| 【発明の名称】 |
コンバインの操縦部構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】中田 昌義
【氏名】南 照男
【氏名】安田 和男
|
| 【要約】 |
【課題】運転者がレバー操作時に違和感を持つのを抑制できるようにするとともに、運転座席の斜め前下方側に位置する縦搬送装置の扱深さ調節用のセンサや穀稈引起こし装置等の状況を、運転者が着座姿勢のままで容易に観察できるようにする。
【解決手段】各種操作レバー16,17,21,22,23を揺動操作自在に各別に挿通させる複数のレバーガイド部を備えた操作パネル15を、運転座席14の刈取前処理部側の横外側からその横外側の前方側にわたって設け、操作パネル15は、運転座席14の横外側に位置する第1操作パネル部分15Aがほぼ水平姿勢になり、第1操作パネル部分15Aより前側の第2操作パネル部分15Bが前下がり傾斜姿勢になる状態に形成してある。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 各種操作レバーを揺動操作自在に各別に挿通させる複数のレバーガイド部を備えた操作パネルを、運転座席の刈取前処理部側の横外側からその横外側の前方側にわたって設けてあるコンバインの操縦部構造であって、前記操作パネルは、前記運転座席の横外側に位置する第1操作パネル部分がほぼ水平姿勢になり、前記第1操作パネル部分より前側の第2操作パネル部分が前下がり傾斜姿勢になる状態に形成してあるコンバインの操縦部構造。 【請求項2】 前記第2操作パネル部分のレバーガイド部に走行用の主変速操作レバーを挿通させ、前記第1操作パネル部分のレバーガイド部に脱穀クラッチ操作レバーと刈取クラッチ操作レバーとを挿通させてある請求項1記載のコンバインの操縦部構造。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、各種操作レバーを揺動操作自在に各別に挿通させる複数のレバーガイド部を備えた操作パネルを、運転座席の刈取前処理部側の横外側からその横外側の前方側にわたって設けてあるコンバインの操縦部構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、上記のコンバインの操縦部構造において前記操作パネルは、その全体をほぼ水平姿勢になる状態に形成してあった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】コンバインの操縦部構造においては、一般に、運転座席の横外側に位置する第1操作パネル部分と、第1操作パネル部分より前側の第2操作パネル部分とにそれぞれレバーガイド部を形成してあり、運転者の斜め前方に位置する後者のレバーガイド部に挿通させた操作レバーは、図5に示すように、直立した位置(実線で示す操作レバー21の位置)と前側に倒れた位置(二点鎖線で示す操作レバー21の位置)とにわたって揺動させるようにしてある。操作レバーの揺動範囲をこのように設定したのは、例えば、前記直立した位置を中間点にして前側に倒れた位置と後側に倒れた位置とにわたって操作レバーを揺動させるよりも、レバー操作しやすいことが人間工学的に知られているからである。 【0004】従来の技術によれば前記操作パネルは、前記第2操作パネル部分も第1操作パネル部分と同様にほぼ水平姿勢になる状態に形成してあったために、前記操作レバーの第2操作パネル部分からのレバー突出長さが、操作レバーが後ろ側の揺動ストローク端(操作レバーが直立した状態に対応する)に位置した状態と、前側の揺動ストローク端(操作レバーが最も前側に倒れた状態に対応する)に位置した状態とで異なって、運転者がレバー操作時に違和感を持ちやすかった。 【0005】また運転者は、運転座席の斜め前方下側に位置する縦搬送装置の扱き深さ調節用のセンサや穀稈引起こし装置の状況を観察することがあるが、上記従来の技術では、操作パネルは、その全体をほぼ水平姿勢になる状態に形成してあったために、運転座席に座った普通の運転姿勢のままでは操作パネルの前端側が邪魔になってその状況を観察しにくく、着座したまま上半身を斜め前方側に大きく傾けたり立ち上がったりして観察しなけばならなかった。 【0006】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、その目的は、運転者がレバー操作時に違和感を持つのを抑制できるようにするとともに、運転座席の斜め前下方側に位置する縦搬送装置の扱深さ調節用のセンサや穀稈引起こし装置等の状況を、運転者が着座姿勢のままで容易に観察できるようにする点にある。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構成・作用・効果はつぎのとおりである。 【0008】〔構成〕冒頭に記載したコンバインの操縦部構造において、前記操作パネルは、前記運転座席の横外側に位置する第1操作パネル部分がほぼ水平姿勢になり、前記第1操作パネル部分より前側の第2操作パネル部分が前下がり傾斜姿勢になる状態に形成してある。 【0009】〔作用〕 〔イ〕操作パネルは、運転座席の横外側に位置する第1操作パネル部分より前側の第2操作パネル部分が前下がり傾斜姿勢になる状態に形成してあるから、運転者の斜め前方に位置する第2操作パネル部分のレバーガイド部に挿通させた操作レバーを、直立した位置(図5において実線で示す操作レバー21の位置)と前側に倒れた位置(同図において二点鎖線で示す操作レバー21の位置)とにわたって揺動させるようにしてあっても(なお、操作レバーの揺動範囲をこのように設定したのは、前述のようにレバー操作しやすいとされているからである)、操作レバーの第2操作パネル部分からのレバー突出長さは、操作レバーが後ろ側の揺動ストローク端(操作レバーが直立した位置に対応する)に位置した状態と、前側の揺動ストローク端(操作レバーが最も前側に倒れた位置に対応する)に位置した状態とで、図5に示すようにほぼ同じになる。 【0010】〔ロ〕前記第2操作パネル部分を前下がり傾斜姿勢に設定したことで、着座姿勢の運転者の斜め下方側、つまり、縦搬送装置の扱深さ調節用のセンサや穀稈引起こし装置側に向かう視界が下方に広がる。 【0011】〔効果〕従って、前記作用〔イ〕により、運転者がレバー操作時に違和感を持つのを抑制できるようになるとともに、前記作用〔ロ〕により、運転座席の斜め前下方側に位置する縦搬送装置の扱深さ調節用のセンサや穀稈引起こし装置等の状況を、運転者が着座姿勢のままで容易に観察できるようになった。 【0012】請求項2による発明の構成・作用・効果はつぎのとおりである。 【0013】〔構成〕請求項1にかかる発明において、前記第2操作パネル部分のレバーガイド部に走行用の主変速操作レバーを挿通させ、前記第1操作パネル部分のレバーガイド部に脱穀クラッチ操作レバーと刈取クラッチ操作レバーとを挿通させてある。 【0014】〔作用〕上記請求項1の構成による作用と同様の作用を奏することができるのに加え、次の作用を奏することができる。主変速操作レバーは、3以上の操作位置(例えば高速・中速・低速位置)にわたって切り換え操作するのが普通であり、手元側での隣接する操作位置間の間隔が広い方が操作しやすいことから、操作レバーの長さを長く設定して、前記隣接する操作位置間の間隔を広くしている。このような長い操作レバーを運転座席の横外方側の前記第1操作パネル部分側に設けると、レバー操作しにくくなるという不都合があるが、請求項2の構成では、運転座席側の斜め前方の第2操作パネル部分側に配置してあるから、上記のような不都合がなく、レバー操作しやすくなる。 【0015】そして、主変速操作レバーの第2操作パネル部分からのレバー突出長さが、主変速操作レバーが後ろ側の揺動ストローク端(操作レバーが直立した位置に対応する)に位置した状態と、前側の揺動ストローク端(操作レバーが最も前側に倒れた位置に対応する)に位置した状態とで、図5に示すようにほぼ同じになる。 【0016】また、脱穀クラッチ操作レバーと刈取クラッチ操作レバーは、2つの操作位置(クラッチ入り位置と切り位置)にわたって切り換え操作しており、操作レバーを短くしても手元側での隣接する操作位置間の間隔を広くとれるから、このような短かくした操作レバーを運転座席の横外方側の前記第1操作パネル部分に設けても、レバー操作しやすくなっている。 【0017】そして一般に、運転座席の横外側に位置する第1操作パネル部分のレバーガイド部に挿通させた操作レバーは、直立した位置を中間点にして前側に倒れた位置と後側に倒れた位置とにわたって揺動させるようにしてあり、請求項2の構成では、ほぼ水平姿勢の第1操作パネル部分のレバーガイド部に、脱穀クラッチ操作レバーと刈取クラッチ操作レバーとを挿通させてあるから、これらの操作レバーの第1操作パネル部分からのレバー突出長さが、操作レバーが後ろ側の揺動ストローク端(操作レバーが最も後側に倒れた位置に対応する)に位置した状態と、前側の揺動ストローク端(操作レバーが最も前側に倒れた位置に対応する)に位置した状態とでほぼ同じになる。 【0018】〔効果〕従って、主変速操作レバー・脱穀クラッチ操作レバー・刈取クラッチ操作レバーの操作時に運転者がレバー違和感を持つのを抑制できるようになるとともに、上記作用〔ロ〕と同様の作用を奏することができて、運転座席の斜め前下方側に位置する縦搬送装置の扱深さ調節用のセンサや穀稈引起こし装置等の状況を、運転者が着座姿勢のままで容易に観察できるようになった。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2に本発明に係るコンバインの前部を示している。このコンバインは機体前部に刈取前処理部1を備えるとともに、その右横側に操縦部2を配備し、後部に脱穀装置3を搭載して構成してある。前記刈取前処理部1は、倒伏穀稈を引起す引起し装置4と、株元を切断する刈取装置5と、刈取った縦姿勢の穀稈を徐々に横倒れ姿勢に姿勢変更させながら、脱穀装置3のフィードチェーン6の始端部まで搬送する縦搬送装置7とを備え、後ろ側の横軸芯P周りに昇降揺動自在に構成してある。 【0020】前記縦搬送装置7は前記横軸芯P周りに昇降揺動自在で、その縦搬送装置7の縦姿勢の逆U字状の支持杆19には、穀稈の有無を検出する穂先側の第1センサS1と株元側の第2センサS2とを設け、これら両センサS1,S2の間に搬送穀稈の穂先が位置するように、縦搬送装置7を昇降揺動操作する扱深さ調節制御手段(図示せず)を設けてある。 【0021】前記操縦部2は、機体フレーム10の前端に操向操作レバー11等を有する操縦ポスト12を立設するとともに、その後方に原動部13を配備し、原動部13の上部に運転座席14を設けてある。そして、運転座席14の左側(運転座席の刈取り前処理部側の横外側に相当)から操縦ポスト12のほぼ横側部位まで延びる操作パネル15を設けてある。図4,図5に示すように、この操作パネル15は、運転座席14の横外側に位置する第1操作パネル部分15Aがほぼ水平姿勢になり、第1操作パネル部分15Aより前側の第2操作パネル部分15Bが前下がり傾斜姿勢になる状態に屈曲形成し、第2操作パネル部分15Bに形成した複数のレバーガイド部20Bに、走行用の主変速操作レバー21とアクセルレバー22とを前後揺動操作自在に各別に挿通させ、第1操作パネル部分15Aに形成した複数のレバーガイド部20Aに、脱穀クラッチ操作レバー16と刈取クラッチ操作レバー17と走行用の副変速操作レバー23とを前後揺動操作自在に各別に挿通させてある。 【0022】前記主変速操作レバー21の揺動範囲は、そのレバーがほぼ直立した位置(図5に実線で示してある)と前側に倒れた位置(図5に二点鎖線で示してある)とにわたって設定してあり、脱穀クラッチ操作レバー16と刈取クラッチ操作レバー17と走行用の副変速操作レバー23との揺動範囲は、操作レバーが直立した位置を中間点として後ろ側に倒れた位置と前側に倒れた位置とにわたって設定してある。 【0023】図2,図3,図4に示すように、縦搬送装置7からの塵埃が運転座席14側に飛散するのを防止する防塵壁8を、操作パネル15の縦搬送装置7側の端部から立設してあり、詳述すると、前記防塵壁8は前後方向視で中空山形形状で、その上端を前下がりに傾斜させるとともに、前部の外側端を前側ほど運転座席14側に近づく傾斜状態に、操作パネル15と一体に樹脂成形してある。そして、防塵壁8の後端側の上部には横方向に貫通する前後に長い貫通孔9を形成して、その貫通孔9の周りを把手18に構成してある。図中24は各種の操作用のスイッチである。 【0024】上記のように、前記防塵壁8は、その上端を前下がりに傾斜させるとともに、前部の外側端を前側ほど運転座席14側に近づく傾斜状態に形成し、さらに操作パネル15は、運転座席14の横外側に位置する第1操作パネル部分15Aがほぼ水平姿勢になり、第1操作パネル部分15Aより前側の第2操作パネル部分15Bが前下がり傾斜姿勢になる状態に形成してあるから、運転座席14に座った状態の運転者の斜め前方側(防塵壁8・第2操作パネル部分15Bの前端側)の視界が下方に広がり、運転座席14の斜め前下方側に位置する縦搬送装置7の扱深さ調節用のセンサS1,S2や穀稈引起こし装置4等の状況を、運転者が着座姿勢のままで容易に観察できるようになる。 【0025】図6(イ),(ロ),図7に示すように、運転ステップ25側に配置した走行用のクッラチペダル26の踏み操作(クラッチ切り操作)で、クッラチペダル26側に設けた押圧板29がセイフティスタータスイッチ27の被押圧用のピン27aを押圧することでスイッチ27が入って、エンジンが始動可能な状態になるよう構成してある。 【0026】詳しくは、クッラチペダル26の踏み込み揺動に連動する平行4連リンク機構28の前後方向に沿うリンク板28Aに、押圧板29をその押圧板面が前後方向を向く状態に取付けるとともに、前記ピン27aの押圧される方向(スイッチ本体部からの出退方向)が前後方向に沿うように、セイフティスタータスイッチ27を配置してある。 【0027】例えば、上記のように、前記ピン27aの押圧される方向が前後方向に沿うように、セイフティスタータスイッチ27を配置するとともに、クッラチペダル26の踏み込み揺動に連動して下側の横軸芯周りに揺動する揺動板によって前記ピン27aを押圧するよう構成すると、ピン27aを側面視で斜めに押すようになり、ピン27aに径方向の力が働いてスイッチ本体部からの円滑な出退が困難になり、押圧回数が増えるに伴ってピンの周りの構造が破損しやすくなる不都合があるが、本実施形態における上記構造では、押圧板29の押圧移動方向とピン27aの押圧される方向が共に前後方向に沿うので、ピン27aをそのスイッチ本体部から円滑に出退させることができて、前記の不都合を回避できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
|
| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月13日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
|
| 【公開番号】 |
特開平11−35 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月6日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−156456 |
|