| 【発明の名称】 |
移動農機の作業高さ制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中村 八郎
【氏名】水谷 智恵
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| 【要約】 |
【課題】対地高さを誤検出したり、対地高さ検出手段の検出機能を失うことなく、高い検出制度で、しかも良好な応答速度で高さ制御を行うようにした。
【解決手段】マイコン21は、走行機体11の重心点X上に設けられた超音波センサ19が検出する対地高さHs、傾斜センサ20が検出する走行機体11の前後方向の傾き角α2 およびリフト角ポテンショメータ18が検出する走行機体11に対する刈取部14の回動角α1 により演算した値を、接地センサ22が作動した時点の補正値によって補正して作業高さを演算して刈取部14の作業高さを制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体に対して昇降自在に備えられ、作物に対する各種処理を行う作業処理部と、該作業処理部の地面からの作業高さを制御する制御手段とを備え、前記作業処理部の地面からの作業高さを、前記制御手段によって任意の高さに保持するように制御してなる移動農機の作業高さ制御装置において、前記走行機体の重心点を含むその近傍に設けられ、対地高さを検出する対地高さ検出手段と、前記走行機体の前後方向の傾き角を検出する傾斜角検出手段と、前記走行機体に対する作業処理部の回動角を検出する回動角検出手段と、前記作業処理部の先端に取り付けられ、該作業処理部を下降操作させた際の、接地作動したことを検出する接地検出手段と、該接地検出手段によって検出された補正値を記憶するメモリとを備え、前記制御手段は、前記走行機体のほぼ重心点上の対地高さ、前記傾き角および前記回動角により演算した値を、前記対地検出手段が作動した時点の補正値によって補正して前記作業高さを演算してなる、ことを特徴とする移動農機の作業高さ制御装置。 【請求項2】 前記制御手段は、前記作業処理部を下降させて前記接地検出手段を作動させる度に、補正値を更新して記憶するメモリを有する、ことを特徴とする請求項1記載の移動農機の作業高さ制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、例えばコンバインなどの移動農機に係り、詳しくは作業処理部の対地高さをほぼ一定高さに保持して作業処理させるようにした移動農機の作業高さ制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の移動農機の作業高さ制御装置であるコンバインの刈高さ制御装置には、ポテンショメータ、制御ユニット、スイッチ、電磁チェック弁、油圧レバースイッチおよび刈高さ調節ボリュームなどを備えたものがあり、例えば刈取部を退避位置から刈取位置に下げるなどの刈高さの調節を行う場合、油圧レバーを下げ操作し、油圧レバースイッチを通電させることにより、制御ユニットのトランジスタをオンとし、電磁チェック弁を通電させ、刈取部の重量によって油圧シリンダ内の油をカウンタに戻して、刈取部を下降させるようにしたものである。 【0003】そして、刈取部が下降を開始すると、刈取部リフトアームに取り付けられた刈高さポテンショメータは連結ロッドを介してデバイダの対地面高さに相当するリフトの回転角を電圧に変換し、制御ユニットへ信号を送る。 【0004】これにより刈高さポテンショメータが検出した出力電圧と予め設定された設定電圧とを制御ユニットの比較器において比較する。この場合、予め設定した設定電圧が刈高さポテンショメータが検出した出力電圧より高い間は油圧レバーの下げ操作によって刈取部が下降する。 【0005】そして、比較器に出力が現れると、制御ユニットからの出力により電磁チェック弁が通電されなくなり、油圧シリンダからカウンタへの油の流れが遮断されて油圧レバースイッチを下げ操作しても刈取部の下降は停止する。 【0006】ところが、このような構成のコンバインの刈高さ制御装置は、連結ロッドを介してデバイダの対地高さに相当するリフトの回転角を刈高さポテンショメータによって電圧に変換して刈取部の対地高さを検出しているが、刈取部の対地高さの検出を直接的に行っていないので、刈高さの制御が正確にできないという問題があった。 【0007】そのため、刈取部の絶対的な対地高さを直接的に検出する装置として優れた構成の刈高さ制御装置として、デバイダの先端に設けられた超音波センサによって刈取部の対地高さを検出し、その検出情報とあらかじめ設定された設定情報とに基づいて刈取部の対地高さを制御するようにしたものがある。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来のコンバインの刈高さ制御装置は、デバイダの先端に設けられた超音波センサから地面に対して超音波を発し、その反射時間によって刈取部の対地高さを検知するようにしているので、超音波センサの近傍に存在する回転体から飛散する泥や水が超音波センサに付着すると、対地高さを誤検出したり、あるいは対地高さの検出が不能になるという問題があった。 【0009】さらに、この刈高さ制御装置は、走行機体のピッチングや制御によって超音波センサの検出結果が変位するが、地面の凹凸によっては検出結果が全く変化しないので、その判別のために、複雑な信号処理が必要となり、所定の処理時間を要し、制御の応答速度が遅くなり、制御精度が低下するという問題点があった。 【0010】また、刈取部の刈高さを制御するために、圃場の表面状態、例えば雑草の有無やその種類、および水の有無によって圃場からの高さを検出する高さ検出センサの検出値が異なってしまうために、制御誤差が生じるという問題点があった。 【0011】この発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、対地高さを誤検出したり、対地高さ検出手段の検出機能を失うことなく、高い検出精度で、しかも良好な応答速度で高さ制御を行うようにした移動農機の作業高さ制御装置を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】そこで、上記目的を達成するため、請求項1記載の発明に係る作業高さ制御装置は、走行機体(11)に対して昇降自在に備えられ、作物に対する各種処理を行う作業処理部(14)と、該作業処理部(14)の地面からの作業高さを制御する制御手段(21)とを備え、前記作業処理部(14)の地面からの作業高さを、前記制御手段(21)によって任意の高さに保持するように制御してなるものであって、前記走行機体(11)の重心点Xを含むその近傍に設けられ、対地高さHsを検出する対地高さ検出手段(19)と、前記走行機体(11)の前後方向の傾き角α2 を検出する傾斜角検出手段(20)と、前記走行機体(11)に対する作業処理部(14)の回動角α1 を検出する回動角検出手段(18)と、前記作業処理部(14)の先端に取り付けられ、該作業処理部(14)を下降操作させた際の、接地作動したことを検出する接地検出手段(22)と、該接地検出手段(22)によって検出された補正値を記憶するメモリ(21c)とを備え、前記制御手段(21)は、前記走行機体(11)のほぼ重心点X上の対地高さ、前記傾き角α2 および前記回動角α1 によって演算した値を、前記対地検出手段(22)が作動した時点の補正値によって補正して前記作業高さを演算してなることを特徴とする。 【0013】請求項2記載の発明によれば、前記制御手段(21)は、前記作業処理部(14)を下降させて前記接地検出手段(22)を作動させる度に、補正値を更新して記憶するメモリ(21c)を有する。 【0014】[作用]以上の構成に基づき、制御手段(21)は、走行機体(11)の重心点Xを含むその近傍に設けられた対地高さ検出手段(19)が検出する対地高さHs、傾斜角検出手段(20)が検出する走行機体(11)の前後方向の傾き角α2 および回動角検出手段(18)が検出する前記走行機体(11)に対する作業処理部(14)の回動角α1 により演算した値を、接地検出手段(22)が作動した時点の補正値によって補正して作業高さを演算し、作業処理部(14)の作業高さを制御するようにした。 【0015】また、好ましくは、前記制御手段(21)は、前記作業処理部(14)を下降させて前記接地検出手段(22)を作動させる度に、メモリ(21c)内の補正値を更新させる。 【0016】なお、上述の括弧内の符号は、図面を対照するためのものであって、この発明の構成を何ら限定するものではない。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。 【0018】図1は、この発明の刈高さ制御装置が適用されるコンバインを示す概略構成図、図2は、同上のコンバインの姿勢が前後方向に傾いた状態を示す概略構成図、図3は、横軸に刈取部の回動角を、縦軸に対地高さを設定し、刈高さ制御の関係式と近似式とを表示した特性図、図4は、同上の刈高さ制御装置を示す制御ブロック図、図5は同上の刈高さ制御装置を説明するブロックフローチャート、図6は、刈高さ制御を行うためのデータ処理のプログラムフローチャート、図7は、刈高さ制御を行うための自動セットのプログラムフローチャート、図8は、刈高さ制御を行うためのプログラムフローチャートである。 【0019】図1および図2において、移動農機としてのコンバイン10は、走行機体11の上部に運転席12を有するとともに、走行機体11を支持する左右一対のクローラ走行装置13を有する。 【0020】そして、走行機体11の前方には、穀稈を刈り取る昇降自在な作業処理部としての刈取部14が装着されるとともに、この刈取部14の下方先端には穀稈を分草するデバイダ15が取り付けられている。また、走行機体11には、機体フレーム16上に穀稈を脱穀する脱穀部17が設けられている。 【0021】刈取部14の回動中心には、図4に示すように刈取部14の回動角を検出する回動角検出手段としてのリフト角ポテンショメータ18が設けられている。 【0022】また、機体フレーム16には、コンバイン10の重心点Xまたはその近傍からの対地高さを検出する対地高さ検出手段としての超音波センサ19および走行機体11の前後方向の傾斜角度を検出する傾斜角検出手段としての傾斜センサ20が設けられている。なお、超音波センサ19が設けられたコンバイン10の重心点X周辺は特別な構造物がなく、対地高さの検出に好適である。 【0023】そして、ポテンショメータ18によって刈取部14の回動支点Yの水平延長線とデバイダ15の先端とのなす回動角α1 を検出し、超音波センサ19によって走行機体11の重心点X上の機体フレーム16の上端から圃場の表面までの距離Hsを検出し、傾斜センサ20によって走行機体11の重心点Xの延長線と刈取部14の回動支点Yの水平線との交点を中心とする前後方向の傾斜角α2 を検出するようにしている。 【0024】また、デバイダ15の近傍には、これが圃場に接地しているか否かを検出する接地検出手段としての接地センサ22が設けられている。すなわち、圃場は、雑草4の有無や雑草の種類によって超音波センサ19が検出する対地高さが異なるため、接地センサ22が接地を検出した時点の高さを補正値として制御手段としてのマイコン21に記憶させ、この補正値を加算して刈高さ制御を行う。 【0025】制御手段としてのマイコン(CPU)21には、刈高さメインスイッチ23、刈高さ補正ボリューム24、刈取部14のリフト角を検出するポテンショメータ18、刈高さセットスイッチ25、リフトロータリスイッチ26、傾斜センサ20、接地センサ22および超音波センサ19がインプットインターフェース21aを介してそれぞれ接続されている。また、個々の走行機体11には、特有の加工誤差があるために、演算結果が実用に合わないことがある。このため、刈高さ補正ボリューム24は、刈高さを補正(固有補正値Hvr)するために設けられたものである。 【0026】また、マイコン21のアウトプットインターフェース21bは、刈取部14の刈高さを昇降制御するソレノイドバルブ27a,27bを介して油圧回路に接続されている。 【0027】次に、刈取部14の刈高さ制御を行わせるための原理について説明する。 【0028】コンバイン10が図1に示すように前後に傾斜しておらず、かつ圃場の硬度によりクローラ走行装置13が表面から若干沈下している場合に、重心点Xにおける機体フレーム16の上端から圃場表面までの距離をHsとし、刈取部14の回動支点Yの水平延長線の高さから機体フレーム16の上端までの距離をHmとし、かつ回動支点Yとデバイダ15の先端の点Pまでの直線距離の長さをRとし、かつこの直線と水平延長線とのなす回動角をα1 とすると、次の関係式、式(1)が成り立つ。 【0029】 Hs+Hm=Rsinα1 (1) ここで、HmとRとは走行機体11固有の長さであるから、Hsとα1 とを検出し、上述の(1)式の等式が成り立つように制御することにより理想的な刈高さ制御を維持することができる。 【0030】また、コンバイン10が図2に示すように前後方向に傾斜している場合は、その傾斜角をα2 とし、重心点Xの上方と回動支点Yとの交点から回動支点Yまでの距離をLとすると、次の関係式、式(2)が成り立つ。 【0031】 Hs+Hm+Lsinα2 ≒Rsin(α1 −α2 ) (2) ここで、Lは走行機体11固有の長さであるから、Hsとα1 とα2 とを検出し、上述の(2)式が成り立つように制御することにより刈高さ制御を維持することができる。 【0032】しかしながら、上述した(1)式および(2)式の三角関数の演算をマイクロコンピュータによって行う場合、非常に複雑な演算処理を行う必要がある。また、この三角関数の演算処理は処理時間が長くなり応答性が悪い。 【0033】このため、図3に示す上述の(2)式の三角関数を直線近似した近似式((3)式)に基づいて刈高さ制御を行うことにする。 【0034】 Hs=aα1 −bα2 −c (3) (a,b,c:定数) 図3は、横軸に刈取部14の回動角α1 を、縦軸に対地高さを設定して上述の(2)式とその近似式とを同時に表示した特性グラフである。 【0035】図3において、中央が前後傾斜角が0°で、上側が−α2 で、下側が+α2 で使用領域では近似式と(2)式とほぼ一致しており、制御が可能であることが分かる。 【0036】また、個々の走行機体11には固有のばらつきがあり、このばらつきを刈高さ補正ボリューム24によって(2)式を補正すると、以下のようになる。 【0037】 Hs+Hm+Lsinα2 =Rsin(α1 −α2 )±Hvr (4) さらに、(4)式の近似式は、 Hs=aα1 −bα2 −c±Hvr (5) となる。 【0038】また、刈高さ制御は、圃場にデバイダ15が接地するか否かぐらいのすれすれの状態に高さ制御を行うが、超音波センサ19の検出値は、圃場の表面状態が例えば雑草の有無や雑草の種類および水の有無によって異なる。このため、制御誤差が生じると、デバイダ15が圃場に接触してしまうことがあるから、接地センサ22をデバイダ15の近傍に設け、この接地センサ22が作動したと同時に(5)式の左辺と右辺との差分の補正値hsをマイコン21に内蔵されているメモリ21cに記憶し、次の下降制御時に(5)式に更新値を加算した(6)式に示す状態で制御を行うようにする。 【0039】 Hs=aα1 −bα2 −c±Hvr±hs (6) また、(6)式の刈高さ制御では、圃場すれすれの状態の制御しかできないが、任意の高さを基準として制御を行わせたい場合には、手動操作によって刈取部14を制御領域内に移動(下降)させ、刈高さメインスイッチ(自動スイッチ)23をオンさせる。これにより刈高さ制御の自動操作のセットを行うと同時に、(5)式の差分dH((7)式参照)を任意補正値であるユーザ補正値Huとしてセット(記憶)し、以下の制御は(6)式の変わりに(8)式によって行うようにする。 【0040】 dH=Hs−(aα1 −bα2 −c±Hvr) (7) Hs=aα1 −bα2 −c±Hvr−Hu (8) 次に、上述した刈高さ制御の作用について図5ないし図8に示すフローチャートを参照して説明する。 【0041】メインのフローチャートをスタートさせ、初期設定後に(ST1)、図6に詳細を説明するデータ処理(ST2)のプログラムを処理し、次いで図7に詳細を説明する自動セット処理(ST3)のプログラムを処理する。そして、これらの処理をした後、図8に詳細を説明する刈高さ制御(ST4)のプログラムを処理し、次いで刈取部14を下降または上昇させる出力制御(ST5)を行う。 【0042】図6に示すデータ処理のフローチャートでは、超音波センサ19によって重心点Xにおける機体フレーム16の上端から圃場までの距離Hsを検出し、読み込むとともに、走行機体11固有の値Hm,R,Lなどからデータを換算する(ST6)。そして、ポテンショメータ18によって検出した回動角α1 を読み込み、この回動角α1 と定数aとの演算を行い(ST7)、距離Hsとa・α1 とから差分dHの演算(ST8)を行う。 【0043】さらに、定数bと傾斜角α2 とを読み込み、定数bと傾斜角α2 との演算(ST9)を行い、ステップST8において求めた差分dHとb・α2 とから新たな差分dHの演算(ST10)を行う。 【0044】次いで、個々の走行機体11固有のばらつきに対する誤差を補正するように刈高さ補正ボリューム24によって固有補正値Hvrを読み込み(ST11)、近似式である(7)式を演算する(ST12)。 【0045】次いで、圃場すれすれで刈高さ制御を行うか、圃場から所定の高さで刈高さ制御を行うか、すなわち、ユーザ補正するか否かをステップST13によって判断してユーザ補正をしない場合は、(6)式に基づいたdH演算(dH−hs)の演算(ST14)を行う。また、ユーザ補正をする場合は、ユーザ補正値Huとして記憶された(7)式の差分dHに基づいて(8)式に基づいたdH演算(dH−Hu)の演算(ST15)を行う。 【0046】また、図7に示す自動セットのフローチャートでは、刈取部14が制御領域内に刈取部14があるか否かを判断(ST16)して、制御領域内にない場合において、刈取部14を刈高さ制御を手動または自動のいずれにより行っているかの判断(ST17)を行う。そして、刈高さメインスイッチ23がオン状態にある場合には、前処理昇降レバーの押しボタンスイッチ(いずれも不図示)をオンさせながら(ST18)、リフトロータリスイッチ26を下げ操作(ST19)して自動セット(ST20)させるようにする。 【0047】また、刈取部14が制御領域内にある場合において、刈取部14を手動により下げ操作し、適当な高さ位置で刈高さメインスイッチ23をオンさせる(ST21)ことによりステップST22に移行して、刈高さメインスイッチ23が継続してオン状態であるのか否かの判断を行う。そして、刈高さメインスイッチ23が継続してオン状態でなく、投入された瞬間であれば、その高さ位置において刈高さ制御を行わせるために(7)式に基づいてユーザ補正値Huをセットするとともに、自動セット(ST23)を行う。 【0048】これにより再度ステップST21において、刈高さメインスイッチ23がオン状態にあるか否かの判断を行う。そして、ステップST22に移行して刈高さメインスイッチ23が継続してオン状態にあると判断されることにより、ステップST24に移行してリフトロータリスイッチ26が上げ操作側に切り替わっているか否かを判断して切り替わっていなければ、自動による刈高さ制御が継続されることになる。しかし、リフトロータリスイッチ26が上げ操作側に切り替わっていれば、自動の刈高さ制御をリセット(ST25)する。 【0049】さらに、図8に示す刈高さ制御では、まず刈高さ制御を自動によって行っているか否かを判断(ST26)して、自動によって刈高さ制御を行っている場合には、デバイダ15が前下がりであるか、前上がりであるかの判断(ST27)を行う。そして、デバイダ15が前上りである場合には、デバイダ15の高さ位置が制御領域内にあるか否かの判断(ST28)を行い、制御領域内にある場合には、接地センサ22が圃場に接地しているか否かの判断(ST29)を行い、制御領域内にない場合には、デバイダ15を制御領域内に位置させるように下降させる(ST33)。 【0050】ところで、雑草の有無や種類および水の有無などの圃場の表面状態によって超音波センサ19の検出値が異なるので、圃場すれすれの刈高さ制御を行う場合には、接地センサ22が作動状態となった時点で、圃場の表面状態に対する補正値を記憶(ST30)するとともに、デバイダ15の下降を停止(ST32)させる。 【0051】接地センサ22が作動状態でなければ、デバイダ15が設定した所定の制御高さ範囲(不感帯)にあるか否かの判断(ST31)を行い、その結果に基づいてデバイダ15をなお下降させるか、デバイダの下降を停止させるかする。すなわち、デバイダ15の高さが不感帯になく、高い位置にある場合には、ステップST33に移行し、デバイダ15の高さが不感帯内にある場合には、デバイダ15の下降を停止させる。 【0052】一方、デバイダ15が前下がりである場合には、差分dHがマイナスで現れるので、ステップST34に差分dHを絶対値化し(ST34)、デバイダ15の高さ位置が制御領域内にあるか否かの判断(ST35)を行う。そして、デバイダ15の高さ位置が制御領域内にない場合には、デバイダ15が前下がりであるので、上げ操作(ST36)を行う。これに対してデバイダ15の高さ位置が制御領域内にある場合には、接地センサ22が圃場に接地しているか否かの判断(ST37)を行い、接地していれば、ステップST36に移行してデバイダ15の上げ操作を行う。また、接地していなければ、デバイダ15が不感帯より差分dHが大きいか否かの判断(ST38)を行う。そして、差分dHが不感帯より小さければ、デバイダ15が適正位置に制御されているので、上昇を停止させ(ST39)、大きければ、アラームを発する(ST40)。 【0053】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように請求項1記載の発明によれば、制御手段は、走行機体の重心点を含むその近傍に設けられた対地高さ検出手段が検出する対地高さ、傾斜角検出手段が検出する走行機体の前後方向の傾き角および回動角検出手段が検出する前記走行機体に対する作業処理部の回動角により演算した値を、接地検出手段が作動した時点の補正値によって補正して作業高さを演算し、作業処理部の作業高さを制御するようにしたので、対地高さを誤検出したり、対地高さ検出手段の検出機能を失うことなく、高い検出精度で、しかも良好な応答速度で高さ制御を行うことができる。 【0054】また、制御手段は、前記作業処理部を下降させて前記接地検出手段を作動させる度に、メモリ内の補正値を更新させるようにしたので、圃場のすべての面、位置において応答性の優れた作業高さ制御を行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月1日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】近島 一夫
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| 【公開番号】 |
特開平11−46539 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月23日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−208211 |
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