| 【発明の名称】 |
コンバインの貯留穀粒排出構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】大谷 利克
【氏名】角田 進
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| 【要約】 |
【課題】穀粒排出用のアンローダ装置の駆動の入り切り操作を軽快に行え、そのアンローダ装置を良好に作動開始や終了させることができるようにする。
【解決手段】グレンタンク7から貯留穀粒を排出するアンローダ装置11への伝動系に介装されたベルトテンションクラッチ13をアクチュエータ23の駆動で入り切り操作するクラッチ操作機構19を設けるとともに、該クラッチ操作機構19を、クラッチ入り操作を低速で行い、クラッチ切り操作を高速で行うように構成してあるコンバインの貯留穀粒排出構造。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 グレンタンクから貯留穀粒を排出するアンローダ装置への伝動系に介装されたベルトテンションクラッチをアクチュエータの駆動で入り切り操作するクラッチ操作機構を設けるとともに、該クラッチ操作機構を、クラッチ入り操作を低速で行い、クラッチ切り操作を高速で行うように構成してあるコンバインの貯留穀粒排出構造。 【請求項2】 前記クラッチ操作機構は、前記アクチュエータで正逆に回動自在な駆動軸に操作アームを回動自在に遊嵌し、該操作アームの遊端部と前記ベルトテンションクラッチのテンションアームとを連係部材を介して連係し、前記駆動軸と一体の第1操作部材がクラッチ切り位置からクラッチ入り側に向けて作動するときにこの第1操作部材が片当たりするロック操作部材を、前記駆動軸の回動軸芯と平行な第2軸芯周りで揺動自在に前記操作アームの遊端部に支承するとともに、前記第1操作部材による片当たりで前記駆動軸の回動軸芯周りでのクラッチ切り位置からクラッチ入り位置側へ前記操作アームが回転する途中に、前記テンションアームが最もベルト張り側に操作されるデッドポイントを設定し、かつ、該デッドポイントをクラッチ切り位置よりもクラッチ入り位置近くに設定し、前記デッドポイントよりクラッチ入り位置側で前記テンションアームがクラッチ入り側に付勢され、前記デッドポイントよりクラッチ切り側で前記テンションアームがクラッチ切り側に付勢されるように構成し、前記ロック操作部材と機体固定部とにわたって張設されるスプリングを、前記ロック操作部材をクラッチ入り位置側で前記第1操作部材の片当たり位置より退避する状態に前記第2軸芯周りで姿勢変更するように弾性付勢し、かつ前記ロック操作部材をクラッチ切り位置側で前記第1操作部材の片当たり可能な位置へ前記第2軸芯周りで姿勢変更するように弾性付勢する状態で設け、前記駆動軸と一体の第2操作部材がクラッチ入り位置よりクラッチ切り側に向けて作動するときにこの第2操作部材が前記操作アームに片当たりするように設けてある請求項1記載のコンバインの貯留穀粒排出構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインの貯留穀粒排出構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種のコンバインの貯留穀粒排出構造にあっては、例えば特開平9‐74883号公報に開示されているように、グレンタンクから穀粒を排出するアンローダ装置の駆動の入り切りの操作を、伝動系に介装されるベルトテンションクラッチに対して、人為操作で行う構造のものが周知である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のコンバインの貯留穀粒排出構造にあっては、人為操作でベルトテンションクラッチの入り切り操作を行うものであったから、テンションクラッチの入り操作をベルトテンションに抗して行わなければならないので、その人為操作具の操作が比較的重いものとなっていた。 【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、穀粒排出用のアンローダ装置の駆動の入り切り操作を軽快に行えるとともに、そのアンローダ装置を良好に作動開始や終了させることができるようにすることを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】 (構成) 本発明の請求項1にかかるコンバインの貯留穀粒排出構造は、グレンタンクから貯留穀粒を排出するアンローダ装置への伝動系に介装されたベルトテンションクラッチをアクチュエータの駆動で入り切り操作するクラッチ操作機構を設けるとともに、該クラッチ操作機構を、クラッチ入り操作を低速で行い、クラッチ切り操作を高速で行うように構成してあることを特徴構成とする。 【0006】(作用) 本発明の請求項1にかかる構成によれば、グレンタンクから貯留穀粒を排出するアンローダ装置への伝動系に介装されたベルトテンションクラッチをアクチュエータの駆動で入り切り操作するクラッチ操作機構を設けるとともに、該クラッチ操作機構を、クラッチ入り操作を低速で行い、クラッチ切り操作を高速で行うように構成してあるから、アクチュエータを作動させることによってクラッチの入り切り操作が行えるとともに、クラッチ入り操作を低速で行うことで、グレンタンク内に穀粒が貯留されている状態で駆動負荷が大であるときの駆動開始時のアンローダ装置や原動部でのショック等を低減できるので、原動部のエンジン等が過負荷で不当に停止しないように図ることができる。また、クラッチ切り操作を高速で行うことで、アンローダ装置の搬送作動を急停止させることができ、その停止作動がゆっくりとなされることによる不当な穀粒搬送は回避できる。 【0007】(効果) 従って、本発明の請求項1にかかる構成によれば、アクチュエータによりクラッチの入り切り操作が行われるので、人為操作で入り切りするものに比較して作業者の労力の負担が軽減できる。さらに、急に負荷がアンローダに加わるようなクラッチ入り作動を行わないようにできるとともに、これにより、アンローダ装置等が始動時の過負荷で破損するような不具合を解消した。また、クラッチ切り作動は一気に切り操作されるので、クラッチ切り操作をしたのにかかわらず、アンローダ装置の停止がゆっくりとなされることで不当にアンローダ装置からの穀粒排出がなされてしまうことも抑制できる。 【0008】(構成) 本発明の請求項2にかかるコンバインの貯留穀粒排出構造は、請求項1記載のものにおいて、前記クラッチ操作機構は、前記ベルトテンションクラッチのクラッチ切り側にスプリングで弾性付勢されるテンションアームに連係され、かつ前記アクチュエータで正逆に回動駆動される駆動軸に対して該駆動軸の軸芯周りで相対回動自在に支持された操作アームを、デッドポイントよりクラッチ入り位置側で前記スプリングによりクラッチ入り付勢され、前記デッドポイントよりクラッチ切り切り側で前記スプリングによりクラッチ切り付勢されるように設定し、前記操作アームの遊端部に、前記駆動軸と一体の第1操作部材がクラッチ入り側に向けて作動するときにこの第1操作部材が片当たりするロック操作部材を、前記駆動軸の軸芯と平行な第2軸芯周りで揺動自在に支承するとともに、該ロック操作部材をクラッチ入り位置側で前記第1操作部材の片当たり位置より退避する状態に前記第2軸芯周りで姿勢変更するように弾性付勢し、かつ前記ロック操作部材をクラッチ切り位置側で前記第1操作部材の片当たり可能な位置へ前記第2軸芯周りで姿勢変更するように弾性付勢する第2スプリングを設け、前記デッドポイントをクラッチ切り位置よりもクラッチ入り位置近くに設定し、かつ、前記駆動軸と一体の第2操作部材がクラッチ切り側に向けて作動するときにこの第2操作部材が前記操作アームに片当たりするように設けてあることを特徴構成とする。 【0009】(作用) 本発明の請求項2にかかる構成によれば、アクチュエータを作動させてベルトテンションクラッチを切り状態から入り状態にするときには、駆動軸が正転駆動され、それに連れて第1操作部材がロック操作部材に片当たりしてこのロック操作部材を押圧移動させることで操作アームを駆動軸の軸芯周りでクラッチ入り側へ回転させ、それにより、テンションアームがクラッチ入りがわへアクチュエータで駆動される速度で操作され、操作アームがデッドポイントを越えるとスプリングの付勢力によりクラッチ入り位置に即座に揺動される。一方、クラッチ入り状態からクラッチ切り状態にする際には、アクチュエータの作動により駆動軸が逆転駆動されて、第2操作部材によって操作アームが片当たり状態でクラッチ切り側に駆動軸の軸芯周りで回転させられることになり、デッドポイントを越えると、操作アームはスプリングの付勢力によりクラッチ切り位置に即座に揺動される。そして、デッドポイントに対してクラッチ切り位置はクラッチ入り位置よりも離れて位置設定されているので、スプリングの付勢力による急なクラッチ切り位置への作動が行われることになる。 【0010】(効果) 従って、本発明の請求項2にかかる構成によれば、簡易な構造で、クラッチの入り操作をその操作での負荷が大きい状態でも耐えながら行え、一方クラッチの切り操作を籾の不要な搬送のない状態で迅速に行えるものが得られるに至った。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に、コンバインの一例を示している。このコンバインは、左右一対のクローラ走行装置1,1に支持された機体2に、刈取前処理装置3、脱穀装置4、搭乗運転部5、原動部6、グレンタンク7等を搭載装備して構成している。 【0012】図1に示すように、底面が正面視下すぼまりの傾斜面に構成されるグレンタンク7の底部に前後方向に沿う底スクリュー8を配設するとともに、グレンタンク7の後側壁より後方に延出される底スクリュー8の端部に連動連結される状態で縦送りスクリューコンベア9を設け、この縦送りスクリューコンベア9の上端部に、起伏揺動自在かつ縦軸芯Z周りで回動自在に横送りスクリューコンベア10を連設して、穀粒排出用のアンローダ装置11を構成している。底スクリュー8は穀粒を後方に搬送し、その搬送された穀粒を縦送りスクリューコンベア9は揚送し、揚送された穀粒を横送りスクリューコンベア10によりその先端の排出口12より穀粒排出するように横送りすることになる。 【0013】底スクリュー8のグレンタンク7の前側壁より前方に延出されるスクリュー軸8aには、図1乃至図3に示すように、原動部6のエンジンEからの動力を底スクリュー8へ伝達するベルト式伝動機構13を設けている。このベルト式伝動機構13は、ベルトテンションクラッチも構成している。すなわち、ベルト式伝動機構13は、エンジンEからの動力が伝達される駆動プーリ14と前記スクリュー軸8aに一体に設けられている入力プーリ15とにわたって伝動ベルト16を巻き掛けているとともに、伝動ベルト16に接当押圧及び押圧解除するためのテンションプーリ17を先端に備えるテンションアーム18を前後軸芯Q1周りで揺動自在に支持して構成している。 【0014】テンションアーム18は、クラッチ操作機構19によって、その入り側への作動並びに切り側への作動がなされる。クラッチ操作機構19は、図2及び図3に示すように、ベルト式伝動機構13の上方に設けられているものであって、以下に詳述する。テンションアーム18にスプリング20を介して連係されたロッド21を上下方向に沿う姿勢でベルト式伝動機構13の上方に設け、そのロッド21の上端に枢支された弦月杆22を、電動モータ23で駆動される駆動軸24に遊転自在に外嵌された操作アーム25の遊端部にピン26で枢支している。このピン26には、ロック操作部材27を遊転自在に外嵌させている。さらに、駆動軸24に一体に第1操作部材28を連設しているとともに、第2操作部材29も駆動軸24に一体に連設している。そして、グレンタンク7の前面部にボルト締結等で固定された支持ブラケット30に前記電動モータ23を固定しており、この電動モータ23の減速機構を介しての出力軸31と一体の小径ギア32と、前記駆動軸24と一体の大径ギア33とが歯合する状態で、駆動軸24も支持ブラケット30に支承されている。さらに駆動軸24には、駆動軸24の回転限界位置を検出するための一対のリミットスイッチ34,35をそれぞれ接当でオン作動させる検出用作用ピン36,37を設けた板体38を一体に設けている。これらリミットスイッチ34,35の検出信号は、図7に示すように、制御装置39に入力されるとともに、制御装置39は電動モータ23を駆動する信号を出力する。尚、リミットスイッチ34,35の取付ブラケット40,41は、支持ブラケット30に対して取付位置調節自在に設けている。また、ロック操作部材27は、駆動軸24を間において2方向に延出される第1アーム27Aと第2アーム27Bを設けているのであって、第2アーム27Bは、引っ張りスプリングである第2スプリング42によって、機体外方向きで下向きの斜め方向に弾性的に引き操作されるように、ロック操作部材27と機体固定部としての支持ブラケット30にわたって設けている。 【0015】さらに、図2及び図8(イ)に示すように、ベルト式伝動機構13のテンションクラッチが切り状態のときにおいて、第1操作部材28の爪状のフック部28Aの駆動軸24の正転回転に伴う移動軌跡上にロック操作部材27の第1アーム27Aの先端の被係合部43が位置している。すなわち、前記第2スプリング42によって第2アーム27Bが矢印方向X1に引かれているために、駆動軸24を間において第2アーム27Bとは反対側に位置する第1アーム27Aの先端の被係合部43は駆動軸24寄りに位置することで第1操作部材28のフック部28Aの移動軌跡中に臨むのである。この状態で、図1及び図7に示すように、搭乗運転部5の座席の左横脇箇所に配設している操縦ボックスのクラッチ入り切り用スイッチ44を入り側に操作することで、中立位置へ復帰付勢されているこのスイッチ44のクラッチ入り側への操作信号が前記制御装置39に入力され、これにより、制御装置39は電動モータ23を正転駆動する信号を出力する。この駆動信号により電動モータ23が正転され、駆動軸24も正転駆動される。それにより、駆動軸24と一体に回転される第1操作部材28のフック部28Aがロック操作部材27の第1アーム27Aの被係合部43を係合して(図8(イ)参照)、その状態で被係合部43を押圧移動させることになり、それにつれて、ピン26を介してロック操作部材27に連係する操作アーム25が駆動軸24の軸芯Q2周りで回転する(図8において左回り)。そして、正面視で、前記スプリング20と軸芯Q2を結ぶ仮想直線(テンションアーム18が最もベルト張り側に操作している位置に相当するデッドポイントDPに相当する)を越えて軸芯Q3が下方へ移行する領域に入ると(図8(ロ)参照)、スプリング20による下方への弾性押圧力や、伝動ベルト16のテンションにより、電動モータ23による駆動軸23の回転速度より高速で操作アーム25が回転し、リミットスイッチ34で設定されるクラッチ入り位置ON近くに位置設定されたストッパ45にピン26が接当して停止する。引き続き回転される駆動軸24と一体回転する板体38の検出用作用ピン36がリミットスイッチ34をオンさせることの検出信号が制御装置39に入力されると、制御装置39は電動モータ23への電力供給を停止して、駆動軸24の回転を停止する(図8(ハ)参照)。この状態でクラッチ入り状態となっている。また、前記第2スプリング42で引き操作される第2アーム27Bが、図9(ニ)に示すように、前記デッドポイントDPより反対側に位置しているので、第2スプリング42による引き操作で第2アーム27Bが駆動軸24寄りに引かれ、逆に第1アーム27Aはその遊端部が駆動軸24から離れるように前記中心軸芯Q3周りで揺動して、第1アーム27Aの被係合部43が第1操作部材28のフック部28Aの移動軌跡より退避することになる。 【0016】クラッチ入り状態からクラッチ切り状態へ切り換える場合は、前記クラッチ入り切り用スイッチ44を切り側に操作する。この切り側への操作によりクラッチ切り信号は制御装置39に入力され、これにより、制御装置39は電動モータ23を逆転駆動する信号を出力する。この駆動信号により電動モータ23が逆転され、駆動軸24も逆転駆動される。それにより、駆動軸24と一体に回転される第2操作部材29は、その遊端部に設けた係合ピン29Aが操作アーム25の側縁に接当して操作アーム25を押圧移動させる。(図9で右回り)この操作アーム25の中心軸芯Q3が前記デッドポイントDPを越えると、前記スプリング20及び伝動ベルト16の復元力による下方への引き操作によって操作アーム25は急速にクラッチ切り位置OFFへと移動させられることになる。その後、引き続いて駆動軸24は逆転駆動され、前記リミットスイッチ35が検出用ピン37により押圧されてオン作動すると、そのオン作動による検出信号に基づいて制御装置39は、電動モータ23の駆動を停止する。尚、46はクラッチ切り位置でのストッパである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月10日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開平11−28021 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−185176 |
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