| 【発明の名称】 |
畝間地面走行型の茶園管理装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】柴田 勝美
【氏名】大久保 玄禎
【氏名】西野 寛行
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| 【要約】 |
【課題】剪枝作業における仕上がりまでの刈り込み作業の工数を少なくすることのできる新規な茶園管理装置の開発を行うことを課題とした。
【解決手段】本発明の茶園管理装置1は、茶畝Aをまたぐように構成される走行機フレーム11と、この走行機フレーム11における畝間に位置する部位に支持され、適宜の動力により駆動される走行体12とを具えた走行機ユニット2と、この走行機ユニット2における走行機フレーム11に支持され、茶枝葉aの剪枝を行う管理機ユニット3とを具えて成り、前記管理機ユニット3は適宜の駆動源により駆動される刈刃33を具えた管理機本体30を二基具え、且つこれら二基の管理機本体30の刈刃33は剪枝方向に見て、茶畝Aのほぼ中央において交差するように配設され、且つ各刈刃33の一方または双方の端部の支持位置を変更することにより二基の刈刃33の交差角度αを変更できるようにしたことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 茶畝をまたぐように構成される走行機フレームと、この走行機フレームにおける畝間に位置する部位に支持され、適宜の動力により駆動される走行体とを具えた走行機ユニットと、この走行機ユニットにおける走行機フレームに支持され、茶枝葉の剪枝を行う管理機ユニットとを具えて成り、前記管理機ユニットは適宜の駆動源により駆動される刈刃を具えた管理機本体を二基具え、且つこれら二基の管理機本体の刈刃は剪枝方向に見て、茶畝のほぼ中央において交差するように配設され、且つ各刈刃の一方または双方の端部の支持位置を変更することにより二基の刈刃の交差角度を変更できるようにしたことを特徴とする畝間地面走行型の茶園管理装置。 【請求項2】 前記管理機本体は、刈刃の駆動を行うエンジンを茶園管理装置中央寄りに搭載していることを特徴とする請求項1記載の畝間地面走行型の茶園管理装置。 【請求項3】 前記管理機ユニットは、走行機ユニットにおける、走行機フレームに接続されるサブフレームを含んでいることを特徴とする請求項1または2記載の畝間地面走行型の茶園管理装置。 【請求項4】 前記管理機ユニットにおける管理機本体における刈刃の交差角度の変更は、サブフレームの左右に設けた上下位置調整機構により刈刃裾側の支持高さを変更することによって行うことを特徴とする請求項1、2または3記載の畝間地面走行型の茶園管理装置。 【請求項5】 前記管理機本体における刈刃はエンジン側の一定範囲を直刃部としていることを特徴とする請求項2、3または4記載の畝間地面走行型の茶園管理装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は茶畝両側の畝間地面上をクローラ等の走行体によって走行しながら、剪枝機等の管理機ユニットによって茶樹の剪枝作業を行う茶園管理装置に関するものであって、特に管理機ユニットの汎用性を維持しながら能率的な剪枝作業のできる新規な畝間地面走行型の茶園管理装置に係るものである。 【0002】 【発明の背景】茶葉の摘採作業をはじめ、茶畝の剪枝作業、薬剤の散布作業の茶園管理作業を合理的に行うため、茶畝をまたぐようにして走行する走行機ユニットに対し、茶園の管理機ユニットを搭載し、各種管理作業を行わせる装置が実用化されている。このような茶園管理装置における走行態様としては、畝間地面の上を直接走行体が走行するものと、畝間に敷設したレール上を走行するものとに大別できるが、このうち畝間地面走行型のものは茶樹の剪枝作業を行うにあたって次のような問題を有していた。 【0003】まずこの種の畝間地面走行型のものは畝間にレール等の敷設物がないことに因み、剪枝作業によって刈り取られた茶枝葉は畝間に投棄するように作業がされる。また畝間地面走行型の茶園管理装置を前提とした茶園にあっては、その茶畝Aの仕立て状態が図9に示すように上部がほぼ平らに近い状態、概ね半径3m程度の円弧形に仕立てられている。因みにこのように茶畝Aを仕立てる理由は、畝間地面走行型の茶園管理装置はクローラ等の走行体によって走行しながら作業を行うものであって、軌道がなく、操縦時における蛇行は完全には回避し切れないものであり、このような状態になったとしても刈り取り不適の状態を回避できるようにするためである。 【0004】このような茶畝の仕立て状態において、茶畝の剪枝作業を行うにあたっては、従来は図9(a)に示すように、例えば茶畝頂上から40cm程度の剪枝範囲A0 を設定したとすると、実際の刈り込み作業は各刈り込み線t1 、t2 、・・tn に示すように頂部から順番に平行して薄く刈り込むような作業がされている。具体的には剪枝範囲を40cm程度の深さとすると、概ね5〜6回程度の剪枝が行われている。この理由は茶畝の仕立てが比較的平らに近い状態であると、例えば上面を全幅にわたって一挙に深く刈り込むと比較的重量の重い葉層部においては、剪枝機に通常設けられている茶枝葉の吹き飛ばし用の送風ファンの力をよほど強めないと、畝間まで茶枝葉aを飛ばし切れないためである。従って剪枝機の吹き飛ばし能力を考慮して従来は比較的刈り込み寸法を浅くした上で、刈り込み作業を何回か繰り返し、所定の仕上げ面を得ていたのである。もちろん剪枝機に組み込まれる送風ファンの出力を増大させれば、このような問題は回避できるものの、そのような剪枝機は、畝間地面走行型の茶園管理装置へ搭載する場合のみしか使用できず、その汎用性がなくコストアップの要因となってしまう。 【0005】 【解決を試みた技術的課題】本発明はこのような背景を考慮してなされたものであって、管理機本体は汎用性を高める意味で可搬式の剪枝機等の基本仕様を流用できることも可能にすることを前提としながら、更に剪枝の仕上がりまでの刈り込み作業の工数を少なくすることのできる新規な茶園管理装置の開発を試みたものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の畝間地面走行型の茶園管理装置は、茶畝をまたぐように構成される走行機フレームと、この走行機フレームにおける畝間に位置する部位に支持され、適宜の動力により駆動される走行体とを具えた走行機ユニットと、この走行機ユニットにおける走行機フレームに支持され、茶枝葉の剪枝を行う管理機ユニットとを具えて成り、前記管理機ユニットは適宜の駆動源により駆動される刈刃を具えた管理機本体を二基具え、且つこれら二基の管理機本体の刈刃は剪枝方向に見て、茶畝のほぼ中央において交差するように配設され、且つ各刈刃の一方または双方の端部の支持位置を変更することにより二基の刈刃の交差角度を変更できるようにしたことを特徴として成るものである。この発明によれば、二基の刈刃が交差的に配設されるとともに、その交差角度が変更できるから、例えば刈り込み作業における負荷が比較的大きい茶畝の葉層部を刈るにあたっては、茶畝の両裾部を深く刈り込むとともに中央部はほとんど刈らないか浅く刈り込んだだけの状態として一次刈り込みを行う。このような作業形態のときは、管理機本体の裾下がり状態の傾斜がより強められているから、比較的負荷の大きい葉層部の最初の刈り込みにあたっても刈り取られた茶枝葉が側方に滑落しやすく、従って一挙に深く刈り込みができる。そして更に葉層部が最初の刈り込み作業でかなりの部分除去された茶畝に対し刈刃の交差角度を小さくしてほぼ茶畝の仕上がり形状に沿った形状にしながら一、二回程度の刈り込み作業を行い、最終的な仕上げができるようにする。このような作業形態をとるときには、管理機本体の出力は従来型の可搬タイプとほとんど変わらないものが流用できる。 【0007】また請求項2記載の畝間地面走行型の茶園管理装置は、前記要件に加え、前記管理機本体は、刈刃の駆動を行うエンジンを茶園管理装置中央寄りに搭載していることを特徴として成るものである。この発明によれば、このような搭載手法は例えば可搬式の剪枝機の使用形態とほとんど変わらず、作業者にとっても作業上の比較的慣れた作業形態であり、作業上の違和感が少ない。またエンジンや燃料タンクの姿勢も二人作業のときと変わらず、作業が行われる。 【0008】更にまた請求項3記載の畝間地面走行型の茶園管理装置は、前記要件に加え、前記管理機ユニットは、走行機ユニットにおける、走行機フレームに接続されるサブフレームを含んでいることを特徴として成るものである。この発明によれば、管理機ユニットはサブフレームも含んでいるから、管理機本体はサブフレームごと走行体への着脱ができ、その作業性がよい。 【0009】更にまた請求項4記載の畝間地面走行型の茶園管理装置は、前記要件に加え、前記管理機ユニットにおける管理機本体における刈刃の交差角度の変更は、サブフレームの左右に設けた上下位置調整機構により刈刃裾側の支持高さを変更することによって行うことを特徴として成るものである。この発明によれば、二基の管理機本体の各々の刈刃の交差角度の変更が装置両側の位置で行うことができ、その作業性もよく、且つ比較的重量の軽い刈刃の裾側端部を操作するものであるから、その作業労力も少なくて済む。 【0010】更にまた請求項5記載の畝間地面走行型の茶園管理装置は、前記請求項2、3または4記載の要件に加え、前記管理機本体における刈刃はエンジン側の一定範囲を直刃部としていることを特徴として成るものである。この発明によれば、一対の刈刃相互の交差角度を小さくした場合であっても、エンジンとそれと一体になった刈刃の駆動部材とが、互いに他の刈刃による刈り込み高さより下に沈むことがなく、茶畝等に接触するおそれが回避される。 【0011】 【発明の実施の形態】以下本発明を図示の実施の形態に基づいて具体的に説明する。符号1は本発明たる茶園管理装置であって、このものは大別すると、走行機ユニット2と管理機ユニット3とを具えて成る。更に詳しくはこの茶園管理装置1は走行機ユニット2が茶畝Aの間の畝間地面G上を走行するものであり、従って特にレール等のガイド部材がないことに因み作業者が搭乗し操作を行うことから、乗用式ないしは簡易乗用式と慣用的に称されているが、作業者による搭乗操作に代えて、リモートコントロール、光学的、電磁的誘導手段をとっていわゆる無人作業としてもよい。そして走行にあたっては管理機ユニット3が茶畝A上方に位置するようにして茶園管理装置1全体として茶畝Aをまたぐような状態で走行しながら、茶畝Aの剪枝作業等の茶園管理作業を行う。 【0012】なお茶畝Aの形状を整える作業は、葉層部から順に深くなる方向でみると、刈りならし作業、浅刈り作業、剪枝作業、中刈り作業等と慣用的に呼ばれており、それぞれの作業向けに刈りならし機、浅刈り機、剪枝機、中刈り機等の管理装置が用意されている。本発明の技術思想は、最も顕著には剪枝作業においてその効果が大きいことから、剪枝作業を行う剪枝機を前記管理機ユニット3の代表例として以下説明するが、本明細書ではあくまで剪枝機は前記刈りならし機、浅刈り機、中刈り機等を代表し、あるいは総称した意味で用いられるものであって、慣用的、限定的に用いられている剪枝作業のための剪枝機に限定したものではない。同様の技術的課題を呈する場合においては、茶畝の形状を整えるための他の管理機に適用できることは言うまでもない。 【0013】まず走行機ユニット2について説明する。走行機ユニット2は走行機フレーム11とこの走行機フレーム11における茶畝A間に位置する部位に支持される走行体12とを主要部材とする。まず走行機フレーム11は走行方向から見て茶畝Aをまたいで走行できるようにするために門型の形状をし、側部形状は一例としてほぼ角枠状の形状をとる。具体的には適宜の銅製、アルミニウム製等の角、丸パイプ、チャンネル材等を用いた上部フレーム11aと上部フレーム11aの前方から下方に延びる前脚部フレーム11bと前記上部フレーム11aの後方から下方にほぼ垂直に延びる後脚部フレーム11cと前記前脚部フレーム11bと後脚部フレーム11cの下端を結ぶように設けられた下部フレーム11dとを具えている。 【0014】そして前記走行体12は前記前脚部フレーム11bと後脚部フレーム11cの下端ないしは下部フレーム11dの近くすなわち走行機フレーム11における畝間に位置する部位に支持されているのである。そして前記上部フレーム11aには作業者が乗って操作する操作ピット13が設けられるものであり、操作ピットにはクローラ20の走行状態等を制御するコントロールレバー13aと作業者の座るシート13bとが具えられている。そしてこの操作ピット13の側方には駆動源ユニット14が設けられる。この駆動源ユニット14は前記走行体12の駆動源や後述する昇降シフトシリンダ16の駆動等を行うものであり、具体的にはエンジン14aとこれによって駆動される油圧ユニット14bとを具えている。従って走行体12の駆動はエンジン14aの回転が直接伝達されて駆動されるのではなく、油圧ユニット14bにより圧送された作動油により油圧モータを回転させて駆動を行っているのである。もちろんこの駆動にあたって直接エンジンによって駆動したり、エンジンによってジェネレータを発電し、その発電の電力により直接あるいはバッテリを介して走行体12を電動モータによって駆動する等、適宜の手段がとり得ることは言うまでもない。 【0015】更に走行機フレーム11における後脚部フレーム11cには昇降ブラケット15が昇降自在に取り付けられる。すなわちこのものは昇降ブラケット15に対し上下前後四点で後脚部フレーム11cを保持するようにしたガイドローラ15aにより昇降自在に組み付けられるとともに、これに対して昇降シフトシリンダ16を接続させてその昇降を行わせるようにしているのである。すなわち昇降シフトシリンダ16は前記左右の後脚部フレーム11cに沿うように取り付けられ、その摺動ロッド16aの自由端を前記昇降ブラケット15の後背部に接続させているのである。 【0016】更にこの昇降ブラケット15に対しては剪枝機等の管理機ユニット3を取り付けるためのマウントパイプ15bを設ける。なお符号17はセットウィンチであり、このものは前記昇降ブラケット15に対して一端を取り付けたウィンチワイヤ17aの繰り出し寸法を設定自在とした上、昇降ブラケット15に取り付けた管理機ユニット3の作動位置を常に同一になるように設定しておくのである。更に昇降ブラケット15の後方には例えばこの走行機ユニット2に対して摘採機等が搭載された場合に、摘採茶葉の後方への搬送を促すようにすることのできる案内体18を取り付け、更にこの案内体18の後方には不使用時に後端を上方に跳ね上げられるようにした荷台19を設ける。なお通常この実施の形態で説明する剪枝作業等においては、この荷台19は使用しない。 【0017】次に走行機ユニット2における走行体12について説明する。このものは一例としてクローラ20を適用したものであり、前記走行機フレーム11の下方に支持されたクローラプーリ21によりその張設設定がなされる。もちろん走行体12はこのようなクローラタイプのものに限らず、比較的接地面の大きい車輪、あるいは車輪とクローラ等の組み合わせ等、適宜のものが使用し得る。 【0018】次にこのような走行機ユニット2に取り付けられる管理機ユニット3について説明する。管理機ユニット3は左右一対の一例として剪枝機を適用した管理機本体30を主要部材とする。この管理機本体30はサブフレーム31に搭載された状態で前記走行機ユニット2に対して取り付けられる構造をとるのが好ましい。まず管理機本体30について説明すると、このものは例えば可搬式の剪枝機を直接流用することも可能であり、その構成は常法に従い、駆動源となるエンジン32と、直接剪枝作業を担うバリカンタイプの刈刃33とを主要部材とする。この刈刃33はほぼ茶畝に沿って湾曲するように構成されるが、好ましくはその先端側を湾曲部33aとするとともに、エンジン32側を直刃部33bとすることが望ましい。因みにこのように構成するのは刈刃33の角度が浅くなったときにエンジン32の下方に設けられる刈刃33の駆動部材を収めた刈刃駆動部32bが茶畝Aに接触しないようにするためである。 【0019】そしてこれら刈刃33はその案内部材として刈刃フレーム34を具えるとともに、刈刃フレーム34の後方にこれとほぼ一体の受け板34aを有する。またエンジン32側には刈り取られた茶枝葉aの吹き飛ばしを行うためのファンユニット32aを具えるとともに、ファンユニット32aにより吹き飛ばされる茶枝葉aの飛散方向を案内する部材を付設する。具体的には例えば図1に示すように飛散案内板34bを前記サブフレーム31両側下方に設ける。もちろんこのような飛散案内板は、前記刈刃フレーム34あるいはそれと一体の受け板34a等に適宜方向に茶枝葉aの案内ができるように設けてももとより差し支えない。またこのような飛散案内板34bに比べ、より積極的に茶枝葉aを案内できるように吹き流し状の後部が開口した案内袋を刈刃33の後方に取り付けてもよい。 【0020】そしてこのような各管理機本体30における各刈刃33は剪枝方向に見て茶畝のほぼ中央において交差するように配設されるように支持されるものであって、まずこのような支持を行うサブフレーム31について説明する。このものは図1、4、5、6に示すように前記走行機フレーム11の全幅とほぼ等しい幅の吊持フレーム35と、この左右両端から下方に延びる側部フレーム36とが組み合わされて比較的高さの低い門型形状をしているものである。そして前記側部フレーム36には上下位置調整機構37が設けられる。この上下位置調整機構37は例えば角パイプ状の外筒37aに対して内筒37bを入れ子状に組み合わせ、この組み合わせる調整孔37cを適宜選択してここに調整ピン37dを差し替え、内筒37bの下端に設けた側部フレーム36における下部支持部材36bの設定位置を上下に調整できるようにしている。なお調整ピン37dの維持のためクリップcを用いる。更に側部フレーム36の側面には走行機ユニット2における昇降ブラケット15のマウントパイプ15bにサブフレーム31を搭載するためのマウントパイプ36aをいくぶんか前下がり状態に設けておくものであり、この図1〜6に示す実施の形態では一例としてマウント位置を調節できるように更にマウントパイプ36aを左右共上下二段階に同様のものを設けておく。 【0021】このようなサブフレーム31に対する管理機本体30の搭載構造は、まず管理機本体30におけるエンジン32近くをハンガーロッド38でサブフレーム31のほぼ中央近くから吊り下げるようにして支持する。一方、刈刃33の自由端側における刈刃フレーム34は前記内筒37bに取り付けられるようにしたピン状の下部支持部材36bによって支持するのである。すなわち管理機本体30における刈刃フレーム34の裾側端部に図5に示すような丸パイプ状の取付ブラケット36cを設け、この取付ブラケット36cと内筒37bにおける調整孔37cのいずれかと合致させた上で、ピン状の下部支持部材36bにより両者の組み付けを行う。なおこの場合にも下部支持部材36bの保持はクリップcにより行う。なお刈刃フレーム34の裾側端部に設ける取付ブラケット36cは前述のような丸パイプ状のものに限らず、前記内筒37bを前後に挟み込むような二又状のもの(図1参照)であってももとより差し支えない。これによって図5に示すように各管理機本体30は茶畝Aのほぼ中央近くにおいて互いの刈刃33が交差的に組み合わされるように構成されるのである。もちろんこのような剪枝方向に見て交差的な組み合わせをとるためには、前後方向に見ると各管理機本体30は相互に干渉しない範囲で前後にずれた取り付けがなされることは言うまでもない。 【0022】本発明の畝間地面走行型の茶園管理装置1は以上述べたような実施の形態を一つの好ましい態様とするものであり、次のような作業手順により茶畝Aの刈り込みがなされる。まず茶畝Aの剪枝作業(作業全体を剪枝作業と言い、剪枝作業を何段階かに分けて行う作業のそれぞれを刈り込み作業と言う)すなわち例えば図9(b)に示すように茶畝Aの剪枝を行うにあたり、まず茶畝Aの頂部から例えばほぼ40cm程度の剪枝範囲A0 を設定した場合、本発明によれば例えば三回程度の刈り込み作業で目的とした剪枝状態が得られるのである。すなわち一次刈り込みは茶畝Aの中心近くを浅く、両裾部にゆくに従い深く、中央が尖ったような一次刈り込み線T1 で示す刈り込み状態とする。そして第二次刈り込みは二次刈り込み線T2 で示したそのほぼ中央部の尖った部分を刈り落とすような刈り込み作業を行う。そして最終刈り込みを目的とした剪枝面に合った仕上げ刈り込み線T3 のように行うのである。 【0023】以下この手順を茶園管理装置1の操作態様と併せ説明してゆく。 (1)準備作業(図4参照) まず走行機ユニット2に対し管理機ユニット3が取り付けられていない状態から説明すると、通常サブフレーム31に組み付けられている管理機本体30をまず走行機ユニット2に対して取り付ける操作を行う。これはサブフレーム31におけるマウントパイプ36aを走行機ユニット2における昇降ブラケット15におけるマウントパイプ15bに合致させ、これらを貫くようにセットロッド39の両端を適宜のクリップc等で押さえてその抜け止めを図りセット完了の状態とする。このようにして走行機ユニット2に対し管理機ユニット3を取り付けた後、剪枝する茶畝Aの仕立て寸法に応じて管理機ユニット3全体の高さ調整を行う。これは走行機ユニット2における昇降シフトシリンダ16を適宜収縮させてその位置設定を行うのであるが、このときセットウィンチ17の繰り出し寸法によってその昇降ブラケット15の位置が設定されるようにしておくことが望ましい。もちろん昇降シフトシリンダ16の伸張具合を厳密に制御して昇降ブラケット15のセット位置を設定することももとより差し支えない。 【0024】(2)一次刈り込み作業(図5参照) 先に述べたように一次刈り込み作業にあっては、茶畝Aの中央が尖ったような形状に刈り込むべく、一次刈り込み線T1 を設定するのであるから、それぞれの管理機本体30における刈刃33の相互は、図5に示すようにその交差角度αを小さくなるようにする。この操作は、この実施の形態においては各管理機本体30はエンジン32側の高さがほぼ一定になるように吊持されているから、刈刃33の裾側を下げるような操作によって刈刃33の相互の交差角度αを小さくとるのである。具体的にはサブフレーム31における側部フレーム36における上下位置調整機構37を調整することによって行うものであって、側部フレーム36を構成する外筒37aに内嵌めされている内筒37bの嵌め込み寸法を切り替えて内筒37bの下端に設けられた下部支持部材36bがより下方になるように設定し、それぞれ合致した調整孔37cに対して調整ピン37dを貫通させることによりその高さ設定を行うようにする。なおこの高さ調整機構としては適宜スクリューシャフトとスクリューブロック等の組み合わせ等、適宜の長さ調整機構がとり得ることは言うまでもない。 【0025】このような状態に管理機ユニット3の設定がなされ、管理機ユニット3における管理機本体30の姿勢設定がされた後には作業者は適宜操作ピット13に搭乗して茶畝Aの一次刈り込み作業を行う。なおこの作業は予定する茶園の全体をまず一次刈り込みするものであり、通常茶畝ごとには行わない。このような作業により茶畝Aは図9(b)に示すように一次刈り込み線T1 より上方の部分が刈り込まれるのである。そして刈り込まれた茶枝葉aは管理機本体30を設けた案内部材に導かれて茶畝間に落下するように処理される。すなわちこの一次刈り込み作業の場合、比較的風送する際における負荷の大きい葉層部が多く刈り込まれるものの、葉層部全体が刈り込まれるわけではなく、且つこの際管理機本体30における刈刃33の角度が裾側に向かって大きく下がるように傾斜しているから、通常の可搬式剪枝機等における送風量であっても充分に刈刃33が刈刃フレーム34の後続する受け板34aに案内されて滑り落ち、更に飛散案内板34bにより例えば走行体12の側部後方等に落とし込まれるようになるのである。 【0026】(3)二次刈り込み作業更にこのような一次刈り込み作業の後は、二次刈り込み線T2 に示す上方の範囲が刈り込まれる。この作業は茶園全体の一次刈り込み作業が終了した後、例えば手作業により作業者が管理機ユニット3のサブフレーム31における上下位置調整機構37を調節して、管理機本体30における刈刃33の裾側端部を上方に持ち上げるようにして各刈刃33の交差角度αを一次刈り込みより大きく、あるいは最終仕上げの茶畝Aの弧面に合わせた角度に設定して二次刈り込みを行う。具体的には一対の刈刃33の交差角度αをより大きくするため、その各刈刃33の端部を支持している上下位置調整機構37における内筒37bをいくぶんか上方に移動させるように調節する。これは外筒37aと内筒37bにおける調整孔37cの選択によって行うものであり、適宜の位置において先の場合と同様、調整ピン37dを貫通させてその設定を行うのである。 【0027】このような刈り込み作業の場合、刈刃33が水平に近い状態になり管理機本体30におけるファンユニット32aによる吹き飛ばし負荷も大きいのであるが、そこで刈り込まれる量も一次刈り込み作業で刈り残された茶畝A中央部近くの頂部が切り取られるわけであるから、その負荷が比較的軽く充分な茶枝葉aの吹き飛ばしがなされるのである。なおこの二次刈り込み以降は各刈刃33の交差角度αが大きくなることに因み、刈刃33を駆動するエンジン32と、その下方に設けられる刈刃33の直接駆動機構等を収めた刈刃駆動部32b等が茶畝Aに接近するが、この実施の形態では刈刃33はエンジン32側に直刃部33bを設けているため、刈刃33の全範囲が湾曲している場合に比べエンジン位置が上方になり、茶畝A上面と前記刈刃駆動部32bの接触が回避されているのである。 【0028】(4)仕上げ刈り込み(図6参照) 更に次の仕上げ刈り込みを図9(b)に示すような仕上げ刈り込み線T3 とする場合において、すでに二次刈り込み作業における刈刃33の角度設定が仕上げ刈り込みの角度設定となっているときには単にそのまま昇降シフトシリンダ16を操作してサブフレーム31を伴った管理機ユニット3ごと全体に目的の高さまで降下させるようにする。もちろんこのときセットウィンチ17の繰り出し作業が必要な場合にはその合わせを行う。このようにして仕上げ刈り込みを行えば仕上げ刈り込み線T3 上に残留している茶枝葉aが刈り込まれるのである。因みにこの段階では最も負荷の大きい葉層部がほぼ除去されているので、比較的刈り込み寸法が大きく設定されるのである。 【0029】 【他の実施の形態】〔他の実施の形態1〕まずすでに説明した実施の形態では、走行機ユニット2における昇降ブラケット15に対しその前方に管理機ユニット3を搭載し、茶園管理装置1のほぼ中央にマウントするようにしたものであるが、他の実施の形態として図7に示すようにこれを走行機ユニット2の更に後方に張り出したような位置に設けることも可能である。すなわちこの場合には走行機ユニット2における昇降ブラケット15に設けられたマウントパイプ15bを充分後方に延びるように配設し、この後端に前記管理機本体30のサブフレーム31を支持させるようにしてもよいのである。もちろんこのようなマウントパイプ15bを充分後方まで張り出すような実施の形態の場合、その前後両端いずれの場合にも管理機ユニット3を搭載できることは言うまでもない。またこの場合、マウントパイプ15bの後端における荷重が大きくなることに因み、この部位を案内体18等に一部支持させるように構成することが好ましい。 【0030】〔他の実施の形態2〕先に述べた実施の形態は、管理機ユニット3は管理機本体30とサブフレーム31を含むものであり、これは実際の茶園管理作業の能率等を考慮した場合好ましいものであるが、更に他の実施の形態として剪枝作業の専用機として例えば走行機ユニット2に対し、管理機本体30をいわば直接マウントするようにしてもよい。すなわち図8に骨格的に示すものは、管理機本体30の例えばエンジン32側を昇降自在の吊持部材40に吊持させるとともに、刈刃33の自由端側における刈刃フレーム34を直接走行機ユニット2における走行機フレーム11に支持させるようにする。この場合、下部支持部材41は上下位置調節自在となるようにしておくものである。 【0031】 【発明の効果】請求項1記載の畝間地面走行型の茶園管理装置によれば、各管理機本体30における二基の刈刃33が交差的に配設されるとともに、その交差角度αが変更できるから、例えば刈り込み作業における負荷が比較的大きい茶畝Aの葉層部を刈るにあたっては茶畝Aの両裾部を深く刈り込むとともに、中央部はほとんど刈らないか浅く刈り込むように管理機本体30の裾下がり状態の傾斜をより強く設定でき、比較的負荷の大きい葉層部の最初の刈り込みにあたっても一挙に深く刈り込みができる。このような作業形態をとるときには、管理機本体30の出力は従来型の可搬タイプとほとんど変わらないものが流用できる。 【0032】また請求項2記載の畝間地面走行型の茶園管理装置によれば、管理機本体30の搭載手法が例えば可搬式の剪枝機の使用形態とほとんど変わらず、作業者にとっても作業上の比較的慣れた作業形態であり、作業上の違和感が少ない。またエンジンや燃料タンクの姿勢も二人作業のときと変わらず、作業が行われる。 【0033】更にまた請求項3記載の畝間地面走行型の茶園管理装置によれば、管理機ユニット3はサブフレーム31も含んでいるから、管理機本体30とサブフレーム31ごと走行体12への着脱ができ、その作業性がよい。 【0034】更にまた請求項4記載の畝間地面走行型の茶園管理装置によれば、二基の管理機本体30の各々の刈刃33の交差角度αの変更が装置両側の位置で行うことができ、その作業性もよく、且つ比較的重量の軽い刈刃33の裾側端部を操作するものであるから、その作業労力も少なくて済む。 【0035】更にまた請求項5記載の畝間地面走行型の茶園管理装置によれば、一対の刈刃33相互の交差角度αを小さくした場合であっても、エンジン32とそれと一体になった刈刃33の駆動部材とが、他の刈り込み高さより下に沈むことがなく、茶畝A等に接触するおそれが回避される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000104386 【氏名又は名称】カワサキ技研株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月19日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】東山 喬彦
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| 【公開番号】 |
特開平11−225543 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月24日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−54420 |
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