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【発明の名称】 にら等の葉菜収穫装置
【発明者】 【氏名】松本 敏明

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前後方向に長い機体フレーム1に最前方位置に圃場の細ねぎ、青ねぎ、にら、三つ葉等の葉菜を分草する左右一対の分草体15を設け、該分草体15の後側に前記葉菜を直立から水平方向に搬送姿勢を変化しながら挟持搬送する左右一対の搬送ベルト21からなる搬送装置17を設け、該搬送装置17の始端部下方位置に縦軸回転の刈刃16を設け、前記搬送装置17の終端は前記機体フレーム1の前後中間位置に設けた駆動式走行車輪3より上方に位置させたにら等の葉菜収穫装置。
【請求項2】 請求項1において、前記刈刃16は前記搬送装置17に対して前後上下方向に位置調節自在にしたにら等の葉菜収穫装置。
【請求項3】 請求項2において、前記分草体15の後側には機体フレーム1の前側高さを変更し得るように上下自在の滑走体46を設けたにら等の葉菜収穫装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、にら等の葉菜収穫装置に係るものである。
【0002】
【従来技術】従来公知の特開平9−308353号公報には、前後方向に長い機体フレームに最前方位置に圃場のホウレンソウ、春菊等の葉菜を分草する左右一対の分草体を設け、該分草体の後側に前記葉菜を直立状態で挟持搬送する搬送装置を設け、該搬送装置の始端部下方位置に不動の水平板状の根切断刃を設け、前記搬送装置の終端は前記機体フレームの前後中間位置に設けた駆動式走行車輪より上方に位置させた葉菜収穫装置について記載されている。また、従来公知の特開平9−275737号公報には、前後方向に長い機体フレームに最前方位置に圃場の玉葱、人参の葉茎部を分草する横軸回転のラグ式分草装置を設け、該分草装置の後方に縦軸回転のラグ式搬送装置を設け、該ラグ式搬送装置の下方に葉茎部を直立から水平方向に搬送姿勢を変化しながら挟持搬送する搬送装置を設けた玉葱、人参の収穫機について記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平9−308353号公報に記載されたものは、挟持搬送中の葉菜の根を刃により切断する構成のため、搬送装置の挟持部に圧力が掛かって引き抜かれるようになって、商品価値が低下するという課題がある。また、直立状態のまま搬送されるので、搬送終端における移し替え等の処理が面倒であるという課題もある。また、特開平9−275737号公報には、葉茎部を直立から水平方向に搬送姿勢を変化しながら挟持搬送する搬送装置が記載されているが、単に搬送姿勢のみを変えるだけであり、玉葱、人参の収穫機のため、引き抜き構成であり、傷みやすい葉菜には使用できない。本発明は、簡単な構成で、葉菜を傷めずに収穫して商品価値を向上させるものである。
【0004】
【発明の目的】葉菜を傷めずに収穫して商品価値の向上、刈取りの円滑化、作業の容易化、作業効率の向上、構成の簡素化、コストの削減。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前後方向に長い機体フレーム1に最前方位置に圃場の細ねぎ、青ねぎ、にら、三つ葉等の葉菜を分草する左右一対の分草体15を設け、該分草体15の後側に前記葉菜を直立から水平方向に搬送姿勢を変化しながら挟持搬送する左右一対の搬送ベルト21からなる搬送装置17を設け、該搬送装置17の始端部下方位置に縦軸回転の刈刃16を設け、前記搬送装置17の終端は前記機体フレーム1の前後中間位置に設けた駆動式走行車輪3より上方に位置させたにら等の葉菜収穫装置としたものである。本発明は、前記刈刃16は前記搬送装置17に対して前後上下方向に位置調節自在にしたにら等の葉菜収穫装置としたものである。本発明は、前記分草体15の後側には機体フレーム1の前側高さを変更し得るように上下自在の滑走体46を設けたにら等の葉菜収穫装置としたものである。
【0006】
【実施例】本発明の実施例を図面により説明すると、1は、ホウレンソウ、春菊や、特に、細ねぎ、青ねぎ、にら、三つ葉等の束の太さに対して長い葉菜の収穫機の機体フレームであり、機体フレーム1の後部には後方に突出する左右一対の歩行操縦用ハンドル2を設け、機体フレーム1の前後中間部には左右一対の走行車輪3を軸装する。走行車輪3の車軸4には歯車5を設け、歯車5にはモータ・エンジン等の走行用原動機6の歯車7に掛け回したチエン8を掛け回す。前記機体フレーム1の左右一対のメインフレーム10は前低後高に傾斜させ、メインフレーム10の先端部には平面視L型状のステー11を夫々メインフレーム10に対して前後位置調節自在に取付ける。12はステー11に設けた長孔、13はボルトである。
【0007】ステー11には前方に突出する分草杆14の基部を取付け、分草杆14の先端には分草体15を取付ける。前記分草杆14の基部の下方には刈刃16を設け、刈刃16の上方には刈刃16により根部を切断した葉菜を挟持搬送する搬送装置17の始端部を臨ませる。搬送装置17は、前記ステー11に左右一対の縦軸回転の前側ローラ18を軸装し、メインフレーム10の終端に設けた左右一対の取付板19に横軸回転の後側ローラ20を上下に位置させて軸装し、前側ローラ18と後側ローラ20とに搬送ベルト21を夫々掛け回して構成する。後側ローラ20は、左右の搬送ベルト21の夫々が前記メインフレーム10の傾斜に合わせて終端が高くなるように位置させ、その回転軸22を横方向にして取付板19に軸装し、前側ローラ18に対して後側ローラ20は略90度横倒れ状態にして、葉菜の搬送姿勢を直立状態から略90度横倒れの水平方向に変換するように構成している。
【0008】前記搬送ベルト21は、図示は省略するが、内側に剛性の高いベルトを設け、該ベルトの外面に弾性体を設け、葉菜を左右側から弾力的に挟持する。また、前記ステー11をメインフレーム10に対して前後移動させることにより搬送装置17に張り具合を調節する。前記取付板19の下部には搬送用原動機25を設け、搬送用原動機25の歯車26と前記各後側ローラ20の回転軸22の歯車27とにチエン28を掛け回す。しかして、前記刈刃16は、円形刃により形成し、前後方向の刈刃フレーム30の先端に縦軸31により取付け、刈刃フレーム30の基部は取付台32に対して前後位置調節可能に取付ける。前記取付台32は機体フレーム1に対して上下位置調節自在に取付け、したがって、刈刃16は、前後および上下に高さを調節可能である。33は刈刃フレーム30に設けた長孔、34はボルトである。
【0009】前記縦軸31には歯車35を設け、前記刈刃フレーム30に基部上面にはモータ・エンジン等の刈取用原動機36を設け、刈取用原動機36の歯車37に掛け回したチエン38を掛け回す。しかして、搬送装置17の終端下方には、葉菜の受台40を設ける。受台40は前記左右の歩行操縦用ハンドル2の間に位置し、受台40の下方には、受箱41の支持台42を設ける。支持台42は後方に突き出すように位置し、支持台42の上面には180度回転して位置固定される箱枠43を設け、箱枠43に受箱41を嵌合させる。しかして、走行車輪3と前記分草体15との間の左右何れか一側には、一輪式の補助輪44を設ける。補助輪44は取付アーム45の先端に軸装し、取付アーム45の基部は機体フレーム1に回動自在に取付けると共に、所定角度に固定できるようにする。
【0010】また、前記メインフレーム10の先端下方位置には、滑走体46を設ける。滑走体46はその前後中間部をアーム47の下端に軸着し、アーム47の上部はメインフレーム10に軸48により回動自在に軸着する。アーム47の中間には長孔49を形成し、長孔49にはアーム50のピン51を係合させ、アーム50の上下中間部を軸52によりメインフレーム10に軸着し、アーム50の上端には連結部材53の一端を係止し、連結部材53の他端は前記歩行操縦用ハンドル2に設けた操作部54に係止する。滑走体46は、前後方向に長い平板状に形成し、前後側を上方に屈曲させている。
【0011】
【作用】次に作用を述べる。本発明は前記の構成であり、走行用原動機6により走行車輪3を駆動して機体を前進させると、分草体15により圃場の葉菜を分草し、分草された葉菜は分草杆14に案内されて搬送装置17の搬送ベルト21の始端部に至り、搬送装置17の搬送ベルト21により左右から挟持されると略同時に根本を刈刃16により切断され、切断された葉菜はそのまま搬送ベルト21により終端まで搬送され、搬送装置17の終端下方の受台40に落下し、これを作業者が手作業により受箱41に入れる。前記の場合、刈刃16は、取付台32に対して前後位置調節可能に取付けた刈刃フレーム30に取付け、取付台32は機体フレーム1に対して上下位置調節自在に取付けているから、前後位置を調節することにより搬送装置17の搬送ベルト21との位置関係を適正にして、葉菜を搬送装置17の搬送ベルト21による挟持状態で刈取りが行えて、確実であり、また、搬送装置17の搬送ベルト21の搬送開始前に刈取るので、引き抜きを防止でき、そして、上下位置を調節することで、圃場に適した刈取り姿勢にできる。
【0012】しかして、前記搬送装置17は、搬送ベルト21が左右側より葉菜を挟持搬送するように設けると共に、前低後高に傾斜させたメインフレーム10の前側に設けた縦軸回転の前側ローラ18とメインフレーム10の後側に設けた横軸回転の後側ローラ20とに掛け回しているから、細く長い葉菜であっても丁寧に搬送し、また、途中で搬送姿勢を変換するので、搬送終端における受け止めが容易になる。しかして、受台40の下方には、後方に突き出すように支持台42を設け、支持台42の上面には180度回転して位置固定される箱枠43を設けているから、箱枠43に受箱41を嵌合させ、受箱41の一側に葉菜の根側が高く積まれると、箱枠43を回転させて、受箱41の向きを180度変え、これまで先端側が積まれている方に葉菜の根側を投入する。したがって、受箱41の容積を有効に利用して葉菜を入れることができる。
【0013】しかして、メインフレーム10の先端下方位置には滑走体46を設け、滑走体46はその前後中間部をアーム47の下端に軸着し、アーム47の上部はメインフレーム10に軸48により回動自在に軸着し、アーム47の中間には長孔49を形成し、長孔49にはアーム50のピン51を係合させ、アーム50の上下中間部を軸52によりメインフレーム10に軸着し、アーム50の上端には軸52の一端を係止し、軸52の他端は前記歩行操縦用ハンドル2に設けた操作部54に係止しているから、操作部54により連結部材53を操作すると、アーム50が軸52中心に回動し、アーム50のピン51が長孔49内を移動してアーム47を回動させ、滑走体46は機体フレーム1に対して上下して分草体15および刈刃16の高さを調節する。この場合、刈刃16の上下は、原則として、刈刃フレーム30の上下により個別に行い、滑走体46により刈高さの調節を行うが、刈刃フレーム30によっても刈高さの調節することは勿論可能である。なお、滑走体46は無段階あるいは複数段上下する構成である。
【0014】また、滑走体46は、前後方向に長い平板状に形成し、前後側を上方に屈曲させているから、圃場にビニールシートを被覆して、該シートに形成した円形の孔の中で作物を栽培するマルチ農法であっても円滑に走行させる。
【0015】
【効果】本発明は、前後方向に長い機体フレーム1に最前方位置に圃場の細ねぎ、青ねぎ、にら、三つ葉等の葉菜を分草する左右一対の分草体15を設け、該分草体15の後側に前記葉菜を直立から水平方向に搬送姿勢を変化しながら挟持搬送する左右一対の搬送ベルト21からなる搬送装置17を設け、該搬送装置17の始端部下方位置に縦軸回転の刈刃16を設け、前記搬送装置17の終端は前記機体フレーム1の前後中間位置に設けた駆動式走行車輪3より上方に位置させたにら等の葉菜収穫装置としたものであるから、搬送装置17の始端部下方位置に縦軸回転の刈刃16を設けているので、葉菜の引抜が防止でき、商品価値の高い状態で刈取りでき、また、搬送装置17により挟持状態で刈刃16により切断できるので、円滑確実な刈取りができ、葉菜を直立から水平方向に搬送姿勢を変化しながら挟持搬送するので、作業者は容易に受け取って次工程に進むことができ、作業を容易にして作業効率を向上させることができる効果を奏する。本発明は、前記刈刃16は前記搬送装置17に対して前後上下方向に位置調節自在にしたにら等の葉菜収穫装置としたものであるから、切断作業を一層、円滑確実にできるだけでなく、圃場・作物条件の相違する場合でも、確実に作業ができる効果を奏する。本発明は、前記分草体15の後側には機体フレーム1の前側高さを変更し得るように上下自在の滑走体46を設けたにら等の葉菜収穫装置としたものであるから、簡単に刈高さを調節できる。
【出願人】 【識別番号】000132219
【氏名又は名称】株式会社スズテック
【出願日】 平成10年(1998)2月16日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】新関 宏太郎 (外1名)
【公開番号】 特開平11−225542
【公開日】 平成11年(1999)8月24日
【出願番号】 特願平10−50054