| 【発明の名称】 |
脱穀装置の扱胴構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】花木 誠一
【氏名】南 龍一
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| 【要約】 |
【課題】後ろ側板と扱胴の終端側の端面との間にワラ屑が詰まることに起因して、処理物が流れにくくなるという不具合や排ワラカッター側に排ワラが詰まりやすくなるという不具合を回避できるようにする。
【解決手段】後ろ側板17と扱胴2の終端側の端面2Bとを設定長さ離した状態で、扱胴軸11を前側板16と前記後ろ側板17とに回転自在に支持させ、扱胴2の終端外周部にワラ屑掻き出し用のスクレーパ体18を、その先端部が前記後ろ側板17に近接する状態に突設してある。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 後ろ側板と扱胴の終端側の端面とを設定長さ離した状態で、扱胴軸を前側板と前記後ろ側板とに回転自在に支持させてある脱穀装置の扱胴構造であって、前記扱胴の終端外周部にワラ屑掻き出し用のスクレーパ体を、その先端部が前記後ろ側板に近接する状態に突設してある脱穀装置の扱胴構造。 【請求項2】 前記扱胴は、複数本の桟部材を前記扱胴軸に沿う姿勢でその扱胴軸の周りに分散して位置する状態に、扱胴軸芯方向の複数箇所に配備した支持部材を介して前記扱胴軸に支持させて形成してある請求項1記載の脱穀装置の扱胴構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、後ろ側板と扱胴の終端側の端面とを設定長さ離した状態で、扱胴軸を前側板と前記後ろ側板とに回転自在に支持させてある脱穀装置の扱胴構造に関する。 【0002】 【従来の技術】前記後ろ側板と扱胴の終端側の端面とを設定長さ離したのは、それらを近づけすぎると両者の間にワラ屑がきつく詰まることがあり、ワラ屑の除去が困難になる等の理由からである。 【0003】従来、脱穀装置の扱胴構造では、後ろ側板と扱胴の終端側の端面とを設定長さ離すとともに、扱胴よりもやや小径でその扱胴と同芯リング状のワラ屑阻止部材を後ろ側板に固定して、後ろ側板と扱胴の終端側の端面との間にワラ屑が侵入するのを阻止するよう構成してあった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の構成によれば、単にリング状のワラ屑阻止部材を後ろ側板に固定しただけの構造であったために、ワラ屑阻止部材の周りにワラ屑が滞留して成長することがあり、その結果、成長したワラ屑に処理物や排ワラが引っ掛かかり、処理物が流れにくくなるという不具合や、排ワラの姿勢が崩れて、例えば穂先後れ姿勢のまま排ワラカッター側に送られ、排ワラカッターで細断しにくくなって排ワラカッター側に排ワラが詰まりやすくなるという不具合があった。 【0005】本発明の目的は、後ろ側板と扱胴の終端側の端面との間にワラ屑が詰まることに起因して、処理物が流れにくくなるという不具合や排ワラカッター側に排ワラが詰まりやすくなるという不具合を回避できるようにすることにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構成・作用・効果はつぎのとおりである。 〔構成〕冒頭に記載した脱穀装置の扱胴構造において、前記扱胴の終端外周部にワラ屑掻き出し用のスクレーパ体を、その先端部が前記後ろ側板に近接する状態に突設してある。 【0007】〔作用〕例えば、扱胴よりもやや小径で同芯リング状のワラ屑阻止部材を後ろ側板に固定して、後ろ側板と扱胴の終端側の端面との間にワラ屑が侵入するのを阻止するよう構成してあった場合、扱胴が回転するに伴ってスクレーパ体が回転し、ワラ屑阻止部材の周りに滞留しようとするワラ屑を掻き出してその滞留をなくする。そして、上記のようなワラ屑阻止部材を設けてなくても、扱胴が回転するに伴って同様にスクレーパ体が回転し、後ろ側板と扱胴の終端側の端面との間に入り込もうとするワラ屑を掻き出して、扱胴軸にワラ屑が巻きつくのを防止する。 【0008】〔効果〕従って、後ろ側板と扱胴の終端側の端面との間にワラ屑が詰まることに起因して、処理物が流れにくくなるという不具合や排ワラカッター側に排ワラが詰まりやすくなるという不具合を回避できて、円滑に脱穀処理できるようになった。 【0009】請求項2による発明の構成・作用・効果はつぎのとおりである。 〔構成〕請求項1にかかる発明において、前記扱胴は、複数本の桟部材を前記扱胴軸に沿う姿勢でその扱胴軸の周りに分散して位置する状態に、扱胴軸芯方向の複数箇所に配備した支持部材を介して前記扱胴軸に支持させて形成してある。 【0010】〔作用〕請求項1の構成による作用と同様の作用を奏することができるのに加え、扱胴は、複数本の桟部材を、扱胴軸に沿う姿勢でその扱胴軸周りに分散して位置する状態に、扱胴軸芯方向の複数箇所に配備した支持部材を介して前記扱胴軸に支持させて形成してあるから、例えば薄板を円筒状にロール成形して扱胴を構成する場合に比べると、ロール機のような特殊な工作機械がなくても扱胴を製作できるという利点がある。 【0011】また例えば、山形に屈曲形成した丸棒材で扱歯を形成し、その丸棒材の両端を、前記桟部材に形成した一対の貫通孔に挿通させるとともに、丸棒材の両端に形成した雄ねじ部に、桟部材の裏面側からナットを螺合締結するよう構成した場合や、あるいは扱歯の基端部を桟部材に溶接固着するよう構成した場合、前記雄ねじ部とナットとの螺合操作や、扱歯の基端部の桟部材への溶接固着作業を、桟部材を扱胴軸に組み付ける前に、各桟部材ごとに広い作業空間を使って行うことができ、円筒状の扱胴内にその一端側の開口から手を突っ込んで螺合操作等する場合に比べて、作業を簡単に行うことができる。 【0012】〔効果〕従って、請求項1又は2の構成による効果と同様の効果を奏することができるのに加え、扱胴をボール盤や簡単な切断機のような普通の工作機械しかない工場でも製作できるようになり、扱歯の扱胴への取り付けに要する作業者の労力を軽くすることができた。 【0013】 【発明の実施の形態】図1に、自脱型コンバインに搭載する脱穀装置を示してあり、この脱穀装置は、フィードチェーン5により後方に挾持搬送される穀稈を脱穀処理する扱胴2を扱室1内に前後水平に軸支し、扱室1の下部に脱穀処理物を漏下させる受網6を設け、受網6の下方に揺動選別ケース7を配置し、揺動選別ケース7の下方に唐箕8と、スクリューコンベア式の1番物回収部9と、その後方のスクリューコンベア式の2番物回収部10とを設け、揺動選別ケース7によって処理物を後方に揺動移送しながら篩い選別および風選別処理し、穀粒を1番物回収部9からグレンタンクに、2番物を2番物回収部10から揺動選別ケース7の前部に還元するよう構成してある。 【0014】図2,図3に示すように前記扱胴2は、断面ほぼコの字状の8本の桟部材4を、扱胴軸11に沿う姿勢でその扱胴軸11周りに分散して位置する状態に、扱胴軸芯O方向の2箇所に配備した円板状の第1,第2支持部材12A,12Bを介して扱胴軸11に支持させて直胴状に形成し、後ろ側板17と扱胴2の終端側の端面2Bとを設定長さ離した状態で、扱胴軸11を前側板16と前記後ろ側板17とに回転自在に支持させて構成してある。詳しくは、前記第1,第2支持部材12A,12Bを扱胴軸11の前端部と後端部とに各別に外嵌固定し、桟部材4を、第1及び第2支持部材12A,12Bに各別に設けたL形金具14に連結ボルト13で着脱自在に取付けてある。なお、第2支持部材12Bの後ろ側の端面が前記扱胴2の終端側の端面2Bに相当している。 【0015】図3,図4に示すように、前記桟部材4に多数の第1扱歯3Aを突設し、前記第1支持部材12Aの前端面に、扱胴軸11の周りに分散して位置する複数の第2扱歯3Bを、その先端回転軌跡R2が第1扱歯3Aの先端回転軌跡R1よりも小径になり、かつ、扱胴軸11の長手方向で前記第1支持部材12Aの前端面に対して設定間隔Lを空けて位置する状態に支持部15を介して設け、さらに、前記第1支持部材12Aの前端面に、扱胴軸11の周りに分散して位置する複数の第3扱歯3Cを、その先端回転軌跡R3が第1扱歯3Aの先端回転軌跡R1よりも小径で第2扱歯3Bの先端回転軌跡R2よりも大径になり、かつ、扱胴軸11の長手方向で前記第1支持部材12Aの前端面とほぼ同一位置に位置する状態に設け、第1,第2,第3扱歯3A,3B,3Cを、扱胴2の周方向で幅広に形成するとともに、扱胴2の回転方向で下手側の扱歯端面Kを、その頂部側ほど前記回転方向の上手側に大きく後退して位置する後退角θ1,θ2,θ3の大きな傾斜曲面に形成してある。 【0016】前記第1扱歯3Aは、底辺部を桟部材4にボルト固定したU字状部材の両側壁部で構成し、第2扱歯3Bは、底辺の遊端側の立ち上がり部を前記第1支持部材12Aにボルト固定したL字状部材の側壁部で構成し、第3扱歯3Cは、基端部を第1支持部材12Aにボルト固定した一枚板状の板材で構成してある。なおL字状部材の底辺部で前記支持部15を構成している。 【0017】前記第2扱歯3Bの先端回転軌跡R2が第1扱歯3Aの先端回転軌跡R1よりも小径になっているから、第2扱歯3Bは、第1支持部材12Aの前端面から設定間隔Lだけ空いた位置で、第1扱歯3Aよりも遅い周速で回転しながら穀稈を梳き伸ばし、整梳歯として機能する。そして第2扱歯3Bは、周速を上記のように第1扱歯3Aよりも遅くしてあることに加えて、扱胴2の周方向で幅広に形成するとともに、扱胴2の回転方向で下手側の扱歯端面Kを、その頂部側ほど前記回転方向の上手側に大きく後退して位置する後退角θ2の大きな傾斜面に形成してあるから、穀稈に穏やかに当たるようになり、第2扱歯3Bの打撃で穀稈が折れたり切れたりするのを回避できる。 【0018】また、第3扱歯3Cの先端回転軌跡R3が第1扱歯3Aの先端回転軌跡R1よりも小径で、第2扱歯3Bの先端回転軌跡R2よりも大径になっているから、第3扱歯3Cは、扱胴軸11の長手方向で第1支持部材12Aの前端面とほぼ同一位置で、第2扱歯3Bよりも速く第1扱歯3Aよりも遅い周速で回転して、第2扱歯3Bで梳き伸ばされた穀稈をさらに梳き伸ばして、整梳歯として機能する。第3扱歯3Cは、周速を上記のように遅くしてあることに加えて、扱胴2の周方向で幅広に形成するとともに、扱胴2の回転方向で下手側の扱歯端面Kを、その頂部側ほど前記回転方向の上手側に大きく後退して位置する後退角θ3の大きな傾斜面に形成してあるから、穀稈に穏やかに当たるようになって、穀稈が折れたり切れたりするのを回避できる。 【0019】図3,5に示すように、多数の前記U字状部材のうち最も後ろ側に位置するU字状部材は、後ろ側の側壁部を、その上端側が後ろ側板17に近接して沿う状態に屈曲形成してワラ屑掻き出し用のスクレーパ体18に構成し、扱胴2が回転するに伴って、後ろ側板17と扱胴2の終端側の端面2Bとの間に入り込もうとするワラ屑を掻き出して、扱胴軸11にワラ屑が巻きつくのを防止してある。 【0020】〔別実施形態〕図6(イ),(ロ)に示すように、前記ワラ屑掻き出し用のスクレーパ体18を、後ろ上がり傾斜姿勢の三角板で構成したり、図7(イ),(ロ)に示すように、前後方向に沿う山形板で構成したりしてもよい。 【0021】前記扱胴2は薄板を円筒状にロール成形して構成してあってもよい。 【0022】本発明は普通形コンバインの脱穀装置にも適用できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月11日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開平11−28020 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−186551 |
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