| 【発明の名称】 |
コンバイン |
| 【発明者】 |
【氏名】水倉 泰治
【氏名】梶岡 律子
【氏名】戸波 照喜
【氏名】中川 渉
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| 【要約】 |
【課題】オーガ先端操作時に、自動的にエンジン回転数を定格回転数に上げ、オーガ昇降のスムースな制御を図ることを目的とする。
【解決手段】穀粒タンク内の穀粒を機外に排出させるための排出オーガを有するコンバインにおいて、排出オーガが先端操作である場合にはエンジン回転数を定格回転数に維持するように制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 穀粒タンク内の穀粒を機外に排出させるための排出オーガを有するコンバインにおいて、前記排出オーガの先端側の操作部材が操作されたことを検出した場合に、エンジン回転数を定格回転数にする制御手段を備えたことを特徴とするコンバイン。 【請求項2】 穀粒タンク内の穀粒を機外に排出させるための排出オーガを有するコンバインにおいて、前記排出オーガの先端側の操作部材が操作されたことを検出し、エンジン回転数を定格回転数にした後、前記排出オーガの先端側の操作部材が操作されていないことを検出した場合に、遅延時間を設けて、エンジン回転数を低速にする制御手段を備えたことを特徴とするコンバイン。 【請求項3】 穀粒タンク内の穀粒を機外に排出させるための排出オーガを有するコンバインにおいて、前記排出オーガの先端側の操作部材が操作されたことを検出した場合に、排出オーガの回動角速度を検出して、排出オーガの動作速度を一定に維持する制御手段を備えたことを特徴とするコンバイン。 【請求項4】 穀粒タンク内の穀粒を機外に排出させるための排出オーガを有するコンバインにおいて、前記排出オーガの先端側の操作部材が操作されたことを検出した場合に、昇降シリンダを駆動制御するパルス幅変調制御により、排出オーガの動作速度を一定に維持する制御手段を備えたことを特徴とするコンバイン。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインにおける穀粒タンクから穀粒を機外に排出するための排出オーガの操作が先端操作であるか否かを検出して、エンジン回転数を制御し、排出オーガに必要な動作速度を一定に維持するようにしたコンバインに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、コンバイン本機側の操作部とは別に、排出オーガの先端側にその操作部を設け、オーガ先端側操作によるオーガ昇降を行うコンバインは知られている。そして、オペレータ或いは運搬車上の作業者がオーガ先端側操作部材の操作によって、排出オーガの位置を微調整する際、その操作部材とエンジン回転制御とは関連せずに独立した制御のみで、両者に技術的に関連する制御手段は備わっていなかった。 【0003】すなわち、このようなコンバインにおいて、オーガ先端側の操作によるオーガ昇降時、自動的にエンジン回転数を定格回転数に上げ、その作業をしない状態では、低回転数に下げる機能(オートデセル機能)は備わっていなかった。また、コンバインにおけるエンジン回転数を定格回転数にて出力を増減調節する定回転制御を実行中に、オペレータが操縦部において排出オーガをコンバイン本体に近接したトラックの所定位置に旋回操作し、オーガ排出作業中にトラックに排出した穀粒が山盛りになったような場合に、排出オーガの位置を調整するためにオーガクラッチを切ると、エンジン回転数がアイドリングになり、オーガ先端操作でのオーガ上昇速度が遅くなるという問題が生じた。さらに、排出オーガに延長オーガが装着されている場合に、油圧流量の不足により排出オーガが上昇しないという不都合も生じた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問題を解決すべくなされたものであり、オーガ先端操作時に、自動的にエンジン回転数を定格回転数に上げ、非作業時には低回転数に下げる機能(以下、「オートデセル機能」という。)を持たせることにより、オーガ昇降のスムースな制御を行うことができるコンバインを提供することを目的とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明は、穀粒タンク内の穀粒を機外に排出させるための排出オーガを有するコンバインにおいて、前記排出オーガの先端側の操作部材が操作されたことを検出した場合に、エンジン回転数を定格回転数にする制御手段を備えたことを特徴とするコンバインである。また、穀粒タンク内の穀粒を機外に排出させるための排出オーガを有するコンバインにおいて、前記排出オーガの先端側の操作部材が操作されたことを検出し、エンジン回転数を定格回転数にした後、前記排出オーガの先端側の操作部材が操作されていないことを検出した場合に、遅延時間を設けて、エンジン回転数を低速にする制御手段を備えたことを特徴とするコンバインである。さらに、穀粒タンク内の穀粒を機外に排出させるための排出オーガを有するコンバインにおいて、前記排出オーガの先端側の操作部材が操作されたことを検出した場合に、排出オーガの回動角速度を検出して、排出オーガの動作速度を一定に維持する制御手段を備えたことを特徴とするコンバインである。またさらに、穀粒タンク内の穀粒を機外に排出させるための排出オーガを有するコンバインにおいて、前記排出オーガの先端側の操作部材が操作されたことを検出した場合に、昇降シリンダを駆動制御するパルス幅変調制御により、排出オーガの動作速度を一定に維持する制御手段を備えたことを特徴とするコンバインである。 【0006】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について説明する。図1は走行部としての左右一対の走行クローラが備えられたコンバインの側面図であり、図2はコンバインの平面図、図3は脱穀部の側面図、図4はコンバインの動力伝達系を示すスケルトン図、図5は穀粒タンクの内のスクリューコンベヤの側面図である。 【0007】左右一対の走行クローラ(2)を有するコンバイン(1)の進行方向に向かって左側には脱穀装置(3)を搭載し、同じくコンバイン(1)の前部には単動式の油圧シリンダ(6)により昇降可能な刈取前処理装置(4)を配置する。該刈取前処理装置(4)の下部フレームの下側にはバリカン式の刈刃装置(5)を、前方には6条分の穀稈引起装置(8)が配置され、該穀稈引起装置(8)と脱穀装置(3)におけるフィードチェン(7)前端との間には穀稈搬送装置(8a)(8b)が配置され、穀稈搬送装置(8a)の下部前方には分草体(8c)が突設されている。 【0008】脱穀装置(3)における扱室(10)内の扱胴(11)の回転軸線がコンバイン(1)の進行方向に沿うように配置し、扱室(10)の左端に配置されたフィードチェン(7)にて根元部を挟持されて搬送される穀稈の穂先部が扱胴(11)の下面側で脱穀される。扱室(10)の下部の処理室(12)には、排塵口(13)を除いてクリンプ網(14)が張設され、このクリンプ網(14)を漏下した被処理物は、その下方でコンバイン(1)の進行方向に沿って前後揺動する揺動選別機構(15)における前後対のフィードパン(16),(17)に受けられ、チャフシーブ(18)にて揺動選別を受ける。このとき、その下方の唐箕ファン(19)及び前記前後対のフィードパン(16)(17)に送風する送風ファン(20)にて被処理物は風選別を受けつつグレンパン(21)及び選別網(22)から整粒として一番受け樋(23)方向に落下する。なお、扱室(10)の側方には処理胴(29)が配置され、扱胴(11)後部側方にて被処理物の一部が処理胴(29)方向に送られてさらに脱穀処理される。 【0009】揺動選別機構(15)の後部チャフシーブから落下した二番処理物は、二番受け樋(24)にて受けられ、そのスクリューコンベヤ(24a)及び二番還元コンベヤ(25)を介して篩線(26)上に放出されて、再度の選別を受ける。前記揺動選別及び風選別を受けて整粒となった穀粒は一番受け樋(23)のスクリューコンベヤ(23a)を介して穀粒タンク(9)に集められ、排出オーガ(28)を介して機外に搬出される。処理室(12)内の塵は吸引ファン(30)にて機外に排出され、フィードチェン(7)の後端で受け継がれた排藁は、排藁チェン(31)を介して長い状態でコンバイン(1)の後方に排出されるか、または排藁カッタ(33)にて適宜短く切断した後排出される。なお、符号(32)は、コンバイン(1)の前部右側に配置した運転室である。 【0010】図4は、コンバインの動力伝達系を示すスケルトン図であって、運転室(32)の下方に配置したエンジン(35)からの出力の一方は、オーガクラッチ(36)を介して穀粒タンク(9)内の底スクリューコンベヤ(37)及び縦コンベヤ(38)に動力伝達し、次いで、図6に示す排出オーガ(28)内のスクリューコンベヤ(50)に伝達される。 【0011】エンジン(35)からの他の出力は、動力分岐用ミッション(39)内の無段変速機構(60)を介して扱胴駆動軸(40)、選別駆動軸(41)に伝達する一方、動力分岐用ミッション(39)の別の出力軸から走行用の油圧ポンプ油圧モータ式(HST)走行駆動部(42)への駆動軸(43)及び刈取前処理装置(4)への定速回転駆動軸(44)に動力伝達される。また、前記HST式走行駆動部(42)より出力する刈取同調駆動軸(45)から、ワンウエイクラッチ(45a)及び同調クラッチ(46)を介して刈取軸(47)に動力伝達させ、フィードチェン(7)に直接伝達する。また、刈取軸(47)に設けた刈取前処理部クラッチ(49)を介して、刈取前処理装置(4)への動力伝達をON・OFFするように構成されている。それぞれの同調クラッチ(46)、刈取クラッチ(48)、刈取前処理部クラッチ(49)をそれぞれON・OFF操作するには、それぞれのクラッチに対応する電磁ソレノイド等のクラッチアクチュエータをON・OFF動作するように構成されている。なお、同調クラッチ(46)はベルトのテンションを緊張・緩和することにより動力継断するテンションクラッチであっても良い。従って、車速同調制御を禁止(中止)する場合等で、動力分岐用ミッション(39)の定速回転駆動軸(44)を介して刈取軸(47)に動力伝達し、HST式走行駆動部(42)より出力する刈取同調駆軸(45)の回転数が前記定速回転駆動軸(44)からの回転数より低い場合や、刈取同調駆動軸(45)がコンバインの後退方向に回転する場合には、ワンウエイクラッチ(45a)が空回りする。 【0012】次に、図5乃至図7を参照しながら、前記穀粒タンク(9)内に貯えられた穀粒を図示しないトラックの荷台等に排出するための排出オーガ(28)の構成を詳述すると、穀粒タンク(9)の底からその後端の排出口(51)に軸線が略垂直方向となるように立設した縦オーガ筒(52)を連設する。該オーガ筒(52)の下筒体(52a)と上筒体(52b)との内部にわたって内蔵した縦スクリューコンベヤ(38)の下端と前記底スクリューコンベヤ(37)の終端との間には、べベルギヤ等からなる伝動継手(53)が配置されている。 【0013】上筒体(52b)の上端には、横方向軸線の引継スクリュー(54)を内蔵する引継部ケース(55)と、該引継部ケース(55)の一側に設けた継手部(56)箇所で起伏回動自在に連結された横スクリューコンベヤ(50)を内蔵した横オーガ筒(57)とを備える。縦オーガ筒(52)における固定的な下筒体(52a)に対して図示しない継手部を介して上筒体(52b)がその軸線回りに回動可能に装着されており、この上筒体(52b)は、穀粒タンク(9)の外面等に突出させた筒状の支持部材(60)を介して回動可能に支持されている。 【0014】正逆回転可能な駆動モータ等の旋回用アクチュエータ(61)に取付く駆動ギヤ(62)から上筒体(52b)の外周に固着した従動ギヤ(63)に動力伝達することにより、上筒体(52b)がその軸線回りに左右に旋回し、引継部ケース(55)と共に前記横オーガ筒(57)が左右に旋回できるように構成されている。なお、穀粒タンク(9)の底部に設けた底スクリューコンベヤ(37)のスクリュー軸の他端とエンジン(35)からの動力伝達部のオーガクラッチ(36)は、プーリに巻掛けしたベルトのテンションを、電動アクチュエータの作動にて緩めることで動力伝達を継続するように構成してもよい。 【0015】図6の矢印方向に回動する縦スクリュー(38)の上端には、引継スクリュー(54)方向に穀粒を跳ねるための羽根車(64)を設けてあり、縦スクリューコンベヤ(38)の軸(38a)と引継スクリュー(54)の軸(54a)とをベベルギヤ対(65)(66)を介して動力伝達する。前記軸(54a)の他端は、内部にベベルギヤを備えた継手管(67)に軸支持されている。また、横オーガ筒(57)内の端部スクリュー(68)と先端側の横スクリューコンベヤ(50)とは前記継手管(67)内のベベルギヤを介して図6の矢印方向に回動して、横オーガ筒(57)内の穀粒は先端の排出口(69)に向かって搬送される。 【0016】横オーガ筒(57)を起伏駆動させるための昇降用アクチュエータとしての油圧シリンダ(70)は単動型であり、該油圧シリンダ(70)の一端を縦オーガ筒(52)における上筒体(52b)の外面に固定した支持ブラケット(71)に、他端を横オーガ筒(52)の外面にそれぞれピン(72)(73)を介して回動可能に枢着されている。前記縦オーガ筒(52)の水平回動を阻止して位置決めするためのブレーキ手段(74)は、上筒体(52b)の外周に固着した水平鍔状のブレーキ板(75)と、該ブレーキ板(75)の両面に挟持するブレーキ用アクチュエータ(76)とからなり、該ブレーキ用アクチュエータ(76)はブレーキ板(75)の両面を押圧するブレーキシュー付きの油圧シリンダユニットにより構成されており、ブレーキ用アクチュエータ(76)は前記支持ブラケット(71)に取付られている。また、(89)は排出オーガ(57)に固定した回動ポテンショメータ式の昇降ポジションセンサであり、排出オーガの傾斜角を示すポテンショメータである。 【0017】図7に示す符号(77)は、前記横オーガ筒(57)の昇降用アクチュエータである油圧シリンダ(70)とブレーキ用アクチュエータ(76)とを作動制御するための油圧回路で、油圧ポンプ(78)と、油圧シリンダ(70)のための電磁ソレノイド(79a)(79b)付き手動兼用電磁制御弁(79)と、ブレーキ用アクチュエータ(76)のためのパルス幅変調制御(PWM)用調速ソレノイドを有する電磁ソレノイド付き制御弁(80)とを備えている。 【0018】操縦部(81)の近傍等に設けたマイクロコンピュータ等の電子式のコントローラ(82)は、後述する穀粒排出オーガ(28)における横オーガ筒(57)の左右旋回及び昇降、穀粒排出作動の制御を実行するものであって、各種演算を実行する中央処理装置(CPU)の他、上記各作動の制御プログラムを記憶させるための読み出し専用メモリ(ROM)、各種データを記憶させるための随時読み書き可能メモリ(RAM)、後述する各種入力部及び出力部に接続してデータを伝送するための入出力インターフェイス等から成り、以下のような入出力部を接続する。 【0019】図8は排出オーガ制御の機能ブロック図である。即ち、穀粒タンク(9)内の穀粒をトラックの荷台等に排出する排出オーガ(27)の上昇、下降、及び左右旋回操作の動力接続動作を行うオーガ上昇スイッチ(91)・オーガ下降スイッチ(92)、オーガ左旋回スイッチ(93)・オーガ右旋回スイッチ(94)、及び前記穀粒タンク(9)における底スクリューコンベヤ(37)に動力を継断するオーガクラッチ(36)の動力伝達動作を行うオーガクラッチONスイッチ(95)・オーガクラッチOFFスイッチ(96)等が、コントローラ(82)の本体側オーガ入力ポート(90)に接続されている。 【0020】同じく、前記本体側オーガ操作スイッチと同等の機能を有するオーガ先端側に設けたオーガ上昇スイッチ(91')・オーガ下降スイッチ(92')、オーガ左旋回スイッチ(93')・オーガ右旋回スイッチ(94')、及びオーガクラッチONスイッチ(95')・オーガクラッチOFFスイッチ(96')等が前記コントローラ(82)のオーガ先端側の操作部材入力ポート(90')に接続されている。 【0021】また、コントローラ(82)の出力ポートには、エンジン出力を自動制御し、一定に保持するエンジン制御コントローラ(100)、及び排出オーガ(27)の上昇、下降、左右旋回を行う各電磁制御弁のオーガ上昇ソレノイド(111)・オーガ下降ソレノイド(112)、オーガ左旋回ソレノイド(113)・オーガ右旋回ソレノイド(114)、及びオーガクラッチONソレノイド(115)・オーガクラッチOFFソレノイド(116)等が接続されている。 【0022】次に、排出オーガ(28)等の動作制御について説明する。その制御態様の第1は、穀粒排出作業を実行している途中において、穀粒センサ(87)により穀粒タンク(9)内に穀粒がないと判断された場合には、適宜時間(縦筒(52a)の底部に位置する穀粒が搬送されて排出口(69)に到達するのに必要な時間)だけ遅らせてオーガクラッチ(36)をOFFにするようにオーガクラッチアクチュエータ(84)をOFFにするというものであり、この制御により、オペレーターは穀粒タンク(9)内の穀粒の残量について注意をすることなく、他の作業に専念することができたり、次の動作について準備することができる。 【0023】第2の制御態様は、前記オーガクラッチ(36)のOFF動作に連動してエンジン出力をアイドリング出力に低下させるように制御するものであり、より詳しくは、オーガクラッチ(36)のOFFの直前にエンジン出力を低下させることが好ましい。これにより、排出オーガの空転駆動をなくし、燃料消費を節約することができる。 【0024】第3の制御態様は、選択スイッチ(88)の切換により、オーガクラッチ(36)のOFF動作だけ(第1制御態様または第2の制御態様の実行)を実行するか、前記オーガクラッチ(36)のOFF動作に加えて、穀粒排出が完了した後に横オーガ筒(57)をオーガレスト(83)の位置まで復帰させる動作を実行するかを選択するものである。このように後者の制御を実行すると、オペレータは穀粒排出作業の開始のためのスイッチ操作のみ行えば、その排出作業後の横オーガ筒(57)を収納位置まで復帰させるという作業も自動的に実行され、穀粒排出作業が至極簡便になる。 【0025】以上は、オペレーターが運転室(32)の操縦部(81)において、横オーガ筒(57)を制御する実施態様について説明したが、排出オーガ先端に制御装置を設けて、オペレーター或いはそれ以外の作業者が前記制御装置をコンバイン(1)上、或いはトラックの荷台で操作可能なオーガ先端操作制御装置について、図9に基づいて説明する。排出オーガ(28)先端側に制御装置としての操作ボックス(28a)を設けて、該ボックス(28a)には、排出オーガ位置調整レバーとして、上昇スイッチ(91')・下降スイッチ(92')、左旋回スイッチ(93')・右旋回スイッチ(94')からなるクロス操作レバースイッチ(28b)、及び排出オーガクラッチ(36)の動力接続を継断させる排出オーガクラッチONスイッチ(95')・排出オーガクラッチOFFスイッチ(96')からなる排出オーガクラッチスイッチ(28c)がそれぞれ設けられている。 【0026】上記の制御装置を有する排出オーガの先端側操作の実施例1及び実施例2を、図8乃至図10に基づいて説明する。トラック等の穀粒運搬車にオーガ排出作業を行うに際して、運搬車上の作業者が排出オーガ先端側の操作ボックス(28a)に設けられた排出オーガクラッチスイッチ(28c)を「入」に操作すると、コントローラ(82)は前記スイッチ(28c)の入力信号を検出して、エンジン制御コントローラ(100)に信号を出力する。前記エンジン制御コントローラ(100)は、既に操縦部(81)の操作パネルに設けられたエコノミーモード切替スイッチ(図示せず)が「自動」(アイソクロナス制御)状態にあるので、エンジン回転数を定格回転(2600rpm)に維持した状態が保たれている。 【0027】このように定格回転を維持した状態で、穀粒運搬車上の作業者が排出オーガ(28)の位置を微調整する際、排出オーガクラッチ(36)のOFFスイッチ(96')を入れて、オーガ上昇スイッチ(91')或いはオーガ下降スイッチ(92')、さらにはオーガ左旋回スイッチ(93')或いはオーガ右旋回スイッチ(94')の操作に応じて、オーガ上昇ソレノイド(111)或いはオーガ下降ソレノイド(112)、さらにはオーガ左旋回ソレノイド(113)或いはオーガ右旋回ソレノイド(114)を作動して、排出オーガ(28)の位置微調整を実行し、該オーガが所定位置に位置決めされた時点でオーガ先端側操作ボックス(28a)のオーガクラッチONスイッチ(95')を入れてオーガ排出作業を開始する。上記の操作の頻繁の繰り返しに対しても、オーガ先端側操作であることをコントローラ(82)が検出しているので、エンジン回転数を定格回転に維持しながら、オーガ操作による負荷の変動に応じて出力を増減することができ、従来のようにエンジン回転数が低回転に落ちて、オーガ上昇速度が遅くなるという不都合は解消された。(実施例1) 【0028】また、アイソクロナス制御実行中において、コントローラ(82)がクロス操作レバースイッチ(28b)、排出オーガクラッチスイッチ(28c)の何れからも排出オーガ(28)を操作する信号が入力がされていないことを検出すると、コントローラ(82)内に収納されたタイマー等の遅延回路が作動してエンジン制御コントローラ(100)に指令出力を発信してエンジン回転を低速に制御する(実施例2)。 【0029】以上の排出オーガ側先端部材による制御の実施例1及び実施例2をフローチャートに基づいて説明する。スタートに続き、定回転制御実施を具体的に指令制御するために、操縦部(81)の操作パネルに設けたエコノミーモード切換えスイッチ(図示せず)をONして、入っている場合には(S1:YES)、図9に示す排出オーガ(28)先端に設けた操作ボックス(28a)上のオーガクラッチスイッチ(28c)の出力信号をコントローラ(82)が検出し、オーガ先端操作であることを判別して(S2:YES)、本機側での運転室(32)の操縦部(81)の各種操作スイッチ回路及びシフト機構より優先すると共に操縦部のパイロットランプに表示し或いはブザー等で警告する。そして、排出オーガ先端操作に切替わったことを確認してコントローラ(82)の出力信号に基づいて、エンジン回転数を2600rpmの定格回転数に維持しながら、出力アップが可能な制御モード(アイソクロナス制御モード)を実行する。 【0030】また、前記実施例1におけるステップS2において、オーガ先端操作ではないと検出した場合には(S2:NO)、穀粒排出作業後の横オーガ筒が収納位置まで復帰する遅延時間経過であるか否かを判別して(S4)、遅延時間経過後であれば(S4:YES)、エンジン回転をアイドリングに実行(S5)してリターンする。一方、遅延時間経過していない場合にも(S4:NO)、リターンする。 【0031】さらに、実施例3を図11に基づいて説明する。実施例1及び2と同様に、アイソクロナス制御において、排出オーガ先端側の操作部材が操作されていることが検知された場合、排出オーガ(28)に設けられた回動ポテンションメータ式の昇降ポジションセンサ(89)により排出オーガ(28)の傾斜角を検出してコントローラ(82)に格納されているデータマップ又は計算式に基づいて、オーガ上昇ソレノイド(111)・オーガ下降ソレノイド(112)或いはオーガ左旋回ソレノイド(113)・オーガ右旋回ソレノイド(114)をバランスよく作動させて、排出オーガの動作速度を一定に維持することができる。 【0032】以上の実施例3をフローチャートに基づいて説明する。スタートに続き、定回転制御を実行するために、操縦部(81)の操作パネルに設けたエコノミーモード切換スイッチをONして(S1)、入っている場合には(S1:YES)、排出オーガ先端操作であることを検出判別すれば(S2:YES)、排出オーガの動作速度を昇降ポジションメータ(89)で検出して、駆動デューティを制御して(S3)、排出オーガの動作速度を一定に維持することができる。一方、エコノミーモード切換スイッチが入っていない場合(S1:NO)、或いは前記モードには入っているが(S1:YES)、排出オーガ先端操作でない場合(S2:NO)にはリターンする。 【0033】さらに、実施例4を図12に基づいて説明する。上記各実施例と同様に、アイソクロナス制御実行中において、排出オーガ先端側の操作部材が操作されていることがコントローラ(82)で検出された場合、排出オーガ(28)の昇降シリンダ(70)を駆動制御するパルス幅変調制御(PWM)用ソレノイドを有する比例電磁油圧切換弁操作で形成する高速応答電磁弁(80)によって、駆動パルスを変更して、昇降速度制御弁の開度を調節し、昇降シリンダ(70)の作動速度を調節して、排出オーガ操作に必要な一定動作速度を確保することができるように制御する。 【0034】以上の実施例4をフローチャートに基づいて説明すると、排出オーガ(27)の傾斜角を検出して、排出オーガ(27)の先端側操作部材が操作されていることが検出された場合、スタートに続き、定回転制御を実行するために、操縦部(81)の操作パネルに設けたエコノミーモード切換えスイッチをONして(S1)、入っている場合には(S1:YES)、オーガ先端操作であることを判別すれば(S2:YES)、排出オーガの昇降シリンダ(70)を駆動制御するパルス幅変調制御(PWM)用調速ソレノイドを有する比例電磁油圧切換弁で形成する高速応答電磁弁(80)によって、駆動パルスを変更して(S3)、昇降速度制御弁の絞り開度を調節し、昇降シリンダ(70)の作動速度を調節してオーガ操作に必要な一定動作速度を確保することができる。一方、エコノミーモード切換えスイッチが入っていない場合(S1:NO)、或いは前記モードに入ってはいるが(S1:YES)オーガ先端操作でない場合にはリターンする。 【0035】このように、定回転制御を実行するために、エコノミーモード切換スイッチをONして、オペレーター或いは他の作業者が、排出オーガの先端に設けた操作ボックスに触れることにより、運転席の各種操作機構或いは操作回路を遮断して、オーガ先端操作が優先される。その際、エンジン回転数は定格回転数としての2600rpmに維持されるので、従来のようにオーガ上昇速度が遅くなったり、延長オーガが装着された場合にオーガが上昇しないというような不都合は解消されると共に、エンジン回転数を固定化して使用することが可能になり、無駄な燃料消費が防げる等の利点がある。 【0036】 【発明の効果】以上のように、穀粒タンク内の穀粒を機外に排出するための排出オーガを有するコンバインにおいて、本発明の請求項1のものによれば、エンジン回転数を定格回転数に維持できるので、オーガ排出に必要な動作速度が確保でき、頻繁なエンジン回転数変化による不快感を防止することができる。また、請求項2のものによれば、遅延時間を設けたので、頻繁なエンジン回転数変化による不快感を防止することができる。さらに、請求項3のものによれば、昇降ポジションメータを利用したので、簡単な構成でコストの安い制御装置が得られる。またさらに、請求項4のものによれば、昇降駆動パルスを用いるので、確実な動作速度が得られ誤動作が防止できる等の効果を奏するものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月13日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】渡邊 敏
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| 【公開番号】 |
特開平11−225537 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月24日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−30778 |
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