| 【発明の名称】 |
走行式茎葉処理機と、これに使用される樹脂カバー |
| 【発明者】 |
【氏名】乙倉 勲
|
| 【要約】 |
【課題】芋蔓等の切れ端や芋蔓等に付着した土が操縦操作器具やエンジン1上に直に落下して、これらの機能や耐久性を損ねるのを阻止する。
【解決手段】茎葉挟持搬送装置31の後部下方にエンジン1を配設すると共に、茎葉挟持搬送装置31の下方からエンジン1上方を経てその後方へ及ぶ操縦ハンドル9を設け、機体の走行中、茎葉挟持搬送装置31が地上から分離された茎葉を挟持しエンジン1の上方近傍を通過するように搬送するものとした走行式茎葉処理機において、エンジン1の上方を被うための樹脂カバー71を操縦ハンドル9に係着する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 挟持搬送装置の後部下方にエンジンを配設すると共に、前記挟持搬送装置の下方からエンジンの上方を経てその後方へ及ぶ操縦ハンドルを設け、機体の走行中、挟持搬送装置が地面から分離された茎葉をエンジンの上方近傍を通過するように搬送するものとした走行式茎葉処理機において、エンジンの上方を被うための樹脂カバーを操縦ハンドルに係着したことを特徴とする走行式茎葉処理機。 【請求項2】 挟持搬送装置の後部下方にエンジンを配設すると共に、前記挟持搬送装置の下方左右各側からエンジン上方を経てその後方へ及ぶ対状の張出杆部を備えた操縦ハンドルを設け、機体の走行中、挟持搬送装置が地面から分離された茎葉をエンジンの上方近傍を通過するように搬送するものとした走行式茎葉処理機において、エンジンの上方を被うための樹脂カバーを前記対状の張出杆部間に掛け渡して係着したことを特徴とする走行式茎葉処理機。 【請求項3】 挟持搬送装置の後部下方にエンジンを配設すると共に、挟持搬送装置の下方左右各側からエンジンの上方を経てその後方へ及ぶ対状の張出杆部を備えた操縦ハンドルを設け、各張出杆部に起立状の操縦レバーを備えており、機体の走行中、挟持搬送装置が地面から分離された茎葉をエンジンの上方近傍を通過するように搬送するものとした走行式茎葉処理機において、エンジンの上方を被うための樹脂カバーを前記対状の張出杆部間に掛け渡すと共に、前記操縦レバーをこの樹脂カバーの左右各端部に形成された切抜き部に挿通させることにより操縦ハンドルに係着したことを特徴とする走行式茎葉処理機。 【請求項4】 透視可能となされた概ね方形の撓曲自在な樹脂薄厚板であって、左右の各端部に切抜き部を備えたものとなし、使用のさいは操縦ハンドルの左右一対の張出杆部間に掛け渡され、切抜き部は各張出杆部に起立状に装着された操縦レバーに外挿されることを特徴とする走行式茎葉処理機に使用される樹脂カバー。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、機体の走行中、茎葉挟持搬送装置が地面から分離された茎葉を挟持しエンジンの上方近傍を通過するように搬送するものとした走行式茎葉処理機と、この処理機に使用される樹脂カバーに関する。 【0002】 【従来の技術】挟持搬送装置の後部下方にエンジンを配設すると共に、前記挟持搬送装置の下方からエンジンの上方を経てその後方へ及ぶ操縦ハンドルを設け、機体の走行中、挟持搬送装置が地面に植生している芋蔓等を挟持して引き抜きエンジンの上方近傍を通過するように搬送するものとした走行式茎葉処理機は存在している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記した茎葉処理機にあっては、挟持搬送装置が茎葉を搬送する過程で茎葉の切れ端や、茎葉に付着した土等がエンジンや操縦操作器具上に落下することは避けられない。 【0004】これらの落下物は、作業の終了後に掃除するのであるが、エンジンや操縦操作器具の複雑で狭隘な機構内に侵入したものはその除去が極めて面倒で手間がかかるのであり、またその除去が不完全であると、前記エンジンや操縦操作器具の機能や耐久性を損ねる原因をなすのである。 【0005】本発明は、上記のような問題点を解消することのできる走行式茎葉処理機や、これに使用される樹脂カバーを提供することを目的とするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明では、挟持搬送装置の後部下方にエンジンを配設すると共に、前記挟持搬送装置の下方からエンジンの上方を経てその後方へ及ぶ操縦ハンドルを設け、機体の走行中、挟持搬送装置が地面から分離された茎葉をエンジンの上方近傍を通過するように搬送するものとした走行式茎葉処理機において、エンジンの上方を被うための樹脂カバーを操縦ハンドルに係着するのである。 【0007】上記樹脂カバーは、茎葉挟持搬送装置の搬送する茎葉の切れ端やこの茎葉に付着した土等がエンジンや操縦操作器具上に落下するのを阻止する。 【0008】本発明は、さらに次のように具体化できる。即ち、挟持搬送装置の後部下方にエンジンを配設すると共に、前記挟持搬送装置の下方左右各側からエンジン上方を経てその後方へ及ぶ対状の張出杆部を備えた操縦ハンドルを設け、機体の走行中、挟持搬送装置が地面から分離された茎葉をエンジンの上方近傍を通過するように搬送するものとした走行式茎葉処理機において、エンジンの上方を被うための樹脂カバーを前記対状の張出杆部間に掛け渡して係着する。 【0009】或いは、挟持搬送装置の後部下方にエンジンを配設すると共に、挟持搬送装置の下方左右各側からエンジンの上方を経てその後方へ及ぶ対状の張出杆部を備えた操縦ハンドルを設け、各張出杆部に起立状の操縦レバーを備えており、機体の走行中、挟持搬送装置が地面から分離された茎葉をエンジンの上方近傍を通過するように搬送するものとした走行式茎葉処理機において、エンジンの上方を被うための樹脂カバーを前記対状の張出杆部間に掛け渡すと共に、前記操縦レバーをこの樹脂カバーの左右各端部に形成された切抜き部に挿通させることにより、操縦ハンドルに係着する。 【0010】しかして上記発明で使用される樹脂カバーは具体的には次のようなものとなす。即ち、透視可能となされた概ね方形の撓曲自在な樹脂薄厚板であって、左右の各端部に切抜き部を備えたものとなす。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、図1〜図10を参照して、本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の一実施例を示す走行式茎葉処理機の側面図、図2は前記処理機の平面図である。 【0012】これらの図に示すように、本実施例の茎葉処理機は、走行機構部A、畝押さえ機構部B、回動中心伝動機構部C、分草切断部D、及び茎葉搬送処理部Eを備えている。このさい、畝押さえ機構部B及び分草切断部Dは走行機構部Aに装設され、また回動中心伝動機構部C及び茎葉搬送処理部Eは一体状に結合されると共に走行機構部Aに対して支点O廻りの揺動変位可能となされている。 【0013】先ず走行機構部Aについて図1、図2及び図3により説明する。図3は茎葉搬送処理部Eを省略した前記処理機の平面図である。1はエンジンであり、これの左側にはミッションケース2が固設してある。ここに、2aはミッションケース2に装設された変速レバーである。 【0014】ミッションケース2の左側面とエンジン1の右側面とに走行駆動ケース3、3が配設してあり、各走行駆動ケース3、3の後端部はミッションケース2と同体部位に水平横軸4廻りの揺動可能に結合してある。そして各走行駆動ケース3、3の前端部に走行車輪5、5が設けてある。 【0015】6はエンジン1の前部からこれの左右各側の前方へ向けて延出させた走行フレームである。左右各側の走行フレーム6の長さ途中には上記回動中心伝動機構部Cや茎葉搬送処理部Eを支持するための枢支部7、7が固設してある。 【0016】各枢支部7近傍に位置した走行フレーム6、6には下向き支持部材8が固設してある。各支持部材8は複数の固定孔をその長手方向へ列設されており、この固定孔の任意なものに各走行駆動ケース3の前端部がボルト固定されている。各走行車輪4の高さを調整するさいは、走行駆動ケース3の前端部を固定している固定孔を変更する。 【0017】走行フレーム6の後部からは操縦ハンドル9がエンジン1の上方を経てその後方へ張り出した状態に設けてある。このさい、操縦ハンドル9は左右一対の張出杆部9a、9bを備えており、各張出杆部9a、9bには起立された操縦レバーL1、L2が装着されている。ESはエンジン緊急停止ボタンである。また上記枢支部7、7より前方の左右の走行フレーム6、6にはゲイジ輪10、10が高さ調整可能に装着してある。 【0018】このような構成とした走行機構部Aにおいて、上記エンジン1の動力はミッションケース2に伝達され、ここで変速され、左右の走行駆動ケース3、3を経て各走行車輪5、5に伝達される。 【0019】次に畝押さえ機構部Bについて、図2及び図3により説明する。11a及び11bは左右一対のローラユニットであり、左右のローラユニット11a、11bはその対応する左右の走行フレーム6、6に高さ及び左右位置の調整可能に装着してある。 【0020】各ローラユニット11a、11bは複数の鼓形ローラ12を前後方向へ配列し、これらローラ12の各々を支持枠13に回転自在に軸着し、この支持枠13を適宜な保持機構を介して走行フレーム6に固定した構成となしてある。これら左右一対のローラユニット11a、11bは前面視ハ字状に配置される。このような構成となされた畝押さえ機構部Bは、ローラ12により畝面の左右を適当に押さえるように作用する。 【0021】次に回動中心伝動機構部Cについて、図1〜図3により説明する。14は左右一対の枢支部7、7の間に架装された回動中心伝動ケースで、これに貫通状に装着された水平横軸15を介して支持されこの横軸15廻りの揺動自在となされている。 【0022】回動中心伝動ケース14の後面には回転入力軸が設けてあり、この回転入力軸は上記ミッションケース2の前面に突出された回転取出軸に結合軸16を介して連動連結させている。 【0023】回動中心伝動ケース14の上面からは左右一対の駆動軸17、17が突出されており、これら駆動軸17、17及び上記水平横軸15は歯車及びチェーン等の伝動機構を介して上記回転入力軸と連動連結されている。 【0024】また回動中心伝動ケース14には固定アーム18が下向きへ延設してあり、この固定アーム18の下端に、エンジン1の下方に配設された伸縮パイプ軸19の前端を結合させ、また伸縮パイプ軸19の後端に回転操作ハンドル20を装着している。伸縮パイプ軸19は回転操作ハンドル20の操作により伸縮し、これに連動して回動中心伝動ケース14が支点O(水平横軸15)廻りへ揺動される。さらに回動中心伝動ケース14と走行機構部Aとの間には、支点O廻りのこれらの相対変位を円滑且つ的確となすため、ガススプリング機構等からなる図示しない引張用弾性体を介装している。 【0025】次に分草切断部Dについて、図1、図2及び図3により説明する。21及び21は左右各側の走行フレーム6、6に装着された切断装置であり、各切断装置21は前部に縦向きのバリカン式切刃22を設けると共に、外周囲を装置フレーム23で被った構成としている。装置フレーム23の前部は切断装置21の作動時に切刃22が露出するように開放可能となされている。 【0026】各切断装置21の下部には掘り起こし板24が縦向き前下がり状に固定してあり、また堀り起こし板24には棒状分草具25が固定してある。この分草具25は堀り起こし板24から前方へ突出された突出棒25aとこれの先端に後向き上り傾斜状に固定された案内棒25bとからなっている。このさい、案内棒25bは突出棒25aの先端から後述の掻込み部xの側方最外位置へ及ぶものとなされる。 【0027】一方、各切断装置21の上部には上側案内棒26が前向き上り傾斜に設けてあり、この案内棒26は機体持運びの便宜等のため後方へ傾倒されるようになされている。 【0028】また左右の切断装置21、21の切刃22は前記水平横軸15により駆動されるようになすのであり、このため水平横軸15の左右各端部にクランク部27、27を形成し、左右各側で、このクランク部27と切刃22の入力部材とをリンク部材28で連結させてある。 【0029】このような構成となされた分草切断部Dは走行機構部Aの前進により次のように作動する。即ち、突出棒25aは先端が土中に突き刺さりながら前進して芋蔓等の処理物を浮き上がらせ、案内棒25bはこの浮き上がった芋蔓等を後述の掻込み部xに案内し、堀起こし板24は茎の途中で根付いた芋蔓等を堀り上げて切刃22へ案内し、上部案内棒26は地面から高く浮き上がった芋蔓等の茎を切刃22へ案内し、切刃22はこれに交差するように達した芋蔓等を切り離す。 【0030】次に茎葉搬送処理部Eについて説明する。この処理部Eは図1及び図2に示すように下部挟持搬送経路機構29と上部挟持搬送経路機構30とを具備した挟持搬送装置31を主体としている。この挟持搬送装置31は走行機構部Aの前部から後部上方に及ぶものであり、また上部挟持搬送経路機構30は前側と後側とに分割し、前側の上部挟持搬送経路機構30Aを掻込み装置と兼用させてある。 【0031】上記下部挟持搬送経路機構29を、図4〜図8により説明すると、次のとおりである。即ち、図4は上部挟持搬送経路機構30を省略した前記処理機の平面図、図5は前記処理機の側面視断面図、図6は挟持搬送装置31の後部を示す図、図7は下部挟持搬送経路機構29の一部を示す図、図8は前記処理機の一部を省略した状態の平面図である。 【0032】これらの図に示すように左右一対の駆動軸17、17の各々にプーリ32及びスプロケット33が固定してあり、また切断装置21よりも少し後方箇所に回動中心伝動機構部Cと同体の部材、即ち後述のチェーンケース38を介して左右一対の回転軸34、34を装設し、これら各軸34にプーリ35及びスプロケット36を固定している。 【0033】そして左右各側においてスプロケット33とスプロケット34との間に無端状のチェーン37が掛け回してあり、このチェーン37の外周囲を回動中心伝動機構部Cと同体となされたチェーンケース38で被っている。 【0034】各駆動軸17にはアーム部材39が一定範囲内の水平揺動可能に枢着してあり、また各アーム部材39の後端部に支持軸40が固定してある。各支持軸40にはプーリ41を回転自在に装着すると共に付勢棒体42を一定範囲内の水平揺動可能に装着している。 【0035】このさい、付勢棒体42は二本の筒部材42a、42bを伸縮可能に嵌合させると共にこれらの筒部材42a、42b間にスプリング43を介装し、このスプリング43の弾力で二本の筒部材42a、42bが伸張変位するように付勢したものとなし、また左右の付勢棒体42、42間には図示しないスプリングを張架し、これら棒体42、42を互いに近接する側に付勢してある。また各付勢棒体42にはこれを左右へ振り回すための把手44が固定されている。 【0036】各付勢棒体42の後端には回転軸45が一定位置での回転自在に装着してあり、この回転軸45の下端にプーリ46が固定してある。そして、左右各側の上記した四つのプーリ32、35、41、46に無端状のゴム質材からなる挟持搬送ベルト47が掛け回してある。このさい、各挟持搬送ベルト47の外側後部には図6に示すようにこのベルト47の外周面に斜状に沿わせたものとしたスクレーパ48を配設するのであり、このスクレーパ48は付勢棒体42と同体のカバーフレーム47Aに固定する。 【0037】プーリ35とプーリ32との間の左右各側で挟持搬送ベルト47の内方には二つのテンションプーリ49a、49bがチェーンケース38を介して装着され、左右のテンションプーリ49a、49bが左右各側の挟持搬送ベルト47、47の内面側の前後方向を互い違いに押圧し、これらベルト47、47を圧接させている。またプーリ32とプーリ35との間の左右各側で各挟持搬送ベルト47の外方側にも二つのテンションプーリ50、51がチェーンケース38を介して装着され、各ベルト47の外面を押圧してこれを緊張させている。 【0038】ここで、各テンションプーリ51の装着構成を図7により説明すると、次のとおりである。即ち、チェーンケース38の上面に支持軸510が立設してあり、この支持軸510にアーム部材511が挟持搬送ベルト47に沿った一定範囲内の揺動可能に装着されている。このアーム部材511の先端部にテンションプーリ51が回転自在に軸着してあり、アーム部材511の長さ途中には透孔eが形成されている。 【0039】そしてチェーンケース38の上面で支持軸510よりも少し後方には係止部材512が固着してあり、この係止部材512の透孔と、アーム部材511の透孔eとに一つの係止ピン513を挿通させて図7Aに実線で示した状態となすと、テンションプーリ51は挟持搬送ベルト47を押圧した状態となるようにしてある。 【0040】またプーリ32とプーリ41の間の左右各側で各挟持搬送ベルト47の外方にもテンションプーリ52が設けてある。このテンションプーリ52はチェーンケース38に水平揺動可能に枢着されたアーム部材53と支持軸40に水平揺動可能に枢着されたアーム部材54とを結合させ、この結合箇所に回転自在に軸着してある。 【0041】さらにプーリ41とプーリ46との間の左右各側で各挟持搬送ベルト47の内方には3連テンションプーリ55a、55b、55cが設けてある。これらテンションプーリ55a、55b、55cは結合部材56に軸着されており、この結合部材56は対応した各側の付勢棒体42に水平揺動可能に装着された二つの湾曲アーム部材57a、57bの先端部に軸着され、図示しないスプリングの弾力により対応した左右各側の挟持搬送ベルト47の内面を押圧し、左右の挟持搬送ベルト47、47の前後方向を左右のテンションプーリ55a、55b、55cで互い違いに圧接させている。 【0042】かくして左右の挟持搬送ベルト47、47は走行機構部Aの前部から後部上方に渡ってこれらの対向部が圧接された状態となり、これら対向部間が下部の挟持搬送経路k1をなしている。 【0043】上記掻込み装置30Aを図5及び図8を参照して説明すると、次のとおりである。即ち、左右各側のチェーンケース38の先端部から支持部材58が延長させてあり、支持部材には二つのプーリ59、60を設け、外側のプーリ59を内側のプーリ60よりも前方下部に位置させている。このさい、外側のプーリ59はその前後位置を調整可能となされている。 【0044】左右の各駆動軸17の上端部にはプーリ61が固定してある。そして、左右各側において三つのプーリ59、60、61に無端状の突起付ベルト62が掛け回してある。このさい、左右の突起付ベルト62、62の突起は図8に示すように同一位置で対向させてもよいし、或いは左右で位置をずらして互い違いに対向させるようになすことも差し支えない。 【0045】左右の突起付ベルト62、62の対向部は図示しない案内部材を介して前後方向の直線状に移動するようになされ、この対向部間が前側の上側挟持搬送経路k2をなしている。さらに各突起付ベルト62の上面にはこれを被うための掻込みフレーム63がチェーンケース38と同体に固定してある。 【0046】次に後側の上部挟持搬送経路機構30Bを図5及び図8により説明する。左右各側の付勢棒体42の後側の筒部材42bの前部上面に支持部材64が固定してあり、この支持部材64の下方にプーリ65が回動自在で前後位置の調整可能に軸着してある。一方、左右各側の付勢棒体64の後端部の回転軸45の上端部にもプーリ66が固定してある。 【0047】そして、左右各側において、前後の二つのプーリ65、66に無端状の突起付ベルト67が掛け回されている。左右の突起付ベルト67、67の対向部は掻込み装置30Aの場合と同様に図示しない案内部材を介して前後方向の直線状に移動するようになされており、この対向部間が後側の上側挟持搬送経路k3をなしている。 【0048】さらに各突起付ベルト67の上面にはこれを被うための後部フレーム68が付勢棒体42の後側の筒部材42bと同体に固定してある。 【0049】上記のように構成した挟持搬送装置31の作動及び取扱いを説明する。左右の駆動軸17、17の回転はプーリ32、32を回転させると共にチェーン37、37を介してプーリ35、35をも回転させ、これらのプーリ32、35の回転が下側の左右の挟持搬送ベルト47、47を回転させる。 【0050】また、各駆動軸17と同体に回転されるプーリ61、61は掻込み装置30Aの突起付ベルト62、62を回転させ、また各挟持搬送ベルト47と連動して回転されるプーリ46、46はプーリ66を介することにより、後側の上部搬送経路30Bを形成した突起付ベルト67、67を回転させる。 【0051】掻込み装置30Aの前部をなす平面視ハ字状の掻込み部xは芋蔓等を下部挟持搬送経路k1及び前側の上部挟持搬送経路k2の前部に掻き集め、これら挟持搬送経路k1、k2はこの掻き集められた芋蔓等を後方上り傾斜状に挟持搬送する。そして芋蔓等が前側の上部挟持搬送経路k2を経た後は、下部挟持搬送経路k1及び後側の上部挟持搬送経路k3が継続して後方上り傾斜状に挟持搬送する。 【0052】この搬送中には特に各下部挟持搬送ベルト47に芋蔓の切れ端等が付着するが、スクレーパ48がこれら切れ端等を(好ましくはエンジン1よりも前方に)落下させるものとなる。このさい、スクレーパ48が各挟持搬送ベルト47の移動方向に対して斜め前方下向きとなしてあることはその掻落とし処理を円滑且つ的確となす。 【0053】挟持搬送装置31の後部を左右へ振り回すさいは把手44等を持って行うのであり、これにより、左右のアーム部材39、39が各駆動軸17、17廻りへ揺動すると共に、左右の付勢棒体42、42が各支持軸41、41廻りへ揺動する。従って、挟持搬送装置31はその途中で折れ曲がり、その後部は例えば図8に示すように傾斜状となる。このさいの挟持搬送装置31の折れ曲がり角度は図示しない適宜な係止機構を介して複数の任意な大きさに択一的に設定されるものとなる。 【0054】挟持搬送装置31の使用中、テンションプーリ51の存在する箇所には搬送対象物である茎葉が詰まり易いが、このような詰まりが生じたとき、或いは挟持搬送ベルト47がプーリ32、35、41、46から外れたとき等は、係止ピン513を係止部材512やアーム部材511から抜き取ってアーム部材511を図7Aの仮想線で示すように支持軸510廻りへ揺動させる。これにより、そのアーム部材511に対応したテンションプーリ51はその対応する挟持搬送ベルト47を押圧しなくなり、その挟持搬送ベルト47は弛緩される。この状態の下で、茎葉の詰まりを除去し或いはベルト外れを修正する。 【0055】次に茎葉搬送処理部のその他の構成について、図1、図2及び図5により説明すると、次のとおりである。 【0056】即ち、左右各側の後部フレーム68、68の前部上面でプーリ65、65の概ね中心上に縦支持軸69、69が固設してあり、これら各縦支持軸69、69に案内ローラ70、70が回転自在に装着してある。 【0057】このさい、案内ローラ70は図示しないボール軸受を介して軽く回転するようになし、また質量もなるべく小さくなす。このため、案内ローラ70の周面部は塩ビ管等で形成し、且つその内部は空間となしてある。 【0058】案内ローラ70は上端面部に凹みの存在しないようになすのがよく、このようにすればその上端面部に土等が溜まらないのである。また案内ローラ70の大きさは直径を例えば凡そ10cm〜25cm程度に、高さを例えば凡そ5cm〜30cm程度になす。 【0059】次に本実施例の要部の構成を図1、図2及び図9により説明する。図9は操縦ハンドル9に装着される部品の平面図である。操縦ハンドル9の左右の張出杆部9a、9b間に樹脂カバー71が掛け渡してある。この樹脂カバー71は透視可能となされた概ね方形の撓曲自在な樹脂薄厚板であって、左右の各端部に必要な切抜き部71a、71bを備えたものとなされている。 【0060】この樹脂カバー71を操縦ハンドル9に係着するさいは、各張出杆部9a、9bに起立状に装着された操縦レバーL1、L2やエンジン緊急停止ボタンES等を左右の切抜き部71a、71bの内方に挿し通すようにする。これにより、樹脂カバー71は左右の操縦レバーL1、L2等によりその位置移動を規制され、エンジン1やミッション2の上部を安定的に被った状態となる。 【0061】次に上記のように構成した本発明に係る茎葉処理機の使用例及び作動について既述の図のほか図10をも参照して説明する。ここに、図10は前記処理機の前部の作動状態を示す図である。 【0062】畝(高畝或いは平畝)上に列状に甘藷が植えられた圃場において、左右の走行車輪5、5が一つの畝を跨ぐように機体を位置させるとともに、必要に応じて、分草切断部Dの高さが最適となるようにゲイジ輪10、10の高さを調整し、また畝押さえ機構Bが畝の上面に適合するように左右の畝押さえローラユニット11a、11bの高さ及び巾を調整し、さらに回転操作ハンドル20を操作して茎葉搬送処理部Eを支点O廻りへ揺動させてこれの前部が畝の上面に適合した状態となす。 【0063】この後、エンジン1を作動させ、各部を作動状態として機体を前進させる。これにより分草切断部Dが図10に示すように畝hの左右の溝m内に繁茂し根付いた芋蔓等を分草し抜き上げて切断し掻込み装置30Aの掻込み部xへ案内する。 【0064】掻込み装置30Aは左右の切断装置21、21の間に繁茂した芋蔓をその掻込み部xで掻き集めて自身の搬送経路、即ち前側の上部搬送経路k2内に移動させ、且つこれと同時に下部挟持搬送経路k1の前部に供給する。 【0065】前側の上部搬送経路k2及び、下部搬送経路k1はこのように移動され或いは供給された芋蔓を後方上り傾斜方向へ挟持搬送する。このさい、芋蔓は上部搬送経路k2の上方へ大きく盛り上がった嵩張り状態で移動されるが、上部搬送経路k2及び下部搬送経路k1により上下の二カ所を挟持され、しかも掻込みフレーム63の上面で支持されるため安定的に搬送されるものとなる。 【0066】この搬送中、下部搬送経路k1は特に強い力で芋蔓を挟み付けて上方へ移動させるため、やがて芋蔓の茎元に強大な引き上げ力を付与し、その茎元は引きちぎられて芋部と分離される。 【0067】こうして分離されて自由状態となった芋蔓の放出位置は挟持搬送装置31の後端部の左右位置で決定されるのである。例えば、処理中の畝上に放出する場合は挟持搬送装置31を前後方向の直線状に保持し、またこの畝から離れた左右側位置に放出する場合は把手44を持って挟持搬送装置31の後部を左右へ振り回し、下挟持搬送経路k1及び上部挟持搬送経路k2、k3を適当角度に折り曲げた状態に保持する。 【0068】下部搬送経路K1及び前側の上部搬送経路k2で搬送されつつある芋蔓は引きちぎられて自由状態となされた後に挟持搬送装置31の折れ曲がり位置pに達する。この位置に達した芋蔓の上部は案内ローラ70により円滑に案内されるため、芋蔓はこの折れ曲がり位置を支障なく安定的に通過するものとなる。 【0069】この後は、下部搬送経路k1及び後側の上部搬送経路k3がこの芋蔓をエンジン1やミッション2の上方を経てその搬送終端まで搬送し落下させる。これにより芋蔓は畝単位で能率的且つ的確に除去されるのであり、甘藷の収穫が省力的に行えるようになる。 【0070】ところで、芋蔓の搬送途中では芋蔓の切れ端や芋蔓に付着した土等がエンジン1やミッション2へ向かって落下するが、これらは樹脂カバー71に遮られてこれの上に堆積するものとなり、エンジン1やミッション2上に直に落下することを阻止されるのである。 【0071】このように樹脂カバー71上に堆積した芋蔓の切れ端や土等は作業終了後に掃除する。このさい、樹脂カバー71の上面は平坦面であるから、払い除けるだけの簡易な処理で足りるものとなる。 【0072】 【発明の効果】上記した本発明によれば、植生している芋蔓等を挟持搬送装置により機体の後部に搬送するさい、芋蔓等の切れ端や芋蔓等に付着した土が操縦操作器具やエンジン上に直に落下することを阻止でき、これらの機能や耐久性を長期に亘って維持できるものとなる。 【0073】請求項2に記載のものによれば、樹脂カバーが操縦ハンドルを介して装着されるものとなり、また請求項3又は4に記載のものによれば、樹脂カバーの係着が操縦レバーを介して簡易に行え、しかも簡易に取り外せるものとなる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月20日 |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開平11−113339 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月27日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−306675 |
|