| 【発明の名称】 |
小型作業機械のスタンド装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】城田 輝人
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| 【要約】 |
【課題】重量増加やコスト上昇を招くことのないスタンド装置を提供する。
【解決手段】小型エンジンのファンケースの下部に突出部19を設け、前記小型エンジンのファンケースとは反対側のエンジンケース11から下方に向け支持部18を突出させて形成し、前記突出部19と前記支持部18とで燃料タンク17の挟持部を構成し、前記突出部19の下部には、前記エンジンの非接地時に前記燃料タンク17の下面から離間して燃料タンク17下方を覆うことが可能な可撓性部材で形成されたスタンド20を配設し、前記スタンド20をその下面よりボルト21により前記突出部19に固定し、前記エンジンを接地させたときには前記スタンド20が前記小型エンジンなどの自重にて変形し、燃料タンク17の下面に当接する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 操作杆(1B)の先端部に刈刃(3)などの作業部材(1C)およびその先端に至る中途部に操作ハンドル(4)さらに基部には小型エンジン(2)を装着した小型作業機械において、前記小型エンジン(2)のファンケース(15)の下部に突出部(19)を設け、前記小型エンジン(2)のファンケース(15)とは反対側のエンジンケース(11)から下方に向け支持部(18)を突出させて形成し、前記突出部(19)と前記支持部(18)とで燃料タンク(17)の挟持部を構成し、前記突出部(19)の下部には、前記小型エンジン(2)の非接地時に前記燃料タンク(17)の下面から離間して燃料タンク(17)下方を覆うことが可能な可撓性部材で形成されたスタンド(20)を配設し、前記スタンド(20)をその下面よりボルト(21)により前記突出部(19)に固定し、前記小型エンジン(2)を接地させたときには前記スタンド(20)が前記小型エンジン(2)などの自重にて変形し、燃料タンク(17)の下面に当接することを特徴とする小型作業機械のスタンド装置。 【請求項2】 請求項1記載の小型作業機械のスタンド装置において、前記スタンド(20)は、接地面(20B)が二股状に形成され、その二股の間に位置する開口部(20C)が前記燃料タンク(17)に形成されている凹部(17B)と上下方向において連通し、上記開口部(20C)を介して前記ファンケース(15)の吸風部(14)に向け吸風できるように構成されていることを特徴とする小型作業機械のスタンド装置。 【請求項3】 請求項1または2記載の小型作業機械のスタンド装置において、上記スタンド(20)は、上記突出部(19)に対する取付面にスペーサ(24)を配置可能であることを特徴とする小型作業機械のスタンド装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、小型作業機械のスタンド装置に関し、さらに詳しくは、刈払機のスタンド装置に関する。 【0002】 【従来の技術】使用者が手で支えながら操作することができる小型作業機械の一つに刈払機がある。刈払機は、雑草やかん木などの刈払作業に用いられるものであり、そのための構成として、小型エンジンによる駆動力により刈刃を回転させる機構を備えた構成がある。刈払機には、これを地面などに接地させた際の安定性を確保すること等のために燃料タンクの下面にスタンドを設ける場合がある。スタンドの構造の一例として、本願の先願に係る実開平6−30443号公報に記載されたものがある。上記公報に記載のスタンドは、小型エンジンの前面および後面を覆うために設けられているカバーの一方である後方カバーにおいて、燃料タンクの下面に向け延長された状態で一体化され、燃料タンクの下面が直接接地しないようにして着地安定性を確保するようになっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報記載の構成には、次のような問題があった。つまり、スタンドは接地時での安定性を確保することを目的として燃料タンクの下面に設けられているが、通常、この種のスタンドは、硬質樹脂材や金属部材で構成されることが多い。このため、重量増加や加工コストの上昇を招きやすい。また、スタンドが燃料タンクの下面に当接した状態で予めカバーに一体化され、刈払機の組立時に組み込まれるようになっていることから、燃料タンクの厚さやサイズに合わせた形状あるいはサイズのものを組み立てすることになる。このため、厚さの異なる燃料タンクを装着しようとした場合には、再度、スタンドのサイズを燃料タンクのサイズや厚さに適合するものに変更し直さなければならず、成形型を新規に作成しなければならないため、製造費が高価なものとなる。一方、小型エンジンには、クランク軸の一端にファンホィールが設けられており、このファンホィールの位置に向け外気を取り込むようになっているが、燃料タンクの下面にスタンドが当接していると、ファンホィールへの吸風通路が塞がれてしまうこともある。 【0004】本発明の目的は、上記従来の小型作業機械のスタンド装置における問題に鑑み、重量増加やコスト上昇を招くことのない構成を備えた小型作業機械のスタンド装置を提供することにある。 【0005】本発明の別の目的は、エンジン下方にスタンド装置を設けた場合にエンジンに対する吸風を損ねないようにできる構成を備えた小型作業機械のスタンド装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するため、請求項1記載の発明は、操作杆(1B)の先端部に刈刃(3)などの作業部材(1C)およびその先端に至る中途部に操作ハンドル(4)さらに基部には小型エンジン(2)を装着した小型作業機械において、前記小型エンジン(2)のファンケース(15)の下部に突出部(19)を設け、前記小型エンジン(2)のファンケース(15)とは反対側のエンジンケース(11)から下方に向け支持部(18)を突出させて形成し、前記突出部(19)と前記支持部(18)とで燃料タンク(17)の挟持部を構成し、前記突出部(19)の下部には、前記小型エンジン(2)の非接地時に前記燃料タンク(17)の下面から離間して燃料タンク(17)下方を覆うことが可能な可撓性部材で形成されたスタンド(20)を配設し、前記スタンド(20)をその下面よりボルト(21)により前記突出部(19)に固定し、前記小型エンジン(2)を接地させたときには前記スタンド(20)が前記小型エンジン(2)などの自重にて変形し、燃料タンク(17)の下面に当接することを特徴としている。 【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の小型作業機械のスタンド装置において、前記スタンド(20)は、接地面(20B)が二股状に形成され、その二股の間に位置する開口部(20C)が前記燃料タンク(17)に形成されている凹部(17B)と上下方向において連通し、上記開口部(20C)を介して前記ファンケース(15)の吸風部(14)に向け吸風できるように構成されていることを特徴としている。 【0008】請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の小型作業機械のスタンド装置において、上記スタンド(20)は、上記突出部(19)に対する取付面にスペーサ(24)を配置可能であることを特徴としている。 【0009】 【作用】請求項1および3記載の発明では、燃料タンクを支持するための挟持部の一方に設けられている突出部において、エンジンの非接地時に燃料タンクの下面から離間して燃料タンクの下方を覆うことが可能な可撓性樹脂からなるスタンドを設け、このスタンドがエンジンの接地時に燃料タンクの下面に当接するようになっているので、スタンドは、燃料タンクを支持する強度が必要でなく、強度を必要とした場合に比べてスタンド自体の重量が軽減できる。 【0010】請求項2記載の発明では、スタンドの接地面が二股状に形成され、その二股の間の開口部が燃料タンクに形成されている凹部と上下方向において連通するようになっているので、単にエンジンの転倒防止だけでなく、ファンケースの吸風部への吸風路を確保することができる。 【0011】 【実施例】以下、図示実施例により本発明の詳細を説明する。図8は、本発明の刈払機の一例を示す斜視図であり、同図において、刈払機1は、小型エンジン2を備えた駆動部1Aと、小型エンジン2の出力軸に連動する伝達軸が内在している操作杆1Bと、操作杆1Bの先端に位置して伝達軸に連動可能な刈刃3を備えた作業部材1Cとを備えている。操作杆1Bの途中には、刈払機1を操作する際の操作ハンドル4が一体化されており、この操作ハンドル4には、把持グリップ部5と小型エンジン2のスロットルレバー6が備えられている。駆動部1Aと操作ハンドル4との間には、図示しない肩掛けベルトの端部が取り付けられる吊金具1Dが装着されており、使用時や搬送時に使用者への重量負担を軽減するようになっている。 【0012】駆動部1Aには、小型エンジンの燃料タンク17が設けられており、この燃料タンク17は、小型エンジン2の熱の影響やデザイン性を考慮して小型エンジン2の下方に設けられる場合がある。刈払機1には、これを地面などに接地させた際の転倒を防止するための安定性を確保するために、燃料タンク17の下面にスタンド20(図8中、二点鎖線で示す部材)が設けられている。図1は本発明の実施例によるスタンド装置が適用される小型エンジン2の正面図である。図1において小型エンジン2は、回りがエンジンケース11によって覆われており、エンジンケース11の外側には、気化器や始動ポンプを備えた燃料供給装置12、マフラ13がそれぞれ対向して設けられ、これら燃料供給装置12およびマフラ13が対向する方向と直角な方向にファンホィール(図示されず)の外方を覆うファンケース15およびこのファンケース15の外側の位置にリコイルスタータ16がそれぞれ設けられている。 【0013】一方、エンジンケース11の下部には燃料タンク17が配置されている。燃料タンク17は、図3に示すようにエンジンケース11の下部に設けられている支持部18とこの支持部18に対向する位置に設けられている突出部19とこの突出部19に取り付けられるスタンド20とで支持されるようになっている。つまり、図3は、エンジンケース11の下部の構成を説明するための図であり、同図において、エンジンケース11の下部におけるファンケース15(図1参照)側と反対側には、エンジンケース11の下面から下方に向け延出された支持部18が設けられており、この支持部18には、その先端部内側に燃料タンク17側に形成されている突片17Aを嵌入させるための凹部からなる係合部18Aが設けられている。 【0014】突出部19は、エンジンケース11におけるファンケース15(図1参照)の下部に位置し、図1および図3に示すように、下方に向けて突出形成された一対の柱状部材で構成されている。図3において突出部19の突出量は、エンジンケース11の下部から下方で占める燃料タンク17の厚さ(図3中、符号Dで示す長さ)に対して、概ね、燃料タンク17の底部近傍に先端が位置する突出量とされている。支持部18と突出部19との対向間隔は、図3に示すように、燃料タンク17の側面を挟持できる間隔に設定されている。また、前記燃料タンク17からは、突出部19側に係合突起17Bが突出しており、該突起17Bが突出部19に設けられている凹所19Aに嵌合し、燃料タンク17を位置決め固定している。 【0015】突出部19に取り付けられるスタンド20は、図4および図5に示すように、側面視形状がアングルブラケット状をなし、アングル片の一方に相当する基部20Aから延長されるアングル片の他方が二股状の接地面20Bに形成されたポリエチレン樹脂などの可撓性部材で構成されている。スタンド20は、接地面20Bとなる周縁部を残して内部が座繰り加工され、平坦面に形成されている基部20Aには、接地面側からボルト21(図4参照)を挿通できる取付孔20A1が形成されている。スタンド20は、接地面側、換言すれば、スタンド20の下面から基部20Aの取付孔20A1に対してボルト21が挿通され、そのボルト21が突出部19の下端面に形成されているネジ孔(図示されず)に締結されることにより、図3に示すように、側面視において基部20Aを支点とする片持ち梁状に支持される。スタンド20における基部20Aの高さ(図3中、符号Hで示す高さ)は、図3に示す状態が相当しているエンジンの非接地時に、自由端に相当するアングル片の他方の先端が燃料タンク17の下面から僅かに離れることができる高さに設定されている。この場合の高さは、標準仕様の燃料タンク17の厚さを対象として、上述した先端の離間状態が得られるように決められている。 【0016】図5においてスタンド20の接地面20Bには、二股の間に開口部20Cが構成され、この開口部20Cは、基部20Aが突出部19に締結された際に、燃料タンク17側に形成されている吸風用凹部17Bと上下方向で連通できる位置に位置決めされるようになっている。このため、基部20Aから延長される二股状の接地面20Bの長さは、開口部20Cが上記の吸風用凹部17Bと重なることができることを考慮して決められている。 【0017】本実施例は以上のような構成であるから、エンジンケース11の下面に燃料タンク17が配置されると、燃料タンク17側の突片17Aが支持部18の係合部18A内に嵌入され、さらに係合突起17Bが凹所19Aに嵌合し、これにより、燃料タンク17が支持部18と突出部19とで挟持されて保持される。 【0018】突出部19には、その下面にスタンド20が取り付けられる。スタンド20は、燃料タンク17が装着された後に取り付けられるようになっており、燃料タンク17を支持する強度が必要でないため軽量に作成され、基部20Aに有する取付孔20A1にボルト21が挿通されて突出部19に締結されることで突出部19に対して片持ち梁状に、しかも、アングル片の他方に相当する先端部が燃料タンク17の下面から僅かに離れた状態で支持される。スタンド20の先端が燃料タンク17の下面から離れていることにより刈払機10が運転状態の時に発生する燃料タンク17への振動がスタンド20に伝播されない状態に維持され、スタンド20のバタツキが防止されて騒音が抑止される。 【0019】一方、刈払機1が地面などに接地されると、燃料タンク17よりも先にスタンド20が接地する。スタンド20は、着地した際、図6に示すように、小型エンジン2の自重等により基部20Aを支点として揺動することにより撓む。このとき、スタンド20が着地面からの反力によって撓むので、燃料タンク17側からの重力による衝撃力がスタンド20の撓み変形に費やされ、いわゆる、燃料タンク17が着地する際の衝撃が緩衝される。刈払機1が接地してスタンド20に燃料タンク17が載置された状態となると、スタンド20が燃料タンク17の下面、換言すれば、小型エンジン2の下面に位置するが、スタンド20には、図5に示すように、接地面20Bをなす二股の間の開口部20Cが、燃料タンク17に形成されている吸風用凹部17Bと上下方向で連通するので、図2に示すように冷却風の吸風部14に至る吸風用通路23が開口部20Cと吸風用凹部17Bとで構成されることになる。 【0020】ところで、小型エンジン2に装備される燃料タンク17は、仕様変更される場合がある。このため、本実施例では、標準仕様の燃料タンク17を対象として基部20Aの高さH(図3参照)が決められているスタンド20が、図7に示すように、図3に示した燃料タンク17の厚さ(D)よりも厚い(D’>D)燃料タンク17’を装着する場合、基部20Aと突出部19との間にスペーサ24を介在できるようになっている。スペーサ24を突出部19と基部20Aとの間に介在させたスタンド20は、燃料タンク17が装着された後に新たな仕様の燃料タンク17’を付け替える場合でも、ボルト21の取付方向がエンジンケース11の下方からであるので、エンジンケース11およびこれの周辺部材を取り外すことなく取り外しおよび取付ができる。スペーサ24に関しては、種々用意しておくことができるので、燃料タンク17の仕様変更に応じたスペーサ24を用いることが可能になる。なお、前記スタンド20の基部20Aを成形型を変更し、基部20Aの高さHを変更することも容易に行え、燃料タンク17の仕様変更に応じることができる。さらに、図9に示すように、燃料タンク17’’を支持部18’と突出部19’との間で挟持させる場合、緩衝ゴム30および31を装着させ、係合部18A’と突片17A’との間、および係合突起17B’と凹所19A’との間を防振機能を保持させて固定させることも可能である。 【0021】 【発明の効果】請求項1および3記載の発明によれば、燃料タンクを支持するための挟持部の一方に設けられている突出部においてエンジンの非接地時に燃料タンクの下方から離間して燃料タンクの下方を覆うことが可能な可撓性樹脂からなるスタンドを設け、このスタンドがエンジンの接地時に燃料タンクの下面に当接するようになっているので、スタンドは燃料タンクを支持する強度が必要でなく、スタンド自体の重量が軽減できる。しかも、スタンドは突出部に対して下方よりボルトにより固定できるようになっているので、エンジン回りの組立が終了した後で取り付けることができると共に、突出部との間にスペーサを介在させることができるので、燃料タンクの厚さに関係なく同じ構成のスタンドを適用することができる。これにより、重量増加や新たなスタンドを準備することによるコスト上昇を防止することができる。 【0022】請求項2記載の発明によれば、スタンドの接地面が二股状に形成され、その二股の間の開口部が燃料タンクに形成されている凹部と上下方向において連通するようになっているので、単にエンジンの転倒防止だけでなく、ファンケースの吸風部への吸風路を確保することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000237215 【氏名又は名称】富士ロビン株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月28日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】小橋 信淳
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| 【公開番号】 |
特開平11−308911 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−118759 |
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