| 【発明の名称】 |
蓮根掘り機 |
| 【発明者】 |
【氏名】諸岡 一雄
|
| 【要約】 |
【課題】蓮田内で機動性よく移動でき、蓮根を圧搾空気により掘り起こし、これを自動的に収穫できる蓮根掘り機を得る。
【解決手段】連結器により互いに回転自在に連結され、操舵可能な前方及び後方フロートを有し、夫々のフロートは油圧モータにより四輪駆動される水田車輪が取り付けられ、前方フロートには、油圧シリンダーにより動作可能なブーム、アーム及びバケットから成る作業装置を水平旋回可能に取り付ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 連結器により互いに回転自在に連結され、油圧シリンダーの動作により操舵可能な前方フロート及び後方フロートと、前記前方フロートに取り付けられた左右一対の前方水田車輪、及び前記後方フロートに取り付けられた左右一対の後方水田車輪と、前記前方フロートに配設された油圧モータ、運転席、操作装置、及び蓮根掘りを行う作業装置と、前記後方フロートに搭載されたエンジン、油圧ポンプ、及びエアコンプレッサーと、前記油圧ポンプにより前記前方水田車輪及び後方水田車輪を四輪駆動するプロペラシャフト、ユニバーサルジョイント、及びデフ装置を含む動力伝達系と、から構成されることを特徴とする蓮根掘り機。 【請求項2】 連結器により互いに回転自在に連結され、油圧シリンダーの動作により操舵可能な前方フロート及び後方フロートと、前記前方フロートに取り付けられた無限軌道式の左右一対の前方水田走行輪、及び前記後方フロートに取り付けられた無限軌道式の左右一対の後方水田走行輪と、前記前方フロートに配設された運転席、操作装置、及び蓮根掘りを行う作業装置と、前記後方フロートに搭載されたエンジン、油圧ポンプ、及びエアコンプレッサーと、前記油圧ポンプにより駆動され、前記無限軌道式の前方水田走行輪及び後方水田走行輪の左右一対の夫々の走行輪を駆動するように設けられた複数の油圧モータと、から構成されることを特徴とする蓮根掘り機。 【請求項3】 作業装置は、前方フロートの前部に設けられ水平旋回動作が可能な旋回台と、旋回台に枢着されたブームと、前記ブーム先端に枢着されたアームと、前記アーム先端に枢着されたバケットと、から構成され、前記ブーム、前記アーム及び前記バケットは、夫々油圧シリンダーの油圧操作により動作され、前記バケットは、エアコンプレッサーからの圧搾空気を噴射する噴射ノズル及び簀の子状の格子部と、を具備することを特徴とする請求項1又は2記載の蓮根堀り機。 【請求項4】 バケットは、基端がアームの先端に枢着される支持杆と、該支持杆の先端に設けられる環状パイプと、該環状パイプの前面側から突出する複数の噴射ノズルと、該噴射ノズルに被せられるカバーと、前記環状パイプを補強する補強部材と、前記環状パイプの環の内側に取り付けられた簀の子状の格子部と、から構成されることを特徴とする請求項3記載の蓮根掘り機。 【請求項5】 後方フロートに取水弁装置を設け、噴射ノズルから、エアコンプレッサーからの圧搾空気に加えて圧力水を、又は前記エアコンプレッサーからの前記圧搾空気の供給を停止して圧力水のみを、噴射できる構成としたことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の蓮根掘り機。 【請求項6】 水田車輪又は水田走行輪の外周面には、走行面に対する摩擦力を増強するとともに水掻きとしての機能を有する、外方に突出した複数のパドル部が形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の蓮根堀り機。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、蓮田内を自由に移動し、栽培された蓮根を人手を要することなく掘り出して収穫する蓮根掘り機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】蓮田は、耕盤(地盤)の上に泥土が30〜50cm堆積され、その上に水が10〜20cm程度はられて構成され、蓮根は、収穫時には、耕盤に近い泥土内に這うように生育されている。蓮根は冬季収穫されるものであるが、その収穫に際しては、耕作者は、寒風中で蓮田の冷たい水の中でかなりの労力を伴う作業を行わなければならない。 【0003】このような労力を軽減するために、従来行われていた方法、装置としては、■トラクターのフォークにより蓮根の上層土を取り除いて収穫する方法(特開昭61ー187720号公報参照。)や、■フロートに設置した水噴射ノズルにより水を噴射して蓮根を掘り出す方法(実公平2ー29862号公報、特公平7ー250526号公報参照。)等がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、蓮田内ではトラクターの車輪が泥田にとられ、移動が思うようにできず、耕作者に不安を与える。フロートだけでも蓮田の泥水の中では機動性が発揮できないばかりかフロートを含め不使用時の保管も面倒である。又、トラクター等で機械的に耕盤上の上層土を取り除いても、作業者は鍬で蓮根を掘り出さなくてはならず労力は軽減されない。そして、水噴射を利用する場合は、大量の水を要し、蓮田の側に井戸、水道等水の供給施設が必要であり、設備費がかかる、という問題点があった。 【0005】本発明は、このような従来の問題を解決することを目的とするものであり、蓮田内で泥田に足を取られることなく機敏に移動でき、耕作者に不安を与えず陸上でも移動できる機動力のある作業車でもって、圧搾空気をもって蓮根の周囲の泥土を削除し蓮根を空気の泡とともに浮き上がらせることにより機能的に掘り起こし、しかも掘り起こした蓮根を自動的に収穫用の補助フロート等へ人手を使わずに搬送して、徹底的に蓮根掘り作業の労力を軽減する、蓮根堀り機を提供する。そして、蓮田の側に給水施設がある場合は、圧搾空気に加え、あるいは単独で圧力水を噴射できるようにする蓮根堀り機を提供する。 【0006】 【課題を解決するための手段】このような課題を解決するために、本発明は、連結器により互いに回転自在に連結され、油圧シリンダーの動作により操舵可能な前方フロート及び後方フロートと、前記前方フロートに取り付けられた左右一対の前方水田車輪、及び前記後方フロートに取り付けられた左右一対の後方水田車輪と、前記前方フロートに配設された油圧モータ、運転席、操作装置、及び蓮根掘りを行う作業装置と、前記後方フロートに搭載されたエンジン、油圧ポンプ、及びエアコンプレッサーと、前記油圧ポンプにより前記前方水田車輪及び後方水田車輪を四輪駆動するプロペラシャフト、ユニバーサルジョイント、及びデフ装置を含む動力伝達系と、から構成される蓮根掘り機、を提供する。 【0007】そして、本発明は、前方フロート及び後方フロートに取り付ける水田車輪の替わりに無限軌道式の水田走行輪を用いてもよい。即ち、本発明は、連結器により互いに回転自在に連結され、油圧シリンダーの動作により操舵可能な前方フロート及び後方フロートと、前記前方フロートに取り付けられた無限軌道式の左右一対の前方水田走行輪、及び前記後方フロートに取り付けられた無限軌道式の左右一対の後方水田走行輪と、前記前方フロートに配設された運転席、操作装置、及び蓮根掘りを行う作業装置と、前記後方フロートに搭載されたエンジン、油圧ポンプ、及びエアコンプレッサーと、前記油圧ポンプにより駆動され、前記無限軌道式の前方水田走行輪及び後方水田走行輪の左右一対の夫々の走行輪を駆動するように設けられた複数の油圧モータと、から構成される蓮根掘り機、としてもよい。 【0008】そして、本発明は、作業装置は、前方フロートの前部に設けられ水平旋回動作が可能な旋回台と、旋回台に枢着されたブームと、前記ブーム先端に枢着されたアームと、前記アーム先端に枢着されたバケットと、から構成され、前記ブーム、前記アーム及び前記バケットは、夫々油圧シリンダーの油圧操作により動作とされ、前記バケットは、エアコンプレッサーからの圧搾空気を噴射する噴射ノズル及び簀の子状の格子部を具備する蓮根堀り機を提供する。 【0009】そして、本発明のバケットは、基端がアームの先端に枢着される支持杆と、該支持杆の先端に設けられる環状パイプと、該環状パイプの前面側から突出する複数の噴射ノズルと、該噴射ノズルに被せられるカバーと、前記環状パイプを補強する補強部材と、前記環状パイプの環の内側に取り付けられた簀の子状の格子部と、とから構成される。 【0010】そして、本発明では、後方フロートに取水弁装置を設け、噴射ノズルから、エアコンプレッサーからの圧搾空気に加えて圧力水を、又は前記エアコンプレッサーからの前記圧搾空気の供給を停止して圧力水のみを、噴射できる構成とした。 【0011】そして、本発明の水田車輪又は水田走行輪には、その外周面に走行面に対する摩擦力を増強するとともに水掻きとしての機能を有するパドル部を形成してもよい。 【0012】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。図1乃至図3において、本発明の蓮根掘り機1は、FRPで形成された前方フロート2と後方フロート3を備え、前方フロート2及び後方フロート3は、連結器4で互いに水平及び垂直方向に回転可能に連結されている。前方フロート2と後方フロート3の間には、操舵用の油圧シリンダー5が配設されており、その伸縮動作により操舵動作が行われる。 【0013】前方フロート2には左右一対の前方水田車輪6が、又後方フロート3には左右一対の後方水田車輪7が、夫々設けられている。前方フロート2底部には左右一対の車軸ケース取付部材8が設けられ、車軸ケース取付部材8により前方水田車輪6用の車軸ケース9が枢着されており、後方フロート3の底部には左右一対の車軸ケース取付部材10が設けられ、車軸ケース取付部材10により後方水田車輪7用車軸ケース11が枢着されている。 【0014】前方フロート2には、前部に蓮根掘り乃至収穫作業を行う作業装置12が配設されており、その後方に操作装置13、運転席14、油圧モータ15及びギアボックス16が配設されている。 【0015】作業装置12の構成について説明する。前方フロート2の前部に水平方向に旋回する旋回台17が設けられている。旋回台17は、別途設けた油圧モータにより減速機構を介して旋回させてもよいし、旋回台17と前方フロート2の間に油圧シリンダーが配設しその伸縮により、旋回台17を旋回させてもよい。 【0016】旋回台17にブーム18の基端が枢着されており、旋回台17とブーム18の間に油圧シリンダー19が設けられ、この伸縮により、ブーム18は回動する。ブーム18の先端にはアーム20の基端が枢着され、ブーム18とアーム20間に油圧シリンダー21が設けられ、これによりアーム20は回動する。さらにアーム20の先端には蓮根掘り用のバケット22が枢着されており、アーム20とバケット22との間に油圧シリンダー23が設けられており、これにによりバケット22は揺動作動する。 【0017】このように、ブーム18、アーム20及びバケット22は、前方フロート2に対して、旋回台17により一体的に水平旋回するとともに、ブーム18、アーム20及びバケット22は、夫々独立的に回動し傾斜角度を変更操作ができ、それにより、全体的には前後方向に伸縮し、蓮田内に傾斜角度を持って突っ込み、又掻き上げることができる。 【0018】図4乃至図7において、バケット22は、アーム20の先端に枢着され前後方向に伸びる支持杆24と、支持杆24の先端に設けられた環状パイプ25と、環状パイプ25の中心を前後方向に伸びる補強杆26とを有する。環状パイプ25の内側には前後方向に伸びる簀の子状の格子部27が設けられている。補強杆26の中央部には油圧シリンダー23のピストンロッドの先端を取り付ける取付部28が形成されている。 【0019】環状パイプ25の基端側中心部には、環状パイプ25内に連通し送気パイプ29の先端が取り付けられる栓30が設けられている。環状パイプ25の前面側には複数の噴射ノズル31が前方に向けて突設されている。図1、2、4、及び6で想像線33で示され、図5ではその要部が断面で示されるように、噴射ノズル31に、噴射口32を除いて被せるカバー33が設けられており、作業中、噴射ノズル31により蓮根を傷つけることのないようにしている。そして、バケット22は全体的に下方に若干湾曲上に形成されている。 【0020】図1乃至図3において、油圧モータ及び動力伝達系について説明する。前方フロート2に配設された油圧モータ15は、無段変速回転斜板式の油圧モータが採用されており、油圧モータ15の出力は、その下部又は隣接して設けられたギアボックス16に伝達される。ギアボックス16の出力は、前方プロペラシャフト34及び後方プロペラシャフト35を介して、夫々前方デフ装置36及び後方デフ装置37に伝達され、さらに前方車軸及び後方車軸により、前方水田車輪6及び後方水田車輪7を駆動する。これにより、前方水田車輪6及び後方水田車輪7は夫々駆動され、蓮根掘り機1の四輪駆動が実現される。 【0021】前方プロペラシャフト34及び後方プロペラシャフト35は、夫々二つのユニバーサルジョイント38を介してギアボックス16の出力軸及び前方及び後方デフ装置に連結されており、前方フロート2と後方フロート3が互いに相対的な運動をしても、油圧モータ15の出力が前後のデフ装置36、37に夫々伝達される。 【0022】後方フロート3には、エンジン39、エンジン39により駆動される二連の油圧ポンプ40、41、エアコンプレッサー42等が搭載されている。二連の油圧油圧ポンプの内、一方の油圧ポンプ40は油圧パイプ43を介して油圧モータ15に連結され、油圧モータ15を駆動する。他方の油圧ポンプ41は、夫々の油圧パイプ44、45及び操作装置13の操作により制御される油路切換弁装置等を介して、操舵油圧シリンダー5、作業装置12の油圧シリンダー19、21、23に送流され、夫々の油圧シリンダーを動作させる。 【0023】エアコンプレッサー42は、エンジン39により伝動ベルト46を介して駆動され、空気開閉弁47及び空気圧送パイプ29を介してバケット12の栓30へ連通されている。 【0024】なお、通常の作業時は空気開閉弁47を開き、圧搾空気のみをバケット22に送気して作業を行うが、蓮田に近接して井戸等の水源48がある場合は、圧搾空気に加えて圧力水を送流するか、あるいは、エアコンプレッサー42を停止して空気開閉弁47を閉じ圧力水のみを送流してもよい。このため本発明の蓮根掘り機1では取水弁装置49を設けており、取水弁装置49の入り口側に、水源48からの給水パイプ50を接続し、取水弁装置49を開き水を空気圧送パイプ29に合流できるような構成としている。その合流部51には、空気圧送パイプ29に狭窄部を形成し負圧を発生させてその周囲から給水パイプ50からの水流を取り込むジェット装置を設けてもよい。 【0025】前方フロート2に配設された操作装置13は、スイッチ、レバー51を有し、作業者はこの操作により運転席14で、上記エンジン39、油圧ポンプ40、油圧モータ15を制御して、前方及び後方水田車輪6、7の発進・停止、増速・減速、前後進等の前方フロート2及び後方フロート3の走行操作を行うとともに、油圧ポンプ41、油路切換弁装置等を制御して、油圧シリンダー5、19、21、23を夫々動作させて、操舵走行及び作業装置12の操作を行う。 【0026】図8において水田車輪6、7は、フレーム輪52にゴム輪53が焼き付けて固着されて構成される。ゴム輪53は、フレーム輪52に焼き付けで固着される剛性の基部54と、基部54から外方に突出した複数の剛性パドル部55から構成される。パドル部55は、陸上及び蓮田内を移動するときに地面に対して食い込み作用を行い、摩擦力を生じるとともに、蓮田内の水中での水掻きとして推進力を生じ、水陸両用の車輪としての効果的な機能を発揮する。 【0027】図9において、本発明の蓮根掘り機1を使用して作業する際に、収穫した蓮根56をバケット22から直接受けて収納するために、収穫した蓮根56の収納用の補助フロート57をそばに浮かしておくと都合がよい。この補助フロート57は、前方フロート2又は後方フロート3にロープ58等で繋げられ、必要に応じてロープ58を手繰り寄せて前方フロート2の側に寄せて利用すればよい。 【0028】以上の実施例では、前方フロート及び後方フロートの夫々に左右一対の水田車輪を設けて四輪駆動車としたが、前方フロート及び後方フロートの夫々に無限軌道式の左右一対の水田走行輪を設けて無限軌道車としてもよい。具体的には、前方フロートに無限軌道式の左右一対の前方水田走行輪を設け、後方フロートに無限軌道式の左右一対の後方水田走行輪を設け、これらの無限軌道式の左右一対の水田走行輪の夫々に対して独立的に油圧モータを配設し、これらの複数の油圧モータの夫々を前記油圧ポンプ40により駆動する構成とする。即ち、無限軌道式の左右一対の走行輪の夫々を油圧モータにより駆動する走行機構自体は、農作業機、パワーシャベル、トレンチャー等において知られているが、この走行機構の無限軌道式の走行輪を、本発明の特徴とする前後のフロートに適用したものである。無限軌道をゴムクローラとし、ゴムクローラの外周面に水田車輪6、7の剛性パドル部55と同様な構造を形成すれば、水田車輪6、7同様に後記するような機能を発揮し、そして効果を奏する。 【0029】又、アーム20の先端には、蓮根掘り用のバケット22以外にも、水田・田畑耕作用、稲刈り・稲穂刈り用のバケット等各種農作業用のバケットに付け替えられるように構成されており、蓮根堀り機としてだけでなく、水田や田畑における耕作、収穫作業のできる汎用の農作業機として使用できる。さらに、アームの先端には、掘削、運搬作業等土木作業用のバケットや、その他各種の作業用のバケットや作業具が取り付けられるように構成され、本蓮根掘り機1を各種の作業に使用できることができる。 【0030】次に、以上の構成による本発明の蓮根掘り機1の作用を説明する。作業者は、エンジン39を始動して、油圧ポンプ40を作動し、油圧モータ15を駆動する。蓮根堀り機1の操作レバー51を操作して、路上を通常の自動車同様に水田車輪6、7により走行して蓮田まで移動することができる。 【0031】蓮田内での蓮根堀り作業においては、蓮根堀り機1は蓮田の水中で耕盤60上を走行する。この場合、蓮根堀り機1は前方フロート2及び後方フロート3とから成る四輪駆動車として構成されているので、蓮田内が30〜50cmの泥土61の層があっても、四輪駆動車としての機動性を発揮するとともに、前方及び後方水田車輪6、7がそのパドル部55により耕盤60を十分把持し推進力を生じる。又、フロート2、3により程良く蓮根掘り機1全体に上方へ浮力を作用させ、前方及び後方水田車輪6、7が泥土61の層にのめり込んで動きがとれなくなるようなことが防止され、比較的スムースに移動が可能である。 【0032】作業者は、操作装置13により操舵シリンダー5を伸縮動作させて、前方フロート2を左右に旋回をさせ、これに後方フロート3が追従して左右に旋回し、蓮根堀り機1の操舵が可能となる。このように、前方フロート2と後方フロート3が互いに独立して連結され、操舵可能であるので、小回りがきき、前方及び後方水田車輪6、7が耕盤60上の泥土61により動きがとれなくなるようなことが防止され、走行操舵性能がすぐれている。 【0033】蓮根56の収穫作業をするときには、作業者は、生育した蓮根56の列の手前の位置に蓮根掘り機1を移動する。そして、操作装置13により空気開閉弁47を開き、エアコンプレッサー41の作動を開始させて圧搾空気を空気圧送パイプ29により送気開始する。 【0034】作業者は、油圧ポンプ41始動し、操作装置13を操作し油圧シリンダー19、21、23によりブーム18、アーム20、バケット22を操作して、図10に示すように、蓮根56の手前より蓮根56の下方の泥土61内にバケット22を突っ込んで、ノズル31により圧搾空気を噴射する。すると、圧搾空気の噴射力により、蓮根56の周囲の土砂63は削除され、しかも噴射後の空気は、泡62となって水中を上昇し、そのエアリフトの力により土砂63を吹き上げながら蓮根56を次々とも浮き上がらせていく。この状態で、バケット22を操作してバケットの縦格子部27上に蓮根56をすくい取るように収穫していくことができる。このように噴射ノズル31から圧搾空気を噴射しバケット22の操作をしながら蓮根56堀機を前進し、複数の蓮根56をバケットト22内に収穫する。 【0035】作業者は、操作装置13により、旋回台17を旋回させて、ブーム18、アーム20、バケット22全体を側方に旋回する。前方又は後方フロート3にロープ等を介して繋げている補助フロート57を、前方フロート2の側方に手繰り寄せてバケット22を補助フロート57の上方に位置させて、バケット22を油圧シリンダー23で操作し収穫した蓮根56を、補助収穫フロート57内に収容することができる。 【0036】 【発明の効果】本発明の蓮根掘り機によれば、前後二つのフロートが互いに回転可能に連結されて四輪駆動車を構成しているので、陸上及び蓮田内のいずれでも小回りがきき、パワフルに移動できる。しかも、前後のフロートの浮力により蓮根掘り機全体に程良い上方への作用せしめ、蓮根掘り機の自重により、耕盤あるいはその上の泥田に前方及び後方水田車輪が食い込んで前方及び後方水田車輪が動きがとれなくなったり、蓮田内にもぐってしまうようなことが防げ、作業者に不安を与えるようなことがない。この効果は、前方フロート及び後方フロートの夫々に油圧モータで駆動される無限軌道式の一対の水田走行輪を取り付けた構成としても同様に生じる。 【0037】本発明の蓮根掘り用のバケットは、圧搾空気を利用しているので、圧搾空気は、蓮根周囲の土砂、泥土を吹き飛ばし蓮根を掘り起こすとともに、噴射した空気は泡となって上昇し、土砂、泥土等とともにそのエアリフト作用により蓮根を浮き上がらせ、これをバケット内に収穫でき、しかもバケット内に収穫した蓮根を、自動的に収穫用のフロートへ人手を使わずに搬送できるので寒風内での掘り起こし作業の労力を大幅に軽減できる。 【0038】さらに、本発明の蓮根堀り機では、取水弁装置を設け噴射ノズルから圧力水も噴射できるようにしたので、蓮田の側に給水施設がある場合は、圧搾空気に加え、あるいは単独で圧力水を噴射することも可能である。 【0039】さらに、アームの先端に農作業、土木作業用等各種の用途のバケット、作業具を取り替え自在に装着するれば、蓮根掘り機だけでなく各種の作業に使用できる。 【0040】なお、前方及び後方水田車輪を、フレーム輪にゴム輪を焼き付け、このゴム輪の外周にパドル部を形成すれば、路面、耕盤等に対しては、通常のタイヤ同様の食い込み、摩擦作用をなし、蓮田内の水中では水掻きとしての機能を発揮し、水中内での効果的推進力を発生する。これは、水田車輪の代わりに無限軌道式の水田走行輪を採用し、特に無限軌道としてゴムクローラとし、その外周にパドル部を形成しても同様の効果が生じる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】592014218 【氏名又は名称】株式会社諸岡
|
| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月30日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】光田 敦
|
| 【公開番号】 |
特開平11−103633 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月20日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−284720 |
|