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【発明の名称】 動力作業機
【発明者】 【氏名】長島 彬

【要約】 【課題】出力操作部材と制動操作部材の誤操作による装置の破損やエネルギーロス等を防止し得る、動力作業機を提供する。

【解決手段】動力作業部材2への動力源3の出力を制御する出力操作系12−13−14と、前記動力作業部材2の動作を停止せしめる制動操作系10−15−16との間に、前記動力作業部材2が制動状態にあるときに、互いに当接して出力操作部材12による前記動力作業部材2への出力操作を規制する出力操作規制部47,48を対にして設けるとともに、前記動力作業部材2への前記動力源3からの出力状態において、互いに当接して制動操作部材10による前記動力作業部材2の制動操作を規制する制動操作規制部45,46を対にして設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 動力作業部材(2)への動力源(3)の出力を制御する出力操作系(12−13−14,104−105−14)と、前記動力作業部材(2)の動作を停止せしめる制動操作系(10−15−16,10−15−81,124−123−16)との間に、前記動力作業部材(2)が制動状態にあるときに、互いに当接して出力操作部材(12,104)による前記動力作業部材(2)への出力制御操作を規制する出力操作規制部(47,48)を対にして設けるとともに、前記動力作業部材(2)への前記動力源(3)からの出力状態において、互いに当接して制動操作部材(10,124)による前記動力作業部材(2)の制動操作を規制する制動操作規制部(45,46)を対にして設けてなる、動力作業機。
【請求項2】 前記出力操作部材(12,104)と互いに連動する出力操作連動部材(25,62,82,113)に前記動力源(3)の出力制御部材(14a)を作動上連結するとともに、前記制動操作部材(10,124)と互いに連動する制動操作連動部材(23,63,83,136)に制動作用部材(17,81)を作動上連結し、前記出力操作連動部材(25,62,82,113)と前記制動操作連動部材(23,63,83,136)とにそれぞれ前記出力操作規制部(47,48)と前記制動操作規制部(45,46)とを対にして設けてなる、請求項1に記載の動力作業機。
【請求項3】 前記出力操作部材(104)と互いに連動する出力操作連動部材(113)に前記動力源(3)の出力制御部材(14a)を連結するとともに、前記制動操作部材(124)に対して制動作用部材(17)と制動操作連動部材(136)とを互いに別々の経路で連結し、前記出力操作連動部材(104)と前記制動操作連動部材(136)とにそれぞれ前記出力操作規制部(47,48)と前記制動操作規制部(45,46)とを対にして設けてなる、請求項1に記載の動力作業機。
【請求項4】 動力作業部材(2)への動力源(3)の出力を制御するための出力操作部材(12,104)と、該出力操作部材(12,104)と互いに連動する出力操作連動部材(25,62,82,113)と、前記動力作業部材(2)の制動装置(16,80)を操作するための制動操作部材(10,124)と、該制動操作部材(10,124)と互いに連動する制動操作連動部材(23,63,83,136)と、を備えてなる動力作業機であって、前記出力操作連動部材(25,62,82,113)と前記制動操作連動部材(23,63,83,136)との間に、前記動力作業部材(2)が制動状態にあるときに、互いに当接して前記出力操作部材(12,104)による前記動力作業部材(2)への出力制御操作を規制する出力操作規制部(47,48)を対にして設けるとともに、前記動力作業部材(2)への前記動力源(3)からの出力状態において、互いに当接して前記制動操作部材(10,124)による前記動力作業部材(2)の制動操作を規制する制動操作規制部(45,46)を対にして設けてなる、動力作業機。
【請求項5】 前記動力源として内燃エンジン(3)を備えるとともに、前記一対の出力操作規制部(47,48)の間に、前記動力作業部材(2)が制動状態にあるときに、該動力作業部材(2)は動作されないが、前記エンジン(3)の始動を円滑にし得る程度に気化器(14)のスロットルバルブ(14a)を開作動させることができるように、前記出力操作部材(12,104)の動きを所定量のみ許容するエンジン始動補助隙間(S)を設けてなる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の動力作業機。
【請求項6】 前記出力操作連動部材(62,82,113)と前記制動操作連動部材(63,83,136)とを、前記動力作業部材(2)を支持する操作桿(1)の延び方向に並べて、かつ該操作桿(1)に近接せしめて配設してなる、請求項2,3,4または5に記載の動力作業機。
【請求項7】 前記出力操作連動部材(25,62,82,113)と前記制動操作連動部材(23,63,83,136)とを、揺動自在にせしめてなる、請求項2乃至6のいずれか一項に記載の動力作業機。
【請求項8】 前記制動操作規制部が、前記出力操作連動部材(25,82,113)の揺動中心(O)を中心とする円弧状の部分(46)を有してなる、請求項7に記載の動力作業機。
【請求項9】 前記出力操作連動部材(25,62,82,113)と前記制動操作連動部材(23,63,83,136)とを収容するハウジング(19,138−107)を備えてなる、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の動力作業機。
【請求項10】 前記出力操作連動部材(62,82)と前記制動操作連動部材(63,83)とにそれぞれ連結される伝動部材(40−29,38−31)が前記ハウジング(19)内で互いに接触しないように、前記各伝動部材(40−29,38−31)の前記出力操作連動部材(62,82)と前記制動操作連動部材(63,83)への連結位置を互いにずらして設けてなる、請求項9に記載の動力作業機。
【請求項11】 前記ハウジング(19)を、前記制動操作連動部材(23)を支持する第一ケース片(20)と、前記出力操作連動部材(25)を支持する第二ケース片(21)との組み合わせにより形成してなる、請求項9または10に記載の動力作業機。
【請求項12】 前記ケース片のうちの少なくともいずれか一方(20)を、作業機の他の構成部品(7a)と一体成形してなる、請求項11に記載の動力作業機。
【請求項13】 前記ハウジング(19)を複数のケース片(20−21,60−61)の組み合わせにより形成するとともに、該複数のケース片のうちの少なくともいずれか一つ(20,61)を、作業機の他の構成部品(7a,50)と一体成形してなる、請求項9または10に記載の動力作業機。
【請求項14】 前記動力作業部材(2)を支持する操作桿(1)と、該操作桿(1)と互いに連結されて前記出力操作部材(12)と前記制動操作部材(10)とを有する操作ハンドル(8)との間に、前記出力操作連動部材(25,62,82)と前記制動操作連動部材(23,63,83)とを配設してなる、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の動力作業機。
【請求項15】 前記動力作業部材(2)を支持する操作桿(1)と、該操作桿(1)と互いに連結されて前記出力操作部材(12)と前記制動操作部材(10)とを有する操作ハンドル(8)との間に、前記ハウジング(19)を配設してなる、請求項9乃至13のいずれか一項に記載の動力作業機。
【請求項16】 前記操作桿(1)に前記操作ハンドル(8)を取り付けるための操作ハンドル取付部材(7)を、互いに結合せしめられる操作桿側取付部材(50)と操作ハンドル側取付部材(51)とから形成し、前記操作桿側取付部材(50)と前記操作ハンドル側取付部材(51)とを、互いに結合角度位置可変にせしめてなる、請求項15に記載の動力作業機。
【請求項17】 前記操作桿側取付部材(50)と前記操作ハンドル側取付部材(51)との間に、互いに嵌り合って前記操作桿側取付部材(50)と前記操作ハンドル側取付部材(51)とが複数の角度位置で互いに結合することを可能にする複数の嵌合部(57a−58a,57b−58b)を形成し、前記操作桿側取付部材(50)と前記操作ハンドル側取付部材(51)とを、締め付け手段(56)で互いに分離可能に結合せしめてなる、請求項16に記載の動力作業機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力作業機に関し、詳しくは、動力作業部材への出力を制御する出力操作系と、前記動力作業部材の動作を停止せしめる制動操作系とを有する動力作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、動力作業機の一種である刈払機においては、作業者が出力操作部材を操作して動力作業部材である刈刃への出力を停止しても、該刈刃は、慣性力で動き続けようとする。このため、前記動力作業部材の動作を急速に停止せしめる制動操作部材を設け、作業の安全性を向上せしめた刈払機が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の如き刈払機においては、前記出力操作部材と前記制動操作部材の連係操作を誤ると、装置の破損等につながる場合がある。例えば、前記動力作業部材への動力源の出力を維持したままで、誤って、前記動力作業部材を急速に停止せしめる前記制動操作部材を操作してしまうと、装置の駆動系や制動系に無理がかかり、装置が破損等してしまうほか、エネルギーロスが生ずる等の問題がある。また、前記動力作業部材を制動したままの状態で、誤って、前記出力操作部材を出力増大方向に操作した場合も、同様である。
【0004】本発明は、こうした事情に鑑みてなされたもので、出力操作部材と制動操作部材の誤操作による装置の破損やエネルギーロス等を防止し得る、動力作業機を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明に係る動力作業機は、動力作業部材への動力源の出力を制御する出力操作系と、前記動力作業部材の動作を停止せしめる制動操作系との間に、前記動力作業部材が制動状態にあるときに、互いに当接して出力操作部材による前記動力作業部材への出力制御操作を規制する出力操作規制部を対にして設けるとともに、前記動力作業部材への前記動力源からの出力状態において、互いに当接して制動操作部材による前記動力作業部材の制動操作を規制する制動操作規制部を対にして設けたものである。
【0006】請求項1に記載の本発明によれば、前記動力作業部材が被制動状態にあるときには、前記動力作業部材に出力しようとしても、前記出力操作系と前記制動操作系との間に対にして設けた前記出力操作規制部が互いに当接するので、前記制動操作部材を操作して前記動力作業部材の制動を解除した後でなければ、前記出力操作部材の操作ができない。また、前記動力作業部材への前記動力源の出力状態においては、前記動力作業部材を停止させようとしても、前記出力操作系と前記制動操作系との間に対にして設けた前記制動操作規制部が互いに当接するので、前記出力操作部材を操作して前記動力作業部材への出力を停止せしめた後でなければ、前記制動操作部材の操作ができない。このように、本発明に係る動力作業機によれば、前記出力操作部材と前記制動操作部材の誤操作が生ずる余地がないので、装置の破損やエネルギーロス等の問題はない。
【0007】請求項2に記載の本発明に係る動力作業機は、請求項1に記載のものにおいて、前記出力操作部材と互いに連動する出力操作連動部材に前記動力源の出力制御部材を作動上連結するとともに、前記制動操作部材と互いに連動する制動操作連動部材に制動作用部材を作動上連結し、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材とにそれぞれ前記出力操作規制部と前記制動操作規制部とを対にして設けたものである。
【0008】この場合、前記出力操作部材を操作すると、それに連動して前記出力操作連動部材が動き、該出力操作連動部材の動きに伴って、前記出力制御部材が動作される。一方、前記制動操作部材を操作すると、それに連動して前記制動操作連動部材が動き、該制動操作連動部材の動きに伴って、前記制動作用部材が動作される。そして、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材とにそれぞれ対にして設けられた前記出力操作規制部と前記制動操作規制部とが、互いに当接し合って相手側の連動部材の動きを交互に規制し、これにより、前記出力操作部材と前記制動操作部材の誤操作が防止される。
【0009】また、請求項3に記載の本発明に係る動力作業機は、請求項1に記載のものにおいて、前記出力操作部材と互いに連動する出力操作連動部材に前記動力源の出力制御部材を連結するとともに、前記制動操作部材に対して制動作用部材と制動操作連動部材とを互いに別々の経路で連結し、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材とにそれぞれ前記出力操作規制部と前記制動操作規制部とを対にして設けたものである。
【0010】請求項2との違いは、前記制動操作部材と前記制動操作連動部材と前記制動作用部材との間の連結関係である。すなわち、請求項3のものは、前記制動操作部材を操作したとき、前記制動操作連動部材と前記制動作用部材とが互いに別々の経路で共に動作される。
【0011】請求項4に記載の本発明に係る動力作業機は、動力作業部材への動力源の出力を制御するための出力操作部材と、該出力操作部材と互いに連動する出力操作連動部材と、前記動力作業部材の制動装置を操作するための制動操作部材と、該制動操作部材と互いに連動する制動操作連動部材と、を備えてなる動力作業機であって、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材との間に、前記動力作業部材が制動状態にあるときに、互いに当接して前記出力操作部材による前記動力作業部材への出力制御操作を規制する出力操作規制部を対にして設けるとともに、前記動力作業部材への前記動力源からの出力状態において、互いに当接して前記制動操作部材による前記動力作業部材の制動操作を規制する制動操作規制部を対にして設けたものである。
【0012】この場合、作業者が、前記出力操作部材を出力増大方向へ操作すると、前記出力操作連動部材が動くとともに、前記動力作業部材への前記動力源からの出力が開始される。この状態では、誤って前記制動操作部材を制動方向に操作しようとしても、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材とに対にして設けられた前記制動操作規制部が互いに当接するので、前記制動操作部材の操作はできない。作業者は、該制動操作部材を制動方向へ操作しようとするときには、その前に、前記出力操作部材を出力停止方向へ戻す動作を強制される。これにより、装置の破損が防止されるほか、無駄な出力がなされることもない。
【0013】一方、作業者が、前記制動操作部材を制動方向に操作すると、前記制動操作連動部材が動くとともに、前記制動装置により前記動力作業部材が制動される。この状態では、誤って前記出力操作部材を出力増大方向に操作しようとしても、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材とに対にして設けられた前記出力操作規制部が互いに当接するので、前記出力操作部材の操作はできない。作業者は、該出力操作部材を出力増大方向へ操作しようとするときには、その前に、前記制動操作部材を制動解除方向に戻す動作を強制される。これにより、装置の破損が防止されるほか、無駄な出力がなされることもない。
【0014】請求項5に記載の本発明に係る動力作業機は、請求項1乃至4のいずれかに記載のものにおいて、前記動力源として内燃エンジンを備えるとともに、前記一対の出力操作規制部の間に、前記動力作業部材が制動状態にあるときに、該動力作業部材は動作されないが、前記エンジンの始動を円滑にし得る程度に気化器のスロットルバルブを開作動させることができるように、前記出力操作部材の動きを所定量のみ許容するエンジン始動補助隙間を設けたものである。
【0015】この場合において、前記エンジンを始動させるときには、安全のため、前記制動操作部材を操作して、前記動力作業部材を制動状態にしておく。そして、前記エンジン始動補助隙間に対応する範囲内で、必要に応じて、前記出力操作部材を操作して、前記スロットルバルブを開作動せしめる。このようにすれば、前記エンジンを始動させやすくなる。
【0016】請求項6に記載の本発明に係る動力作業機は、請求項2乃至5のいずれかに記載のものにおいて、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材とを、前記動力作業部材を支持する操作桿の延び方向に並べて、かつ該操作桿に近接せしめて配設したものである。このようにすれば、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材とを設けることにより生ずる前記操作桿の延び方向と直角な方向への張り出しをできるだけ小さく抑えることができるので、作業機の全体形状を細身にすることができ、これにより、操作性を良くすることができる。
【0017】請求項7に記載の本発明に係る動力作業機は、請求項2乃至6のいずれかに記載のものにおいて、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材とを、揺動自在にせしめたものである。この場合には、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材とが、ともに弧を描いて移動するので、それらの作動が円滑であるほか、直線的に移動する場合に比べて、少ない占有面積内で、前記一対の制動操作規制部および前記一対の出力操作規制部の大きな移動距離を確保することができるので、コンパクトな構成とすることができる。
【0018】請求項8に記載の本発明に係る動力作業機は、請求項7に記載のものにおいて、前記制動操作規制部が、前記出力操作連動部材の揺動中心を中心とする円弧状の部分を有してなるものである。このようにすれば、前記動力作業部材への前記動力源の出力の大きさの全範囲に対応して、前記動力作業部材駆動時における前記制動操作部材による前記動力作業部材の制動操作を確実に規制することができる。
【0019】請求項9に記載の本発明に係る動力作業機は、請求項1乃至8のいずれかに記載のものにおいて、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材とを収容するハウジングを備えたものである。このようにすれば、該ハウジングにより、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材とが覆われるので、外部からそれらの動作が阻害されることがないほか、それらの部材の動作が作業の障害になる等の問題もない。
【0020】請求項10に記載の本発明に係る動力作業機は、請求項9に記載のものにおいて、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材とにそれぞれ連結される伝動部材が前記ハウジング内で互いに接触しないように、前記各伝動部材の前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材への連結位置を互いにずらして設けたものである。このようにすれば、前記ハウジング内で前記各伝動部材同士が互いに接触し合わないので、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材への駆動力の伝達性が良くなるほか、前記各伝動部材の損耗も防止できる。
【0021】請求項11に記載の本発明に係る動力作業機は、請求項9または10に記載のものにおいて、前記ハウジングを、前記制動操作連動部材を支持する第一ケース片と、前記出力操作連動部材を支持する第二ケース片との組み合わせにより形成したものである。このようにすれば、例えば、前記第一ケース片に前記制動操作連動部材を支持せしめるとともに、前記第二ケース片に前記出力操作連動部材を支持せしめ、その後、前記第一ケース片と前記第二ケース片とを互いに組み合わせるだけで、組み立て作業が完了する。よって、組み立て作業が容易となる。
【0022】請求項12に記載の本発明に係る動力作業機は、請求項11に記載のものにおいて、前記ケース片のうちの少なくともいずれか一方を、作業機の他の構成部品と一体成形したものである。このようにすれば、作業機の製造および組み立てが容易となる。
【0023】請求項13に記載の本発明に係る動力作業機は、請求項9または10に記載のものにおいて、前記ハウジングを複数のケース片の組み合わせにより形成するとともに、該複数のケース片のうちの少なくともいずれか一つを、作業機の他の構成部品と一体成形したものである。この場合にも、作業機の製造および組み立てが容易となる。
【0024】請求項14に記載の本発明に係る動力作業機は、請求項1乃至8のいずれかに記載のものにおいて、前記動力作業部材を支持する操作桿と、該操作桿と互いに連結されて前記出力操作部材と前記制動操作部材とを有する操作ハンドルとの間に、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材とを配設したものである。
【0025】このようにすれば、前記出力操作連動部材と前記制動操作連動部材とから延び出す伝動部材を前記操作ハンドルおよび前記操作桿にぴったりと添わせて配設することが可能になるので、装置全体をまとまり良くコンパクトにすることができるとともに、前記伝動部材が作業の邪魔になることもなく、操作性を向上せしめることができる。
【0026】請求項15に記載の本発明に係る動力作業機は、請求項9乃至13のいずれかに記載のものにおいて、前記動力作業部材を支持する操作桿と、該操作桿と互いに連結されて前記出力操作部材と前記制動操作部材とを有する操作ハンドルとの間に、前記ハウジングを配設したものである。この場合にも、請求項14のものと同様の作用効果が得られる。
【0027】請求項16に記載の本発明に係る動力作業機は、請求項15に記載のものにおいて、前記操作桿に前記操作ハンドルを取り付けるための操作ハンドル取付部材を、互いに結合せしめられる操作桿側取付部材と操作ハンドル側取付部材とから形成し、前記操作桿側取付部材と前記操作ハンドル側取付部材とを、互いに結合角度位置可変にせしめたものである。このようにすれば、例えば、作業機の収納時や運搬時等に、前記操作桿に対する前記操作ハンドルの取付角度を適宜に調節して、作業機全体の輪郭をよりコンパクトなものに変更することにより、作業機の収納時や運搬時の取り扱い性を良くすることができる。
【0028】請求項17に記載の本発明に係る動力作業機は、請求項16に記載のものにおいて、前記操作桿側取付部材と前記操作ハンドル側取付部材との間に、互いに嵌り合って前記操作桿側取付部材と前記操作ハンドル側取付部材とが複数の角度位置で互いに結合することを可能にする複数の嵌合部を形成し、前記操作桿側取付部材と前記操作ハンドル側取付部材とを、締め付け手段で互いに分離可能に結合せしめるようにしたものである。この場合には、前記操作桿に対する前記操作ハンドルの取付角度の調節操作が容易となる。すなわち、前記締め付け手段を緩めて、前記複数の嵌合部の間の相互嵌合位置を変更し、その後再び前記締め付け手段を締めるだけで、前記操作桿に対する前記操作ハンドルの取付角度を変更することができるからである。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0030】<第一実施形態>図1は、本発明の第一実施形態に係る動力作業機の一例としての刈払機を示す全体概略斜視図である。該刈払機は、前後方向に延びる操作桿1の先端部に、動力作業部材としての回転刈刃2を有するとともに、前記操作桿1の後端部に、動力源として、例えば、小型空冷二サイクル内燃エンジン3を備えている。該エンジン3による駆動力は、前記操作桿1内に挿通された伝動軸4を介して、前記刈刃2に伝達される。前記エンジン3と前記伝動軸4との間には、適当な形式の遠心クラッチ5が介装されていて、前記エンジン3の回転速度が所定値を超えたときに、その回転駆動力が前記刈刃2へと出力されるようになっている。
【0031】前記操作桿1の前記エンジン3に近い部分には、吊金具6が取り付けてある。該吊金具6に図示しない肩掛ベルトを掛けることによって、作業者は、前記刈払機を肩掛けで保持することができる。
【0032】また、前記操作桿1には、適当な形式の操作ハンドル取付部材7によって、ほぼU字状の操作ハンドル8が固着されている。該操作ハンドル8の左側把持部9には、制動操作部材としてのブレーキレバー10が取り付けられ、前記操作ハンドル8の右側把持部11には、出力操作部材としてのスロットルレバー12が取り付けられている。
【0033】該スロットルレバー12は、押し引き操作自在なスロットル操作用ボーデンケーブル13を介して、前記エンジン3の出力制御部材である気化器14のスロットルバルブ14aに作動上連結されている。ここでは、該スロットルバルブ14aが、図示しない戻しばねによりアイドル回転開度方向に自動的に戻される方向に常時付勢されていて、それに接続されている前記スロットル操作用ボーデンケーブル13のインナーワイヤ38,40(図3参照)が、前記スロットルレバー12の握り操作により非操作状態から引っ張られると、前記スロットルバルブ14aが前記アイドル回転開度から前記エンジン3の増速(出力増大)方向に開き始めるようになっている。また、前記スロットルレバー12は、任意の出力レベルにおけるレバー位置保持機構を備えていて、作業者が前記スロットルレバー12から指を離しても、前記エンジン3の任意の出力レベルが維持されるようになっている。
【0034】一方、前記ブレーキレバー10は、制動操作用ボーデンケーブル15を介して、ブレーキ装置16に作動上連結されている。該ブレーキ装置16の形式は任意である。図示例のブレーキ装置16は楔式のものであり、制動作用部材として、前記刈刃2の板面を上から押圧するように付勢されたブレーキシュー17を備えている。前記制動操作用ボーデンケーブル15のインナーワイヤ29,31(図3参照)は、図示しない制動用ばねにより前記ブレーキシュー17に与えられた制動位置へ向けての付勢力によって、前記刈刃2側へと常時引張付勢されている。そして、前記ブレーキレバー10が解放されているときには、前記ブレーキシュー17が前記刈刃2の上面に当接して該刈刃2が制動状態にあり、作業者が前記操作ハンドル8の前記左側把持部9へ添わせるように前記ブレーキレバー10を握ると、前記制動操作用ボーデンケーブル15の前記インナーワイヤ29,31が引かれて、前記ブレーキシュー17が前記刈刃2の上面から離れた制動解除位置へと退避操作されるようになっている。
【0035】前記スロットルレバー12から前記スロットルバルブ14aへと至る出力操作系としてのスロットル操作系と、前記ブレーキレバー10から前記ブレーキ装置16へと至る制動操作系とは、次に述べる制御連係機構18によって、互いに連係せしめられている。
【0036】図2は、前記操作ハンドル取付部材7を図1のA矢印方向から見た分解斜視図、図3は、前記制御連係機構の分解斜視図、図4および図5は、前記制御連係機構18の動作状態を示す説明図、図6は、図5に対応する説明図である。
【0037】前記制御連係機構18は、図2および図3に示すように、互いに上下に嵌り合ってハウジング19を形成する第一ケース片20と第二ケース片21とを備えている。図3に示すように、上側の前記第一ケース片20内には、ケース締付ボルトを兼ねる第一支軸22が下向きに突設され、該第一支軸22には、三角板状の制動操作系揺動部材23が揺動自在に取り付けられている。
【0038】一方、下側の前記第二ケース片21内には、ケース締付ボルトを兼ねる第二支軸24が上向きに突設され、該第二支軸24には、出力操作系揺動部材としての三角板状のスロットル操作系揺動部材25が揺動自在に取り付けられている。
【0039】前記制動操作系揺動部材23と前記スロットル操作系揺動部材25は、図2に示すように、いずれも前記ハウジング19の内部に収容されている。このため、外部から前記各揺動部材23,25の揺動動作が阻害されることがないほか、該各揺動部材23,25の揺動動作が作業の障害になる等の問題もない。
【0040】また、前記ハウジング19は、前記制動操作系揺動部材23を支持する前記第一ケース片20と、前記スロットル操作系揺動部材25を支持する前記第二ケース片21との組み合わせにより形成されている。このため、例えば、前記第一ケース片20に前記制動操作系揺動部材23を支持せしめるとともに、前記第二ケース片21に前記スロットル操作系揺動部材25を支持せしめ、その後、前記第一ケース片20と前記第二ケース片21とを互いに組み合わせて前記ボルト22,24で結合せしめるだけで、組み立て作業が完了する。よって、組み立て作業が容易である。
【0041】前記ハウジング19は、前記操作桿1の後部の下面等、作業の邪魔にならない適宜の位置に、適当な固着手段を用いて取り付ければよい。さらに、前記ハウジング19は、少なくともその一部を、前記刈払機の構成部品と一体成形するようにすれば、成形および組み立てが容易となり、一層好適である。例えば、本実施形態では、図2に示すように、前記ハウジング19のうち、上側の前記第一ケース片20を、前記操作ハンドル取付部材7の一部7aと一体成形している。
【0042】図3に示すように、前記制動操作系揺動部材23は、前記第一支軸22を中心として互いに直角な位置関係にある二つの揺動端部26,27を備えている。その揺動一端部26には、前記制動操作用ボーデンケーブル15を構成する制動操作用第一ボーデンケーブル28のインナーワイヤ29の一端部29aが連結されていて、前記インナーワイヤ29の他端部29bは、図1に示すように、前記ブレーキレバー10に連結されている。
【0043】一方、前記制動操作系揺動部材23の前記揺動他端部27には、前記制動操作用第一ボーデンケーブル28とともに前記制動操作用ボーデンケーブル15(図1参照)を構成する制動操作用第二ボーデンケーブル30のインナーワイヤ31の一端部31aが連結されていて、前記インナーワイヤ31の他端部31bは、図1に示すように、前記ブレーキ装置16を構成する前記ブレーキシュー17に連結されている。前記制動操作用第一ボーデンケーブル28と前記制動操作用第二ボーデンケーブル30の各アウターチューブ32,33の内端部32a,33aは、前記第一ケース片20にそれぞれ適宜の手段で固着されている。
【0044】前記の如く、前記制動操作用ボーデンケーブル15の前記インナーワイヤ29,31は、前記ブレーキシュー17に与えられた制動位置へ向けての付勢力によって、常時は、前記刈刃2側へと引張付勢されている。これに伴い、前記制動操作系揺動部材23は、前記ブレーキレバー10が解放されているときには、図4に示す制動時姿勢を保持している。そして、作業者が、前記ブレーキレバー10を制動方向(例えば、前記左側把持部9に添わせる方向)に移動させると、その動作に連動して、前記制動操作系揺動部材23は、前記第一支軸22を中心として揺動し、図5に示す制動解除時姿勢となる。作業者が前記ブレーキレバー10を解放すると、前記制動操作系揺動部材23は、前記ブレーキシュー17に与えられた制動位置への付勢力によって、前記第一支軸22を中心として逆方向へ揺動し、図4に示す前記制動時姿勢へと復帰する。
【0045】また、図3に示すように、前記スロットル操作系揺動部材25は、前記第二支軸24を中心として互いに直角な位置関係にある二つの揺動端部35,36を備えている。その揺動一端部35には、前記スロットル操作用ボーデンケーブル13を構成するスロットル操作用第一ボーデンケーブル37のインナーワイヤ38の一端部38aが連結されていて、前記インナーワイヤ38の他端部38bは、図1に示すように、前記スロットルレバー12に連結されている。
【0046】一方、前記スロットル操作系揺動部材25の前記揺動他端部36には、前記スロットル操作用第一ボーデンケーブル37とともに前記スロットル操作用ボーデンケーブル13(図1参照)を構成するスロットル操作用第二ボーデンケーブル39のインナーワイヤ40の一端部40aが連結されていて、その他端部40bは、図1に示すように、前記スロットルバルブ14aに連結されている。前記スロットル操作用第一ボーデンケーブル37と前記スロットル操作用第二ボーデンケーブル39の各アウターチューブ41,42の内端部41a,42aは、前記第二ケース片21にそれぞれ適宜の手段で固着されている。
【0047】前記スロットル操作系揺動部材25は、前記スロットルレバー12が出力停止位置にあるときには、図4に示す非出力時姿勢を保持している。そして、作業者が、前記スロットルレバー12を出力増大方向へと移動させると、その動作に連動して、前記スロットル操作系揺動部材25は、前記第二支軸24を中心として揺動し、図5に示す出力時姿勢となる。
【0048】前記制動操作系揺動部材23と前記スロットル操作系揺動部材25は、所定のときに互いに当接して相手方の部材の動きを規制することにより、前記ブレーキレバー10の制動方向への操作または前記スロットルレバー12の出力増大方向への操作を交互に規制する、制動操作規制部45,46および出力操作規制部47,48をそれぞれ対にして備えている。
【0049】すなわち、前記出力操作規制部として、図3に示すように、前記制動操作系揺動部材23には、その下面に、下向きに突出したスロットルレバー動作規制部47を設け、これに対応して、前記スロットル操作系連動部材25には、その上面に、上向きに突出した、前記スロットルレバー動作規制部47への当接部48を設けている。このため、前記ブレーキ装置16が制動状態にあるときには、誤って前記スロットルレバー12を出力増大方向に移動させようとしても、前記スロットル操作系揺動部材25の前記当接部48が前記制動操作系揺動部材23の前記スロットルレバー動作規制部47に当接するので、前記エンジン3の回転数が所定値以上となり前記遠心クラッチ5がつながって前記刈刃2への出力が開始されるほどには、前記スロットルレバー12は動かせない(図4参照)。
【0050】なお、本実施形態では、図4に示すように、前記一対の出力操作規制部47,48の間に、前記スロットル操作系揺動部材25の所定の揺動角度α分だけ、エンジン始動補助隙間Sを設けている。該隙間Sは、前記ブレーキ装置16が制動状態にあるときに、前記刈刃2への出力は開始されないが、前記エンジン3の始動を円滑にし得る程度に前記スロットルバルブ14を開作動させることができるように、前記スロットルレバー12の出力増大方向への若干の動きを許容するものである。
【0051】この場合において、前記エンジン3を始動させるときには、前記ブレーキレバー10を解放して、前記刈刃2を制動状態にしておく。そして、前記エンジン始動補助隙間Sに対応する範囲内で、必要に応じて、前記スロットルレバー12を出力増大方向に操作して、前記スロットルバルブ14aを開作動せしめる。このようにすれば、前記エンジン3を始動させやすい。
【0052】また、前記制動操作規制部として、図3に示すように、前記スロットル操作系揺動部材25には、その上面に、上向きに突出したブレーキレバー動作規制部45を設け、これに対応して、前記制動操作系揺動部材23には、その下面に、下向きに突出した、前記ブレーキレバー動作規制部45への当接部46を設けている。このため、前記刈刃2に出力されるほどに前記スロットルバルブ14aが開いた状態にあるときには、作業者が誤って前記ブレーキレバー10だけを解放しても、前記制動操作系揺動部材23の前記当接部46が前記スロットル操作系揺動部材25の前記ブレーキレバー動作規制部45に当接するので、前記ブレーキレバー10は動かず、前記ブレーキ装置16は作動しない。
【0053】なお、前記制動操作系揺動部材23の前記当接部46は、前記制動操作系揺動部材23が図5に示す制動解除時姿勢にある場合で見て、前記スロットル操作系揺動部材25の揺動中心Oを中心とする円弧状に形成されている。これは、前記刈刃2への出力の大きさの全範囲に対応して、前記ブレーキレバー10の動作が規制されるようにするためである。
【0054】以上のように構成される本実施形態に係る刈払機は、次のように使用する。
【0055】まず、前記エンジン3を始動するときには、作業者は、前記ブレーキレバー10には手を触れず、該ブレーキレバー10を解放状態のままにしておく。この状態では前記ブレーキ装置16が作用しているので、始動操作を安全に行うことができる。
【0056】作業者は、必要に応じて、前記スロットルレバー12を出力増大方向に動かして、例えば、リコイルスタータ3aによる前記エンジン3の始動操作を行う。この場合、前記スロットルレバー12は、前記エンジン始動補助隙間Sに対応する前記揺動角度αだけ動き、これに対応して前記スロットルバルブ14aが前記アイドル回転開度から更に若干開くので、前記エンジン3を始動させ易くなる。
【0057】前記ブレーキレバー10を解放して前記ブレーキ装置16を作動せしめている状態の下では、前記スロットルレバー12の出力増大方向への操作は、前記一対の出力操作規制部47,48が互いに当接することにより、前記エンジン始動補助隙間Sに対応する範囲内に規制される。このため、作業者が前記スロットルレバー12を出力増大方向に大きく動かそうとしても、該スロットルレバー12は前記隙間S分しか動かず、前記遠心クラッチ5がつながって前記刈刃2への出力が開始されることはない。
【0058】前記エンジン3が始動してアイドリング状態となったら、作業者は、前記肩掛ベルトで前記刈払機を肩に掛け、前記操作ハンドル8の前記左側把持部9とともに前記ブレーキレバー10を握り、前記ブレーキ装置16による前記刈刃2の制動を解除する。これにより、前記制動操作系揺動部材23が揺動し、前記一対の出力操作規制部を構成する前記スロットルレバー動作規制部47が退避せしめられるので、はじめて、前記スロットルレバー12の出力増大方向への自由な操作が可能となる。
【0059】そこで、作業者は、前記スロットルレバー12を出力増大方向へと操作して前記刈刃2に所望の回転を出力し、前記操作ハンドル8によって前記操作桿1を左右に揺動させながら、刈払作業を行う。
【0060】前記スロットルレバー12を出力増大方向へ操作することにより前記刈刃2へと出力されている状態の下では、前記ブレーキレバー10のみを解放することによる前記ブレーキ装置16の制動動作は、前記一対の制動操作規制部45,46が互いに当接することにより規制されるので、作業者が操作を誤って刈払作業中に前記ブレーキレバー10から手を離しても、前記ブレーキ装置16が作用することはない。
【0061】前記刈刃2への出力を停止するときには、まず、前記スロットルレバー12を前記遠心クラッチ5が切れる前記出力停止位置まで戻す。これにより、前記刈刃2への出力が停止するとともに、前記一対の制動操作規制部を構成する前記ブレーキレバー動作規制部45が退避せしめられるので、前記ブレーキレバー10の制動方向への自由な操作が可能となる。そこで、前記ブレーキレバー10を解放すれば、前記ブレーキ装置16が作用して、慣性力による前記刈刃2の回転を急速に停止させることができる。
【0062】なお、前記スロットルレバー12は、前記ブレーキレバー10と同様に、手を放すと自動的に前記エンジン3がアイドル回転に戻される方式のものであっても良い。
【0063】<第二実施形態>図7乃至13を参照して、本発明の第二実施形態を説明する。本第二実施形態は、操作ハンドル取付部材7および制御連係機構18の他の具体例を示すものである。本第二実施形態の図面において、前記第一実施形態に係るものと同一の構成要素には、前記と同様の符号を付している。
【0064】図7は、本発明の第二実施形態に係る動力作業機の一例としての刈払機の要部の斜視図、図8は、図7における操作桿1と操作ハンドル8との連結部の拡大斜視図、図9は、前記連結部の分解斜視図、図10は、前記連結部の平面図である。
【0065】図7および図8に示すように、本第二実施形態における操作ハンドル取付部材7は、互いに上下に結合せしめられる操作桿側取付部材50と操作ハンドル側取付部材51とを備えている。前記操作桿側取付部材50と前記操作ハンドル側取付部材51は、いずれも、例えば、アルミニウム合金を材料として、例えば、ダイカスト鋳造法によって成形される。
【0066】前記操作桿側取付部材50は、図9に示すように、前記操作桿1の挿通孔52を有する断面左向き開口C字形の筒状の操作桿受入部53と、該操作桿受入部53を前記操作桿1へと締め付ける締め付け手段としての操作桿受入部締付ボルト54と、を備えている。該操作桿受入部締付ボルト54は、前記操作桿受入部53の互いに上下に対向する上側端部53aから下側端部53bへとねじ込まれ、前記操作桿受入部53の前記上側端部53aと前記下側端部53bとを、互いに近接する方向に締め付ける。これにより、前記操作桿1に対して前記操作桿側取付部材50が固着される。
【0067】一方、前記操作ハンドル側取付部材51は、操作ハンドル受入部55と、締め付け手段としての操作ハンドル受入部締付ボルト56と、を備えている。ここでは、図9に示すように、前記操作ハンドル受入部55を、それぞれ断面半円状の内周面を有する上側部材55aと下側部材55bとからなる後向き開口の蝶番式のものとし、これら上側部材55aと下側部材55bとで前記操作ハンドル8の水平な直線状中間部8a(図7参照)を上下から挾んで、前記操作ハンドル受入部締付ボルト56で締め付けるようにしている。前記操作ハンドル8が左右分割式のものである場合には、横から挿入できるので、前記操作ハンドル側取付部材51を蝶番式のものとする必要はなく、前記操作桿側取付部材50と同様に、断面C字形の筒状のものとしてもよい。また、前記操作桿側取付部材50を、前記操作ハンドル側取付部材51と同様に、蝶番式のものとすることもできる。
【0068】図示例における前記操作ハンドル受入部締付ボルト56は、前記操作ハンドル側取付部材51と前記操作桿側取付部材50とを分離可能に上下に互いに結合せしめる操作ハンドル取付部材組立用締付ボルトを兼ねていて、その回動操作を容易にせしめるため、その上端部に、大きめの握り部56aを有している。前記操作ハンドル受入部締付ボルト(前記操作ハンドル取付部材組立用締付ボルト)56は、前記操作ハンドル受入部55の互いに上下に対向する端部同士を上から貫通して、前記操作桿側取付部材50へとねじ込まれることにより、前記操作ハンドル受入部55を前記操作ハンドル8へと締め付けるとともに、前記操作ハンドル側取付部材51と前記操作桿側取付部材50とを上下に互いに結合せしめる。
【0069】なお、図示例では、前記操作ハンドル受入部締付ボルト56の下端部56bが、前記操作桿側取付部材50の前記上側端部53aを貫通して前記下側端部53bへとねじ込まれるようにして、前記操作ハンドル受入部締付ボルト56により前記操作桿側取付部材50の前記操作桿受入部53もまた締め付けられるようにしている。
【0070】前記操作ハンドル側取付部材51と前記操作桿側取付部材50との間は、前記操作ハンドル取付部材組立用締付ボルト56を緩めることにより、該ボルト56の上下軸線Xを中心とする相互結合角度位置を自在に変更できるようになっている。これは、図10に示すように、前記刈払機を収納したり運搬したりするときに、前記操作ハンドル8を回して前記操作桿1に沿うように固定することにより、前記刈払機全体の輪郭をよりコンパクトなものに変更して、取り扱い性を良くするためである。
【0071】ここでは、図9に示すように、前記操作ハンドル側取付部材51と前記操作桿側取付部材50との間に、前記操作ハンドル取付部材組立用締付ボルト56の前記軸線Xを中心として分布する複数の嵌合部57a−58a,57b−58b・・・を設けている。該複数の嵌合部57a−58a,57b−58b・・・は、複数の角度位置で互いに嵌り合うので、前記操作桿1に対する前記操作ハンドル8の取付角度をあらかじめ設定した角度位置へと容易に変更できるとともに、前記操作ハンドル側取付部材51と前記操作桿側取付部材50との間の位置ずれが確実に防止される。図示例では、上側の前記操作ハンドル側取付部材51に、水平断面が正九角星形のテーパー状突部57を下向きに形成し、該テーパー状突部57に適合するテーパー状凹部58を、下側の前記操作桿側取付部材50に形成することにより、前記複数の嵌合部57a−58a,57b−58b・・・を形成している。この場合には、水平断面が正九角星形の前記テーパー状突部57と前記テーパー状凹部58とが互いに隙間なく嵌り合うので、前記操作ハンドル側取付部材51と前記操作桿側取付部材50とを、比較的小さな力で互いに強固にぴったりと結合せしめることができる。
【0072】なお、図示例では、図10に示すように、前記操作ハンドル8の最大回動角度を80度としている。
【0073】次に、本第二実施形態における制御連係機構18について説明する。
【0074】該制御連係機構18は、前記操作桿側取付部材50の分解斜視図である図11に示すように、互いに上下に嵌り合ってハウジング19を形成する上側ケース片60と下側ケース片61とを備えている。ここでは、前記第一実施形態のものと同様に、前記刈払機の製造および組み立てを容易にせしめるため、前記ハウジング19の内の一部(図示例では前記下側ケース片61)を、前記操作ハンドル取付部材7(図示例では前記操作桿側取付部材50)と一体成形している。
【0075】前記ハウジング19内には、前記操作ハンドル8の右側把持部11の近傍に取り付けられたスロットルレバー12(図7参照)の操作と互いに連動する出力操作連動部材62と、前記操作ハンドル8の左側把持部9の近傍に取り付けられたブレーキレバー10(図7参照)の操作と互いに連動する制動操作連動部材63とが、それぞれ揺動自在に軸支されている。
【0076】ここでは、前記出力操作連動部材62と前記制動操作連動部材63とを、前記操作桿1の延び方向(前後方向)に並べて、かつ該操作桿1に近接せしめて配設している。このようにすれば、前記出力操作連動部材62と前記制動操作連動部材63とを設けることにより生ずる前記操作桿1の延び方向と直角な方向への張り出しをできるだけ小さく抑えることができるので、刈払機の全体形状を細身にすることができ、これにより、操作性を良くすることができる。
【0077】前記出力操作連動部材62と前記制動操作連動部材63は、いずれも、前記下側ケース片61に圧入等の適宜の方法で止着された連動部材支軸64,65に、水平回動自在に装着されている。そして、前記各連動部材支軸64,65に押えばね66をそれぞれ装着した後に、前記上側ケース片60で蓋をし、該上側ケース片60と前記下側ケース片61とを複数のケース片接合ねじ67,67で互いに接合することにより、前記出力操作連動部材62と前記制動操作連動部材63とを、前記ハウジング19内に水平揺動自在に支持せしめている。
【0078】図11に示すように、前側の前記出力操作連動部材62は、前記出力操作連動部材支軸64を相対回動自在に受け入れる筒部68と、互いに上下方向および水平方向に位置をずらして前記筒部68と一体的に形成された二つの揺動端部69,70と、を備えている。その揺動一端部69には、スロットル操作用ボーデンケーブル13を構成するスロットル操作用第一ボーデンケーブル37のインナーワイヤ38の一端部38aが連結されていて、前記インナーワイヤ38の他端部38bは、図7に示すように、前記スロットルレバー12に連結されている。
【0079】一方、前記出力操作連動部材62の前記揺動他端部70には、前記スロットル操作用第一ボーデンケーブル37とともに前記スロットル操作用ボーデンケーブル13を構成するスロットル操作用第二ボーデンケーブル39のインナーワイヤ40の一端部40aが連結されていて、前記インナーワイヤ40の他端部40bは、図7に示すように、気化器14のスロットルバルブ14aに連結されている。前記スロットル操作用第一ボーデンケーブル37と前記スロットル操作用第二ボーデンケーブル39の各アウターチューブ41,42の内端部41a,42aは、図11に示すように、前記下側ケース片61にそれぞれ適宜の手段で固着されている。
【0080】前記出力操作連動部材62は、前記スロットルレバー12が出力停止位置にあるときには、図示しない前記戻しばねによる前記スロットルバルブ14aに与えられたアイドル回転開度へ向けての付勢力により、図12に示すアイドル回転時姿勢を保持している。そして、作業者が、前記スロットルレバー12を出力増大方向へと移動させると、その動作に連動して、前記出力操作連動部材62は、上から見て、前記出力操作連動部材支軸64を中心として時計回り方向に揺動し、図13に示す出力時姿勢となる。作業者が前記スロットルレバー12を前記出力停止位置へと戻すと、前記出力操作連動部材62は、前記スロットルバルブ14aの前記アイドル回転開度へ向けての付勢力によって、前記出力操作連動部材支軸64を中心として逆方向(上から見て反時計回り方向)へ揺動し、図12に示す前記アイドル回転時姿勢へと復帰する。
【0081】また、図11に示すように、後側の前記制動操作連動部材63も、前記制動操作連動部材支軸65を相対回動自在に受け入れる筒部71と、互いに上下方向および水平方向に位置をずらして前記筒部71と一体的に形成された二つの揺動端部72,73と、を備えている。その揺動一端部72には、制動操作用ボーデンケーブル15を構成する制動操作用第一ボーデンケーブル28のインナーワイヤ29の一端部29aが連結されていて、前記インナーワイヤ29の他端部29bは、図7に示すように、前記ブレーキレバー10に連結されている。
【0082】一方、前記制動操作連動部材63の前記揺動他端部73には、前記制動操作用第一ボーデンケーブル28とともに前記制動操作用ボーデンケーブル15を構成する制動操作用第二ボーデンケーブル30のインナーワイヤ31の一端部31aが連結されていて、前記インナーワイヤ31の他端部31bは、前記第一実施形態のものと同様に、ブレーキ装置16を構成するブレーキシュー17に連結されている(図1参照)。前記制動操作用第一ボーデンケーブル28と前記制動操作用第二ボーデンケーブル30の各アウターチューブ32,33の内端部32a,33aは、図11に示すように、前記下側ケース片61にそれぞれ適宜の手段で固着されている。
【0083】前記制動操作用ボーデンケーブル15の前記インナーワイヤ29,31は、前記ブレーキシュー17に与えられた制動位置へ向けての付勢力によって、前記刈刃2側へと常時引張付勢されている。これに伴い、前記制動操作連動部材63は、前記ブレーキレバー10が解放されているときには、図12に示す制動時姿勢を保持している。そして、作業者が、前記ブレーキレバー10を前記左側把持部9とともに握ると、その動作に連動して、前記制動操作連動部材63は、上から見て、前記制動操作連動部材支軸65を中心として時計回り方向へと揺動し、図13に示す制動解除時姿勢となる。作業者が前記ブレーキレバー10を解放すると、前記制動操作連動部材63は、前記ブレーキシュー17に与えられた制動位置へ向けての付勢力によって、前記制動操作連動部材支軸65を中心として逆方向へ揺動し、図12に示す前記制動時姿勢へと復帰する。
【0084】なお、前記出力操作連動部材62と前記制動操作連動部材63とから、上から見て交差する方向へと延び出す伝動部材としての前記インナーワイヤ31−38,29−40同士(図12参照)が、前記ハウジング19内で互いに接触することを防止するため、図11に示すように、前記出力操作連動部材62と前記制動操作連動部材63の前記揺動端部69−73,72−70の位置を互いに上下にずらして設けている。このようにすれば、前記ハウジング19内で前記各インナーワイヤ31−38,29−40同士が互いに接触し合わないので、前記出力操作連動部材62と前記制動操作連動部材63への駆動力の伝達性が良くなるほか、前記各インナーワイヤ31,38,29,40の損耗も防止できる。
【0085】前記出力操作連動部材62と前記制動操作連動部材63は、前記第一実施形態のものと同様に、所定のときに互いに当接して相手方の部材の動きを規制することにより、前記ブレーキレバー10の制動方向への操作または前記スロットルレバー12の出力増大方向への操作を交互に規制する、制動操作規制部45,46および出力操作規制部47,48をそれぞれ対にして備えている。
【0086】すなわち、前記出力操作規制部として、図12に示すように、前記制動操作連動部材63には、該制動操作連動部材63が図12に示す前記制動時姿勢にあるときに前記出力操作連動部材62の回動範囲内に位置するとともに、前記制動操作連動部材63が図13に示す前記制動解除時姿勢へと移行することにより前記出力操作連動部材62の回動範囲外へと退避するスロットルレバー動作規制部47を前記筒部71に一体的に設け、これに対応せしめて、前記出力操作連動部材62には、前記スロットルレバー動作規制部47への当接部48を設けている。このため、前記ブレーキ装置16により前記刈刃2が制動状態にあるときには、誤って前記スロットルレバー12を出力増大方向に移動させようとしても、前記出力操作連動部材62の前記当接部48が前記制動操作連動部材63の前記スロットルレバー動作規制部47に当接するので、前記エンジン3の回転が上って前記遠心クラッチ5がつながって前記刈刃2への出力が開始されるほどには、前記スロットルレバー12は動かせない。
【0087】なお、本第二実施形態でも、図12に示すように、前記出力操作規制部47,48の間に、前記出力操作連動部材62の所定の揺動角度α分だけ、エンジン始動補助隙間Sを設けている。
【0088】また、前記制動操作規制部として、図13に示すように、前記出力操作連動部材62には、該出力操作連動部材62が図13に示す前記出力時姿勢にあるときに前記制動操作連動部材62の回動範囲内に位置するとともに前記出力操作連動部材62が図12に示す前記アイドル回転時姿勢へと移行することにより前記制動操作連動部材63の回動範囲外へと退避するブレーキレバー動作規制部45を設け、これに対応せしめて、前記制動操作連動部材63には、前記ブレーキレバー動作規制部45への当接部46を設けている。このため、前記遠心クラッチ5がつながって前記刈刃2に出力されるほど前記スロットルバルブ14aが開いた状態にあるときには、作業者が誤って前記ブレーキレバー10だけを解放しても、前記制動操作連動部材63の前記当接部46が前記出力操作連動部材62の前記ブレーキレバー動作規制部45に当接するので、前記ブレーキ装置16が作動するほどには前記ブレーキレバー10は動かない。
【0089】なお、前記出力操作連動部材62の前記ブレーキレバー動作規制部45は、前記刈刃2への出力の大きさの全範囲に対応して前記ブレーキレバー10の動作が規制されるようにするため、前記出力操作連動部材62の揺動中心Oを中心とする円弧状に形成されている。
【0090】本第二実施形態のものでは、図8に示すように、前記制御連係機構18の前記ハウジング19を、前記操作ハンドル8と前記操作桿1との間に配置している。このようにすれば、図7に示すように、前記スロットル操作用ボーデンケーブル13と前記制動操作用ボーデンケーブル15とが、前記操作ハンドル8および前記操作桿1に近い位置で前記ハウジング19から延び出すことになるので、例えば、刈払作業中に、前記スロットル操作用ボーデンケーブル13や前記制動操作用ボーデンケーブル15に、前記操作ハンドル取付部材7の近傍で草や枝等が絡みつく等の問題もなく、操作性を一層向上せしめることができる。
【0091】なお、図示例では、前記刈払機の収納時や運搬時における前記操作ハンドル8の向きの変更方向を、図10に示すように、上から見て、反時計回り方向とするのが望ましい。これは、前記操作ハンドル8の回動操作時に、前記スロットル操作用第一ボーデンケーブル37と前記制動操作用第一ボーデンケーブル28とに、過剰な負荷が掛らないようにするためである。すなわち、図示例では、前記スロットル操作用第一ボーデンケーブル37は、上から見て、前記ハウジング19の前部右側から右斜め前方へ延び出して、前記操作ハンドル8に取り付けられた前記スロットルレバー12へ達しており、また、前記制動操作用第一ボーデンケーブル28は、上から見て、前記ハウジング19の後部左側から左斜め後方へ延び出して、前記操作ハンドル8に取り付けられた前記ブレーキレバー10へ達している。このため、前記スロットル操作用第一ボーデンケーブル37と前記制動操作用第一ボーデンケーブル28とに負荷を掛けないように前記操作ハンドルを所定角度回動させるには、収納時等における前記操作ハンドル8の回動方向を、前記反時計回り方向とせしめることが望ましいのである。
【0092】本第二実施形態におけるその他の構成および作用効果については、前記第一実施形態のものとほぼ同様であるので、それらの説明は省略する。
【0093】<第三実施形態>図14乃至19を参照して、本発明の第三実施形態を説明する。本第三実施形態の図面において、前記第一実施形態または前記第二実施形態に係るものと同一の構成要素には、前記と同一の符号を付している。
【0094】本第三実施形態は、前記第二実施形態の変形例であり、ブレーキ装置80をエンジン3側に有する刈払機に係るものである。すなわち、図14に示すように、本第三実施形態の刈払機におけるブレーキ装置80のブレーキシュー81は、例えば、遠心クラッチ5を構成するクラッチドラム5aに接触するように常時付勢されている。制動操作用ボーデンケーブル15のインナーワイヤ29,31(図15参照)は、図示しない制動用ばねにより前記ブレーキシュー81に与えられた制動位置へ向けての付勢力によって、前記遠心クラッチ5側へと常時引張付勢されている。そして、前記ブレーキレバー10が解放されているときには、前記ブレーキシュー81が前記クラッチドラム5aの外周面に当接して刈刃2が制動状態にあり、作業者が操作ハンドル8の左側把持部9へ添わせるように前記ブレーキレバー10を握ると、前記制動操作用ボーデンケーブル15の前記インナーワイヤ29,31が前記ブレーキレバー10側へと引かれて、前記ブレーキシュー81が前記クラッチドラム5aの外周面から離れた制動解除位置へと退避操作されるようになっている。
【0095】本第三実施形態では、前記ブレーキ装置80が前記エンジン3側にある関係上、制動操作連動部材83と出力操作連動部材82とを前後方向に並べて収容する制御連係機構18のハウジング19から前記操作桿1の後方へ向けて、前記制動操作用ボーデンケーブル15を構成する制動操作用第二ボーデンケーブル30を引き出している。このため、前記出力操作連動部材82と前記制動操作連動部材83の形状、前記ハウジング19の形状等が、前記第二実施形態のものと相違している。
【0096】図16に示すように、後側の前記出力操作連動部材82は、出力操作連動部材支軸64を相対回動自在に受け入れる筒部84と、互いに水平方向に位置をずらして前記筒部84と一体的に形成された二つの揺動端部85,86を備えている。その揺動一端部85には、スロットル操作用ボーデンケーブル13を構成するスロットル操作用第一ボーデンケーブル37のインナーワイヤ38の一端部38aが連結されていて、前記インナーワイヤ38の他端部38bは、図14に示すように、前記スロットルレバー12に連結されている。
【0097】一方、前記出力操作連動部材82の前記揺動他端部86には、前記スロットル操作用第一ボーデンケーブル37とともに前記スロットル操作用ボーデンケーブル13を構成するスロットル操作用第二ボーデンケーブル39のインナーワイヤ40の一端部40aが連結されていて、その他端部40bは、図14に示すように、気化器14のスロットルバルブ14aに連結されている。前記スロットル操作用第一ボーデンケーブル37と前記スロットル操作用第二ボーデンケーブル39の各アウターチューブ41,42の内端部41a,42aは、図15に示すように、前記ハウジング19にそれぞれ適宜の手段で固着されている。
【0098】前記出力操作連動部材82は、前記スロットルレバー12が出力停止位置にあるときには、前記スロットルバルブ14aに与えられたアイドル回転開度へ向けての付勢力により、図18に示すアイドル回転時姿勢を保持している。そして、作業者が、前記スロットルレバー12を出力増大方向へと移動させると、その動作に連動して、前記出力操作連動部材82は、上から見て、前記出力操作連動部材支軸64を中心として時計回り方向に揺動し、図19に示す出力時姿勢となる。作業者が前記スロットルレバー10を前記出力停止位置へと戻すと、前記出力操作連動部材82は、前記スロットルバルブ14aの前記アイドル回転開度へ向けての付勢力によって、前記出力操作連動部材支軸64を中心として逆方向(上から見て反時計回り方向)へ揺動し、図18に示す前記アイドル回転時姿勢へと復帰する。
【0099】また、図17に示すように、前側の前記制動操作連動部材83は、制動操作連動部材支軸65を相対回動自在に受け入れる筒部87と、互いに上下方向および水平方向に位置をずらして前記筒部87と一体的に形成された二つの揺動端部88,89と、を備えている。その揺動一端部88には、前記制動操作用ボーデンケーブル15を構成する制動操作用第一ボーデンケーブル28のインナーワイヤ29の一端部29aが連結されていて、前記インナーワイヤ29の他端部29bは、図14に示すように、前記ブレーキレバー10に連結されている。
【0100】一方、前記制動操作連動部材83の前記揺動他端部89には、前記制動操作用第一ボーデンケーブル28とともに前記制動操作用ボーデンケーブル15を構成する制動操作用第二ボーデンケーブル30のインナーワイヤ31の一端部31aが連結されていて、前記インナーワイヤ31の他端部31bは、前記ブレーキシュー81に連結されている(図14参照)。前記制動操作用第一ボーデンケーブル28と前記制動操作用第二ボーデンケーブル30の各アウターチューブ32,33の内端部32a,33aは、図15に示すように、前記ハウジング19にそれぞれ適宜の手段で固着されている。
【0101】前記制動操作用ボーデンケーブル15の前記インナーワイヤ29,31は、前記ブレーキシュー81に与えられた制動位置へ向けての付勢力によって、常時は、前記クラッチドラム5a側へと引張付勢されている。これに伴い、前記制動操作連動部材83は、前記ブレーキレバー10が解放されているときには、図18に示す制動時姿勢を保持している。そして、作業者が、前記ブレーキレバー10を前記左側把持部9とともに握ると、その動作に連動して、前記制動操作連動部材83は、上から見て、前記制動操作連動部材支軸65を中心として反時計回り方向へと揺動し、図19に示す制動解除時姿勢となる。作業者が前記ブレーキレバー10を解放すると、前記制動操作連動部材83は、前記ブレーキシュー81に与えられた制動位置へ向けての付勢力によって、前記制動操作連動部材支軸65を中心として逆方向へ揺動し、図18に示す前記制動時姿勢へと復帰する。
【0102】なお、前記第二実施形態のものと同様に、前記出力操作連動部材82と前記制動操作連動部材83とから、上から見て交差する方向へと延びる前記インナーワイヤ31,38同士(図18参照)が、前記ハウジング19内で互いに接触することを防止するため、図16および図17に示すように、前記出力操作連動部材82と前記制動操作連動部材83の前記揺動端部85,89の位置を互いに上下にずらして設けている。
【0103】前記出力操作連動部材82と前記制動操作連動部材83は、前記第二実施形態のものと同様に、所定のときに互いに当接して相手方の部材の動きを規制することにより、前記ブレーキレバー10の制動方向への操作または前記スロットルレバー12の出力増大方向への操作を交互に規制する、制動操作規制部45,46および出力操作規制部47,48をそれぞれ対にして備えている。
【0104】すなわち、該出力操作規制部として、図18および図19に示すように、前記制動操作連動部材83には、該制動操作連動部材83が図18に示す前記制動時姿勢にあるときに前記出力操作連動部材82の回動範囲内に位置するとともに前記制動操作連動部材83が揺動して図19に示す前記制動解除時姿勢へと移行することにより前記出力操作連動部材82の回動範囲外へと退避するスロットルレバー動作規制部47を前記筒部87に一体的に設け、これに対応せしめて、前記出力操作連動部材82には、前記スロットルレバー動作規制部47への当接部48を設けている。このため、前記ブレーキ装置80により刈刃2が制動状態にあるときには、誤って前記スロットルレバー12を出力増大方向に移動させようとしても、前記出力操作連動部材82の前記当接部48が前記制動操作連動部材83の前記スロットルレバー動作規制部47に当接するので、前記エンジン3の回転数が所定値以上となって前記遠心クラッチ5がつながって前記刈刃2への出力が開始されるほどには、前記スロットルレバー12は動かせない。
【0105】なお、本第三実施形態でも、図18に示すように、前記出力操作規制部47,48の間に、前記出力操作連動部材82の所定の揺動角度α分だけ、エンジン始動補助隙間Sを設けている。
【0106】また、前記制動操作規制部として、図18および図19に示すように、前記出力操作連動部材82には、該出力操作連動部材82が図19に示す前記出力時姿勢にあるときに前記制動操作連動部材83の回動範囲内に位置するとともに前記出力操作連動部材82が揺動して図18に示す前記アイドル回転時姿勢へと移行することにより前記制動操作連動部材83の回動範囲外へと退避するブレーキレバー動作規制部45を設け、これに対応せしめて、前記制動操作連動部材83には、前記ブレーキレバー動作規制部45への当接部46を設けている。このため、前記遠心クラッチ5がつながって前記刈刃2に出力されるほど前記スロットルバルブ14aが開いた状態にあるときには、作業者が誤って前記ブレーキレバー10だけを解放しても、前記制動操作連動部材83の前記当接部46が前記出力操作連動部材82の前記ブレーキレバー動作規制部45に当接するので、前記ブレーキ装置80が作動するほどには前記ブレーキレバー10は動かない。
【0107】本第三実施形態においては、前記第二実施形態のもの(図10)とは逆に、図15に示すように、操作ハンドル取付部材7を構成する操作ハンドル取付部材組立用締付ボルト56を、前記操作ハンドル8の前側に位置せしめている。そして、上から見て前記ハウジング19の前部左側から左斜め前方へ延び出して前記ブレーキレバー10へ達する前記制動操作用第一ボーデンケーブル28と、上から見て前記ハウジング19の後部右側から右斜め後方へ延び出して前記スロットルレバー12へ達する前記スロットル操作用第一ボーデンケーブル37とに過剰な負担が掛らないように、収納時や運搬時等における前記操作ハンドル8の回動方向を、前記第二実施形態のものとは逆に、上から見て、時計回り方向にせしめている。
【0108】本第三実施形態におけるその他の構成および作用効果については、前記第一または第二実施形態のものと同様であるので、それらの説明は省略する。
【0109】<第四実施形態>図20乃至27を参照して、本発明の第四実施形態を説明する。本第四実施形態の図面において、前記第一実施形態に係るものと同一の構成要素には、前記と同一の符号を付している。
【0110】本第四実施形態に係る刈払機は、前記第一乃至第三実施形態に係るもののように操作桿1とは別の操作ハンドル8は備えておらず、図20に示すように、前後方向に真っ直ぐに延びた前記操作桿1上に、前後二つのグリップ部100,101を固着して備えている。通常は左手で握られる前記前グリップ部100の近傍には、該前グリップ部100を握ったままの手指で制動解除操作し得る位置に、刈刃2を制動操作するためのブレーキレバー装置102が取り付けられている。一方、通常は右手で握られる前記後グリップ部101の近傍には、該後グリップ部101を握ったままの手指でエンジン3の増減速操作し得る位置に、スロットルレバー装置103が取り付けられている。
【0111】まず、該スロットルレバー装置103について説明する。該スロットルレバー装置103のスロットルレバー104は、図20に示すように、スロットル操作用ボーデンケーブル105を介して、前記エンジン3の出力制御部材である、気化器14のスロットルバルブ14aに作動上連結されている。ここでは、該スロットルバルブ14aが、アイドル回転開度に自動的に戻される方向に常時付勢されていて、それに接続されている前記スロットル操作用ボーデンケーブル105のインナーワイヤ106(図22参照)が、前記スロットルレバー装置103の握り操作により非操作状態から所定長以上引っ張られると、前記スロットルバルブ14aが前記アイドル回転開度から前記エンジン3の増速(出力増大)方向に開き始めるようになっている。
【0112】図21に示すように、前記スロットルレバー装置103は、前記スロットルレバー104を揺動自在に支持するスロットルレバーハウジング107を備えている。該スロットルレバーハウジング107は、図22に示すように、前記操作桿1を左右から挟み付けるようにして複数のボルト108,108で互いに結合せしめられる左側ケース片109と右側ケース片110とからなり、前記後グリップ部101の前方にそれと隣接して位置している。前記左側ケース片109と前記右側ケース片110は、いずれもほぼ横向き角皿状の外観を有していて、装置の軽量化の観点から、それぞれ、例えば合成樹脂等で軽量に作製されている。
【0113】前記スロットルレバー104は、横から見てほぼL字状の形状を有していて、その上端部に水平方向に延びる筒部111を備えている。該筒部111には、前記スロットルレバーハウジング組立ボルト108の内の一本が、スロットルレバー枢止軸として相対回動自在に挿通されている。
【0114】前記スロットルレバー104の操作部112は、図21に示すように、前記スロットルレバーハウジング107の後部の下部位置から前記後グリップ部101の下方へと斜め下向きに延び出している。前記スロットルレバー104は、前記後グリップ部101から下方へ最も離れた図21のアイドル開度位置に前記操作部112が保持されるように、前記スロットルバルブ14aの戻しばね(図示せず)により常時付勢されている。そして、前記スロットルレバー104の前記操作部112を前記後グリップ部101と一緒に握ると、前記スロットル操作用ボーデンケーブル105の前記インナーワイヤ106が前記操作桿1の前方へと引っ張られて、前記スロットルバルブ14aが前記アイドル回転開度から開き、逆に、前記スロットルレバー104の前記操作部112を解放すると、前記スロットルバルブ14aの前記アイドル回転開度方向への付勢力により、前記スロットル操作用ボーデンケーブル105の前記インナーワイヤ106が前記操作桿1の後方へと引き戻されて、前記スロットルバルブ14aが前記アイドル回転開度へと自動的に戻されるようになっている。
【0115】ここでは、前記スロットルレバー104から前記スロットルバルブ14aへと至る出力操作系に、前記スロットルレバー104の操作と連動する出力操作連動部材113を介装している。該出力操作連動部材113は、図22に示すように、上下方向に延びる支軸114で水平揺動自在に支持され、該支軸114は、その上下両端部を、前記右側ケース片110の内側に圧入状として支持されている。
【0116】前記出力操作連動部材113の揺動一端部(揺動左端部)115には、前記スロットル操作用ボーデンケーブル105の前記インナーワイヤ106の前端部に取り付けられた端金具116が嵌め込まれて係止されている。また、図示してはいないが、前記スロットル操作用ボーデンケーブル105のアウターチューブ117の前端部117aは、前記スロットルレバーハウジング107に適当な方法で止着されている。
【0117】一方、前記出力操作連動部材113の揺動他端部(揺動右端部)118には、図22に示すように、レバー側ワイヤ119の前端部に取り付けられた端金具120が嵌め込まれて係止されている。そして、前記レバー側ワイヤ119の後端部に取り付けられた端金具121は、前記スロットルレバー104の揺動屈曲部122に嵌め込まれて係止されている。
【0118】なお、図示例では、図26および図27に示すように、前記出力操作連動部材113の左右の揺動腕113a,113bを互いに異なる長さにせしめ、前記スロットルレバー104の小幅の操作により前記スロットルバルブ14aを大きな範囲に拡大して制御できるようにして、前記スロットルレバー装置103のコンパクト化を図っている。
【0119】また、前記スロットルレバーハウジング107の左側面上部には、前記後グリップ部101を握った手の親指で操作できるように、エンジンストップスイッチ200が配設されている。
【0120】次に、前記ブレーキレバー装置102について説明する。
【0121】図20に示すように、該ブレーキレバー装置102は、ブレーキ付勢力伝達部材としての制動操作用ボーデンケーブル123を介して、ブレーキ装置16に作動上連結されている。該ブレーキ装置16の構成は、前記第一実施形態のものと同じである。
【0122】前記制動操作用ボーデンケーブル123は、前記第一実施形態のものと同様に、前記操作桿1を左右に揺動させながら行う刈払作業の障害とならないように、前記操作桿1にぴったりと添わせて配設されている。
【0123】図23の全体斜視図に示すように、前記ブレーキレバー装置102は、ブレーキレバー124を揺動自在に支持するブレーキレバーハウジング125を備えている。該ブレーキレバーハウジング125は、前記操作桿1を左右から挟み付けるようにして互いに結合する左側ケース片126と右側ケース片127とからなり、前記前グリップ部100の前方にそれと隣接して位置している。前記左側ケース片126と前記右側ケース片127は、図24の分解斜視図に示すように、いずれもほぼ角皿状の外観を有していて、装置の軽量化の観点から、それぞれ、例えば合成樹脂等で軽量に作製されている。
【0124】図23に示すように、前記ブレーキレバー124の操作部128は、前記ブレーキレバーハウジング125の後部の下部位置から前記前グリップ部100の下方へと斜め下向きに延び出している。前記ブレーキレバー124は、前記前グリップ部100から下方へ最も離れた図23の制動時位置に前記操作部128が保持されるように、常時付勢されている。
【0125】図24において、前記ブレーキレバー124は、前記操作部128にほかに、その枢止軸129を相対回動自在に受け入れる筒部130と、該筒部130の部分から下向きに延びて前記操作部128へと連続する縦腕部131と、を備えている。すなわち、前記ブレーキレバー124は、横から見てほぼL字状の形状を有していて、その上端部に前記筒部130を備えている。ここでは、前記縦腕部131を、前記操作桿1の外周形状との干渉を避けるように、左右方向へ湾曲せしめ、前記ブレーキレバー装置102をコンパクトにしている。前記ブレーキレバー124の左右方向水平に延びる前記枢止軸129は、前記左右のケース片126,127を互いに結合せしめるボルトを兼ねていて、前記左右のケース片126,127の上部に挿通されている。
【0126】前記ブレーキレバー124の前記操作部128と前記縦腕部131との間の屈曲部132には、前記制動操作用ボーデンケーブル123のインナーワイヤ133の後端部に固着された端金具134が嵌め込まれて係止されている。前記制動操作用ボーデンケーブル123は、図25に示すように、そのアウターチューブ135の後端部135aを前記ブレーキレバーハウジング125に止着され、前記操作桿1に沿って前方へ引き延ばされて、ブレーキシュー17(図20参照)に作動上連結されている。
【0127】図20において、前記スロットルレバー装置103から前記スロットルバルブ14aへと至る前記出力操作系と、前記ブレーキレバー装置102から前記ブレーキシュー17へと至る制動操作系との間には、次に述べる制御連係機構18が介装されている。
【0128】該制御連係機構18は、図22に示すように、前記スロットルレバー104の揺動操作と互いに連動する前記出力操作連動部材113と、該出力操作連動部材113の前方にそれと近接して配置されて前記ブレーキレバー124の揺動操作と互いに連動する制動操作連動部材136と、を備えている。図示例では、前記制御連係機構18の上下の厚みと該制御連係機構18による前記操作桿1の左右方向への出っ張りとを極力小さくするため、前記出力操作連動部材113と前記制動操作連動部材136とを、互いに同一平面内で回動するように前記操作桿1の前後方向に並べて配設している。
【0129】前記出力操作連動部材113は、前記スロットルバルブ14aの開度が前記アイドル回転開度であるときに、図26に示す所定のアイドル回転時姿勢を保持している。そして、作業者が、前記スロットルレバー104を出力増大方向へと回動操作すると、その動作に連動して、前記出力操作連動部材113は、上から見て時計回り方向へと揺動し、例えば図27に示す出力時姿勢となる。
【0130】一方、前記制動操作連動部材136は、図22に示すように、上下方向に延びる支軸137によって、制動操作連動部材収納用ハウジング138内に、水平回動自在に支持されている。該制動操作連動部材収納用ハウジング138は、前記スロットルレバーハウジング107の前部に小さく一体形成されていて、前記操作桿1の下に位置している(図21参照)。ここでは、図22に示すように、前記制動操作連動部材収納用ハウジング138を、互いに適合する上側ケース片139と下側ケース片140とから形成し、前記上側ケース片139を前記スロットルレバーハウジング107の前記左側ケース片109に一体形成するとともに、前記下側ケース片140を前記スロットルレバーハウジング107の前記右側ケース片110に一体形成している。
【0131】前記制動操作連動部材136は、図25に示すように、押し引き操作自在な制動操作連動部材駆動用ボーデンケーブル141を介して、前記ブレーキレバー124と作動上互いに連結されている。
【0132】ここでは、図24に示すように、前記ブレーキレバー124の前記屈曲部132に、前記制動操作連動部材駆動用ボーデンケーブル141のインナーワイヤ142の前端部に固着された端金具143を嵌め込んで係止し、前記制動操作連動部材駆動用ボーデンケーブル141を前記操作桿1に沿って後方へと引き延ばして、図22に示すように、前記インナーワイヤ142の後端部に固着された端金具144を、前記制動操作連動部材136の揺動一端部(揺動右端部)145に嵌め込んで係止している。そして、前記制動操作連動部材駆動用ボーデンケーブル141のアウターチューブ146の前端部146aと後端部146bとを、前記ブレーキレバーハウジング125と前記制動操作連動部材収納用ハウジング138とにそれぞれ止着している(図25および図22参照)。
【0133】その結果、図25に想像線で示したように、前記ブレーキレバー124の前記操作部128が解放されているとき(前記ブレーキ装置16が作動状態にあるとき)には、前記制動操作連動部材駆動用ボーデンケーブル141の前記インナーワイヤ142が前方へ所定量だけ引っ張られ、これに対応して、前記制動操作連動部材136は、常時、図26に実線で示す所定の制動時姿勢に保持されている。
【0134】そして、図25に実線で示したように、前記ブレーキレバー124の前記操作部128を前記前グリップ部100へ向けて上方へ握り操作すると、前記ブレーキレバー124の前記屈曲部132が後方へと移動するので、前記制動操作用ボーデンケーブル123の前記インナーワイヤ133が前記操作桿1の後方へ引かれて前記ブレーキ装置16が解除されるとともに、前記制動操作連動部材駆動用ボーデンケーブル141の前記インナーワイヤ142が前記アウターチューブ146内で後方へと押し戻される。これにより、前記制動操作連動部材136が、上から見て時計回り方向へと所定角度だけ回動して、図27に示す所定の制動解除時姿勢へと移行する。
【0135】なお、図23に示すように、前記制動操作連動部材駆動用ボーデンケーブル141は、握り操作の邪魔にならないように、前記前グリップ部100内を貫通して配設されている。
【0136】前記出力操作連動部材113と前記制動操作連動部材136は、所定のときに互いに当接して相手方の部材の動きを規制することにより、前記ブレーキレバー124の制動方向への操作と、前記スロットルレバー104の出力増大方向への操作とを交互に規制する、制動操作規制部45,46および出力操作規制部47,48をそれぞれ対にして備えている。
【0137】すなわち、該出力操作規制部として、図26に示すように、前記制動操作連動部材136の揺動他端部(揺動左端部)147には、前記制動操作連動部材136が図26に示す前記制動時姿勢にあるときに前記出力操作連動部材113の揺動範囲内に位置するとともに前記制動操作連動部材136が図27に示す前記制動解除時姿勢へと移行することにより前記出力操作連動部材113の揺動範囲外へと退避するスロットルレバー動作規制部47を設け、これに対応せしめて、前記出力操作連動部材113の前記左側揺動腕113aには、前記スロットルレバー動作規制部47への当接部48を設けている。このため、前記ブレーキ装置16により前記刈刃2が制動状態にあるときには、誤って前記スロットルレバー104を出力増大方向に移動させようとしても、前記出力操作連動部材113の前記当接部48が前記制動操作連動部材136の前記スロットルレバー動作規制部47に当接するので、前記エンジン3の回転数が所定値以上となり前記遠心クラッチ5がつながって前記刈刃2への出力が開始されるほどには、前記スロットルレバー104は動かせない。
【0138】なお、本第四実施形態でも、前記各実施形態のものと同様に、図26に示すように、前記出力操作規制部47,48の間に、前記出力操作連動部材113の揺動角度α分だけ、エンジン始動補助隙間Sを設けている。
【0139】また、前記制動操作規制部として、図27に示すように、前記出力操作連動部材113には、該出力操作連動部材113が図27に示す前記出力時姿勢にあるときに前記制動操作連動部材136の揺動範囲内に位置するとともに前記出力操作連動部材113が図26に示す前記アイドル回転時姿勢へと移行することにより前記制動操作連動部材136の揺動範囲外へと退避するブレーキレバー動作規制部45を設け、これに対応せしめて、前記制動操作連動部材136には、前記ブレーキレバー動作規制部45への当接部46を設けている。このため、前記遠心クラッチ5がつながって前記刈刃2に出力されるほど前記スロットルバルブ14aが開いた状態にあるときには、作業者が誤って前記ブレーキレバー124だけを解放しても、前記制動操作連動部材136の前記当接部46が前記出力操作連動部材113の前記ブレーキレバー動作規制部45に当接するので、前記ブレーキ装置16が作動するほどには前記ブレーキレバー124は動かない。
【0140】本第四実施形態のものでは、図24に示すように、前記制動操作連動部材駆動用ボーデンケーブル141と前記制動操作用ボーデンケーブル123とを、いずれも前記ブレーキレバー124に接続し、前記二本のボーデンケーブル123,141を前記ブレーキレバー124から前記操作桿1の延び方向に沿って互いに前後逆方向へと引き出しているので、前記ブレーキレバー装置102を、前記操作桿1の左右外方向への出っ張りの極力小さいコンパクトな形状とすることができる。
【0141】本第四実施形態におけるその他の構成および作用効果については、前記第一実施形態のものとほぼ同様であるので、それらの説明は省略する。
【出願人】 【識別番号】000141990
【氏名又は名称】株式会社共立
【出願日】 平成9年(1997)11月21日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】山本 彰司
【公開番号】 特開平11−155337
【公開日】 平成11年(1999)6月15日
【出願番号】 特願平9−338118