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【発明の名称】 茎葉処理機
【発明者】 【氏名】竹房 利明

【氏名】桑原 穣

【氏名】黒田 智之

【要約】 【課題】茎葉搬送処理部Eを揺動させる際、又は茎葉の処理中において、茎葉搬送処理部Eが支点O廻りへ大きく振動することのないものとなし、これにより茎葉の処理が安定的且つ的確に行えるようにする。

【解決手段】走行車両Aの走行車輪5近傍に横向き支点軸Oを設け、前側車両フレーム6の前部近傍から操縦ハンドル9の上方に達した茎葉搬送処理部Eを前記支点軸Oを介して揺動可能に装着し、茎葉搬送処理部Eが植生する作物の茎葉部を前部で掻き込み、後斜め上方へ搬送する過程でその根部から分離させ、後部から排出するものとなされた茎葉処理機において、前側車両フレーム6の前部と茎葉搬送処理部Eの前部とを長さ可変結合手段73で結合する。この際、結合手段73は人為力又は動力により結合間隔長を任意に変化される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行車輪の前方へ前側車両フレームを、そして後方へ操縦ハンドルを張り出させた走行車両を備えると共に、この車両の走行車輪近傍に横向き支点軸を設け、前側車両フレームの前部近傍から操縦ハンドルの上方に達した茎葉搬送処理部を前記支点軸を介して揺動可能に装着し、この茎葉搬送処理部が植生した作物の茎葉部を前部で掻き込み、後斜め上方へ搬送する過程でその根部から分離させ、後部から排出するものとなされた茎葉処理機において、前側車両フレームの前部と茎葉搬送処理部の前部とを長さ可変結合手段で結合し、この結合手段は人為力又は動力により結合間隔を任意に変化されることを特徴とする茎葉処理機。
【請求項2】 茎葉搬送処理部が横向き支点軸を保持した伝動ケースから前斜め上方へ延出させた縦向きフレーム部と、このフレーム部の上部から前斜め下方へ延出させた前向き傾斜フレーム部と、縦向きフレーム部の下部と前向き傾斜フレーム部の前部とを結合した結合フレーム部とで形成された三角構成部を備えると共に、結合手段は三角構成部と前側車両フレームとを結合していることを特徴とする請求項1記載の茎葉処理機。
【請求項3】 結合手段が、ネジ棒とこれに螺合されるナット部を備えると共にこれらネジ棒やナット部を筒部材で被ってなり、ネジ棒又はナット部の回転により伸縮作動されることを特徴とする請求項1又は2記載の茎葉処理機。
【請求項4】 結合手段を走行車両の左右何れかの側に装設すると共に、これのネジ軸を回転させるための回転操作棒を操縦ハンドル近傍に達するように前後向きに設け、この操作棒は先端をネジ軸と連動連結され、長さ途中を走行車両と同体の案内部材に支持され、後端部を操作部となされていることを特徴とする請求項3記載の茎葉処理機。
【請求項5】 ネジ棒を回転自在に保持した部材と、ナット部の同体個所とのそれぞれにピンを設け、その一方のピンに細長板の一端を係着し、他方のピンを細長板に設けられた長孔に抜け出しの規制された状態に挿通させたことを特徴とする請求項3又は4記載の茎葉処理機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植生する作物の茎葉部(甘藷の蔓等)を掻き込み、後斜め上方へ搬送する過程で、その根部から分離させ、後部適当位置から排出するものとなされた茎葉処理機に関する。
【0002】
【従来技術】走行車輪の前方へ前側車両フレームを、そして後方へ操縦ハンドルを張り出させた走行車両を備えると共に、この車両の走行車輪近傍に横向き支点軸を設け、前側車両フレームの前部近傍から操縦ハンドルの上方に達した茎葉搬送処理部を前記支点軸を介して揺動可能に装着し、この茎葉搬送処理部が植生する作物の茎葉部を、前部で掻き込み、後斜め上方へ搬送する過程でその根部から分離させ、後部から排出するものとなされた茎葉処理機は既に存在しており、出願人により製造されている。
【0003】この処理機には、茎葉搬送処理部の前部高さを、種々異なる高さの畝面に対し最適高さに保持できるようにするため、茎葉搬送処理部を横向き支点軸廻りの任意角度位置に揺動させ且つ保持するものとした角度調整機構が設けられている。
【0004】この角度調整機構は、茎葉搬送処理部と同体に固定されたアーム部材を横向き支点軸の下方へ延出させ、このアーム部材の下端と操縦ハンドルの下部個所との間に人為力で操作される伸縮作動体を架設した構成となされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した角度調整機構では、茎葉搬送処理部の位置を保持するための構成部材が撓み易いため、茎葉処理中や角度調整操作中に茎葉搬送処理部が横向き支点軸廻りへ不安定に大きく揺れることがあった。本発明は、斯かる事態に対処し得るものとした茎葉処理機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明では、走行車輪の前方へ前側車両フレームを、そして後方へ操縦ハンドルを張り出させた走行車両を備えると共に、この車両の走行車輪近傍に横向き支点軸を設け、前側車両フレームの前部近傍から操縦ハンドルの上方に達した茎葉搬送処理部を前記支点軸を介して揺動可能に装着し、この茎葉搬送処理部が植生する作物の茎葉部を前部で掻き込み、後斜め上方へ搬送する過程でその根部から分離させ、後部から排出するものとなされた茎葉処理機において、前側車両フレームの前部と茎葉搬送処理部の前部とを長さ可変結合手段で結合し、この結合手段は人為力又は動力により結合間隔を任意に変化される構成とする。
【0007】結合手段の結合間隔長の変化により、茎葉搬送処理部が支点軸廻りの任意な角度位置に揺動され且つ保持される。即ち、結合間隔長が伸張されると、茎葉搬送処理部の前部が畝面に対し上昇され、逆に短縮されると、畝面に対し下降される。
【0008】この際、結合手段は前側車両フレームと茎葉搬送処理部とが近接した位置を結合するため、結合手段は短くて足りるものとなって撓みが生じ難くなり、また横向き支点軸から離れた位置を結合するため、結合手段の撓みが茎葉搬送処理部の横向き支点軸廻りの揺動に及ぼす影響は小さくなるのである。
【0009】上記発明は、次のように具体化する。即ち、茎葉搬送処理部は横向き支点軸を保持した伝動ケースから前斜め上方へ延出させた縦向きフレーム部と、この縦向きフレーム部の上部から前斜め下方へ延出させた前向き傾斜フレーム部と、縦向きフレーム部の下部と前向き傾斜フレーム部の前部とを結合した結合フレーム部とで形成された三角構成部を備えたものとなし、また結合手段は三角構成部と前側車両フレームとを結合したものとなす。
【0010】このようにすると、茎葉搬送処理部の前部の剛性が増大され、この増大個所を結合手段により変位され位置保持されるようになるため、茎葉搬送処理部は一層安定的に揺動変位され位置保持されるものとなる【0011】結合手段は、ネジ棒とこれに螺合されるナット部を備えると共に、ネジ棒及びナット部を被覆筒で被ってなり、ネジ棒又はナット部の回転により伸縮作動されるものとなす。
【0012】この際、結合手段を走行車両の左右何れかの側に装設すると共に、これのネジ軸を回転させるための回転操作棒を前後向きに設け、この回転操作棒は先端をネジ軸と連動連結され、長さ途中を案内部材に支持され、後端部を操作部となされた構成とする。
【0013】また、ネジ棒を回転自在に保持した部材と、ナット部の同体個所とのそれぞれにピンを設け、その一方のピンに細長板の一端を係着し、他方のピンを細長板に設けられた長孔に抜け出しの規制された状態に挿通させた構成とする。
【0014】これによれば、長孔とこれに挿通されたピンの相対位置が結合手段の結合間隔変化量を表示するものとなり、また長孔はこれに挿通されたピンの移動範囲を規制して、ナット部がネジ棒から抜け出す現象を阻止するものとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図11を参照して、本発明の一実施例を説明する。図1は本発明に係る茎葉処理機の側面図、図2は前記処理機の平面図である。
【0016】本実施例の茎葉処理機は、走行車両A、畝押さえ機構部B、回動中心伝動機構部C、分草切断部D、及び茎葉搬送処理部Eを備えている。このさい、分草切断部Dは走行車両Aに装設され、また畝押さえ機構部B、回動中心伝動機構部C及び茎葉搬送処理部Eは一体状に結合されると共に、走行車両Aに対して支点O廻りの揺動変位可能となされている。
【0017】先ず走行車両Aについて図1、図2及び図3により説明する。ここに図3は茎葉搬送処理部Eを省略した前記処理機の平面図である。
【0018】1はエンジンであり、これの左側にはミッションケース2が固設してある。2aはミッションケース2に装設された変速レバーである。
【0019】ミッションケース2の左側面とエンジン1の右側面とに走行駆動ケース3、3が配設してあり、各走行駆動ケース3、3の後端部はミッションケース2に水平横軸4廻りの揺動調整可能に結合してある。そして各走行駆動ケース3、3の前端部に走行車輪5、5が設けてある。
【0020】6はエンジン1の前部からこれの左右各側の前方へ向けて延出させた前側車両フレームである。左右各側の前側車両フレーム6の長さ途中には、上記回動中心伝動機構部C及び茎葉搬送処理部Eを支持するための枢支部7、7が固設してある。
【0021】各枢支部7近傍に位置した前側車両フレーム6、6個所には下向き支持部材8が固設してある。各支持部材8は複数の固定孔をその長手方向へ列設されており、この固定孔の任意なものに各走行駆動ケース3の前端部がボルト固定されている。各走行車輪4の高さを調整するさいは、走行駆動ケース3の前端部を固定させる固定孔を変更する。
【0022】前側車両フレーム6の後部同体個所からは操縦ハンドル9がエンジン1の上方を経てその後方へ張り出した状態に設けてあり、この操縦ハンドル9には各種の操縦レバーが装着されている。また上記枢支部7、7よりも前方の左右の前側車両フレーム6、6にはゲイジ輪10、10が高さ調整可能に装着してある。
【0023】このような構成とした走行車両Aにおいて、上記エンジン1の動力はミッションケース2に伝達され、ここで変速され、左右の走行駆動ケース3、3を経て各走行車輪5、5に伝達される。
【0024】上記畝押さえ機構部Bは従来より存在するものであるが、その装着構成が本発明の特徴的構成と関連して変更したため、本発明の特徴的構成の説明の後に説明する。
【0025】次に回動中心伝動機構部Cについて、図1〜図3、図4及び図5により説明する。ここに図4は前記処理機の側面視断面図、そして図5は前記処理機の上部機構を省略した状態の平面図である。
【0026】14は左右一対の枢支部7、7の間に架装された回動中心伝動ケースであって、これを貫通し前記支点Oに合致された横向き支点軸15を介して支持されると共に、この軸15廻りの揺動自在となされている。
【0027】回動中心伝動ケース14の後面には回転入力軸16aが設けてあり、この回転入力軸16aは上記ミッションケース2の前面に突出された回転取出軸16bに結合軸16を介して連動連結させている。
【0028】回動中心伝動ケース14の上面からは左右一対の駆動軸17、17が突出されており、駆動軸17、17及び横向き支点軸15は歯車及びチェーン等の伝動機構を介して上記回転入力軸16aと連動連結されている。
【0029】次に分草切断部Dについて、図1、図2、図3及び図6により説明する。ここに図6は前記処理機の使用状態を示す斜視図である。
【0030】21及び21は左右各側の前側車両フレーム6、6に装着された蔓切断装置であり、各切断装置21は前部に縦向きのバリカン式切り刃22を設けると共に、外周囲を装置フレーム23で被った構成としている。装置フレーム23の外側部23aは切断装置21を作動させるための図示しない切断操作レバー(例えば、クラッチレバー)に連動して図1〜図3に示す閉鎖状態から図6に示すような開放状態に変位され、この開放により切り刃22が露出される。このさい、前記切断操作レバーは二つ設け、各々を左右の各切断装置21、21に専属的に対応させる。
【0031】各切断装置21の下部には掘起こし板24が縦向き前下がり状に固定してあり、また堀起こし板24にはデバイダ25が固定してある。このデバイダ25は堀起こし板24から前方へ突出された突出棒25aとこれの先端に後向き上り傾斜状に固定された持上げ用案内棒25bとからなっている。このさい、左右の各案内棒25bは突出棒25aの先端から後述の掻込み部xの左右の各最外箇所へ及ぶものとなされる。
【0032】一方、各切断装置21の上部には上側案内棒26が前向き上り傾斜に設けてある。
【0033】また左右の切断装置21、21の切り刃22は前記横向き支点軸15により駆動されるようになすのであり、このため横向き支点軸15の左右各端部にクランク部27を形成し、左右各側で、このクランク部27と切り刃22の入力部材とをリンク部材28で連結させてある。
【0034】次に茎葉搬送処理部Eについて説明する。この処理部Eは図1及び図2に示すように下部挟持搬送経路機構29と上部挟持搬送経路機構30とを具備した挟持搬送装置31を主体としている。この挟持搬送装置31は走行車両Aの前部から後部上方に及ぶものであり、また上部挟持搬送経路機構30は前側と後側とに分割し、前側の上部挟持搬送経路機構30Aを掻込み装置と兼用させてある。
【0035】上記下部挟持搬送経路機構29を、図1、図4、図5及び図7により説明すると、次のとおりである。ここに図7は前記処理機の一部を省略した状態の平面図である。
【0036】これらの図に示すように左右一対の駆動軸17、17の各々にプーリ32及びスプロケット33が固定してあり、また切断装置21よりも少し後方箇所に回動中心伝動機構部Cと同体で駆動軸17廻りの揺動変位可能となされたチェーンケース38を介して、左右一対の回転軸34、34を装設し、これら各軸34にプーリ35及びスプロケット36を固定している。
【0037】そして左右各側においてスプロケット33とスプロケット34との間に無端状のチェーン37が掛け回してあり、このチェーン37の外周囲を回動中心伝動機構部Cと同体となされた前記チェーンケース38で被っている。
【0038】各駆動軸17にはアーム部材39、39が一定範囲内の水平揺動可能に枢着してあり、また各アーム部材39の後端部に支持軸40が固定してある。各支持軸40にはプーリ41を回転自在に装着すると共に付勢棒体42を一定範囲内の水平揺動可能に装着している。
【0039】このさい、付勢棒体42は二本の筒部材42a、42bを伸縮可能に嵌合させると共にこれらの筒部材42a、42b間にスプリング43を介装し、このスプリング43の弾力で二本の筒部材42a、42bが伸張変位するように付勢したものとなし、また左右の付勢棒体42、42間にはスプリングs1、s2(図1)を張架し、これら棒体42、42を互いに近接する側に付勢してある。また各付勢棒体42にはこれを左右へ振り回すための把手44が固定されている。
【0040】各付勢棒体42の後端には回転軸45が一定位置での回転自在に装着してあり、この回転軸45の下端にプーリ46が固定してある。そして、左右各側の上記した四つのプーリ32、35、41、46に無端状のゴム質材からなる挟持搬送ベルト47が掛け回してある。
【0041】プーリ35とプーリ32との間の左右各側で挟持搬送ベルト47の内方には二つのテンションプーリ49a、49bがチェーンケース38を介して装着され、左右のテンションプーリ49a、49bが左右各側の挟持搬送ベルト47、47の内面側を前後方向の互い違いに押圧し、これらベルト47、47を圧接させている。またプーリ32とプーリ35との間の左右各側で各挟持搬送ベルト47の外方側にも二つのテンションプーリ50、51がチェーンケース38を介して装着され、各ベルト47の外面を押圧してこれを緊張させている。
【0042】またプーリ32とプーリ41の間の左右各側で各挟持搬送ベルト47の外方にもテンションプーリ52が設けてある。このテンションプーリ52はテンションプーリ51の回転中心軸に水平揺動可能に枢着されたアーム部材53と支持軸40に水平揺動可能に枢着されたアーム部材54とを結合させ、この結合箇所に回転自在に軸着してある。
【0043】さらにプーリ41とプーリ46との間の左右各側で各挟持搬送ベルト47の内方には3連テンションプーリ55a、55b、55cが設けてある。これらテンションプーリ55a、55b、55cは結合部材56に軸着されており、この結合部材56は対応した各側の付勢棒体42に水平揺動可能に装着された二つの湾曲アーム部材57a、57bの先端部に軸着され、図示しないスプリングの弾力により対応した左右各側の挟持搬送ベルト47の内面を押圧し、左右の挟持搬送ベルト47、47の前後方向部を左右のテンションプーリ55a、55b、55cで互い違いに圧接させている。
【0044】かくして左右の挟持搬送ベルト47、47は走行車両Aの前部から後部上方に渡ってこれらの対向部が圧接された状態となり、これら対向部間が下部の挟持搬送経路k1をなしている。
【0045】上記掻込み装置30Aを図4、図6及び図7を参照して説明すると、次のとおりである。即ち、左右各側のチェーンケース38の先端部から支持部材58が延長させてあり、支持部材58には二つのプーリ59、60を設け、外側のプーリ59を内側のプーリ60よりも前方下部に位置させている。このさい、外側のプーリ59はその前後位置を調整可能となされている。
【0046】左右の各駆動軸17の上端部にはプーリ61が固定してある。そして、左右各側において三つのプーリ59、60、61に無端状の突起付ベルト62が掛け回してある。このさい、左右の突起付ベルト62、62の突起は図7に示すように同一位置で対向させてもよいし、或いは左右で位置をずらして互い違いに対向させるようになすことも差し支えない。
【0047】左右の突起付ベルト62、62の対向部は図示しない案内部材を介して前後方向の直線状に移動するようになされ、この対向部間が前側の上側挟持搬送経路k2をなしている。
【0048】また左右の突起付ベルト62、62の前縁は平面視前拡がりのハ字形をなす掻込み部xとなしてある。さらに各突起付ベルト62の上面にはこれを被うための掻込みフレーム63がチェーンケース38と同体に固定してある。
【0049】次に後側の上部挟持搬送経路機構30Bを図1、図2、図4及び図7により説明する。図4及び図7に示すように左右各側の付勢棒体42の後側の筒部材42bの前部上面に支持部材64が固定してあり、この支持部材64の下方にプーリ65が回動自在で前後位置の調整可能に軸着してある。一方、左右各側の付勢棒体62の後端部の回転軸45の上端部にもプーリ66が固定してある。
【0050】そして、左右各側において、前後の二つのプーリ65、66に無端状の突起付ベルト67が掛け回されている。左右の突起付ベルト67、67の対向部は掻込み装置30Aの場合と同様に図示しない案内部材を介して前後方向の直線状に移動するようになされており、この対向部間が後側の上側挟持搬送経路k3をなしている。
【0051】各突起付ベルト67の上面にはこれを被うための後部フレーム68が付勢棒体42の後側の筒部材42bと同体に固定してある。
【0052】この上部挟持搬送経路機構30Bの上部、即ち後部フレーム68、68の前部上面でプーリ65、65の概ね中心上に図1及び図2に示すように縦支持軸69、69が固設してあり、これら各縦支持軸69、69に案内ローラ70、70が回転自在に装着してある。
【0053】上記のように構成した茎葉搬送処理部Eの作動及び取扱いを説明する。左右の駆動軸17、17の回転はプーリ32、32を回転させると共にチェーン37、37を介してプーリ35、35をも回転させ、これらのプーリ32、35の回転が下側の左右の挟持搬送ベルト47、47を回転させる。
【0054】また、各駆動軸17と同体に回転されるプーリ61、61は掻込み装置30Aの突起付ベルト62、62を回転させ、また各挟持搬送ベルト47と連動して回転されるプーリ46、46はプーリ66により、後側の上部搬送経路30Bを形成した突起付ベルト67、67を回転させる。
【0055】掻込み装置30Aの前縁をなす掻込み部xは芋蔓等を下部挟持搬送経路k1及び前側の上部挟持搬送経路k2の前部に掻き集め、これら挟持搬送経路k1、k2はこの掻き集められた芋蔓等を後方上り傾斜状に挟持搬送する。そして芋蔓等が前側の上部挟持搬送経路k2を経た後は、下部挟持搬送経路k1及び後側の上部挟持搬送経路k3が継続して後方上り傾斜状に挟持搬送する。
【0056】挟持搬送装置31の後部を左右へ振り回すさいは把手44等を持って行うのであり、これにより、左右のアーム部材39、39が各駆動軸17、17廻りへ揺動すると共に、左右の付勢棒体42、42が各支持軸40、40廻りへ揺動する。このさいの挟持搬送装置31の折れ曲がり角度は図示しない適宜な係止機構を介して複数の任意な大きさに択一的に設定されるものとなる。
【0057】次に本実施例の特徴的構成を図1、図2、図3、図4、図8、図9及び図10により説明する。ここに図8は前記処理機の要部を示す平面図、図9は前記要部の断面を示す側面図、そして図10は図9のx−x部を示す図である。
【0058】茎葉搬送処理部Eの前部の剛性を増大させるため、強度部材を三角構成部となしてある。即ち、具体的には、横向き支点軸15を保持した回動中心伝動ケース14からこれと同体の軸案内筒部14aを前斜め上方へ延出させ、これを縦向きフレーム部とする。この軸案内筒部14aの上部から、駆動軸17に支持された状態で前斜め下方へ延出されたチェーンケース38を前向き傾斜フレーム部として使用する。
【0059】そして、回動中心伝動ケース14の同体部位と前向き傾斜フレーム部38の前部とを結合フレームとしてのU形支持フレーム71及び適宜な結合片72等で結合する。
【0060】このような三角構成部の前寄り個所と、前側車両フレーム6とは長さ可変結合手段で結合させるのであり、図示例では次のようになされている。
【0061】上記結合手段としては種々のものが考えられるが、本例ではネジ式伸縮作動体73となしてあり、走行車両Aの右側に装設してある。
【0062】ネジ式伸縮作動体73の詳細について説明すると、次のとおりである。即ち、ネジ棒74と、これに螺棒されたナット部75aを有する内筒部材75とを備えている。ネジ棒74は上部を軸受部材76に支承され、この軸受部材76の上方にベベルギア77を嵌着され、軸受部材76の下方にボールベアリング78を挟持するための円板部材79を同心に固着されている。
【0063】軸受部材76は下部に外筒部材80を同心に固着され、上側のネジ部を伝動ケース体81に螺着されている。伝動ケース体81は前後方向縦面で二分された一対の半割り部材をボルトで結合したものとなされ、ネジ棒74と交差した向きの軸孔81aを有している。軸孔81aには回転入力部材82の細径軸部82aが挿入され、この軸部82aの先端部に前記ベベルギア77と噛み合わされる別のベベルギア83が嵌着されている。
【0064】外筒部材80は、内筒部材75に上下方向への変位可能に外嵌させると共に、機体右側となる側に結合ピン84を横向きに固着されており、また内筒部材75は下端面に結合片85を固着されている。
【0065】また外筒部材80の後部と結合片85後縁とにピン86、87が固着してあり、一方のピン87には細長板88の一端が係着してある。細長板88には図11に示すように上下方向の長孔88aが形成してあり、この長孔88aに他方のピン86が挿通され、このピン86の先端に抜け止め部材を嵌着する等してピン86が長孔88aから抜け出ないようになしてある。そして、長孔88aに沿った細長板88側部にはピンの移動量を読み取るための目盛りが付してある。
【0066】このような構成としたネジ式伸縮作動体73の結合ピン84は回動中心伝動ケース14と同体のU形支持フレーム71に結合させるのであり、このためU形支持フレーム71の先部に横向きの筒部材89を固着し、これに結合ピン84を内挿させると共にこのピン84の先端に抜け止め部材を嵌着して結合ピン84の抜け出しを規制している。
【0067】また結合片85は前側車両フレーム6の前部に結合させるのであり、このため前側車両フレーム6に固着された補強板6aの下面にU形片90を固着し、これの下面に筒部材91を固着し、この筒部材91の内孔と結合片85に形成された透孔とに座金92を介してボルト93を挿通させナット締めしている。
【0068】回転入力部材82の後部には直状の回転操作棒94が操縦ハンドル9右側近傍に達するように前後向きに配設してあり、その長さ途中は走行車両Aと同体の案内部材95に遊動可能なように支持され、後端部は操作部94aとなされている。
【0069】しかして、上記U形支持フレーム71の前部には畝押さえ機構部Bを装着する。この畝押さえ機構部Bについて、図1、図3及び図11により説明する。
【0070】11a及び11bは左右一対のローラユニットであり、各ローラユニット11a、11bは複数の鼓形ローラ12を前後方向へ配列し、これらローラ12の各々を支持枠13に回転自在に軸着し、この支持枠13をU形支持フレーム71の各先端部に位置調整機構13aを介して固定する。
【0071】これら左右一対のローラユニット11a、11bは図11に示すように前面視ハ字状に配置されると共に、高さ及び左右位置の調整可能なように装着されており、多数のローラ12により畝面Uの左右を適当に押さえるようになしてある。
【0072】次に、上記のように構成した本発明に係る茎葉処理機の使用例及び作動について説明する。
【0073】畝U(高畝或いは平畝)上に列状に甘藷が植えられた圃場において、左右の走行車輪5、5が一つの畝Uを跨ぐように機体を位置させる。これにより左右の分草切断部Dは図6及び図11に示すように左右の畝溝m、m内に位置される。この状態の下で、分草切断部Dの高さが最適となるようにゲイジ輪10、10の高さを必要に応じて調整する。
【0074】また必要に応じて操作部95aを回転させて、茎葉搬送処理部Eを支点O廻りへ揺動させるのであり、次のように行う。操縦ハンドル9の操作位置にいる作業者が操作部94aを一定方向へ回転操作すると、この回転は回転操作棒94を介してネジ式伸縮作動体73の回転入力部材82に伝達され、さらにベベルギア83、77を経てネジ軸74に伝達される。
【0075】これにより、ネジ軸74は前側車両フレーム6で回転を規制されたナット部75a内で一定方向へ回転され、ナット部75aと同体の内筒部材75をネジ作用により下方へ相対変位させるものとなり、従ってU形支持フレーム71と前側車両フレーム6の結合間隔が拡大され、茎葉搬送処理部Eはその前部が支点O廻りの上方へ向かうように揺動される。
【0076】一方、操作部94aを前記一定方向の逆へ回転させると、この回転は上記に準じてネジ軸74に伝達され、ネジ軸74は前とは逆へ回転されてナット部75aと同体の内筒部材75をネジ作用により上方へ相対変位させるものとなり、これにより、U形支持フレーム71と前側車両フレーム71の結合間隔が縮小され、茎葉搬送処理部Eはその前部が支点O廻りの下方へ向かうように揺動される。このような茎葉搬送処理部Eの揺動操作の際、内筒部材75は外筒部材80の上下変位を案内するように作用する。
【0077】茎葉搬送処理部Eの揺動操作中において、畝押さえ機構Bの左右のローラユニット11a、11bは位置調整機構13aの操作により、畝面と接触しないように成る可く高く上昇させておく。このようにしておかないと、ローラユニット11a、11bと畝面が干渉して、茎葉搬送処理部Eの前部が支点O廻りの下方へ揺動できない場合があるからである。
【0078】かくして茎葉搬送処理部Eの前部は畝Uの上面から凡そ数cm程度離れた状態となされるのである。
【0079】ところで、ネジ式伸縮作動体73は茎葉搬送処理部Eの前部と、これに近接するものとなる前側車両フレーム6の前部とを結合するため、その結合間隔は短いものとなる。従って、ネジ式伸縮作動体73の構成部材の撓みは小さくなって茎葉搬送処理部Eの支点O廻りの揺動に与える影響は小さくなる。
【0080】また、支点Oから離れて位置されたネジ式伸縮作動体73の伸縮により茎葉搬送処理部Eを揺動させることも、ネジ式伸縮作動体73の構成部材の撓みが茎葉搬送処理部Eの支点O廻りの揺動に与える影響を小さくする上で寄与する。
【0081】また、茎葉搬送処理部Eは三角構成部により剛性を強大となされるが、この三角構成部にネジ式伸縮作動体73を結合させることも、茎葉搬送処理部Eの撓みに起因した支点O廻りの茎葉搬送処理部Eの揺動を起こさせない上で寄与する。従って、操作部94aの回転操作による茎葉搬送処理部Eの揺動は、茎葉搬送処理部Eの支点O廻りの大きな振動等を生じることなく安定的に行われるものとなる。
【0082】この後に位置調整機構13aを操作する等して、左右の畝押さえローラユニット11a、11bの高さ及び巾を調整し、畝押さえ機構Bが畝Uの上面に適合するようにする。
【0083】次にエンジン1を作動させ、各部を作動状態として機体を前進させる。これにより、デバイダ25、25の突出棒25aは地面の1〜3cm程度の深さを進行して、畝溝m内に根付いた芋蔓wを地面から浮上させ、続いて持上げ用案内棒25b、25bが徐々に高く持ち上げる。これにより、案内棒25b、25bは芋蔓wを後方へ案内しつつ抜き上げ、切断装置21の切り刃22や掻込み部xへ案内するものとなる。
【0084】こうして各切断装置21の切り刃22に達した芋蔓wは切断され、切断装置21、21間の内外に分離される。切断装置21、21の外方と分離されてこれらの内方に存在するものとなった芋蔓等wは持上げ用案内棒25bに案内されて掻込み部xに円滑に移動される。
【0085】掻込み部xは左右の切断装置21、21の間の畝面上に繁茂した芋蔓wや、案内棒25bが案内してきた芋蔓wを中央へ掻き集めて自身の搬送経路、即ち前側の上部搬送経路k2内に移動させ、且つこれと同時に下部挟持搬送経路k1の前部に供給する。
【0086】前側の上部搬送経路k2及び、下部搬送経路k1はこのように移動され或いは供給された芋蔓wを後方上り傾斜方向へ挟持搬送する。このさい、芋蔓wは上部搬送経路k2の上方へ大きく盛り上がった嵩張り状態で移動されるが、上部搬送経路k2及び下部搬送経路k1により上下の二カ所を挟持され、しかも掻込みフレーム63の上面で支持されるため安定的に搬送されるものとなる。
【0087】この搬送中、下部搬送経路k1は特に強い力で芋蔓wを挟み付けて上方へ移動させるため、やがて芋蔓wの茎元に強大な引上げ力を付与するのであり、従ってその茎元は引きちぎられて芋部と分離される。
【0088】このように分離されて自由状態となった芋蔓wの放出位置は挟持搬送装置31の後端部の左右位置で決定されるのである。例えば、処理中の畝U上に放出する場合は挟持搬送装置31を前後方向の直線状に保持し、またこの畝Uから離れた左右側位置に放出する場合は把手44を持って挟持搬送装置31の後部を左右へ振り回して下部挟持搬送経路k1及び上部挟持搬送経路k2、k3を適当角度に折り曲げた状態に保持する。
【0089】下部挟持搬送経路K1及び前側の上部搬送経路k2で搬送されている自由状態の芋蔓wはやがては挟持搬送装置31の折れ曲がり位置p(図2)に達する。この位置に達した芋蔓wの上部は案内ローラ70により円滑に案内されるため、芋蔓wはこの折れ曲がり位置を支障なく安定的に通過するものとなる。
【0090】この後は、下部挟持搬送経路k1及び後側の上部搬送経路k3がこの芋蔓wをその搬送終端まで搬送し落下させる。
【0091】このような茎葉の処理中、茎葉搬送処理部Eはエンジン1の振動や走行車輪5の上下による振動を受けるが、三角構成部やネジ式伸縮作動体73が走行車両Aに対し茎葉搬送処理部Eを強固に姿勢保持するため、茎葉搬送処理部Eは大きな振動を生じず、茎葉部を安定的且つ的確に処理するものとなる。かくして芋蔓wは畝単位で能率的且つ的確に除去されるのであり、甘藷の収穫が省力的に行えるようになる。
【0092】上記実施例では甘藷の蔓を処理する処理機について説明したが、上記処理機から蔓切断装置21を省略する等して適宜に変形させたじゃがいも等の茎葉処理機にも本発明は応用し得るものである。
【0093】またネジ式伸縮作動体73はネジ軸74をバッテリーから電気を供給されるモータで駆動されるようにしてもよいし、またネジ軸74側を非回転側としてナット部75a側を回転側となした構成とすることも可能である。
【0094】
【発明の効果】上記した本発明によれば、結合手段(ネジ式伸縮作動体)が短くなり且つ支点(横向き支点軸)から離れるため、茎葉搬送処理部を揺動させる際、又は茎葉の処理中において、茎葉搬送処理部が支点廻りへ大きく振動することのないものとなり、従って茎葉部の処理が安定的且つ的確に行えるようになる。
【0095】請求項2によれば、茎葉搬送処理部の前部が三角構成部により剛性が増大されるため、茎葉搬送処理部の前部が撓むことによる茎葉搬送処理部の横向き支点軸廻りの振動が抑制されるものとなる。
【0096】請求項3によれば、ネジ棒やナット部に土石や茎葉片が付着し難いものとなって的確な作動の得られるものとなり、また簡易且つ安価な構造となる。
【0097】請求項4によれば、操縦ハンドル近傍から操作部を回転操作して茎葉搬送処理部を横向き支点軸廻りへ揺動させることができるものとなる。
【0098】請求項5によれば、長孔内に挿通されたピンの位置により、茎葉搬送処理部の横向き支点軸廻りの変位量が表示されるものとなり、また長孔とこれに挿通されたピンとが干渉することによりナット部からネジ棒が抜け出るのを規制されるものとなる。
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【出願日】 平成10年(1998)3月20日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
【公開番号】 特開平11−266639
【公開日】 平成11年(1999)10月5日
【出願番号】 特願平10−92864