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【発明の名称】 コンバイン
【発明者】 【氏名】平 田 修 平

【氏名】広 瀬 知 義

【氏名】寺 島 淳

【氏名】新 福 勇 一

【要約】 【課題】フィーダハウス(21)上昇空間の確保によって運転席(14)などの取付高さを低くすると共に、フィーダハウス(21)内部に藁が巻付いて詰まるのを防ぐ。

【解決手段】刈取り穀稈を脱穀部(4)に送給させるフィーダハウス(21)を設けるコンバインにおいて、フィーダハウス(21)の脱穀側上面を刈取側上面よりも上方に膨出させたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 刈取り穀稈を脱穀部に送給させるフィーダハウスを設けるコンバインにおいて、フィーダハウスの脱穀側上面を刈取側上面よりも上方に膨出させたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】 脱穀側本体と刈取側本体とによってフィーダハウスを形成したことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】 フィーダハウス内の供給コンベアのスラットを弾性板で形成したことを特徴とするコンバイン。
【請求項4】 刈刃及び掻込オーガなどを装設させる刈取ヘッダーにドッキングガイドを設け、該ドッキングガイドにストッパを一体形成してフィーダハウス刈取側を合体させたことを特徴とするコンバイン。
【請求項5】 フィーダハウスの上下幅全体にドッキングガイドを当接させることを特徴とする請求項4に記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は刈取部で刈取った穀稈全量を脱穀部に投入して脱穀するコンバインに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、脱穀部前側にフィーダハウスを介して刈取ヘッダーを昇降自在に装設させ、リールによって掻込んだ穀稈を刈刃によって切断してオーガからフィーダハウスに送給させる刈取作業を行わせる技術がある。しかし乍ら、前記従来技術は、フィーダハウス上方に運転席などを装設させることにより、運転席下面とフィーダハウス上面の間にフィーダハウス上昇空間を確保する必要があり、運転席またはフィーダハウスの取付高さまたは形状が制限され易く、運転席が高くなる不具合、またはフィーダハウス内部に穀物が詰る不具合などがある。また、フィーダハウス内の供給コンベアが異物を噛込むことにより、前記コンベアのスラットが折曲したりフィーダハウスが変形して損傷する不具合がある。また、刈取ヘッダーにドッキングガイドを設けてフィーダハウスを合体させるが、ストッパまたは連結補強部材などを格別に設ける必要があり、部品数の削減並びに剛性向上などを容易に図り得ない問題がある。さらに、フィーダハウス刈取り側内部両側にドラムを介してスラット取付チェンを張設させることにより、刈取ヘッダーから送給される穀稈が前記ドラム両端部に巻付き易く、供給コンベアの搬送穀稈量が不均一になる不具合、または供給コンベアの所要動力が大きくなる不具合がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、刈取り穀稈を脱穀部に送給させるフィーダハウスを設けるコンバインにおいて、フィーダハウスの脱穀側上面を刈取側上面よりも上方に膨出させたもので、フィーダハウス上方に運転席などを設けてもフィーダハウス上昇空間を容易に確保し得、運転席などの取付高さを容易に低くし得ると共に、フィーダハウスの脱穀側の内部上下幅を容易に確保し得、例えばフィーダハウス内部の供給コンベア駆動部に藁が巻付いても詰まるのを容易に防止し得るものである。
【0004】また、脱穀側本体と刈取側本体とによってフィーダハウスを形成したもので、脱穀側本体の剛性を高めることによってフィーダハウス基部の強度を確保し得、フィーダハウス基部の駆動構造の簡略化並びに藁詰りによる損傷防止などを容易に行い得ると共に、刈取側本体を軽量材で形成することによってフィーダハウス先端側の穀稈搬送部重量を軽減し得、フィーダハウス駆動入力基部の強度向上並びにフィーダハウスの軽量化などを容易に図り得るものである。
【0005】また、フィーダハウス内の供給コンベアのスラットを弾性板で形成したもので、異物を噛込んでもスラットの一時的な変形によってフィーダハウスまたはスラットの損傷を防止し得、例えば弾性力の大きな板材と小さな板材の二枚重ね構造によって剛性を確保し乍ら損傷防止を行う構成、またはスラットの非搬送側を延設させるだけで供給コンベアの軸支部などからスラットの非搬送側によって藁を掻取る構成などを容易に得られるものである。
【0006】また、刈刃及び掻込オーガなどを装設させる刈取ヘッダーにドッキングガイドを設け、該ドッキングガイドにストッパを一体形成してフィーダハウス刈取側を合体させたもので、前記ドッキングガイドとストッパを1部品として形成して部品数を削減し得、部品管理または組立作業性の向上などを容易に行い得ると共に、ドッキングガイド及びストッパの強度を相互に大きくして刈取ヘッダーの剛性向上などを容易に図り得るものである。
【0007】また、フィーダハウスの上下幅全体にドッキングガイドを当接させるもので、ドッキングガイドの取付によって刈取ヘッダーの剛性を向上し得、刈取ヘッダーとフィーダハウス連結部の強度向上などを容易に図り得るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1はコンバインの全体側面図、図2は同平面図であり、図中(1)は走行クローラ(2)をトラックフレーム(3)に装備する機台、(4)は機体の進行方向に対し軸芯を直交させる大径及び小径2つのスクリュ形第1及び第2扱胴(5)(6)並びに揺動選別盤(7)などを備える脱穀部、(8)は脱穀部(4)の後部上方に配備して揚穀筒(9)を介して取出す脱穀部(4)の穀粒を貯留する穀物タンク、(10)は穀物タンク(8)内の穀粒を取出す上部搬出オーガ、(11)は穀物タンク(8)の後方に配備してエンジン(12)を内設するエンジンルーム、(13)は運転席(14)及び操向ハンドル(15)などを運転台(16)に備えて脱穀部(4)の前部上方に配設する運転操作部、(17)は運転台(16)の左右両側に配備する左右の作業者乗降用ステップ、(18)は脱穀部(4)の下部前方に油圧昇降シリンダ(19)を介し昇降可能に装備する刈取部である。
【0009】そして、前記刈取部(18)は、未刈り穀稈を取入れる刈取ヘッダー(20)と、該ヘッダー(20)の後部略中央に連結させて刈取穀稈を脱穀部(4)に送給するフィーダハウス(21)によって構成すると共に、未刈稈掻込リール(22)と、往復駆動型刈刃(23)と、掻込オーガ(24)とを前記刈取ヘッダー(20)に備え、前記フィーダハウス(21)を運転台(16)の下方で運転台(16)中央の運転席(14)より左側に偏位して配設させ、前記ヘッダー(20)に取込まれる刈取穀稈をフィーダハウス(21)に内設する供給コンベア(25)を介し脱穀部(4)の左側に送り込んで脱穀処理するように構成している。
【0010】図4乃至図6に示す如く、前記脱穀部(4)の前部上方で下方の選別室(26)よりも左右幅の広い前後扱室(27)(28)を形成し、各扱室(27)(28)に同一軸芯高さで左右幅略一杯に大径及び小径のスクリュ形第1及び第2扱胴(5)(6)を、扱胴軸(29)(30)が進行方向に対し直交する左右方向に支持させ、前記フィーダハウス(21)からの刈取穀稈を前扱室(27)左側の扱口(31)より前扱室(27)内に全量投入させ、前扱室(27)右側の接続口(32)から後扱室(28)に穀稈を移動させ、後扱室(28)左側の排塵口(33)から藁を放出させるように構成している。
【0011】また、前記第1及び第2扱胴(5)(6)の下側に揺動選別盤(7)を備えると共に、選別風を送給する唐箕(34)と、穀粒を受取って揚穀筒(9)に送出する一番コンベア(35)と、二番還元物を二番還元筒(36)に送出する二番コンベア(37)とを、揺動選別盤(7)の下方に備え、一番コンベア(35)の穀粒をタンク(8)に、また二番コンベア(37)の還元物を揺動選別盤(7)上面に送出するもので、前記第1及び第2扱胴(5)(6)の各扱胴軸(29)(30)間をベルト(38)連結させ、エンジン(12)の出力軸(39)と扱胴軸(30)間にカウンタ軸(40)を設けてベルト(41)(42)連結させ、第1及び第2扱胴(5)(6)を左側面視反時計方向(同一方向)に回転させるように構成している。
【0012】また、前記揺動選別盤(7)の揺動駆動軸(43)に前記扱胴軸(29)をベルト(44)連結させ、また前記供給コンベア(25)の供給入力軸(45)に前記扱胴軸(29)をベルト(46)連結させ、揺動選別盤(7)の駆動並びに供給コンベア(25)の駆動を行うと共に、前記扱胴軸(30)を選別入力軸(47)にベルト(48)連結させ、一番及び二番コンベア(35)(37)に選別入力軸(47)をベルト(49)連結させ、前記唐箕(34)に選別入力軸(47)をベルト(50)連結させ、唐箕(34)と一番及び二番コンベア(35)(37)の各駆動を行うように構成している。さらに、前記揺動選別盤(7)の後端下方に前記走行クローラ(2)の走行駆動用ミッションケース(51)を設け、該ミッションケース(51)の走行入力軸(52)に前記出力軸(39)をベルト(53)連結させ、また前記穀物タンク(8)底部に設ける排出オーガ(54)に前記出力軸(39)をベルト(55)連結させ、走行駆動と穀物タンク(8)内の穀粒排出駆動を行うように構成している。なお(56)はテンション式脱穀クラッチ、(57)はテンション式刈取クラッチである。
【0013】また、前記刈取ヘッダー(20)に設けるヘッダー入力軸(58)左端を前記供給入力軸(45)右端にベルト(59)連結させ、前記ヘッダー入力軸(58)右端にクランク軸(60)を介して刈刃(23)を連結させると共に、ヘッダー入力軸(58)中間を掻込軸(61)左端にチェン(62)連結させ、爪クラッチ型の高速クラッチ(63)及び低速クラッチ(64)を介して掻込軸(61)中間をリール入力軸(65)に変速自在に連結させ、前記未刈稈掻込リール(22)を取付けるリール軸(66)とリール入力軸(65)の間に中間軸(67)を設けてチェン(68)(69)連結させ、刈取部(18)各部の駆動を行うように構成している。
【0014】さらに、図7及び図8に示す如く、前記各ベルト(46)(59)を張架させる入力及び出力プーリ(70)(71)を前記供給入力軸(45)両端に取付け、該入力軸(45)両端部を左右の刈取昇降軸(72)(72)に回転自在に軸支させ、前記各昇降軸(72)(72)を左右の軸受体(73)(73)に回転自在に軸支させると共に、板厚が厚い鉄板製の脱穀側本体(74)と、板厚が薄い鉄板製の刈取側本体(75)とによって、四角筒形の前記フィーダハウス(21)を形成し、脱穀側本体(74)後端を前記昇降軸(72)に固定させ、脱穀側本体(74)前端に刈取側本体(75)後端を固定させ、各本体(74)(75)で形成するフィーダハウス(21)と昇降軸(72)を入力軸(45)軸芯回りに回転させ、フィーダハウス(21)前部の刈取部(18)を昇降シリンダ(19)によって昇降させるように構成している。
【0015】さらに、図8、図9、図10に示す如く、前記供給入力軸(45)に左右入力スプロケット(76)(76)を固定させると共に、前記フィーダハウス(21)前部両側にテンション調節ボルト(77)(77)を介して支軸(78)を取付け、該支軸(78)にドラム(79)を回転自在に軸支させ、前記スプロケット(76)とドラム(79)の間に供給コンベア(25)の左右一対のコンベアチェン(80)(80)を張設させ、前記コンベア(25)を形成する複数のスラット(81)…を各チェン(80)(80)を介して略等間隔に取付ける。また、弾性剛板製の下板材(82)と上板材(83)によって前記スラット(81)を形成し、下板材(82)の板厚を薄くしてバネ力を小さくするのに対し、上板材(83)の板厚を厚くしてバネ力を大きくし、各板材(82)(83)を上下に重合せて両端部をチェン(80)の受台(84)にボルト(85)止め固定させ、上板材(83)によってスラット(81)の剛性を維持し乍ら過負荷に対して下板材(82)を弾性変形させると共に、下板材(82)一端側を前記チェン(80)の非搬送側に突出させるように構成している。
【0016】また、前記各スプロケット(76)(76)間の入力軸(45)外側に巻付き防止ドラム(86)を装着させると共に、フィーダハウス(21)側面に固定させる横パイプ(87)と前記ドラム(86)にスラットガイド(88)を着脱自在に固定させ、左右コンベアチェン(80)(81)の間でフィーダハウス(21)内部上方の非搬送側のスラット(81)下側に前記ガイド(88)を延設させ、スラット(81)の下方変形をガイド(88)によって制限するように構成している。
【0017】さらに、図8、図11、図12に示す如く、前記フィーダハウス(21)の前部両側に、フィーダハウス(21)上下幅と略同一長さの四角パイプ形ドッキングフレーム(89)(89)を固定させると共に、前記刈取ヘッダー(20)の四角パイプ形上下フレーム(90)(91)間に左右ゲートフレーム(92)(92)上下端部を固定させ、フィーダハウス(21)の左右ドッキングフレーム(89)(89)を左右ゲートフレーム(92)(92)間に案内する後方広がり形状のドッキングガイド(93)と、前記ドッキングフレーム(89)を当接させて刈取ヘッダー(20)とフィーダハウス(21)の合体位置決めを行うストッパ(94)を一体形成し、前記フィーダハウス(21)上下幅全体に当接させるドッキングガイド(93)及びストッパ(94)をゲートフレーム(92)に固定させるもので、左右対称構造の一対の前記ドッキングガイド(93)の案内とストッパ(94)の位置決めにより、フィーダハウス(21)前部のドッキングフレーム(89)部を刈取ヘッダー(20)の左右ゲートフレーム(92)(92)間に着脱自在に嵌入させ、上部フック(95)の係合と下部ピン(96)の係止によって刈取ヘッダー(20)とフィーダハウス(21)を分離自在に連結させるように構成している。
【0018】また、前記の左右ゲートフレーム(92)(92)間でストッパ(94)前方側に一対の左右取入ガイド(97)(97)を設けるもので、ゲートフレーム(92)の斜前方側に取入ガイド(97)を立設させ、左右コンベアチェン(80)(80)及びドラム(79)両端部を配置させるフィーダハウス(21)の左右両側部前方を左右取入ガイド(97)(97)によって遮閉し、刈取ヘッダー(20)の穀稈が取入ガイド(97)の案内によってフィーダハウス(21)中央部に取込まれ、コンベアチェン(80)またはドラム(79)両側軸支部に穀稈が入り込んで巻付くのを防ぐように構成している。
【0019】また、図9、図10、図13に示す如く、フィーダハウス(21)の脱穀側本体(74)上面を刈取側本体(75)上面よりも高く形成し、刈取側本体(75)後部における上面とコンベアチェン(80)の隙間に比べ、脱穀側本体(75)上面とコンベアチェン(80)の隙間を大きく形成するもので、運転台(16)前部下面とフィーダハウス(21)上面との間隔拡大を図り、またフィーダハウス(21)後部での藁詰り防止を図るように構成している。
【0020】上記から明らかなように、刈取り穀稈を脱穀部(4)に送給させるフィーダハウス(21)を設けるコンバインにおいて、フィーダハウス(21)の脱穀側本体(74)上面を刈取側本体(75)上面よりも上方に膨出させ、フィーダハウス(21)上方に運転席(14)などを設けてもフィーダハウス(21)上昇空間を確保し、運転席(14)などの取付高さを低くすると共に、フィーダハウス(21)の脱穀側の内部上下幅を確保し、例えばフィーダハウス(21)内部の供給コンベア(25)駆動部に藁が巻付いて詰まるのを防止している。また、脱穀側本体(74)と刈取側本体(75)とによってフィーダハウス(21)を形成し、脱穀側本体(74)の剛性を高めることによってフィーダハウス(21)基部の強度を確保し、フィーダハウス(21)基部の駆動構造の簡略化並びに藁詰りによる損傷防止などを行うと共に、刈取側本体(75)を軽量材で形成することによってフィーダハウス(21)先端側の穀稈搬送部重量を軽減し、フィーダハウス(21)駆動入力基部の強度向上並びにフィーダハウス(21)の軽量化などを図る。また、フィーダハウス(21)内の供給コンベア(25)のスラット(81)を弾性板で形成し、異物を噛込んでもスラット(81)の一時的な変形によってフィーダハウス(21)またはスラット(81)の損傷を防止し、例えば弾性力の大きな上板材(83)と小さな下板材(82)の二枚重ね構造によって剛性を確保し乍ら損傷防止を行う構成、またはスラット(81)の非搬送側を延設させるだけで供給コンベア(25)のドラム(79)(86)などからスラット(81)の非搬送側によって藁を掻取る構成などを得られるように構成している。
【0021】また、刈刃(23)及び掻込オーガ(24)などを装設させる刈取ヘッダー(20)にドッキングガイド(93)を設け、該ドッキングガイド(93)にストッパ(94)を一体形成してフィーダハウス(21)刈取側を合体させ、前記ドッキングガイド(93)とストッパ(94)を1部品として形成して部品数を削減し、部品管理または組立作業性を向上させ、また、ドッキングガイド(93)及びストッパ(94)の強度を相互に大きくして刈取ヘッダー(20)の剛性向上などを図ると共に、フィーダハウス(21)の上下幅全体にドッキングガイド(93)を当接させ、ドッキングガイド(93)の取付によって刈取ヘッダー(20)の剛性を向上させ、刈取ヘッダー(20)とフィーダハウス(21)連結部の強度向上などを図る。また、フィーダハウス(21)に内設させる供給コンベア(25)両側前方側を遮閉する取入ガイド(97)を設け、スラット(81)取付チェン(80)を張設させるドラム(79)両端部に藁が巻付くのを防止し、フィーダハウス(21)内部への穀稈取込みを円滑に行わせて入口付近で詰る不具合をなくすと共に、スラット(81)取付チェン(80)付近での搬送藁量を少なくして駆動スプロケット(76)への藁巻付きを低減し、供給コンベア(25)の搬送穀稈量を略均一に保って脱穀作業性を向上させ、また供給コンベア(25)の所用動力の変動を少なくして運転操作性を向上させるように構成している。
【0022】さらに、図14乃至図19に示す如く、左右一対のリフトアーム(98)(98)前端部に前後方向移動調節自在な前記リール軸(66)を設け、リール軸(66)に前記未刈稈掻込リール(22)を取付け、前記リフトアーム(98)中間部と刈取ヘッダー(20)側部を油圧リール昇降シリンダ(99)を連結させると共に、左右リフトアーム(98)(98)に丸パイプ形リフトフレーム(100)両端を固定させ、左右リフトアーム(98)(98)とリフトフレーム(100)をH形に一体固定させる。
【0023】また、前記の左右リフトアーム(98)(98)後端部にリフト支点軸(101)(101)を介して左右回動アーム(102)(102)の上端側を回転自在に連結させ、左右回動アーム(102)(102)に丸パイプ形回動フレーム(103)両端を固定させ、各アーム(102)(102)とフレーム(103)をH形に一体固定させ、前記上フレーム(90)左端部に固定させる支軸(104)に左回動アーム(102)下端部を回転自在に連結させると共に、刈取ヘッダー(20)右端部背面側に固定させるリール変速ケース(105)に右回動アーム(102)下端部を回転自在に連結させ、支軸(104)軸芯回りに前後に揺動自在な回動アーム(102)を上フレーム(90)後側に立設させ、上フレーム(90)よりも高位置のリフト支点軸(101)によって回動アーム(102)上端にリフトアーム(98)後端を連結させ、刈取ヘッダー(20)上方で前後方向にリフトアーム(98)を延設させる。
【0024】また、前記支軸(104)と略同一軸芯上に設ける回動支点軸(106)を上フレーム(90)にブラケット(107)を介して取付け、前記回動フレーム(103)に上端側を固定させる揺動アーム(108)中間を回動支点軸(106)に連結させると共に、油圧揺動シリンダ(109)を有する電動型油圧ユニット(110)を刈取ヘッダー(20)背面側に取付け、前記ユニット(110)の揺動シリンダ(109)を揺動アーム(108)下端側に連結させ、揺動シリンダ(109)制御によって回動支点軸(106)回りに揺動アーム(108)を回転させ、回動フレーム(103)を前後方向に移動させて支軸(104)回りに回動アーム(102)を回転させ、リフト支点軸(101)及びリフトアーム(98)及びリール(22)を前後方向に移動させ、刈刃(23)に対するリール(22)の前後方向の位置調節を行うように構成している。また、リール昇降シリンダ(99)制御によって支点軸(101)回りにリフトアーム(98)を回転させ、リール(22)の高さ調節を行うように構成している。
【0025】さらに、図5、図7、図16に示す如く、フィーダハウス(21)を連結させる刈取ヘッダー(20)背面部の右側に左右の軸受ブラケット(111)(112)を固定させ、該ブラケット(111)(112)を介して前記ヘッダー入力軸(58)を配設させ、供給入力軸(45)を介して刈取動力を伝えるベルト(59)をヘッダー入力軸(58)左端のプーリ(113)に張設させ、右側のブラケット(112)に固定させる軸受筒(114)右端からヘッダー入力軸(58)右端を突設させ、ヘッダー入力軸(58)右端にクランクアーム(60)を設けてクランクロッド(115)を取付け、各アーム(60)及びロッド(60)を介して刈刃(23)を往復摺動させると共に、左右の軸受ブラケット(111)(112)間の略中間の刈取ヘッダー(20)背面に支持アーム(116)前端をボルト(117)止め固定させ、脱穀部(4)前面側の支柱体(118)に支軸(119)を介して前記支持アーム(116)後端を回転自在に連結させ、フィーダハウス(21)と支持アーム(116)を平面視及び側面視の両方で略平行に延設させ、かつ供給入力軸(45)の略軸芯線上に支軸(119)を設け、フィーダハウス(21)と支持アーム(116)によって刈取ヘッダー(20)を昇降自在に脱穀部(4)前側に連結させている。
【0026】上記から明らかなように、脱穀部(4)前方にフィーダハウス(21)を介して刈取ヘッダー(20)を装設させると共に、刈取ヘッダー(20)にリフトアーム(98)を介して未刈稈掻込リール(22)を取付けるコンバインにおいて、前記リフトアーム(98)基部のリフト支点軸(101)を刈取ヘッダー(20)上面よりも高位置に配設させ、前記リール(22)を上昇させたときのリフトアーム(98)傾斜角度を小さく保ち、かつリール(22)を下降させたときの前方移動量を小さく保ち、昇降によるリール(22)の前後移動幅を小さくして穀稈掻込みを適正に行わせる。また、リフトアーム(98)基部を刈取ヘッダー(20)に連結させる回動アーム(102)を設け、回動アーム(102)操作によってリール(22)を略一定高さに維持し乍ら前後移動させ、刈取穀稈長または作物の種類など刈取り可能な範囲の拡大並びにリール(22)の掻込み機能の向上などを図ると共に、左右のリフトアーム(98)(98)を連結して一体固定するリフトアーム(100)を設け、リフトアーム(98)単品の小型化による取扱い性向上並びにリフトアーム(98)の左右揺れ防止などを行い、また、左右の回動アーム(102)(102)を連結して一体固定する回動フレーム(103)を設け、回動アーム(102)の左右揺れ防止並びにリフトアーム(98)支持強度向上などを行うもので、また、リフトフレーム(100)を介してH形に固定させる左右リフトアーム(98)(98)と、回動フレーム(103)を介してH形に固定させる左右回動アーム(102)(102)を、リフト支点軸(101)を介して連結させ、前記リール(22)支持強度の向上並びにリール(22)掻込み性能の向上などを行うように構成している。
【0027】また、脱穀部(4)と刈取ヘッダー(20)を連結させる支持フレーム(116)をフィーダハウス(21)側方に略平行に設け、フィーダハウス(21)と支持フレーム(116)によって刈取ヘッダー(20)を支え、脱穀投入位置に応じてフィーダハウス(21)を刈取ヘッダー(20)の左右幅方向にオフセットさせて配置させると共に、刈取ヘッダー(20)の左右バランス不良を補う補強部材などを不要にして刈取ヘッダー(20)構造の簡略化及び軽量化などを行い、機体全体の前後バランス向上並びに刈取ヘッダー(20)の刈取り幅拡大などを図るように構成している。
【0028】さらに、図17乃至図19に示す如く、前記の上下フレーム(90)(91)右端間を右柱材(120)によって連結させ、刈取ヘッダー(20)右側背面に設けるケースブラケット(121)を上フレーム(90)と右柱材(120)に固定させ、ケースブラケット(121)に前記リール変速ケース(105)を後方から嵌込んでボルト(122)…止め固定させる。また、前記掻込軸(61)を軸支させる前記ケース(105)の入力軸受部(123)をケースブラケット(121)の受台(124)に押え板(125)を介してボルト(126)止め固定させると共に、前記リール入力軸(65)を前記ケース(105)の出力軸受部(127)に軸支させ、上フレーム(90)右端の受台(128)に前記出力軸受部(127)を押え板(129)を介してボルト(130)止め固定させ、前記ケース(105)の本体右側面と押え板(129)の間の出力軸受部(127)に右回動アーム(102)を回転自在に軸支させている。
【0029】また、前記高速クラッチ(63)によってリール入力軸(65)に連結させる高速チェン(131)及びスプロケット(132)(133)と、前記低速クラッチ(64)によってリール入力軸(65)に連結させる低速チェン(134)及びスプロケット(135)(136)を、リール変速ケース(105)内部に掻込軸(61)及びリール入力軸(65)を介して設けると共に、高速クラッチ(63)と低速クラッチ(64)を変速アーム(137)操作によって択一的に入動作させ、右リフト支点軸(101)と同一軸芯上に軸支させる中間軸(67)を介し、高速または低速駆動力をリール入力軸(65)からリール軸(66)に伝えてリール(22)を変速自在に駆動するように構成している。なお、前記右リフト支点軸(101)をパイプで形成し、該軸(101)中空部に中間軸(67)の左端側を回転自在に内挿させて軸支させる。
【0030】さらに、図5、図16、図17、図20に示す如く、前記掻込軸(61)右端部と前記掻込オーガ(24)の支軸(138)右端部を、オーガ駆動チェン(139)、及び入力スプロケット(140)、駆動スプロケット(141)を介して連結させると共に、一対のチェンガイド板(142)(142)によって両側を挾む前記入力スプロケット(140)の外径と前記オーガ駆動チェン(139)のピッチ径を略同一大きさに形成し、掻込オーガ(24)の駆動負荷が藁詰り等によって所定以上に大きくなることにより、前記チェン(139)を入力スプロケット(140)の噛が押上げて入力スプロケット(140)の噛をチェン(139)が乗り越える噛飛び動作によって入力スプロケット(140)が空転し、掻込オーガ(24)の駆動負荷が所定以下のときに前記チェン(139)を介してオーガ(24)を回転させて刈取り穀稈をフィーダハウス(21)に送出させるように構成している。
【0031】また、前記掻込オーガ(24)の駆動負荷変化によって変位するテンションスプロケットである第1スプロケット(143)と第2スプロケット(144)を設け、前記掻込軸(61)軸芯回りに回転させるテンションアーム(145)に第1スプロケット(143)を取付け、前記アーム(145)に連結させるテンションバネ(146)力によって第1スプロケット(143)を用いてオーガ駆動チェン(139)の張力を維持させると共に、前記バネ(146)よりもバネ力が小さい噛合バネ(147)を揺動アーム(148)に連結させ、前記揺動アーム(148)に第2スプロケット(144)を取付け、掻込オーガ(24)の駆動負荷が所定以上に大きくなったとき、前記チェン(139)の張力によってバネ(147)力に抗して第2スプロケット(144)を後退させ、かつ第1スプロケット(143)を後方移動させてチェン(139)の張力を維持させることにより、入力スプロケット(140)に対するチェン(139)の巻付き長さが短縮され、入力スプロケット(140)が噛飛び動作して空転するように構成している。
【0032】上記から明らかなように、脱穀部(4)前方にフィーダハウス(21)を介して刈取ヘッダー(20)を装設させるコンバインにおいて、フィーダハウス(21)側の供給入力軸(45)に、刈取ヘッダー(20)に設けるヘッダー入力軸(58)をベルト(59)連結させ、フィーダハウス(21)と刈取ヘッダー(20)の間にベルト(59)を張設させて動力を伝達させるから、刈取ヘッダー(20)の駆動入力構造の簡略化及び軽量化を行うと共に、前記ベルト(59)を掛けることによって軸芯の異なる供給入力軸(45)からヘッダー入力軸(58)に駆動力を伝え、刈取ヘッダー(20)脱着操作など取扱い性向上などを行う。また、未刈稈掻込リール(22)に動力を伝えるリール変速ケース(105)を、刈取ヘッダー(20)に固定させるケースブラケット(121)に取付け、リール変速ケース(105)の取付け剛性並びに刈取ヘッダー(20)強度の両方の向上をケースブラケット(121)の固定によって行い、リール変速ケース(105)を利用した未刈稈掻込リール(22)支持強度の確保などを行うと共に、択一的に入操作する高速クラッチ(63)と低速クラッチ(64)をリール変速ケース(105)に内設させて高速または低速出力させ、従来のベルト無段変速機構を用いる構造に比べ、変速モータ及びリミットスイッチなどの電装部品を不要にし、未刈稈掻込リール(22)の変速構造の簡略化並びに製造コストの低減などを行うように構成している。
【0033】また、刈取ヘッダー(20)の刈取り穀稈をフィーダハウス(21)に送給する掻込オーガ(24)の入力スプロケット(140)の外径とオーガ駆動チェン(139)のピッチ径を略同一の大きさに形成し、駆動負荷の増大によって入力スプロケット(140)の噛をオーガ駆動チェン(139)が乗り越えて空転させ、過負荷によって掻込オーガ(24)などが破損するのを防止し、爪クラッチ構造の従来トルクリミッタに比べて構造の簡略化及び軽量化を行い、かつオーガ駆動チェン(139)の回転軌跡がずれる不具合をなくす。また、刈取ヘッダー(20)の刈取り穀稈をフィーダハウス(21)に送給する掻込オーガ(24)の過負荷によって変位するテンションスプロケットである第1及び第2スプロケット(143)(144)を設け、駆動負荷の増大によって第1及び第2スプロケット(143)(144)が変位して掻込オーガ(24)駆動部を空転させ、過負荷によって掻込オーガ(24)などが破損するのを防止し、爪クラッチ構造の従来トルクリミッタに比べて構造の簡略化及び軽量化を行い、かつオーガ駆動チェン(139)の回転軌跡がずれる不具合をなくすように構成している。
【0034】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、刈取り穀稈を脱穀部(4)に送給させるフィーダハウス(21)を設けるコンバインにおいて、フィーダハウス(21)の脱穀側上面を刈取側上面よりも上方に膨出させたもので、フィーダハウス(21)上方に運転席(14)などを設けてもフィーダハウス(21)上昇空間を容易に確保でき、運転席(14)などの取付高さを容易に低くすることができると共に、フィーダハウス(21)の脱穀側の内部上下幅を容易に確保でき、例えばフィーダハウス(21)内部の供給コンベア(25)駆動部に藁が巻付いても詰まるのを容易に防止できるものである。
【0035】また、脱穀側本体(74)と刈取側本体(75)とによってフィーダハウス(21)を形成したもので、脱穀側本体(74)の剛性を高めることによってフィーダハウス(21)基部の強度を確保でき、フィーダハウス(21)基部の駆動構造の簡略化並びに藁詰りによる損傷防止などを容易に行うことができると共に、刈取側本体(75)を軽量材で形成することによってフィーダハウス(21)先端側の穀稈搬送部重量を軽減でき、フィーダハウス(21)駆動入力基部の強度向上並びにフィーダハウス(21)の軽量化などを容易に図ることができるものである。
【0036】また、フィーダハウス(21)内の供給コンベア(25)のスラット(81)を弾性板で形成したもので、異物を噛込んでもスラット(81)の一時的な変形によってフィーダハウス(21)またはスラット(81)の損傷を防止でき、例えば弾性力の大きな板材(83)と小さな板材(82)の二枚重ね構造によって剛性を確保し乍ら損傷防止を行う構成、またはスラット(81)の非搬送側を延設させるだけで供給コンベア(25)の軸支部(79)(86)などからスラット(81)の非搬送側によって藁を掻取る構成などを容易に得ることができるものである。
【0037】また、刈刃(23)及び掻込オーガ(24)などを装設させる刈取ヘッダー(20)にドッキングガイド(93)を設け、該ドッキングガイド(93)にストッパ(94)を一体形成してフィーダハウス(21)刈取側を合体させたもので、前記ドッキングガイド(93)とストッパ(94)を1部品として形成して部品数を削減でき、部品管理または組立作業性の向上などを容易に行うことができると共に、ドッキングガイド(93)及びストッパ(94)の強度を相互に大きくして刈取ヘッダー(20)の剛性向上などを容易に図ることができるものである。
【0038】また、フィーダハウス(21)の上下幅全体にドッキングガイド(93)を当接させるもので、ドッキングガイド(93)の取付によって刈取ヘッダー(20)の剛性を向上でき、刈取ヘッダー(20)とフィーダハウス(21)連結部の強度向上などを容易に図ることができるものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成10年(1998)3月2日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開平11−243750
【公開日】 平成11年(1999)9月14日
【出願番号】 特願平10−67917