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【発明の名称】 豆刈機
【発明者】 【氏名】佐藤 芳雄

【要約】 【課題】トラクタの外側方に取付けるとともに、後方に旋回・固定自在にした豆刈機を得る。

【解決手段】トラクタの後部に装着する連結枠1の一端部をトラクタの外方に突出させ、旋回横桁18の一端部に縦桁20を直交に固着した旋回フレーム17を、前記突出端部に旋回横桁18の一端部を枢着し、縦桁20を前進方向に沿い前、後方に旋回・固定自在に連結する。縦桁20の前端部に中間桁29の後端部を横ピン28回りに枢着し、縦桁20の前端部と中間桁29の中間部の間に架設する油圧シリンダ30により中間桁29が横ピン28回りに上下動するものに形成する。中間桁29の前端部に左右揺動連結体33を介し結合する先端フレーム34に、油圧回転する円盤回転刃54および55を左右および前後間隔を調節可能に地表に向け弾性的に上下動自在に配設する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】トラクタの後部に着脱自在に装着し一端部をトラクタの外方に突出する連結枠と、トラクタの外側方に前進方向に沿い前方に突設する縦桁を備え、前記連結枠の突出端部に前、後方に旋回・固定自在に枢着する旋回フレームと、前記縦桁の前端部にその後端部を横軸回りに枢着し、この枢着回りに油圧を介し上下動自在に前方に突設する中間桁と、前記中間桁の前端部に左右揺動連結体を介し結合する先端フレームと、この先端フレームから左右および前後間隔を調節可能に地表に向け弾性的に上下動自在にし、前、後位置にそれぞれ設ける円盤回転刃と、これら円盤回転刃の前方に設ける分草器と、前記円盤回転刃の後方に設ける刈高調節輪と、前記回転円盤刃の左右間隔の中央部に前記先端フレームから前方に突設する直桁の前端部に昇降自在に設ける前部高低調節輪と、前記連結枠の後部に設ける油タンクと、この油タンクに付設する油圧ポンプとを備え、前記左右の円盤回転刃を油圧回転するものにした豆刈機。
【請求項2】前記中間桁を、前記縦桁の前端部と中間桁に立設する腕板との間に架設する油圧シリンダにより、枢着回りに上下動するものにした請求項1記載の豆刈機。
【請求項3】前記左右揺動連結体を、前記中間桁上に中間桁と平行に段付軸を固着し、前記段付軸の小径部を抜け止めを施して軸支する軸受を前記先端フレームの基端部に固設するとともに、左右に制限的に回動できるものにした請求項1記載の豆刈機。
【請求項4】前記前部高低調節輪が、前記先端フレームから前方に突設する直桁の前端部に高低調節可能に角パイプ体を縦設し、上端面に昇降表示棒を立設する角軸を前記角パイプ体に昇降自在に内嵌するとともに、昇降表示棒を角パイプ体から上方に突出させ、角パイプ体上部に昇降表示棒と平行に昇降ゲージを立設し、バッテリーシリンダの上端部および下端部をそれぞれ前記角パイプ体および角パイプ体の下端から下方に突出する角軸部分に取付け、角軸下端部の縦軸回りに旋回自在に設けた車輪ヨークに軸支したものである請求項1記載の豆刈機。
【請求項5】前記連結枠の後部に設ける油タンクが、左右両側に倒立し固定できる支持脚を設けている請求項1記載の豆刈機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタの一方の外側方に前進方向に沿って左右および前後方向に間隔をあけて円盤回転刃を配設するとともに、これらを後方に旋回・固定可能にした2畦の豆刈機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の豆刈機として、たとえば実公平6−27053号公報に示されているように、トラクタの一方の外側方に連結枠を介し2枚の円盤回転刃を前後方向および横方向に間隔をあけて配置し、2畦を一度に刈取り可能にした豆刈機がある。そして、この豆刈機は、畦の高さが不揃いの場合には、高さ調節のためのコントロールアクチュエータを利用し、円盤回転刃が畦の断面形状に従って畦の表面を自在に動きながら刈取りができる構成である。
【0003】また特開平9−224450号公報には、弾性的に上下動する平行四辺形リンクの前部リンクに軸筒を縦設し、この軸筒の頂面に油圧モータを設け、この油圧モータで回転される回転軸を前記軸筒内に軸支し、この回転軸の下端に円盤回転刃を取付け、畦の起伏に円盤回転刃が順応して刈取りができる豆刈機が示されている。
【0004】上述のようにトラクタの一方の外側方に装着する豆刈機は、トラクタの運転者が運転席から刈取り状態を見ながら作業できる点が好ましい。一方、豆茎の刈取りを良好にするには、円盤回転刃を前進方向に対しわずかに前傾させるとともに、刈倒す側にわずかに傾斜させるとよいことが知られている。また畦の表面は必ずしも平坦ではないので、円盤回転刃が畦の高低に順応しなければ、切断状態の好適が得られないこともよく知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、トラクタの一方の外側方に装着する豆刈機は作業上好ましいが、トラクタを含めた幅が大きくなるために、移動時における走行に支障があるという問題点があつた。また円盤回転刃が畦の高低に自動的に順応して刈取りができ、トラクタに容易に着脱できる豆刈機が要望されている。
【0006】本発明は、上記の点に鑑み、トラクタの外側方に装着できるとともに、これを後方に旋回・固定可能にすることによっトラクタの幅からの張出しを少なくすることでき、畦の高低に自動的に順応して刈取りができ、トラクタへの着脱が容易な豆刈機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明においては、トラクタの後部に着脱自在に装着し一端部をトラクタの外方に突出する連結枠を設け、トラクタの一方の外側方に前進方向に沿い前方に突設する縦桁を備え、前記連結枠の突出端部に旋回フレームを前、後方に旋回・固定自在に枢着する。そして前記縦桁の前端部にその後端部を横軸回りに枢着し、油圧を介し上下動自在にした中間桁を前方に突設し、前記中間桁の前端部に左右揺動連結体で先端フレームを結合する。この先端フレームから前後および左右間隔を調節可能に地表に向け弾性的に上下動自在にし、前、後方位置に円盤回転刃を設ける。これら左右の円盤回転刃の前方には分草器を設け、後方には刈高調節輪を設ける。前記左右の円盤回転刃の左右間隔の中央部に前記先端フレームから直桁を前方に突設し、この直桁の前端部に昇降自在に前部高低調節輪を設ける。前記連結枠の後部に油タンクを設け、この油圧タンクに油圧ポンプを設け、前記左右の円盤回転刃を油圧回転させるものにした。
【0008】前記中間桁を、前記縦桁の前端部と中間桁に立設する腕板との間に油圧シリンダを架設し、この油圧シリンダにより枢着回りに上下動するものにした。
【0009】前記左右揺動連結体は、前記中間桁上に中間桁と平行に段付軸を固着し、前記先端フレームの基端部に前記段付軸の小径部を抜け止めをして軸支する軸受を固設し、この軸受を左右に制限的に回動できるものにしたものである。
【0010】前記先端フレームから前方突設する直桁の前端部に高低調節可能に角パイプ体を縦設し、上端面に昇降表示棒を立設する角軸を前記角パイプ体に昇降自在に内嵌し、昇降表示棒を角パイプ体から上方に突出させ、角パイプ体の上部には昇降表示棒と平行に昇降ゲージを設ける。そして前記角パイプ体および角パイプ体から下方に突出する角軸部分に、バッテリーシリンダの上端部および下端部をそれぞれ取付け、角軸の下端部に旋回自在に設けた車輪ヨークに前部高低調節輪を軸支し、豆刈機の高低を調節できるようにした。さらに、油タンクの左右両側に設ける支持脚を、倒立し固定できるものにした。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の豆刈機における連結枠は、トラクタ後部の三点リンクヒッチに水平に連結し、トップリンクをブレースで固定し油圧昇降を止め、一方の端末部(通常は右側端末部)をトラクタの後車輪よりも外方に突出させる。この突出端部に前後に旋回、固定自在に旋回フレームを枢着する。旋回フレームは、旋回横桁と直交に縦桁を固着し、この縦桁をトラクタの前進方向に沿って前方に突出させて旋回横桁を前記連結枠に固定するとともに、旋回横桁を後方に180度旋回し前記連結枠にピン等で止めるものにする。
【0012】中間桁は、前記の縦桁の前端部に後端部を横軸回りに枢着し、前方に突出する。さらに縦桁の前端部と中間桁の中間部に立設する腕板との間に油圧シリンダを架設し、この油圧シリンダにより前記中間桁を前記横軸回りに上下動させる。前記油圧シリンダは、ピストン縮退時に油圧が働き中間桁の前端部を上昇させ、油圧を抜くと中間桁の前端部が自重下降するものにした。
【0013】中間桁の先端部に先端フレームを左右揺動連結体で連結する。左右揺動連結体は、中間桁の前端部に中間桁と平行に固設した段付軸の小径部を、先端フレームの後端部に固設する軸受に内嵌し抜け止めをするものであり、前記中間桁上の段付軸に対し前記軸受が回転し、先端フレームが中間桁に対し左右に揺動できる構成である。また前記軸受の回転を、軸受の左右に螺着するボルトの下端面を間隙を介し中間桁上に固設する座板に当接させ、前記間隙の調節によって軸受の左右揺動量を変えるようにした。
【0014】左側の円盤回転刃を、トラクタの右側車輪が豆列畦間の中央部を走行して右側の豆畦上の豆茎を切断できる位置に設ける。また左右の円盤回転刃の中心間隔は、円盤回転刃の前進方向に対する内側周縁で豆茎を刈取るので、豆列畦間より若干広くする。前記先端フレームの左右に突設する横桁から左右および前後の間隔を調節可能にそれぞれ平行四辺形リンクを前方に突設し、この平行四辺形リンクを上方からスプリングを介し吊下げる。また前記平行四辺形リンクの上、下リンクが接するガイドを設け、平行四辺形リンクの最下降位置を前記ガイドの下部に設ける長孔の下縁に当接する突片で決めるようにした。
【0015】前記平行四辺形リンクの前部リンクの前面に地表に向け軸筒を縦設し、前記軸筒の頂部に油圧モータを取付け、油圧モータの出力軸に回転軸を接続し軸筒内に軸支する。前記回転軸は下端部を軸筒下端面より下方に僅かに突出させ、この突出端に円盤回転刃の中心部を着脱可能に取付ける。円盤回転刃の前方には、前記軸筒から前方に分草器を突設し、円盤回転刃の後方には、前記平行四辺形リンクの前部リンクの下端部から後方にアームを突設し、このアームの後端部に前進方向に沿って高低調節可能に刈高調節輪を設ける。
【0016】また左右の円盤回転刃の中央部に先端フレームから直桁を前方に突設し、この直桁の前端部に縦設する角穴体に角パイプ体を高低調節可能に挿通する。そしてこの角パイプ体に、上端面に昇降表示棒を立設する角軸を昇降自在に内嵌するとともに、昇降表示棒を角パイプ体から上方に突出させる。バッテリーシリンダの上端部および下端部をそれぞれ前記角パイプ体および角パイプ体から下方に突出する角軸の部分に取付け、バッテリーシリンダにより角パイプ体内で角軸を昇降させ、角軸の下端部に旋回自在に取付ける車輪ヨークに軸支する前部高低調節輪を昇降させる。前記角パイプ体の上部に昇降表示棒と平行に昇降ゲージを立設し、トラクタの運転席から昇降ゲージに対する昇降表示棒の上端位置を見て、前部高低調節輪の昇降量を知るようにした。
【0017】前記連桁枠の後部に油タンクを設け、この油タンクの底板の下方に設ける油圧ポンプに油タンクより油を供給し、油圧ポンプをトラクタのPTO軸に結合する自在継手軸を介し回転し、発生する油圧を前記油圧モータに循環させ、円盤回転刃を回転させるようにした。連結枠をトラクタから容易に着脱できるようにするために、油タンクの左右両側に支持脚を設け、この支持脚の上端部を油タンクの下部両側のブラケツトに枢着し、それぞれ外回りに倒立し固定できるものにした。
【0018】
【実施例】次に実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明豆刈機をトラクタに装着した平面図、図2は同じく左側面図である。これらの図において、1は連結枠であり、トラクタTの後車輪より一端が右方に突出する横桁2を、トラクタの油圧三点リンクヒッチの下部リンク7、7の後端部に水平に連結し、横桁2上に立設する縦板4の上端部にトップリンク3の上端部をピン止めしている。そして横桁2の前面とトップリンク3の中間部との間にブレース5を掛け渡し、油圧三点リンクヒッチの上下動を固定している。6は、前記下部リンク7、7を連結するブラケツトであり(図8参照)、角パイプの横桁2の左半分の箇所に左右に対向させて設けている。
【0019】8は油タンクであり、横桁2の後部に突設する台枠10に載置している。9は油圧ポンプであり、油圧ポンプ8の底板の下方に固定され、トラクタのPTOに連結する自在継手軸117(図8参照)に接続する図示省略のチーエン伝動機構を介し回転されるようになっている。11は送油ホース連結口、12は戻り油ホース連結口であり、油タンク8の上面に設けている。13、14は、油タンク8の左右両側に倒立自在に設ける支持脚であり、豆刈機をトラクタから外すときには下方に旋回して地上に立て、豆刈機をトラクタに取付けた時には倒立し、固定しておくようになっている。
【0020】17は旋回フレームであり、旋回横桁18の右端部に縦桁20を直交に固着し、旋回横桁18の左端部を横桁2の右側端末部後面に固着するコ形ブラケツト15に縦ピン16で枢着したとき、縦桁20がトラクタの前進方向に沿って前方に突出するようになっている。25は、縦桁20の前端部から後方に斜設したブレースであり、端末を横桁2の右端部前面に突設する突片21に縦ピン23で止め、前方に突出する縦桁20の旋回を固定している。また旋回横桁18の先端部に突片19を上下に設け、旋回横桁18を縦ピン16回りに後方へ180度旋回し、上下の突片19の間を横桁2の後面に固着した突片22に外嵌し縦ピン24で固定すると、縦桁20が前進方向に沿って後方突出に固定されるようになっている(図3参照)。
【0021】そして縦桁20の前端部にU形ブラケツト27を固着し、U形ブラケツト27内に中間桁29の後端部を入れ横ピン28で枢着する。中間桁29の中間部に腕板31を左右対向に立設し、縦桁20の前端部に左右対向に立設するブラケツト26との間に油圧シリンダ30を架設する。油圧シリンダ30には、トラクタの油圧ポンプに連結する油圧ホース32を介し油圧を供給する。油圧シリンダ30は縮退に油圧が作用し、中間桁29の前端部が横ピン28回りに上昇し、油圧を抜くと中間桁29が自重で下降するようになっている。
【0022】34は先端フレームであり、後端が中間桁29の前端と小間隙を隔てて対向し、中間桁29に後述の左右揺動連結体33で連結され、前進方向に沿って前方に突設されている。先端フレーム34は、前端部に左右に突出する横桁35を水平に固着している。36は横桁であり、先端フレーム34の中間部に外嵌するコ字枠金38の右側に一端が固着され、先端フレーム34の右側に水平に突設されている。コ字枠金38は、上下面にねじ棒40をコ字枠金38と直交に固着し、ねじ棒40の先端部をコ字枠金38の開口側に突出している。39は、ねじ棒40が挿通する孔を上下に設けたプレートである。コ字枠金38は、開口部を先端フレーム34に外嵌し、ねじ棒40にプレート38の上下の孔を嵌め、ねじ棒40にナットを螺着して締付け、先端フレーム34に前後に移動して固定する構成である。なお、以下の説明におけるコ字枠金は、コ字枠金38と同様の構成である。
【0023】37は横桁であり、先端フレーム34前端部の横桁35の前方に前進方向と直交させ水平に設けられている。先端フレーム34の中間部で、コ字枠金38の取付位置を前後させ、横桁36と横桁37との前後間隔を豆列畦間を標準に変えることができるようになっている。41は、横桁36に外嵌し左右にスライドして固定するコ字枠金である。42は、横桁37にスライドして固定するコ字枠金である。43は平行四辺形リンクであり、コ字枠金41、42の前部に取付けそれぞれ前方に突設している。
【0024】さらに図6も参照し説明すると、平行四辺形リンク43の後部リンク44の上部から前方にブラケツト45を突設し(図2参照)、ブラケツト45の前端部を貫通して取付けたアイボルト46の下端部に、コイルスプリング47の上端部を取付け、コイルスプリング47の下端部を平行四辺形リンク43の下部リンクに結合し、平行四辺形リンク43をブラケツト45に弾性的に吊下げている。
【0025】48はガイド板であり、上端部をブラケツト45にボルト止めし、側面が平行四辺形リンク43の上部および下部のリンクの側面に摺接し、上部および下部リンクが上下動する際の案内になつている。またガイド板48は下半部に長孔49が設けられ、平行四辺形リンク43の下部リンクに固設した突片50が長孔49に嵌合している。そして長孔49の下縁に突片50が当接すると(図4参照)、平行四辺形リンク43がそれ以上下降しないようになっている。すなわち、本発明豆刈機を圃場の端末等で、図4のように上昇させた時、平行四辺形リンク43の下降限度をきめている。
【0026】左側および右側の平行四辺形リンク43の前部リンク44aにブロック体51を取付け、ブロック体51の前部に軸筒52の中央部を取付けるとともに、前進方向へ約5度前傾させている。また軸筒52は、左側に配設のものを左傾させ、右側に配設のものを右傾させ、地表に向けて設けている。左右への傾斜角は正面視で約5度である。軸筒52を前傾および左右に傾斜させるのは、円盤回転刃54、55が豆茎を良好に切断できるようにする公知の手段である。軸筒52は、鋼管を用い、長さが大豆等の草丈より若干長い約70cmである。ブロック体51は、前記の前傾、左傾および右傾に対応するように前部リンク44aに取付けられている。
【0027】53、53は油圧モータであり、左、右の軸筒52の上端面に固着したフランジの上面にそれぞれ固設し、図示省略の出力軸が軸筒52内に突出している。この出力軸に上端を連結した回転軸を軸筒52内に軸支し、軸筒52の下端面からわずかに突出する回転軸の下端部に、円盤回転刃54、円盤回転刃55をそれぞれ取付けている。また、左側の油圧モータ53は、円盤回転刃54を左回りに回転させ、右側の油圧モータ53は円盤回転刃55を右回りに回転させるようになっている。この円盤回転刃54、55の回転によって、円盤回転刃と共回りする土砂を前進方向に対しそれぞれ外方に飛散させ、畦間に刈倒す豆作物にはかからないようになっている。左右の軸筒52には分草器取付体56を介して左側分草器取付板57、右側分草器取付板58を取付けている。
【0028】右側分草器取付板58に取付棒62、63により滑走板61を固着し、右側分草器60を円盤回転刃55の中央部前方に前進方向に沿って突設している。64、65は案内棒であり、刈取った豆茎を前進方向の左側に倒すように滑走板61から後方に斜設している。同様に左側分草器取付板57にも左側分草器59を円盤回転刃54の中央部前方に前進方向に沿って突設し、刈取った豆茎を前進方向の右側に倒すように案内棒を設けている。すなわち、左右の円盤回転刃54、55で刈取られた2畦の豆茎が、左側および右側の分草器59、60によって畦間に倒されるようになっている。
【0029】66はスクレーパであり、下縁が円盤回転刃54、55の後部中央部とそれぞれ小間隙を介して対向し、円盤回転刃の表面を清掃するように、軸筒52の下端部後面から後方に取付けられている。67はアームであり、平行四辺形リンク43の前部リンク44aの下部から前進方向に沿って後方へ水平に突設し、後端部に刈高調節輪68を円盤回転刃54、55の後方に設けている。
【0030】刈高調節輪68の取付構造について説明すると、図6において、98は角穴体であり、アーム67の後端部に垂直に固設されている。99は角軸であり、角穴体98に昇降自在に内嵌し、上端面に上部突片100を水平に固設し外方に突設している。102は中間部突片であり、上部突片100の下方においてアーム67の外側面から外方に突設している。101はボルトであり、上方から上部突片100の先端部を貫通してナットが螺着され、下端部が中間部突片102に螺着され、前記ナットを緩めて左右に捻回すると中間部突片102に対し上部突片100が上下し、角軸99が角穴体98内で昇降するようになっている。103は軸受板であり、上端部が角軸99の下端部に固着され、刈高調節輪68を円盤回転刃55の中央部後方に軸支104している。105は刈高調節輪68外周の土落しである。すなわち、刈高調節輪68は、ボルト101の左右捻回によって角軸99が昇降し、円盤回転刃55の地表に対する高さを調節することができるものである。
【0031】図1において、69は供給油圧ホースであり、油タンク8の送油ホース連結口11と右側の油圧モータ53の吸入口との間に配設されている。70は中間油圧ホースであり、右側の油圧モータ53の吐出し口から左側の油圧モータ53の吸入口に連結され、右側の油圧モータ53から左側の油圧モータ53に圧油を供給する油圧ホースである。71は戻り油圧ホースであり、左側の油圧モータ53の吐出し口から油タンク8の戻り油ホース連結口12に連結されている。すなわち、油圧ポンプ9から右側の油圧モータ53、左側の油圧モータ53、油タンク8へ圧油が直列に循環するようになつている。
【0032】次に図7は、円盤回転刃取付部の要部破断面図である。同図において、106は回転軸であり、下端部を段部を介し大径部107にし、さらにその下端部をフランジにしている。軸筒52の下端部の内側に玉軸受108を内嵌し、大径部107より上方の軸部を軸支している。109は、玉軸受98の下方において軸筒52に内嵌した防塵シールである。大径部107の中心部には、下方から上方に後述のねじ棒111を螺着する雌ねじ部が設けられている。110は座金であり、中心部上面にねじ棒111を直立に突設し、さらに中心部上面に左右の円盤回転刃54、55中心部の丸孔が丁度はまる円形突起を形成している。
【0033】大径部107の下底面には、前記円形突起が嵌入する円形凹所を設けている。左、右の円盤回転刃54、55は、中心部の丸孔を座金110の円形突起に外嵌し、ねじ棒111を大径部107の雌ねじ部に下方から螺着して締付け、回転軸107の下端に取付けられている。ねじ棒111と大径部107の雌ねじ部のねじ方向は、円盤回転刃の回転によって締まる方向である。円盤回転刃54、55は外径35cm、丸鋸歯形状である。
【0034】図1、図2において、72は直桁であり、横桁35に横方向に位置調節可能に外嵌固定するコ字枠金に基端部を固着し、前進方向に沿って前方に突設している。直桁72は角パイプ製であり、1本ものでも差支えないが、基端部に先端部を内嵌し伸縮可能にしている。図10も参照して説明すると、73は角穴体であり、直桁72の先端に直桁72と直交に中央部を固着している。74は角パイプ体であり、角穴体73に挿通し止めねじ126、126で上下の位置を調節可能に固定されている。角パイプ体74には角軸75を摺動自在に内嵌し、角軸75の下端部を角パイプ体74の下端から下方に突出させている。
【0035】角軸75は上端面が角パイプ体74の上端面との間に空隙を介して角パイプ体74に内嵌している。76は昇降表示棒であり、角軸75の上端面に垂直に立設し、角パイプ体74の上端面から上方に適当長に突出している。77は昇降ゲージであり、角パイプ体74の上端部に昇降表示棒76と平行に基端部固着している。昇降ゲージ77は、角パイプ体74内を昇降する角軸75上端部の昇降表示棒76の上端位置と比較し、角軸75の昇降状態をトラクタ運転席から容易に知るためのものである。
【0036】78は車輪ヨークであり、角軸75下端部の丸軸部127が上面を貫通しカラー128で抜け止めされ、丸軸127回りに旋回できるように、角軸75の下端部に取付けられている。79は前部高低調節輪であり、車輪ヨーク78の下端部に軸支されている。129はアームであり、車輪ヨーク78の両側から前方に突設され、前端部に双翼板80を取付けている。双翼板80は、畦間に倒れている未収穫の豆茎が前部高低調節輪79で踏みつけられないように、左右にすき分けるものである。図1中の81はチゼル、82は中央分草棒、83は双翼板80の両側下縁に沿設した下部分草棒、130は土落しである。
【0037】84は前部高低調節輪79を昇降するためのバッテリーシリンダであり、上部を取付板85で角パイプ体74の上部に取付け、シリンダの下部を角パイプ体74から下方に突出する角軸75の部分に取付板86で取付けている。バッテリーシリンダ84の電源は、豆刈機を装着するトラクタのバッテリである。87はコードであり、バッテリーシリンダ84のモータからスイッチレバー89を経てトラクタのバッテリに結合されている。スイッチレバー89は、トラクタの後車輪のフェンダー上に固設する台板88取付けられ、後方に倒すとバッテリーシリンダ84のシリンダが上昇し、前方に倒すとシリンダが下降し、中央位置でバッテリーシリンダ84が停止するように設けられている。
【0038】94、95は、円盤回転刃54、円盤回転刃55の内側にそれぞれ前進方向に沿って突設する畦間分草具である。図6を参照し、畦間分草具95を説明すると、既に説明したブロック体51の内側面に角支柱90を立設し、角支柱90に上下位置調節自在に保持具91を取付けている。そして保持具91の左側面から左方へ横桁92を水平に突設し、横桁92に移動固定自在に保持具93を取付けている。保持具93は前後方向に角穴を備えており、この角穴に畦間分草具95のビームが前後方向に移動可能に取付けられている。畦間分草具95の下端部には、前進方向に沿って引起し棒97をほぼ水平に固着している。
【0039】畦間分草具94は、左側の平行四辺形リンク43の前部に取付けたブロック体51の右側に畦間分草具95と同様に角支柱を立設し、この角支柱から右側に横桁を水平に突設し、この横桁に取付ける保持具93の角穴に前後方向に移動可能に取付けられている。畦間分草具94は、下端部に引起し棒96を前進方向に沿ってほぼ水平に固着している。畦間分草具94、95は、畦間に倒れた豆茎を引起し円盤回転刃54、55に誘導して切断されるようにするためのものであり、引起し棒96および97の後端部はそれぞれ円盤回転刃54および55の上方にのぞませている。
【0040】次に図8において、油タンク8は左右両側の前後に横断面がコ字状のブラケツト112、113を固設している。右側のブラケツト112と113に支持脚13の上端部をはめ込み、左側のブラケツト113と図示省略のブラケツト112に支持脚14の上端部をはね込み、一点鎖線b,cのように外回りに上下可能に旋回中心軸114で止着している。そして支持脚13、14を下方に旋回し接地させたとき、止めピン115をブラケツト112、113の下端部と支持脚13、14の上端部に連通し、接地状態を保つようになっている。また止めピン115を引抜いて支持脚13、14を旋回中心軸114回りに上方へ旋回し、止め孔116と支持脚13、14の上端部に引抜いた止めピン115を連通させ、一点鎖線で示すように、支持脚13、14を上昇状態に保持できるようになっている。
【0041】図9を参照し、左右揺動連結体33の構成について説明すると、中間桁29の前端部上方に小径部を有する段付軸118を中間桁29と平行に固設し、先端フレーム34の後端部上方に先端フレーム34と平行に固設した軸受119の後端面に段付軸118の段部を当接して前記小径部を軸受119で軸支し、軸受119からわずかに前方に突出する段付軸118の前端面にカラー120を止めねじ121で固設し、軸受119に対し段付軸118を抜け止めしている。すなわち、段付軸118回りに軸受119が回動し、先端フレーム34が左右に揺動する構成である。
【0042】また軸受119の中間部両側から後方にひれ板122、123を水平に固着し、ひれ板122、123の後端部にボルト124を螺着し、中間桁29の前端部上面を横断して固着した座板125にボルト124の下端面が小間隙を介して対向させている。先端フレーム34の左右揺動量は、前記ボルト124の下端面と座板125との間隙を調節して加減することができるようになっている。
【0043】図3は本発明の豆刈機をトラクタの後方に旋回した平面図であり、突片21から縦ピン23を抜いてブレース25の固定を解除し、旋回フレーム17をコ形ブラケツト15の縦ピン16回りにa−a矢印のように旋回し、旋回横桁18先端の突片19を突片22に縦ピン24で固定し、縦桁20を前進方向に沿った状態で後方に向け固定した状態である。縦桁20が上述の状態になると、縦桁20に連結された中間桁29、中間桁29に連結された先端フレーム34も後方に旋回される。先端フレーム34が後方旋回すると、旋回フレーム34に配設されている円盤回転刃54、55と左側分草器59、右側分草器60と前部高低調節輪79および畦間分草具94、95等が後方に旋回された状態になる。すなわち、豆刈機をトラクタの右側に突出する部分を少なくし、狭い路上での走行等に支障のない状態になる。
【0044】図4は本発明豆刈機上昇時の左側面図であり、トラクタ運転者がトラクタから油圧シリンダ30に油圧を供給し、中間桁29の前端部を上昇させ、先端フレーム34を上昇した状態である。先端フレーム34の上昇により平行四辺形リンク43が上昇し、円盤回転刃54、55、左右の分草器59、60、畦間分草具94、95および前部高低調節輪79が上昇する。平行四辺形リンク43が上昇した時、上部、下部および前部リンク44aが後部リンク44に対し下方旋回するが、ガイド板48の長孔49の下縁に上部リンクに設けた突片50が当接し、平行四辺形リンク43の下降が止まるのである。
【0045】図5は、図3のように、豆刈機をトラクタの後方に旋回し、旋回フレーム17を横桁2に固定し、油圧シリンダ30によって先端フレーム34を縦桁20に対し上昇した左側面である。この状態では、図3のように、トラクタの外側方に突出する部分がほとんどなくなるので、狭い路上での移動に何等支障がなくなるのである。
【0046】
【発明の効果】本発明は、以上に説明した構成を備えるので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0047】トラクタの油圧三点リンクヒッチに上下動を固定的に連結枠を着脱自在に装着し、この連結枠の一端をトラクタの外側方に突出させた突出端部に後方へ旋回・固定できる旋回フレームを結合し、旋回フレームの縦桁の前方に油圧昇降する中間桁と先端フレームを順次に配設し、先端フレームに円盤回転刃、分草器、前部前部高低調節輪および畦間分草具等の刈取装置を設けたので、刈取装置を油圧によって容易に昇降させることができる。また縦ピンを抜き差しするという簡単な操作で、旋回フレームを後方に旋回し、豆刈機をトラクタから外方に突出する部分が少ないものにできるので、トラクタの側方に装着する豆刈機でありながら、移動時には路上走行等に支障のないものにすることができる。
【0048】中間桁の前端部に左右揺動連結体を介し先端フレームを左右に揺動可能に連結したので、先端フレームに配設する円盤回転刃を自動的に豆畦の高低に順応させて好適な刈取りができる。また円盤回転刃の後方に高低調節可能に刈高調節輪を設けたので、円盤回転刃を地表に対し好適な豆茎切断位置にすることができる。
【0049】豆刈機の前端部中央に畦間を走行しながらバッテリーシリンダにより昇降される前部高低調節輪を、トラクタの操縦席から高低調節可能に設けたので、豆刈機を容易に地表の高低に倣わせて的確な刈取りができる。また前部高低調節輪を下端部に取付ける角軸の上端に昇降表示棒を設け、前記角軸を内嵌する角パイプ体の上端部に前記昇降表示棒と平行に昇降ゲージを設けたので、昇降ゲージに対する昇降表示棒の高低をトラクタの運転席から見ることによって、前部高低調節輪の昇降状態を容易に知ることができる。
【0050】トラクタに装着する前記連結枠の後部に設ける油タンクを、左右両側に倒立し固定できる支持脚を設けたものにしたので、豆刈機をトラクタから取外すときには支持脚を地表に立てることによって、容易にトラクタから取外すことができる。またトラクタに連結枠を装着したときには、支持脚を油タンクの両側に倒立し固定しておくことができるので、支持脚を刈取り作業に全く支障のないものにすることができる。
【出願人】 【識別番号】597130247
【氏名又は名称】株式会社 イダ
【出願日】 平成10年(1998)3月31日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 一男
【公開番号】 特開平11−275928
【公開日】 平成11年(1999)10月12日
【出願番号】 特願平10−105751