| 【発明の名称】 |
海苔刈取船および海苔網案内機構 |
| 【発明者】 |
【氏名】▲高▼澤 功一
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| 【要約】 |
【課題】安全に作業ができ乗組員を削減でき、すべての操作を自動化できる海苔刈取船を提供する。
【解決手段】海苔刈取船1は船体2と1対の固定網ガイド部材3と、前後方向に移動可能に設けられたボールねじ6と、ロータリーライナー6に回動可能に連結された可動網ガイド部材5と、ロータリーライナー6を移動させる油圧モータ9、回転軸10、主軸11とを備える。油圧モータ9、回転軸10、主軸11がロータリーライナー6を船首方向へ移動させると可動網ガイド部材5は下方へ回動し、その先端が海中へ入る。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 海中に張られた網で養殖された海苔を採取するための海苔刈取船であって、船体と、船首から船尾へ延びるように互いに距離を隔てて前記船体に取付けられた1対の固定網ガイド部材と、前記船体上で前後方向に移動可能に設けられたスライダと、前記スライダに回動可能に連結された可動網ガイド部材と、船首付近で前記可動網ガイド部材を下から摺動可能に支える支持部材と、前記スライダを移動させる駆動手段とを備え、前記駆動手段が前記スライダを船首方向へ移動させると前記可動網ガイド部材は前記支持部材と当接した状態で下方へ回動し、前記可動網ガイド部材の先端部は海中の網を前記固定網ガイド部材へ案内するために海中へ入る、海苔刈取船。 【請求項2】 海中に張られた網で養殖された海苔を海苔刈取船上で採取するために、海苔刈取船上に固定された固定網ガイド部材へ網を案内するための海苔網案内機構であって、船体上で前後方向に移動可能に取付けられたスライダと、前記スライダに回動可能に連結された可動網ガイド部材と、船首付近で前記可動網ガイド部材を下から摺動可能に支える支持部材と、前記スライダを移動させる駆動手段とを備え、前記駆動手段が前記スライダを船首方向へ移動させると前記可動網ガイド部材は前記支持部材と当接した状態で下方へ回動し、前記可動網ガイド部材の先端部は海中の網を前記固定網ガイド部材へ案内するために海中へ入る、海苔網案内機構。 【請求項3】 前記駆動手段は、回転運動を与えられると前記スライダを直線運動させる、請求項1に記載の海苔刈取船または請求項2に記載の海苔網案内機構。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、網で養殖された海苔を刈取るための海苔刈取船およびその海苔刈取船に用いられる海苔網案内機構に関するものである。 【0002】 【従来の技術】海苔は、一般には海面に張られた網で養殖され、一定期間が経過するとこの網上で生長した海苔が刈取られる。海苔を刈取る際には、固定された海苔網ガイドと固定されていない角とを備えた海苔刈取船を用意する。この角を海面下に約1m下ろした状態で海苔刈取船を海苔網中に潜り込ませて海苔網ガイドの下に設置された海苔刈取機で海苔を刈取る。海苔を刈り終えると角は船の走行の邪魔になるために船内に引き揚げられる。このような工程を1日に何十回も繰返すことにより海苔の刈取り作業が終了する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上述のような海苔刈取作業において、角を海面下へ下ろす作業、角を船内に引き揚げる作業はすべて乗組員によって行なわれる。角は相当の重量があるためこの作業が重労働であり、また冬場の海上での作業は特に大変である。さらに、波浪の際には船が揺れるため、また、刈取った海苔により足場が滑りやすくなるため非常に危険な作業となる。 【0004】そこで、この発明は上述のような問題を解決するためになされたものであり、自動的に角を移動させることができ、さらに、船の乗組員を少なくしかつ海苔刈取作業の際に危険が伴わない海苔刈取船および海苔網案内機構を提供することを目的とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】この発明に従った海苔刈取船は、海中に張られた網で養殖された海苔を採取するためのものであり、船体と、船首から船尾へ延びるように互いに距離を隔てて船体に取付けられた1対の固定網ガイド部材と、船体上で前後方向に移動可能に設けられたスライダと、スライダに回動可能に連結された可動網ガイド部材と、船首付近で可動網ガイド部材を下から摺動可能に支える支持部材と、スライダを移動させる駆動手段とを備える。 【0006】駆動手段がスライダを船首方向へ移動させると、可動網ガイド部材は支持部材と当接した状態で下方へ回動し、可動網ガイド部材の先端部は海中の網を固定網ガイド部材へ案内するために海中へ入る。なお、本明細書中「船首」とは、進行方向に対して前方側に位置する部分をいう。そのため、後進して刈取る場合であれば通常の船尾が船首となり得る。 【0007】このような海苔刈取船においては、海苔網へ潜る前に駆動手段を用いて可動網ガイド部材の先端部を海中へ入れ、この状態で船を前進させることにより海苔を刈取ることができる。また、海苔を刈り終えれば駆動手段がスライダを船尾方向へ移動させることにより可動網ガイド部材を船内へ戻すことができる。そのため、可動網ガイド部材の移動を自動化することができ、従来に比べて乗組員を減らすことができる。さらに、操舵室から駆動手段を操作できるため安全性が向上する。また、海苔刈取船が大型化した場合にも駆動手段を大型化すれば容易に可動網ガイド部材を移動させることができる。 【0008】この発明に従った海苔網案内機構は、海中に張られた網で養殖された海苔を海苔刈取船上で採取するために海苔刈取船上に固定された固定網ガイド部材上へ網を案内するためのものであり、船体上で前後方向に移動可能に取付けられたスライダと、スライダに回動可能に連結された可動網ガイド部材と、船首付近で可動網ガイド部材を下から摺動可能に支える支持部材と、スライダを移動させる駆動手段とを備える。 【0009】駆動手段がスライダを船首方向へ移動させると、可動網ガイド部材は支持部材と当接した状態で下方へ回動し、可動網ガイド部材の先端部は海中の網を固定網ガイド部材へ案内するために海中へ入る。 【0010】このように構成された海苔網案内機構においては、海苔刈取船が海苔網へ潜り込む前に駆動手段を用いてスライダを船首方向へ移動させて可動網ガイド部材の先端部を海中へ入れた状態で船を前進させると容易に網の下へ潜り込むことができ、この状態で海苔を刈取ることができる。また、海苔を刈り終えれば駆動手段がスライダを船尾方向へ移動させ可動網ガイド部材を船内へ戻すことができる。したがって、可動網ガイド部材を自動的に移動させることができ、重労働とならないだけでなく乗組員を削減することができる。また、操舵室から駆動手段を遠隔操作することができ安全である。さらに、海苔刈取船が大型化した場合にも駆動手段を大型化すれば容易に可動網ガイド部材を移動させることができる。 【0011】さらに、海苔刈取船と海苔網案内機構においては、駆動手段は回転運動が与えられるとスライダを直線運動させるものであることが好ましい。 【0012】 【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態について図面を用いて説明する。 【0013】図1に示すように、この発明に従った海苔刈取船1では海面7上に浮いた船体2の上に海苔網ガイドとしての固定網ガイド部材3と、前後方向に移動が可能な角としての可動網ガイド部材5と、可動網ガイド部材を下から支えるための支持部材4と、可動網ガイド部材5を移動させるためのスライダとしてのロータリーライナー6と、回転カッタ8が設けられている。ロータリーライナー6は図2で示すように、回転軸10と主軸11と油圧モータ9よりなる駆動手段に取付けられる。油圧モータ9が回転軸10をある方向へ回転させるとロータリーライナー6は主軸11に沿って一方向へ動き、油圧モータ9が回転軸10を逆回転させるロータリーライナー6は主軸11に沿って逆方向に動く。ロータリーライナー6と可動網ガイド部材5とが回動可能に連結されているため、ロータリーライナー6が船首方向へ移動すると可動網ガイド部材5も船首方向へ移動する。可動網ガイド部材5は「へ」の字形になっているため、ロータリーライナー6が船首方向へ移動すると可動網ガイド部材5は支持部材4に支持された状態で下方へ回動してその先端部が海面7へ入る。可動網ガイド部材5と、スライダとしてのロータリーライナー6と、駆動手段としての油圧モータ9、回転軸10、主軸11が海苔網案内機構を構成する。 【0014】次に、上述の海苔刈取船1を用いて海苔を刈取る方法について説明する。図3および図4で示すように、まず、海苔刈取船1は可動網ガイド部材5を船内に収納した状態でブイ30の間に設けられた海苔網100に近づく。なお、海苔刈取船1はスラスター21と、プロペラ22と、舵23とを備える。 【0015】次に、図5で示すように、図2で示す油圧モータ9を回転させて可動網ガイド部材5を前方へ移動させてその先端が海面に入るようにする。なお、この際、可動網ガイド部材5を所定の位置まで下ろすとリミッタスイッチにより自動的に油圧モータ9が停止するようにすることが好ましい。 【0016】次に、図6で示すように海苔刈取船1を前進させると海苔網100は可動網ガイド部材5に沿って後方へ移動し、固定網ガイド部材3に沿ってさらに船尾方向へ移動する。このとき回転カッタ8を回転させることにより海苔網100についた海苔40を刈取ることができる。さらに海苔刈取船1を前進させることにより連続して海苔を刈取ることができる。 【0017】海苔を刈り終えれば油圧モータ9を逆回転させて図7で示すように可動網ガイド部材5を船内へ移動させる。この状態で船を旋回させ違う網の近傍へ移動し、図4から図7で示すようにして海苔を刈取ることができる。 【0018】以上の手順に従えば、たとえば図3に示す寸法の30枚の網100の海苔を刈取る場合には、約1時間半を要する。すなわち、1枚の網当り約3分で作業が終了することになる。 【0019】 【発明の効果】この発明に従えば、可動網ガイド部材を操舵室から遠隔操作ができ、安全に作業ができる海苔刈取船と海苔網案内機構を提供できる。 【0020】海苔刈取船が大型化された場合には可動網ガイド部材も大型化されるが、この場合にも駆動手段を大型化するだけで対応できる。 【0021】可動網ガイド部材を自動的に動かすため作業時間の短縮、人員の合理化が図れる。 【0022】可動網ガイド部材が支持部材とスライダとにより支持されるため、可動網ガイド部材が振動しにくく、さらにずれ落ちを防止することができる。 【0023】可動網ガイド部材の大きさや移動距離が大きくなっても駆動手段の大きさを変えることにより対応できる。 【0024】可動網ガイド部材の引き揚げや引き下げをリミッタスイッチで自動的に停止させることにより安全性がさらに増す。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000125901 【氏名又は名称】株式会社▲高▼澤製作所
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月10日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】深見 久郎 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−31 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月6日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−151844 |
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