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【発明の名称】 乗用コンバインの乗降ステップ装置
【発明者】 【氏名】小松 真弥

【氏名】杉村 恒雄

【要約】 【課題】大型コンバインでも操縦部への乗降を便利なものにして容易にする。

【解決手段】複数個の乗降ステップ(1)(2)にして階段状にする作用姿勢と収納姿勢とに姿勢変更可能にし、収納姿勢への変更を操縦部(A)に設けた足踏みペダル(3)に連動させる。また乗降ステップ(1)(2)が作用姿勢のとき下段の乗降ステップ(2)をシャ−シフレ−ム(4)より低位に位置させるのが好ましいし、収納姿勢時は下段の乗降ステップ(2)をシャ−シフレ−ム(4)の外側面にそわせ、ステップ面(2a)をシャ−シフレ−ム(4)の上面と略々同じ高さにするとよい。また、下段の乗降ステップ(2)のステップ面(2a)から足載せ板を機体がわに延設しシャ−シフレ−ム(4)上に位置させるとよく、また、中割作業時収納姿勢にした下段の乗降ステップ(2)に穀稈が引っ掛かるのを防止する穀稈外寄せ部材を設けるとよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 操縦部(A)へのオペレ−タの乗降用ステップを設けたコンバインであって、該乗降用ステップを複数個の乗降ステップ(1)(2)にして機体に取付け、地面と操縦部(A)との間に階段状にする作用姿勢と機体側への収納姿勢とに姿勢変更可能にし、収納姿勢への変更を操縦部(A)に設けた足踏みペダル(3)の踏み込み作動に連動させる構成にしてあることを特徴とする乗用コンバインの乗降ステップ装置。
【請求項2】 操縦部(A)へのオペレ−タの乗降用ステップを設けたコンバインであって、該乗降用ステップを複数個の乗降ステップ(1)(2)にして機体に取付け、地面と操縦部(A)との間に階段状にする作用姿勢と機体側への収納姿勢とに姿勢変更可能にし、作用姿勢のとき下段の乗降ステップ(2)をシャ−シフレ−ム(4)より低位に位置させてあることを特徴とする乗用コンバインの乗降ステップ装置。
【請求項3】 乗降ステップ(1)(2)を収納姿勢にしたとき、下段の乗降ステップ(2)をシャ−シフレ−ム(4)の外側面にそわせ、そのステップ面(2a)をシャ−シフレ−ム(4)の上面と略々同じ高さにしてあることを特徴とする請求項2.記載の乗用コンバインの乗降ステップ装置。
【請求項4】 下段の乗降ステップ(2)のステップ面(2a)から機体がわに向けて先端がわを折り上げた足載せ板(5)を固設し、該足載せ板(5)をシャ−シフレ−ム(4)上に位置させたことを特徴とする請求項3.記載の乗用コンバインの乗降ステップ装置。
【請求項5】 乗降ステップ(1)(2)を収納姿勢にして中割刈取作業時、穀稈が下段の乗降ステップ(2)に引っ掛かるのを防止する稈身外寄せ部材(6)設けたことを特徴とする請求項2.または3.記載の乗用コンバインの乗降ステップ装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用コンバインにおける操縦部へのオペレ−タの乗降ステップ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、乗用コンバインにはオペレ−タの乗降用ステップが設けれれているが、その乗降用ステップは実開昭62−151146号公報または実開平2−90158号公報に記載のように、地面と操縦部の間に1個のステップが取付けられ、それを作用姿勢から収納姿勢に姿勢変更可能にしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の乗降ステップは単に1個のものが取付けられているので、乗用コンバインの大型化によって操縦部の地上高は高くなり1個の乗降ステップでは乗降が容易でないという欠点をもっている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、操縦部へのオペレ−タの乗降用ステップを設けたコンバインにおいて、本発明のものは、乗降用ステップを複数個の乗降ステップにして機体に取付け、地面と操縦部との間に階段状にする作用姿勢と機体側への収納姿勢とに姿勢変更可能にし、収納姿勢への変更を操縦部に設けた足踏みペダルの踏み込み作動に連動させる構成にすることによって、大型の乗用コンバインであっても階段状の乗降ステップによりオペレ−タの乗降が容易になり、且つ足踏みペダルの踏み込みによって姿勢が変更するからオペレ−タによる姿勢変更が便利に行えるようになる。
【0005】また、乗降用ステップを複数個の乗降ステップにして機体に取付け、地面と操縦部との間に階段状にする作用姿勢と機体側への収納姿勢とに姿勢変更可能にし、作用姿勢のとき下段の乗降ステップをシャ−シフレ−ムより低位に位置させたので、大型の乗用コンバインであっても階段状の乗降ステップによりオペレ−タの乗降が容易になり、しかも、大型のものになると、地面からシャ−シフレ−ムまでの高さが比較的高くなるが、下段の乗降ステップがシャ−シフレ−ムより低位になって乗降が一層容易になるのである。
【0006】そして、乗降ステップを収納姿勢にしたとき、下段の乗降ステップをシャ−シフレ−ムの外側面にそわせ、そのステップ面をシャ−シフレ−ムの上面と略々同じ高さにすることにより、収納姿勢にしたときも下段の乗降ステップとシャ−シフレ−ムの上面にわたって足を載せ安全に乗降ができるのである。
【0007】また、下段の乗降ステップのステップ面から機体がわに向けて先端がわを折り上げた足載せ板を固設し、該足載せ板をシャ−シフレ−ム上に位置させるようにすれば、足載せ板に足を載せて安定よく乗降ができるとともに、足に付着した土等がシャ−シフレ−ムに落下しないようになる。
【0008】更に、乗降ステップを収納姿勢にして中割刈取作業時、穀稈が下段の乗降ステップに引っ掛かるのを防止する稈身外寄せ部材を設けたことによって、穀稈が下段の乗降ステップに引っ掛って押し倒すことがなくなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
【実施例】以下、本発明による乗降ステップ装置について実施例図を参照し説明すると、先ず、この乗用コンバインはクロ−ラ式走行装置を備えたシャ−シフレ−ム上の左側に脱穀部を右側に操縦部とエンジンと穀粒収納タンクを配設し、脱穀部から操縦部の前方にかけて刈取部を設け、穀稈を刈取りながら脱穀処理して穀粒を穀粒収納タンクに貯留する形態のものであって、操縦部の前部には操向レバ−を設けたフロントコラムを立設し、後方がわに運転席を設け、機体内方がわのフロントコラムと運転席との間にわたって主変速レバ−を装着したサイドコラムを備えるている。
【0010】即ち、図1〜図5はこの発明の第1実施例を示したもので、その図1は機体の右側における最前部に配設した操縦部(A)への乗降ステップ装置の前方視図、図2は同装置の右側面図であって、(4)はシャ−シフレ−ム、(7)はゴムクロ−ラで、図2ではゴムクロ−ラ(7)の前端回行部を示し、(8)は操縦部(A)のフレ−ムであり、(9)はこのフレ−ム(8)上の前部に立設したフロントコラムである。
【0011】(10)と(11)は前記操縦部(A)のフレ−ム(8)とシャ−シフレ−ム(4)の前後に距離をおいてそれぞれの上端と下端を溶着し一体にした断面コ形の縦フレ−ム前と縦フレ−ム後であって、この縦フレ−ム前(10)と縦フレ−ム後(11)の上下中間部に支持板(12)(13)を内方に向けて溶着し、その前後の支持板(12)(13)に軸(14)を回動自在に挿通している。
【0012】また、(15)(16)は上部がわを前記軸(14)に軸着した前リンク上と後リンク上であり、(17)(18)は上部がわを前記縦フレ−ム前(10)と縦フレ−ム後(11)の下部がわに溶着してある軸部(19)(20)に、軸(21)(21)を介して樞着した前リンク下と後リンク下であって、前記前リンク上(15)と後リンク上(16)の間隔と同間隔にして前リンク上(15)と前リンク下(17)および後リンク上(16)と後リンク下(18)はそれぞれ平行リンクを構成し、(22)は前リンク下(17)と後リンク下(18)を補強する連結金である。
【0013】(23)(24)は前記前支持金と後支持金で、この各支持金(23)(24)の上部がわを上段の乗降ステップ(1)で、また、下端を下段の乗降ステップ(2)により互いに溶着連結して一体に構成し、前支持金(23)と後支持金(24)の間隔を前記の前リンク下(17)と後リンク下(18)の間隔或は前リンク上(15)と後リンク上(16)の間隔より稍々大にして前支持金(23)の上端と中間部を前リンク上(15)と前リンク下(17)の各下端にそれぞれ樞着連結し、後支持金(24)の上端と中間部とを後リンク上(16)と後リンク下(18)の各下端にそれぞれ連結して、前リンク上(15)と前リンク下(17)の各上端を連動棒(25)により連動連結し、前リンク下(17)と後リンク下(18)にシャ−シフレ−ム(4)の外側面に接当して上段の乗降ステップ(1)と下段の乗降ステップ(2)が階段状の作用姿勢を保持するストッパ−部(26)を形設している。
【0014】そして、(27)は前記フロントコラム(9)の乗降側に立設するガイド筒(28)に嵌挿して上下に摺動する作動杆で、この作動杆(27)の上端に足踏みペダル(3)が固設され、作動杆(27)の下端は前記軸(14)の前端部から上向きに延設した受動板(29)の上端と連動板(30)により連動連結されている。また、(31)は前記操縦部(A)のフレ−ム(8)の下面がわ適所と前リンク上(15)の上端とを連繋するバランスバネである。
【0015】(32)は足踏みペダル(3)の踏み込み状態のロックを解く解除レバ−であって、この解除レバ−(32)の下端部はフロントコラム(9)に固設する保持金(33)により軸支されて上下動し、その解除レバ−(32)の樞支部から下端に切欠部(34a)を設けたロック板(34)を下方に向けて延出しロックバネ(35)により解除レバ−(32)を上方に、ロック板(34)を後方がわに共に附勢している。
【0016】これにより、解除レバ−(32)に足を載せて押し下げロック板(34)の切欠部(34a)の足踏みペダル(3)との係合を解いてロックを解除すれば、図1と図2に示すように、上段の乗降ステップ(1)と下段の乗降ステップ(2)は作用姿勢になって地面と操縦部(A)との間に階段状になりながら足踏みペダル(3)は上動し、前リンク下(17)と後リンク下(18)に形設せるストッパ−部(26)がシャ−シフレ−ム(4)の外側面に接当して前記の階段状を保持するとともに、下段の乗降ステップ(2)はシャ−シフレ−ム(4)より低位に位置するようになる。
【0017】また、足踏みペダル(3)を踏み込むと、この足踏みペダル(3)の先端はロック板(34)と接動しながら前リンク上(15)と後リンク上(16)および前リンク下(17)と後リンク下(18)は軸(14)と(21)を支点にして回動させられ、図3に示すように上段の乗降ステップ(1)と下段の乗降ステップ(2)は機体側に収納し、その収納姿勢においては、上段の乗降ステップ(1)は操縦部(A)のフレ−ム(8)の下で機体内方がわに入り込み、下段の乗降ステップ(2)はシャ−シフレ−ム(4)の外側面にそうとともに、そのステップ面(2a)がシャ−シフレ−ム(4)の上面と略々同一高さになり、下段の乗降ステップ(2)はシャ−シフレ−ム(4)と並設状態になって図3の仮想線のように足を載せての乗降も可能になる。
【0018】そして、この場合に、図4と図5に示すように、下段の乗降ステップ(2)のステップ面(2a)から機体がわに向けて先端がわを折り上げた足載せ板(5)を乗降ステップ(2)の前後幅一杯に固設すると、その足載せ板(5)は前記収納姿勢のとき、シャ−シフレ−ム(4)上に位置するようになり、図4の仮想線のように足を載せて収納姿勢時の乗降が可能になるのである。
【0019】(6)は稈身外寄せ部材であって、下段の乗降ステップ(2)の前側部でシャ−シフレ−ム(4)の外側面から斜め後方に向けて斜設し後端部を乗降ステップ(2)よりも稍々外側に張出したものにして、中割刈取作業時に穀稈を外側方に寄せて乗降ステップ(2)に穀稈が引っ掛からないようにしている。
【0020】次に、図6〜図8はこの発明の第2実施例のものを示してあって、その図6は乗降ステップ装置の前方視図、図7は同装置の右側面図であり、(10)と(11)は操縦部(A)のフレ−ム(8)とシャ−シフレ−ム(4)の前後に距離をおいてそれぞれの上端と下端を溶着して一体に設けた断面コ形の縦フレ−ム前と縦フレ−ム後で、この縦フレ−ム前(10)と縦フレ−ム後(11)の上下中間部に支持板(12)(13)が溶着されている。
【0021】(1)が前端と後端に前支持金(36)と後支持金(37)を有する上段の乗降ステップであり、(2)は前支承金(38)と後支承金(39)を有する下段の乗降ステップで、上段の乗降ステップ(1)はその前支持金(36)と後支持金(37)を前記支持板(12)(13)に取付軸(40)(40)により上下に回動自在に軸支し、下段の乗降ステップ(2)は前支承金(38)と後支承金(39)を縦フレ−ム前(10)と縦フレ−ム後(11)の下部がわに取付軸(41)(41)によって回動自在に軸着し、後支持金(37)と後支承金(39)とを連動杆(42)により連動連結して前支承金(38)と後支承金(39)にはシャ−シフレ−ム(4)の外側面に接当して上段の乗降ステップ(1)と下段の乗降ステップ(2)が階段状の作用姿勢を保持するところのストッパ−部(43)を形設している。
【0022】また、(3)は前記フロントコラム(9)の乗降側に設けた足踏みペダルで、回動軸(44)から左右がわに足踏み部(3a)(3b)を延設し、その左側の足踏み部(3a)と前記の前支持金(36)から前方に延出する延出部(45)とを作動杆(46)により連動連結するとともに、前支持金(36)と縦フレ−ム前(10)の適所とを引張スプリング(47)により連繋している。
【0023】尚、その他の構成は第1実施例に記載したものと同じであるので同一の符号を付して説明を省略することにする。
【0024】これによって、足踏み部(3b)に足を載せて押し下げれば図6と図7に示すように、引張スプリング(47)はそのスプリング力とストッパ−部(43)のシャ−シフレ−ム(4)外側面への接当により上段の乗降ステップ(1)と下段の乗降ステップ(2)を階段状の作用姿勢に保持し、操縦部(A)へのオペレ−タの乗降を容易にする。
【0025】そして、この作用姿勢の各乗降ステップ(1)(2)を収納するときは、図8のように、足踏み部(3a)がわを押し下げれば、乗降ステップ(1)(2)は取付軸(40)(41)を支点にして上方に回動し、引張スプリング(47)は支点越えして取付軸(40)の反対がわに移動するようになり、その引張力によって収納姿勢を保持するのである。
【0026】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実施され、次に記載するような効果を奏する。
【0027】操縦部へのオペレ−タの乗降用ステップを設けたコンバインにおいて、本発明のものは、乗降用ステップを複数個の乗降ステップにして機体に取付け、地面と操縦部との間に階段状にする作用姿勢と機体側への収納姿勢とに姿勢変更可能にし、収納姿勢への変更を操縦部に設けた足踏みペダルの踏み込み作動に連動させる構成にすることによって、大型の乗用コンバインであっても階段状の乗降ステップによりオペレ−タの乗降が容易になり、且つ足踏みペダルの踏み込みによって姿勢が変更するからオペレ−タによる姿勢変更が便利に行え取扱性が向上する。
【0028】また、乗降用ステップを複数個の乗降ステップにして機体に取付け、地面と操縦部との間に階段状にする作用姿勢と機体側への収納姿勢とに姿勢変更可能にし、作用姿勢のとき下段の乗降ステップをシャ−シフレ−ムより低位に位置させたので、大型の乗用コンバインであっても階段状の乗降ステップによりオペレ−タの乗降が容易になり、しかも、大型のものになると、地面からシャ−シフレ−ムまでの高さが比較的高くなるが、下段の乗降ステップがシャ−シフレ−ムより低位になって乗降が一層容易になるのである。
【0029】乗降ステップを収納姿勢にしたとき、下段の乗降ステップをシャ−シフレ−ムの外側面にそわせ、そのステップ面をシャ−シフレ−ムの上面と略々同じ高さにすることにより、収納姿勢にしたときも下段の乗降ステップとシャ−シフレ−ムの上面にわたって足を載せ安全に乗降ができるのである。
【0030】下段の乗降ステップのステップ面から機体がわに向けて先端がわを折り上げた足載せ板を固設し、該足載せ板をシャ−シフレ−ム上に位置させるようにすることによって、足載せ板に足を載せて安定よく乗降ができるとともに、足に付着した土等がシャ−シフレ−ムに落下しないようになる。
【0031】更に、乗降ステップを収納姿勢にして中割刈取作業時、穀稈が下段の乗降ステップに引っ掛かるのを防止する稈身外寄せ部材を設けたことによって、穀稈が下段の乗降ステップに引っ掛って押し倒すことがなく作業性が向上する。
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)8月20日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−56075
【公開日】 平成11年(1999)3月2日
【出願番号】 特願平9−240485