| 【発明の名称】 |
幹刈りタバコ収穫車と該収穫車を用いた幹刈りしたタバコ幹の収穫方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】長村 一男
【氏名】高橋 明
【氏名】前川 良明
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| 【要約】 |
【課題】畦からの刈り取りから乾燥までの処理を高い作業効率でかつ連続的して行うことを可能とする幹刈りタバコ収穫車と、その収穫車を用いた幹刈りタバコの収穫方法を得る。
【解決手段】畦に植生するタバコTaに沿って走行可能な車両本体300に幹刈りタバコ幹TをステッキSに刺し込むためのステッキ刺し装置100を取り付け、さらに、ステッキ刺し装置100により所要本数のタバコ幹Tを刺し込んだ多数本のステッキSを収容する収容台車200を搭載する。収穫車を走行させながら、タバコTaをステッキ刺しし、満杯になったときに収容台車200を車両本体300から下ろす。収容台車をそのまま乾燥施設に搬入して、そこで、ステッキを介して吊り枠に懸吊し、タバコを乾燥処理する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 植生するタバコに沿って走行可能な車両本体と、該車両本体に取り付けた幹刈りタバコ幹のステッキ刺し装置と、該車両本体に搭載され、かつ、前記ステッキ刺し装置により所要本数のタバコ幹を刺し込み懸吊したステッキを収容する収容台車、とを有することを特徴とする幹刈りタバコ収穫車。 【請求項2】 前記幹刈りタバコ幹のステッキ刺し装置は、フレームに回動自在に巻装されかつ複数個のステッキ支持爪と幹送り爪とを周面に取り付けた無端帯と、前記ステッキ支持爪に支持されるステッキの後端側をフレーム側に固定するステッキ後端固定手段と、前記ステッキ支持爪に支持されるステッキと平行状態を保持して所定距離往復動する可動部材を持つアクチュエータとを有しており、前記アクチュエータは、その可動部材が前記ステッキ支持爪に支持されるステッキに向けて前進するときに、幹刈りタバコ幹を押圧移動してその幹部分を前記ステッキの先端に刺し込むと共に、前記無端帯を所定距離前進させるようになっており、該無端帯の前進によって、すでに刺し込まれている幹刈りタバコ幹は前記無端帯に取り付けた幹送り爪により所定距離だけ前進移動するようにされていることを特徴とする請求項1記載の幹刈りタバコ収穫車。 【請求項3】 請求項1又は2記載の幹刈りタバコ収穫車を畦に沿って走行させながら畦に植生するタバコを取り込み、該取り込んだタバコ幹を車両本体に取り付けたステッキ刺し装置を用いて所要本数ステッキに刺し込み懸吊し、該所要本数のタバコ幹を刺し込み懸吊したステッキを車両本体に搭載した収容台車に収容する工程、必要本数のタバコ幹刺し込み済のステッキが前記収容台車に収容されたときに該収容台車を車両本体から下ろす工程、該下ろした収容台車を乾燥施設に搬入する工程、及び、搬入された収容台車からタバコ幹刺し込み済のステッキを取り出し、それをそのステッキを介して乾燥施設の吊り枠に懸吊して幹刈りしたタバコ幹を乾燥処理する工程、とを有することを特徴とする幹刈りタバコ収穫車を用いた幹刈りしたタバコ幹の処理方法。 【請求項4】 畦に植生するタバコを取り込む前の工程として、植生するタバコの幹に切欠き溝を付けて粗水切りを行うことを特徴とする請求項3記載の幹刈りタバコ収穫車を用いた幹刈りしたタバコ幹の処理方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、タバコの幹刈り収穫方法において、畦からの刈り取りから乾燥までの処理を高い作業効率でかつ連続的して行うことを可能とする幹刈りタバコ収穫車及び該収穫車を用いた幹刈りしたタバコ幹の収穫方法に関する。 【0002】 【従来の技術】在来種及びバーレー種タバコの収穫は一本のタバコ幹から20枚以上のタバコ葉を収穫する。代表的な収穫方法は、先ず、下位葉6枚程度を幹からもぎ取り、それは収穫後に乾燥用に葉編みされる。残りの上葉は幹刈りと称される収穫法により行われる。すなわち、14枚程度の葉を幹に着けた状態でタバコ幹は鎌で切り取られ、一端畑内で倒した状態としてタバコ葉を萎凋させ、その後、萎凋したタバコ葉を着けたままでタバコ幹が収集され、乾燥施設内に幹ごと吊り込まれる。一部には、刈り取りと同時に積み込み運搬し、乾燥施設内に吊り込む体系も行われている(例えば、特公平6−2006号公報、実公平7−48022号公報等)。 【0003】幹刈りしたタバコ幹を乾燥施設へ吊り込むために、次のような準備作業が通常行われる。 ■鎌や鋸で幹刈りしたタバコ幹に吊り掛け用の溝を形成し、あらかじめ乾燥施設の吊り枠上部に一定間隔で設置した針金又は幹干し用のネットに1本1本一定間隔に懸吊して乾燥する方法。 ■幹刈りしたタバコ幹に釘あるいは竹ぐし等を刺し、■と同様に一定間隔で懸吊して乾燥する方法。 ■長さ1〜1.3m程度の細長い棒状のもの、いわゆるステッキに幹刈りしたタバコ幹の茎部を突き刺し、そのステッキを介して乾燥施設の吊り枠に懸吊して乾燥する方法。 【0004】上記のいずれの方法でも、刈り取ったタバコ幹を1本1本処理するものであり、きわめて多くの労力を要し、幹干し作業のネックとなっていた。そこで、前記■に示すステッキにタバコ幹の茎部を突き刺す作業を、機械的に行うようにしたものがいくつか提案されている。例えば、特公昭63−66507号公報には、基台上に所定本数のタバコ幹を所定間隔で固定しておき、側方から基部の部分にステッキを突き刺すようにしたものが、また、特公昭55−46154号公報には、基台上にあらかじめステッキを固定しておき、該固定されたステッキに対して側方からタバコ幹の茎部を突き刺すようにしたものが記載されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前記特公昭63−66507号公報に記載のような、基台上にタバコ幹を固定して、該固定した幹に側方からステッキを刺し込むものは、装置を特定の作業場で使用するのが前提となり、そのために、圃場で刈り取ったタバコ幹を作業場まで運搬する作業が必要となる。そのために、刈り取りから乾燥までの処理を連続して行うことはできず、また、運搬中にタバコに損傷が発生しないように慎重な作業が求められる。また、横からステッキを刺し込んでいく形式であるために、使用するステッキの長さの少なくとも2倍の横幅を持つの作業スペースが必要となる。 【0006】特公昭55−46154号公報に記載のような、基台上に固定したステッキに側方からタバコ幹を突き刺す形式のものは、装置全体の小型化が可能となるが、所要本数のタバコ幹を刺し込んだステッキはかなり重いものであり、それを乾燥施設にまで搬入するのはやはり困難な作業となり、やはり、刈り取りから乾燥までの処理を連続して行うことは困難である。また、前記公報に記載の装置は、タバコ幹の茎部をステッキに沿って押圧移動させる押圧片をモータの正回転で所定距離前進させてタバコ幹をステッキ上の所定位置まで送り込み、送り込み後、モータを逆回転して押圧片を初期位置に戻し、次いで、次のタバコ幹を先に刺し込んだタバコ幹に近接した位置まで、やはり押圧片を移動して送り込むようにするものであり、等間隔での刺し込み列を得るためには、各回毎に、タバコ幹の送り込み距離(すなわち、押圧片の移動距離)を等距離だけ漸減させる必要があり、複雑な制御系を必要とする。もし、等間隔とならないような場合には、作業者は手作業で間隔の調整を行わなければならない。さらに、次のタバコ幹の刺し込みまでの待機時間が常に変化することから、作業者に戸惑いを与える。また、結果として、一本のステッキに所要本数のタバコ幹を刺し込むのに要する押圧片のトータル移動距離が大きくなり、作業時間が長くなる。 【0007】本発明は、幹刈りしたタバコ幹の刈り取りから乾燥処理までに生じている上記のような不都合を解消することのできる幹刈りしたタバコ幹の処理装置と処理方法を提供することを目的とする。より具体的には、圃場において刈り取ったタバコ幹をその場でかつ短い作業時間で所要本数ステッキ上に容易に突き刺すことができ、さらに、そのようにして作られたタバコ幹を吊り下げたステッキを多数本同時に乾燥施設まで容易に搬入することができ、それにより、刈り取りから乾燥までの作業工程を連続化し、簡素化し、かつ、作業時間も大幅に短縮することのできる幹刈りタバコ収穫車及びその該収穫車を用いた幹刈りしたタバコ幹の収穫方法を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、本発明は、植生するタバコに沿って走行可能な車両本体と、該車両本体に取り付けた幹刈りタバコ幹のステッキ刺し装置と、該車両本体に搭載され、かつ、前記ステッキ刺し装置により所要本数のタバコ幹を刺し込み懸吊したステッキを収容する収容台車、とを有することを特徴とする幹刈りタバコ収穫車を開示する。 【0009】また、本発明は、上記の幹刈りタバコ収穫車を用いる幹刈りしたタバコ幹の収穫方法として、幹刈りタバコ収穫車を畦に沿って走行させながら畦に植生するタバコを取り込み、該取り込んだタバコ幹を車両本体に取り付けたステッキ刺し装置を用いて所要本数ステッキに刺し込み懸吊し、該所要本数のタバコ幹を刺し込み懸吊したステッキを車両本体に搭載した収容台車に収容する工程、必要本数のタバコ幹刺し込み済のステッキが前記収容台車に収容されたときに該収容台車を車両本体から下ろす工程、該下ろした収容台車を乾燥施設に搬入する工程、及び、搬入された収容台車からタバコ幹刺し込み済のステッキを取り出し、それをそのステッキを介して乾燥施設の吊り枠に懸吊して幹刈りしたタバコ幹を乾燥処理する工程、とを有することを特徴とする処理方法を開示する。 【0010】用いる幹刈りしたタバコ幹のステッキ刺し装置に制限はないが、フレームに回動自在に巻装されかつ複数個のステッキ支持爪と幹送り爪とを周面に取り付けた無端帯と、前記ステッキ支持爪に支持されるステッキの後端側をフレーム側に固定するステッキ後端固定手段と、前記ステッキ支持爪に支持されるステッキと平行状態を保持して所定距離往復動する可動部材を持つアクチュエータとを有しており、前記アクチュエータは、その可動部材が前記ステッキ支持爪に支持されるステッキに向けて前進するときに、幹刈りタバコ幹を押圧移動してその幹部分を前記ステッキの先端に刺し込むと共に、前記無端帯を所定距離前進させるようになっており、該無端帯の前進によって、すでに刺し込まれている幹刈りタバコ幹は前記無端帯に取り付けた幹送り爪により所定距離だけ前進移動するようにされているステッキ刺し装置は、作業の確実性と効率の向上の観点から有効である。 【0011】畦に植生するタバコの取り込みは、鎌・鉈・鋸等による直接的刈り取りであってもよく、例えば特開平9−172843号公報に開示されるような植生するタバコの幹に切欠き溝を付けて粗水切りを行う工程を前工程として行っておき、それによりタバコ幹が立状状態でタバコ葉を萎凋させたものを手で折り取るようにして取り込む態様であってもよい。後者の場合には、取り込み時の作業が簡素化されると共に、ステッキに刺し込むタバコ幹の本数を、ムレ葉や損傷葉を生じさせることなく、多くできる利点がある。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態を説明する。図1は本発明による幹刈りタバコ収穫車の全体を示す斜視図、図2、図3はその収穫車を用いて幹刈りタバコ幹を収穫を行っている状態を説明する斜視図、図4は収穫後のステッキ群を他の運搬車へ移動する態様を説明する斜視図である。図5〜図10は本発明による幹刈りタバコ収穫車に搭載されるステッキ刺し装置の好ましい一実施形態を説明する図であり、図11は該ステッキ刺し装置によって作られた所要本数のタバコ幹が刺し込まれたステッキを示す図である。また、図12は植生するタバコの幹に切欠き溝を付けて粗水切りを行う態様を説明する図である。 【0013】幹刈りタバコ収穫車は、車両本体300、該車両本体300に取り付けられるステッキ刺し装置100、及び、該車両本体300に搭載されて前記ステッキ刺し装置100により所要本数のタバコ幹Tが刺し込み懸吊されたステッキSを収容する収容台車200とを有する。 【0014】車両本体300は植生するタバコに沿って走行可能なものであれば任意であり、自走式でもよく他の牽引車に牽引されるものでもよい。図示の例では、走行用無端帯301とその原動機302とを持つ自走式車両であり、座席303、後車304、後記する収容台車を収容するための載置台305等から構成される。前記載置台305に立設する支柱306、306の上端には後に詳述するステッキ刺し装置100が水平状態に取り付けられると共に、その下方の載置台部分は作業者が乗って作業する作業ステップ307として利用される。 【0015】収容台車200は基台201と該基台201の4隅に立設した支柱202とを有し、図示されるように、支柱202の上端には、前記ステッキ刺し装置100が位置する側を除いて、水平フレーム203が固設されている。また、基台201は車両本体300の前記載置台305上に載置できる大きさであり、その下面にはキャスター204が取り付けてある。従って、収容台車200は車両本体300の載置台305上に容易に搭載することができ、また、必要に応じて容易に載置台305から下ろすこともできる。 【0016】図5〜図10に示すように、ステッキ刺し装置100は、横幅120cm程度である主フレーム1と、その前端及び後端に固設した前フレーム2と後フレーム3とを持つ。主フレーム1は天板1aと底板1bとを持ち、その両端近傍には支軸4、5が取り付けられている。該支軸4、5には、ベアリング6、7を介して、スプロケット8、9が回動自在に取り付けてあり、支軸4、5の距離は90cm程度である。スプロケット8、9には、無端帯状の搬送チェーン10が、その搬送面となる側を主フレーム1の一方の側面に露出する状態で巻装されており、該搬送チェーン10の全周にはアングル材11、11を介して後述するステッキ支持爪20と幹送り爪30とがネジ止め等により等しい間隔で多数取り付けられる。 【0017】ステッキ支持爪20は止着部21と立ち上がり部22とからなり、立ち上がり部22には上方に開放した切欠き部23が形成されている。ステッキ支持爪20は止着部21を介して前記アングル材11、11に取り付けられ、また、切欠き部23には後記するように120cm程度の長さのステッキSが載置される。 【0018】幹送り爪30は、止着体31と該止着体31の上下端部に取り付けた2つのL字状の爪部材32、32とを有し、2つの爪部材32、32は、前記ステッキ支持爪20の上下となる位置に、そのアングル材11、11との間にわずかな隙間a(図8)を置くようにして取り付けられる。爪部材32、32の長さは、ステッキ支持爪20の立ち上がり部22の先端よりもさらに側方に延出する長さとされる。幹送り爪30は止着体31を介して前記アングル材11、11に取り付けられると共に、後記するように、その爪部材32、32はステッキSに刺し込まれた幹刈りタバコ幹Tの幹部分を下流側に押圧移動させる作用をする。 【0019】図6、図7に示すように、搬送チェーン10には前記ステッキ支持爪20と幹送り爪30とが全周にわたり等間隔(通常12cm程度)で取り付けてあり、搬送チェーン10の搬送面となる部分、すなわち、支軸4、5間であって搬送チェーン10がフレーム1の一方の側面に露出している部分に、好ましくは8個程度のステッキ支持爪20と幹送り爪30が現れるようにされている。 【0020】主フレーム1の天板1aと底板1bとの間には、前記した支軸4、5の両側に補強兼案内板12、13がネジ14により取り付けられる。該補強兼案内板12、13の横幅は前記支軸4、5間の幅にほぼ等しく、その支軸4、5近傍にはスプロケット8、9が通過できるように切り欠かれている。また、主フレーム1の開放側面側に位置する補強兼案内板13は、ステッキ支持爪20と幹送り爪30が移動する際のバックアップ体として機能も果たす。すなわち、図8に示すように、補強兼案内板13には、例えば幹送り爪30の止着体31の裏面に接する高さのバックアップ材15がほぼ全長にわたって取り付けてあり、幹送り爪30全体が後方に変移するのを阻止している。図示されないが、ステッキ支持爪20に対しても同様なバックアップ材15が配置されている。 【0021】前フレーム2にはアクチュエータとしてのエアシリンダ装置40が装着されており、その可動ピストン41は、前記搬送チェーン10の高さ位置で、かつ、搬送チェーン10の搬送面に沿って平行状態を保持した状態で所定距離往復動するようにされている。可動ピストン41は先端側内部が中空とされると共に、その先端には上下方向の凹状面を持つ押圧体42が取り付けられ、該押圧体42にも貫通孔43が形成されている。また、押圧体42の高さは前記ステッキ支持爪20の高さとほぼ同じである。押圧体42は表面が平坦面であってもよい。 【0022】可動ピストン41が最も後退した位置での前記押圧体42の位置と前記搬送チェーン10の前方端との間隔は20cm程度とされており、かつ、前記押圧体42の上下であって前フレーム2に近接した位置には、2本の送りバー44、44が水平回動できるように、かつ、前フレーム2側に適宜の手段により常時付勢された状態で取り付けられる。該送りバー44の長さは、可動ピストン41が最も後退した位置で、その先端が搬送チェーン10の搬送面上流端まで達する長さとされ、また、送りバー44の前フレーム2に面した側面のほぼ中間位置には切欠き45が形成されている。この構成であり、前記2本の送りバー44、44は、可動ピストン41が最も後退した位置でも、その先端は、搬送チェーン10の搬送面部分上に位置することができ、該先端は前記止着体31の爪部材32、32とステッキ支持爪20の立ち上がり部22との間に形成される隙間aを通って、下流側に延出した状態におかれる(図6の状態)。 【0023】図示しない制御機構によりエアシリンダ装置40を作動して可動ピストン41を前進させると、そのストローク幅だけ前記送りバー44、44は前進する。その前進の途中で、送りバー44、44に形成した切欠き45は、幹送り爪30の止着体31の上流側側面に係合し、止着体31を同時に下流側に移動させる。それにより、前記搬送チェーン10は、可動ピストン41のストローク幅における、前記送りバー44、44に形成した切欠き45が幹送り爪30の止着体31の上流側側面に係合した後のストローク幅だけ前進してその位置で停止する(図7の状態)。可動ピストン41は元の後退位置に戻るが搬送チェーン10は前進した位置に停止する。この作動により、可動ピストン41の1ストローク毎に、搬送チェーン10は一定距離の前進を繰り返す。 【0024】前記エアシリンダ装置40の可動ピストン41が最も後退した位置よりもわずかに上流側上方には、タバコ幹Tの株元部により押圧されることによりタバコ幹Tの存在を検知するセンサ46が配置されており、該センサ46からの信号により、エアシリンダ装置40は1ストローク分の作動をする。搬送チェーン10の上流側端よりもいくぶんエアシリンダ装置40側に寄った位置には、ステッキ支持爪20に載置されるステッキSの先端側の姿勢を保持するための溝付ローラ50が設けられる。溝付ローラ50はバネ51により主フレーム1側に付勢されており、タバコ幹Tあるいは前記可動ピストン41が通過するときには、反対側に退避すると共に、通過後に元の位置に復帰するようになっている。 【0025】後フレーム3には作動板61を持つ圧力センサ60が配置され、また、前記ステッキ支持爪20の立ち上がり部22に形成された切欠き部23を結ぶ仮想線の延長上には、ステッキ支持爪20に載置されるステッキSの後端側をフレーム側に固定するためのエアチャック62が設けられる。エアチャック62は通常は図1に示すように開いた状態にあり、ステッキSがステッキ支持爪20に載置されて、その後端が前記作動板61を押し付けることにより、圧力センサ60が作動してエアチャック62は閉じるようになつている。さらに、主フレーム1の後流端には、ステッキSに最初に刺し込まれたタバコ幹TがステッキSの後端近傍に達したことを検知するためのセンサ65が設けてあり、該センサ65からの信号により、前記エアチャック62は開放する。 【0026】上記の構成を持つ幹刈りタバコ幹のステッキ刺し装置100を取り付けた収穫車は、次のようにして用いられる。作業者は車両本体300に収穫台車200を搭載して、タバコTaが植生する圃場に搬入する。その際に、車両本体300の適当な場所に多数本のステッキSを収納しておく。また、作業開始に当たり、ステッキ刺し装置100の前記搬送チェーン10に取り付けたステッキ支持爪20の前記切欠き部23の上にステッキSを載置し、その後端を前記後フレーム3に設けた作動板61に押し付ける。それにより、ステッキSの後端はエアチャック62に把持されてステッキ刺し装置100に固定された状態となる。そのときに、ステッキSの先端は溝付ローラ50によって主フレーム1側に押圧された状態とされ、かつ、上下の移動は上段の幹送り爪30と切欠き部23により規制された状態となる。その状態でステッキSの先端に先端が先鋭とされた矢じりSaを取り付ける(図6の状態)。 【0027】図2に示すように、車両本体300を畦に沿って走らせながら、一人の作業者P1は植生するタバコTaを鎌等の適宜の手段により刈り取り、それを車両本体300の作業ステップ307に乗っている別の作業者P2に手渡す。作業者P2は、手渡された幹刈りしたタバコ幹Tを逆さに持ち、その幹元側先端を、後退位置にあるエアシリンダ装置40の可動ピストン41の直前において、上方に差し上げる(図9の状態)。それにより、タバコ幹検知センサ46はタバコ幹Tの存在を検知し、制御機構にその旨の信号を送る。制御機構はアクチュエータ作動信号を発し、エアシリンダ装置40が作動して可動ピストン41を前進させる。可動ピストン41の前進により、タバコ幹Tは押圧体42と共に前進し、その幹部分にステッキSに取り付けた矢じりSaが突き刺さり、さらに前進して、ステッキS側に刺し込まれる(図7の状態)。その状態で、押圧体42は元の位置に戻る。前記のように、押圧体42の前進により、送りバー44、44に形成した切欠き45が幹送り爪30の止着体31の上流側側面に係合して、搬送チェーン10を所定距離前進させるが、この段階では単に前進するのみである。 【0028】作業者P2は次の(2本目以降の)タバコ幹Tを作業者P1から受取、それを同様にセットして、ステッキS側に刺し込む。刺し込み動作と共に搬送チェーン10は前回と同様の前進を行うが、このときは、搬送チェーン10の前進により回動してきた幹送り爪30の爪部材32、32は前回刺し込まれたタバコ幹Tを背後から押圧して、搬送チェーン10の前進距離だけステッキS上で前進させる(図10、及び、図6、図7で仮想線で示すタバコ幹T1〜T3を参照)。以下、この態様を繰り返す。 【0029】このときに、幹送り爪30・・の間隔と送りバー44、44に形成した切欠き45が最上流側にある幹送り爪30の止着体31の上流側側面に係止した後の可動ピストン41のストローク幅とを等しくしておくことにより、刺し込まれた複数本のタバコ幹T・・は、幹送り爪30・・の間隔を保ってステッキS上を容易にスライドする。もし、タバコ幹Tの乾燥状態により吊り込み間隔を変える必要がある場合には、幹送り爪30・・の間隔をアングル材11、11への取り付け位置を変えることにより調整し、また、その間隔に相応した位置に切欠き45を形成した送りバー44、44を用いることにより、容易に変更できる。 【0030】タバコ幹Tの刺し込みが予定本数(例えば、8本)に達した時点で、最初に刺し込んだタバコ幹Tは前記センサ65により検知され、それにより、ステッキSの後端部のエアチャック62による把持は解除される。そして、作業者P2にその旨の適宜の信号が発せられる(音や光でよい)。作業者P2は所定本数のタバコ幹Tを所定間隔で吊り込んだ処理済みのステッキS(図11参照)を搬送チェーン10から取り外し、図2に示すように、車両本体300に搭載した収容台車200の水平フレーム203上に移し替える。そして、次のステッキSを再度同様にした搬送チェーン10に固定し、先端に矢じりSaを取り付けた後、同様の作業を繰り返す。 【0031】この作業を反復することにより、収容台車200には所要本数の吊り込み後のステッキSが載置された状態となる。その状態となったときに、作業者は収穫車を移動して別の運搬車350に近接させ、収容台車200そのものを前記運搬車350に移し変える。移し変えた後、車両本体300は別の収容台車200を再び搭載して畦に戻り、前回と同じ作業を繰り返す。運搬車350に移し変えられた収容台車200はそのまま乾燥施設に搬入されて、そこで、収容台車200からタバコ幹刺し込み済のステッキSを取り下ろし、そのステッキSを介して乾燥施設の吊り枠(図示しない)に懸吊する。その状態で幹刈りしたタバコ幹の乾燥処理が進行する。 【0032】上記の説明は本発明の好ましい実施の態様の説明であって、他に多くの変形例が存在する。例えば、植生するタバコ幹の取り入れを作業者が直接鎌等の手段により刈り取る態様を説明したが、図12に示すように、畦Uに植生するタバコの幹Sに切欠き溝A、Bを付けて、立ち木の状態でいわゆる粗水切りを行い(この作業体系の詳細は特開平9−172843号公報に記載される)、その後で、ステッキ刺し装置100への幹刺し作業を行うようにしてもよい。この場合には、刈り取り鎌を用いなくても作業者が手で折り曲げることにより、容易に取り込むことができるので、図3に示すように、一人の作業者P1が座席303に座した状態で手でタバコ幹Tの折り取りを行い、それを作業ステップ307上の他の作業者P2に手渡すような作業体系を取ることもできる。さらに、図12に示すように、タバコは植生時の横に広がった姿勢Lから萎凋してある程度垂れ下がった状態Laとなるので、取り込み時の作業が簡素化されると共に、ステッキに刺し込むタバコ幹Tの本数を、ムレ葉や損傷葉を生じさせることなく、多くすることができる。 【0033】 【発明の効果】上記のとおりであり、本発明の幹刈りタバコ収穫車とそれを用いた幹刈りしたタバコ幹の収穫方法によれば、圃場において刈り取ったタバコ幹を圃場においてかつ短い作業時間で所要本数ステッキ上に容易に突き刺すことができ、さらに、そのようにして作られたタバコ幹を吊り下げたステッキを多数本同時に乾燥施設まで容易に搬入することができる。それより、刈り取りから乾燥までの作業工程を連続化し、簡素化し、かつ、作業時間も大幅に短縮することが可能となる。 【0034】また、幹刈りタバコ幹のステッキ刺し装置は、ステッキにタバコ幹を突き刺す動力として、好ましくはエアシリンダ装置である所定距離往復動する可動部材を持つアクチュエータを用いることで、瞬間的に十分な刺し込み力が得られると共に、可動部材の動きにより、刺し込みとすでに刺し込まれた複数のタバコ幹の送りを同時に行うことなら、装置側にステッキを固定した形式のステッキ刺し装置でありながら、装置自体をコンパクトにすることができる。 【0035】また、次のタバコ幹の刺込までの待機時間は常に一定であり、作業者は安定した状態で刺し込み作業を継続することができる。さらに、一本のステッキに所要本数のタバコ幹を刺し込むのに要する押圧片のトータル移動距離は短くなり、短時間で所定の作業を終えるとができ、作業効率が向上する。刺し終わった後のタバコ幹はステッキ上に定ピッチで並んでおり、事後の幹間調整は不要となる。また、間隔を変更することも容易であり、処理すべき幹刈りタバコ幹の収穫方法あるいは乾燥状態に適した幹間距離を容易に設定することもできる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004569 【氏名又は名称】日本たばこ産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月31日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】平木 祐輔 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−127661 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月18日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−300989 |
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