の吐出口と本管40との連通を断続する電磁式の開閉弁V1と、前記吐出口を大気に対して開放する状態と閉じる状態とに切り換える開閉弁V2と、シール用ファン42の吸入口と本管40との連通を断続する開閉弁V3と、前記吸入口を大気に対して開放する状態と閉じる状態とに切り換える開閉弁V4とを備えて構成してある。そして、給排切り換え装置41は、開閉弁V1及び開閉弁V4を開弁し、開閉弁V2及び開閉弁V3を閉弁することにより前記給気状態に切り換えられ、開閉弁V1及び開閉弁V4を閉弁し、開閉弁V2及び開閉弁V3を開弁することにより前記排気状態に切り換えられることになる。
【0033】さらにまた、各収納棚2の前面には、各収納部2aの前面開口部を閉じる開閉自在なカーテン状体28を設け、そして、このカーテン状体28には、コンテナ5を各収納部2aに収納してカーテン状体28を閉じた状態において各コンテナ5の前面に対向位置させる多孔構造の通気口29を形成してある。
【0034】カーテン状体28は、それの閉じ状態において、図6に示すように、通風手段Tの通風停止状態では、収納部2aに収納されたコンテナ5の前面と間隔が開くように、且つ、図7に示すように、通風手段Tの通風作動状態では、棚側に引き寄せられてコンテナ5の前面に密着するように設けてある。尚、カーテン状体28を、通風停止状態でコンテナ5の前面と間隔が開き、通風作動状態で棚側に引き寄せられてコンテナ5の前面に密着するように設けるに当たって、通風停止状態におけるカーテン状体28とコンテナ5の前面との間の間隔は、調整空気SAの流速や流量に基づいて設定するが、例えば、50mm程度に設定するのが好ましい。
【0035】図11にも示すように、通気口29は上下方向に沿うスリット状とし、そのスリット状の通気口29の5個を、各コンテナ5の前面に対向位置させて横方向に並べて形成してある。更に、5個のスリット状の通気口29のうち、コンテナ5の前面のうちの中央部に対向するものは、その幅をコンテナ5の前面のうちの周縁部に対向するものの幅よりも大にして、周縁部に対向するものよりも空気が流れ易くなるようにしてある。
【0036】カーテン状体28については、図10に示す如く、その閉じ状態において棚前面部の全面にわたらせる主体シート材28a(通気口29を形成したシート材)に上下適当間隔で横向き芯材30を取り付け、そして、開閉操作用の索具31を各芯材30に付設の案内環32に通して最下端の芯材30に連結した構造にし、この索具31を処理棚上部の動力巻取機33により上方へ巻き取ることで、図10(ロ)に示す如く、カーテン状体28を芯材間が折目部となる折り畳み状態に開いて、その折り畳み状態で処理棚2の上端部に格納し、この開き状態において処理棚2の各収納部2aに対する処理物収容コンテナ5の出し入れ作業を行うようにしてある。
【0037】処理棚2の各収納部2aに対する処理物収容コンテナ5の出し入れ作業を行うときは、吸引ファン8、給気ファン20、連通口ファン22及び排気ファン24等を停止させて通風停止状態にして、カーテン状体28を開き作動する。このときは、図6に示すように、カーテン状体28は自重で垂れ下がって、カーテン状体28とコンテナ5との間には間隔が開いているので、カーテン状体28が処理棚2やコンテナ5に引っ掛かることがないので、カーテン状体28をスムーズに開くことができる。 そして、カーテン状体28が開き状態で、上述のようにして、移送機6により、各収納部2aにおける処理済コンテナ5を順次取り出すとともに、未処理のコンテナ5を順次空き収納部2aにストッパ35に接当する状態で収納する入出庫作業を繰り返し実施する。そして、処理対象の未処理のコンテナ5を収納し終わると、カーテン状体28を閉じ作動するが、このときも、通風停止状態でありカーテン状体28とコンテナ5との間には間隔が開いているので、カーテン状体28が処理棚2やコンテナ5に引っ掛かることがないので、カーテン状体28をスムーズに閉じることができる。
【0038】カーテン状体28が閉じ状態になると、給排切り換え装置41を前記給気状態に切り換えるとともにシール用ファン42を作動させる。すると、図7に示すように、各収納部2aの4個の膨張収縮部27が膨張するので、各収納部2aに収納されたコンテナ5の背面と吸引口8aの口縁との隙間が、4個の膨張収縮部27の膨張によって塞がれる。そして、吸引ファン8、給気ファン20、連通口ファン22及び排気ファン24等を作動させて通風作動状態にして、上述のようにして、調整空気SAによる収容処理物Wの処理を行う。調整空気SAの通流によって、図7に示すように、カーテン状体28は棚側に引き寄せられて、コンテナ5の前面に密着する。カーテン状体28がコンテナ5の前面に密着した状態で、棚前面域に供給された調整空気SAは、通気口29からコンテナ5の前面に集中するように各収納部2aに吸引される。従って、カーテン状体28はコンテナ5の前面に密着しているので、調整空気SAがカーテン状体28とコンテナ5の前面との隙間を通って、コンテナ5の周囲を迂回する状態で通流することが防止される。又、各収納部2aに収納されたコンテナ5の背面と吸引口8aの口縁との隙間が、4個の膨張収縮部27の膨張によって塞がれているので、調整空気SAがコンテナ5の周囲を迂回する状態でコンテナ5の背面と吸引口8aの口縁との間の隙間から吸引チャンバ8に吸引されることが防止される。更に又、コンテナ5の前面のうちの中央部に対向するスリット状の通気口29の幅がコンテナ5の前面のうちの周縁部に対向する通気口29の幅よりも大になっているので、コンテナ5における前後方向の通気抵抗は中央部が周縁部よりも高いが、コンテナ5内を通流する調整空気SAの場所によるバラツキが抑制される。
【0039】そして、調整空気SAの通気による所定の処理が終了すると、吸引ファン8、給気ファン20、連通口ファン22及び排気ファン24等を停止させて通風停止状態にするとともに、給排切り換え装置41を前記排気状態に切り換える。すると、図6に示すように、カーテン状体28は、自重によって、コンテナ5の前面から離れてコンテナ5の前面との間に間隔が開く状態で垂れ下がり、各収納部2aの膨張収縮部27は収縮する。そして、カーテン状体28を開き作動するが、上述のようにカーテン状体28とコンテナ5との間には間隔が開いているので、カーテン状体28をスムーズに開くことができる。
【0040】つまり、調整空気SAの強制通風により高い処理効率を確保しながらも、これら、膨張収縮部27、通気口形成カーテン状体28の機能により、各収納部2aに対する吸引チャンバ8及び吸引ファン9の個別配備と相まって、また、還気室10による導風で使用済調整空気RAの庫内拡散を阻止することと相まって、処理棚1における収納処理物Wを均一に処理できるようにしてある。
【0041】また、各吸引チャンバ8及び吸引ファン9による吸引空気RAは、各吸引ファン9の吐出側に接続のエルボダクト34により下向きで還気室10の室内へ吐出させ、これにより、吐出風による間仕切14のバタツキを防止するとともに、吐出風に含まれる塵埃の舞い上がりを抑制する。
【0042】〔別の実施形態〕次に別の実施形態を列記する。
(イ) カーテン状体28に形成する通気口29の具体構成は、上記の実施形態において例示した構成に限定されるものではない。例えば、複数の横方向に沿うスリット状の通気口29を、各コンテナ5の前面に対向位置させて上下方向に並べて設けてもよい。又、1個の渦巻き状の通気口29を、その中心が各コンテナ5の前面の中央部に位置するように設けてもよい。又、1個の矩形状や円状の通気口29を、各コンテナ5の前面に対向位置させて設けてもよい。
【0043】通気口29は、網構造などの多孔構造に限らず、単純開口でもよい。
【0044】通気口29を、コンテナ5の前面のうちの中央部に対向する部分が、コンテナ5の前面のうちの周縁部に対向する部分よりも空気が流れ易いようにするための具体構成として、通気口29を形成する多孔構造において、その開口率がコンテナ5の前面のうちの中央部に対向する部分がコンテナ5の前面のうちの周縁部に対向する部分の開口率よりも大になるようにしてもよい。
【0045】(ロ) 上記の実施形態においては、カーテン状体28を、それの閉じ状態において棚前面部の全面にわたる一枚構造として形成する場合について例示したが、これに代えて、図12に示すように、収納部2aの間口毎に分割し、分割した各カーテン部分を各別に開閉自在にした構造としてもよい。この場合は、通風作動状態においては、カーテン状体28は、分割されたカーテン部分毎に棚側に引き寄せられることになるので、容易に棚側に引き寄せられてコンテナ5の前面へ密着する。従って、通風作動状態においては、カーテン状体28が棚側に引き寄せられてコンテナ5の前面に密着することを可能にしながら、通風停止状態でのカーテン状体28とコンテナ5の前面との間の間隔を可及的に広くすることができる。又、出し入れの対象となるコンテナ5が収納されている領域に対応するカーテン部分のみを開閉操作することができるので、開閉操作を迅速に行うことができる。又、出し入れの対象となっていないコンテナ5が収納されている領域に対応するカーテン部分は不必要に開くことがないので、その領域の雰囲気が変化するのを抑制することができる。
【0046】又、カーテン状体28を収納部2aの間口毎に分割し、分割した全てのカーテン部分を同時に開閉自在にした構造としてもよい。又、主体シート材28aのみを収納部2aの間口毎に分割した構造としてもよい。
【0047】(ハ) カーテン状体28は、上記の実施形態の如く上方への引き上げにより開く構造に代え、横方向へ移動させて開く構造にしてもよい。
【0048】(ニ) 移送機6によってコンテナ5を収納部2aに収納した際に、コンテナ5の収納姿勢や前後方向の収納位置に多少バラツキがあっても、前記通風停止状態では、収納部2aに収納されたコンテナ5の前面とカーテン状体28との間に間隔が開く状態で、前記通風作動状態では、カーテン状体28が棚側に引き寄せられてコンテナ5の前面に密着させることが可能であり、又、膨張収縮部27の膨張状態やスポンジ状ゴム38の柔軟性によって、コンテナ5の背面と吸引口8aの口縁との隙間を塞ぐことができるので、上記の実施形態においてストッパ35を省略してもよい。この場合、コストダウンが可能になる。
【0049】(ホ) ストッパ35を前後方向に移動操作するシリンダ等のアクチュエータを設けると、コンテナ5の収納部奥側への移動範囲を設定するための操作性を向上することができるので好ましい。又、前後方向の長さが共通のコンテナ5を用いる場合は、ストッパ35を所定の位置に固定的に設けると、コストダウンが図れるので好ましい。
【0050】(ヘ) 収納部2aに収納されたコンテナ5の背面と、吸引チャンバ8により収納部2aから空気吸引するための吸引口8aの口縁との隙間を塞ぐための具体構成としては、上記実施形態の如き膨張収縮部27に代え、例えば、図13に示すように、コンテナ5の収納に伴いコンテナ5の背面部を当接させてコンテナ背面部と吸引口8aの口縁との間を気密にするゴム製等の弾性パッキン43を吸引口8aの口縁部に貼設してもよい。又、図14に示すように、吸引口8aの口縁部に取り付けた伸縮自在なシール用継手ダクト44をシリンダの如き適当な駆動手段45により伸長操作して、そのシール用継手ダクト44のパッキン付き口縁部を収納コンテナ5の背面部に押し付ける構造にしてもよい。
【0051】(ト) 上記の実施形態においては、吸引チャンバ8及び吸引ファン9を各収納部2aに対して個別に配備する場合について例示したが、各収納部2aに対する吸引チャンバ8及び吸引ファン9の配備形態は種々変更可能である。例えば、処理棚2の縦一列の全ての収納部2aに対して、あるいは、処理棚2の横一列の全ての収納部2aに対して、共用の吸引チャンバ8及び吸引ファン9を設けたり、1個の処理棚2の全ての収納部2aに対して、共用の吸引チャンバ8及び吸引ファン9を設けてもよい。
【0052】(チ) 処理庫内におけるカーテン状体28の前面域へ調整空気を供給し、且つ、収納部2aの夫々の棚背面側から空気吸引する通風手段Tの具体構成は、上記実施形態において例示した構成に限定されるものではない。例えば、吸引チャンバ8を省略して、各収納部2aの背面の開口部を通じて、吸引ファン9により空気吸引する構造としてもよい。
【0053】(リ) 個別の吸引チャンバ8及び吸引ファン9により処理棚2の各収納部2aにおける収納コンテナ5(処理物Wを収容したコンテナ)の内部にコンテナ前面側から調整空気SAを強制通過させるのに、これらコンテナ5における収容処理物群の上面部をシート材や板材などからなる落とし蓋的な遮風手段で覆い、これにより、コンテナ内部へのコンテナ前面部からの調整空気吸入を一層的確にして処理の一層の効率化・均一化を図ってもよい。
【0054】(ヌ) 処理物Wは玉葱や馬鈴薯、あるいは果実、あるいはまた海草類や魚介類など、どのような農水産物であってもよく、また、処理物Wの処理内容も乾燥に限定されるものではなく、冷却や加熱あるいは加湿、あるいはまた、それらの組み合わせであってもよい。そして、還気導風路により合流状態で導かれる吸引空気RAを調整する空調手段は、除湿機に限らず、空気冷却機や空気加熱機あるいは加湿機、あるいはまた、それらの組み合わせ等、処理物Wの処理内容に応じて選定すればよい。
【0055】(ル) その他、各請求項に記載の発明の実施にあたっては、各請求項に記載の範囲内において、構造面及び方式面で種々の構成変更が可能である。
【出願人】 【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
【出願日】 平成10年(1998)1月30日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開平11−215915
【公開日】 平成11年(1999)8月10日
【出願番号】 特願平10−18669