| 【発明の名称】 |
脱穀装置の扱胴構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】花木 誠一
【氏名】南 龍一
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| 【要約】 |
【課題】扱胴を、ボール盤や簡単な切断機等のような普通の工作機械しかない工場でも製作できるようにするとともに、扱歯の扱胴への取り付けに要する作業者の労力を軽くする。
【解決手段】複数本の桟部材4を、扱胴軸11に沿う姿勢でその扱胴軸11周りに分散して位置する状態に、扱胴軸芯O方向の複数箇所に配備した支持部材を介して扱胴軸11に支持させて扱胴2を形成するとともに、桟部材4に多数の扱歯3A,3B,3Cを突設し、桟部材4の扱胴回転方向下手側の端部を扱胴2の内方側に所定角度だけ折曲して、その折曲桟部材部分を、扱胴2の回転に伴って塵埃が扱胴内に侵入するのを阻止する塵埃第1阻止壁16に構成してある。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数本の桟部材を、扱胴軸に沿う姿勢でその扱胴軸周りに分散して位置する状態に、扱胴軸芯方向の複数箇所に配備した支持部材を介して前記扱胴軸に支持させて扱胴を形成するとともに、前記桟部材に多数の扱歯を突設し、前記桟部材の扱胴回転方向下手側の端部を前記扱胴の内方側に所定角度だけ折曲して、その折曲桟部材部分を、前記扱胴の回転に伴って塵埃が扱胴内に侵入するのを阻止する塵埃第1阻止壁に構成してある脱穀装置の扱胴構造。 【請求項2】 前記桟部材の扱胴回転方向上手側の端部を前記扱胴の内方側に所定角度だけ折曲して、その折曲桟部材部分を、前記扱胴の回転に伴って塵埃が扱胴内に侵入するのを阻止する塵埃第2阻止壁に構成してある請求項1記載の脱穀装置の扱胴構造。 【請求項3】 前記塵埃第1阻止壁の扱胴回転方向下手側の端部を前記扱胴の内方側に所定角度だけ折曲してある請求項1又は2記載の脱穀装置の扱胴構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は脱穀装置の扱胴構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、脱穀装置の扱胴構造では、特開平8‐256581号公報に開示されているように、扱胴は薄板を円筒状にロール成形して構成し、扱歯は、山形に屈曲形成した丸棒材の両端を、前記扱胴に形成した一対の貫通孔に挿通させるとともに、丸棒材の両端に形成した雄ねじ部に、扱胴内でナットを螺合締結して構成してあった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成によれば、扱胴はロール機のような特殊な工作機械がなければ製作できないという問題があった。また、扱歯を扱胴に取付けるのに、作業者が雄ねじ部とナットとの螺合操作を、円筒状の扱胴内にその一端側の開口から手を突っ込んで行わなければならず、操作に手間がかかるという問題もあった。 【0004】本発明の目的は、扱胴をボール盤や簡単な切断機のような普通の工作機械しかない工場でも製作できるようにするとともに、扱歯の扱胴への取り付けに要する作業者の労力を軽くすることにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構成・作用・効果はつぎのとおりである。 〔構成〕複数本の桟部材を、扱胴軸に沿う姿勢でその扱胴軸周りに分散して位置する状態に、扱胴軸芯方向の複数箇所に配備した支持部材を介して前記扱胴軸に支持させて扱胴を形成するとともに、前記桟部材に多数の扱歯を突設し、前記桟部材は、前記扱胴の回転方向下手側の端部を前記扱胴の内方側に所定角度だけ折曲して、その折曲部分を、前記扱胴の回転に伴って塵埃が扱胴内に侵入するのを阻止する塵埃第1阻止壁に構成してある。 【0006】〔作用〕 〔イ〕扱胴は、複数本の桟部材を、扱胴軸に沿う姿勢でその扱胴軸周りに分散して位置する状態に、扱胴軸芯方向の複数箇所に配備した支持部材を介して前記扱胴軸に支持させて形成してあるから、扱胴をロール機のような特殊な工作機械がなくても製作することができる。 【0007】〔ロ〕前記桟部材に扱歯を突設してあるから、例えば、山形に屈曲形成した丸棒材で扱歯を形成し、その丸棒材の両端を、前記桟部材に形成した一対の貫通孔に挿通させるとともに、丸棒材の両端に形成した雄ねじ部に、桟部材の裏面側からナットを螺合締結するよう構成した場合や、あるいは扱歯の基端部を桟部材に溶接固着するよう構成した場合、前記雄ねじ部とナットとの螺合操作や、扱歯の基端部の桟部材への溶接固着作業を、桟部材を扱胴軸に組み付ける前に、各桟部材ごとに広い作業空間を使って行うことができ、従来のように、円筒状の扱胴内にその一端側の開口から手を突っ込んで螺合操作等する場合に比べて、作業を簡単に行うことができる。 【0008】〔ハ〕扱胴が回転すると、扱胴の外周面近くにあった空気や塵埃は扱胴の外周面に沿って扱胴回転方向とは反対側に向かう状態になって、隣接する桟部材同士の間から扱胴内に入り込もうとするが、請求項1の構成では図2に示すように、前記桟部材4の扱胴回転方向下手側の端部を扱胴2の内方側に所定角度だけ折曲して、その折曲部分を塵埃第1阻止壁16に構成してあるから、塵埃は塵埃第1阻止壁16に阻止されて扱胴2内に入り込みにくくなる。 【0009】〔ニ〕そしてたとえ扱胴2内に塵埃があったとしても、図2に示すように、前記塵埃第1阻止壁16は、扱胴2の回転に伴って扱胴2内の塵埃を空気とともに扱胴2の外方側にガイドして、隣接する桟部材4同士の間から扱胴2外に出やすくする。 【0010】〔ホ〕つまり、請求項1の構成によれば、扱胴の回転に伴って、扱胴周りの塵埃を扱胴内に入り込みにくくすることができるとともに、扱胴内の塵埃を扱胴内から排出しやすくすることができ、その結果、扱胴内に塵埃が滞留するのを防止できて、塵埃の滞留に起因する扱胴の回転バランスの悪化を抑制できる。 【0011】〔効果〕従って、前記作用〔イ〕により、扱胴を、ボール盤や簡単な切断機等のような普通の工作機械しかない工場でも製作できるようになり、前記作用〔ロ〕により、扱歯の扱胴への取り付けに要する作業者の労力を軽くすることができ、上記作用〔ハ〕〜〔ホ〕により、扱胴の回転バランスの悪化による振動の発生等を防止できるようになった。 【0012】請求項2による発明の構成・作用・効果はつぎのとおりである。 〔構成〕前記桟部材の扱胴回転方向上手側の端部を前記扱胴の内方側に所定角度だけ折曲して、その折曲桟部材部分を、前記扱胴の回転に伴って塵埃が扱胴内に侵入するのを阻止する塵埃第2阻止壁に構成してある。 【0013】〔作用〕請求項1の構成による作用と同様の作用を奏することができるのに加え、次の作用を奏することができる。隣接する桟部材同士の間から扱胴回転方向下手側の桟部材側に向かって入り込もうとする塵埃があっても、この塵埃を塵埃第2阻止壁で扱胴内への侵入を阻止することができる。また、塵埃第1阻止壁と塵埃第2阻止壁とを形成したことで、桟部材が曲げ等の力に対して強くなる。 【0014】〔効果〕従って、請求項2の構成によれば、請求項1の構成による効果と同様の効果を奏することができるのに加え、扱胴の回転バランスの悪化による振動の発生をより確実に防止でき、扱胴の耐久性を上げることことができた。 【0015】請求項3による発明の構成・作用・効果はつぎのとおりである。 〔構成〕請求項1又は2にかかる発明において、前記塵埃第1阻止壁の扱胴回転方向下手側の端部を前記扱胴の内方側に所定角度だけ折曲してある。 【0016】〔作用〕請求項1又は2の構成による作用と同様の作用を奏することができるのに加え、桟部材が曲げ等の力に対してさらに強くなる。 【0017】〔効果〕従って、請求項3の構成によれば、請求項1又は2の構成による効果と同様の効果を奏することができるのに加え、扱胴の耐久性をより上げることことができた。 【0018】 【発明の実施の形態】図1に示すように、自脱型コンバインに搭載する脱穀装置を構成するに、扱室1内に扱胴2を前後水平に軸支し、扱胴2の周面に多数の扱歯3を突設し、フィードチェーン5により後方に挾持搬送される穀稈をこれらの扱歯3で脱穀処理するよう構成してある。そして、前記扱室1の下部に脱穀処理物を漏下させる受網6を設け、受網6の下方に揺動選別ケース7を配置し、揺動選別ケース7の下方に唐箕8と、スクリューコンベア式の1番物回収部9と、その後方のスクリューコンベア式の2番物回収部10とを設け、揺動選別ケース7によって処理物を後方に揺動移送しながら篩い選別および風選別処理し、穀粒を1番物回収部9からグレンタンクに、選別不十分な2番物を2番物回収部10から揺動選別ケース7の前部に還元するよう構成してある。 【0019】図2,図3に示すように、前記扱胴2は、8本の桟部材4を、扱胴軸11に沿う姿勢でその扱胴軸11周りに分散して位置する状態に、扱胴軸芯O方向の2箇所に配備した円板状の第1,第2支持部材12A,12Bを介して扱胴軸11に支持させて直胴状に形成してある。前記第1,第2支持部材12A,12Bは扱胴軸11の前端部と後端部とに各別に設けてあり、桟部材4を、第1及び第2支持部材12A,12Bに各別に設けたL形金具14に、連結ボルト13で着脱自在に取付けてある。 【0020】図2に示すように、前記桟部材4はその扱胴回転方向下手側と上手側の端部を扱胴2の内方側に所定角度だけ折曲して、その折曲桟部材部分を、扱胴2の回転に伴って塵埃が扱胴2内に侵入するのを阻止する塵埃第1阻止壁16と塵埃第2阻止壁17とにそれぞれ構成してある。また、前記塵埃第1阻止壁16の扱胴回転方向下手側の端部18を扱胴2の内方側に所定角度だけ折曲して、桟部材4の強度を強くしてある。 【0021】図3,図4に示すように、前記桟部材4に多数の第1扱歯3Aを突設し、前記第1支持部材12Aの前端面に、扱胴軸11の周りに分散して位置する複数の第2扱歯3Bを、その先端回転軌跡R2が第1扱歯3Aの先端回転軌跡R1よりも小径になり、かつ、扱胴軸11の長手方向で前記第1支持部材12Aの前端面に対して設定間隔Lを空けて位置する状態に支持部15を介して設け、さらに、前記第1支持部材12Aの前端面に、扱胴軸11の周りに分散して位置する複数の第3扱歯3Cを、その先端回転軌跡R3が第1扱歯3Aの先端回転軌跡R1よりも小径で第2扱歯3Bの先端回転軌跡R2よりも大径になり、かつ、扱胴軸11の長手方向で前記第1支持部材12Aの前端面とほぼ同一位置に位置する状態に設け、第1,第2,第3扱歯3A,3B,3Cを、扱胴2の周方向で幅広に形成するとともに、扱胴2の回転方向で下手側の扱歯端面Kを、その頂部側ほど前記回転方向の上手側に大きく後退して位置する後退角θ1,θ2,θ3の大きな傾斜曲面に形成してある。 【0022】前記第1扱歯3Aは、底辺部を桟部材4にボルト固定したU字状部材の両側壁部で構成し、第2扱歯3Bは、底辺の遊端側の立ち上がり部を前記第1支持部材12Aにボルト固定したL字状部材の側壁部で構成し、第3扱歯3Cは、基端部を第1支持部材12Aにボルト固定した一枚板状の板材で構成してある。なお前記L字状部材の底辺部で前記支持部15を構成している。 【0023】前記第2扱歯3Bの先端回転軌跡R2が第1扱歯3Aの先端回転軌跡R1よりも小径になっているから、第2扱歯3Bは、第1支持部材12Aの前端面から設定間隔Lだけ空いた位置で、第1扱歯3Aよりも遅い周速で回転しながら穀稈を梳き伸ばし、整梳歯として機能する。そして第2扱歯3Bは、周速を上記のように第1扱歯3Aよりも遅くしてあることに加えて、扱胴2の周方向で幅広に形成するとともに、扱胴2の回転方向で下手側の扱歯端面Kを、その頂部側ほど前記回転方向の上手側に大きく後退して位置する後退角θ2の大きな傾斜面に形成してあるから、穀稈に穏やかに当たるようになり、第2扱歯3Bの打撃で穀稈が折れたり切れたりするのを回避できる。 【0024】また、第3扱歯3Cの先端回転軌跡R3が第1扱歯3Aの先端回転軌跡R1よりも小径で、第2扱歯3Bの先端回転軌跡R2よりも大径になっているから、第3扱歯3Cは、第1支持部材12Aの前端面とほぼ同一位置で、第2扱歯3Bよりも速く第1扱歯3Aよりも遅い周速で回転して、第2扱歯3Bで梳き伸ばされた穀稈をさらに梳き伸ばして、整梳歯として機能する。第3扱歯3Cは、周速を上記のように遅くしてあることに加えて、扱胴2の周方向で幅広に形成するとともに、扱胴2の回転方向で下手側の扱歯端面Kを、その頂部側ほど前記回転方向の上手側に大きく後退して位置する後退角θ3の大きな傾斜面に形成してあるから、穀稈に穏やかに当たるようになって、穀稈が折れたり切れたりするのを回避できる。 【0025】〔別実施形態〕上記の実施形態では、桟部材4の扱胴回転方向上手側の端部を扱胴2の内方側に所定角度だけ折曲して、その折曲桟部材部分を塵埃第2阻止壁17に構成し、塵埃第1阻止壁16の扱胴回転方向下手側の端部を扱胴2の内方側に所定角度だけ折曲したが、これらのように構成することなく、図5に示すように、前記桟部材4は、その扱胴回転方向下手側の端部を扱胴2の内方側に所定角度だけ折曲して、その折曲桟部材部分を前記塵埃第1阻止壁16にしただけの構成であってもよい。 【0026】本発明は普通形コンバインの脱穀装置にも適用できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月10日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開平11−28018 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−185178 |
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