| 【発明の名称】 |
高所作業機の油圧制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】寺田 喬
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| 【要約】 |
【課題】ブームの先端に作業者の乗る作業台が設けられ、このブームの上下揺動を介して作業台を昇降させるようになった高所作業機では、ブームの上下揺動を油圧駆動のリフトシリンダにより行っている。しかし、作業台を上昇させたままにしておくと、油圧回路側でリークが生じ、リフトシリンダが徐々に縮退して、その結果、作業台が自然下降することになる。この不具合を解消する。
【解決手段】リフトシリンダ7の上昇時に油圧を供給する上昇回路17に対し、電磁弁式の逆止弁26を設ける。この逆止弁26は常時閉とされており、リフトシリンダ7のリークを阻止している。また、この逆止弁26は、作業台に設けられた昇降操作ペダル12を下降操作したときに、スイッチ27の検知を受けて連動し、解放動作を行うようになっている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 作業台(6)を昇降駆動するリフトシリンダ(7)の上昇回路(17)に、作業台(6)上からの遠隔操作によって解放動作可能とされた可動逆止弁(26)が設けられていることを特徴とする高所作業機の油圧制御装置。 【請求項2】 前記可動逆止弁(26)には電気式可動弁が用いられ、作業台(6)上でリフトシリンダ(7)の操作部(12)を下降操作側へ操作したことを検知するスイッチ(27)により上記可動逆止弁(26)の解放動作が連動可能になっていることを特徴とする請求項1記載の高所作業機の油圧制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、高所作業機の油圧制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】果樹園において果実の収穫をする場合等に用いられる高所作業機は、走行車上に旋回台を介してブームが上下揺動自在に設けられ、このブームが油圧駆動によって伸縮するリフトシリンダによって昇降駆動可能になされ、ブームの先に作業者の搭乗可能な作業台が設けられたものである(特開平5−328825号公報等参照)。 【0003】この高所作業機において、走行車の走行操作や旋回台の旋回操作、及びブームの昇降操作は、作業台の上から遠隔操作可能になっているのが普通である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、前記リフトシリンダを伸出動作して作業台を上昇させている間に、リフトシリンダに接続された流路切替弁等でリークが生じた場合、リフトシリンダ中の油圧が低下し、その結果、作業台が徐々に自然降下するということが起こる。 【0005】このような作業台の自然降下は、所定の許容範囲内(リーク量として1cc/min、作業台の下降量として100mm/10min)に収めれば、一応はよいことになっているが、なるべくならこの現象が起こらないようにしたいという要請がある。そこで従来にあって、図4に示すようにリフトシリンダ60として複動型シリンダを用いた場合では、上昇回路61(作業台の上昇時に油圧を供給し下降時には排出する回路)にパイロット逆止弁62を設けると共に、このパイロット逆止弁62と下降回路63(作業台の下降時に油圧を供給し上昇時には排出する回路)との間にパイロット流路64を接続することが考えられていた。 【0006】しかし、この構造では、何らかの原因でエンジンが停止する等して油圧が低下乃至途切れた場合に、パイロット逆止弁62を解放することができなくなり、従ってリフトシリンダ60を縮退動作できず、結果として、作業台を下降させることができなくなることがあった。一方、リフトシリンダ60として単動型シリンダを用いた場合では、そもそも下降回路63がないため、上記のようなパイロット逆止弁62を設けることすらできないものであった。 【0007】そのため、流路切替弁自体にリークの生じない高精度のものを用いる必要があったが、これによって高コスト化に繋がり、また焼き付けの起こる可能性も高くなるといった不具合があった。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、作業台を上昇させた状態で油圧回路側でのリークを原因として作業台が下降することがないようにし、且つエンジン停止等が生じたときでも作業台の下降が問題なくできるようにした高所作業機の油圧制御装置を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発明に係る高所作業機の油圧制御装置では、作業台を昇降駆動するリフトシリンダの上昇回路に、作業台上からの遠隔操作によって解放動作可能とされた可動逆止弁が設けられている。 【0009】可動逆止弁には、電磁弁や電動弁等の電気式可動弁を用いることができ、この場合には、作業台と可動逆止弁との間を電気配線等で接続すればよいことになる。また、可動逆止弁には手動型のものを用いることもでき、この場合には、作業台と可動逆止弁との間をプッシュプルケーブル等により機械的に接続すればよいことになる。 【0010】いずれにしても、上記のように遠隔操作可能とした可動逆止弁は常時閉となっているものであり、リフトシリンダを伸出動作して作業台を上昇させている間に、仮に流路切替弁等の油圧回路側でリークが生じたとしても、これがリフトシリンダ側へ影響することがなく、従って作業台の自然降下を防止することができる。 【0011】なお、可動逆止弁に電気式可動弁を用いた場合、作業台上に設けられたペダルやレバー等のリフトシリンダ用操作部に対し、これが下降操作側へ操作されたことを検知可能にするスイッチを設け、且つこのスイッチにより、上記可動逆止弁が解放動作を行うように連動させる構造にすると、操作の煩わしさを解消できることになる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図2は、高所作業機1の一例を示したもので、この高所作業機1は、弾性クローラ走行装置2等を具備して走行可能になった走行車3と、この走行車3上に旋回台4を介して上下揺動自在に設けられたブーム5と、このブーム5の先に設けられたバケット型の作業台6とを有している。 【0013】ブーム5は、油圧駆動によって伸縮動作可能とされるリフトシリンダ7により、その上下揺動が駆動されるようになっている。また、作業台6は、バケット部9とこの上部に設けられた周囲柵10とを有したもので、周囲柵10で囲まれた作業者の搭乗スペース内に、走行車3を前後・左右に操縦可能にするレバー式の操作部11や、作業台6の昇降(即ち、リフトシリンダ7の伸縮)及び旋回台4の左右旋回を操縦可能にするペダル式の操作部12等が設けられている。 【0014】図1は、上記高所作業機1等において適用可能とされた本発明に係る油圧制御装置15を示したもので、リフトシリンダ7に複動型シリンダを用いた実施形態である。従って、リフトシリンダ7には、作業台6を上昇させる時に油圧を供給し下降時には排出する上昇回路17と、作業台6を下降させる時に油圧を供給し上昇時には排出する下降回路18とが設けられており、これら両回路17,18が、流路切替弁19を介してポンプ20及び回収タンク21へ接続されている。 【0015】この流路切替弁19には手動操作型のものが用いられており、作業台6に設けられた上記ペダル式の操作部12とプッシュプルケーブル等の伝動手段23を介して機械的に接続されている。この流路切替弁19は、上昇回路17及び下降回路18を共に閉鎖する状態を常態としているものである。 【0016】従って、操作部12を、その揺動支点25の一方側(図1右側)へ踏むと、伝動手段23に引っ張り操作力が伝わり、流路切替弁19は、上昇回路17及び下降回路18の両閉鎖位置から、上昇回路17とポンプ20とを連通させる供給状態及び下降回路18と回収タンク21とを連通させる排出状態が選択される位置へ切り替えられる。 【0017】これにより、リフトシリンダ7では、一次室7aが供給状態となり、二次室7bが排出状態となって伸出動作を行い、ブーム5(作業台6)は上昇する。一方、操作部12を、上記とは逆側(図1左側)へ踏むと、伝動手段23に押し込み操作力が伝わり、流路切替弁19は、上昇回路17及び下降回路18の両閉鎖位置から、上昇回路17と回収タンク21とを連通させる排出状態及び下降回路18とポンプ20とを連通させる供給状態が選択される位置へ切り替えられる。 【0018】これにより、リフトシリンダ7では、二次室7bが供給状態となり、一次室7aが排出状態となって縮退動作を行い、ブーム5(作業台6)は下降する。そして、上記上昇回路17には可動逆止弁26が設けられている。この可動逆止弁26には、電磁弁又は電動弁等の電気式可動弁が用いられており、常態においては上昇回路17に排出方向の流れが生じるのを阻止しており、動作時にこれを解放する構造になっている。 【0019】そのため、リフトシリンダ7を伸出動作して作業台6を上昇させた状態において、可動逆止弁26を常態に保持しておけば、仮に流路切替弁19でリークが生じたとしても、これがリフトシリンダ7側に影響することはなく、その結果、リフトシリンダ7に縮退動作が生じることはない。従って、作業台6が自然降下することはない。 【0020】これに対し、作業台6の操作部12には、リフトシリンダ7を縮退動作して作業台6を下降させるべく操作したときに、これを検知可能になるスイッチ27が設けられている。このスイッチ27にはマイクロスイッチや、その他の適宜センサ類等が用いられており、上記した可動逆止弁26と電気的に接続されている。 【0021】すなわち、リフトシリンダ7を縮退動作して作業台6を下降させるべく操作すると、これに連動して上記可動逆止弁26が解放動作を行い、上昇回路17に排出方向の流れが生じるのを許容させるようになっている。このような構成であるため、作業台6の上昇状態において自然降下は生じず、またこの状態でエンジン停止等が起こって油圧が低下乃至途切れるようになっても、必要に応じて操作部12を操作するだけでリフトシリンダ7を縮退動作させることが可能になり、もって作業台6を下降させることができる。 【0022】図3は、本発明に係る油圧制御装置15において、リフトシリンダ7に単動型シリンダを用いた実施形態である。この実施形態では、リフトシリンダ7の二次室7bから流路切替弁19への下降回路18が無く、また流路切替弁19もそれに応じてポート数の少ないものが用いられている点を除き、図1で説明した実施形態と構成及び作用効果等が同じであるので、ここでの詳説は省略する。 【0023】ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、可動逆止弁26を手動操作型のものとして、これを作業台6上の操作部12とプッシュプルケーブル等の機械的伝動手段で接続してもよい。高所作業機1の構成については何ら限定されるものではなく、走行車3を車輪走行装置に置換したり、無動力にして他の作業車による牽引構造にしたり、走行車3を設けずに、他の作業車に搭載する構造にしたりすることも可能である。また、旋回台4を省略(但し、ブーム5の上下揺動を支持する構造は必要)することも可能である。 【0024】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明に係る高所作業機の油圧制御装置では、作業台を昇降駆動するリフトシリンダの上昇回路に、常時閉となる可動逆止弁を設けたので、リフトシリンダを伸出動作して作業台を上昇させている間に、流路切替弁等の油圧回路側でリークが生じたとしても、リフトシリンタには何ら影響がなく、従って作業台が自然降下を起こすことはなくなる。 【0025】また、何らかの原因でエンジンが停止しても、上記可動逆止弁は作業台上からの遠隔操作によって解放動作可能であるから、作業台を下降させることができるものである。可動逆止弁に電気式可動弁を用い、且つ、作業台上に設けられたリフトシリンダ用操作部を下降操作側へ操作したときに可動逆止弁を解放させる構造にすると、操作の煩わしさを解消でき、使い勝手が良好となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月24日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−178423 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月6日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−355756 |
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