トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 コンバイン
【発明者】 【氏名】山 田 隆 史

【氏名】水 倉 泰 治

【氏名】中 川 渉

【氏名】梶 岡 律 子

【氏名】戸 波 照 喜

【要約】 【課題】エンジンの負荷率を一定維持させてコンバイン作業の安定性と作業能率の向上化を図る。

【解決手段】車速を変速する車速制御手段(80)(81)と、扱室(22)内の藁屑の送り量を調節する送塵弁(103)の開度調節手段(113)とを備え、エンジン負荷が設定以上に増大したとき送塵弁(103)の開度を大に制御すると共に、送塵弁(103)の開度を大とした後もエンジン負荷が大のとき、車速を減速制御させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車速を変速する車速制御手段と、扱室内の藁屑の送り量を調節する送塵弁の開度調節手段とを備え、エンジン負荷が設定以上に増大したとき送塵弁の開度を大に制御すると共に、送塵弁の開度を大とした後もエンジン負荷が大のとき車速を減速制御するように構成したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】 車速を変速する車速制御手段と、扱室内の藁屑の送り量を調節する送塵弁の開度調節手段とを備え、エンジン負荷が設定以上に増大したとき車速を減速制御すると共に、車速を減速した後もエンジン負荷が大のとき送塵弁の開度を大に制御するように構成したことを特徴とするコンバイン。
【請求項3】 車速を変速する車速制御手段と、扱室内の藁屑の送り量を調節する送塵弁の開度調節手段とを備え、エンジン負荷が設定以上に増大したとき、送塵弁の開度を大に制御すると同時に車速を減速制御するように構成したことを特徴とするコンバイン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は刈取部で刈取った穀稈を脱穀部で脱穀処理するようにしたコンバインに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、作業負荷の増大などによってエンジン負荷が増大したとき車速を減速させ、エンジン負荷を一定維持させて、コンバインの扱胴回転数など常時一定に保つようにした手段があるが、車速が減速すればする程、作業能率が低下するという不都合がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】したがって本発明は、車速を変速する車速制御手段と、扱室内の藁屑の送り量を調節する送塵弁の開度調節手段とを備え、エンジン負荷が設定以上に増大したとき送塵弁の開度を大に制御すると共に、送塵弁の開度を大とした後もエンジン負荷が大のとき車速を減速制御させて、送塵弁の開度調節と車速減速とでエンジン負荷を良好に一定維持させると共に、車速の減速巾を小さく抑えて作業能率の低下を防止するものである。
【0004】また、車速を変速する車速制御手段と、扱室内の藁屑の送り量を調節する送塵弁の開度調節手段とを備え、エンジン負荷が設定以上に増大したとき車速を減速制御すると共に、車速を減速した後もエンジン負荷が大のとき送塵弁の開度を大に制御して、車速の減速と送塵弁の開度制御とでエンジン負荷を良好に一定維持させると共に、扱室内の藁屑の送り量が増大するのを抑制して、穀粒ロスの発生を低減させるものである。
【0005】さらに、車速を変速する車速制御手段と、扱室内の藁屑の送り量を調節する送塵弁の開度調節手段とを備え、エンジン負荷が設定以上に増大したとき、送塵弁の開度を大に制御すると同時に車速を減速制御させて、エンジン負荷の変動に対し送塵弁と車速の同時の制御を行って、エンジン負荷が大きく変動する場合でも迅速且つ良好にエンジン負荷を一定に維持させて、エンジン性能を安定維持させるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は制御回路図、図2は全体側面図、図3は同平面図であり、図中(1)は走行部である走行クローラ(2)を装設するトラックフレーム、(3)は前記トラックフレーム(1)に架設する機台、(4)はフィードチェン(5)を左側に張架し扱胴(6)及び処理胴(7)を内蔵している脱穀部、(8)は刈刃(9)及び穀稈搬送機構(10)などを備える刈取部、(11)は刈取フレーム(12)を介して刈取部(8)を昇降させる油圧昇降シリンダ、(13)は排藁チェン(14)終端を臨ませる排藁処理部、(15)は脱穀部(4)からの穀粒を揚穀筒(16)を介して搬入する穀物タンク、(17)は前記タンク(15)の穀粒を機外に搬出する排出オーガ、(18)は操向ハンドル(19)及び運転席(20)などを備える運転キャビン、(21)は運転キャビン(18)下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取って脱穀するように構成している。
【0007】また、図4に示す如く、前記走行クローラ(2)を駆動するミッションケース(22)は、1対の油圧変速ポンプ(23)及び油圧変速モータ(24)からなる走行用の油圧式無段変速機構(25)と、1対の油圧操向ポンプ(26)及び油圧操向モータ(27)からなる旋回用の油圧式無段変速機構(28)とを備え、前記エンジン(21)の出力軸(21a)の駆動力を変速及び操向ポンプ(23)(26)の入力軸(29)にカウンタケース(30)を介してベルト伝動させ、各ポンプ(23)(26)を駆動するように構成している。
【0008】そして、前記変速モータ(24)の出力軸(31)に、副変速機構(32)及び強制差動機構(33)を介し、左右走行クローラ(2)(2)の駆動輪(34)(34)を連動連結させるもので、前記差動機構(33)は左右対称の1対の遊星ギヤ機構(35)(35)を有し、該遊星ギヤ機構(35)は1つのサンギヤ(36)と、該サンギヤ(36)の外周で噛合う3つのプラネタリギヤ(37)…と、各プラネタリギヤ(37)…に噛合うリングギヤ(38)などで形成している。
【0009】さらに、前記各プラネタリギヤ(37)…は、サンギヤ軸(39)と同軸線上とのキャリヤ軸(40)のキャリヤ(41)にそれぞれ回転自在に軸支させ、左右のサンギヤ(36)(36)を挾んで左右のキャリヤ(41)を対向配置させると共に、前記リングギヤ(38)は、各プラネタリギヤ(37)に噛み合う内歯(38a)を有し、サンギヤ軸(39)と同一軸芯上のキャリヤ軸(40)に回転自在に支持させている。
【0010】またさらに、走行用の油圧式無段変速機構(25)は、変速ポンプ(23)の回転斜板(23a)の角度変更調節により変速モータ(24)の正逆回転と回転数の制御を行うもので、変速モータ(24)の回転出力を出力軸(31)の伝達ギヤ(42)から、各ギヤ(43)(44)(45)及び副変速機構(32)を介し、サンギヤ軸(39)に固定したセンタギヤ(46)に伝達してサンギヤ(36)を回転するように構成している。前記副変速機構(32)は、前記ギヤ(45)を有する副変速軸(47)と、前記センタギヤ(46)に噛合うギヤ(48)を有する駐車ブレーキ軸(49)とを備え、副変速軸(47)とブレーキ軸(49)間に、低速用ギヤ(50)(48)及び中速用ギヤ(51)(52)及び高速用ギヤ(53)(54)を設け、中央位置の副変速切換用ギヤ(51)のスライダ(51a)の摺動操作によって副変速の低速と中速と高速の切換を行うように構成している。なお、低速と中速の間及び中速と高速の間には中立ゾーンを有する。また前記駐車ブレーキ軸(49)に車速検出ギヤ(55)と、該ギヤ(55)の回転数によって車速を検出する車速センサ(56)を設けると共に、刈取部(8)に回転力を伝達する刈取PTO軸(57)のPTO入力ギヤ(58)に、前記出力軸(31)の伝達ギヤ(42)を噛合連結させている。
【0011】そして、前記センタギヤ(46)を介しサンギヤ軸(39)に伝達された変速モータ(24)からの駆動力を、左右の遊星ギヤ機構(35)(35)を介して左右キャリヤ軸(40)(40)に伝達させると共に、各キャリヤ軸(40)(40)に伝達された回転出力を左右1対2組の減速ギヤ(60)(61)・(60)(61)を介して左右の駆動輪(34)(34)の車軸(34a)(34a)にそれぞれ伝えるように構成している。
【0012】また、旋回用の油圧式無段変速機構(28)は、操向ポンプ(26)の回転斜板(26a)の角度変更調節により操向モータ(27)の正逆回転切換と回転数の制御を行うもので、操向モータ(27)の出力軸(62)の出力ギヤからギヤ伝達機構(63)を介し最終出力軸である旋回軸(64)の旋回ギヤ(65a)(65b)に回転出力を伝達し、右側のリングギヤ(38)の外歯(38b)に対して右旋回ギヤ(65a)を噛合させ、また左側のリングギヤ(38)の外歯(38b)に逆転軸(66)の逆転ギヤ(67)を介して左旋回ギヤ(65b)を連結させ、操向モータ(27)の正転時に左右のリングギヤ(38)(38)を左右同一回転数で回転させ、かつ左リングギヤ(38)を正転させ、右リングギヤ(38)を逆転させるように構成している。
【0013】而して、旋回用の操向モータ(27)の駆動を停止させ、かつ左右リングギヤ(38)を静止固定させた状態で、走行用の変速モータ(24)を駆動させると、変速モータ(24)からの回転出力はセンタギヤ(46)から左右のサンギヤ(36)に同一回転数で伝達され、左右遊星ギヤ機構(35)のプラネタリギヤ(37)及びキャリヤ(41)及び減速ギヤ(60)(61)を介して左右の車軸(34a)(34a)に左右同一回転方向でかつ同一回転数で伝達され、機体の前後直進走行が行われる。一方、走行用の変速モータ(24)を停止させ、かつ左右のサンギヤ(36)(36)を静止固定させた状態で、旋回用の操向モータ(27)を正逆回転駆動すると、左側の遊星ギヤ機構(35)が正或いは逆回転し、また右側の遊星ギヤ機構(35)が逆或いは正回転し、左右走行クローラ(2)(2)の一方を前進回転させかつもう一方を後進回転させ、機体を左或いは右にその場でスピンターン(心地旋回)させ、圃場枕地での方向転換などを行うように構成している。
【0014】また、走行用の変速モータ(24)を駆動させながら、旋回用の操向モータ(27)を駆動すると、左右走行クローラ(2)(2)の駆動速度に差が生じて機体を左右に旋回させ、旋回半径の大きい旋回によって走行方向が修正され、また前記旋回半径は左右走行クローラ(2)(2)の速度差に応じて決定されるように構成している。
【0015】図5に示す如く、走行用及び旋回用の油圧式無段変速機構(25)(28)の油圧回路には、各ポンプ(23)(26)と連動してエンジン(21)より駆動する油圧チャージポンプ(68)と、走行変速レバー(69)の手動操作によって切換える変速バルブ(70)と、前記チャージポンプ(68)に変速バルブ(70)を介して接続させる変速シリンダ(16)と、走行変速レバー(69)の中立操作時に電磁ソレノイド(72)を作動させて切換える中立バルブ(73)と、該バルブ(73)を介して前記チャージポンプ(68)に接続させるブレーキシリンダ(74)を設ける。そして、前記走行変速レバー(69)を操作して変速バルブ(70)を切換えると、変速シリンダ(70)が作動して変速ポンプ(23)の斜板(23a)角度を変更させ、変速モータ(24)の出力軸(31)の回転数を無段階に変化させたり、逆転させる走行変速動作を行わせ、また前記斜板(23a)の角度調節動作によって変速バルブ(71)が中立復帰するフィードバック動作を行わせ、走行変速レバー(69)の操作量に比例させて前記斜板(23a)角度を変化させ、変速モータ(24)の回転数を変更させると共に、前記走行変速レバー(69)の中立操作によって電磁ソレノイド(72)が励磁して中立バルブ(73)が自動的に切換わり、ブレーキシリンダ(74)を作動させて変速モータ(24)の出力軸(31)を制動し、中立操作時の出力軸(31)の前後進回転を阻止するように構成している。
【0016】また、前記操向ハンドル(19)手動操作によって切換える操向バルブ(75)と、前記チャージポンプ(68)に操向バルブ(75)を介して接続させる操向シリンダ(76)と、操向ハンドル(19)の直進操作時に電磁直進ソレノイド(77)を作動させて切換える直進バルブ(78)と、該バルブ(78)を介して前記チャージポンプ(68)に接続させるブレーキシリンダ(79)を設ける。そして、前記操向ハンドル(19)を操作して操向バルブ(75)を切換えると、操向シリンダ(76)が作動して操向ポンプ(26)の斜板(26a)角度を変更させ、操向モータ(27)の出力軸(62)の回転数を無段階に変化させたり、逆転させる左右操向動作を行わせ、走行方向を左右に変更して圃場枕地で方向転換したり進路を修正する。また前記斜板(26a)の角度調節動作によって操向バルブ(75)が中立復帰するフィードバック動作を行わせ、操向ハンドル(19)の操作量に比例させて前記斜板(26a)角度を変化させ、操向モータ(27)の回転数を変更させると共に、前記操向ハンドル(19)の直進操作によって直進ソレノイド(77)が励磁して直進バルブ(78)が自動的に切換わり、ブレーキシリンダ(79)を作動させて操向モータ(27)の出力軸(62)を制動し、直進操作時の出力軸(62)の左右操向回転を阻止するように構成している。
【0017】また、車速制御手段である減速及び増速用ソレノイド(80)(81)を有する走行変速自動バルブ(82)と、左右旋回ソレノイド(83)(84)を有する操向自動バルブ(85)とを、変速及び操向バルブ(70)(75)に並列にそれぞれ接続させ、各自動バルブ(82)(85)と変速及び操向バルブ(71)(76)とで走行変速及び操向用の油圧サーボ機構(86)(87)を形成するもので、各サーボ機構(86)(87)は前記バルブ(71)(76)のピストン(88)(89)を直進的に移動させて各連動機構(90)(91)によりポンプ(23)(26)の斜板(23a)(26a)角度を変化させて、車速及び走行方向を変更するように構成している。つまり各自動バルブ(82)(85)が操作されることによって、変速レバー(69)及び操向ハンドル(19)の各変速位置の走行速度及び方向に対し、一定値だけ正或いは負側に速度や方向の調整が行われるもので、車速にあっては変速レバー(69)位置の走行速度より一定値増減速されるものであり、変速レバー(69)の中立操作時には微速前後進が行われるように構成したものである。
【0018】また、図6は脱穀部の断面説明図であり、図中(92)は機体の前後方向に軸架する軸流型の扱胴(6)を内設させる扱室、(93)は前記扱室(92)下方に張架させるクリンプ網、(94)は前記クリンプ網(93)下方に前端を臨ませて前後方向に揺動自在に支持する揺動選別盤、(95)は揺動選別盤(94)に選別風を送給するプレファンである送塵ファン、(96)は揺動選別盤(94)に選別風を送給するメインの送風装置である唐箕、(97)は揚穀筒(16)に連通させて穀物タンク(15)に穀粒を取出す1番コンベア、(98)は2番物を2番還元コンベア(99)を介し前記選別盤(94)の前端上方に還元する2番コンベア、(100)は前記選別盤(94)の後端上方に配設する吸排塵ファンであり、前記扱胴(6)及び処理胴(7)により脱穀された穀粒を揺動選別盤(94)で選別し整粒のみを前記穀物タンク(15)に取出すと共に、排藁を排藁チェン(14)を介し排藁処理部(13)に送り込んで排藁カッタ(101)による切断後機外に排出させるように構成している。
【0019】図7乃至図9に示す如く、前記扱室(92)の入口側上側面(102)には送塵弁(103)を送り傾斜角調節自在に設けて藁屑などの送り量を調節するもので、扱胴(6)の回転方向側に略平行に配設する3本の送塵弁(103)と、送塵弁(103)の中間を揺動自在に上側面(102)に支持する弁軸(104)と、各送塵弁(103)の一端側を相互に連動連結する連杆(105)と、扱室(92)入口側の送塵弁(103)に固定する弁軸(104)に基端を固設させ先端にピン係合長孔(106)を有する弁開度調節板(107)と、前記長孔(106)に係合するピン(108)を下部に突設させて結合する回転ネジ軸(109)に沿って左右方向に移動するネジ結合体(110)と、前記ネジ軸(109)を回転自在に支持して前記ピン(108)に係合する回転規制長孔(111)を左右方向に有する軸受体(112)と、前記軸受体(112)に固設してネジ軸(109)にモータ軸(113a)を連結させる開度調節手段である送塵弁開度モータ(113)と、前記調節板(107)の上面に突設するピン(114)にセンサアーム(115a)を当接させて送塵弁(103)の傾斜角の変化により開度を検出する送塵弁開度センサ(115)とを備え、前記モータ(113)の正逆駆動によって送塵弁(103)の開度調節を行うように構成している。
【0020】そして図1に示す如く、エンジン(21)の燃料噴射ポンプの燃料噴射量を電子ガバナ(116)によって調節するラックソレノイドである燃料噴射ソレノイド(117)を備えるもので、ラック位置より燃料噴射量を検出する電子ガバナ(116)のラック位置センサ(118)と、エンジン(21)の回転数を検出するピックアップ型回転センサ(119)と、作業者が操作するアクセルレバーまたはペダルの操作量を検出するポテンショメータ型アクセルセンサ(120)とを電子ガバナ(116)のガバナ制御手段であるガバナコントローラ(121)に接続させて、エンジン(21)の負荷率の算出や各種作業に適した駆動力を出力するようにエンジン(21)の制御を行っている。
【0021】また前記ガバナコントローラ(121)を接続させる作業用コントローラ(122)を備え、エンジン(21)の適正負荷率を設定する負荷率設定器(123)と、車速を検出する前記車速センサ(56)と、前記送塵弁(103)の開度設定を行う送塵弁開度設定器(124)と、送塵弁開度センサ(115)とをコントローラ(122)に接続させると共に、前記変速自動バルブ(82)の減速及び増速用ソレノイド(80)(81)と、操向自動バルブ(85)の左右旋回用ソレノイド(83)(84)と、前記開度モータ(113)と、送塵弁(103)の開閉制御時に点灯表示する制御作動用青ランプ(125)と、車速の増減速制御時に点灯表示する制御作動用黄ランプ(126)と、エンジン(21)の過負荷或いは低負荷時に点灯表示する警報用赤ランプ(127)と、エンジン(21)の過負荷或いは低負荷時に作動する警報ブザーなど警報器(128)とにコントローラ(122)を接続させて、エンジン(21)負荷の変動に基づいて車速と送塵弁(103)の開度とを適宜制御するように構成している。
【0022】而して図10乃至図12に示す如く、エンジン(21)の負荷が設定以上となるとき送塵弁(103)の開度を閉(設定開度)から開及び車速を設定車速から減速させる制御が行われるもので、図10に示すものはエンジン(21)の負荷が設定以上となるとき、先ず送塵弁(103)を開に前記モータ(113)を駆動制御し、開からの一定時間経過後においてもエンジン負荷が大のとき、車速を減速させるように前記ソレノイド(80)を駆動制御し、車速の減速から一定時間経過後もエンジン負荷が大のときには警報器(128)を作動させて、エンジン負荷の小さな変動に対しては送塵弁(103)で対処させて車速(作業速度)を安定維持させるようにしている。
【0023】また、図11に示すものはエンジン(21)の負荷が設定以上となるとき、先ず車速を減速させ、減速から一定時間経過においてもエンジン負荷が大のときには、送塵弁(103)を開とさせ、開から一定時間後もエンジン負荷が大のとき警報器(128)を作動させて、エンジン負荷の小さな変動に対しては車速で対処させて、穀粒ロスが増大するのを防止している。
【0024】さらに、図12に示すものは、エンジン(21)の負荷が設定以上となるとき、送塵弁(103)の開と車速の減速を同時に行って、負荷の変動に対し迅速且つ追従性良好にこれら制御を対処させ、エンジン負荷を一定維持させてエンジン性能を安定維持させるもので、図10、図11、図12のうちの何れを用いても良い。
【0025】一方図13乃至図15に示す如く、送塵弁(103)の開や車速の減速状態時にあって、エンジン負荷が設定以下となるとき、元の設定開度及び設定車速に戻す復帰制御が行われるもので、図13に示すものは送塵弁(103)が開、車速が減速状態で、エンジン負荷が設定以下となるときには、先ず送塵弁(103)を閉(設定開度)とさせ、閉から一定時間経過後もエンジン負荷が設定以下のとき、車速を元の設定車速に増速させ、増速から一定時間経過後もエンジン負荷が設定以下のとき警報器(128)を作動させて、車速より送塵弁(103)の復帰を優先させて、穀粒ロスの発生を逸速く低減させるものである。
【0026】また、図14に示すものは、送塵弁(103)が開、車速が減速状態で、エンジン負荷が設定以下となるときには、先ず車速を増速させ、増速から一定時間経過後もエンジン負荷が設定以下のとき、送塵弁(103)を閉とさせ、閉から一定時間経過後もエンジン負荷が設定以下のとき警報器(128)を作動させて、送塵弁(103)より車速の復帰を優先させて、車速(作業速度)を逸速く元に戻して作業能率を安定維持させるものである。
【0027】さらに図15に示すものは、送塵弁(103)が開、車速が減速状態で、エンジン負荷が設定以下となるときには、送塵弁(103)の閉と車速の増速を同時に行って、迅速に復帰を完了させてエンジン性能と作業能率を安定維持させるもので、図13、図14、図15のうちの何れを用いても良い。
【0028】また斯る送塵弁(103)の開閉制御中及び車速の増減速制御時にあっては、制御作動用の青ランプ(125)及び黄ランプ(126)が、一定時間連続或いは断続点灯するもので、送塵弁(103)の開及び車速の減速制御時には一定時間連続点灯し、送塵弁(103)の閉及び車速の増速制御時には断続点灯して、この制御作動時や作動中を作業者に報知する一方、これら送塵弁(103)及び車速の何れもの制御完了時においてもエンジン(21)が過負荷或いは低負荷時には警報器(128)の作動と同時に、赤ランプ(127)を過負荷時には連続点灯、また低負荷時には断続点灯して、エンジン(21)の異常運転状態を作業者に報知するものである。なお、青・黄・赤ランプ(125)(126)(127)を1つのランプで共用させ、各種色分けで点灯させて各状態を報知させる構成でも良い。
【0029】なお、前述実施例にあっては油圧サーボ機構(86)を用いてエンジン高負荷時の車速減速を行う構成を示したが、例えば走行用油圧式無段変速機構(25)と変速レバー(69)及び操向ハンドル(19)とを連結するリンク系に、電動式減速モータを連結させて、該モータの駆動制御で車速の減速や復帰を行う構成でも良い。
【0030】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、車速を変速する車速制御手段(80)(81)と、扱室(22)内の藁屑の送り量を調節する送塵弁(103)の開度調節手段(113)とを備え、エンジン負荷が設定以上に増大したとき送塵弁(103)の開度を大に制御すると共に、送塵弁(103)の開度を大とした後もエンジン負荷が大のとき、車速を減速制御させるものであるから、送塵弁(103)の開度制御と車速の減速制御とでエンジン負荷を良好に一定維持させることができると共に、車速の減速巾を小さく抑えて作業能率の低下を防止することができるものである。
【0031】また、車速を変速する車速制御手段(80)(81)と、扱室(22)内の藁屑の送り量を調節する送塵弁(103)の開度調節手段(113)とを備え、エンジン負荷が設定以上に増大したとき車速を減速制御すると共に、車速を減速した後もエンジン負荷が大のとき送塵弁(103)の開度を大に制御するものであるから、車速の減速と送塵弁(103)の開度制御とでエンジン負荷を良好に一定維持させることができると共に、扱室(22)内の藁屑の送り量が増大するのを抑制して、穀粒ロスの発生を低減させることができる。
【0032】さらに、車速を変速する車速制御手段(80)(81)と、扱室(22)内の藁屑の送り量を調節する送塵弁(103)の開度調節手段(113)とを備え、エンジン負荷が設定以上に増大したとき、送塵弁(103)の開度を大に制御すると同時に車速を減速制御するものであるから、エンジン負荷の変動に対し送塵弁(103)と車速の同時の制御を行って、エンジン負荷が大きく変動する場合でも、迅速且つ良好にエンジン負荷を一定に維持させて、エンジン性能を安定維持させることができるものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成9年(1997)11月18日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開平11−146723
【公開日】 平成11年(1999)6月2日
【出願番号】 特願平9−335077