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【発明の名称】 コンバインの刈取装置
【発明者】 【氏名】飯泉 清

【氏名】高橋 伯郎

【氏名】松井 正美

【要約】 【課題】株元側搬送装置と穂先側搬送装置とによる刈取穀稈の搬送を円滑なものとし、刈取作業の能率を向上させる。

【解決手段】穀稈を分草する複数の分草体6と、分草体6によって分草した穀稈を引起す複数の引起装置7と、引起装置7によって引起した穀稈を刈り取る刈刃9と、刈刃9によって刈り取った穀稈の株元側を挾持搬送する株元側搬送装置10及び穂先側を搬送する穂先側搬送装置11aとを設けて刈取装置を構成する。そして、穂先側搬送装置11aを、複数の引起装置7を連動して駆動する上部横伝動軸61から下向きに設けた縦伝動軸66,81,89,106を介して駆動すると共に、縦伝動軸81,106を引起装置7の背面上部側に支持する。以上より成るコンバインの刈取装置の構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 穀稈を分草する複数の分草体6と、該分草体6によって分草した穀稈を引起す複数の引起装置7と、該引起装置7によって引起した穀稈を刈り取る刈刃9と、該刈刃9によって刈り取った穀稈の株元側を挾持搬送する株元側搬送装置10及び穂先側を搬送する穂先側搬送装置11aとを設けた刈取装置において、前記穂先側搬送装置11aを、前記複数の引起装置7を連動して駆動する上部横伝動軸61から下向きに設けた縦伝動軸66,81,89,106を介して駆動すると共に、該縦伝動軸81,106を前記引起装置7の背面上部側に支持したことを特徴とするコンバインの刈取装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインの刈取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンバインの刈取装置には、穀稈を分草する複数の分草体と、該分草体によって分草した穀稈を引起す複数の引起装置と、該引起装置によって引起した穀稈を刈り取る刈刃と、該刈刃によって刈り取った穀稈の株元側を挾持搬送する株元側搬送装置及び穂先側を搬送する穂先側搬送装置とが設けられている。
【0003】また、実開昭63−86727号公報には、複数の引起装置を、上部に配置する横伝動軸によって、連動して駆動する技術が開示されている。しかして、前記穂先側搬送装置は、該穂先側搬送装置の下方から上向きに設けた伝動軸の上端部によって駆動する構成であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術においては、例えば、第5図を用いて説明すると、5列の穀稈を刈取る構成の場合、刈取られた穀稈は、矢印のように搬送されて、後側の引継搬送装置への引継部に合流する。このとき、穂先側搬送装置が、該穂先側搬送装置の下方から上向きに設けた伝動軸の上端部によって駆動される構成であるため、この伝動軸に搬送穀稈の株元側が干渉して、この伝動軸の周辺に藁屑が堆積しやすく、穀稈搬送の妨げとなって、刈取作業の能率が低下するという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の如き課題を解決するために、以下のような技術的手段を講じる。即ち、穀稈を分草する複数の分草体6と、該分草体6によって分草した穀稈を引起す複数の引起装置7と、該引起装置7によって引起した穀稈を刈り取る刈刃9と、該刈刃9によって刈り取った穀稈の株元側を挾持搬送する株元側搬送装置10及び穂先側を搬送する穂先側搬送装置11aとを設けた刈取装置において、前記穂先側搬送装置11aを、前記複数の引起装置7を連動して駆動する上部横伝動軸61から下向きに設けた縦伝動軸66,81,89,106を介して駆動すると共に、該縦伝動軸81,106を前記引起装置7の背面上部側に支持したことを特徴とするコンバインの刈取装置としたものである。
【0006】これにより、コンバイン作業においては、圃場に植立する穀稈を複数の分草体6によって分草し、この分草された穀稈を複数の引起装置7によって引起し、この引起された穀稈を刈刃9によって刈り取る。そして、この刈り取られた穀稈を、株元側搬送装置10と穂先側搬送装置11aとによって搬送した後、脱穀装置へ供給して脱穀処理する。
【0007】このようなコンバイン作業において、穂先側搬送装置11aが、複数の引起装置7を連動して駆動する上部横伝動軸61から下向きに設けた縦伝動軸66,81,89,106を介して駆動される構成のため、穂先側搬送装置11aの下側に開放的な空間が形成される。これによって、株元側搬送装置10と穂先側搬送装置11aとによって搬送中の穀稈が、伝動軸等の刈取装置の構造物に干渉しにくくなり、藁屑の堆積が少なくなって、穀稈の搬送が円滑に行なわれる。
【0008】また、穂先側搬送装置11aを駆動する縦伝動軸81,106が引起装置7の背面上部側に支持されるため、引起装置7を強度メンバ−とした合理的な支持構成によって、穂先側搬送装置11aの支持状態が安定し、穀稈の搬送が円滑に行なわれる。
【0009】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、穀稈を分草する複数の分草体6と、該分草体6によって分草した穀稈を引起す複数の引起装置7と、該引起装置7によって引起した穀稈を刈り取る刈刃9と、該刈刃9によって刈り取った穀稈の株元側を挾持搬送する株元側搬送装置10及び穂先側を搬送する穂先側搬送装置11aとを設けた刈取装置において、前記穂先側搬送装置11aを、前記複数の引起装置7を連動して駆動する上部横伝動軸61から下向きに設けた縦伝動軸66,81,89,106を介して駆動すると共に、該縦伝動軸81,106を前記引起装置7の背面上部側に支持したことを特徴とするコンバインの刈取装置としたので、株元側搬送装置10と穂先側搬送装置11aとによる刈取穀稈の搬送を円滑なものとし、刈取作業の能率を向上させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図により説明すると、1は機体、2は該機体1の下方位置に設けた走行装置、3は前記機体1の上方位置に設けた脱穀装置、4は該脱穀装置3の前側一側位置に設けた操縦部、5は前記脱穀装置3および前記操縦部4の前方位置に設けた刈取部である。
【0011】前記刈取部5は、その最前方位置に設けた複数の分草体6と、各分草体6の後方に設けた該分草体6により分草した穀稈を引起す引起装置7と該各引起装置7の後方に設けた複数の掻込装置8と、該掻込装置8により掻込んだ穀稈を切断する刈刃9と、該刈刃9の上方に設けた穀稈の株元を搬送する株元側搬送装置10と、該株元側搬送装置10の上方に設けた穂先側搬送装置11等とから構成されている。
【0012】前記各株元側搬送装置10と前記各穂先側搬送装置11とにより搬送される搬送通路の後側には後側株元搬送装置12を設け、該後側株元搬送装置12は前記各株元側搬送装置10と前記各穂先側搬送装置11とにより搬送された穀稈を搬送通路終端の引継部Aに集合させ、該引継部Aに設けた株元引継搬送装置13と穂機引継搬送装置14とに引継ぎ、該株元引継搬送装置13および穂先引継搬送装置14は、前記脱穀装置3の脱穀室15に穀稈を供給する穀稈供給装置16に穀稈を引継ぐ。
【0013】17は、機体側より前方に伸びる支持伝動パイプであり、該支持伝動パイプ17の下部には前記刈取部5のフレームの一部を兼用する下部横伝動パイプ18を取付ける。前記支持伝動パイプ17の上部は、左右方向の横筒19に上下回動自在に取付ける。横筒19の前記操縦部4の反対側には、ギヤケース20が設けられ、該ギヤケース20には刈取部入力プーリ22を固定した回転軸23が軸装される。
【0014】第3図に示したように、前記ギヤケース20内の回転軸23には歯車24を固定し、該歯車24には前記横筒19内に軸装した刈取部入力軸25の一端に固定した歯車26を噛合わせる。前記刈取部入力軸25の他端には傘歯車27を固定し、該傘歯車27には前記支持伝動パイプ17内の縦伝動軸28の上端に固定した傘歯車29を噛合わせる。
【0015】前記縦伝動軸28の下端部は前記下部横伝動パイプ18内に臨ませて傘歯車30を固定し、該傘歯車30には前記下部横伝動パイプ18内に軸装した下部伝動横軸31に固定した傘歯車32を噛合わせる。前記下部横伝動パイプ18および下部伝動横軸31は途中部分で左右に分割形成され、メンテナンスが容易にできるようにしている。
【0016】しかして、前記下部横伝動パイプ18の左側端部には、上方に起立する側部縦伝動パイプ33の下端部を固定する。側部縦伝動パイプ33内には側部縦伝動軸34を軸装し、該側部縦伝動軸34の下端部には傘歯車35を固定し、傘歯車35には前記下部伝動横軸31の側部に固定した傘歯車36を噛合わせる。なお、実施例では側部縦伝動パイプ33も上下に分割形成されている。
【0017】前記側部縦伝動パイプ33の上下中間部には側部横伝動パイプ37の基部を取付け、側部横伝動パイプ37内には側部横伝動軸38を軸装する。側部横伝動軸38の一端は前記側部縦伝動パイプ33内に臨ませて傘歯車39を固定し、傘歯車39には前記側部縦伝動軸34に固定した傘歯車40を噛合わせる。前記側部横伝動パイプ37には側部下向き取付パイプ41の上部を取付け、該側部下向き取付パイプ41の下部には前記左側株元側搬送装置10のケースを固定する。該左側株元側搬送装置10は左の外側株の進行路の外側に位置する。
【0018】前記側部下向き取付パイプ41内には前記株元側搬送装置10の入力軸42を軸装し、入力軸42の上部には傘歯車43を固定し、傘歯車43には前記側部横伝動軸38の中間部に固定した傘歯車44を噛合わせる。前記入力軸42の下部は前記左側株元側搬送装置10のケース内に臨ませて駆動歯車45を固定する。側部横伝動パイプ37の先端には側部上向き取付パイプ46の下部を固定し、側部上向き取付パイプ46の上部には前記穂先側搬送装置11のうち左側穂先側搬送装置11のケースを取付ける。前記側部上向き取付パイプ46内には穂先側搬送装置11の入力軸47を軸装し、入力軸47の下端部には傘歯車48を固定し、傘歯車48には前記側部横伝動軸38に固定した傘歯車49を噛合わせ、入力軸47の上端には前記左側穂先側搬送装置11を駆動させる駆動歯車50を固定する。
【0019】しかして、前記側部縦伝動パイプ33の上部には、側面視三角形状のボックス51を固定し、ボックス51には斜め前下方に突き出す下向き伝動パイプ52を取付け、下向き伝動パイプ52の下部に前記引起装置7のうち左側引起装置7のケースを取付ける。前記側部縦伝動軸34の上部は前記ボックス51内に臨ませて傘歯車53を固定し、傘歯車53には下向き伝動パイプ52内の伝動軸54の上部に固定した傘歯車55を噛合わせる。伝動軸54の下部には傘歯車56を固定し、該傘歯車56に前記左側引起装置7の入力軸57に固定した傘歯車58を噛合わせる。前記入力軸57には前記左側引起装置7を駆動させる駆動歯車59を固定する。
【0020】前記ボックス51には左右方向の上部横伝動パイプ60の左端を固定する。上部横伝動パイプ60内には左右方向の上部横伝動軸61を軸装し、上部横伝動軸61の左端部には傘歯車62を固定する。前記側部縦伝動軸34の上端部は前記傘歯車53よりも上方に突出させて傘歯車63を固定し、該傘歯車63を前記傘歯車62に噛合わせる。
【0021】前記上部横伝動パイプ60の中央より左側に寄った位置には、逆さT型伝動パイプ64の上部を固定する。逆さT型伝動パイプ64の縦筒部65内には縦伝動軸66を軸装し、縦伝動軸66の上部には傘歯車67を固定し、該傘歯車67には前記上部横伝動軸61に固定した傘歯車68を噛合わせる。縦伝動軸66の下部には傘歯車69を固定し、該傘歯車69には前記逆さT型伝動パイプ64の二又筒部70内の横伝動軸71に固定した傘歯車72を噛合わせる。
【0022】二又筒部70の左右両側にはそれぞれ前記中央引起装置7、7のケースを取付ける。前記横伝動軸71の左右両端にはそれぞれ傘歯車73、73を固定し、傘歯車73、73には入力軸74、74の上部にそれぞれ固定した傘歯車75、75を噛合わせる。入力軸74、74の下部には前記中央引起装置7、7の駆動歯車76、76を固定する。
【0023】前記二又筒部70には下方に伸びる下向き取付パイプ80の上部を固定し、該下向き取付パイプ80内には縦伝動軸81を軸装し、縦伝動軸81の上端部には傘歯車82を固定する。傘歯車82には前記横伝動軸71に固定した傘歯車83を噛合わせる。前記下向き取付パイプ80の下部には、前記穂先搬送装置11のうち、左の外側株の進行路より内側に位置する中間穂先側搬送装置11aのケースを取付け、該ケース内に臨む部分の縦伝動軸81には駆動歯車84を固定する。
【0024】前記中間穂先側搬送装置11aのケースの下面には更に下方に伸びる下向き取付パイプ85の上部を固定し、下向き取付パイプ85には前記株元側搬送装置10のうち左の外側株の進行路により内側に位置する中間株元側搬送装置10aのケースを固定し、該ケース内に上方より前記縦伝動軸81の下部を挿入させて前記中間株元側搬送装置10aの駆動歯車86を固定する。
【0025】しかして、前記上部横伝動パイプ60の中央より右側に寄った位置には、クランク型伝動パイプ87の上部を固定し、クランク型伝動パイプ87の縦筒部88内には縦伝動軸89を軸装し、縦伝動軸89の上端部は前記上部横伝動パイプ60内に臨ませて傘歯車90を固定する。傘歯車90には前記上部横伝動軸61の中間部に固定した傘歯車91を噛合わせる。
【0026】クランク型伝動パイプ87の横筒部92内には横伝動軸93を軸装し、該横伝動軸93の一端には傘歯車99を固定し、傘歯車99には前記縦伝動軸89の下端部に固定した傘歯車100を噛合わせる。横筒部92の端部には前記引起装置7のうち中央引起装置7の入力軸101の上端部を臨ませ、入力軸101の上端部には傘歯車102を固定し、傘歯車102には前記横伝動軸93の他端に固定した傘歯車103を噛合わせ、入力軸101の下端部には前記引起装置7の駆動歯車104を固定する。
【0027】前記横筒部92には、下向き伝動パイプ105の上部を固定し、下向き伝動パイプ105の下部には前記穂先側搬送装置11のうち右の外側株の進行路より内側に位置する中間穂先側搬送装置11aのケースを固定する。前記下向き伝動パイプ105内には縦伝動軸106を軸装し、縦伝動軸106の上端部には傘歯車107を固定し、該傘歯車107には前記横伝動軸93の中間部に固定した傘歯車108を噛合わせ、縦伝動軸106の下部は前記中間穂先側搬送装置11aのケース内に臨ませて駆動歯車109を固定する。
【0028】前記上部横伝動パイプ60の右端部には下向き伝動パイプ110の上部を固定し、伝動パイプ110内には縦伝動軸111を軸装し、縦伝動軸111の上部には傘歯車112を固定し、該傘歯車112には前記上部横伝動軸61に固定した傘歯車113を噛合わせる。伝動軸111の下部には傘歯車114を固定し、該傘歯車114に前記引起装置7の入力軸115に固定した傘歯車116を噛合わせる。前記入力軸115には前記引起装置7のうち右側引起装置7を駆動させる駆動歯車117を固定する。
【0029】また、前記下部横伝動パイプ18には上向き取付パイプ118の上部を取付け、該上向き取付パイプ118の上部には前記株元側搬送装置10のうち右側株元側搬送装置10のケースを固定する。右側株元側搬送装置10は右の外側株の進行路により外側に位置する。前記上向き取付パイプ118内には前記右側株元側搬送装置10の入力軸119を軸装し、入力軸119の上部は前記右側株元側搬送装置10のケース内に臨ませ、駆動歯車120を固定する。
【0030】なお、入力軸119の上端には、前記後側株元搬送装置12を駆動させる駆動歯車を固定している。図中、121はエンジン、122はギヤケース、123はクラッチ、124は支持台、125はミッションケースである。第6図〜第10図は、前記刈刃9の取付構造を示したものであり、前記下部横伝動パイプ18には、該下部横伝動パイプ18と平行の刈取部フレーム126を固定し、該刈取部フレーム126の左右両端には固定側ステー127を固定する。
【0031】前記刈取部フレーム126には分草体6を先端に固定した分草杆128の基部を固定し、複数の分草杆128のうち中央の分草杆128の下面にはステー129を固定する。また、刈取部フレーム126の中央には支持バー130を固定する。前記刈刃9の刈刃台131の中央には、ステー132と、前記支持バー130に係合するフック133とを設ける。刈刃9は、係合フック133を前記支持バー130に係合させ、ステー132を前記分草杆128の下面のステー129に固定し、刈刃台131の左右両端を該刈取部フレーム126の左右両端の固定側ステー127にステー134を介して固定し、取付作業を終了する。そのため、一人でも行なえる。
【0032】また、前記支持バー130は刈取部フレーム126を塗装する際のフックとして使用できる。に作用を述べる。体を前進させると、各分草体6により分草し、分草された穀稈は、引起装置7により引起され、掻込装置8により後方に掻込まれ、株元側搬送装置10により株元が挾持され、穂先側搬送装置11により穂先側が搬送されて搬送通路を通り、後側株元側搬送装置12により一箇所の引継部に搬送されて株元引継搬送装置13及び穂先引継搬送装置14に引継がれ、該株元引継搬送装置13及び穂先引継搬送装置14により脱穀室15の側部の穀稈供給装置16に引継がれ、該穀稈供給装置16により脱穀室15に供給されて脱穀される。
【0033】しかして、刈取部5の動力伝達構成は、下部横伝動パイプ18の側部に側部縦伝動パイプ33を設け、該側部縦伝動パイプ33の上下中間部分に側部横伝動パイプ37を設け、該側部横伝動パイプ37より下方に伸びる側部下向き取付パイプ41の下部に左側の株元側搬送装置10のケ−スを取付け、また、下部横伝動パイプ18の右側には上向き取付パイプ118の上部を取付け、該上向き取付パイプ118の上部には前記右側株元側搬送装置10のケ−スを固定している。
【0034】この場合、左右の外側株の進行路より外側に位置する株元搬送装置10および穂先側搬送装置11は、株の引掛りの問題は起きないが、左右の外側株の進行路より内側に位置する株元搬送装置10aおよび穂先側搬送装置11aは、その伝動パイプには搬送中の株の引掛りという問題が起きる可能性があるしかし、前記の構成は、株元側搬送装置10および穂先側搬送装置11のうち、左右の外側株の進行路より内側に位置する株元側搬送装置10aおよび穂先側搬送装置11aは、それぞれ、前記側部縦伝動パイプ33の上部に設けた左右方向の上部横伝動パイプ60から垂下する逆さT型伝動パイプ64の下向き取付パイプ80と、該下向き取付パイプ80の更に下方に伸びる下向き取付パイプ85と、クランク型伝動パイプ87の下向き伝動パイプ105のそれぞれの下部に取付けた構成であるから、株元側搬送装置10aおよび穂先側搬送装置11aは従来のようにケ−ス下方に何らの突出物がなく、また、下部横伝動パイプ18から上方に突き出るものがないので、泥土藁屑等の付着がないばかりでなく、円滑に穀稈を搬送する。
【0035】また、前記下部横伝動パイプ18には、株元側搬送装置10aの伝動パイプを設けていないから、下部横伝動パイプ18の左右幅を短かくして、その端部に前記刈刃9の伝動機構を設けても、該刈刃9の伝動機構は前記刈刃9の左右幅内に収めることができ、未刈穀稈に影響を与えず、良好に作動させる。また、従来は、側部縦伝動パイプ33の上部を直接上部横伝動パイプ60の端部に直接固定する構造のため、強度が不足していたが、本実施の形態では、側部縦伝動パイプ33の上部にボックス51を設け、該ボックス51の下部後側に側部縦伝動パイプ33を固定し、ボックス51の下部前側に下向き伝動パイプ52の上部を固定し、ボックス51の上部に上部横伝動パイプ60を固定しているから、ボックス51の面積が大きくなって、取付部分のボックス51がフレ−ムの一部となって全体の強度および取付部分の強度を向上させる。
【0036】しかして、前記引起装置7のうち非作用側を対峙させた二個の引起装置7は、一本の縦筒部65により上部横伝動パイプ60に取付ける逆さT型伝動パイプ64の二又筒部70の左右両側に取付けられているから、前記引起装置7の左右側の搬送通路を搬送される穀稈の穂先は前記縦筒部65に接触することなく後方に円滑に搬送される。また、二個の引起装置7を逆さT型伝動パイプ64により直接取付けるので、取付け強度の向上および位置合せが容易にできる。即ち、左右の引起装置7のラグが交互にケ−ス内に入るが、取付け位置が正確であるため、両者のラグが接触して破損するのを防止する。
【0037】また、右の外側株の進行路より内側に位置する引起装置7は、クランク型伝動パイプ87に取付けられているから、右側の穀稈は横倒しにされて株元引継搬送装置13および穂先引継搬送装置14に引継がれる傾向があっても、搬送通路からクランク型伝動パイプ87の縦筒部88は離間しているため、搬送抵抗とならない。
【0038】なお、本実施の形態のクランク型伝動パイプ87の横筒部92は前記逆さT型伝動パイプ64の二又筒部70の右側部分を共用しているので、コストを低下させている。しかして、刈取作業が終了したあと、刈取部5は機体側より外してメンテナンス等を行なうが取部入力プ−リ22は、操縦部4と反対側に設けた横筒19の側部に設けたギヤケ−ス20に取付けてあるから、伝動機構の取外しが容易にできる。
【0039】記したように、従来公知のものは、たとえば、第5図のように、5列の株を刈取る5条型に形成すると、5列の株は矢印のように進んで、一箇所の引継部で集合するとき、左右の外側株の進行路より外側に位置する株元搬送装置および穂先側搬送装置は、株の引掛りの問題は起きないが、左右の外側株の進行路より内側に位置する伝動軸に株の引掛りという問題が起きる。
【0040】しかるに、上記の構成としたものであるから、搬送通路内側に位置する株元搬送装置10aおよび穂先側搬送装置11aは、上方から垂下する伝動軸81,106であるため、下方が広い空間となって、藁屑がからみついても落下し、搬送通路を円滑に穀稈が搬送されるという効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成2年(1990)10月26日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−28012
【公開日】 平成11年(1999)2月2日
【出願番号】 特願平10−127593