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【発明の名称】 野菜収穫機
【発明者】 【氏名】吉 田 道 一

【氏名】松 井 幹 夫

【氏名】福 田 幸 広

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圃場に植立した野菜類(12)を挟持してその野菜類(12)を圃場から引き抜く抜き上げ移送装置(19)を、クロ−ラ走行装置(C)を備えた自走車(1)の車体前方に向けて延設してある野菜収穫機であって、前記抜き上げ移送装置(19)の下方空間部におけるクロ−ラ走行装置(C)の前端部付近に、野菜類(12)が引き抜かれた後の畦(a)を崩す畦崩し作業機(26)を設けてある野菜収穫機。
【請求項2】 圃場に植立した野菜類(12)を挟持してその野菜類(12)を圃場から引き抜く抜き上げ移送装置(19)を、クロ−ラ走行装置(C)を備えた自走車の車体(1)前方に向けて延設してある野菜収穫機であって、前記車体(1)の後尾部におけるクロ−ラ走行装置(C)の後端部付近に、野菜類(12)が引き抜かれた後の畦(a)を崩す畦崩し作業機(26)を設けてある野菜収穫機。
【請求項3】 圃場に植立した野菜類(12)を挟持してその野菜類(12)を圃場から引き抜く抜き上げ移送装置(19)を、クロ−ラ走行装置(C)を備えた自走車の車体(1)前方に向けて延設してある野菜収穫機において、前記抜き上げ移送装置(19)の下方空間部におけるクロ−ラ走行装置(C)の前端部付近と、車体(1)の後尾部におけるクロ−ラ走行装置(C)の後端部付近とに、野菜類(12)が引き抜かれた後の畦(a)を崩す畦崩し作業機(26)(27)をそれぞれ配設し、両畦崩し作業機(26)(27)の作業深度を異ならせて設けてある野菜収穫機。
【請求項4】 圃場に植立した野菜類(12)を挟持してその野菜類(12)を圃場から引き抜く抜き上げ移送装置(19)を、クロ−ラ走行装置(C)を備えた自走車の車体(1)前方に向けて延設してある野菜収穫機において、前記抜き上げ移送装置(19)の下方空間部におけるクロ−ラ走行装置(C)の前端部付近と、車体(1)の後尾部におけるクロ−ラ走行装置(C)の後端部付近とに、野菜類(12)が引き抜かれた後の畦(a)を崩す畦崩し作業機(26)(27)をそれぞれ配置し、両畦崩し作業機(26)(27)を自走車(1)の車幅方向に位置を異ならせて設けてある野菜収穫機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圃場に植立するキャベツや白菜等の各種野菜類を、抜き上げ移送装置でもって抜き上げ移送して収穫する自走式の野菜収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】圃場に植立しているキャベツや白菜等の各種野菜類を圃場から抜き上げて斜め後上方に移送する抜き上げ移送装置を備えた収穫作業部を、クロ−ラ型自走車の車体前方に向けて延設し、その収穫作業部によって抜き上げ移送される野菜類を荷台上に回収するようにした野菜収穫機が知られている(例えば、実開昭50−122556号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、キャベツや白菜等の野菜類は、圃場を畦立してその畦に植栽されるのが一般的である。したがって、上述の野菜収穫機は必然的に畦立された圃場内を走行しなければならず、また、収穫後には畦を崩して整地する所作が必要となるのであるが、従来の野菜収穫機は、畦崩し手段を持たなかったから、畦崩し作業は別途に行わねばならなくて作業能率がよくなく、また、収穫作業に際して野菜収穫機のクロ−ラ走行装置が畦間隔に合致しないような場合に、畦を崩すことによって野菜収穫機の姿勢を矯正し適正な姿勢で圃場内走行させるような所作をすることもできなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、上述した従来の問題点を解消することであり、この目的を達成するため、圃場に植立した野菜類を挟持してその野菜類を圃場から引き抜く抜き上げ移送装置を、クロ−ラ走行装置を備えた自走車の車体前方に向けて延設してある野菜収穫機において、前記抜き上げ移送装置の下方空間部におけるクロ−ラ走行装置の前端部付近に、野菜類が引き抜かれた後の畦を崩す畦崩し作業機を設けた野菜収穫機にしている。
【0005】また、野菜類が引き抜かれた後の畦を崩す畦崩し作業機を、車体の後尾部におけるクロ−ラ走行装置の後端部付近に設けた野菜収穫機にしている。
【0006】さらに、抜き上げ移送装置の下方空間部におけるクロ−ラ走行装置の前端部付近と、車体の後尾部におけるクロ−ラ走行装置の後端部付近に、野菜類が引き抜かれた後の畦を崩す畦崩し作業機をそれぞれ配設し、両畦崩し作業機の作業深度を異ならせた野菜収穫機にし、また、前述の両畦崩し作業機を自走車の車幅方向に位置を異ならせて配設した野菜収穫機にしている。
【0007】
【実施例】図1は本発明に係る野菜収穫機の側面図、図2は同じく野菜収穫機の平面概略図、図3は野菜収穫機における車体の平面概略図、図4は野菜収穫機の正面概略図、図5と図6は本発明に係る野菜収穫機の搬送及び処理態様を示す説明図、図7は畦崩し作業機設置形態を示す側面図、図8はその要部の正面概略図である。
【0008】図1〜図4において、車体(1)の下方の前後左右4個所に左右一対の前クロ−ラ(2)(2)および後クロ−ラ(3)(3)が配設され、車体(1)上の前方一隅部にエンジンル−ムと、エンジンル−ム上に装設される座席(4)と、座席(4)の前方部位に対設される操作コラム(5)等からなる運転部(6)が設けられ、運転部(6)より後方の車体の上部が荷台(7)に形成されて、4つのクロ−ラからなるクロ−ラ走行装置(C)を備えた自走車が構成されている。
【0009】クロ−ラ走行装置(C)である左右一対の前クロ−ラ(2)(2)と左右一対の後クロ−ラ(3)(3)は、畦立圃場において二本又はそれ以上の畦(a)(a)を跨ってその両側の谷部(b)(b)を走行する轍間距離で設けられ、エンジンル−ムに搭載されるエンジンの動力で4つのクロ−ラの全てが駆動されるようになっている。
【0010】また、左右一対の前クロ−ラ(2)(2)は、左右揺動自在な前車軸体の両端部にキングピン軸回りに転向できるように装備されて、前記運転部(6)に装設されているステアリングホイル(8)によって操向できるように設けられており、左右一対の後クロ−ラ(3)(3)は、前後方向中程部の支点軸(9)を中心にして前後背反に上下揺動できるように設けられている。
【0011】しかして、上記のように構成される自走車の運転部(6)の横側方に作業機取付部(11)が設けられ、この取付部(11)に収穫作業部(10)を装着して野菜収穫機が構成されるのであるが、収穫作業部(10)は、その最大横幅部がクロ−ラ走行装置(C)の内幅(L)と略同等かそれよりも狭い幅に形成されていて、二本の畦(a)(a)に列状に植立しているキャベツ等の野菜類(12)(12)を同時に収穫できるものとなっている。
【0012】(13)は収穫作業部のフレ−ムであり、このフレ−ム(13)は、作業機取付部(11)に固定的に装備される後部フレ−ム(13a)と、後部フレ−ム(13a)の前端に上下揺動自在に連設される前部フレ−ム(13b)とで形成されて内部に伝動機構を収容するケ−ス体になっており、それぞれの前部フレ−ム(13b)から前方に二又フレ−ム(14)が延設され、それらの前端に分捌板(15)が固設されるとともに、二又フレ−ム(14)の外側部に遊転支持輪(16)が設けられており、前部フレ−ム(13b)および二又フレ−ム(14)は、畦面に追従して自由に上下揺動することができ、車体回向時などには、油圧シリンダ(25)を作動させることによって大幅に昇降動できるようになっている。
【0013】フレ−ム(13)には左右一対の移送スクリュ−(17)(17)と、移送スクリュ−(17)(17)から上方に適宜離間して配設される移送ベルト(18)(18)とからなる抜き上げ移送装置(19)が設けられ、移送スクリュ−(17)(17)および移送ベルト(18)(18)がフレ−ム(13)内に収容されている伝動機構によって所定の方向に回転駆動されるようになっている。また、移送スクリュ−(17)(17)の先端には掻込螺旋(20)(20)が連動連設されてそれらが平面視で前方広がりの八字状を呈するように装備され、畦(a)に植立している野菜類(12)を移送スクリュ−(17)(17)の始端部に導くように構成されている。
【0014】なお、移送スクリュ−(17)(17)は、前部フレ−ム(13b)の上下揺動に追従するために、前後方向の中間部で屈折し得るように設けられており、また、移送ベルト(18)(18)は、前後部に分割掛回され、前部移送ベルトは前部フレ−ム(13b)に取付けられている。さらに、移送ベルト(18)(18)は、図5および図6にみられるように、左右一対の移送スクリュ−(17)(17)によって茎部を挾持されている野菜類(12)の結球部分の上面中央個所から側方にずれた部位に当接するように設けられ、移送スクリュ−(17)(17)による挾持部とでその野菜類(12)を三角点保持するようになっている。また、抜き上げ移送装置(19)の移送始端部寄り部位には野菜類(12)の根部(12a)を切断する回転形の切断刃(21)(21)が設けられ、移送終端部寄り部位には野菜類(12)の茎部及びオニ葉(12b)を切り離す回転形の切断刃(22)が設けられている。
【0015】そうして、上記のように構成された収穫作業部(10)が、その前部を車体(1)の前進方向の前面部に位置させ、且つ、後部を車体(1)上の運転部(6)の横側部に位置させて自走車に装着されるのであるが、収穫作業部(10)の後部が位置する部分の車体の床は欠如されていて、移送途上に生じる落下物が地上に抜け落ちるようになっている。そして、収穫作業部(10)の後部に隣接する車体(1)上に、抜き上げ移送装置(19)の移送終端部から送出される野菜類(12)を収受する受台(23)が位置調節および着脱自在に設けられており、また、受台(23)に対応する横側部には作業者用の補助席(24)が、位置および高さ調節自在で、かつ、格納或いは取外し可能に設けられ、さらに、前述した運転部(6)のオペレ−タ用の座席(4)は、収穫作業部(10)の後部に対面するように向きを変えることができるように設けられている。
【0016】図7及び図8は、畦崩し作業機の設置形態を示しており、実施例の畦崩し作業機は、ロ−タリ耕耘作業機(26)(27)になっている。前記畦崩し作業機(26)(27)は、野菜類(12)が引き抜かれた後の畦(a)を取り崩すためのものであって、一方の畦崩し作業機(26)が、抜き上げ移送装置(19)の下方空間部におけるクロ−ラ走行装置(C)の前端部付近に配設されるとともに、他方の畦崩し作業機(26)が、車体(1)の後尾部におけるクロ−ラ走行装置(C)の後端部付近に配設されている。
【0017】なお、畦崩し作業機は、車体の前部、つまり抜き上げ移送装置(19)の下方空間におけるクロ−ラ走行装置(C)の前端部付近のみに設けてもよく、また、車体の後尾部におけるクロ−ラ走行装置(C)の後端部付近のみに設けてもよい。また、車体の前部と後尾部の双方に設ける場合には、必要に応じて、両者の耕深を異ならせて設けたり、車体横幅方向における位置を異ならせて設けることもできる。
【0018】また、図7及び図8の実施例では、収穫作業部のフレ−ム(13)とそれに装設される二又フレ−ム(14)、移送スクリュ−(17)、移送ベルト(18)、切断刃(21)(22)等が全て一体的に上下揺動するように構成されている。
【0019】
【発明の効果】本発明に係る野菜収穫機においては、車体から前延する抜き上げ移送装置の下方空間部におけるクロ−ラ走行装置の前端部付近、または、車体の後尾部におけるクロ−ラ走行装置の後端部付近、若しくはそれらの両個所に、野菜類が引き抜かれた後の畦を崩す畦崩し作業機を設けたことによって、野菜類を抜き上げ収穫しながら、それと同時的に、野菜類が引き抜かれた後の畦を畦崩し処理することができて能率のよい作業が行え、また、畦崩し処理によって野菜収穫機の姿勢を矯正し適正な姿勢で圃場内走行させることができる。
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【出願日】 平成5年(1993)3月19日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−187745
【公開日】 平成11年(1999)7月13日
【出願番号】 特願平10−283512