| 【発明の名称】 |
走行式蔓処理機 |
| 【発明者】 |
【氏名】浜脇 吉乃夫
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| 【要約】 |
【課題】芋蔓等が切断装置21の切り刃22や掻込み部xへ的確且つ円滑に案内されるようにすると共に、芋蔓等の処理中に非作動状態の切断装置21の前縁に芋蔓等が引っ掛からないようにする。
【解決手段】挟持搬送装置31に掻込み部xを形成し、この掻込み部xの左右各側に切断装置21を設け、各切断装置からデバイダ25を延設し、各デバイダが突出棒25aと持上げ用案内棒25bとを具備したものである。案内棒25bの前側部分を比較的小さな平面視挟角θで後方へ向かわせ、続いて後側部分を比較的大きな平面視挟角θ1で斜め後方へ向かわせ、これの後端をその対応する側の掻込み部外側箇所p1へ近接させる。また各デバイダを突出棒a廻りの揺動操作可能となし、突出棒が切断装置の切り刃22の前方で切り刃22と正対される構成となす。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 挟持搬送装置の前端縁に掻込み部を形成し、この掻込み部の左右各側に切断装置を設け、各切断装置の下部からデバイダを延設し、各デバイダは切断装置の下部から前方稍下向きへ突き出された突出棒と、この棒の先端部からこのデバイダの対応する側の掻込み部外側箇所へ向けて張り出された持上げ用案内棒とを具備した走行式蔓処理機であって、前記持上げ用案内棒の前側部分をこれの前端から前後方向に対し比較的小さな平面視挟角で後方へ向かわせ、続いて後側部分を内方側へ屈曲し前後方向に対し比較的大きな平面視挟角で斜め後方へ向かわせ、これの後端をその対応する側の掻込み部外側箇所へ近接させたことを特徴とする走行式蔓処理機。 【請求項2】 持上げ用案内棒の前側部分がこの前端から後方へ向け比較的大きな角度で上昇される部分を具備し、続いて水平状の部分若しくは比較的小さな角度で上昇される部分を具備した構成であることを特徴とする請求項1記載の走行式蔓処理機。 【請求項3】 デバイダが、突出棒の先端部から後方の稍外向きへ上り傾斜状に張り出させてなる外側案内棒を具備したことを特徴とする請求項1又は2記載の走行式蔓処理機。 【請求項4】 挟持搬送装置の前端縁に掻込み部を形成し、この掻込み部の左右各側に縦向きの切り刃を具備した切断装置を設け、各切断装置の下部からデバイダを延設し、各デバイダは切断装置の下部から前方稍下向きへ突き出された突出棒と、この棒の先端部からこのデバイダの対応する側の掻込み部外側箇所へ向けて張り出された持上げ用案内棒とを具備した走行式蔓処理機であって、前記各デバイダを突出棒廻りの揺動操作可能となし、この揺動操作により前記突出棒が切り刃の前方で切り刃と正対されることを特徴とする走行式蔓処理機。 【請求項5】 各デバイダが、その対応する切断装置を作動させるための操作レバーと連動して揺動変位されることを特徴とする請求項4記載の走行式蔓処理機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、地面に繁茂した蔓を移動処理するための走行式蔓処理機に関する。 【0002】 【先行技術】挟持搬送装置の前端縁に掻込み部を形成し、この掻込み部の左右各側に切断装置を設け、各切断装置の下部からデバイダを延設し、各デバイダは切断装置の下部から前方稍下向きへ突き出された突出棒と、この棒の先端部からこのデバイダの対応する側の掻込み部外側箇所へ向けて張り出された持上げ用案内棒とを具備した走行式蔓処理機は本出願人により先願がなされている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記した茎葉処理機にあっては、デバイダが畝肩や畝溝に繁茂した甘藷の蔓(芋蔓)等を切断装置の切り刃や、挟持搬送装置の掻込み部に案内するが、この案内作用が的確に行われないことがある。 【0004】また、左右の切断装置は処理中の畝の左右の畝溝内を移動されるが、例えば隣接した畝が既に処理済みであるときはその処理済みの側の切断装置は非作動状態となされる。このような場合に、切断装置の前縁に芋蔓の切れ端等が引っ掛かり、時間の経過に伴ってその量が増すため、時折、これを手作業により取り除く必要があり、作業の効率性が損なわれる。 【0005】本発明は、上記のような問題点を解消するものとした走行式蔓処理機を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本願の第一発明に係る蔓処理機では、挟持搬送装置の前端縁に掻込み部を形成し、この掻込み部の左右各側に切断装置を設け、各切断装置の下部からデバイダを延設し、各デバイダが切断装置の下部から前方稍下向きへ突き出された突出棒と、この棒の先端部からこのデバイダの対応する側の掻込み部外側箇所へ向けて張り出された持上げ用案内棒とを具備した構成となす。 【0007】そして、前記持上げ用案内棒の前側部分をこれの前端から前後方向に対し比較的小さな平面視挟角で後方へ向かわせ、続いて後側部分を内方側へ屈曲し前後方向に対し比較的大きな平面視挟角で斜め後方へ向かわせ、これの後端をその対応する側の掻込み部外側箇所へ近接させる。 【0008】上記持上げ用案内棒は畝肩に的確に沿った状態となって、畝肩や畝溝に繁茂した蔓を確実に掻込み部へ案内し、且つ円滑に切断装置の切り刃へ案内するものとなる。 【0009】このさい、持上げ用案内棒の前側部分はこれの前端から比較的大きな角度で上昇された部分を具備し、続いて水平状の部分若しくは比較的小さな角度で上昇された部分を具備したものとなす。このようにすると、持上げ用案内棒を畝肩に的確に沿わせるための形状特定が容易となる。 【0010】また好ましくは、突出棒の先端部から後方の稍外向きへ上り傾斜で張り出させてなる外側案内棒を具備したデバイダとなす。このようにすると、外側案内棒は切断装置による切断処理が円滑に行われるように蔓を案内するものとなる。 【0011】本願の第二発明に係る蔓処理機では、挟持搬送装置の前端縁に掻込み部を形成し、この掻込み部の左右各側に縦向きの切り刃を具備した切断装置を設け、各切断装置の下部からデバイダを延設し、各デバイダが切断装置の下部から前方稍下向きへ突き出された突出棒と、この棒の先端部からこのデバイダの対応する側の掻込み部外側箇所へ向けて張り出された持上げ用案内棒とを具備したものとなす。さらに各デバイダを突出棒廻りの揺動操作可能となし、この揺動操作により前記突出棒が切り刃の前方で切り刃と正対される構成とする。 【0012】上記突出棒は切り刃と正対された状態では、切断装置の進行中、これの前方に散在する蔓の切れ端等が切断装置に達する前にこの切れ端等と干渉し、これを切断装置の左右側へ振り分け移動させるものとなる。 【0013】このさい、各デバイダは、その対応する切断装置を作動させるための操作レバーと連動して揺動変位される構成となすのがよい。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、図1〜図9を参照して、第一発明の実施例を説明する。図1は本発明の一実施例を示す走行式蔓処理機の側面図、図2は前記処理機の平面図である。 【0015】これらの図に示すように、本実施例の茎葉処理機は、走行機構部A、畝押さえ機構部B、回動中心伝動機構部C、分草切断部D、及び茎葉搬送処理部Eを備えている。このさい、畝押さえ機構部B及び分草切断部Dは走行機構部Aに装設され、また回動中心伝動機構部C及び茎葉搬送処理部Eは一体状に結合されると共に走行機構部Aに対して支点O廻りの揺動変位可能となされている。 【0016】先ず走行機構部Aについて図1、図2及び図3により説明する。図3は茎葉搬送処理部Eを省略した前記処理機の平面図である。1はエンジンであり、これの左側にはミッションケース2が固設してある。ここに、2aはミッションケース2に装設された変速レバーである。 【0017】ミッションケース2の左側面とエンジン1の右側面とに走行駆動ケース3、3が配設してあり、各走行駆動ケース3、3の後端部はミッションケース2と同体部位に水平横軸4廻りの揺動可能に結合してある。そして各走行駆動ケース3、3の前端部に走行車輪5、5が設けてある。 【0018】6はエンジン1の前部からこれの左右各側の前方へ向けて延出させた走行フレームである。左右各側の走行フレーム6の長さ途中には上記回動中心伝動機構部Cや茎葉搬送処理部Eを支持するための枢支部7、7が固設してある。 【0019】各枢支部7近傍に位置した走行フレーム6、6には下向き支持部材8が固設してある。各支持部材8は複数の固定孔をその長手方向へ列設されており、この固定孔の任意なものに各走行駆動ケース3の前端部がボルト固定されている。各走行車輪4の高さを調整するさいは、走行駆動ケース3の前端部を固定している固定孔を変更する。 【0020】走行フレーム6の後部からは操縦ハンドル9がエンジン1の上方を経てその後方へ張り出した状態に設けてあり、この操縦ハンドル9には各種の操縦レバーが装着されている。また上記枢支部7、7より前方の左右の走行フレーム6、6にはゲイジ輪10、10が高さ調整可能に装着してある。 【0021】このような構成とした走行機構部Aにおいて、上記エンジン1の動力はミッションケース2に伝達され、ここで変速され、左右の走行駆動ケース3、3を経て各走行車輪5、5に伝達される。 【0022】次に畝押さえ機構部Bについて、図2及び図3により説明する。11a及び11bは左右一対のローラユニットであり、左右のローラユニット11a、11bはその対応する左右の走行フレーム6、6に高さ及び左右位置の調整可能に装着してある。 【0023】各ローラユニット11a、11bは複数の鼓形ローラ12を前後方向へ配列し、これらローラ12の各々を支持枠13に回転自在に軸着し、この支持枠13を適宜な保持機構を介して走行フレーム6に固定した構成となしてある。これら左右一対のローラユニット11a、11bは前面視ハ字状に配置される。このような構成となされた畝押さえ機構部Bは、ローラ12により畝面の左右を適当に押さえるように作用する。 【0024】次に回動中心伝動機構部Cについて、図1〜図3により説明する。14は左右一対の枢支部7、7の間に架装された回動中心伝動ケースで、これに貫通状に装着された水平横軸15を介して支持されこの横軸15廻りの揺動自在となされている。 【0025】回動中心伝動ケース14の後面には回転入力軸が設けてあり、この回転入力軸は上記ミッションケース2の前面に突出された回転取出軸に結合軸16を介して連動連結させている。 【0026】回動中心伝動ケース14の上面からは左右一対の駆動軸17、17が突出されており、これら駆動軸17、17及び上記水平横軸15は歯車及びチェーン等の伝動機構を介して上記回転入力軸と連動連結されている。 【0027】また回動中心伝動ケース14には固定アーム18が下向きへ延設してあり、この固定アーム18の下端に、エンジン1の下方に配設された伸縮パイプ軸19の前端を結合させ、また伸縮パイプ軸19の後端に回転操作ハンドル20を装着している。伸縮パイプ軸19は回転操作ハンドル20の操作により伸縮し、これに連動して回動中心伝動ケース14が支点O(水平横軸15)廻りへ揺動される。 【0028】さらに回動中心伝動ケース14と走行機構部Aとの間には、支点O廻りのこれらの相対変位を円滑且つ的確となすため、ガススプリング機構等からなる図示しない引張用弾性体を介装している。 【0029】次に分草切断部Dについて、図1、図2及び図3により説明する。21及び21は左右各側の走行フレーム6、6に装着された切断装置であり、各切断装置21は前部に縦向きのバリカン式切り刃22を設けると共に、外周囲を装置フレーム23で被った構成としている。装置フレーム23の外側部23aは切断装置21を作動させるための図示しない切断操作レバー(例えば、クラッチレバー)に連動して図1及び図2に示す閉鎖状態から図3に示すように開放されるものとなされており、この開放により切り刃22が露出される。このさい、前記切断操作レバーは二つ設け、各々を左右の各切断装置21、21に専属的に対応させてある。 【0030】各切断装置21の下部には掘り起こし板24が縦向き前下がり状に固定してあり、また堀起こし板24にはデバイダ25が固定してある。このデバイダ25は堀起こし板24から前方へ突出された突出棒25aとこれの先端に後向き上り傾斜状に固定された持上げ用案内棒25bとからなっている。このさい、左右の各案内棒25bは突出棒25aの先端から後述の掻込み部xの左右の各最外箇所へ及ぶものとなされる。 【0031】一方、各切断装置21の上部には上側案内棒26が前向き上り傾斜に設けてあり、この案内棒26は機体持運びの便宜等のため後方へ傾倒されるようになされている。 【0032】また左右の切断装置21、21の切り刃22は前記水平横軸15により駆動されるようになすのであり、このため水平横軸15の左右各端部にクランク部27、27を形成し、左右各側で、このクランク部27と切刃22の入力部材とをリンク部材28で連結させてある。 【0033】次に茎葉搬送処理部Eについて説明する。この処理部Eは図1及び図2に示すように下部挟持搬送経路機構29と上部挟持搬送経路機構30とを具備した挟持搬送装置31を主体としている。この挟持搬送装置31は走行機構部Aの前部から後部上方に及ぶものであり、また上部挟持搬送経路機構30は前側と後側とに分割し、前側の上部挟持搬送経路機構30Aを掻込み装置と兼用させてある。 【0034】上記下部挟持搬送経路機構29を、図4〜図8により説明すると、次のとおりである。即ち、図4は前記処理機の側面視断面図、図5は上部挟持搬送経路機構30を省略した前記処理機の平面図、図6は挟持搬送装置31の後部を示す図、図7は前記処理機の一部を省略した状態の平面図である。 【0035】これらの図に示すように左右一対の駆動軸17、17の各々にプーリ32及びスプロケット33が固定してあり、また切断装置21よりも少し後方箇所に回動中心伝動機構部Cと同体の部材、即ち次述のチェーンケース38を介して左右一対の回転軸34、34を装設し、これら各軸34にプーリ35及びスプロケット36を固定している。 【0036】そして左右各側においてスプロケット33とスプロケット34との間に無端状のチェーン37が掛け回してあり、このチェーン37の外周囲を回動中心伝動機構部Cと同体となされたチェーンケース38で被っている。 【0037】各駆動軸17にはアーム部材39が一定範囲内の水平揺動可能に枢着してあり、また各アーム部材39の後端部に支持軸40が固定してある。各支持軸40にはプーリ41を回転自在に装着すると共に付勢棒体42を一定範囲内の水平揺動可能に装着している。 【0038】このさい、付勢棒体42は二本の筒部材42a、42bを伸縮可能に嵌合させると共にこれらの筒部材42a、42b間にスプリング43を介装し、このスプリング43の弾力で二本の筒部材42a、42bが伸張変位するように付勢したものとなし、また左右の付勢棒体42、42間には図示しないスプリングを張架し、これら棒体42、42を互いに近接する側に付勢してある。また各付勢棒体42にはこれを左右へ振り回すための把手44が固定されている。 【0039】各付勢棒体42の後端には回転軸45が一定位置での回転自在に装着してあり、この回転軸45の下端にプーリ46が固定してある。そして、左右各側の上記した四つのプーリ32、35、41、46に無端状のゴム質材からなる挟持搬送ベルト47が掛け回してある。このさい、各挟持搬送ベルト47の外側後部には図6に示すようにこのベルト47の外周面に斜状に沿わせたものとしたスクレーパ48を配設するのであり、このスクレーパ48は付勢棒体42と同体のカバーフレーム47Aに固定する。 【0040】プーリ35とプーリ32との間の左右各側で挟持搬送ベルト47の内方には二つのテンションプーリ49a、49bがチェーンケース38を介して装着され、左右のテンションプーリ49a、49bが左右各側の挟持搬送ベルト47、47の内面側の前後方向を互い違いに押圧し、これらベルト47、47を圧接させている。またプーリ32とプーリ35との間の左右各側で各挟持搬送ベルト47の外方側にも二つのテンションプーリ50、51がチェーンケース38を介して装着され、各ベルト47の外面を押圧してこれを緊張させている。 【0041】またプーリ32とプーリ41の間の左右各側で各挟持搬送ベルト47の外方にもテンションプーリ52が設けてある。このテンションプーリ52はチェーンケース38に水平揺動可能に枢着されたアーム部材53と支持軸40に水平揺動可能に枢着されたアーム部材54とを結合させ、この結合箇所に回転自在に軸着してある。 【0042】さらにプーリ41とプーリ46との間の左右各側で各挟持搬送ベルト47の内方には3連テンションプーリ55a、55b、55cが設けてある。これらテンションプーリ55a、55b、55cは結合部材56に軸着されており、この結合部材56は対応した各側の付勢棒体42に水平揺動可能に装着された二つの湾曲アーム部材57a、57bの先端部に軸着され、図示しないスプリングの弾力により対応した左右各側の挟持搬送ベルト47の内面を押圧し、左右の挟持搬送ベルト47、47の前後方向を左右のテンションプーリ55a、55b、55cで互い違いに圧接させている。 【0043】かくして左右の挟持搬送ベルト47、47は走行機構部Aの前部から後部上方に渡ってこれらの対向部が圧接された状態となり、これら対向部間が下部の挟持搬送経路k1をなしている。 【0044】上記掻込み装置30Aを図4及び図7を参照して説明すると、次のとおりである。即ち、左右各側のチェーンケース38の先端部から支持部材58が延長させてあり、支持部材には二つのプーリ59、60を設け、外側のプーリ59を内側のプーリ60よりも前方下部に位置させている。このさい、外側のプーリ59はその前後位置を調整可能となされている。 【0045】左右の各駆動軸17の上端部にはプーリ61が固定してある。そして、左右各側において三つのプーリ59、60、61に無端状の突起付ベルト62が掛け回してある。このさい、左右の突起付ベルト62、62の突起は図7に示すように同一位置で対向させてもよいし、或いは左右で位置をずらして互い違いに対向させるようになすことも差し支えない。 【0046】左右の突起付ベルト62、62の対向部は図示しない案内部材を介して前後方向の直線状に移動するようになされ、この対向部間が前側の上側挟持搬送経路k2をなしている。また左右の突起付ベルト62、62の前縁は平面視前拡がりのハ字形をなす掻込み部xとなしてある。さらに各突起付ベルト62の上面にはこれを被うための掻込みフレーム63がチェーンケース38と同体に固定してある。 【0047】次に後側の上部挟持搬送経路機構30Bを図1、図2、図4及び図7により説明する。図4及び図7に示すように左右各側の付勢棒体42の後側の筒部材42bの前部上面に支持部材64が固定してあり、この支持部材64の下方にプーリ65が回動自在で前後位置の調整可能に軸着してある。一方、左右各側の付勢棒体64の後端部の回転軸45の上端部にもプーリ66が固定してある。 【0048】そして、左右各側において、前後の二つのプーリ65、66に無端状の突起付ベルト67が掛け回されている。左右の突起付ベルト67、67の対向部は掻込み装置30Aの場合と同様に図示しない案内部材を介して前後方向の直線状に移動するようになされており、この対向部間が後側の上側挟持搬送経路k3をなしている。 【0049】各突起付ベルト67の上面にはこれを被うための後部フレーム68が付勢棒体42の後側の筒部材42bと同体に固定してある。 【0050】この上部挟持搬送経路機構30Bの上部、即ち後部フレーム68、68の前部上面でプーリ65、65の概ね中心上に図1及び図2に示すように縦支持軸69、69が固設してあり、これら各縦支持軸69、69に案内ローラ70、70が回転自在に装着してある。 【0051】上記のように構成した茎葉搬送処理部Eの作動及び取扱いを説明する。左右の駆動軸17、17の回転はプーリ32、32を回転させると共にチェーン37、37を介してプーリ35、35をも回転させ、これらのプーリ32、35の回転が下側の左右の挟持搬送ベルト47、47を回転させる。 【0052】また、各駆動軸17と同体に回転されるプーリ61、61は掻込み装置30Aの突起付ベルト62、62を回転させ、また各挟持搬送ベルト47と連動して回転されるプーリ46、46はプーリ66により、後側の上部搬送経路30Bを形成した突起付ベルト67、67を回転させる。 【0053】掻込み装置30Aの前縁をなす掻込み部xは芋蔓等を下部挟持搬送経路k1及び前側の上部挟持搬送経路k2の前部に掻き集め、これら挟持搬送経路k1、k2はこの掻き集められた芋蔓等を後方上り傾斜状に挟持搬送する。そして芋蔓等が前側の上部挟持搬送経路k2を経た後は、下部挟持搬送経路k1及び後側の上部挟持搬送経路k3が継続して後方上り傾斜状に挟持搬送する。 【0054】この搬送中には特に各下部挟持搬送ベルト47に芋蔓の切れ端等が付着するが、スクレーパ48がこれら切れ端等を(好ましくはエンジン1よりも前方に)落下させるものとなる。このさい、スクレーパ48が各挟持搬送ベルト47の移動方向に対して斜め前方下向きとなしてあることはその掻落とし処理を円滑且つ的確となす。 【0055】挟持搬送装置31の後部を左右へ振り回すさいは把手44等を持って行うのであり、これにより、左右のアーム部材39、39が各駆動軸17、17廻りへ揺動すると共に、左右の付勢棒体42、42が各支持軸40、40廻りへ揺動する。このさいの挟持搬送装置31の折れ曲がり角度は図示しない適宜な係止機構を介して複数の任意な大きさに択一的に設定されるものとなる。 【0056】次に本実施例の特徴的構成を図1、図2及び図8により説明する。ここに、図8は前記処理機の前部を見た図である。左右の各デバイダ25における持上げ用案内棒25bの前側部分はこれの前端から前後方向に対し比較的小さな平面視挟角θで後方へ向かわせている。そして、左右の各案内棒25bの後側部分は内方側へ屈曲し且つ前後方向に対し比較的大きな平面視挟角θ1で斜め後方へ向かわせ、これの後端をその対応する左右各側の掻込み部外側箇所p1へ近接させており、好ましくはこれら左右の案内棒25bは掻込み部xの平面視ハ字形となされた左右の各前縁の延長線上に位置させる。 【0057】このさい、持上げ用案内棒25bの前側部分はこれの前端から比較的大きな角度で上昇される部分h1と、水平の部分若しくは比較的小さな角度で上昇される部分h2とを具備したものとなす。 【0058】上記突出棒25aにはこの先端部から後方の稍外向きへ上り傾斜で張り出させてなる外側案内棒25cが設けてある。また各切断装置21の本体フレーム23の外側部23aの外面で前端部には縦向きの誘導ローラ23bが軸着してある。このさい、誘導ローラ23bの前縁は外側部23aの前縁と前後方向位置を合致させるか或いは外側部23aの前縁よりも前方に位置させる。 【0059】次に上記のように構成した本発明に係る茎葉処理機の使用例及び作動について既述の図のほか図9をも参照して説明する。ここに、図9は前記処理機の前部を正面から見た図である。 【0060】畝(高畝或いは平畝)上に列状に甘藷が植えられた圃場において、左右の走行車輪5、5が一つの畝Uを跨ぐように機体を位置させる。これにより左右の分草切断部Dは図8及び図9に示すように左右の畝溝m、m内に位置される。そして必要に応じて、分草切断部Dの高さが最適となるようにゲイジ輪10、10の高さを調整し、また畝押さえ機構Bが畝Uの上面に適合するように左右の畝押さえローラユニット11a、11bの高さ及び巾を調整し、さらに回転操作ハンドル20を操作して茎葉搬送処理部Eを支点O廻りへ揺動させてこれの前部が畝Uの上面に適合した状態となす。 【0061】この後、エンジン1を作動させ、各部を作動状態として機体を前進させる。これにより、デバイダ25、25の突出棒25aは畝溝m内に根突いた芋蔓wを地面から浮上させ、続いて持上げ用案内棒25b、25bが徐々に高く持ち上げる。この後、持上げ用案内棒25b、突出棒25a及び堀起こし板24は浮上した芋蔓wを後方へ案内しつつ抜き上げ、切断装置21の切り刃22や掻込み部xへ案内する。 【0062】ここで持上げ用案内棒25bと、畝U若しくは掻込み部xとの関係について説明すると、次の通りである。即ち、持上げ用案内棒25bの前側部分はこれの前端から前後方向f1に対し比較的小さな平面視挟角θで後方へ向かわせていること及び案内棒25bの前端から後方へ向けて比較的大きな角度で上昇させていることから、案内棒25bが直線である場合に較べて畝肩と接触し難くなる。 【0063】また持上げ用案内棒25bの後側部分は内方側へ屈曲し且つ前後方向f1に対し比較的大きな平面視挟角θ1で斜め後方へ向かわせ、これの後端をその対応する側の掻込み部外側箇所p1へ近接させているため、案内棒25bが直線である場合に較べ、畝U上面に的確に沿った状態となり、しかもこれの後端部を掻込み部xの前方近傍に適切に位置させることが可能となる。 【0064】このさい、持上げ用案内棒25bに水平状の部分若しくは比較的小さな角度で上昇する部分h2を形成したことは、案内棒25bの前側部分の傾斜を広い角度範囲内で適宜に設定することを可能となし、この案内棒25bを畝面に沿わせるさいのその形状特定が容易となる。 【0065】このような関係の下において、特に持上げ用案内棒25bは切断装置21、21間の畝肩や畝溝mの芋蔓wを切断装置21、21や、掻込み部xの外側箇所p1へ的確且つ円滑に案内するものとなる。また左右の案内棒25bが掻込み部xの平面視ハ字形となされた左右の各前縁の延長線上に位置されていることは、これら案内棒25bに案内される芋蔓wを掻込み部xの掻込み方向へ移動させ、掻込み部xによるその掻き込みを一層円滑となす。 【0066】そして外側案内棒25cは、持上げ用案内棒25bが案内する芋蔓wをこの案内棒25bと一緒になって後方へ案内し、芋蔓wを切断装置21の切断処理に都合のよい方向と高さに保持する。 【0067】各切断装置21の切り刃22に達した芋蔓wは切断され、切断装置21、21間の内外に分離される。このさい、誘導ローラ23bはこの分離を円滑となし、切断装置21の前縁の角部に芋蔓wが引っ掛かることを防止する。そして、切断装置21、21間の内方に存在する芋蔓等wは持上げ用案内棒25bに案内されて掻込み部xに円滑に移動される。 【0068】掻込み部xは左右の切断装置21、21の間の畝面上に繁茂した芋蔓wや、案内棒25bが案内してきた芋蔓wを中央へ掻き集めて自身の搬送経路、即ち前側の上部搬送経路k2内に移動させ、且つこれと同時に下部挟持搬送経路k1の前部に供給する。 【0069】前側の上部搬送経路k2及び、下部搬送経路k1はこのように移動され或いは供給された芋蔓wを後方上り傾斜方向へ挟持搬送する。このさい、芋蔓wは上部搬送経路k2の上方へ大きく盛り上がった嵩張り状態で移動されるが、上部搬送経路k2及び下部搬送経路k1により上下の二カ所を挟持され、しかも掻込みフレーム63の上面で支持されるため安定的に搬送されるものとなる。 【0070】この搬送中、下部搬送経路k1は特に強い力で芋蔓wを挟み付けて上方へ移動させるため、やがて芋蔓wの茎元に強大な引上げ力を付与するのであり、従ってその茎元は引きちぎられて芋部と分離される。 【0071】こうして分離されて自由状態となった芋蔓wの放出位置は挟持搬送装置31の後端部の左右位置で決定されるのである。例えば、処理中の畝U上に放出する場合は挟持搬送装置31を前後方向の直線状に保持し、またこの畝Uから離れた左右側位置に放出する場合は把手44を持って挟持搬送装置31の後部を左右へ振り回して下部挟持搬送経路k1及び上部挟持搬送経路k2、k3を適当角度に折り曲げた状態に保持する。 【0072】下部挟持搬送経路K1及び前側の上部搬送経路k2で搬送されつつある自由状態の芋蔓wはやがては挟持搬送装置31の折れ曲がり位置pに達する。この位置に達した芋蔓wの上部は案内ローラ70により円滑に案内されるため、芋蔓wはこの折れ曲がり位置を支障なく安定的に通過するものとなる。 【0073】この後は、下部挟持搬送経路k1及び後側の上部搬送経路k3がこの芋蔓wをその搬送終端まで搬送し落下させる。これにより芋蔓wは畝単位で能率的且つ的確に除去されるのであり、甘藷の収穫が省力的に行えるようになる。 【0074】次に第二発明に係る蔓処理機の特徴的構成について図10〜図12を参照して説明する。図は10は本発明の一実施例を示す走行式蔓処理機の側面図、図11は前記処理機の平面図、図12は前記処理機を正面から見た図である。このさい、先の実施例と同一部位には同一符号を付して説明を省略する。 【0075】これらの図に示すように、各デバイダ25の持上げ用案内棒25bは直線状となしてあり、このさい、この案内棒25bの後端は出来るだけ掻込み部xの外側箇所p1に近接させる。また突出棒25aと持上げ用案内棒25bの間に平行斜線で示した三角形の付加板25dを設けることも差し支えない。 【0076】上記各デバイダ25は突出棒25a廻りの揺動操作可能となすのであり、具体的には次のようになしてある。即ち、突出棒25aの後部が堀起こし板24に固着された軸受24aに内挿され、突出棒25aがその後部廻りの揺動可能となされている。このさい、突出棒25aはその揺動変位により図12に仮想線KLで示すように切り刃22の前方で切り刃22と正対するようになされる。 【0077】突出棒25aの後端にはアーム部材71が固定してあり、このアーム部材71とこれの関連した側の切断装置21用の前記切断操作レバーとを連動連結させてある。そして、突出棒25aにはこれを前記正対位置に向けて付勢する図示しないスプリングを係着し、前記切断操作レバーを切断装置21の作動側に操作すると、持上げ用案内棒25bが前記スプリングの付勢力に抗して図12に実線で示す正規位置に揺動固定され、逆に切断操作レバーを切断装置21の非作動側に操作すると持上げ用案内棒25bは前記正対位置に保持されるように構成してある。 【0078】次に上記蔓処理機の使用例及びその作動を説明する。畝Uに対し、先の実施例の場合と同様に機体を位置させる。そして、左右に隣接した畝の芋蔓が何れも未処理である場合は、左右の切断操作レバーを入り操作して各切断装置21、21を作動状態とする。 【0079】これにより、左右のデバイダ25、25は何れも正規位置に保持され、左右の畝溝m、m内や畝肩の芋蔓を浮上させて切断装置21、21や掻込み部xに案内し、切断装置21、21は左右の畝溝m、m内に位置した芋蔓を切断する。この後、芋蔓は先の実施例のものに準じて処理される。 【0080】一方、処理中の畝の左右に隣接した何れかの畝の芋蔓が既に処理済みであるときは、その処理済みの側の前記切断操作レバーは切り状態に保持し、その側の切断装置21は作動させず、未処理側の切断操作レバーのみ入り操作して、その側の切断装置21のみを作動させる。 【0081】これにより、未処理側のデバイダ25は正規位置に保持されて既述のように作用するが、処理済みの側のデバイダ25はその側の切断装置21の切り刃22と正対した状態に保持される。 【0082】従って、処理済み側のデバイダ25は既に処理された畝溝m内に散在する芋蔓を機体の進行中に突出棒25aと持上げ用案内棒25bとで徐々に持ち上げ、芋蔓の切れ端等がこの側の切り刃22に達する前にこれらを左右へ振り分けるように移動させる。このさいの振り分け移動は誘導ローラ23bによっても補助される。従って、芋蔓が非作動状態の切断装置21の前縁に引っ掛かって滞積することは回避されるのである。 【0083】また突出棒25aと持上げ用案内棒25bの間に三角形の付加板25dを設けたときは、ここに芋蔓の切れ端等を抱き込むことがない。なお、処理条件によっては、左右のデバイダ25、25の案内棒25bが何れも切り刃22と正対した状態で使用することも差し支えない。 【0084】 【発明の効果】上記した請求項1記載の第一発明によれば、切断装置間の芋蔓等が切断装置の切り刃や掻込み部へ的確且つ円滑に案内され、その後の蔓の搬送処理等が円滑となり、作業能率が向上するのである。 【0085】請求項2に記載のものによれば、案内棒の前部の上り傾斜角度を広い角度範囲内で任意に設定でき、従って案内棒の曲げ形状を掻込み部に関連して畝形状に最適状態に適合させ易くなる。 【0086】請求項3に記載のものによれば、案内棒による芋蔓等の案内作用を外側案内棒が補助し、切断装置による芋蔓等の切断処理が的確に行えるものとなる。 【0087】請求項4に記載のものによれば、芋蔓等の処理中に非作動状態の切断装置の前縁に芋蔓等が引っ掛かり難くなり、作業能率が向上する。請求項5に記載のものによれば、各デバイダの操作が便利となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月20日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−113340 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月27日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−306676 |
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