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【発明の名称】 刈取り収穫機における刈高さ制御装置
【発明者】 【氏名】二宮 伸治

【要約】 【課題】刈取部の分草杆が所定以上に穀稈列に近寄り過ぎたときは、株元の高さを考慮して刈高さセンサの検出値を補正することにより高刈りを防止する。

【解決手段】穀稈センサ14L、Rと、刈高さセンサ15と、該センサからの信号をデジタル信号に変換する入力インタフェース5と、刈取部を上げ下げする操作信号を出力するCPU6と、CPU6からの信号をアナログ信号に変換する出力インタフェース7と、刈取部を上げる上げソレノイド8と、刈取部を下げる下げソレノイド9で構成し、CPU6は、全体を制御するコントロール部61と、刈取部の目標の高さを設定する目標値設定部62と、刈取部を目標の対地高さに維持するポジション制御部63で構成する。そして、穀稈センサ14L、Rの検出データから穀稈接近度を判定し、この穀稈接近度にもとづいて刈高さセンサ15の検出データを補正する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 分草杆に穀稈列の有無を検出する左右一対の穀稈センサと刈取部の対地高さを検出する刈高さセンサを設け、前記穀稈センサの出力信号にもとづいて、右または左のクローラに制動をかけて機体の進行方向を変更することにより、機体の進路を穀稈列に沿わせる自動方向制御手段と、前記刈高さセンサの出力信号にもとづいて刈取部を目標の高さに制御する自動刈高さ制御手段を備える刈取り収穫機において、前記穀稈センサの検出値にもとづいて穀稈への接近度を判定し、この接近度に応じて前記刈高さセンサの検出値を補正することを特徴とする刈高さ制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分草杆の左右に取り付けた穀稈センサ(条刈方向センサ)の一方が穀稈に触れると信号を出力し、この信号にもとづいて片側のクローラにブレーキを掛け、機体の進行方向を穀稈列より離れる方向に変更することにより、機体を穀稈列に自動的に沿わせる自動方向制御と、分草杆に取り付けた刈高さセンサにより刈取部の対地高さを検出して刈取部を自動的に目標の高さに制御する自動刈高さ制御を行うコンバインやハーベスタのような刈取り収穫機に関し、特にその刈高さ制御装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】機体の進行中は、図1に示すように、分草杆11に取り付けた穀稈センサ14は穀稈列から離れた状態で、刈高さセンサ15は地面に向けて発信した超音波の反射波を受信して刈取部の対地高さを検出する。ところが、コンバインは圃場の凹凸や硬軟で機体が急に左右に傾いて、分草杆11が株元に近寄り過ぎることがある。このようなときは、図2に示すように、穀稈センサ14の一方が穀稈に触れた状態で、刈高さセンサ15が株元の高さを検出して刈高さを誤ってしまう。このため自動刈高さ制御が作動して刈取部を上げるので、穀稈を刈り取る位置が高くなり、高刈りになりやすい。高刈りになると、刈り取った穀稈は長さが正規のものより短く、いわゆる短稈となる。この短稈を脱穀部にそのまま供給すると、穂先が扱胴に届かないため、脱穀されないまま藁くずとして処理されてしまう。
【0003】そこで本発明は、刈取部の分草杆が所定以上に穀稈列に近寄り過ぎたときは、株元の高さを考慮して刈高さセンサの検出値を補正し、これにより高刈りを防止することを目的になされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するために、本発明は以下のように構成した。
【0005】すなわち、分草杆に穀稈列の有無を検出する左右一対の穀稈センサと刈取部の対地高さを検出する刈高さセンサを設け、前記穀稈センサの出力信号にもとづいて、右または左のクローラに制動をかけて機体の進行方向を変更することにより、機体の進路を穀稈列に沿わせる自動方向制御手段と、前記刈高さセンサの出力信号にもとづいて刈取部を目標の高さに制御する自動刈高さ制御手段を備える刈取り収穫機において、前記穀稈センサの検出値にもとづいて穀稈への接近度を判定し、この接近度に応じて前記刈高さセンサの検出値を補正することを特徴とする刈高さ制御装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0007】図3に、本発明を実施したコンバインの側面図を示す。コンバインは、穀稈を刈り取る刈取部1と、刈取った穀稈を搬送する搬送部2と、搬送した穀稈を脱穀機に供給する供給部3と、左右一対のクローラを有する走行部4で構成する。
【0008】刈取部1は、先端で穀稈を分草する分草杆11と、分草した穀稈を引起す引起部12と、引起した穀稈を刈取る刈刃部13から成る。分草杆11には、穀稈の有無を検出する左右一対の穀稈センサ14L、14Rと、刈取部1の対地高さを検出する刈高さセンサ15を取り付ける。
【0009】図4に、穀稈センサ14L、14Rの概略図を示す。穀稈センサ14L、14Rは、基部に設けたポテンショメータ14La、14Raと髭状の触角14Lb、14Rbから成り、刈取部1先端の分草杆11の左右両脇に取り付ける。穀稈センサ14L、14Rは以上のような構成で、左側の触角14Lbが穀稈の株元に触れると、左側のポテンショメータ14Laの抵抗値が変化し、反対に右側の触角14Rbが穀稈の株元に触れると、右側のポテンショメータ14Raの抵抗値が変化する。左側のポテンショメータ14Laの抵抗値が変化したときは左側に穀稈があると判定し、反対に右側のポテンショメータ14Raの抵抗値が変化したときは右側に穀稈があると判定する。また、ポテンショメータ14La、14Raの抵抗値の変化の大きさにより分草杆11の穀稈に対する接近度が判る。
【0010】図5に、本発明を実施した刈高さ制御装置のブロック図を示す。刈高さ制御装置は、穀稈センサ14L、14Rと、刈高さセンサ15と、穀稈センサ14L、14Rと刈高さセンサ15からの信号をデジタル信号に変換する入力インタフェース5と、入力信号をもとに刈取部1を上げ下げする操作信号を出力するCPU6と、CPU6からの信号をアナログ信号に変換する出力インタフェース7と、油圧シリンダを駆動して刈取部1を上げる上げソレノイド8と、刈取部1を下げる下げソレノイド9で構成する。
【0011】CPU6の処理ブロックは、全体を制御するコントロール部61と、ダイヤルなどの操作により刈取部1の目標の高さを設定する目標値設定部62と、刈高さセンサ15の検出値と目標値設定部62が設定した目標の高さから、上げソレノイド8と下げソレノイド9の操作量を出力して刈取部1を目標の対地高さに維持するポジション制御部63で構成する。
【0012】本発明の刈高さ制御装置は以上のような構成で、穀稈センサ14L、14Rの検出データから穀稈接近度を判定し、この穀稈接近度にもとづいて刈高さセンサ15の検出データを補正する。図6に示すフローチャートを参照して、本発明の刈高さ制御装置の処理について説明する。処理を開始すると、CPU6は、まず、穀稈センサ14L、14Rの検出データを読み込み(ステップ101)、次に、刈高さセンサ15の検出データを読み込む(ステップ102)。ここで穀稈センサ14L、14Rの検出データから分草杆11が穀稈に近づき過ぎているかどうかを判定し(ステップ103)、近づき過ぎているときは、刈高さセンサ15の検出データを無効とするか、あるいは、穀稈センサ14L、14Rの検出データに応じて刈高さセンサ15の検出データを補正し上げソレノイド8と下げソレノイド9の操作量を調整する(ステップ104)。分草杆11が穀稈列に近づき過ぎていないときは、刈高さセンサ15の検出データに応じて上げソレノイド8と下げソレノイド9の操作量を制御する(ステップ105)。
【0013】刈高さセンサ15の検出データの補正は、図7に示すように、あらかじめ株元への接近度と株元の高さの関係を測定しておいて、株元への接近度に応じて株元の高さを差し引くことにより、刈高さセンサ15の検出データを補正する。あるいは穀稈センサ14L、14Rが穀稈に近づくことにより、あきらかに刈高さセンサ15の値が連続的に変化する場合も刈高さセンサ15の検出データを補正する。また、この補正を抑止するスイッチを設け、選択可能にしてこの補正をしないようにしてもよい。
【0014】次に、後進時の障害物検出制御を行うコンバインにおいて、障害物までの距離の基準値をバックソナーの検出データにもとづいて補正するコンバインについて説明する。このコンバインは、例えば、後進時の障害物までの距離を300mm確保する場合、図8に示すように、カッターやノッターなどの作業機Aを付けると最後尾が後方にLmm延長するので、このLmmを調整値として不揮発性メモリに記憶し、障害物検出制御時は、この調整値とバックソナーaの検出データの計算結果を障害物までの距離として障害物検出制御を行う。すなわち、障害物までの距離を300mm+Lmmに設定し、バックソナーaがこの距離を検出した時点でコンバインの後進を停止する。調整値Lmmは、作業機Aの種類別に不揮発性メモリに記憶し、作業機Aの種類は機体に接続するフックに取り付けたマイクロスイッチなどで識別する。
【0015】図9に示すフローチャートを参照して、このコンバインの後進時の障害物検出距離補正処理について説明する。処理を開始すると、まず、機体後部の障害物までの距離を、例えば300mmにセットする(ステップ201)。次に、バックソナーaの検出データを読み込み(ステップ202)、機体後部の障害物までの距離300mmとバックソナーaの検出データの差を不揮発性メモリに記憶する(ステップ203)。
【0016】従来、バックソナーによる後進時の障害物検出制御を行うとき、機体後尾に各種の作業機が付いた場合、型式別に障害物検出距離を変更する必要があった。このコンバインは、接続した作業機を自動的に識別して不揮発性メモリに記憶した調整値を読み出し、バックソナーの検出値に調整値を加えて障害物検出距離を補正するので、型式別に障害物検出距離を変更する手間が省ける。
【0017】次に、刈高さ制御を行うコンバインにおいて、刈高さの基準値を刈高さセンサの検出データにもとづいて補正するコンバインについて説明する。このコンバインは、例えば、刈高さを100mm確保する場合、図10に示すように、分草杆に取り付けた刈高さセンサの検出値Hmmとの差を調整値として不揮発性メモリに記憶し、刈高さ制御時は、この調整値と刈高さセンサの検出データの計算結果を対地高さとして刈高さ制御を行う。
【0018】図11に示すフローチャートを参照して、このコンバインの刈高さ補正処理について説明する。処理を開始すると、まず、分草杆11の対地高さ基準値を、例えば100mmにセットする(ステップ301)。次に、刈高さセンサ15の検出データを読み込み(ステップ302)、分草杆11の対地高さ基準値100mmと刈高さセンサ15の検出データの差を不揮発性メモリに記憶する(ステップ303)。
【0019】刈高さセンサに用いる超音波センサの取り付けやばらつき、さらに、センサ自体の検出のばらつき(固体差)などにより、刈高さ制御の接地高さが正確でない場合があり、超音波センサの取り付け調整も面倒であった。このコンバインは不揮発性メモリに記憶した調整値を読み出し、刈高さセンサの検出値から調整値を差し引いて自動的に刈高さを補正するので、刈高さ制御の精度が向上し、超音波センサの取り付け調整の手間も省ける。また、超音波が石などに反射して突出した検出データを拾うことがあるが、この場合は超音波センサの検出データを分草杆11の対地高さ基準値に置換する。
【0020】次に、自動方向制御を行うコンバインにおいて、方向制御のセンサ出力がオフした後も一定時間内は方向修正出力を出し続けるコンバインについて説明する。このコンバインは、穀稈センサが穀稈を検出して機体の進行方向を穀稈列より離れる方向に変更するとき、穀稈センサが穀稈から離れて一定時間経過した後に方向修正出力を停止する。
【0021】図12に示すフローチャートを参照して、このコンバインの方向制御処理について説明する。処理を開始すると、まず、穀稈センサの検出データを読み込み(ステップ401)、次に、方向修正出力中かどうかを判定し(ステップ402)、方向修正出力中であれば、経過時間により方向修正反対側が一定量オフ側に変位したかどうかを判定し(ステップ403)、一定量オフ側に変位していれば、方向修正出力を停止する。
【0022】従来のコンバインは、方向制御のセンサ出力がオフした後、直ちに方向修正出力を止めていた。このため、方向修正出力が頻繁になり、機体がハンチングして作業者が振られ乗り心地が悪かった。このコンバインは、センサ出力がオフした後も一定時間経過して機体が十分に穀稈列から離れた後で方向修正出力を停止するので、方向修正出力が頻繁にならず、乗り心地をよくすると共に、方向制御の精度が向上する。
【0023】次に、車体ローリングと自動方向制御を行うコンバインにおいて、車体ローリング出力中は右方向旋回のみ方向修正出力を行うコンバインについて説明する。
【0024】図13に示すフローチャートを参照して、このコンバインの方向制御処理について説明する。処理を開始すると、まず、方向制御が自動モードかどうかを判定し(ステップ501)、自動モードであれば、方向制御のセンサ出力を読み込み(ステップ502)、次に、車体ローリング出力中かどうかを判定する(ステップ503)。そして、車体ローリング出力中であれば、右方向旋回のみ方向修正出力を行う(ステップ504)。車体ローリング出力中でなければ、方向制御のセンサ出力により通常の方向修正出力を行う(ステップ505)。
【0025】コンバインの車体ローリング出力中は方向制御のセンサ出力が安定しない。また、コンバインの左側は未刈地なので、コンバインが左へ寄り過ぎると刈残しができてしまう。このコンバインは、車体ローリング出力中は左へのセンサ出力があっても左へは方向旋回しないので、未刈地の刈残しを防ぐと共に、車体ローリング出力中の方向制御の誤動作を防止して精度を向上させることができる。
【0026】次に、刈高さ制御を行うコンバインにおいて、倒伏刈りモードを設定して刈取部を自動的に上下するコンバインについて説明する。このコンバインは、倒伏刈りモードを設定すると、刈高さ制御中にレバー下げ操作があれば、次のレバー上げ・下げ操作があるまで、一定刈高さの範囲で刈取部を上下して倒伏稈を刈取る。
【0027】図14に示すフローチャートを参照して、このコンバインの倒伏刈り制御処理について説明する。処理を開始すると、まず、倒伏刈りモード設定を読み込み(ステップ601)、次に、刈高さ位置を読み込む(ステップ602)。ここで、倒伏刈りモード設定かどうかを判定し(ステップ603)、倒伏刈りモード設定であれば、倒伏刈り操作有りかどうかを判定し(ステップ604)、倒伏刈り操作がなければ、次に、刈取下げレバーがオンかどうかを判定し(ステップ605)、刈取下げレバーがオンであれば、倒伏刈り操作有りをセットする(ステップ606)。倒伏刈り操作があれば、刈取上げ/下げレバーがオンかどうかを判定し(ステップ607)、刈取上げ/下げレバーがオンであれば、倒伏刈り操作有りをリセットする(ステップ608)。刈取上げ/下げレバーがオンでなければ、一定刈高さの範囲で刈取部を上下させる。
【0028】従来、倒伏刈りをするとき、オペレータがレバーを操作して刈取部の上げ下げを小刻みに行い、分草杆の先端で穀稈をはね上げて上手に刈取っていた。このコンバインは、倒伏刈りモードを設定して刈取部を自動的に上下して倒伏稈を刈取るので、従来オペレータが手動で行っていた倒伏刈りが自動化されて容易になる。
【0029】次に、車体ローリングとこぎ深さ制御を行うコンバインにおいて、車体ローリング出力中は深い側のみこぎ深さ修正出力を行うコンバインについて説明する。
【0030】図15に示すフローチャートを参照して、このコンバインのこぎ深さ制御処理について説明する。処理を開始すると、まず、こぎ深さ制御が自動モードかどうかを判定し(ステップ701)、自動モードであれば、こぎ深さ制御のセンサ出力を読み込み(ステップ702)、次に、車体ローリング出力中かどうかを判定する(ステップ703)。そして、車体ローリング出力中であれば、深い側のみ修正出力を行う(ステップ704)。車体ローリング出力中でなければ、こぎ深さ制御のセンサ出力により通常のこぎ深さ修正出力を行う(ステップ705)。
【0031】コンバインの車体ローリング出力中は、刈取穀稈の高さ(長さ)が一定しなくなるため、センサで穀稈の長さを判定してこぎ深さを浅い側に修正しても、すぐに短稈が入ってくることがあり、こぎ残しができる。このコンバインは、車体ローリング出力中は浅い側へのセンサ出力があっても深い側のみ修正出力を行うので、こぎ残しを防ぐと共に、車体ローリング出力中のこぎ深さ制御の誤動作を防止して精度を向上させることができる。
【0032】次に、車体ローリングと刈高さ制御を行うコンバインにおいて、車体ローリング出力を刈高さ制御より優先させるコンバインについて説明する。このコンバインは、車体ローリング出力と刈高さ下げ修正出力が同じタイミングで出された場合は、車体ローリング出力を行った後に、刈高さ下げ修正出力を行う。
【0033】図16に示すフローチャートを参照して、このコンバインの刈高さ制御処理について説明する。処理を開始すると、まず、刈高さ制御が自動モードかどうかを判定し(ステップ801)、自動モードであれば、刈高さ制御のセンサ出力を読み込み(ステップ802)、一定刈高さ以下かどうかを判定し(ステップ803)、一定刈高さ以下であれば、次に、車体ローリング出力タイミングかどうかを判定する(ステップ804)。そして、車体ローリング出力タイミングであれば、刈高さ下げ修正出力タイミングかどうかを判定し(ステップ805)、刈高さ下げ修正出力タイミングであれば、車体ローリング出力を優先して行う(ステップ806)。一定刈高さ以下でなければ、刈高さ制御のセンサ出力により通常の刈高さ修正出力を行う(ステップ807)。
【0034】従来のコンバインは、車体ローリング出力より刈高さ制御を優先させるようにプログラムされているので、一定刈高さ(低刈)時に車体ローリング出力に優先して刈高さ下げ修正出力を行うと、刈取部が突っ込む可能性が高くなる。このコンバインは、車体ローリング出力を刈高さ制御より優先させるので、刈取部が突っ込んで損傷する事故を未然に防止すると共に、コンバインの作業性を向上させる。
【0035】次に、自動方向制御とパワステを回動してスピンターンを行うコンバインにおいて、方向制御のセンサ出力がオフしてから一定距離走行するまではスピンターンを抑制するコンバインについて説明する。
【0036】図17に示すフローチャートを参照して、このコンバインのスピンターン抑制処理について説明する。処理を開始すると、まず、パワステ回動角が大きく傾いたかどうかを判定した後(ステップ901)、穀稈センサがオフかどうかを判定し(ステップ902)、次に、一定距離走行したかどうかを判定する(ステップ903)。そして、以上の条件を満たしたとき、パワステ回動角が右、あるいは、左に大きく傾いたかどうかを判定し(ステップ904)、(ステップ906)、パワステ回動角が右に傾いたときは、右側へのスピンターンを行い(ステップ905)、パワステ回動角が左に傾いたときは、左側へのスピンターンを行う(ステップ907)。
【0037】コンバインが穀稈列を離れてすぐにパワステを強く操作するとスピンターンしてしまい、穀稈を倒したり、引き抜いたりして未刈地を損傷する。また、オペレータが振られて危険である。このコンバインは、方向制御のセンサ出力がオフしてから一定距離走行するまでは旋回半径の小さいスピンターンをしないので、パワステを強く操作して未刈地を損傷したり、オペレータが振られたりする危険を未然に防止する。
【0038】
【発明の効果】本発明の刈高さ制御装置は以上のような構成で、刈取部の分草杆が所定以上に穀稈列に近寄り過ぎたときは、株元の高さを考慮して刈高さセンサの検出値を補正する。従って、本発明によれば、株元の高さを検出して高刈りになる刈高さ制御の誤動作を未然に防止することができる。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月15日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】牧 哲郎 (外3名)
【公開番号】 特開平11−113343
【公開日】 平成11年(1999)4月27日
【出願番号】 特願平9−296411