| 【発明の名称】 |
2畦ビート収穫機 |
| 【発明者】 |
【氏名】毛利 剛
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| 【要約】 |
【課題】2畦堀取りにおいて茎葉の混入しないビートを収穫する。
【解決手段】トラクタに牽引される台車フレーム1の前半部下方に、先端が低く後端を高く配設した2畦を堀取る下部コンベヤ4の上方に上部コンベヤ5を配設する。下部コンベヤフレーム14の中間部両側に後端部を固着し前方へ油圧を介し上下動自在にサブフレーム15を突設する。サブフレーム15の前端部に外向き回転の前方左茎葉クリナー16と前方右茎葉クリーナ17を配設し、サブフレーム15の右側中間部から次に堀取る2畦上に臨む側方茎葉クリーナ35を斜め前方に突設する。台車フレーム1の中間部を横断し下部コンベヤ4の後端部に対面させ、所定間隔を介し交互に配設する揺動ばね線70と揺動棒73および前記揺動ばね線70、揺動棒73の前下方に水平に横架した茎葉引込みローラ99とから成る茎葉分離装置13を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】トラクタに牽引される台車フレームと、この台車フレームの前半部下方に先端が低く後端を高く配設した2畦を堀取る下部コンベヤと、この下部コンベヤの上方に配設した上部コンベヤと、下部コンベヤフレームの中間部両側に後端部を固着し前方へ突設するとともに、油圧を介し上下動自在に設けたサブフレームと、前記サブフレームの前端部に設けた外向き回転の前方左茎葉クリナーと前方右茎葉クリーナと、前記サブフレームの右側中間部から斜め前方に突設し次に堀取る2畦上に臨ませた側方茎葉クリーナと、前記台車フレームの中間部を横断して前記下部コンベヤの後端部に対面させ、所定間隔を介し交互に配設する揺動棒および揺動ばね線と、前記揺動棒と揺動ばね線の前下方に水平に横架した茎葉引込みローラとから成る茎葉分離装置と、前記台車フレームの後端部に垂直に立設した角形昇降装置と、前記下部コンベヤの後端部下方に設け後半部が前記角形昇降装置の下半部に挿入された後送コンベヤと、前記茎葉分離装置より前方において台車フレーム上に載置した側方傾動自在な排出装置付タンクと、前記角形昇降装置の上部中央から前方に突設し端末部を前記排出装置付タンク上方に臨ませた前送コンベヤとを備えたことを特徴とする2畦ビート収穫機。 【請求項2】前記茎葉分離装置の揺動棒と揺動ばね線が、下方に凹湾曲突出部を形成し、揺動棒が上方の後方突出部に移動自在にウエイトを取付けている請求項1記載の2畦ビート収穫機。 【請求項3】前記茎葉引込みローラが、四角形パイプの長手方向四面に沿ってそれぞれ長方形のゴム板を取付けたものである請求項1記載の2畦ビート収穫機。 【請求項4】前記角形昇降装置が、ほぼ角形の昇降コンベヤフレームを前後に併設し、前側を台車フレームの後端部に垂直に固定し、スラット状の昇降コンベヤを前記昇降コンベヤフレームの内側に沿って後方視時計回り回転に周設するとともに、前記昇降コンベヤの回動方向と直交に複数のビート保持腕を所定間隔に立設し、前記昇降コンベヤフレームの上部中央に前記前送りコンベヤの始端部を水平に取付け、前記ビート保持腕の先端と小間隙を介し前記昇降コンベヤの垂直上昇部に対向して上昇し、上部で右方に変向して前記前送りコンベヤの左側上方に臨み、ついで下向きに変向する前記昇降コンベヤと同幅の内回り昇降コンベヤを備えた請求項1記載の2畦ビート収穫機。 【請求項5】台車フレームが、後半部を横断する車軸の両端末に進行方向に沿って車輪連結バーを固着し、この車輪連結バーの前端部と後端部にそれぞれ縦軸周りに回動自在にコ形ブラケツトを枢着し、このコ形ブラケツトの外側にそれぞれ取付ける車輪を、前後直列状に畦間を走行するものに配設し、前記前後のコ形ブラケツトの中間部に前記車輪連結バーと平行に連杆の両端を枢着し、前記車輪連結バーの中間部に一端を枢着し、一方のコ形ブラケットに他端を枢着した複動形油圧シリンダを配設した請求項1記載の2畦ビート収穫機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、茎葉のタッピングと堀取りを分離した2段階作業方式における堀取り用の2畦ビート収穫機に関する。 【0002】 【従来の技術】ビートの収穫作業において、第1段階でビートの頭部茎葉・冠部を切断除去するタッピングを行い、第2段階で茎葉の除去を行いながら地中の根部(以下、ビートという)を堀取り、土砂分離後タンクに一時貯留する2ステージ収穫方式が実施されている。 【0003】この方式の1畦用収穫機として、トラクタで牽引される台車フレームの下方に、先端部に堀取刃を設けた下部コンベヤと、この下部コンベヤの上方に配設する上部コンベヤとを、先端が低く後端を高く一対に配設し、前記下部コンベヤの後部下方に後送コンベヤを設け、前記台車フレームの前進方向右側に次に堀取る畦上に臨む茎葉クリーナを備え、前記台車フレームの後端部に前記後送コンベヤからビートを受け揚上する環状回転昇降装置を立設し、前記環状回転昇降装置の上部に設けた前方送りコンベヤの端末部下方に、排出装置付タンクを前記台車フレームの中間部上面に載置したものが知られている。 【0004】ところで、ビートに茎葉が混じると値引きの対象になる。したがって、茎葉の混じらないビートを収穫しなければならない。上述した1畦用収穫機は、右側の中間部に設けた茎葉クリーナが、堀取りと同時に次に堀取る畦上に置かれた茎葉を堀取り幅だけ左側に移動させるので、次の堀取り時にビートとともに茎葉を堀上げることがない。したがって、順次に1畦を収穫する場合、茎葉の混じらないビートを収穫するには何等問題がなかった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、収穫能率を上げるため、2ステージ方式で2畦を収穫する場合、堀取り幅はビートの畦間(通常66cm)から約90cmが必要である。2畦を掘り取りながら次に掘り取る右側2畦の茎葉を、茎葉クリーナによつて左側によせる場合、堀取り中の畦の右側1畦分の茎葉を左側に寄せることはできるが、さらに右側の1畦分の茎葉を堀取り幅の左方に寄せるには、1m以上の茎葉移動が必要であり、これはほとんど不可能とされていた。即ち、2畦収穫の場合、茎葉を堀取り幅から除去できないので、茎葉が混じらないビートの堀取りができないという問題点があった。本発明における課題の一つは、茎葉の混入を防止できる2畦用ビート収穫機を提供することである。 【0006】また2畦収穫になると必然的に排出装置付タンクの容量が大きくなり、タンクの高さが高くなる。タンクの高さが高くなると、ビートの揚上高を高くするため、環状回転昇降装置の直径を大きくしなければならない。そうすると、円形の環状回転昇降装置の横幅も大きくなり、圃場端末における回行や路上走行に不具合を生じる。したがって、本発明におけるもう一つの課題は、高さを高くしても横幅が大きくならない昇降装置を備えた2畦用ビート収穫機を得ることである。 【0007】さらに、2畦収穫は一時貯留用の排出装置付タンクに収容されるビートの重量が大きくなる。したがって、台車フレームを支持する車輪が左右1輪ずつでは、圃場における沈下を防止することができない。したがって、これを回避するには、畦間を走行する車輪を直列状に2輪ずつ左右に配設すればよい。しかし、この車輪配置は、収穫機の小回り性能を低下させるという問題点がある。本発明は、台車フレームの左右に直列状に2輪ずつを配置しても、小回り性能が低下しない2畦用ビート収穫機を得ることも目的としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】茎葉の混じらない2畦ビート収穫機を提供するために、まず、トラクタに牽引される台車フレームの下方に、先端部両側に堀取刃を設け2畦を堀取る下部コンベヤと、この下部コンベヤの上方に上部コンベヤを、先端が低く後端を高く一対に配設する。そして、サブフレームを下部コンベヤフレームの中間部両側に後端部を固着し前方へ突設するとともに、油圧を介し上下動自在に設ける。前記サブフレームの前端部に外向き回転の前方左茎葉クリナーと前方右茎葉クリーナと、前記サブフレームの右側中間部から斜め前方に次に堀取る2畦上に臨ませた側方茎葉クリーナを突設する。前記台車フレームの中間部を横断し前記下部コンベヤの後端部に対面させ、所定間隔を介し交互に配設する揺動棒と揺動ばね線および前記揺動棒と揺動ばね線の前下方に水平に横架した茎葉引込みローラとから成る茎葉分離装置を設ける。また、前記台車フレームの後端部に角形昇降装置を垂直に立設する。前記下部コンベヤの後端部下方に、後半部が前記角形昇降装置の下半部に挿入された後送コンベヤを設ける。前記茎葉分離装置より前方において台車フレーム上に側方傾動自在に排出装置付タンク載置する。さらに前記角形昇降装置の上部中央から前方に突設し端末部を前記排出装置付タンク上方に臨ませた前送りコンベヤを備えるものにした。 【0009】また前記茎葉分離装置の揺動棒と揺動ばね線を、下方に凹湾曲突出部を形成し、揺動棒が上方の後方突出部に移動自在にウエイトを取付けているものにし、前記茎葉引込みローラを四角形パイプの長手方向四面に沿ってそれぞれ長方形のゴム板を取付けたものにした。 【0010】前記角形昇降装置を、ほぼ角形の昇降コンベヤフレームを前後に併設し、前側を台車フレームの後端部に垂直に固定し、スラット状の昇降コンベヤを前記昇降コンベヤフレームの内側に沿って後方視時計回り回転に周設するとともに、前記昇降コンベヤの回転方向と直交に複数のビート保持腕を所定間隔に立設し、前記昇降コンベヤフレームの上部中央に前記前送りコンベヤの始端部を水平に取付け、前記ビート保持腕の先端と小間隙を介し前記昇降コンベヤの垂直上昇部に対向して上昇し、上部で右方に変向して前記前送りコンベヤの左側上方に臨み、ついで下向きに変向する内回り昇降コンベヤを昇降コンベヤと同幅に備えたものにした。 【0011】2畦同時堀取りによって排出装置付タンクへのビートの収容量が増加する。この重量による台車フレームの圃場における沈下を防止するために、台車フレームの後半部両側に前後直列状に畦間を転動する車輪を配設した。すなわち、台車フレームの後半部を横断する車軸の両端末に進行方向に沿って車輪連結バーを固着し、この車輪連結バーの前端部と後端部にそれぞれ縦軸周りに回動自在にコ形ブラケツトを枢着し、このコ形ブラケツトの外側にそれぞれ車輪を取付けた。また、前記車輪配置によって、本発明の2畦ビート収穫機の小回り性能を低下させないために、前記前後のコ形ブラケツトの中間部に前記車輪連結バーと平行に連杆の両端を枢着し、一端を前記車輪連結バーの中間部に枢着し、他端を一方のコ形ブラケットに枢着した複動形油圧シリンダを配設した。 【0012】 【発明の実施の形態】ビートは通常畦間約66cmで栽培される。したがって、2畦収穫のために、幅を90cmで先端部の左右に堀取刃を設け、堀取ったものを後方斜め上方へ搬送する下部コンベヤと上部コンベヤを一対にし、前端部を低く後端部を高く台車フレームの中央部下方に配設する。下部コンベヤと上部コンベヤは、搬送中に土砂を落下できるスラットコンベヤにする。前記台車フレームは、前端部にトラクタのヒッチに連結される上下、左右に旋回自在なヒッチ体を備え、横幅を下部コンベヤの幅より若干大きくし、前端部が閉じた平面視コ形に枠組する。そして、本発明の2畦ビート収穫機が圃場において沈下しないように、台車フレームの後半部両側に畦間を走行する車輪を前後直列に配置する。 【0013】前記下部コンベヤは、両側に下部コンベヤフレームを設け、この下部コンベヤフレームの中間部両側面に、コ形枠体に形成するサブフレームの開口側の両端末部を固着し、閉じた前端部を台車フレームの前端部下方に突設する。そして、サブフレームと下部コンベヤを一体に上昇させるため、サブフレームの両側中間部と台車フレームの両側面との間に単動形油圧シリンダを設ける。すなわち、前記単動形油圧シリンダのピストンを縮退すると、サブフレームとともに下部コンベヤの前端部が上昇し、堀取刃が地表より上昇する。油圧を抜くと、下部コンベヤ、サブフレーム等の重量により単動形油圧シリンダのピストンが延伸し、堀取刃が地中のビートを堀取ることができるようにした。 【0014】堀取るビートに茎葉が混じらないようにするために、前記サブフレームの前端部に、堀取る畦の上方を回転する左茎葉クリーナおよび右茎葉クリーナを、サブフレームの降下によって畦上の茎葉に接するように設けた。茎葉クリーナは公知のゴムビータであり、ともに下側が内方から外方に回転し、茎葉を堀取る畦の外側に移動するものである。また、ビートを堀取りながら次に堀取る2畦の茎葉をビートの頭部から移動させておくため、前記サブフレームの右側中間部から斜め右前方に側方茎葉クリーナを高低調節可能に突設した。 【0015】側方茎葉クリーナは、中央に1個、その左右に1個ずつのゴムビータを配設する。そして、右端のゴムビータを、現在堀取り中の右側畦から2列目の畦(次に堀取るとき右側の畦になる)の茎葉を若干右方に寄せるように、後方視反時計回りに回転させる。中央とその左のゴムビータは次に堀取るとき左側になる畦の茎葉を左側に寄せ、ビートの頭部を露出させるように、後方視時計回りに回転させる。 【0016】前述した左右の前方茎葉クリーナによって堀取る畦上の茎葉が除かれるが、まだ若干の茎葉が下部コンベヤと上部コンベヤでビートとともに後方上部へ搬送される。この茎葉を除くために、茎葉分離装置を下部コンベヤの後端末部と対面させて設けた。この茎葉分離装置は、下部コンベヤで搬送された搬送物を、揺動棒と揺動ばね線を交互に配設して一旦せき止め、下部コンベヤ後端末部の下方に水平に横架した茎葉引込みローラの先端部で茎葉を引込み、地上に落下させるものである。 【0017】前記揺動棒は、台車フレーム上に水平に横架された直軸回りに前後に揺動し、下方突出部が凹湾曲状である。揺動ばね線はコイルねじりバネであり、前記直軸の後方に直軸と平行に横架した揺動ばね線取付軸に取付けられ、下方突出部が凹湾曲している。揺動棒と揺動ばね線の前記凹湾曲部がポケット状になり、下部コンベヤの搬送物を一時せき止めるのである。茎葉引込みローラは、四角形パイプの長手方向の四面にゴム板を平行に取付け、回転によって前記ゴム板の外端縁で茎葉を引込み地上に落下させるようにした。 【0018】下部コンベヤの後端部下方には、スラット状の後送コンベヤを後方へ水平に設け、後送コンベヤの端末部にコンベヤ面に弾接する選別ローラを斜設する。選別ローラは、前方下向きに強制回転され、ローラに当るビートをコンベヤの外側に落下させる公知のものである。また選別ローラは、搬送物中に茎葉があるとこれを引込んで後方へ通過させるのである。前記後送コンベヤから外側に落下するビートを受け、上方へ搬送する角形昇降装置を、台車フレームの後端部に垂直に立設する。角形昇降装置は、昇降コンベヤフレームをほぼ四角形に枠組をし、その内周に沿ってスラット状の昇降コンベヤを後方視時計回り回転に張設する。さらに前記昇降コンベヤには、回転方向と直交に複数のビート保持腕を並べて突設したものを所定間隔に配設する。角形昇降装置は、中央上部に前送りコンベヤを前方突出に設け、中央下部に前述の後送コンベアの後半部が挿入されている。 【0019】また、角形昇降装置の後面視左側に昇降コンベアと同じ幅に内回り昇降コンベヤを設ける。この内回りコンベヤは前記昇降コンベヤの垂直上昇部と対向する垂直上昇部が右方に変向し、さらに前記前送りコンベヤの左側上部で下方に変向し、昇降コンベヤと同速度で回転するものである。内回り昇降コンベヤの前記垂直上昇部が右方に変向する部分は、昇降コンベヤが垂直に上昇したビートが落下する部分であり、内回り昇降コンベヤの下方変向部分では、右方に搬送されたビートが前記前送りコンベヤに落下するのである。 【0020】前述した台車フレーム上に、排出装置付タンクを茎葉分離装置の前方に側方傾動自在に載置する。排出装置付タンクは、右側を開口した四角形の箱に形成し、前後の右側に断面U形の排出エレベータ基部の下端部を外嵌し、排出エレベータ傾動中心軸を介し起倒自在に枢着する。排出装置付タンクを側方傾動自在に設けるには、台車フレーム上面の正面視左側に、排出装置付タンクの長さより若干大きな間隔を介しタンク傾動ブラケツトを前後に併設する。このタンク傾動ブラケツトの間に排出装置付タンクを嵌入し、左下端部を傾動ブラケツトに枢着する。さらに台車フレームの正面視右側と排出装置付タンクの右側の間に単動形油圧シリンダを前後に配設し、単動形油圧シリンダの延伸によって排出装置付タンクが傾動中心軸回りに右上がりに傾動し、油圧を抜くと自重でタンクが水平に復帰する構成である。 【0021】断面U形の排出エレベータは、排出装置付タンク右側の前後に基部両側が枢着されている。そして、排出装置付タンクの前後中間部と排出エレベータ下部枠の前後中間部との間に単動形油圧シリンダを配設し、単動形油圧シリンダの油圧を抜くと、自重でピストンが延伸し、排出エレベータ傾動中心軸回りに排出エレベータが正面視右側方に倒れ、単動形油圧シリンダのピストンを油圧で縮小すると、排出エレベータ傾動中心軸回りに起立する構成である。また排出装置付タンク内の左端部下方の内側と排出エレベータの先端部内側の間にフロアコンベヤを巻きかけ、排出エレベータ下方枠の先端部に設けた油圧モータで上面を右方に走行させ、排出装置付タンクからビートを排出するようにした。排出装置付タンクおよび排出エレベータは側面に金網を張設し、底面を隙間が右方に沿った底面に形成した。 【0022】前述した前後直列に配置した車輪がまくら地等で小回りが可能なように、複動形油圧シリンダを用い車輪の向きを変換するようにした。すなわち、台車フレームの後半部を横断する車軸の両端末に進行方向に沿って車輪連結バーを固着し、この車輪連結バーの前端部と後端部に、それぞれ縦軸周りに回動自在なコ形ブラケツトを平行に設け、このコ形ブラケツトの外側に車輪を回動自在に取付け、前記前後のコ形ブラケツトの中間部に両端部を枢着した連杆を前記車輪連結バーと平行に設ける。前記車輪連結バーの中間部および一方のコ形ブラケットに、それぞれ複動形油圧シリンダの一端および他端を枢着し、前記複動形油圧シリンダの延伸、縮退により一方のコ形ブラケツトを縦軸回りに回動し、その回動を前記連杆でもう一方のコ形ブラケツトに伝え、左右の車輪を同じ角度に変向させるものにした。 【0023】 【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。なお、以下の説明における左右の表示は、断わらない限り前進方向に見ての表示である。図1において、1は台車フレームであり、2畦のビートを堀取るため、幅約1.2m、長さ約3.4mの前端部が閉じた平面視コ形に角パイプで形成し、後半部の左右にそれぞれ直列状に並設した車輪2、2によって支持されている。車輪2、2の輪距は、2畦または4畦を跨ぐように台車フレーム1の左右に等分にはね出している。車軸2Aは、両端末が車輪2、2を連結する車輪連結バー2Bの中央部にそれぞれ固着されている(図8参照)。 【0024】車輪2、2を直列状に並設した本収穫機の小回り性能を良くするため、前後の車輪2、2を油圧を介し左右に向きを変えるようになっている。すなわち、図2、図8を参照して説明すると、車輪2、2を回転自在に外側に装着するコ形ブラケツト2Cの内側端末部を、車輪連結バー2Bに縦軸回りに枢着2D、2Dする。枢着2D、2Dの外側に車輪連結バー2Bと平行にコ形ブラケツト2C、2Cへの枢着2E、2Eを介し連杆2Fを取付ける。複動形油圧シリンダ2Gを車輪連結バー2Bの中間部に基端部を枢着2Jし、ピストン先端部を後方のコ形ブラケツト2Cに枢着2Hする。このとき、ピストンストロークの中間位置で、前後の車輪2、2が直進方向に沿うようにする。そして、ピストンを縮退すると、後方の車輪2が枢着2D回りに右に向くとともに、連杆2Fによって前方の車輪2が後方の車輪2と同じ角度だけ右に向く。ピストンを伸ばすと、同様にして前後の車輪2、2が左に向きが変わる。左側の車輪2、2も、図8に示すように、全く同じ構成である。 【0025】図1において、トラクタで牽引するために、台車フレーム1の前端部には、上下、左右に旋回するヒッチ体3を突設している。また台車フレーム1の中央部下方には、幅約90cmの下部コンベヤ4と上部コンベヤ5とを、ビートを搬送する間隔を介し台車フレーム前端部の若干後方から中央部の間に、前端部を低く後方を高く配設する。下部コンベヤ4は堀上げられた土を落下するように、左右対向に併設したベルトの間に棒を格子状に横架した公知のスラット形態のものである。上部コンベヤ5も下部コンベヤと同一形態である。下部コンベヤ4の前端部両側には、プラウ刃板形態の左堀取刃6と右堀取刃7とが、下部コンベヤフレーム14の両側前端部に左右に対向し、内向きに突設されている。 【0026】8は、台車フレーム1の後端に垂直に立設した角形昇降装置であり、9は下部コンベヤ4の後端部から落下するビートを受け後方へ水平に搬送する後送コンベヤである。後送コンベヤ9の後半部は前記角形昇降装置8の下半部中央に挿入されている。さらに角形昇降装置の上部中央には、前送りコンベヤ10が前方突出に設けられている。11は排出装置付タンクであり、角形昇降装置8の前方に設ける後述の茎葉分離装置13の前方において、台車フレーム1の上面に左側方へ傾動自在に載置されている。12は、排出装置付エレベータの左側に起倒可能に設けた排出エレベータである。前記前送りコンベヤ10は、端末部を排出装置付タンク11の上方に臨ませている。 【0027】図1の一部を拡大した図2も参照してさらに説明すると、14は、下部コンベヤ4の両側に設けた下部コンベヤフレームであり、15は、前端部が閉じた平面視コ字状の枠体から成るサブフレームである。サブフレーム15は、開いた後端部を左右の下部コンベヤフレーム14の後半部に固着し、閉じた前端部を斜め上向き前方へ突設している。16は前方左茎葉クリーナ、17は前方右茎葉クリーナであり、台車フレーム1の前部下方にビートの畦間寸法を隔てて設けられている(図10参照)。前記の前方左茎葉クリーナ16、前方右茎葉クリーナ17は、サブフレーム15の前端部に吊下げ状に固定された正面視L形のミッション18の前面に設けられ(図10参照)、回転時に遠心力で外方へ突出する公知のゴムビータである。 【0028】下部コンベヤフレーム14の中間部とサブフレーム15の後半部とは、連結片19で結合されている。サブフレーム15の前端部外方には、左右の定規輪20をそれぞれ支杆21によって高低調節自在に設けている。22は下部コンベヤ4を昇降するための単動形油圧シリンダであり、台車フレーム1の中間部両側にそれぞれ配設する。単動形油圧シリンダ22は、上端部を台車フレーム1に枢着し、ピストンの下端部をサブフレーム15の後半部に枢着し、ピストンを縮退したときに下部コンベヤフレーム14とサブフレーム15が一体に上昇するとともに、左堀取刃6、右堀取刃7が地表から上昇するように設けられている。また油圧を抜くと堀上げ下部コンベヤ4等の重量によってピストンが自動的に延伸し、左堀取刃6、右堀取刃7が地中にささり込んでビートの堀取りができるようになっている。 【0029】上部コンベヤ5は、左右に上部コンベヤフレーム23を設け、上部コンベヤフレームの中間部をチエーン24で台車フレーム1の両側に吊下げ、下部コンベヤ4との間隙を調節するようになっている。25は案内板であり、上端部が台車フレーム1の両外側面に固着され、中間部から下方が連結片19に摺接し、サブフレーム15、下部コンベヤ4の横揺れを防止するようになっている。 【0030】図1において、ヒッチ体3はヒッチ中央体26の後端部に垂直に固着したコ字金具27を台車フレーム1の前部中央に外嵌し、コ字金具27と台車フレーム1の前部中央とを連通する縦ピン28で左右に回動自在に連結されている。またフレーム1の前端部左側に突設したブラケツト29の先端部と、ヒッチ中央体26の中間部に突設したブラケツト30の先端部に、複動形油圧シリンダ31の両端部をそれぞれ枢着し、複動形油圧シリンダ31の延伸、縮退によってヒッチ体3を縦ピン28回りに旋回させるようになっている(図8参照)。 【0031】またヒッチ中央体26の前端部から前方に平行四辺形リンク32を設け、トラクタの牽引ヒッチに連結する連結金具33を前記平行四辺形リンク32の前端部に水平に固着している。さらに平行四辺形リンク32の後部リンクの上端部と前部リンクの上端部との間に2本の複動形油圧シリンダ34の両端部をそぞれ枢着し、複動形油圧シリンダ34によって平行四辺形リンク32を作動させ、連結金具33を昇降させるようになっている。そして、連結金具33を牽引トラクタのヒッチに連結し、複動形油圧シリンダ34を延伸して連結金具33を下げると、トラクタのヒッチを支点に台車フレーム1の前端部が上昇し、左右の堀取刃6、7がビート畦を越えることができるようになっている。3Aは駐機用のスタンドであり、平行四辺形リンク32の前方リンクに着脱自在に取付けられている。 【0032】35は側方茎葉クリーナであり、サブフレーム15の右側中間部から台車フレーム1の斜め右前方に突設している(図8、図10参照)。36はミッションであり、サブフレーム15に取付けた高低調節装置37の下部に斜め右前方に向けて固定されている。高低調節装置37は、ねじクランクによりミッション36の高低を調節するようなっている。ミッション36には、前面に中央ゴムビータ38を堀取り中の右側の畦から右方1畦目に中心を合わせて設け、ミッション36の後面には中央ゴムビータ38から畦間隔の約1/2を隔てて左側ゴムビータ39および右側に1畦を隔てて右側ゴムビータ40を設けている。 【0033】ミッシヨン36によって、図15に示すように、中央ゴムビータ38がビート畦C上のタッピングされた茎葉Lを矢印c方向に移動するように回転される。左側ゴムビータ39は、中央ゴムビータ38が移動した前記茎葉Lをd方向へ移動し、ビートの頭部をあらわすように回転される。右側ゴムビータ40は、ビート畦D上の茎葉Lを進行方向右側(図中のe矢印方向)へ移動するように回転される。図15中、A、Bは堀取り中の畦、C、Dは次回堀取りの畦である。Fは前進方向、Rはビート、Lはタッピングされた茎葉である。 【0034】次に図3も参照し、下部コンベヤ4、上部コンベヤ5の回転機構を設明する。41は垂直な左側軸受板であり、上縁が台車フレーム1の左側後半部下面に固着されている。図9の42は右側軸受板であり、台車フレーム1の右側に左側軸受板41と対向に垂設されている。そして、左側軸受板41および右側軸受板42の中間部に、それぞれ下部コンベヤ駆動段鎖歯車43およびコンベヤ原動鎖歯車44(図9参照)を左右に対向させ、下部コンベヤ駆動軸45に固定している。コンベヤ原動鎖歯車44は、牽引トラクタのPTOで駆動される後述の回転機構を介し側面視で反時計回りに回転するようになっている。 【0035】またコンベヤ駆動段鎖歯車43の斜め上前方に、台車フレーム1の左側面を介し遊鎖歯車46、48、上部コンベヤ駆動鎖歯車47を軸支している。そしてチェーン49を下部コンベヤ駆動段鎖歯車43の小鎖歯車から順次に遊鎖歯車46の上面部、上部コンベヤ駆動歯車47の下面部、さらに遊鎖歯車48の上面部へとS字状に巻きかけ、上部コンベヤ駆動鎖歯車47を下部コンベヤ駆動段鎖歯車43に対し逆回転させている。また上部コンベヤ駆動鎖歯車47に一端を固定した上部コンベヤ駆動軸50が、台車フレーム1を直交に横断し台車フレーム1の左側面に軸支51されている(図9参照)。 【0036】図2を参照して説明すると、下部コンベヤ4は、下部コンベヤ駆動軸45と左右の下部コンベヤフレーム14の前端部を直交に横断させて軸支した下部コンベヤ従動軸52とにそれぞれ固定した図示省略の左右の歯車に巻きかけられ、コンベヤ駆動段鎖歯車43の回転によって上面が後方へ走行するように回転されている。また上部コンベヤ5は、上部コンベヤ駆動軸50と左右の上部コンベヤフレーム23の前端部を直交に横断し軸支された上部コンベヤ従動軸53とに、それぞれ固定した図示省略の左右の歯車に巻きかけられ、上部コンベヤ駆動鎖歯車47の反時計回り回転によって下面が後方へ走行するように回転されている。 【0037】前記した茎葉分離装置13は、下部コンベヤ4の端末からビートとタッピングされた茎葉とが落下する際に、茎葉を引込んで地表に落下させるものである。図3ないし図7も参照し、その構成を説明すると、図6において、逆U形フレーム54は、下部コンベヤ4後端部の直上において台車フレーム1の上面に固定に横架されている。逆U形フレーム54の両端部より若干内方位置にそれぞれブラケット55、56を後方に突設し、その後端部にアーム57、57の前端部を重ね、この重ねた箇所に直軸58を逆U形フレーム54と平行に貫通し、直軸58回りにアーム57を回動自在に取付け、アーム57より突出した端末を抜け止め59している。左右のアーム57、57の内側間隔は約85cmである。直軸58には、左右のブラケツト55、56の内側に左から順次に回動片60、61、62および63が回動自在に外嵌されている。 【0038】64は揺動ばね線取付軸であり、一端を右側のアーム57に固着し、他端を左側のアーム57の後端部を貫通させ、突出する端末部をナット止め65し、直軸58と平行に設けている。揺動ばね線取付軸64には、中央部から左右対称位置に5個の揺動ばね線取付片66を前方斜め上向きに突設している。揺動ばね線取付片66は、図7に示すように、揺動ばね線取付軸64と平行に固着した軸部67の先端部にカラー68を外嵌し、止栓69で止めるようになっている。70は揺動ばね線であり、コイル部から一端を直線部にし、他端を下方へ長さ約50cmの凹湾曲部に形成したねじりコイルばねである。 【0039】揺動ばね線70は、コイル部を前記揺動ばね取付片66の軸部67に外嵌し、カラー68、止栓69で抜け止めされている。71は揺動ばね線着脱片であり、前後方向に揺動ばね線70の直線部を貫通させ、頂部に設けた止めねじ72で固定するようになっている。この揺動ばね線着脱片71は、揺動ばね線取付片66の前方に位置し、回動片60、61、62および63の上面に立設されている。揺動ばね線70は、左右のアーム57に近接した位置に1本ずつを配設し、その間に残り3本を等間隔に計5本が80cmの間に配設され、直線部を揺動ばね線着脱片71に挿通し、止めねじ72で固定されている。 【0040】73は揺動棒であり、直径16mmの鋼棒を前方から回動片60等に外嵌する湾曲部に折り曲げ、この湾曲部から下方に長さ約50cmの凹弧湾曲部と、上部後方に直線部を形成している。揺動棒73は、前記湾曲部を前方から回動片60、61、62および63にそれぞれ固着し、揺動ばね線70の配設間隔の中央部に配設するとともに、前記直線部を揺動ばね線取付軸64の上方を直交に通過し後方に突出されている。そして揺動棒73は、揺動に際し揺動ばね線着脱片71に固定された揺動ばね線70の弾力を受ける。 【0041】74はウエイトであり、長手方向中心部に揺動棒73の後方突出部が挿通し、位置調節自在に止めねじ75で固定されている。このウエイト74は、揺動棒73の凹弧湾曲部の後方旋回に対し抵抗となるものである。76はハンドル支持板であり、逆U形フレーム54の上面に後方に傾斜させ、左側のブラケット55の前方に立設されている。ハンドル支持板76の上端部に枢着された自在軸受77にねじ棒78が回動自在に支持され、ねじ棒78の下端部に螺合する雌ねじ筒体79の下端部を、揺動ばね線取付軸64の端末に回動自在に取付け、前述したナット止め65を共用し抜け止めをしている。 【0042】前記自在軸受77から上方に突出したねじ棒78の上端部にクランクハンドル80を固定し、クランクハンドル80を回転し雌ねじ筒体79を上昇または下降すると、揺動ばね線取付軸64が上昇または下降する。この上昇、下降によって揺動棒73の後方突出部が上昇または下降され、回動片60ないし63が前方または後方回りに回転し、揺動棒73の下方凹弧湾曲部が後方または前方に旋回するようになっている。以上のようにして揺動ばね線取付軸64に配設された5本の揺動ばね線70と、回動片60ないし63に先端部が固着された4本の揺動棒73は、下端部が後方から下部コンベヤ4の後端部に対向するとともに、下端部先端を同一の高さにして配設されている。 【0043】次に図3において、81は左側揺動軸受板であり、前部に設けた長透孔82を、左側軸受板41の前部下方に突設した揺動中心軸83に外嵌し、この中心軸回りに揺動自在に取付けている。そして長透孔82の後方にブラケツト84を縦方向に突設し、このブラケツト84を水平に貫通するボルト付軸受85の軸受部を揺動中心軸83に外嵌し、ブラケツト84を挟みボルト部に螺着するナット86、86でボルト付軸受85をブラケツト84に固定している。すなわち、ナット86、86を緩めボルト付軸受85をブラケツト84に出退すると、左側軸受板41に対する左側揺動軸受板81の取付位置を前後に調節できるのである。 【0044】左側揺動軸受板81は、後端部の上縁に固着した突片87を上下に貫通するアイボルト88に、突片87の下面に当接するナット89を螺着し、ナット89によってアイボルト88の突片87からの上方突出量を調節するようになっている。そして台車フレーム1に設けた突起91に上端部を係合するコイルスプリング90の下端を、前記アイボルト88の上端に差し込み、コイルスプリング90によって左側揺動軸受板81を弾性的に吊り上げている。また左側揺動軸受板81は、前記突片87の後方に固着した突片92の上面にクッションとしてゴム板93を貼着している。また左側軸受板41の後部にブラケツト94を前記突片92の上方に固着し、ブラケツト94を上下に貫通するボルト95をブラケツト94を上下に挟むナット96で固定し、ボルト95の下端面を前記ゴム板93に当接させている。すなわちブラケツト94から下方に突出するボルト95の突出量によって、左側揺動軸受板81の揺動中心軸83回りの回転上限を決めるようになっている。 【0045】図9において、97は右側揺動軸受板であり、右側軸受板42に揺動支持軸98で取付けられ、台車フレーム1の右側下方に左側揺動軸受板81とほぼ同じ高さに設けられている。図3において、99は茎葉引込みローラであり、ローラの中心を下部コンベヤ4の後端部中心の斜め下後方にし、前記左側揺動軸受板81と右側揺動軸受板97の内側に水平に軸支されている。図9の軸受100は、茎葉引込みローラ99の左軸101を軸支している。103は茎葉引込みローラ駆動鎖歯車であり、茎葉引込みローラ99の左軸101に固着され、左側揺動軸受板81の外側面に設けられている。 【0046】104は揺動鎖歯車であり、左側軸受板41に下端部を枢着105したアーム106の上端部に回動自在に枢着されるとともに、上面部を下部コンベヤ駆動段鎖歯車43の大鎖歯車の下部面よりも高位置にしている。またコイルスプリング107の下端部および上端部をそれぞれアーム106の中間部および左側軸受板41の前部上方のブラケツト108に取付け、枢着105を中心にしコイルスプリング107でアーム106を斜め上方に弾性的に引張っている。そしてチエーン109を、茎葉引込みローラ駆動鎖歯車103の後面部から下部コンベヤ駆動段鎖歯車43の大鎖歯車の下面部、揺動鎖歯車104の上面部を経て茎葉引込みローラ駆動鎖歯車103に巻きかけ、茎葉引込みローラ99を下部コンベヤ駆動鎖歯車43によって前方下向きに回転させるようになっている。 【0047】チエーン109の巻きかけは、左側揺動軸受板81が揺動中心軸83回りに上下動しても、揺動鎖歯車104のアーム106がコイルスプリング107の弾力を受けながら前後に揺動し、茎葉引込みローラ駆動鎖歯車103を支障なく回転させる。前述した茎葉引込みローラ99は、図4、図5に示すように、角パイプ110の両端面を閉塞しその中心部に左軸101、右軸102、を一線上に沿わせて突設している。そして角パイプ110の4面にそれぞれ沿わせた長方形のゴム板111を当て板112と止めねじ113で固定している。ゴム板111は厚さ5mm、当て板112の外縁から数mm突出し、その先端部が茎葉を引込むのである。茎葉引込みローラ99の回転径は、110mmないし120mmが好適である。また下部コンベヤ4の端末から落下するビートと茎葉から茎葉を引込むために、茎葉引込みローラ99の外周速度を下部コンベヤ4の走行速度の1.7倍程度速くしている。 【0048】図14は、以上の構成の茎葉分離装置の作用を説明するための模式右側面図である。すなわち、下部コンベヤ4と上コンベヤ5の間に挟まれて後方(矢印A)に搬送されるビートRと茎葉Lが、下部コンベヤ4の後端部から下方に落下する際に、揺動ばね線70と揺動棒73によって一時せき止められる。せき止めるとき揺動ばね線70と揺動棒73は、ビートRと茎葉Lに押されイ−ロ矢印に揺動する。その際、揺ばね線70と揺動棒73は、その弾力で細かく振動する。揺動ばね線70と揺動棒73の揺動と振動によって、ビートRと茎葉Lとに間隙が生じ、茎葉が下方に出る。この下方に出た茎葉を茎葉引込みローラ99の先端部が引込んで下方に落下させる。このとき、茎葉引込みローラ99を軸支している左側揺動軸受板81、右側揺動軸受板97(図9参照)が揺動中心軸83回りに後端部がハ−ニ矢印に細かく上下動し、茎葉引込みローラ99の茎葉引込み作用を活発にする。茎葉が下方に落下し分離されたビートは後送コンベヤ9に落下し、後方(B矢印)に搬送される。 【0049】図9において、動力の伝動系統を説明すると、114は牽引トラクタのPTOに接続する入力軸である。115は第1中間軸であり、ヒッチ中央体26の右側面に支持され、前端部が入力軸114に接続され、後端部に第2中間軸116を連結している。117は台車フレーム1の右側面に固設した逆転ミッションであり、第2中間軸116の後端部が接続され、図示略の内部歯車機構を介し前方に配設した前方茎葉クリーナ回転軸118を第2中間軸116と逆に回転させている。前方茎葉クリーナ回転軸118は、前端部がミッション18に接続され、前述した前方左茎葉クリーナ16、前方右茎葉クリーナ17をそれぞれ外方回りに回転させている。 【0050】119は第3中間軸であり、逆転ミッション117の後部からメインミッション120に動力を伝達している。メインミッション120は、車軸2Aに立設された台枠121上に固設され、後方出力軸から歯車機構を介し側方茎葉クリーナ回転軸122を回転するようになっている。側方茎葉クリーナ回転軸122の前端部は、前述したミッション36に接続され、その内部歯車機構(図示省略)を介し側方茎葉クリーナ35の各ゴムビータを回転するようになっている。 【0051】123は昇降コンベヤ駆動軸であり、前記メインミッション120の前方出力軸に接続された鎖歯車を介し回転され、昇降コンベヤ原動鎖歯車124を後方視で時計回りに回転している。125は昇降コンベヤ従動鎖歯車であり、チエーン126を介し昇降コンベヤ原動鎖歯車124から回転動力を受け、昇降コンベヤ8の下部右側に配設されたコンベヤ駆動輪(図示省略)を回転し、昇降コンベヤ8を後方視で時計回りに回転している。図9中、174は前送りコンベヤ囲い板、175は前送りコンベヤ10と後述の昇降コンベヤ163を駆動する図示省略の中間チエーンのチエーンカバーである。 【0052】次に本発明2畦ビート収穫機の正面図を示す図10を参照し、排出装置付タンク11を説明する。排出装置付タンク(以下、タンクと略す)11は、上面が開口しており、四角形枠体の上部に右側が傾斜している正面視台形の枠体を載せ、右側を開口するとともに、前、後面と左側面に金網を取付け、底面を台形フレーム1と直交する格子に形成している。そして、堀取り作業の中断を少なくし収穫能率を上げるため、内容積を9.5立方メートルにしている。 【0053】127はタンク傾動ブラケツトであり、下面を正面視で台車フレーム1の前半部左側に固着し、タンク11の前面下底部を傾動中心軸129で支持している。図9の128もタンク傾動ブラケツトであり、タンク傾動ブラケツト127と同形に形成し、タンク11後面の下底部を傾動中心軸129で支持している。そして、タンク傾動ブラケツト127、128は、両者の間にタンク11がはまり込む間隔を隔て、前後に対向し台車フレーム1上面に固設されている(図9参照)。 【0054】図10において、130はブラケツトであり、正面視でタンク11の前、後の下底部右側に下方突出に固着している。131はタンク傾動枠であり、下端部を前、後のブラケツト130の外側面にそれぞれ固着するとともに、タンク11の前、後面と排出エレベータ12の側壁を収容できる間隙を介し正面視で斜め左へ上昇し、タンク中間部で左方に水平に延び、タンク左側面と適当な間隙を介して設けられている。132はブラケツトであり、前記タンク傾動枠131の下方において台車フレーム1の右側面に前後に各1個突出している。133は単動形油圧シリンダであり、ブラケツト132に下端部を枢着134し、ピストンの上端部をタンク傾動枠131の前記左方斜め上昇部に枢着135し、タンク11の前、後方に1本ずつ配設している。そして、単動形油圧シリンダ133のピストンが最も縮退したときタンク11が水平になり、ピストンを伸ばすとタンク11が傾動中心軸129を中心に正面視で右側が上昇(図13参照)するように設けている。 【0055】136は排出エレベータ12を起倒するための複動形油圧シリンダであり、基端部をタンク傾動枠131の中間部上面に枢着138し、ピストン端末を排出エレベータ下方枠140の中間部外側に枢着137し、タンク11の前、後方にそれぞれ配設している。そして図13に示すように、複動形油圧シリンダ136のピストンを延伸すると、排出エレベータ12が正面視で右方に倒れるようになっている。排出エレベータ12は、排出エレベータ縦枠139の下端部に排出エレベータ下方枠140の基端部を固着したL形枠を両側に設け、排出エレベータ縦枠139の上端部と排出エレベータ下方枠140の端末部との間にパイプフレーム12Aを固設している。 【0056】前記パイプフレーム12Aは、排出エレベータ下方枠140の端末から垂直に立ち上げ、この立ち上げ部から排出エレベータ縦枠139に斜めに上昇する上辺部を形成している。排出エレベータ12は、両側面に金網を張り、さらに前、後方の排出エレベータ下方枠140の間に下部枠140と平行な格子を設けた底面を水平に設け(図1参照)、前述したように前記のタンク傾動枠131とタンク11の両側面との間隙に収まるようになっている。141はブラケツトであり、タンク11の前、後方の下底枠の正面視右側に突出させている。このブラケツト141の外面に内面を摺動自在に当接させた排出エレベータ下方枠140を、排出エレベータ傾動中心軸142を介しブラケツト141に連結し、排出エレベータ12が排出エレベータ傾動中心軸142回りに起倒自在に設けられている。 【0057】143はフロアコンベヤであり、タンク11と排出エレベータ12の下底部に掛け渡されている。すなわち、排出エレベータ下方枠140の先端部内側に横架した軸に配設したフロアコンベヤ駆動鎖歯車146、146と、タンク11の下底に正面視で左端内側に横架した軸に配設したフロアコンベヤ従動鎖歯車148、148とに掛け渡されている。フロアコンベヤ143には、前後に平行に設けたチエーンに断面L形の搬送バー149を所定間隔に横架している(図1参照)。144は、前側の排出エレベータ下方枠140の端末部に設けた油圧モータである。油圧モータ146の出力軸に固設した図示省略の鎖歯車とロアコンベヤ駆動鎖歯車146に巻かけたチエーン147によって、フロアコンベヤ143を上面が正面視で右方に走行するように回転させている。タンク11に収容されたビートをトラックに積替えるには、図13のように、タンク11を正面視右上がりに傾動し、排出エレベータ12を右方に倒し、フロアコンベヤ143によってタンク11からビートをトラッククの荷箱に積替える。 【0058】次に本発明2畦ビート収穫機の概略後面図である図11を参照し、角形昇降装置8を説明する。150は昇降コンベヤフレームであり、前側と後側のフレームを前後に約80cmの間隔を隔ててほぼ四角形に枠組している。昇降コンベヤフレーム150は、前側フレームを台車フレーム1の後端部の左右に固着したL形ブラケツト1AおよびL形ブラケツト1Bに固着し(図8参照)、地表と適当な間隙を介し垂直に立設している。また昇降コンベヤフレーム150は、左側の下端部を内方から斜めに上昇する傾斜部にし、ビートを次第に垂直に揚上する導入部にしている。151、152は横桁、153、154はブレースであり、昇降コンベヤフレーム150を補強している。 【0059】横桁151のほぼ中央部に前送りコンベヤ支持桁155、156を左右対向に立設し、その内側に前送りコンベヤ10の始端部を支持し、後面にビート落下防止板159を固設している。前後の昇降コンベヤフレーム150の上部左半分にビート落下防止板157を固設し、同じく左側の下部にもビート落下防止板158を固設している。前後の昇降コンベヤフレーム150に適当ピッチで外側転輪160および内側転輪161を配設し、右側上部にコーナ変向転輪162を軸支する。コーナ変向転輪162の軸支部は、昇降コンベヤ163のテンションローラとして左右に位置調節可能である。昇降コンベヤ163はスラット状であり、外側転輪160の内方と内側転輪161の外方の間およびコーナ変向転輪162の上面に巻きかけ、昇降コンベヤフレーム150の内側に周回自在に設けられている。 【0060】164はビート保持腕であり、線径4mmの鋼線をヘヤピン状に曲げ、中間部から先端部を昇降コンベヤ163の周回方向へ前傾させている。ビート保持腕164は、昇降コンベヤ163の周回方向と直交に内方へ密接状に高さ約22cmに突出させ、ピッチ約30cmで昇降コンベヤ163の全周に配設している(図12参照)。そして、ビート保持腕164は、後送コンベヤ9から昇降コンベヤ163に落下するビートを、先端の前傾部で保持し上昇させるのである。 【0061】165は内回り昇降コンベヤであり、ビート保持腕164で上昇されるビートを昇降コンベヤフレーム150内に落下しないように設けている。すなわち、昇降コンベヤ163の垂直上昇部と平行な上昇部をビート保持腕164の先端部と若干の間隙を介して対向させ、それから右方に変向させ、その端末部を前記前送りコンベヤ10の左側上方に臨ませたものである。内回り昇降コンベヤ165は、昇降コンベヤ163と同幅、同速度である。図中、166は内回り昇降コンベヤ駆動歯輪、167は同じく上部変向転輪、168は同じく下部変向転輪、169はテンション転輪である。以上の説明から明かなように、角形昇降装置8は、昇降コンベヤ163をほぼ四角形に周回する構成にしたので、その高さを大きくしても、横幅が大きくならないのである。 【0062】170は前方下向きに回転する選別ローラであり、後送コンベヤ9で後送されるビートを昇降コンベヤ163に落下させるため、後送コンベヤ9の上面に斜設している。図14も参照し、選別ローラ170の左側を軸支する軸受バー173を、昇降コンベヤフレーム150に取付けたコイルスプリング172で下方に引き下げ、選別ローラ170を後送コンベヤ9の上面に弾接させている。選別ローラ170の右側端末は自在継手を介し駆動機構に接続している。後送コンベヤ9で搬送されるビートに茎葉が混じている場合、選別ローラ170が茎葉を巻き込んで通過させ、後送コンベヤ9の端末から地上に落下させる。171はビート飛散防止板であり、一端を前記軸受バー173に取付け、選別ローラ170の上方に斜設している。 【0063】以上において説明した単動および複動形油圧シリンダは、牽引トラクタが備える油圧ポンプから油圧ホースで油圧が供給され、その制御はトラクタの操縦者が行うものである。 【0064】 【発明の効果】以上説明したように、掘取る2畦上で外方外向きに回転する前方左茎葉クリーナと前方右茎葉クリーナを、サブフレームを介し台車フレームの前端部下方に設けたので、堀取る畦上の茎葉を外方に移動させ、堀取るビートに混じる茎葉を少なくすることができる。また下部コンベヤ後端部に対面する揺動棒と揺動ばね線を台車フレームを横断して交互に配設し、この揺動棒と揺動ばね線の前下方に水平に横架し回転する茎葉引込みローラを設けて成る茎葉分離装置を設けたので、堀取ったビートと茎葉を揺動棒と揺動ばね線で一時せき止める間に、茎葉引込みローラが茎葉を引込んで地上に落下させることができる。 【0065】また、台車フレームの中間部にサブフレームを介し右斜め前方に側方茎葉クリーナを設け、次に堀取る2畦のうち左側畦上の茎葉を左側によせてビートの頭部を露出させ、同じく2畦のうち右側畦上の茎葉をわずかに右側に寄せるようにしたので、堀取りをしながら次に堀取る2畦の茎葉処理が次の堀取に好適な状態にすることができる。すなわち、堀取り時に、前記2畦のうち左側畦上の左に寄せられた茎葉を、前方左茎葉クリーナがさらに左側に寄せ、2畦のうち右側畦上の右にわずかに寄せられた茎葉を、前方右茎葉クリーナがさらに右側に寄せ、堀取ったビートに茎葉が混じることを極力少なくすることができる。すなわち、左右の前方茎葉クリーナと進行方向の右側に側方茎葉クリーナを設けたことにより、2畦を堀取る場合に困難とされていた、きわめて茎葉がすくなく、値引きを解消できるビート収穫をすることができる。 【0066】台車フレームの後半部の左右に畦間を走行する前後に直列配置にした車輪を設けたことにより、2畦同時収穫に対応し排出装置付タンクの容量を大きくしても、前後の複輪で圃場における沈下を防止することができる。また、前後直列配置の車輪が小回りできるように、一方の車輪を複動形油圧シリンダで転向させ、その転向を連杆を介し他方の車輪に同角度に伝えるものにしたので、まくら地において小回りができる。したがって、本発明の2畦ビート収穫機を収穫能率の高いものにすることができる。 【0067】台車フレームの後端部に垂直に立設した角形昇降装置を、ほぼ角形の昇降コンベヤフレームの上部中央に前送りコンベヤの始端部を取付け、下部中央に後送コンベヤの後半部を挿入させ、前記昇降コンベヤフレームに沿って昇降コンベヤを回転自在に配設し、さらに昇降コンベヤにはコンベヤ回転方向と直交するビート保持腕を所定間隔に突設し、昇降コンベヤの垂直上昇部に対面する垂直上昇部を備えるとともに、右方に変向してさらに下向きに変向し回転する内回り昇降コンベヤを設けたことにより、収穫したビートを確実に揚上することができる。そして、角形昇降装置にすることによって、横幅をそのままで高さを高くすることができるので、2畦収穫に伴い排出装置付タンクの高さを高くしても、角形昇降装置の横幅を増加することなく高さを増加することができる。したがって、機幅増加による2畦ビート収穫機の回行性能の低下を防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】596113030 【氏名又は名称】サンエイ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月20日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 一男
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| 【公開番号】 |
特開平11−225526 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月24日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−55858 |
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