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【発明の名称】 乗用型田植機用の草刈装置
【発明者】 【氏名】古川 和雄

【要約】 【課題】水田に連なる法面などを対象とした草刈り作業に要する労力の軽減化を大幅に図れる草刈機を構成できる乗用型田植機用の草刈装置を提供する。

【解決手段】走行機体1の後部に備えた昇降リンク機構2の後端にヒッチBを介して苗植付装置3を着脱自在に連結した乗用型田植機用の草刈装置において、ヒッチBに係脱可能な係合部Cを備えた連結フレーム23と、連結フレーム23から延設された昇降アーム機構24と、昇降アーム機構24の先端に装着された刈取機構25とから構成するとともに、昇降アーム機構24を、連結フレーム23から横外側前方に向けて延出する第一作業姿勢と、連結フレーム23から真横外側に向けて延出する第二作業姿勢と、刈取機構25とともに機体幅内に位置する格納姿勢とに姿勢変更可能となるように、連結フレーム23に前後揺動自在に連結した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体の後部に備えた昇降リンク機構の後端にヒッチを介して苗植付装置を着脱自在に連結した乗用型田植機用の草刈装置であって、前記ヒッチに係脱可能な係合部を備えた連結フレームと、該連結フレームから延設された昇降アーム機構と、該昇降アーム機構の先端に装着された刈取機構とから構成するとともに、前記昇降アーム機構を、前記連結フレームから横外側前方に向けて延出する第一作業姿勢と、前記連結フレームから真横外側に向けて延出する第二作業姿勢と、前記刈取機構とともに機体幅内に位置する格納姿勢とに姿勢変更可能となるように、前記連結フレームに前後揺動自在に連結してある乗用型田植機用の草刈装置。
【請求項2】 前記昇降アーム機構の姿勢変更操作と所望姿勢での固定操作とを前記走行機体の操縦部から行えるように構成してある請求項1記載の乗用型田植機用の草刈装置。
【請求項3】 前記昇降アーム機構の姿勢変更操作をアクチュエータの作動で行うように構成してある請求項1又は2記載の乗用型田植機用の草刈装置。
【請求項4】 前記刈取機構の高さ位置を検出する高さ検出センサと、該高さ検出センサにより検出された前記刈取機構の高さ位置が所定高さ位置を超えるのに伴って前記刈取機構の駆動を自動停止させる制御手段とを設けてある請求項1〜3のいずれか一つに記載の乗用型田植機用の草刈装置。
【請求項5】 前記刈取機構を、前記昇降アーム機構の先端に装着される第一刈取部と、該第一刈取部の一側端に上下揺動自在に連結される第二刈取部とから構成してある請求項1〜4のいずれか一つに記載の乗用型田植機用の草刈装置。
【請求項6】 前記第一刈取部に対して前記第二刈取部を所定の上下角で固定する固定手段を設けるとともに、該固定手段の操作を前記操縦部から行えるように構成してある請求項5記載の乗用型田植機用の草刈装置。
【請求項7】 前記昇降アーム機構及び刈取機構を油圧駆動式に構成するとともに、作動油タンクを、前記昇降アーム機構の延出方向の反対側で、かつ、機体幅内の下部側に位置するように配置してある請求項1〜6のいずれか一つに記載の乗用型田植機用の草刈装置。
【請求項8】 前記昇降アーム機構及び刈取機構の操作部を、前記走行機体側と前記連結フレーム側とに付け替え可能に構成してある請求項1〜7のいずれか一つに記載の乗用型田植機用の草刈装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体の後部に備えた昇降リンク機構の後端にヒッチを介して苗植付装置を着脱自在に連結した乗用型田植機用の草刈装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような乗用型田植機においては、田植機の多目的化を図る点から、ヒッチから苗植付装置を取り外して薬剤散布装置や防除装置などの中間管理装置を連結することによって田植機を中間管理機として利用できるようにしている。ところで従来、水田に連なる畦や農道などの法面に生えた草類を刈り取る場合には、専用の草刈機やトラクタを利用して構成された草刈機などを使用して畦や農道側から行うようになっており、上記のような乗用型田植機を草刈機として利用するようには考えられていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の従来技術によると、畦や農道などの路面が狭く草刈機が入れない場合には、草刈機による刈り取りが全く行えないことから全ての刈り取りを手作業で行わなければならない不都合が生じ、又、法面が上下方向に長い場合には、草刈機による刈り取りの際に水田側の法面に刈り残しが出ることから、刈り残し分の刈り取りを手作業で行わなければならない不都合が生じるようになっていた。つまり、水田に連なる法面を対象とした草刈り作業に要する労力の軽減化を図る上において改善の余地があった。
【0004】本発明の目的は、水田に連なる法面などを対象とした草刈り作業に要する労力の軽減化を大幅に図ることのできる草刈機を構成できる乗用型田植機用の草刈装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、走行機体の後部に備えた昇降リンク機構の後端にヒッチを介して苗植付装置を着脱自在に連結した乗用型田植機用の草刈装置において、前記ヒッチに係脱可能な係合部を備えた連結フレームと、該連結フレームから延設された昇降アーム機構と、該昇降アーム機構の先端に装着された刈取機構とから構成するとともに、前記昇降アーム機構を、前記連結フレームから横外側前方に向けて延出する第一作業姿勢と、前記連結フレームから真横外側に向けて延出する第二作業姿勢と、前記刈取機構とともに機体幅内に位置する格納姿勢とに姿勢変更可能となるように、前記連結フレームに前後揺動自在に連結した。
【0006】〔作用〕上記請求項1記載の発明によると、ヒッチから苗植付装置を取り外して草刈装置を連結することによって田植機利用の乗用型草刈機を構成することができるようになる。そして、この草刈機を構成する田植機は、本来より水田にて植え付け作業などを行うものであり、又、草刈装置は、走行機体側に連結される連結フレームから延設された昇降アーム機構の先端に刈取機構を備えるものであることから、この草刈機を水田にて畦際走行させることによって、植え付け苗を車輪で踏み倒す、あるいは車輪がスリップする、といった不都合を招くことなく、水田に連なる畦や農道などの法面に生えた草類の刈り取りを水田側から行えるようになる。しかも、その刈り取り範囲を昇降アーム機構により刈取機構を昇降させることによって広範囲にできることから、水田に連なる畦や農道などの平地面に生えた草類の刈り取り、更には、用水路などを挟んだ畦や農道などの法面及び平地面に生えた草類の刈り取りをも水田側から行えるようになる。又、当然のことながら田植機は本来より路上走行も可能なものであることから、田植機の入ることのできる広い路面を有する畦や農道などにおいては、畦や農道側からの刈り取りも行えるようになる。
【0007】つまり、水田作業機である田植機を有効利用して草刈機を構成していることから、水田近傍の畦や農道などの法面を対象とする草刈り作業において、畦や農道などの路面が狭く草刈機が入れない場合には、その草刈り作業を水田側から広範囲で行うことができ、又、路面は充分に広いが法面が上下方向にかなり長い場合には、その草刈り作業を水田側と畦や農道側の両方から広範囲で行うことができるので、いずれの場合においても手作業による刈り取り領域を無くすあるいは大幅に少なくすることができるようになる。
【0008】その上、昇降アーム機構の姿勢を第一作業姿勢に変更すると、走行機体の操縦部の横外側に刈取機構が位置するようになることから、操縦者は刈取機構が通過した直後の作業地を容易に目視することができ、それによって、刈取機構による刈り取り具合を正確に把握することができるようになり、もって、好適な草刈り状態を容易に現出できるようになる。又、昇降アーム機構の姿勢を第二作業姿勢に変更すると、走行機体に対する刈取機構の横外側方での離間距離を最大にすることができ、それによって、走行路面から大きく離れた場所に生えた草類を刈り取れるようになり、もって、広範囲の刈り取り作業を行えるようになる。更に、昇降アーム機構の姿勢を格納姿勢に変更すると、路上走行時などにおける昇降アーム機構及び刈取機構の他物との接触を回避し易くなる。
【0009】しかも、田植機を有効利用して草刈機を構成するようにしていることから、草刈専用機を所有する場合に比較して設備コストの低減化を図れるようになる。
【0010】〔効果〕従って、水田作業機である田植機が本来より有する機能を有効に利用することができて、水田に連なる法面を対象とした草刈り作業に要する労力の軽減化を大幅に図ることができ、更に、好適な草刈り状態の現出が容易で、かつ、広範囲の草刈り作業が可能であるとともに、路上走行時などにおける他物との接触による破損を抑制できるとともに操縦性の向上を図ることができ、その上、設備コストの低減化をも図ることのできる草刈機を構成できる乗用型田植機用の草刈装置を提供し得るに至った。
【0011】本発明のうちの請求項2記載の発明では、上記請求項1記載の発明において、前記昇降アーム機構の姿勢変更操作と所望姿勢での固定操作とを前記走行機体の操縦部から行えるように構成してある請求項1記載の乗用型田植機用の草刈装置。
【0012】〔作用〕上記請求項2記載の発明によると、走行機体の後方に位置する昇降アーム機構の姿勢変更を行う際に、走行機体から一旦降りて昇降アーム機構の近くまで移動する労力や面倒を不要にすることができるようになる。殊に、苗が植え立てられた水田から草刈り作業を行う場合において、昇降アーム機構の姿勢を変更する際に走行機体から水田に降りる必要がなくなることから、その姿勢変更操作の作業性の向上を効果的に図れるとともに作業者が植え立て苗を踏み倒すといった不都合などが生じることを未然に回避できるようになる。
【0013】〔効果〕従って、昇降アーム機構の姿勢変更操作に要する労力の軽減化、及び、姿勢変更操作の操作性の向上を図れるとともに、植え立て苗に悪影響を及ぼすなどの不都合を回避できるようになった。
【0014】本発明のうちの請求項3記載の発明では、上記請求項1又は2記載の発明において、前記昇降アーム機構の姿勢変更操作をアクチュエータの作動で行うように構成した。
【0015】〔作用〕上記請求項3記載の発明によると、昇降アーム機構の姿勢変更操作を人力で行う必要が無くなるので、昇降アーム機構の姿勢変更操作に要する労力を軽減できるようになる。又、昇降アーム機構の所望姿勢での固定をアクチュエータの作動停止で行えることから、昇降アーム機構を所望姿勢で固定する固定手段を新たに設ける必要もない。
【0016】〔効果〕従って、昇降アーム機構の姿勢変更操作に要する労力の軽減化を効果的に図れる上に、構成の簡素化及び製造コストの低減化をも図れるようになった。
【0017】本発明のうちの請求項4記載の発明では、上記請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、前記刈取機構の高さ位置を検出する高さ検出センサと、該高さ検出センサにより検出された前記刈取機構の高さ位置が所定高さ位置を超えるのに伴って前記刈取機構の駆動を自動停止させる制御手段とを設けた。
【0018】〔作用〕上記請求項4記載の発明によると、昇降アーム機構の作動により刈取機構を所定高さ位置を超える非作業高さ位置まで上昇させると、刈取機構の駆動が自動的に停止されるようになる。つまり、刈取機構の駆動停止を手動操作でのみ行うように構成した場合には、昇降アーム機構の作動により刈取機構を非作業高さ位置まで上昇させる際に刈取機構の駆動停止操作を忘れてしまうと、刈取機構が地面から大きく浮上した状態で駆動される不都合が生じるのであるが、上記請求項4記載の発明においては、その不都合を確実に防止できるようになる。
【0019】〔効果〕従って、刈取機構が地面から大きく浮上した状態で駆動される不都合が生じることを確実に防止できるようになった。
【0020】本発明のうちの請求項5記載の発明では、上記請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、前記刈取機構を、前記昇降アーム機構の先端に装着される第一刈取部と、該第一刈取部の一側端に上下揺動自在に連結される第二刈取部とから構成した。
【0021】〔作用〕上記請求項5記載の発明によると、第一刈取部と第二刈取部の双方で畦や農道などの平地面又は法面のいずれか一方に生えた草類のみの刈り取りを行う一面刈り作業に加えて、第一刈取部により畦や農道などの平地面に生えた草類の刈り取りを行いながら、第二刈取部により畦や農道などの法面に生えた草類の刈り取りを行う、あるいは、第一刈取部により畦や農道などの法面に生えた草類の刈り取りを行いながら、第二刈取部により畦や農道などの平地面に生えた草類の刈り取りを行う、といった二面刈り作業をも行えるようになる。
【0022】〔効果〕従って、作業状況に応じて一面刈り作業状態と二面刈り作業状態とに切り換えられることから、作業性及び作業効率の向上を図れるようになった。
【0023】本発明のうちの請求項6記載の発明では、上記請求項5記載の発明において、前記第一刈取部に対して前記第二刈取部を所定の上下角で固定する固定手段を設けるとともに、該固定手段の操作を前記操縦部から行えるように構成した。
【0024】〔作用〕上記請求項6記載の発明によると、例えば、一面刈り作業を行う場合には、第一刈取部に対する第二刈取部の上下角が0度になる状態(第一刈取部と第二刈取部とが面一に並ぶ状態)で固定することによって、第一刈取部と第二刈取部により刈り取られた後の刈り取り面を面一に刈り揃えることができ、又、二面刈り作業を行う場合には、第一刈取部に対する第二刈取部の上下角が作業対象となる二面間の角度差に応じた角度になる状態で固定することによって、第一刈取部と第二刈取部により刈り取られた後の刈り取り面を二面間の角度差に応じた角度に刈り揃えることができるようになる。しかも、第一刈取部に対する第二刈取部の上下角変更操作を操縦部から行えるようになることから、その操作の際に、走行機体から一旦降りて刈取機構の近くまで移動する労力や面倒を不要にすることができるようになる。
【0025】〔効果〕従って、美観の良い刈り取りを行えるとともに、そのための第一刈取部に対する第二刈取部の上下角変更操作に要する労力の軽減化、及び、操作性の向上を図れるようになった。
【0026】本発明のうちの請求項7記載の発明では、上記請求項1〜6のいずれか一つに記載の発明において、前記昇降アーム機構及び刈取機構を油圧駆動式に構成するとともに、作動油タンクを、前記昇降アーム機構の延出方向の反対側で、かつ、機体幅内の下部側に位置するように配置した。
【0027】〔作用〕上記請求項7記載の発明によると、連結フレームから横外側方に向けて延出する昇降アーム機構と刈取機構の重量を作動油タンクとタンク内の作動油の重量でバランスさせることができるとともに、草刈装置の重心位置及び草刈機としての重心位置を低くすることができるようになる。又、走行時に作動油タンクが他物と接触することを抑制できるようになる。
【0028】〔効果〕従って、草刈装置着脱作業時における作業性及び草刈装置の安定性、並びに、草刈装置を連結した状態での機体の安定性及び操縦性の向上を図れるとともに、走行時における作動油タンクの他物との接触による破損を抑制できるようになった。
【0029】本発明のうちの請求項8記載の発明では、上記請求項1〜7のいずれか一つに記載の発明において、前記昇降アーム機構及び刈取機構の操作部を、前記走行機体側と前記連結フレーム側とに付け替え可能に構成した。
【0030】〔作用〕上記請求項8記載の発明によると、田植機に草刈装置を連結した場合には、操作部を連結フレーム側から走行機体側に付け替えられることから、走行機体の操縦部から大きく離れている連結フレームから操縦部に向けて支持フレームを延出しなくても、操作部を走行機体の操縦部に位置させることができるようになる。又、田植機から草刈装置を取り外す場合には、操作部を走行機体側から連結フレーム側に付け替えることによって、草刈装置をコンパクトに纏めた状態にすることができるようになる。しかも、昇降アーム機構や刈取機構のメンテナンスを行う際には、操作部を連結フレーム側に付け替えておくことによって、操縦部まで移動しなくても、草刈装置側から昇降アーム機構及び刈取機構の操作を行えることから、それらのメンテナンス作業が行い易くなる。
【0031】〔効果〕従って、田植機に連結した草刈り作業時における昇降アーム機構及び刈取機構の操作性の向上と、田植機から取り外して納屋などに収納する際におけるコンパクト化の両立を図れるとともに、メンテナンス作業時における作業性の向上を図れるようになった。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0033】図1には、本発明に係わる草刈装置Aが着脱自在に連結される乗用型田植機の全体側面が示されており、この田植機は、乗用型の走行機体1、走行機体1の後部に昇降自在に備えられた昇降リンク機構2、及び昇降リンク機構2の後端に着脱自在に連結された八条植え用の苗植付装置3、などによって構成されている。走行機体1は、その前部に搭載されたエンジン4、後部に配備された静油圧式無段変速装置5とギヤ式変速装置6、前下部に装備された左右一対の前輪7、後下部に装備された左右一対の後輪8、前部上方に配備されたステアリングハンドル9、及び後部上方に配備された運転座席10、などによって構成されており、エンジン4からの動力が、静油圧式無段変速装置5及びギヤ式変速装置6を介して、前輪7、後輪8、並びに苗植付装置3へ伝達されるようになっている。昇降リンク機構2は、走行機体1の後部に上下の各支点P1周りに上下揺動自在に連結された左右一対のトップリンク2Aとロアーリンク2B、走行機体1の後下部とトップリンク2Aとに亘って掛け渡された油圧式のリフトシリンダ2C、及びトップリンク2Aの後端とロアーリンク2Bの後端とに掛け渡す状態で枢支連結された縦リンク2D、などによって構成されている。縦リンク2Dは、その上部中央にフック状の支持金具11が立設されるとともに、その下部における左右両側に揺動式のフック金具12が装備されており、これら縦リンク2D、支持金具11、及びフック金具12によって作業装置連結用のヒッチBが構成されている。
【0034】図1〜3に示すように、苗植付装置3は、昇降リンク機構2の後端にヒッチBを介して連結される固定フレーム13、固定フレーム13の左右両端部に縦軸芯P2周りに揺動自在に連結された揺動フレーム14、各揺動フレーム14の遊端に縦軸芯P3周りに揺動自在に連結されたフィードケース15、各フィードケース15から左右に向けて延設された角パイプ状の支持フレーム16、各支持フレーム16の左右両端から後方に向けて延設された植付伝動ケース17、各植付伝動ケース17の後部左右両側に軸支されたロータリ式の植付機構18、各植付機構18に対して一定のストロークで一体往復横移動可能に連結される左右四条ずつの苗載台19、及び各植付機構18による植え付け箇所に対して前もって整地作用を施す三基の整地フロート20、などによって、四条ずつの左苗植付装置部3Aと右苗植付装置部3Bとに分離可能で、かつ、それら左右の苗植付装置部3A,3Bの各縦軸芯P2,P3周りでの揺動操作により、左苗植付装置部3Aと右苗植付装置部3Bとが夫々前向きで横一列状に並ぶ状態で連結される作業姿勢(図2参照)と、左苗植付装置部3Aと右苗植付装置部3Bとが夫々横向きで互いに向かい合わせになる格納姿勢(図3参照)とに姿勢切り換え可能な二分割構造に構成されている。つまり、苗植付装置3の姿勢を作業姿勢から格納姿勢に切り換えることによって、走行機体1に対する苗植付装置3の横方向への張り出し量を小さくすることができるようになっており、これによって、路上走行時やトラックなどによる運搬時に苗植付装置3が他物に接触する虞を軽減できるようになっている。
【0035】図1に示すように、固定フレーム13には、その上部中央にヒッチBの支持金具11により受け止め支持される左右向きの第一連結ピン21が配備されるとともに、その下部における左右両側にヒッチBのフック金具12と係合可能な左右一対の第二連結ピン22が左右外側方向きに突設されており、これら第一連結ピン21及び第二連結ピン22によって、ヒッチBに対して係脱可能な係合部Cが構成されている。つまり、ヒッチBの支持金具11に固定フレーム13の第一連結ピン21を受け止め支持させるとともに、固定フレーム13の左右の第二連結ピン22にヒッチBの各フック金具12を係合させることによって、苗植付装置3を昇降リンク機構2の後端に連結した状態で固定できるようになっている。
【0036】尚、図示は省略するが、この田植機は、苗植付装置3に代えて薬剤散布装置などの中間管理装置を昇降リンク機構2の後端にヒッチBを介して連結した場合には中間管理機として利用できるようになっている。当然のことながら、薬剤散布装置などの中間管理装置には、苗植付装置3のものと同じ構成の係合部Cが備えられている。
【0037】図4〜7に示すように、この田植機は、苗植付装置3及び薬剤散布装置などの中間管理装置に代えて草刈装置Aを昇降リンク機構2の後端にヒッチBを介して連結した場合には草刈機として利用できるようになっている。草刈装置Aは、ヒッチBに対して係脱可能な第一連結ピン21と第二連結ピン22とからなる苗植付装置3のものと同じ構成の係合部Cを備えた連結フレーム23、連結フレーム23の右側部から延設された油圧駆動式の昇降アーム機構24、昇降アーム機構24の先端に装着された油圧駆動式の刈取機構25、昇降アーム機構24と刈取機構25に対する作動油を貯留する作動油タンク26、ギヤ式変速装置6の後部から延出された走行伝動系の定速出力軸(図示せず)に軸式伝動機構27を介して伝動連結された油圧ポンプ28、昇降アーム機構24と刈取機構25を操作するための操作部29、及び連結フレーム23に作用位置と非作用位置とに上下摺動固定自在に装備された左右一対のスタンド30、などによって構成されている。
【0038】つまり、水田にて植え付け作業などを行う田植機に上記構成の草刈装置Aを連結して草刈機を構成するようにしていることから、この草刈機を水田にて畦際走行させることによって、植え付け苗を車輪7,8で踏み倒す、あるいは車輪7,8がスリップする、といった不都合を招くことなく、水田に連なる畦や農道などの法面に生えた草類の刈り取りを水田側から快適に行えるようになっている。しかも、その刈り取り範囲を昇降アーム機構24により刈取機構25を昇降させることによって広範囲にできることから、水田に連なる畦や農道などの平地面に生えた草類の刈り取り、更には、用水路などを挟んだ畦や農道などの法面や平地面に生えた草類の刈り取りをも水田側から行えるようになっている。又、当然のことながら田植機は本来より路上走行も可能なものであることから、田植機の入ることのできる広い路面を有する畦や農道などにおいては、畦や農道側からの刈り取りも行えるようになっている。
【0039】図5〜7に示すように、作動油タンク26は、連結フレーム23における昇降アーム機構24の延出方向の反対側となる左側部の下部側に配置されており、田植機への連結時には、走行機体1におけるリアーフェンダ31の幅内に収まるとともに、リアーフェンダ31の上面から突出しないようになっている。つまり、連結フレーム23から右外側方に向けて延出される昇降アーム機構24と刈取機構25の重量を作動油タンク26とタンク内の作動油の重量でバランスさせることができるとともに、草刈装置Aの重心位置及び田植機への連結後の草刈機としての重心位置を低くすることができ、もって、草刈装置着脱作業時における作業性及び草刈装置Aの安定性、並びに、草刈装置Aを連結した状態での機体の安定性及び操縦性の向上を図れるとともに、走行時における作動油タンク26の他物との接触による破損を抑制できるようになっている。又、作動油タンク26の背面には、バランスウェイト32が着脱自在に取り付けられる支持部26Aが装備されており、この支持部26Aに取り付けるバランスウェイト32の数量を調節することによって、より好適なバランス状態を現出できるようになっている。
【0040】図5及び図7に示すように、田植機に草刈装置Aを取り付けた状態においては、走行機体1の補助フレーム33から草刈装置Aの連結フレーム23に亘って、左右一対の支持部材34が架設されるようになっており、この左右一対の支持部材34によって、草刈り作業中に昇降リンク機構2のリフトシリンダ2Cなどからの作動油のリークが生じたとしても、そのリークにかかわらず草刈装置Aを所定の作業高さ位置に安定して位置させることができるようになっている。
【0041】図4〜7に示すように、昇降アーム機構24は、連結フレーム23の右側部に縦軸芯P4周りに揺動自在に連結された支持ブラケット35、支持ブラケット35の遊端に横軸芯P5周りに揺動自在に連結されたブーム36、ブーム36の遊端に一対の横向き支点P6周りに揺動自在に連結された平行四連リンク型のアーム37、ブーム36を揺動駆動する油圧式のブームシリンダ38、及びアーム37を揺動駆動する油圧式のアームシリンダ39、などによって構成されており、連結フレーム23に対して縦軸芯P4周りに前後揺動自在で、かつ、ブームシリンダ38及びアームシリンダ39の作動によって刈取機構25の高さ位置並びに走行機体1からの距離を調節できるようになっている。図6及び図8に示すように、支持ブラケット35には、連結フレーム23に装備された連結ピン40が係入されることにより、刈取機構25が走行機体1の操縦部1Aに配備された運転座席10の略右外側方に位置する状態となるように昇降アーム機構24を連結フレーム23の右側部から右外側前方に向けて延出させた第一作業姿勢で固定する第一係合孔35a、刈取機構25が連結フレーム23の右真横外側方に位置する状態となるように昇降アーム機構24を連結フレーム23の右側部から右真横外側方に向けて延出させた第二作業姿勢で固定する第二係合孔35b、及び走行機体1の後部において昇降アーム機構24と刈取機構25とが走行機体1の幅内に位置する状態となるように昇降アーム機構24を連結フレーム23の右側部から左後方に向けて延出させた格納姿勢で固定する第三係合孔35cが穿設されている。つまり、昇降アーム機構24は、操縦者による前後揺動操作と各係合孔35a〜35cに対する連結ピン40の抜き差し操作で、第一作業姿勢と第二作業姿勢と格納姿勢とに姿勢変更固定できるように構成されている。
【0042】この構成から、昇降アーム機構24の姿勢を第一作業姿勢に変更して固定すると、刈取機構25が運転座席10の略右外側方に位置する状態となり、これによって、操縦者は、刈取機構25が通過した直後の作業地を容易に目視することができて、刈取機構25による刈り取り具合を正確に把握することができるようになることから、好適な草刈り状態を容易に現出できるようになっている。又、昇降アーム機構24の姿勢を第二作業姿勢に変更して固定すると、連結フレーム23と昇降アーム機構24と刈取機構25とが横一直線上に位置する状態となり、これによって、走行機体1に対する刈取機構25の右外側方での離間距離を最大にすることができるようになることから、走行路面から大きく離れた場所に生えた草類をも刈り取れるようになり、もって、より広範囲の刈り取り作業を行えるようになっている。更に、昇降アーム機構24の姿勢を格納姿勢に変更して固定すると、昇降アーム機構24と刈取機構25とが走行機体1の幅内に位置する状態にできることから、路上走行時などにおける昇降アーム機構24及び刈取機構25の他物との接触を容易に回避できるようになっている。
【0043】図4〜7及び図9〜図11に示すように、刈取機構25は、アーム37の遊端に横軸芯P7周りに揺動自在でかつ縦軸芯P8周りに姿勢変更固定可能に連結された平行四連リンク型の補助アーム41、補助アーム41の遊端に横軸芯P9周りに揺動自在に連結されたブレード式の第一刈取部42、第一刈取部42の一側端に横軸芯P10周りに上下揺動自在に連結されたブレード式の第二刈取部43、第二刈取部43に装備された油圧モータ44、及び油圧モータ44からの動力を第一刈取部42と第二刈取部43とに伝達する伝動機構45、などによって構成されている。第一刈取部42及び第二刈取部43には、刈り草の細断が行い易くなるようにブレード46が上下に並設されている。伝動機構45は、第一刈取部42に伝動可能に連結される第一ベベルギヤ式伝動部45a、第二刈取部43に伝動可能に連結される第二ベベルギヤ式伝動部45b、伸縮自在に構成された軸式伝動部45c、及び第一ベベルギヤ式伝動部45aと第二ベベルギヤ式伝動部45bとに軸式伝動部45cを連結する自在継手45d、などによって構成されており、第二刈取部43の第一刈取部42に対する横軸芯P10周りでの上下揺動を許容しながら伝動するようになっている。
【0044】以上の構成から、刈取機構25は、第一刈取部42と第二刈取部43の双方で畦や農道などの平地面又は法面のいずれか一方に生えた草類のみの刈り取りを行う一面刈り作業に加えて、第一刈取部42により畦や農道などの平地面に生えた草類の刈り取りを行いながら、第二刈取部43により畦や農道などの法面に生えた草類の刈り取りを行う、あるいは、第一刈取部42により畦や農道などの法面に生えた草類の刈り取りを行いながら、第二刈取部43により畦や農道などの平地面に生えた草類の刈り取りを行う、といった二面刈り作業をも行えるようになっている。
【0045】ちなみに、補助アーム41は、作業地の起伏の変化に応じた刈取機構44の上下動を許容するためのものである。又、補助アーム41の縦軸芯P8周りでの姿勢変更操作は、昇降アーム機構24の延出方向(刈取機構25の位置)に応じて行われるものであり、この補助アーム41の縦軸芯P8周りでの姿勢変更操作によって、昇降アーム機構24の延出方向(刈取機構25の位置)にかかわらず刈取機構25を走行機体1の前後方向に沿う姿勢に設定できるようになっている。尚、図4,図5,図9及び図10における符号60は、昇降アーム機構24側の37に装備された連結ブラケット37Aに穿設された第一〜第三固定孔37a〜37cへの挿通により、昇降アーム機構24に対して刈取機構25を昇降アーム機構24の延出方向に応じた姿勢で固定するように、刈取機構25側の補助アーム41に装備された固定ピンである。又、図4〜8における符号47は、第一刈取部42及び第二刈取部43の前部に装備された第一ゲージ輪であり、符号48は、第一刈取部42及び第二刈取部43の後部に装備された第二ゲージ輪である。
【0046】図4〜7、図11及び図12に示すように、刈取機構25には、第二刈取部43を、第一刈取部42に対する上下角が0度になった状態(第一刈取部42と第二刈取部43とが面一に並ぶ状態)、第一刈取部42に対する上下角が+45度(所定の上下角の一例)になった状態(第一刈取部42と第二刈取部43とが谷折れになった状態)、又は第一刈取部42に対する上下角が−45度(所定の上下角の一例)になった状態(第一刈取部42と第二刈取部43とが山折れになった状態)で固定する固定手段49が設けられている。固定手段49は、第二刈取部43に前後摺動自在に支持された連結ピン49A、連結ピン49Aに対向する状態となるように第一刈取部42から延設された連結アーム49B、連結ピン49Aを連結アーム49B側に突出付勢する付勢バネ49C、田植機に草刈装置Aを連結した際に走行機体1の操縦部1Aに配備される操作レバー49D、連結ピン49Aと操作レバー49Dとを連係する操作ワイヤ49E、などによって構成されている。連結アーム49Bには、第一刈取部42に対する第二刈取部43の上下角が0度になった状態で連結ピン49Aが係入される面一固定用孔49a、第一刈取部42に対する第二刈取部43の上下角が+45度になった状態で連結ピン49Aが係入される谷折れ固定用孔49b、及び第一刈取部42に対する第二刈取部43の上下角が−45度になった状態で連結ピン49Aが係入される山折れ固定用孔49cが穿設されている。
【0047】以上の構成から、一面刈り作業を行う場合においては、第一刈取部42に対する第二刈取部43の上下角を0度にすると、付勢バネ49Cの作用により連結ピン49Aが連結アーム49Bの面一固定用孔49aに自動的に挿通して、第一刈取部42と第二刈取部43とを面一状態で固定するようになることから、第一刈取部42と第二刈取部43により刈り取られた後の刈り取り面を面一に刈り揃えることができるようになっている。一方、二面刈り作業を行う場合においては、第一刈取部42に対する第二刈取部43の上下角を+45度にすると、付勢バネ49Cの作用により連結ピン49Aが連結アーム49Bの谷折れ固定用孔49bに自動的に挿通して、第一刈取部42と第二刈取部43とを谷折れ状態で固定するようになり、又逆に、第一刈取部42に対する第二刈取部43の上下角を−45度にすると、付勢バネ49Cの作用により連結ピン49Aが連結アーム49Bの山折れ固定用孔49cに自動的に挿通して、第一刈取部42と第二刈取部43とを山折れ状態で固定するようになることから、第一刈取部42と第二刈取部43により刈り取られた後の刈り取り面を45度の角度を有する状態に刈り揃えることができるようになっている。
【0048】図4〜6、図12及び図13に示すように、昇降アーム機構24と刈取機構25を操作するための操作部29は、油圧モータ44に対する油圧ポンプ28からの作動油の流動状態を切り換える二位置切り換え式の第一切換弁29aと、第一切換弁29aを操作する前後揺動式の第一操作レバ29bとからなる第一操作機構29A、及び、ブームシリンダ38に対する油圧ポンプ28からの作動油の流動状態を切り換える三位置切り換え式の第二切換弁29cと、アームシリンダ39に対する油圧ポンプ28からの作動油の流動状態を切り換える三位置切り換え式の第三切換弁29dと、第二切換弁29cと第三切換弁29dを操作する十字揺動式の第二操作レバー29eとからなる第二操作機構29B、並びに、第一操作機構29Aと第二操作機構29Bを支持する操作フレーム29Cによって構成されており、第一操作レバ29bの前後揺動操作によって刈取機構25を駆動状態と停止状態とに切り換えられるようになっている。又、第二操作レバー29eの左右揺動操作によってブームシリンダ38の作動による刈取機構25の昇降操作を行えるとともに、第二操作レバー29eの上下揺動操作によってアームシリンダ39の作動による刈取機構25の昇降操作を行えるようになっている。
【0049】図4〜7及び図12に示すように、操作部29の操作フレーム29Cには、連結フレーム23の右側部に装備されたホルダ50により外嵌支持される連結板29fが下方向きに延設されている。一方、走行機体1における運転座席10の右後方箇所にも、連結板29fを外嵌支持するホルダ50が装備されている。つまり、田植機に草刈装置Aを連結した場合においては、操縦部1Aから大きく離れている連結フレーム23から操作部支持用の支持フレームを延出しなくても、操作部29を連結フレーム23側から走行機体1側に付け替えることによって、第一操作レバ29bと第二操作レバー29eとを運転座席10の右側方に位置させることができ、又、田植機から草刈装置Aを取り外す場合には、操作部29を走行機体1側から連結フレーム23側に付け替えることによって、草刈装置Aをコンパクトに纏めた状態にすることができ、もって、草刈り作業時における昇降アーム機構24及び刈取機構25の操作性の向上と、草刈装置Aを田植機から取り外して納屋などに収納する際におけるコンパクト化の両立を図れるようになっている。しかも、昇降アーム機構24や刈取機構25のメンテナンスを行う際には、操作部29を連結フレーム23側に付け替えておくことによって、操縦部1Aまで移動しなくても、草刈装置A側から昇降アーム機構24及び刈取機構25の操作を行えるようになることから、それらのメンテナンス作業の作業性の向上を図れるようになっている。尚、図4及び図5における符号50aは、ホルダ50に穿設されたネジ孔50bへの螺合により操作部29を挾持固定する蝶ボルトである。
【0050】図4〜6、図12及び図13に示すように、操作部29には、固定手段49の操作レバー49Dが装備されており、操作部29を連結フレーム23側から走行機体1側に付け替えた状態では、走行機体1の操縦部1Aから操作レバー49Dの操作を行えるようになっている。これによって、操縦部1Aにおける操作レバー49Dの操作により、連結ピン49Aを各固定孔49a〜49cのいずれかから抜き出すことができて、固定手段49による第一刈取部42に対する第二刈取部43の所定上下角での固定を解除することができるとともに、操縦部1Aにおける第二操作レバー29eの操作により、刈取機構25の接地状態を変更して、第一刈取部42に対する第二刈取部43の上下角を調節することによって、連結ピン49Aを各固定孔49a〜49cのいずれかに挿通させることができて、固定手段49による第一刈取部42に対する第二刈取部43の所定上下角での固定状態を現出することができるようになっている。つまり、第一刈取部42に対する第二刈取部43の上下角変更操作を操縦部1Aから行えるのであり、これによって、その操作の際に、走行機体1から一旦降りて刈取機構25の近くまで移動する労力や面倒を不要にすることができるようになっている。
【0051】図6,図7及び図13に示すように、昇降アーム機構24におけるブーム36の揺動支点部には、刈取機構の高さ位置を検出する高さ検出センサSの一例として、ブーム36の上下揺動角を検出するポテンショメータからなる角度センサ51が装備されている。角度センサ51は、その検出値を草刈装置Aに装備された制御装置52に出力するように構成されている。制御装置52は、角度センサ51からの検出値に基づいて刈取機構25の高さ位置を把握するとともに、その高さ位置が予め設定された所定高さ位置を超えた場合には、操作部29に装備された電磁ソレノイド53を出退作動させて、第一操作レバー29bを「切」位置に操作することによって、刈取機構25の駆動を自動停止させるようになっている。つまり、制御装置52には、刈取機構25の高さ位置が所定高さ位置を超えるのに伴って刈取機構25の駆動を自動停止させる制御手段52Aが制御プログラムとして備えられており、この制御手段25Aの制御作動によって、刈取機構25を、昇降アーム機構24の作動により、所定高さ位置を超えて地面から大きく浮上した状態となる非作業高さ位置まで上昇させた場合には確実に駆動停止させることができるようになっている。
【0052】図4〜6、図12及び図13に示すように、操作部29には、「入」位置と「切」位置とに切り換え操作可能なダイヤル型の切換スイッチ54が装備されており、この切換スイッチ54を「入」位置に操作することによって、上記制御手段52Aの制御作動を実行させることができ、又、切換スイッチ54を「切」位置に操作することによって、上記制御手段52Aの制御作動を停止させることができるようになっている。つまり、昇降アーム機構24の作動により、刈取機構25を、所定高さ位置を超える非作業高さ位置まで一旦上昇させた後、すぐに作業高さ位置まで下降させて草刈り作業を再開させるといった連続作業時や、所定高さ位置を超える高さ位置で草刈り作業を行う高所作業時、あるいは、非作業高さ位置で刈取機構25を駆動させる必要のあるメンテナンス作業時には、切換スイッチ54を「切」位置に操作しておくことによって、所定高さ位置を超える高さ位置でも刈取機構25を駆動させることができるようになっている。
【0053】〔別実施形態〕
■ 草刈機に利用する乗用型田植機としては、苗植付装置3が着脱自在に連結されるものであれば、植え付け条数によって限定されるものではなく、又、苗植付装置3が格納姿勢に姿勢切り換え不能に構成されたものであってもよい。
■ 草刈装置Aとしては、連結フレーム23の左側部から昇降アーム機構24を延設し、連結フレーム23の右側部に作動油タンク26を配置するものであってもよく、又、連結フレーム23に対する昇降アーム機構24と作動油タンク26の取り付け位置を変更可能に構成してもよい。
■ 図6において一点鎖線で示すように、昇降アーム機構24を、連結フレーム23から走行機体1の前後方向に沿って後方に向けて延出する姿勢で固定できるように構成して、刈取機構25を走行機体1の後輪8の後方に位置させた状態での草刈り作業をも行えるようにしてもよい。
■ 図14及び図15に示すように、昇降アーム機構24の姿勢変更操作と所望姿勢での固定操作とを、昇降アーム機構24に縦軸芯P4周りで一体揺動可能で、かつ、横軸芯P11周りで相対上下揺動自在となるように連結されるとともに、走行機体1の操縦部1Aに向けて延設された操作レバー55の操作によって、走行機体1の操縦部1Aから容易に行えるように構成してもよい。ちなみに、図14及び図15においては、操作レバー55に連結ピン40を横軸芯P12周りに揺動可能に装備するとともに、連結フレーム23に、連結ピン40が挿通される第一係合孔35a、第二係合孔35b、及び第三係合孔35cが穿設された支持ブラケット35を装備するようにしている。又、操作レバー55を腰折れ式のリンク機構で構成して昇降アーム機構24の格納姿勢への操作も操縦部1Aから容易に行えるようにしている。尚、この構成においては、操縦部1Aから昇降アーム機構24に対する刈取機構25の姿勢変更操作及び所望姿勢での固定操作とを行えるように構成することが望ましい。
■ 図16に示すように、昇降アーム機構24の姿勢変更操作を、操作部29に装備された操作具Eにより操作されるアクチュエータDの作動で行うようにして、昇降アーム機構24の姿勢変更操作と所望姿勢での固定操作とを走行機体1の操縦部1Aから行えるようにしてもよい。ちなみに、図16においては、アクチュエータDとして、連結フレーム23と昇降アーム機構24とに亘って架設される油圧シリンダ56を採用するとともに、操作具Eを、油圧シリンダ操作用の操作レバー57と切換弁(図示せず)とから構成している。又、アクチュエータDとして、油圧式又は電動式のモータなどを採用するようにしてもよい。尚、この構成においても、操縦部1Aから昇降アーム機構24に対する刈取機構25の姿勢変更操作及び所望姿勢での固定操作とを行えるように構成することが望ましい。
■ 刈取機構25としては、リール式やバリカン式に構成されたものであってもよい。
■ 固定手段49としては、第一刈取部42に対して第二刈取部43を0度及び45度以外の角度(例えば60度)の上下角で固定できるように構成されたものであってもよく、又、第一刈取部42に対して第二刈取部43を一定角度間隔(例えば15度間隔)に固定できるように構成されたものであってもよい。
■ 制御手段52Aを、高さ検出センサSにより検出された刈取機構25の高さ位置が所定高さ位置以下になるのに伴って刈取機構25を自動的に駆動させるように構成してもよい。
■ 高さ検出センサSを、ブーム36の上下揺動角を検出する角度センサ51と、アーム39の上下揺動角を検出する角度センサとから構成するとともに、制御手段52Aを、ブーム用の角度センサ51からの検出値とアーム用の角度センサからの検出値とから刈取機構25の高さ位置を把握するように構成してもよい。又、高さ検出センサSとしては、超音波センサなどを採用することによって刈取機構25の対地高さ(作業面からの離間距離)を検出するように構成したものであってもよい。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成9年(1997)11月27日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開平11−155338
【公開日】 平成11年(1999)6月15日
【出願番号】 特願平9−325551