| 【発明の名称】 |
苗植込装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】嶋田 進
【氏名】清野 祐治
【氏名】金井 洋一
【氏名】本多 春義
【氏名】上島 徳弘
|
| 【要約】 |
【課題】苗が安定して移植できる畑作用の苗植機を完成したい。
【解決手段】横軸30の回りに旋回しながら前進する植込杆34の横に填圧輪39が配置され、植込杆34は前方に突出した水平姿勢でその下面が水平姿勢の苗の上面に当り、これからほぼ90度旋回すると苗22とともに直立姿勢に転換してその苗が填圧輪39の最下端の近傍に達した位置で上に抜け出すように設けられている苗植込装置。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 横軸30の回りに旋回しながら前進する植込杆34の横に鎮圧輪39が配置され、植込杆34が苗の上面に当り、これから下方に旋回して苗を搬送しながら苗22とともに直立姿勢に転換してその苗が鎮圧輪39の最下端の近傍に達した位置で上に抜け出すように設けられている苗植込装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、畑作用の苗植機に有効に用いられるものである。 【0002】 【従来の技術】従来、畑作用の苗植機において、苗の植付姿勢を安定させるべく、苗を圃場面に搬送して植え付ける植付具の後方に鎮圧輪を設け、この鎮圧輪により植え付けた苗の側方の土壌を鎮圧する構成のものがある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記構成においては、上記植付具で苗を植え付けた後、しばらくしてから上記鎮圧輪により苗の側方の土壌を鎮圧するので、植付具で植え付けた苗が鎮圧輪により側方の土壌が鎮圧されるまで間に姿勢を乱し、適正な植付姿勢とならないことがあった。 【0004】また、前記植付具が苗を植え付けるとほぼ同時に鎮圧輪により苗の側方の土壌を鎮圧するにしても、植付具のスペースがある分、鎮圧輪を所望の位置に設けることが困難であった。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するため、この発明は、横軸30の回りに旋回しながら前進する植込杆34の横に鎮圧輪39が配置され、植込杆34が苗の上面に当り、これから下方に旋回して苗を搬送しながら苗22とともに直立姿勢に転換してその苗が鎮圧輪39の最下端の近傍に達した位置で上に抜け出すように設けられている苗植込装置とした。 【0006】 【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施例を説明する。走行車体1の後に苗植装置2が装着されて畑作用の苗植機となっている(図1,図2)。走行車体1がつぎのように構成されている。フレーム3の前後に取付けた主歯車箱4と後輪歯車箱5の外側にそれぞれ一対の前輪6と後輪7が配置されている。エンジン8がフレーム3の上に設けられ、その動力が主歯車箱4内の変速機を経由して前輪6と後輪7に伝わり、これらの回転で走行車体1が圃場で前進するように出来ている。カバー9でエンジン8が被われ、その上に座席10が設けられている。ハンドルポスト11の上にステアリングホイル12が設けられ、その操作で前輪6が操縦されて走行車体1の進路が変わるようになっている。 【0007】支柱13がフレーム3の後部から上に伸び、これと後のヒッチ14が平行なリンク15で連結されている。昇降シリンダ16の前部がフレーム3に取付けられ、これから斜後上に突出したピストンロッドの突端が、上のリンク15から下に伸びたアーム17の下端に接続し、ピストンロッドが昇降シリンダ16から出没すると、ヒッチ14が同じ姿勢を保って昇降するように出来ている。 【0008】苗植装置2がつぎのように構成されている。機枠18がヒッチ14の後に着脱自在に設けられている。横長のパイプフレーム19の中央が機枠18の下部に取付けられている。一対の苗植ユニット20がパイプフレーム19に横並びに取付けられている。主歯車箱4内のエンジン8の動力がパイプフレーム19内を通ってそれぞれの苗植ユニット20に達している。 【0009】苗植ユニット20は、つぎの苗箱21で育てた苗22を移植する。可撓性の樹脂板21aに複数のポット21bが一体に作られて苗箱21となっている。ポット21bは、横並びが14個で構成され、底に押出ピンが突入し得る弁が構成されている。送り孔21cが樹脂板21aの両横に、前後方向のポット21bと同じピッチで設けられている。そして、それぞれのポット21bに床土を詰め、その上に(一粒の玉葱の)種子を蒔いて覆土し、潅水しながら所定の日数が経過すると、種子が発芽して苗22(図4)が育つ。このとき、ポット21b内で伸びた根が絡まって根鉢22a(図4)が形成されている。 【0010】苗植ユニット20がつぎのように出来ている。前上りに傾斜した苗載台23が上下の二段に配置され、苗22を上に向けた苗箱21がそれぞれに載るようになっている。レール24がそれぞれの苗載台23の後端の両横から斜後下に伸びたのち、上下のものが一体となって下に伸び、U字状に曲がって受枠25に達している。そして、上又は下の苗載台23から繰り出された苗箱21の両横を左右のレール24で抱えて図示していない送り爪で間欠的に送るようになっている。 【0011】キャリア26の左右が一対のリンク27で取付けられ、その揺動でレール24の後と下の間を往復移動するようになっている。そして、キャリア26が上昇してレール24の後に来ているとき、横一列の14個の苗22が苗箱21から押し出されてそのキャリア26に乗り移る。苗22が乗ると、リンク27の揺動でそのキャリア26が下降し、レール24の下に来ると、その苗22が後に掻き落されるようになっている。苗22が抜き取られた苗箱21は、つぎの苗箱21で押されるようにして受枠25内に収納される。 【0012】一対のベルトコンベア28(図4)が横並びに配置され、それぞれが7個の苗22を横に並べて載せて外に向けて運ぶようになっている。なお、7個の苗を運び終える直前でつぎの苗22が等間隔に乗る。植込フレーム29がそれぞれのベルトコンベア28の外側でパイプフレーム19から後に伸びている。エンジン8の動力で右(図1)から見て反時計方向に回転する横軸30がそれぞれの植込フレーム29の後部から内側に突出し、その突端に回転ケース31がキー30aで固定されている(図5)。植込フレーム29と一体のカム板32が回転ケース31内に配置されている。一対の回動軸33が回転ケース31の側壁に等間隔に取付けられている。植込杆34とアーム35が回動軸33の外端と内端に固定され、アーム35の突端のローラ35aがカム板32のカム溝32aに入っている。そのため、植込杆34が回転ケース31とともに回転すると、ローラ35aがカム溝32a内を転がりながら旋回し、植込杆34が回動軸33の回りに揺動する。 【0013】整地ローラ36(図1)が一対の苗植ユニット20の前に設けられ、走行車体1の前進で、苗22が移植される地面を均平にするようになっている。4個の作溝器37(図1)が横並びに配置され、走行車体1の前進でその地面に4筋の移植溝を作るようになっている。一対の案内板38(図4)がそれぞれのベルトコンベア28の外端に下向きに設けられている。 【0014】鎮圧輪39がそれぞれの回転ケース31の外周を被うように固定されている。そしてカム溝32aの形状により、旋回中の植込杆34は、横軸30の上で放射方向(上向き)に突出し、90度反時計方向(図4)に回転して横軸30の前でほぼ水平姿勢となり、その先端の抱持部34aが、ベルトコンベア28の端に運ばれた苗22の根鉢22aを上から抱えるようになっている。その植込杆34は、これから回転が進むと、順次直立しながら左右の案内板38の間を通り、下端において抱持部34aが移植溝内に突入し、苗22が鎮圧輪39の最下端に来た位置で、その前進にともなって直立姿勢を保って上方に移動し、鎮圧輪39が移植溝を崩しながら苗22がその溝中に移植されるようになっている。 【0015】なお、左右の苗植ユニット20間の植込フレーム29は、共用に設けられている。ポット21bの空洞を円筒形に構成すると、根鉢22aが円柱形に形成される。抱持部34aの面をその外面に沿って凹んだ曲面34b(図7)に形成すると、苗22の横ずれが防止されて安定した移植が行われる。 【0016】図8以下に他の苗植機を示している。この苗植機は、苗載台23が一段であることを除き、ベルトコンベア28までの構成が前記の苗植機と同一で、重複を避けるため、同一部分の説明を省略する。ベルトコンベア28の外端の下に左右一対のベルト40,41が設けられ、ベルトコンベア28で運び出された苗22の根鉢22aを両者で挟んで下に送るようになっている(図10)。 【0017】ベルトコンベア28の後に配置した支持台42がフレーム43でパイプフレーム19に固定されている(図11)。駆動軸44が支持台42に取付けられ、パイプフレーム19の突端の軸45の回転が歯輪46、チェン47および歯輪48で伝達されている(図12)。一つの苗植ユニット20の一対のベルトコンベア28後に伝動軸49が配置され、駆動軸44の回転が歯輪50、チェン51および歯輪52で伝達されている。一対のアーム53の後端が伝動軸49に揺動自在に取付けられ、その前端の櫛状の押込片53aがその揺動で、上記の一対のベルトコンベア28の外側で上下し、それぞれのベルトコンベア28で運び出された根鉢22aをベルト40,41の上部に押し込むようになっている。なお、その作動は、エンジン8の動力でつぎのようにして行われる。図12で、後から見て左のアーム53の左に、駆動軸44に軸芯を揃えて駆動軸44Aが配置され、伝動軸49の回転が歯輪52A、チェン51Aおよび歯輪50Aで伝達されている。ディスク54が歯輪50,50Aに固定され、そのピン54aのクランク回転がロッド55でアーム53のピン53bに伝わり、アーム53が伝動軸49の回りに揺動して押込片53aが昇降するようになっている。そして、根鉢22aがベルトコンベア28から運び出されると下降してこれをベルト40,41の間に押し込むようになっている。なお、後から見て、左の苗植ユニット20に対するものは、上記と対称な構成となる。 【0018】上記の構成によると、アーム53の揺動軸が伝動軸49で兼ねられているから、構造が簡単で、メンテナンスが容易である。一対の植付ディスク56がそれぞれのベルト40,41の後の下に配置され、ベルト40,41で送り下げた苗22を受取って回転し、下端でその苗22を、作溝器57が作った移植溝内に直立させて置くようになっている。 【0019】一対の填圧輪58がその後に配置され、移植溝を埋め戻して苗22を移植するようになっている。図13のように、鎮圧輪58の外周に、弾性を有する線杆で作ったスクレパー59を配置することができる。この構成によると、スクレパー59の鎮圧輪58に対する圧着力が低くて抵抗が小さく、付着した土の掻き取りも効果的である。 【0020】図14のように、植込ディスク56の対応する内面の外周部にスポンジリング60を貼付ることができる。そのスポンジリング60の外周のコーナに丸み60a(図15)又はカット面60b(図16)施すと、左右の植込ディスク56で苗22を挟んだとき、その茎に付く傷が著しく軽減できた。 【0021】 【効果】鎮圧輪の側方に植込杆を配置し、植込杆が抱えた苗が鎮圧輪の最下端の近傍に来た位置で植込杆が上に抜け出すようにしたから、鎮圧力が大きな所で植込杆が抜け出し苗が移植されるので、植付苗の姿勢を適正に安定させることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月28日 |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開平11−332318 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)12月7日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−147533 |
|