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【発明の名称】 野菜収穫機の移送装置
【発明者】 【氏名】金井 洋一

【氏名】本田 春義

【氏名】武智 伊佐夫

【氏名】小田切 元

【氏名】上島 徳弘

【氏名】脇野 崇

【要約】 【課題】収穫して移送する野菜に付着した付着物を除去しようとするものである。

【解決手段】移動用車両2の一方側の側部に野菜(イ)の供給を受けて後方上部へ移送する移送コンベア18の移送始端部には、この野菜(イ)を水等で洗浄する洗浄装置5を設けると共に、移送終端部には、該洗浄水を除去する送風機20を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 移動用車両2の一方側の側部に野菜(イ)等の供給を受けて前方下部から後方上部へ移送する移送コンベア18と、前部には作業者Bが搭乗して該野菜(イ)を収穫する前操縦席7とを設けた野菜収穫機において、該移送コンベア18の移送始端部には供給された該野菜(イ)を水等で洗浄する洗浄装置5を設けると共に、移送終端部には該洗浄水等を除去する送風機20を設けたことを特徴とする野菜収穫機の移送装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、移動用車両の一方側の側部に野菜の供給を受けて後方上部へ移送する移送コンベアの移送始端部には、この野菜を水等で洗浄する洗浄装置を設けると共に、移送終端部には、該洗浄水等を除去する送風機を設けた移送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】野菜が、例えば、キャベツであったとすると、移動用車両の前部の前操縦席に搭乗した作業者により、圃場で収穫したキャベツは、該移動用車両の側部に装着した移送コンベアの前部の移送始端部へ供給され、この移送コンベアで後方上部の移送終端部へ移送され、この終端部で後工程処理する作業者により、このキャベツは所定の貯留部へ移動させて貯留する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】収穫したキャベツは、そのまま箱詰等が行なわれて市場へ出荷すると、例えば、このキャベツの収穫地区が鹿児島の桜島等であったとすると、このキャベツには、灰等が多量に付着していることがあり、この灰の付着が原因で商品価値が低下する等の問題が発生していたが、この問題点をこの発明により、解決しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このために、この発明は、移動用車両2の一方側の側部に野菜(イ)等の供給を受けて前方下部から後方上部へ移送する移送コンベア18と、前部には作業者Bが搭乗して該野菜(イ)を収穫する前操縦席7とを設けた野菜収穫機において、該移送コンベア18の移送始端部には供給された該野菜(イ)を水等で洗浄する洗浄装置5を設けると共に、移送終端部には該洗浄水等を除去する送風機20を設けたことを特徴とする野菜収穫機の移送装置の構成とする。
【0005】
【発明の作用】移動用車両2の前部の前操縦席7に搭乗した作業者Bにより、圃場で収穫したキャベツ(イ)は、該移動用車両2の側部に装着した移送コンベア18の前部の移送始端部へ供給され、この供給されたキャベツ(イ)は、洗浄装置5から噴射する。例えば、水等によって洗浄され、このキャベツ(イ)に装着した灰、土、虫、虫の卵及び、草の実等の付着物が除去されて、この移送コンベア18で後方上部の移送終端部へ移送され、この終端部で送風機20から発生する起風によって、該キャベツ(イ)に付着した洗浄水が除去され、後工程処理する作業者により、このキャベツ(イ)は所定の貯留部へ移動させて貯留する。
【0006】
【発明の効果】収穫物のキャベツ(イ)を移送始端部で洗浄し、移送終端部で洗浄水を除去することにより、このキャベツ(イ)に付着した付着物は除去されることにより、商品価値の低下が防止できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面にもとづいて説明する。図例は、野菜(イ)は、例えば、キャベツ(イ)であったとすると、このキャベツ(イ)は圃場で収穫され、この収穫されたキャベツ(イ)を洗浄、移送、貯留等を行なう野菜収穫機1は、移動用車両2に装着した洗浄装置5を設けた移送装置3、及び貯留部4等よりなる構成であり、この移送用車両2は、例えば4輪トラクタ2であってもよい。この野菜収穫機1を示して説明する。
【0008】前記移動用車両2には、通常の路上走行、及び収穫以外の圃場走行のときに、搭乗して走行操作する折り畳み自在な操縦席6を設け、キャベツ(イ)を収穫作業のときには、前方へ倒して収穫作業する構成としている。前記移動用車両2の前部には、キャベツ(イ)を収穫作業のときに走行操作、及びキャベツ(イ)を圃場より、切断して収穫する作業者Bが座る前操縦席7を設けている。又、該移動用車両2の機体8の前側には、略平行状のリンク機構の支持具9を設け、この支持具9の前側には、パイプ杆10を設け、このパイプ杆10の前側の右端部には、補助受杆11を設け、この補助受杆11の上側面には、該前操縦席7を固着して設けた構成であり、この前操縦席7後側には、背もたれを設けた構成とするもよい。
【0009】前記前操縦席7近傍部でパイプ杆10には、移動用車両2の走行を始動、及び停止するON−OFFスイッチ方式の始動手段12、及び該移動用車両2の走行制御と、移送装置3の上下移動制御とを行なう十文字溝に内装して、操作する制御レバー13を設けた構成としている。前記移動用車両2の後部には、機体8に後方へ突出させて連結杆14を設け、この連結杆14の後端部には、連結具15を設け、この連結具15を介して後側の貯留部4である作業用牽引車16の車台17の前端部は、連結ピン等によって連接させた構成であり、この作業用牽引車16は、左右方向へ所定量移動可能に構成すると共に、該連結ピンの挿入位置により、左右方向へ位置を変更できる構成としている。
【0010】前記移送装置3は、移送コンベア18、ローラ装置19、洗浄装置5、送風機20、前部支持装置21、後部支持装置22、及び落下防止装置23等よりなる構成である。該移送装置3は、移動用車両2の一方側、例えば、左側の側部に前後方向に設けると共に、前部の移送始端部から後部の移送終端部へ向けて上方へ所定角度で傾斜させて設け、この移送始端部は、前操縦席7から所定距離前部へ位置させ、又、この移送終端部は、操縦席6の正常位置の後部より、若干後方部に位置させた構成としている。
【0011】前記移送コンベア18の前方下部の前部支持装置21は、機体8前部の支持具9を介して設けたパイプ杆10の左端部に、該移送コンベア18の左右両側の移送板24,24の前部に設けた下補助移送板24a,24aの前部下側に設けた下部へ略半円形状の支持パイプ板25を回動自在に支持させると共に、左右方向に着脱自在な構成としている。
【0012】前記移送コンベア18の後方下部の後部支持装置22は、機体8後部の左側に設けた上部へ向けて略半円形状の支持パイプ板26に該移送コンベア18の左右両側の移送板24,24の後部に設けた上補助移送板24b,24bの後方下部に左側へ突出させて設けたパイプ杆27を挿入して、回動自在に支持させると共に、左右方向へ着脱自在な構成であり、更にこのパイプ杆27の上側には、抜け止め防止用に、該支持パイプ板26には、固定ピン28を挿入した構成としている。
【0013】前記移送コンベア18は、支持具9に設けた上下シリンダ29の作動により、パイプ杆10を回動中心として、上下回動自在な構成としている。前記移送コンベア18は、左右両側の移送板24,24間の移送始端部に回転自在に軸架したプーリ30aと、移送終端部に回動自在に軸架したプーリ30bとには、所定幅の平ベルト方式の移送ベルト31を張設した構成である。該移送ベルト31には、移送方向へ所定間隔でこの移送ベルト31と略同じ幅のL字形形状の移送ラグ32を特殊ボルト、及びナット等により、装着した構成としている。
【0014】前記前操縦席7に座った作業者Bにより、圃場より切断して収穫したキャベツ(イ)は、移送コンベア18の移送ベルト31の移送始端部へ供給され、このキャベツ(イ)を移送ラグ32で受けて、上部の移送終端部へ向けて移送する構成である。この移送ベルト31を回転駆動する移送モータを始動、及び停止操作するON−OFFスイッチ方式の始動手段33aは、左側の移送板24の外側面の移送終端部へ設けている。後述する洗浄装置5を始動、及び停止操作するON−OFFスイッチ方式の始動手段33bは、右側の移送板24の外側面の移送始端部へ設けた構成としている。
【0015】前記移送コンベア18の移送始端部には、糸材よりなる所定目合の落下防止ネットを張設した落下防止装置23を設けた構成としている。前記洗浄装置5は、移送コンベア18の左側の移送板24の外側面で移送始端部の近傍には、水タンク35、及びポンプ36を設けると共に、左右両側の該移送板24,24の上側面で移送始端部の近傍には、門形状の保持板37を設け、この保持板37の左右壁板の上部、及び天井板には、各ノズル38等を設けた構成としている。
【0016】前記水タンク35内に貯留した水は、ポンプ36で吸入され、各ノズル38から噴射される構成であり、移送コンベア18の移送ベルト31の移送始端部へ供給されたキャベツ(イ)に付着する付着物(灰、土、虫、虫の卵、及び草の実等)は、該各ノズル38から噴射する噴射水によって、除去する構成であり、収穫されたキャベツ(イ)の表面は清掃され、このキャベツ(イ)の商品価値を向上させる構成としている。
【0017】送風機20は、移送コンベア18の移送終端部の近傍上側に設け、この移送コンベア18の移送ベルト31で上部の移送終端部へ移送されるキャベツ(イ)に付着した噴射水は、この送風機39から発生する起風によって、除去する構成であり、噴射水が確実に除去されることにより、このキャベツ(イ)は、噴射水による腐りが発生することを防止する構成としている。
【0018】前記移送コンベア18の移送始端部の下側には、折り畳み自在で左右両側に回転自在にローラ40a,40aを軸支したローラ装置19を設け、収穫作業以外のときは、折り畳んで収納する構成としている。シュータ装置41は、移送コンベア18の移送終端部の後側へ回動自在に設けている。このシュータ装置41の箱形状のシュータ42の前部は、支持軸43へ挿入させ、この支持軸43部を上下回動中心として、後部の受杆44の上下方向の装着位置により、上下回動自在に支持させた構成としている。
【0019】前記作業用牽引車16の車台17上側の前部に搭乗した作業者Aは、移送コンベア18で移送終端部へ移送され、シュータ42上へ供給されたキャベツ(イ)を、この作業者Aにより、例えば、階級別(大きさ)等に目視選別して、該台車17上へ載置して設けた箱詰用作業台50上へ載置した、例えば、ダンボール箱(ロ)へ供給して、箱詰めする構成としている。該ダンボール箱(ロ)内がキャベツ(イ)で満量状態なると、該台車17の所定位置へ作業者Aが移動させて、貯留する構成としている。
【0020】前記台車17下側の前後方向略中央部で左右方向には、所定間隔を設けて回転自在に車輪45,45を設けた構成としている。前記移送コンベア18の移送ベルト31には、図4で示す如くキャベツ(イ)を挿入して搬送する挿入孔46を移送方向に所定間隔に設けると共に、該移送コンベア18の移送始端部の近傍部には、移送されるキャベツ(イ)を検出するキャベツセンサ47を設けた構成としている。
【0021】上方側で移送側の前記移送ベルト31の下側には、送風機48からの起風を送風する送風ノズル49を設け、キャベツセンサ47のキャベツ(イ)の検出により、該ノズル49からの圧縮空気は、該移送ベルト31のキャベツ(イ)と挿入孔46との間の隙間より、上方へ向けて噴射され、この噴射空気により、キャベツ(イ)に付着した付着物(灰、土、虫、虫の卵、草の実、及び水等)を除去する構成であり、収穫されたキャベツ(イ)の表面は清掃される構成としている。
【0022】これにより、キャベツ(イ)の表面は、確実に清掃されることにより、このキャベツ(イ)の商品価値を向上させることができる。又、噴射空気のタイミングがキャベツセンサ47に連動していることにより、確実な噴射が可能となり、更に挿入孔46へキャベツ(イ)を挿入することにより、確実な移送ができる。前記箱詰用作業台50は、図1、及び図2で示す如く車体17の左側の前方側で、シュータ装置41の後側の下部に設けた構成である。該車体17上側の前部で、該シュータ装置41の後方部には、作業者Aが横方向で外側へ向いて立って、このシュータ装置41のシュータ42内へ供給されて貯留されたキャベツ(イ)を取り、該箱詰用作業台50の上側に載置した、例えば、ダンボール箱(ロ)内へ供給して、貯留する構成としている。
【0023】前記箱詰用作業台50は、前後方向に長い長方形状に枠材等で箱体50aに形成し、この箱体50aの上側には、天井板50bを設け、該箱体50aの左端部は、車台17の横側端部から外側へ突出させて設けた構成としている。これにより、箱詰め作業をする作業者Aは、横方向を向いて作業することにより、野菜収穫機1の走行発進、及び走行停止のときの衝撃に耐えることができると共に、キャベツ(イ)の箱詰めが終了したダンボール箱(ロ)の移動を前方から後方へ直線に近い動きで可能となった。
【0024】前記車台17の前部で一方側の横側端部には、図5、及び図6で示す如く支持パイプ51を設け、この支持パイプ51には、回動自在に下支持パイプ52を挿入して軸支し、この下支持パイプ52には、L字形状の上支持軸53を挿入して軸支し、該下支持パイプ52の下方部には、該車台17の略半分の面積の補助ステップ54を固着して設け、該上支持軸53には、支持メタル56a,56bを介して箱詰用作業板55を装着して設け、この上支持軸53は、上下方向に締付ボルト53aにより、調節可能に構成している。
【0025】前記支持パイプ52は、左右方向に締付ボルト52aにより、調節可能に構成し、箱詰用作業板55、及び補助ステップ54は、上支持軸53、及び下支持パイプ52を介して、略90度回動自在な構成であり、この補助ステップ54を車台17部から回動移動させることにより、キャベツ(イ)を収納したダンボール箱(ロ)の載置量を多くできる構成としている。
【0026】これにより、キャベツ(イ)を収納したダンボール箱(ロ)の載置量が多くなり、又、補助ステップ54と箱詰用作業板55とは、一体に構成していることにより、一体で回動し、操作が簡単である。図5、及び図7で示す如く前記箱詰用作業板55の両端部には、支持メタル56a,56bを設け、この支持メタル56a,56bは、上支持軸53に回動自在に挿入した構成であり、該支持メタル56a,65bを締付けする締付ボルト57,57の締付け位置により、該箱詰用作業板55は、ダンボール箱(ロ)を載置する略平行状態の作業状態、又は略垂直状態の非作業状態に調節操作する構成としている。
【0027】これにより、前記箱詰用作業板55は、非作業状態のときは、車台17の横端部より突出することがなくなり、圃場内での運搬走行及び路上走行のときは、全幅が狭くなることにより、走行が容易であり、又、狭い圃場での収穫作業も容易になる。図1、及び図2で示す如く前記箱詰用作業台50の下部側には、キャベツ(イ)を収納して貯留する空のダンボール箱(ハ)を挿入して貯留する構成であり、この箱詰用作業台50を枠材で形成する前後方向に長い長方形状の前後方向、及び左右方向の大きさは、折り畳んだ空のダンボール箱(ハ)形状より所定量大きく形成した構成であり、このダンボール箱(ハ)の出入りは、横内側、又は後側いずれかの側からでも可能な構成としている。
【0028】これにより、キャベツ(イ)を収納して貯留する空で折り畳んだダンボール箱(ハ)を収納する箇所を設けたことにより、収穫作業が容易で、又、作業能率を向上させることができる。図8、及び図9で示す如く前記車台17の前部で一方側の横側端部には、支持パイプ58を設け、この支持パイプ58には、L字形状の支持軸59を回動自在に挿入して軸支し、この支持軸59に挿入した支持メタル56a,56aを介して、箱詰用作業板55を装着して設けた構成であり、この支持メタル56a,56aは、締付ボルト57,57により、該支持軸59へ装着した構成としている。
【0029】前記箱詰用作業板55は、車台17上側が載置したダンボール箱(ロ)の増加に伴って、順次車台17の外方向へ移動調節する構成であり、支持軸59は、左右方向に締付ボルト60により、調節移動可能な構成とし、該締付ボルト60の締付位置によって、該箱詰用作業板55を該車台17の外方向へ移動調節する構成としている。
【0030】これにより、車台17上側に載置するダンボール箱(ロ)の増加に伴い、作業スペースが狭くなるのに対応して、箱詰用作業板55を外方向へ移動させることにより、作業スペースを広くすることができると共に、載置量を増加させることができる。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成10年(1998)3月17日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−262312
【公開日】 平成11年(1999)9月28日
【出願番号】 特願平10−67070