| 【発明の名称】 |
乗用型芝刈機のモーア昇降装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】梅本 英哉
【氏名】戸越 義和
【氏名】藤原 孝次
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| 【要約】 |
【課題】リールモーアの支持高さが変わっても刈り幅全体は変化しないように、かつ、リールモーア上昇時にはモーア全幅を明確に狭めるようにする。
【解決手段】左右中央とその左右の計3個のリールモーア6,6,6を、昇降機構で昇降自在に機体前方位置に支持してある乗用型芝刈機のモーア昇降装置において、昇降機構を、各リールモーア6,6,6を前後向き軸心Y回りで揺動可能に枢支した状態で、走行機体に対する横方向への変位なく昇降させるように構成し、左右の第2及び第3リールモーア6,6夫々の昇降移動軌跡に張出した当り部材42,42を設けて、第2及び第3リールモーア6,6を上昇させると、当り部材42,42との接当による前後向き軸心Y回りでの揺動によって垂直に起立した収納姿勢に切換えられるように構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体前部の左右方向で中央域に配置される第1リールモーアと、この第1リールモーアの左右夫々に、該第1リールモーアの刈り幅の一部が重複するように配置された第2及び第3リールモーアとを備え、これらリールモーアを昇降機構を介して昇降自在に走行機体に支持してある乗用型芝刈機のモーア昇降装置であって、前記昇降機構を、各前記リールモーアを前後向き軸心回りで揺動可能に枢支した状態で、走行機体に対する横方向への変位なく昇降させるように構成し、前記第2及び第3リールモーア夫々の昇降移動軌跡に張出した当り部材を設けて、前記第2及び第3リールモーアを上昇させると、前記当り部材との接当による前記前後向き軸心回りでの揺動によって起立した収納姿勢に切換えられるように構成してある乗用型芝刈機のモーア昇降装置。 【請求項2】 前記昇降機構は、左右向き軸心回りで揺動自在に走行機体に支承されたアームと、該アームを駆動揺動させるアクチュエータとで構成されている請求項1に記載の乗用型芝刈機のモーア昇降装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、3個のリールモーアを左右に並べて幅広く芝刈りできるようにされた乗用型芝刈機のモーア昇降装置に係り、詳しくは、狭い場所でも走行できるように、移動走行状態ではリールモーア部分の全幅を縮小させる技術に関する。 【0002】 【従来の技術】3個のリールモーアを備えた乗用型芝刈機としては、特開平10‐14350号公報に示されたものが知られている。すなわち、走行機体前部の左右方向で中央に配置される第1リールモーアと、この第1リールモーアの左右夫々に、第1リールモーアの刈り幅の一部が重複するように配置された第2及び第3リールモーアとを備えており、これら3個のリールモーアを昇降機構を介して昇降自在に走行機体に支持してあった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術では、左右の第2及び第3リールモーアは、前後向き軸心(符号P2 )で駆動揺動される昇降アーム先端に前後向き軸心(符号P3 )で左右揺動可能に吊設される構造であるため、芝地の起伏等によるモーア昇降によって第2,3リールモーアの走行機体に対する横方向位置が変化するもの、換言すれば全体の刈り幅が変化する不安定さがあった。 【0004】又、移動走行時等では各リールモーアを対地浮上させるべく上昇移動させるのであり、リールモーア全体としての幅があまり変化しないか、僅かに減少するに止まっていた。すなわち、リールモーアは昇降アームに対して前後向き軸心でもって吊設されていて平行昇降されるので、第2及び第3リールモーア吊設用のアームが揺動移動することによる左右方向への突出量変化が生じるだけであることがその理由である。故に、昇降アームの揺動支点位置の設定如何によっては、上昇させても幅が減少しないこともある。 【0005】以上のように、従来のものでは、移動走行時でもリールモーアが左右に大きく張り出ており、木立の間等の狭い場所が通れない不便さがあるとともに、地面の起伏や凹凸によって刈り幅が変化するものでもあり、改善の余地があった。本発明の目的は、モーアの昇降装置工夫により、リールモーアの支持高さが変化しても刈り幅全体は変わらないように、かつ、リールモーア上昇時には3個のリールモーア全体の幅を明確に狭められるようにすることにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】〔構成〕第1発明は、走行機体前部の左右方向で中央域に配置される第1リールモーアと、この第1リールモーアの左右夫々に、第1リールモーアの刈り幅の一部が重複するように配置された第2及び第3リールモーアとを備え、これらリールモーアを昇降機構を介して昇降自在に走行機体に支持してある乗用型芝刈機のモーア昇降装置において、昇降機構を、各リールモーアを前後向き軸心回りで揺動可能に枢支した状態で、走行機体に対する横方向への変位なく昇降させるように構成し、第2及び第3リールモーア夫々の昇降移動軌跡に張出した当り部材を設けて、第2及び第3リールモーアを上昇させると、当り部材との接当による前後向き軸心回りでの揺動によって起立した収納姿勢に切換えられるように構成してあることを特徴とする。 【0007】第2発明は、第1発明において、昇降機構は、左右向き軸心回りで揺動自在に走行機体に支承されたアームと、アームを駆動揺動させるアクチュエータとで構成されていることを特徴とする。 【0008】〔作用〕請求項1の構成によれば、各リールモーアを前後向き軸心回りで揺動可能に枢支した状態で、走行機体に対する横方向への変位なく昇降できるので、地面に起伏や凹凸があってもリールモーアがそれに追従してローリングできるものでありながら、リールモーア全体としての昇降に伴う左右位置変化は生じないものとなり、刈り幅が変化しないようになる。 【0009】そして、左右のリールモーア夫々の昇降移動軌跡に張出した当り部材を設けて、左右のリールモーアを上昇させると、当り部材との接当による前後向き軸心回りでの揺動によって起立した収納姿勢に切換えられるように構成してあるから、リールモーアを上昇させたときには、左右のリールモーアの左右方向への張出し量が大きく減少するようになる。よって、移動走行時には走行機体としての全幅を明確に減少できて、木立間等の狭い場所を通過できるようになる。 【0010】請求項2の構成によれば、アームの揺動支点の向きを、従来の前後向きから左右向きにすることにより、昇降機構の基本的な構造を踏襲した状態で上記作用が得られるようになった。 【0011】〔効果〕請求項1又は2に記載の乗用型芝刈機では、モーア昇降装置の工夫により、リールモーアの支持高さが変化しても刈り幅全体が変わらない安定した芝刈り作業が行えるとともに、リールモーア上昇時には機体全幅を明確に狭められて、木立間等の狭い場所でも移動走行できて狭路走破性を向上することもできた。 【0012】請求項2に記載のモーア昇降装置では、は昇降機構の基本的な構造を変えることのない比較的簡単な手段で上記効果が得られる利点がある。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、非操向駆動型の前車輪1、及び、ステアリング操作される駆動型の後車輪2を備えた走行機体の後部にエンジンボンネット3に内装される状態でエンジン4を配置すると共に、このエンジンボンネット3の上方位置に集草容器5を配置し、走行機体の前端位置に3つのリールモーア6,6,6を昇降自在に備え、夫々のリールモーア6,6,6からの刈り芝をダクト7、吸引ブロア8夫々を介して集草容器5に送り込む乗用型芝刈機を構成する。 【0014】又、該走行機体の前部位置に前方、及び、両側方に開放するステップ11を形成し、このステップ11の前部位置に操縦塔12を設け、この操縦塔12の上端位置にステアリングハンドル13を設け、ステップ11の後部位置に運転座席14を設け、更に、この運転座席14の上部と側部とを保護するループ状の保護フレーム15を設けている。図5に示すように、3つのリールモーア6,6,6は走行機体を基準にして左右方向での中央位置と、中央位置より後方側の両側部位置とに配置されると共に、中央位置の第1リールモーア6の刈り幅の両側端部と、両側部の第2及び第3リールモーア6,6刈り幅の内端部とを重複させるよう位置関係を設定して配置されている。 【0015】又、ダクト7は第1〜第3リールモーア6,6,6夫々からの刈り芝を送る可撓性の3つの第1ダクト7a,7a,7aと、この3つの第1ダクト7a,7a,7aを機体正面位置で合流させるさせる合流部材7bと、この合流部材7bからの刈り芝を送るため第1ダクト7aより大径で可撓性の第2ダクト7cとを備えて構成され、この第2ダクト7cは機体正面位置から機体右側部位置に亘って配置され、走行機体の側部位置の第2ダクト7cの中間位置に吸引ブロア8が介装されている。 【0016】又、この吸引ブロア8から第2ダクト7cを介して上方に送り出される刈り芝は該第2ダクト7cの上端に斜め姿勢で形成された開口を介して集草容器5の受入れ筒16に送られるものとなっている。又、合流部材7bは第1ダクト7aが接続する筒状部を前方及び左右方向に開口する形態で形成し、第2ダクト7cが接続する筒状部を上方に開口する形態で形成した金属製の部材で構成され、この合流部材7bは走行機体の左右方向での中央位置の前方位置に支柱17を介して位置固定状態に支持されている。 【0017】図1に示すように、第2ダクト7cのうち吸引ブロア8の前方側部位においては合流部材7bに接続する部位の直上位置を最も高い位置に設定し、吸引ブロア8に接続する部位が最も低くなるよう設定することで斜め姿勢に配置され、第2ダクト7c内に刈り芝が残留しないようになっている。 【0018】図1に示すように、集草容器5は、同図に示す姿勢で後方に開放する開口が形成された容器本体5aと、開口上縁のヒンジ19を介して開閉自在に取り付けた蓋体5bとを備えて構成されている。又、この集草容器5は開口縁の下部位置に備えたブラケット20の下端を、走行機体後部の支持フレーム21に形成されたステー22に対して横向き姿勢の支軸23周りで揺動自在に連結することで、集草容器5全体を同図に示す集草姿勢と図2に示す放出姿勢とに切換え得るよう構成されている。 【0019】尚、受入れ筒16から空気の流れとともに送り込まれた刈り芝は、集草容器5の内部での空気の流速の低下により自重で集草容器5内に落下して回収されるものとなっており、空気は集草容器5の内部の上部空間から蓋体5bの後面側に形成された排気路(図示せず)を介して容器外に排出されるものとなっている。 【0020】又、集草容器本体5aの姿勢切換を行う放出シリンダ24をブラケット20と支持フレーム21とに亘って備えると共に、集草容器本体5aの姿勢切換と連動して蓋体5bを開閉操作するリンク部材25をステー22と蓋体5bに連結したアーム26とに亘って備えることで、放出シリンダ24の収縮側への駆動によって集草容器本体5aを集草姿勢に設定した場合には同図に示すように蓋体5bを閉塞状態に維持し、放出シリンダ24の伸長側への駆動によって集草容器本体5aを放出姿勢切換えた場合には図2に示すように、第2ダクト7cの上端から受入れ筒16を分離させ、かつ、蓋体5bを開放した状態で集草容器本体5aの開口を下方に向けて刈り芝の放出を行えるものとなっている。 【0021】図5に示すように、吸引ブロア8は前後向き姿勢の駆動軸8aを備えると共に、この駆動軸8aに対してエンジン4からの動力がベルトテンション式のクラッチ28、前後向き姿勢の伝動軸29、この伝動軸29と駆動軸8aとに亘って形成されたベルト伝動機構30夫々を介して伝えられるものとなっている。 【0022】又、車体フレーム32の前端の左右方向での中央位置に対して、走行機体の前後方向に沿う姿勢の第1アーム33の基端部を横向き姿勢の軸芯(請求項2の左右向き軸心の一例)X周りで揺動自在に軸支すると共に、車体フレーム32前端の左右両端位置に対して、前端側ほど走行機体の外側に屈曲する形状の第2アーム34の基端部を横向き姿勢の軸芯Xと同軸芯周りで揺動自在に軸支し、第1アーム33、第2アーム34の前端位置に第1〜第3リールモーア6,6,6を連結支持して昇降機構Aを構成してある。 【0023】つまり、図6に示すように、第1アーム33の基端部近傍に第1リフトシリンダ35で昇降駆動されるリフトアーム36を備え、このリフトアーム36と第1アーム33の基端部とをリンク材37を介して吊り下げ状態に連結し、又、図7に示すように、左右夫々の第2アーム34,34の基端部に夫々の第2アーム34と一体揺動するアーム34aを備え、このアーム34aを操作する第2リフトシリンダ(請求項2のアクチュエータの一例)38を備えている。 【0024】図5に示すように、第1アーム33、第2アーム34夫々の先端位置には前方に開放するチャンネル状の支持ブラケット39を前後向き姿勢のローリング軸芯(請求項1の前後向き軸心の一例)Y周りで回動自在に設け、この支持ブラケット39に対してリールモーア6の上部の主フレーム40の左右方向での中央位置が上下向き姿勢のヨーイング軸芯Z周りで回動自在に支持されている。尚、45はケース本体、46はガイド部材、46aは排出口、49は接地ローラ、51は油圧モータである。 【0025】又、図3及び図4に示すように、走行機体の前端位置には左右方向の外端ほど上方に向かう形状のフレーム材41を備え、このフレーム材41の左右両外端位置に、ゴム等の弾性材による円筒状のクッション42,42を、屈曲ステー42aを介しての前後向き姿勢で支持してある。 【0026】そして、第1〜第3リールモーア6,6,6を上昇させる場合には第1リフトシリンダ35、第2リフトシリンダ38,38夫々を同時に伸長駆動するものとなっており、この上昇時には図4に示す如く、第2、第3リールモーア6,6の主フレーム40に対して接当ローラ42,42が接当して、夫々のリールモーア6,6をローリング軸芯Y周りで回動させて、その外端側が上方に位置する起立姿勢に切換えるものとなっている。 【0027】つまり、第2及び第3リールモーア6,6夫々の昇降移動軌跡に張出した当り部材である接当ローラ42,42を設けて、第2及び第3リールモーア6,6を上昇させると、接当ローラ42,42との接当によるローリング軸芯Y回りでの揺動によって垂直に起立した収納姿勢に切換えられるように構成されている。 【0028】〔別実施形態〕例えば、左右夫々の第2アーム34,34を、上下垂直向きの油圧シリンダで垂直昇降自在として、第2、第3モーア6,6を、走行機体に対する横方向への変位なく昇降させる昇降機構Aとしても良い。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月26日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開平11−275921 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月12日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−79587 |
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