| 【発明の名称】 |
種子の被覆材および被覆方法並びに保存方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】副田 康貴
【氏名】近藤 篤志
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| 【要約】 |
【課題】乾燥状態に弱い例えばアマモ等の種子の表面に被覆層を形成するのに好適に用いることができる被覆材、および、水中(海中)に播種された場合においても、崩壊・剥落し難い被覆層を形成することができる被覆方法を提供する。また、種子を、乾燥を防止して輸送、保存するのに好適な保存方法を提供する。
【解決手段】水硬性物質と撥水性物質とを含むと共に、必要に応じて、繊維状物質および/または無機粉体をさらに含む被覆材で以て、種子を被覆すると共に造粒する。このとき、種子が有する水分量を維持した状態で造粒することがより好ましい。水硬性物質としては、焼石膏がより好ましい。撥水性物質としては、ステアリン酸、パルミチン酸、およびこれらの金属塩が特に好ましい。被覆材によって被覆された種子に含まれる水分は、被覆材によって保持される。上記被覆方法は、比較的多量の水分を含む種子や、乾燥状態に弱い種子に対して好適である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】水硬性物質と撥水性物質とを含むことを特徴とする種子の被覆材。 【請求項2】繊維状物質をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の種子の被覆材。 【請求項3】無機粉体をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の種子の被覆材。 【請求項4】種子を、水硬性物質と撥水性物質とを含む被覆材で被覆すると共に造粒することを特徴とする種子の被覆方法。 【請求項5】種子が有する水分量を維持した状態で造粒することを特徴とする請求項4記載の種子の被覆方法。 【請求項6】種子を、水硬性物質と撥水性物質とを含む被覆材で覆うことを特徴とする種子の保存方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、乾燥状態に弱い例えばアマモ等の種子に対して、特に好適に用いることができる被覆材、および被覆方法、並びに保存方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、例えば、人参や玉葱、白菜等の野菜の種子においては、例えば播種機による播種を容易にするために、該種子を被覆材を用いて被覆することが行われている。そして、被覆方法としては、種子と、被覆層となるべき被覆材と、水とを造粒装置に仕込んで撹拌・混合することによって該種子表面に被覆層を形成した後、得られた造粒物を乾燥させる方法が、一般的に実施されている。上記の被覆材には、ポリビニルアルコール(PVA)やカルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルピロリドン等の水溶性バインダー、或いは、粘土系鉱物が含まれている。また、特開昭62−249901号公報には、輸送時や播種時における剥落が生じ難い被膜を形成することができる被覆材として、発根・発芽促進剤等の主剤に水硬性粘結剤と繊維状物質とを配合してなる組成物が開示されている。 【0003】一方、例えば、海に面した自治体においては、漁場を豊かにするために、いわゆる海の緑化事業が展開されている。ところが、種子を形成する例えばアマモ等の海草は、種子の比重が水の比重に近いので、該種子を海に単純に播種しただけでは、潮の流れによって種子が流されてしまい、所望の海域に数%程度しか定着しない。このため、該海草を海底に植え付けるには、陸上での播種と同様に、海底に溝を形成した後、潜水して該溝に海草の種子を播種し、次いで種子に土(泥)をかけて流されないようにする必要がある。従って、上記緑化事業には多大な労力並びに経費がかかっており、それゆえ、海草の種子を簡単に播種することができるように、前記方法によって該種子を被覆材を用いて被覆することが試みられている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アマモ等の海草の種子は、比較的多量の水分を含んでおり、乾燥状態に弱い。このため、野菜の種子に対して実施されている上記従来の方法によって海草の種子を被覆材を用いて被覆すると、造粒物を得る際に乾燥させるため、該種子に含まれる水分が失われて死んでしまい、発芽しない。つまり、上記従来の方法では、乾燥状態に弱い例えばアマモ等の種子を被覆することができないという問題点を有している。また、例え上記の種子を従来の被覆材を用いて被覆することができたとしても、該被覆材には耐水性に劣る水溶性バインダーや粘土系鉱物が含まれているため、得られた造粒物を海上から播種すると、被覆層が崩壊・剥落して種子が露出し、その結果、潮の流れによって種子が流されてしまい、所望の効果(定着率等)を得ることができない。 【0005】さらに、上記海草の種子は乾燥状態に弱いので、輸送、保存する際には、乾燥を防止するために該種子を水(海水)に浸漬しておく必要がある。それゆえ、上記の種子は、輸送、保存に手間がかかるという問題点も有している。 【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、例えば、乾燥状態に弱い例えばアマモ等の種子の表面に被覆層を形成するのに好適に用いることができる被覆材、および、水中(海中)に播種された場合においても、崩壊・剥落し難い被覆層を形成することができる被覆方法を提供することにある。また、他の目的は、例えば、乾燥状態に弱い例えばアマモ等の種子を、乾燥を防止して輸送、保存するのに好適な保存方法を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上記の目的を達成すべく、種子の被覆材および被覆方法並びに保存方法について鋭意検討した。その結果、水硬性物質と撥水性物質とを含む被覆材が、乾燥状態に弱い種子の表面に被覆層を形成するのに好適であることを見い出した。また、種子を該被覆材で被覆すると共に造粒することにより、水中(海中)に播種された場合においても、崩壊・剥落し難い被覆層を形成することができること、並びに、種子を該被覆材で覆うことにより、該種子の乾燥を防止することができることを確認して、本発明を完成させるに至った。 【0008】即ち、請求項1記載の発明の種子の被覆材は、上記の課題を解決するために、水硬性物質と撥水性物質とを含むことを特徴としている。請求項2記載の発明の種子の被覆材は、上記の課題を解決するために、請求項1記載の被覆材において、繊維状物質をさらに含むことを特徴としている。請求項3記載の発明の種子の被覆材は、上記の課題を解決するために、請求項1または2記載の被覆材において、無機粉体をさらに含むことを特徴としている。 【0009】上記の構成によれば、被覆材が撥水性物質を含んでいるので、該被覆材によって被覆された種子に含まれる水分は、被覆材によって保持される。また、撥水性物質を含んでいるので、被覆材は、その加工(造粒)適性が従来の被覆材に比べて向上されている。それゆえ、上記の被覆材は、例えば、乾燥状態に弱い種子の表面に被覆層を形成するのに好適に用いることができる。 【0010】また、請求項4記載の発明の種子の被覆方法は、上記の課題を解決するために、種子を、水硬性物質と撥水性物質とを含む被覆材で被覆すると共に造粒することを特徴としている。請求項5記載の発明の種子の被覆方法は、上記の課題を解決するために、請求項4記載の被覆方法において、種子が有する水分量を維持した状態で造粒することを特徴としている。 【0011】上記の方法によれば、撥水性物質を含む被覆材を用いて種子を被覆すると共に造粒するので、種子表面に形成される被覆層、つまり、得られる造粒物には、撥水性が付与されることとなる。また、水硬性物質を含む被覆材を用いて種子を被覆すると共に造粒するので、造粒物を播種機を用いて水上(海上)から播種することができると共に、水硬性物質によって、水中(海中)に播種された場合においても、崩壊・剥落し難い被覆層が形成された造粒物を得ることができる。これにより、播種にかかる労力並びに経費を低減することができるので、種子を水中に、簡単にかつ安価に播種することができ、しかも、潮の流れによって種子が流されることがないので、定着率を向上させることができる。 【0012】さらに、請求項6記載の発明の種子の保存方法は、上記の課題を解決するために、種子を、水硬性物質と撥水性物質とを含む被覆材で覆うことを特徴としている。 【0013】上記の方法によれば、撥水性物質を含む被覆材を用いて種子を覆うので、該被覆材によって覆われた種子に含まれる水分は、被覆材によって保持される。また、撥水性物質を含んでいるので、被覆材は、その加工(造粒)適性が従来の被覆材に比べて向上されている。それゆえ、上記の保存方法により、例えば、乾燥状態に弱い種子を、乾燥を防止して輸送、保存することができる。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明にかかる種子の被覆材は、水硬性物質と撥水性物質とを含むと共に、必要に応じて、繊維状物質および/または無機粉体をさらに含む構成である。また、本発明にかかる種子の被覆方法は、種子を上記被覆材で被覆すると共に造粒する方法であり、より好ましくは、種子が有する水分量を維持した状態で造粒する方法である。さらに、本発明にかかる種子の保存方法は、種子を上記被覆材で覆う方法である。 【0015】本発明にかかる被覆材および被覆方法並びに保存方法を適用することができる種子としては、具体的には、例えば、アマモ等の海草等の、比較的多量の水分を含む種子;ドングリ(Quercus属) 、ビワ(Eriobotrya japonica) 、ワンピー(Clausena lansium)、南洋スギ(Araucaria angustifolia)、ライチ(Litchi chinensis)、コーヒー、カカオ、パラゴムノキ、シソ等の、乾燥状態に弱い種子;野菜や花卉等の催芽種子;野菜や花卉、工芸作物等の種子から摘出した胚或いは不定胚を、アルギン酸塩等でコーティングしてなる人工種子;等の、乾燥状態に曝されると発芽率が低下する種子や、死んでしまう種子等が挙げられるが、特に限定されるものではない。上記例示の種子のうち、比較的多量の水分を含む種子や、乾燥状態に弱い種子がより好ましく、水中(海中)に播種する種子がさらに好ましい。 【0016】上記の水硬性物質としては、具体的には、例えば、焼石膏、無水石膏、半水石膏、ケイ酸石灰質セメント、アルミン酸石灰質セメント等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら水硬性物質は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。上記例示の水硬性物質のうち、焼石膏がより好ましい。 【0017】被覆材における水硬性物質の含有量は、30重量%以上であることが好ましい。本発明にかかる被覆材は上記割合で水硬性物質を含んでいるので、得られる造粒物を播種機を用いて水上(海上)から播種することができる。また、水分を多く含む造粒物に対して充分な機械的強度を付与することができると共に、例えば、水中に播種された場合においても、崩壊・剥落し難い被覆層が形成された造粒物を得ることができる。水硬性物質の含有量が30重量%未満であると、種子表面に形成される被覆層に、充分な機械的強度を付与することができなくなる。従って、得られる造粒物を例えば水中に播種すると、該被覆層が崩壊・剥落するので好ましくない。尚、水硬性物質の粒子径は、特に限定されるものではないが、100ミクロン以下であることが望ましい。 【0018】上記の撥水性物質は、液状、粉体状、ペースト状の何れであってもよい。該撥水性物質としては、例えば、油脂、蝋、高級脂肪酸およびその金属塩、高級脂肪族アルコールおよびそのアルキレンオキサイド付加物、シリコン系撥水剤等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら撥水性物質は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。上記例示の撥水性物質のうち、高級脂肪酸およびその金属塩がより好ましく、飽和脂肪酸およびその金属塩がさらに好ましく、ステアリン酸およびその金属塩、並びに、パルミチン酸およびその金属塩が特に好ましい。該金属塩としては、例えば、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩が挙げられるが、特に限定されるものではない。 【0019】被覆材における撥水性物質の含有量は、5重量%〜50重量%の範囲内であることが好ましい。本発明にかかる被覆材は上記割合で撥水性物質を含んでいるので、種子表面に形成される被覆層、つまり、得られる造粒物には、撥水性が適度に付与されることとなる。それゆえ、種子同士の粘着(団粒化)や、種子と造粒装置との粘着(造粒装置内壁への種子の付着)を防止して作業性を向上させることができ、水分量が多い状態での造粒操作(被覆操作)を容易にすることができる。即ち、撥水性物質を含んでいるので、被覆材は、その加工(造粒)適性が従来の被覆材に比べて向上されている。撥水性物質の含有量が5重量%未満であると、種子同士の粘着や、種子と造粒装置との粘着を防止することができなくなるので作業性が低下し、造粒操作が困難となる。一方、撥水性物質の含有量が50重量%を越えると、造粒物に撥水性が過度に付与されることとなるので、該造粒物を例えば水中に播種すると、造粒物が水面に浮いてしまう。尚、撥水性物質が粉体状である場合における該撥水性物質の粒子径は、特に限定されるものではないが、100ミクロン以下であることが望ましい。 【0020】上記の繊維状物質は、有機物、無機物の何れであってもよく、また、天然物、合成物を問わないが、アスペクト比が20以上であることが望ましい。該繊維状物質としては、具体的には、例えば、ワラストナイト、セピオライト、アスベスト等の繊維状鉱物;セルロース等の有機物繊維;等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら繊維状物質は、必要に応じて、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。上記例示の繊維状物質のうち、ワラストナイト、セピオライト、および、セルロースがより好ましい。 【0021】被覆材における繊維状物質の含有量は、特に限定されるものではないが、5重量%以上であることがより好ましい。繊維状物質の含有量が5重量%未満であると、例えば水硬性物質の種類によっては、種子表面に形成される被覆層、つまり、得られる造粒物が脆くなるおそれがある。尚、繊維状物質の長さ(繊維長)は、特に限定されるものではない。 【0022】上記の粉体は、種子の発芽に対して悪影響を及ぼさない物質であればよく、天然物、合成物を問わないが、粒子径が100ミクロン以下であることが望ましい。該粉体としては、具体的には、例えば、珪藻土、パイロフィライト、タルク、カオリナイト、炭酸カルシウム、非晶質シリカ、モンモリロナイト、サポナイト、パリゴルスカイト、ベントナイト、クロライト、バーミキュライト、パーライト、イライト等の、鉱物の粉体;ガラス、アルミナ、プラスチック等の、人工物の粉体;ステンレス等の、金属の粉体;等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら粉体は、必要に応じて、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。上記例示の粉体のうち、パリゴルスカイトがより好ましい。 【0023】被覆材における粉体の含有量は、上記水硬性物質、撥水性物質、および、繊維状物質の含有量に応じて設定すればよく、特に限定されるものではない。 【0024】また、本発明にかかる被覆材は、上記水硬性物質、撥水性物質、繊維状物質、および、無機粉体の他に、必要に応じて、各種の添加剤をさらに含んでいてもよい。該添加剤としては、例えば、過酸化カルシウム等の発根・発芽促進剤、植物ホルモン、消毒・殺菌剤、農薬、肥料、造粒物の比重を大きくするための砂や鉄粉等の錘、魚等に食べられないようにするための着色剤や忌避剤、水硬性物質の硬化を促進させるための硬化促進剤等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら添加剤は、種子の種類、被覆材や造粒物が備えるべき各種物性、或いは、造粒物の播種方法等に応じて、適宜、用いればよい。尚、被覆材における添加剤の含有量は、上記水硬性物質、撥水性物質、繊維状物質、および、無機粉体の含有量に応じて設定すればよく、特に限定されるものではない。 【0025】上記水硬性物質、撥水性物質、繊維状物質、無機粉体、および、添加剤を混合することにより、本発明にかかる被覆材が得られる。被覆材の製造方法、つまり、上記の構成成分を混合する方法や順序は、特に限定されるものではない。 【0026】本発明にかかる被覆材は撥水性物質を含んでいるので、該被覆材によって被覆された種子に含まれる水分は、被覆材によって保持される。また、撥水性物質を含んでいるので、被覆材は、その加工(造粒)適性が従来の被覆材に比べて向上されている。それゆえ、上記の被覆材は、例えば、乾燥状態に弱い種子の表面に被覆層を形成するのに好適に用いることができる。 【0027】上記構成の被覆材を用いて種子を被覆、造粒するのに好適に使用することができる造粒装置としては、一般的な造粒装置である例えばパン型造粒機等が挙げられるが、特に限定されるものではない。造粒装置を使用した種子の被覆方法の一例、つまり、造粒物の調製方法について、その手順を以下に説明する。 【0028】先ず、造粒装置に種子を投入して、所定の回転数で撹拌しながら、該種子に霧状の水を必要に応じて噴霧すると共に、予め調製した上記被覆材を造粒装置に徐々に添加する。そして、種子と被覆材と水とを所定時間、撹拌することにより、造粒操作(被覆操作)を行う。これにより、造粒物が調製される。噴霧する水の量は、造粒操作を容易に行うことができるように、装置内の様子(造粒物の形成され具合)を確認することによって、適宜調節すればよい。 【0029】そして、本発明にかかる被覆方法において、比較的多量の水分を含む種子や、乾燥状態に弱い種子を被覆する場合には、得られた造粒物に対して乾燥操作を行わないことが好ましい。即ち、上記造粒操作においては、種子が有する水分量を維持した状態で造粒すると共に、得られた造粒物を乾燥させないことが好ましい。本発明にかかる被覆材は撥水性物質を含んでいるので、水分量が多い状態での造粒操作が容易であり、該被覆材によって被覆された種子に含まれる水分を被覆層によって保持することができる。しかも、水硬性物質によって、水分を多く含む造粒物に対して充分な機械的強度を付与することができる。それゆえ、上記構成の被覆材を用いた被覆方法においては、種子が有する水分量を維持した状態で造粒することができるようになっている。尚、種子を被覆する具体的な方法は、上記例示の方法にのみ限定されるものではない。 【0030】本発明にかかる方法によれば、撥水性物質を含む被覆材を用いるので、種子表面に形成される被覆層、つまり、得られる造粒物には、撥水性が付与されることとなる。また、水硬性物質を含む被覆材を用いるので、造粒物を播種機を用いて水上から播種することができると共に、水中に播種された場合においても、崩壊・剥落し難い被覆層が形成された造粒物を得ることができる。これにより、播種にかかる労力並びに経費を低減することができるので、種子を水中に、簡単にかつ安価に播種することができ、しかも、潮の流れによって種子が流されることがないので、定着率を向上させることができる。 【0031】造粒物の機械的強度は、水硬性物質が硬化するに伴って向上する。従って、所定の機械的強度を有する造粒物を得るには、水硬性物質の硬化が完了するように、該造粒物を所定時間、養生すればよい。造粒物の機械的強度は、造粒物の播種方法等にもよるが、圧縮して造粒物を潰すために要する力が、300g/個以上あれば充分である。そして、造粒物は、播種後、少なくとも種子が発根・発芽するまでの期間、具体的には数日間、水中でその形状を保持することができればよい。 【0032】種子に対する被覆材の使用量は、種子の種類や大きさ、造粒物が備えるべき各種物性、造粒物の大きさ、或いは、造粒物の播種方法等に応じて設定すればよく、特に限定されるものではないが、重量比で1倍〜5倍程度とすればよい。 【0033】また、上記構成の被覆材を用いて種子を覆うことにより、即ち、種子表面が露出しないように該種子を被覆材で覆うことによって、種子を保存することができる。種子を被覆材で覆う方法としては、具体的には、例えば、上記被覆方法と同様にして、種子と被覆材と水とを撹拌することにより、種子表面に被覆層を形成する方法、若しくは、適量の水が添加されることによって湿潤した被覆材で以て、種子を包み込む(湿潤した被覆材と種子とを積層する)方法等が挙げられるが、特に限定されるものではない。 【0034】上記の方法によれば、撥水性物質を含む被覆材を用いて種子を覆うので、該被覆材によって覆われた種子に含まれる水分は、被覆材によって保持される。それゆえ、上記の保存方法により、例えば、乾燥状態に弱い種子を、乾燥を防止して輸送、保存することができる。つまり、本発明にかかる保存方法を実施することにより、種子を水中或いは密封容器に長期間、具体的には半年以上、保存することができる。そして、密封容器を用いて保存する場合においては、従来の方法(種子を直接、水中に保存する方法)と比較して、水を特に必要としないので全体の重量を軽くすることができる。それゆえ、種子の取り扱い性がより一層向上すると共に、輸送、保存にかかる経費を削減することができる。 【0035】 【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。実施例および比較例には、被覆されるべき種子として、比較的多量の水分を含み、乾燥状態に弱いアマモの種子(以下、単に種子と記す)を用いた。 【0036】上記種子の乾燥度と発芽率との関係を、発芽試験を行うことによって確認した。先ず、種子を三つのグループに分け、第一グループの種子は、乾燥しないように水中に保存した。一方、第二・第三グループの種子は、それぞれ所定の乾燥状態に曝した。これにより、第一グループの種子の含水率は86.7重量%、第二グループの種子の含水率は47.8重量%、第三グループの種子の含水率は7.9重量%となった。次いで、これら種子を発芽させるべく、水10mlを入れた直径9cmのシャーレに所定数の上記種子を播種した後、該シャーレを気温15℃の明るい場所に載置した。そして、播種後三日目並びに四日目の発芽率を測定した。 【0037】その結果、第一グループの種子の三日目の発芽率は37%であり、四日目の発芽率は51%であった。これに対し、第二グループの種子の三日目の発芽率は10%であり、四日目の発芽率は24%であった。第三グループの種子の発芽率は三日目、四日目共に0%であった。従って、上記種子は、乾燥状態に弱いことが確認された。 【0038】また、実施例および比較例における造粒物(以下、コート種子と記す)の機械的強度は、下記方法によって判定した。先ず、コート種子を水温20℃の水に1時間浸漬した。その後、コート種子、つまり被覆層が崩壊・剥落していない場合には、該コート種子を取り出して、平板上に載置した。次に、コート種子に、直径5mmのステンレス製の棒で以て、気温20℃で300g/個の荷重をかけ、該コート種子が潰れる(割れる)か否かを確認した。 【0039】そして、結果は、荷重をかけても潰れない場合を「○」、荷重をかけると潰れるかまたは変形する場合を「△」、被覆層が崩壊・剥落してコート種子が水中から取り出せない場合を「×」とする3段階で判定した。 【0040】〔実施例1〕水硬性物質としての焼石膏、撥水性物質としてのステアリン酸カルシウム、繊維状物質としてのワラストナイト、および、粉体としてのパリゴルスカイトを混合することによって、本発明にかかる被覆材を調製した。該被覆材における、焼石膏の含有量は50.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量は10.0重量%、ワラストナイトの含有量は15.0重量%、パリゴルスカイトの含有量は25.0重量%であった。 【0041】次に、上記被覆材を用いてコート種子を調製した。即ち、直径50cmのパン型造粒機(造粒装置)に所定量の種子を投入して、回転数約30rpmで撹拌しながら、該種子に霧状の水を必要に応じて噴霧すると共に、上記被覆材をパン型造粒機に徐々に添加した。そして、種子と被覆材と水とを所定時間、撹拌することにより、造粒操作を行った。噴霧する水の量は、装置内の様子を確認することによって、適宜調節した。これにより、コート種子を得た。得られたコート種子に対しては、乾燥操作を行わなかった。 【0042】上記被覆材を用いた造粒操作(被覆操作)は容易に行うことができた。つまり、上記被覆材の加工性は「良好」であった。そして、得られたコート種子の機械的強度を上記方法で測定したところ、結果は「○」であった。被覆材の組成、並びに、測定結果をまとめて表1に示す。 【0043】尚、上記の加工性は、造粒操作を容易に行うことができた場合を「良好」、種子の団粒化や装置内壁への付着が若干認められるものの、造粒操作を行うことができた場合を「良」、種子の団粒化や装置内壁への付着によって造粒操作を行うことができなかった場合を「不良」とする3段階で判定した。 【0044】次いで、コート種子の発芽率を、発芽試験を行うことによって測定した。即ち、コート種子を発芽させるべく、水35mlを入れた直径9cmのシャーレに所定数の上記コート種子を播種した後、該シャーレを気温15℃の明るい場所に載置した。そして、播種後七日目並びに十四日目の発芽率を測定した。 【0045】その結果、コート種子の七日目の発芽率は47.1%であり、十四日目の発芽率は58.8%であった。これに対し、同様の条件下で播種した裸の種子(コート種子に加工しなかった種子)の七日目の発芽率は60.0%であり、十四日目の発芽率は65.0%であった。従って、コート種子は、裸の種子と同程度の発芽率で以て発芽することが確認された。 【0046】〔実施例2〕被覆材における、焼石膏の含有量を40.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を10.0重量%、ワラストナイトの含有量を15.0重量%、パリゴルスカイトの含有量を35.0重量%に変更した以外は、実施例1の操作と同様の操作を行い、コート種子を得た。 【0047】そして、得られたコート種子の機械的強度を上記方法で測定したところ、該コート種子の機械的強度は若干低く、結果は「△」であった。被覆材の組成、並びに、測定結果をまとめて表1に示す。 【0048】〔実施例3〕被覆材における、焼石膏の含有量を50.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を10.0重量%、ワラストナイトの含有量を0重量%、パリゴルスカイトの含有量を40.0重量%に変更した以外は、実施例1の操作と同様の操作を行い、コート種子を得た。 【0049】上記被覆材の加工性は「良好」であった。そして、得られたコート種子の機械的強度を上記方法で測定したところ、該コート種子はやや脆く、結果は「△」であった。被覆材の組成、並びに、測定結果をまとめて表1に示す。 【0050】〔実施例4〕被覆材における、焼石膏の含有量を75.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を5.0重量%、ワラストナイトの含有量を0重量%、パリゴルスカイトの含有量を20.0重量%に変更した以外は、実施例1の操作と同様の操作を行い、コート種子を得た。 【0051】そして、得られたコート種子の機械的強度を上記方法で測定したところ、該コート種子は非常に硬く、結果は「○」であった。被覆材の組成、並びに、測定結果をまとめて表1に示す。 【0052】〔実施例5〕被覆材における、焼石膏の含有量を50.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を5.0重量%、ワラストナイトの含有量を15.0重量%、パリゴルスカイトの含有量を30.0重量%に変更した以外は、実施例1の操作と同様の操作を行い、コート種子を得た。 【0053】上記被覆材の加工性は「良」であった。被覆材の組成、並びに、結果をまとめて表1に示す。 【0054】〔実施例6〕被覆材における、焼石膏の含有量を50.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を5.0重量%、ワラストナイトの含有量を0重量%、パリゴルスカイトの含有量を45.0重量%に変更した以外は、実施例1の操作と同様の操作を行い、コート種子を得た。 【0055】上記被覆材の加工性は「良」であった。被覆材の組成、並びに、結果をまとめて表1に示す。 【0056】〔比較例1〕被覆材における、焼石膏の含有量を0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を20.0重量%、ワラストナイトの含有量を0重量%、パリゴルスカイトの含有量を80.0重量%に変更した以外は、実施例1の操作と同様の操作を行い、比較用コート種子を得た。つまり、比較用被覆材には、水硬性物質が含まれていない。 【0057】しかしながら、比較用コート種子は、水に浸漬すると崩壊したので、機械的強度の測定結果は「×」であった。比較用被覆材の組成、並びに、測定結果をまとめて表1に示す。 【0058】〔比較例2〕被覆材における、焼石膏の含有量を50.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を0重量%、ワラストナイトの含有量を15.0重量%、パリゴルスカイトの含有量を35.0重量%に変更した以外は、実施例1の操作と同様の操作を行った。つまり、比較用被覆材には、撥水性物質が含まれていない。 【0059】しかしながら、上記比較用被覆材の加工性は「不良」であり、その結果、比較用コート種子を得ることができなかった。比較用被覆材の組成、並びに、結果をまとめて表1に示す。 【0060】〔比較例3〕被覆材における、焼石膏の含有量を50.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を0重量%、ワラストナイトの含有量を0重量%、パリゴルスカイトの含有量を50.0重量%に変更した以外は、実施例1の操作と同様の操作を行った。つまり、比較用被覆材には、撥水性物質が含まれていない。 【0061】しかしながら、上記比較用被覆材の加工性は「不良」であり、その結果、比較用コート種子を得ることができなかった。比較用被覆材の組成、並びに、結果をまとめて表1に示す。 【0062】 【表1】
【0063】〔実施例7〕焼石膏、ステアリン酸カルシウム、繊維状物質としてのセピオライト、および、パリゴルスカイトを混合することによって、本発明にかかる被覆材を調製した。該被覆材における、焼石膏の含有量は50.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量は10.0重量%、セピオライトの含有量は5.0重量%、パリゴルスカイトの含有量は35.0重量%であった。次に、上記被覆材を用いて、実施例1の操作と同様の操作を行い、コート種子を得た。 【0064】そして、得られたコート種子の機械的強度を上記方法で測定したところ、結果は「△」であった。被覆材の組成、並びに、測定結果をまとめて表2に示す。 【0065】〔実施例8〕被覆材における、焼石膏の含有量を50.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を10.0重量%、セピオライトの含有量を10.0重量%、パリゴルスカイトの含有量を30.0重量%に変更した以外は、実施例7の操作と同様の操作を行い、コート種子を得た。 【0066】そして、得られたコート種子の機械的強度を上記方法で測定したところ、結果は「○」であった。被覆材の組成、並びに、測定結果をまとめて表2に示す。 【0067】〔実施例9〕被覆材における、焼石膏の含有量を50.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を10.0重量%、セピオライトの含有量を20.0重量%、パリゴルスカイトの含有量を20.0重量%に変更した以外は、実施例7の操作と同様の操作を行い、コート種子を得た。 【0068】そして、得られたコート種子の機械的強度を上記方法で測定したところ、結果は「○」であった。被覆材の組成、並びに、測定結果をまとめて表2に示す。 【0069】〔実施例10〕被覆材における、焼石膏の含有量を30.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を10.0重量%、セピオライトの含有量を10.0重量%、パリゴルスカイトの含有量を50.0重量%に変更した以外は、実施例7の操作と同様の操作を行い、コート種子を得た。 【0070】そして、得られたコート種子の機械的強度を上記方法で測定したところ、結果は「△」であった。被覆材の組成、並びに、測定結果をまとめて表2に示す。 【0071】〔実施例11〕被覆材における、焼石膏の含有量を30.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を10.0重量%、セピオライトの含有量を20.0重量%、パリゴルスカイトの含有量を40.0重量%に変更した以外は、実施例7の操作と同様の操作を行い、コート種子を得た。 【0072】そして、得られたコート種子の機械的強度を上記方法で測定したところ、結果は「△」であった。被覆材の組成、並びに、測定結果をまとめて表2に示す。 【0073】 【表2】
【0074】〔実施例12〕焼石膏、ステアリン酸カルシウム、繊維状物質としてのセルロース、および、パリゴルスカイトを混合することによって、本発明にかかる被覆材を調製した。該被覆材における、焼石膏の含有量は50.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量は10.0重量%、セルロースの含有量は5.0重量%、パリゴルスカイトの含有量は35.0重量%であった。次に、上記被覆材を用いて、実施例1の操作と同様の操作を行い、コート種子を得た。 【0075】そして、得られたコート種子の機械的強度を上記方法で測定したところ、結果は「○」であった。被覆材の組成、並びに、測定結果をまとめて表3に示す。 【0076】〔実施例13〕被覆材における、焼石膏の含有量を50.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を10.0重量%、セルロースの含有量を10.0重量%、パリゴルスカイトの含有量を30.0重量%に変更した以外は、実施例12の操作と同様の操作を行い、コート種子を得た。 【0077】そして、得られたコート種子の機械的強度を上記方法で測定したところ、結果は「○」であった。被覆材の組成、並びに、測定結果をまとめて表3に示す。 【0078】〔実施例14〕被覆材における、焼石膏の含有量を50.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を10.0重量%、セルロースの含有量を20.0重量%、パリゴルスカイトの含有量を20.0重量%に変更した以外は、実施例12の操作と同様の操作を行い、コート種子を得た。 【0079】そして、得られたコート種子の機械的強度を上記方法で測定したところ、結果は「○」であった。被覆材の組成、並びに、測定結果をまとめて表3に示す。 【0080】〔実施例15〕被覆材における、焼石膏の含有量を30.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を10.0重量%、セルロースの含有量を10.0重量%、パリゴルスカイトの含有量を50.0重量%に変更した以外は、実施例12の操作と同様の操作を行い、コート種子を得た。 【0081】そして、得られたコート種子の機械的強度を上記方法で測定したところ、結果は「△」であった。被覆材の組成、並びに、測定結果をまとめて表3に示す。 【0082】〔実施例16〕被覆材における、焼石膏の含有量を30.0重量%、ステアリン酸カルシウムの含有量を10.0重量%、セルロースの含有量を20.0重量%、パリゴルスカイトの含有量を40.0重量%に変更した以外は、実施例12の操作と同様の操作を行い、コート種子を得た。 【0083】そして、得られたコート種子の機械的強度を上記方法で測定したところ、結果は「○」であった。被覆材の組成、並びに、測定結果をまとめて表3に示す。 【0084】 【表3】
【0085】 【発明の効果】本発明の請求項1記載の種子の被覆材は、以上のように、水硬性物質と撥水性物質とを含む構成である。本発明の請求項2記載の種子の被覆材は、以上のように、繊維状物質をさらに含む構成である。本発明の請求項3記載の種子の被覆材は、以上のように、無機粉体をさらに含む構成である。 【0086】上記の構成によれば、被覆材が撥水性物質を含んでいるので、該被覆材によって被覆された種子に含まれる水分は、被覆材によって保持される。また、撥水性物質を含んでいるので、被覆材は、その加工(造粒)適性が従来の被覆材に比べて向上されている。それゆえ、上記の被覆材は、例えば、乾燥状態に弱い種子の表面に被覆層を形成するのに好適に用いることができるという効果を奏する。 【0087】本発明の請求項4記載の種子の被覆方法は、以上のように、種子を、水硬性物質と撥水性物質とを含む被覆材で被覆すると共に造粒する方法である。本発明の請求項5記載の種子の被覆方法は、以上のように、種子が有する水分量を維持した状態で造粒する方法である。 【0088】上記の方法によれば、撥水性物質を含む被覆材を用いて種子を被覆すると共に造粒するので、種子表面に形成される被覆層、つまり、得られる造粒物には、撥水性が付与されることとなる。また、水硬性物質を含む被覆材を用いて種子を被覆すると共に造粒するので、造粒物を播種機を用いて水上(海上)から播種することができると共に、水硬性物質によって、水中(海中)に播種された場合においても、崩壊・剥落し難い被覆層が形成された造粒物を得ることができる。これにより、播種にかかる労力並びに経費を低減することができるので、種子を水中に、簡単にかつ安価に播種することができ、しかも、潮の流れによって種子が流されることがないので、定着率を向上させることができるという種々の効果を奏する。 【0089】本発明の請求項6記載の種子の保存方法は、以上のように、種子を、水硬性物質と撥水性物質とを含む被覆材で覆う方法である。 【0090】上記の方法によれば、撥水性物質を含む被覆材を用いて種子を覆うので、該被覆材によって覆われた種子に含まれる水分は、被覆材によって保持される。また、撥水性物質を含んでいるので、被覆材は、その加工(造粒)適性が従来の被覆材に比べて向上されている。それゆえ、上記の保存方法により、例えば、乾燥状態に弱い種子を、乾燥を防止して輸送、保存することができるという効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】596005964 【氏名又は名称】住化農業資材株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)6月2日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】原 謙三
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| 【公開番号】 |
特開平11−341904 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)12月14日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−153282 |
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