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【発明の名称】 整列装置
【発明者】 【氏名】山田 久也

【氏名】武野 節生

【氏名】大前 健介

【氏名】石原 幸信

【氏名】上山 正直

【氏名】安部 芳則

【氏名】井上 拓夫

【要約】 【課題】簡単な構成手段のもので種子及びキュウリなどの農産物を一定方向に整列可能とさせる。

【解決手段】整列対象物(A)(K)の方向を決めるガイド部材(10)(10a)(43)と、載置面に整列対象物(A)(K)を載置する載置部材(11)(11a)(34a)とを備え、ガイド部材(10)(10a)(43)と載置部材(11)(11a)(34a)の相対運動によって対象物(A)(K)を一定方向に揃える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 整列対象物の方向を決めるガイド部材と、載置面に整列対象物を載置する載置部材とを備え、ガイド部材と載置部材の相対運動によって対象物を一定方向に揃えるように構成したことを特徴とする整列装置。
【請求項2】 整列対象物を落下案内するガイド部材と、該ガイド部材の下端出口を開閉する整列対象物の載置部材とを備え、載置部材に整列対象物載置時のガイド部材と載置部材との相対運動によって、ガイド部材から放出される整列対象物の姿勢を一定方向に揃えるように構成したことを特徴とする整列装置。
【請求項3】 種子ホッパからの種子を一粒毎に投入する種子シュータと、該種子シュータの下端出口を開閉する播種シャッタとを備え、播種シャッタの開動作でもって播種を行うようにした播種機の整列装置において、前記播種シャッタの開動作速度を前半部では遅く、後半部では速くするように設けたことを特徴とする播種機の整列装置。
【請求項4】 種子ホッパからの種子を一粒毎に投入する種子シュータと、該種子シュータの下端出口を開閉する播種シャッタとを備え、播種シャッタの開動作でもって播種を行うようにした播種機の整列装置において、前記播種シャッタの開動作時に、播種シャッタを開閉側の一方向に動かした後に反対方向に動かして、その後全開とさせるように設けたことを特徴とする播種機の整列装置。
【請求項5】 種子ホッパからの種子を一粒毎に投入する種子シュータと、該種子シュータの下端出口を開閉する播種シャッタとを備え、播種シャッタの開動作でもって播種を行うようにした播種機の整列装置において、種子の播種方向を縦及び横に変更させる如く、前記播種シュータの出口形状を変形自在に設けたことを特徴とする播種機の整列装置。
【請求項6】 種子ホッパからの種子を一粒毎に投入する種子シュータと、該種子シュータの下端出口を開閉する播種シャッタとを備え、播種シャッタの開動作でもって播種を行うようにした播種機の整列装置において、前記播種シュータの出口形状を各種の種子形状に対応させて変形自在に設けたことを特徴とする播種機の整列装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えばキュウリ或いはカボチャ等の野菜苗の接ぎ木作業の前工程にあって、これら偏平状種子の整列播種を行って、苗の子葉を略一定方向に揃える播種機や、キュウリ等の農産物を収穫後一定方向に揃えて、選別或いは箱詰め或いは食品加工などを機械的に行うようにした各種作業機の整列装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えば接ぎ木作業を自動化した手段の一つに、搬送ラインで搬送される台木及び穂木用苗の茎部の上下をそれぞれ把持ハンドで把持し、把持されたハンド中間部をカッタで切断して、切断された台木の下側茎部と穂木の上側茎部とを接合させる接ぎ木手段があるが、苗の子葉展開基部付近で接合(接ぎ木)するため、把持ハンドで子葉展開基部を把持する必要がある。この場合展開する子葉の方向によっては把持ハンドから落下し易く安定性に欠けるため、把持ハンドの方向と子葉の方向を一致させて把持することが望ましく、そのため前工程の播種の段階で整列播種を行って、各苗の子葉の方向を揃えようとするもので、従来この整列播種にあっては画像処理などを利用した整列播種が行われているが、極めてコスト高となり作業性も悪い。そこで、種子シュータ及び播種シャッタを用いたシンプルな構成で、種子シュータの長辺及び短辺を有する矩形口形状によって、偏平種子の放出姿勢を規制してこの整列播種を行う手段もあるが、このような種子シュータの口形状のみでは種子の放出姿勢はもう一つ安定せず整列精度も悪い。
【0003】また、キュウリ等の生育作物を収穫後に機械的に選別或いは箱詰め或いは食品加工など行う場合にも、予め作物の姿勢を一定方向に揃えておく必要があり、これを手作業で行う場合には手間を要し作業能率に悪く、また機械的に行う場合にはシステムが複雑で高価なものとなるばかりでなく、農作物のような1つ1つの形状が各様に異なるものには信頼性に欠けるものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】したがって本発明は、整列対象物の方向を決めるガイド部材と、載置面に整列対象物を載置する載置部材とを備え、ガイド部材と載置部材の相対運動によって対象物を一定方向に揃えるもので、例えば対象物となる農産物の搬送コンベアを載置部材とし、搬送コンベア上に載置する農産物をコンベアの搬送方向とは直交する方向に移動させるとき、ガイド部材によって姿勢を整えて、コンベア搬送中での農産物の整列を容易に可能とさせて、極めて簡単な手段のもので整列精度を向上させるものである。
【0005】また、整列対象物を落下案内するガイド部材と、該ガイド部材の下端出口を開閉する整列対象物の載置部材とを備え、載置部材に整列対象物載置時のガイド部材と載置部材との相対運動によって、ガイド部材から放出される整列対象物の姿勢を一定方向に揃えるもので、ガイド部材の内壁に整列対象物となる農産物姿勢を良好に沿わせて、この姿勢崩すことなく良好姿勢を保ったままの放出を可能とさせて、農産物の整列姿勢の精度向上を図り、後工程での作業能率を向上させるものである。
【0006】さらに、種子ホッパからの種子を一粒毎に投入する種子シュータと、該種子シュータの下端出口を開閉する播種シャッタとを備え、播種シャッタの開動作でもって播種を行うようにした播種機の整列装置において、前記播種シャッタの開動作速度を前半部では遅く、後半部では速くするように設けて、開時前半ではシュータの内壁に偏平種子を安定良好に沿わせる状態とさせて、種子の播種姿勢を略一定方向(各種子の長径部を横或いは縦方向)に整え、開時後半では種子を回転させることなく整えられた姿勢を保持させたまま放出させて、整列精度を向上させるものである。
【0007】またさらに、種子ホッパからの種子を一粒毎に投入する種子シュータと、該種子シュータの下端出口を開閉する播種シャッタとを備え、播種シャッタの開動作でもって播種を行うようにした播種機の整列装置において、前記播種シャッタの開動作時に、播種シャッタを開閉側の一方向に動かした後に反対方向に動かして、その後全開とさせるように設けて、例えば開動作初期のシャッタを一方向に動かしての少しの開動作時に、シュータ内壁に当接させて種子を整列させ、反対方向に動かして閉に戻るときに倒立している種子も横倒しとさせ、その後の全開となるとき略所定位置に種子の方向を揃えた播種を行って、この種子の整列精度を向上させるものである。
【0008】また、種子ホッパからの種子を一粒毎に投入する種子シュータと、該種子シュータの下端出口を開閉する播種シャッタとを備え、播種シャッタの開動作でもって播種を行うようにした播種機の整列装置において、種子の播種方向を縦及び横に変更させる如く、前記播種シュータの出口形状を変形自在に設けて、単一のシュータの出口形状を変形させるだけの簡単な操作でもって、縦播及び横播何れの方向の播種も可能とさせて、作業の対応性を向上させるものである。
【0009】さらに、種子ホッパからの種子を一粒毎に投入する種子シュータと、該種子シュータの下端出口を開閉する播種シャッタとを備え、播種シャッタの開動作でもって播種を行うようにした播種機の整列装置において、前記播種シュータの出口形状を各種の種子形状に対応させて変形自在に設けて、種子の種類によって偏平状態或いは種子の大きさなどが異なる場合でも引掛るなどの不都合を生じさせることなく、単一のシュータで各種の種子形状に適正に対応させた精度良好な整列播種を可能とさせるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は制御回路図、図2は全体の平面図、図3は播種部の側面説明図、図4は播種部の平面説明図であり、播種トレイ(1)を搬送する播種コンベア(2)上に播種装置(3)を配備させている。
【0011】前記播種装置(3)は、整列対象物であるキュウリ或いはカボチャなどの偏平種子(A)を貯留する種子ホッパ(4)と、前記コンベア(2)の架台に固設して前記ホッパ(4)の中間部を回動支点軸(5)を介し前後揺動自在に支持するホッパ受台(6)と、前記ホッパ(4)と受台(6)間に介設してホッパ(4)を前後揺動させる電動或いは油圧或いは空圧式のホッパ揺動シリンダ(7)と、前記ホッパ(4)のシリンダ(7)とは反対側の開口部に開閉自在に設ける種子供給板(8)と、前記供給板(8)を開閉動作させる電動或いは油圧或いは空圧式の供給板開閉シリンダ(9)と、前記供給板(8)の開位置下方に上端開口部を臨ませるガイド部材である種子シュータ(10)と、前記播種コンベア(2)上の播種トレイ(1)の上面に近接させて設けてシュータ(10)の下端開口部を開閉する載置部材である播種シャッタ(11)と、前記播種シャッタ(11)を開閉動作させるシャッタ開閉制御モータ(12)を備え、前記ホッパ(4)から供給板(8)に取出した一粒毎の種子をシュータ(10)を介しトレイ(1)の各ポット部(1a)にそれぞれ落下放出させて播種を行うように構成している。
【0012】図5及び図6に示す如く、前記供給板(8)には前記トレイ(1)の横一列の各ポット部(1a)に対応する種子吸着用のノズル孔(13)を形成すると共に、各ノズル孔(13)に連通させる吸引通路(14)を吸引ケース(15)内に形成して、吸引通路(14)に連通させる真空ポンプなど吸引機(16)の真空吸引力でもって、供給板(8)のノズル孔(13)に一粒毎の種子(A)を吸着させるように構成している。
【0013】前記ノズル孔(13)の種子(A)吸着は、図5に示す如く供給板(8)の閉状態でホッパ(4)が前低後高から前高後低に、また前高後低から前低後高に1〜2回揺動する間に吸引機(16)からの吸引力でもって吸着が行われ、図1の如く前高後低状にホッパ(4)姿勢を保持させ、供給板(8)を開状態とさせるとき、ノズル孔(13)の吸引を停止させて供給板(8)の種子(A)をシュータ(10)に投入するように構成したものである。
【0014】図7に示す如く、前記シュータ(10)は、平面視断面長方形で下端先細りに形成するもので、下端断面形状の前後の縦巾(T)を種子(A)の短径部より若干大で、横巾(W)を縦巾(T)より大(W>T)で且つ種子(A)の長径部より若干大に形成して、該シュータ(10)の落下中に種子(A)の長手方向を左右横方向とする状態にある程度揃え、前記シャッタ(11)を開とさせてのシュータ(10)からの種子(A)放出時にあっては、横巾(W)に略直交させるシャッタ(11)の摺動開操作力でもって種子(A)をシュータ(10)後側の内側面に当接させることによって、シュータ(10)のみでは不揃いの種子(例えば立上り姿勢の種子)を左右横方向に略均一状態に揃えるように構成している。なお、シュータ(10)は断面長方形の他、楕円など長手及び短手方向を備えるものであれば何れでも良い。
【0015】一方図8に示す如く、前記播種トレイ(1)の各ポット部(1a)に充填された養土(B)表面には、側方視V字形の播種溝(C)を予め鎮圧機などで形成していて、前記シュータ(10)から放出された種子(A)の横方向の姿勢維持を助長させて、この整列精度を一層向上させるように構成している。
【0016】なお種子シュータ(10)はノズル孔(13)に対応した数だけ取付板(17)に一体取付けされ、種子(A)の品種に応じ形状の異なるシュータ(10)との交換を可能にボルト(18)を介し受台(6)に固定されたものである。
【0017】図1に示す如く、前記シャッタ開閉制御モータ(12)は電圧或いは抵抗或いは界磁制御によって回転速度を変速させてシャッタ(11)の開閉動作速度を適宜変更するもので、前記シャッタ(11)を低速で開とさせるときの低速度値を設定するシャッタ低速開度設定器(19)と、シャッタ(11)を高速で開とさせるときの高速度値を設定するシャッタ高速開度設定器(20)と、前記シャッタ(11)の開度検出に基づいてシャッタ(11)の開速度の低速から高速の切換えを行う速度切換位置センサ(21)とを備え、これら設定器(19)(20)及び位置センサ(21)をコントローラ(22)を介し前記モータ(12)に接続させて、該モータ(12)の変速によってピニオン(23)及びラックギヤ(24)を介しシャッタ(11)の開閉速度を適宜変更するように構成している。
【0018】而して、供給板(8)の閉状態で、前記支点軸(5)を中心としてシリンダ(7)を伸縮させて種子ホッパ(4)を前後に1〜2回揺動させるとき、ノズル孔(13)に種子(A)を吸着させるもので、このような揺動操作によって、全てのノズル孔(13)に対する種子(A)の確実な吸着を可能にできるものである。
【0019】そして前高後低にホッパ(4)の姿勢を変換させ、ホッパ(4)開口部を閉塞する供給板(8)を開放状態とさせて、ノズル孔(13)に対する吸引機(16)の吸引を停止させるとき、シュータ(10)に供給板(8)上の種子(A)を落下投入させ、次にシャッタ(11)が開操作されるとき、播種トレイ(1)の各ポット部(1a)に播種が行われるもので、この際シュータ(10)の長方形状による規制と、シャッタ(11)開動作時の引き作用力とで、種子(A)の長手方向を横方向とする状態に姿勢が揃えられて、整列播種が行われるものである。
【0020】つまり図9乃至図11に示す如く、各設定器(19)(20)で設定されるシャッタ開時の低速及び高速度値がコントローラ(22)に入力され、シュータ(10)に種子(A)が投入されてシャッタ(11)が開動作を開始するとき、直後は低速で緩やかにシャッタ(11)を開駆動し、開動作途中で前記位置センサ(21)によってシャッタ(11)の適宜開状態(例えば半開)が検出されるとき、シャッタ(11)は高速に切換えられて開動作の後半部を速い速度でシャッタ(11)を開駆動し、シャッタ(11)の全開によって播種が完了するとき、高速でシャッタ(11)を閉駆動するもので、図9(1)の如く投入直後シャッタ(11)上で姿勢が不揃いの種子(A)は、図9(2)の如く低速でシャッタ(11)が開駆動するとき、シュータ(10)の内壁面に沿う横安定状態に姿勢が揃えられ、図9(3)の如く放出直前となる開動作後半部ではシャッタ(11)を急速に開いて、種子(A)が回転するなどして姿勢が乱れるのを防止し、整列姿勢を保ったまま放出して、この整列播種作業での精度向上を図るものである。
【0021】またこの場合種子(A)の種類などによって、それぞれ最適のシャッタ開速度が存在するため、各設定器(19)(20)でそれぞれに対応した最適の低速及び高速のシャッタ開速度に無段階調整を可能とさせるものである。
【0022】さらに図12の破線に示す如く、シャッタ(11)の開速度を低速と高速の2段階に切換える以外に、周辺実線の如くシャッタ(11)の開速度を閉から開になるに従い無段階に高速とさせても同様の作用効果が得られるものである。
【0023】図13に示すものは、種子ホッパが定置形で種子定量式の播種装置(3a)を示すもので、偏平種子(A)を貯留する定置形の種子ホッパ(4)と、前記ホッパ(4)内から定量(5〜6粒)の種子(A)を一定高さ上昇させる定量種子台(24)と、前記種子台(24)を昇降駆動する昇降シリンダ(25)と、一定高さに上昇させる種子台(24)上の定量種子(A)より各1粒毎の種子を真空吸引力で吸着取出しする横一列の複数の種子吸着ノズル(26)と、各ノズル(26)基端を固設して各ノズル孔に連通させる吸引通路(14)を内部に形成するノズル支持管(27)と、前記ホッパ(4)に隣接させてノズル(26)先端に吸着させる種子(A)を放出する投入樋(28)と、前記ノズル(26)先端を種子台(24)或いは投入樋(28)上方に移動切換えするノズル移動シリンダ(29)と、前記投入樋(28)の下方に臨ませて投入される種子(A)を下方に落下案内するシュータ(10)と、前記シュータ(10)の下端開口部を開閉する播種シャッタ(11)と、前記シャッタ(11)を開閉動作させるシャッタ開閉制御モータ(12)とを備え、各ノズル(26)先端に吸着した1粒の種子(A)を投入樋(28)を介しシュータ(10)に投入して、前記シャッタ(11)の開動作時に播種を行うように構成したものである。
【0024】そして図15に示す如く、前記ノズル(26)の移動位置を検出するノズル位置センサ(29)と、前記種子台(24)の昇降位置を検出する種子台位置センサ(30)と、前記シャッタ(11)上の種子(A)を検出する種子センサ(31)と、前記吸引通路(14)内に真空吸引力を発生させる吸引機(16)とを備え、これら各センサ(29)(30)(31)と前述の位置センサ(21)及び各設定器(19)(20)をコントローラ(22)に入力接続させると共に、吸引機(16)と各シリンダ(25)(29)と制御モータ(12)とにコントローラ(22)を出力接続させている。
【0025】而して図16に示す如く、前記ノズル(26)が種子台(24)上方のノズル吸引位置に位置するとき、種子台(24)上に定量の種子(A)を載せた状態で上昇し、最上昇位置まで上昇してノズル(26)に種子台(24)上の種子(A)が最接近するとき、真空吸引力でノズル(26)先端に1粒毎の種子(A)を吸着させ、吸着後は種子台(24)の残種子(A)を下降させると共に、ノズル(26)を投入樋(28)側に移動切換して、吸着した種子(A)を投入樋(28)を介しシュータ(10)内に放出し、放出された種子(A)がシャッタ(11)上に有るとき、前述同様シャッタ(11)を前半では低速で、切換位置から後の後半では高速で開とさせて整列状態の播種を行い、整列播種後は高速でシャッタ(11)を閉に戻して、トレイ(1)ポットの1ピッチ分前進させて、シュータ(10)下方に次回播種を行うポット部(1a)を待機させるものである。
【0026】また図14に示す如く、前記シュータ(10)は軟質可撓性の材質で少なくとも下端側を丸パイプ形に形成していて、シュータ(10)の下端側で該シュータ(10)を挾んで対向配設する1対の挾圧部材(32)の加圧によってシュータ(10)の下端側断面を楕円状に変形させて、種子(A)の姿勢を揃えた整列播種を可能とさせると共に、加圧方向の変更によって、横一列状の各ポット部(1a)に対し種子(A)の長手方向(長径部)を、図14(1)に示す如き縦方向とさせた縦播や、図14(2)に示す如き横方向とさせた横播を容易に可能とさせるものである。
【0027】またこの場合、挾圧部材(32)の加圧力の適宜調節によって、シュータ(10)下端側断面の楕円形状を各種寸法の異なるものに変形させて、単一のシュータ(10)でキュウリ用或いはカボチャ用など多種類の種子に対応可能とさせることができるもので、種子(A)の種類によって種子(A)の偏平状態や大きさなど異なる場合でも、各種子(A)それぞれに適正に対応させた口形状によって、種子(A)の長手方向(長径部)がシュータ(10)内で引掛るなどした不都合を起させることなく、単一のシュータ(10)で広範囲に対応させることができるものである。
【0028】なお、前記シュータ(10)は下端側のみを軟質可撓性の材質で形成しても良く、またこのような軟質可撓性で形成するシュータ(10)を前述の播種装置(3)に用いても良い。
【0029】このように実施例にあっては、大きさや形状にバラツキのある種子(A)を、シュータ(10)とシャッタ(11)との相対運動で一定方向に整列する関係を示したが、種子(A)以外において同様に大きさや形状にバラツキのあるキュウリ或いはカボチャなど農産物の整列にも効果的に用いられるもので、例えば選別(選果)施設における野菜や果物を一定方向に整列させての選別作業、或いは包装(梱包)装置における野菜や果物を一定方向に整列させての箱詰め作業、或いは食品加工施設における野菜や果物を一定方向に整列させての加工処理作業、或いは籾摺機における脱穀玄米を一定方向に整列させての脱ぷ率や等級判定作業などに用いられるものである。
【0030】その一例として、整列対象物であるキュウリ(K)を一定方向に整列させて箱詰めするキュウリ箱詰め装置(33)を図17及び図18に示すもので、キュウリ箱詰め装置(33)は、収穫したキュウリ(K)を供給する供給コンベア(34)と、該コンベア(34)からのキュウリ(K)をトレイ(35)に収納して箱詰め位置まで順次搬送するエンドレス状の周回コンベア(37)と、箱詰め位置まで包装箱(38)を搬送する箱搬送コンベア(39)と、箱詰め位置で箱(38)にキュウリ(K)を箱詰めする箱詰機(40)と、箱詰めされた箱(38)を搬出する搬出コンベア(41)とを備え、前記供給コンベア(34)と周回コンベア(37)との受継ぎ部に、ガイド部材であるシュータ(10a)と載置部材であるシャッタ(11a)とからなる整列装置(42)を設けて、供給コンベア(34)からのキュウリ(K)を一定方向に姿勢を揃えてトレイ(35)に整列収納するように構成している。前記整列装置(42)のシュータ(10a)とシャッタ(11a)は、前実施例のシュータ(10)とシャッタ(11)の関係と同様に、シャッタ(11a)の開速度を異ならせるシュータ(10a)とシャッタ(11a)の相対運動によって、キュウリ(K)の姿勢を一定方向(図18の場合シャッタ(11a)の開方向に対しキュウリ(K)の長手方向を直交)に整列させるもので、シュータ(10a)とシャッタ(11a)の形状や大きさは対象物に対応させ適正なものを使用するものである。
【0031】また図19に示すものは、収穫したキュウリ(K)を供給する載置部材である供給コンベア(34a)(34b)上に、複数列状にキュウリ(K)を区画して縦姿勢で案内するガイド部材(43)を設けると共に、送り終端側のコンベア(34a)の搬送面上で各列各1本のキュウリ(K)を滞留させる前後のシャッタ(44)(45)を設け、前記コンベア(34a)全体を搬送方向とは直交する方向に移動(往動或いは往復動)可能に設けて整列装置(42)を構成するもので、前記コンベア(34a)上の前後シャッタ(44)(45)間にキュウリ(K)が滞留するとき、コンベア(34)を搬送方向とは直交する方向に移動させて、静止固定状態のガイド部材(43)に対しキュウリ(K)の長手方向を沿わせて姿勢を整え、この後シャッタ(44)(45)を開とさせるとき、コンベア(34a)の搬送面上で各列縦姿勢で横並び整列状態のキュウリ(K)を周回コンベア(37)に送り込むように構成したものである。
【0032】さらに図20及び図21に示すものは、前記播種シャッタ(11)の開動作時において2段階の開動作を行う構成を示すもので、種子ホッパ(4)内の種子(A)を上部円筒ガイド体(46)を介し投入する円筒形の種子シュータ(10b)と、該シュータ(10b)の下端開口部を開閉シリンダ(47)で開閉する播種シャッタ(11)とを備え、鎮圧昇降シリンダ(48)で昇降する鎮圧具(49)によって形成されるV字形の播種溝(C)に、前記シャッタ(9)の開時シュータ(10b)より放出される種子(A)を落下させるように設けている。そして図21に示す如く、前記シャッタ(9)の開動初期の1段階目ではシャッタ(11)を少し開いて円筒形のシュータ(10b)の内壁に種子(A)を接触させて整列させ、次にシャッタ(11)を元の全閉位置に戻したときには、倒立している種子(A)も倒して横向きとさせ、その後の2段階目の全開動作時にはシュータ(10b)で種子(A)を整列させると共に、種子(A)の落下位置を規制して、横向き姿勢に方向を揃えた種子(A)を定位置のトレイ(1)内養土(B)の播種溝(C)に落下させて、整列精度を向上させた播種を行うように構成している。つまり播種シャッタ(11)を開閉側の一方向に動かした後に反対方向に動かして(1段階目)、その後全開(2段階目)とさせるように設けて整列精度を向上させるもので、この動作を複数回繰返し行っても良い。
【0033】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、整列対象物(A)(K)の方向を決めるガイド部材(10)(10a)(43)と、載置面に整列対象物(A)(K)を載置する載置部材(11)(11a)(34a)とを備え、ガイド部材(10)(10a)(43)と載置部材(11)(11a)(34a)の相対運動によって対象物(A)(K)を一定方向に揃えるもので、例えば対象物となる農産物(A)(K)の搬送コンベア(34a)を載置部材とし、搬送コンベア(34a)上に載置する農産物(A)(K)をコンベア(34a)の搬送方向とは直交する方向に移動させるとき、ガイド部材(10)(10a)(43)によって姿勢を整えて、コンベア(34a)搬送中での農産物(A)(K)の整列を容易に可能とさせて、極めて簡単な手段のもので整列精度を向上させることができるものである。
【0034】また、整列対象物(A)(K)を落下案内するガイド部材(10)(10a)と、該ガイド部材(10)(10a)の下端出口を開閉する整列対象物(A)(K)の載置部材(11)(11a)とを備え、整列対象物(A)(K)を載置部材(11)(11a)上に載置時のガイド部材(10)(10a)と載置部材(11)(11a)との相対運動によって、ガイド部材(10)(10a)から放出される整列対象物(A)(K)の姿勢を一定方向に揃えるものであるから、ガイド部材(10)(10a)の内壁に整列対象物(A)(K)となる農作物の姿勢を良好に沿わせて、この姿勢を崩すことなく良好姿勢を保ったままの放出を可能とさせて、農産物の整列姿勢の精度向上を図って、後工程での作業能率を向上させることができるものである。
【0035】さらに、種子ホッパ(4)からの種子(A)を一粒毎に投入する種子シュータ(10)と、該種子シュータ(10)の下端出口を開閉する播種シャッタ(11)とを備え、播種シャッタ(11)の開動作でもって播種を行うようにした播種装置において、前記播種シャッタ(11)の開動作速度を前半部では遅く、後半部では速くするように設けたものであるから、開時前半ではシュータ(11)の内壁に偏平種子(A)を安定良好に沿わせる状態とさせて、種子の播種姿勢を略一定方向(各種子の長径部を横或いは縦方向)に整え、開時後半では種子(A)を回転させることなく整えられた姿勢を保持させたまま放出させて、整列精度を向上させることができるものである。
【0036】またさらに、種子ホッパ(4)からの種子(A)を一粒毎に投入する種子シュータ(10)と、該種子シュータ(10)の下端出口を開閉する播種シャッタ(11)とを備え、播種シャッタ(11)の開動作でもって播種を行うようにした播種装置において、前記播種シャッタ(11)の開動作時に、播種シャッタ(11)を開閉側の一方向に動かした後に反対方向に動かして、その後全開とさせるものであるから、例えば開動作初期のシャッタ(11)を一方向に動かしての少しの開動作時に、シュータ(10b)内壁に当接させて種子を整列させ、反対方向に動かして閉に戻るときに倒立している種子(A)も横倒しとさせ、その後の全開となるとき略所定位置に種子の方向を揃えた播種を行って、この種子の整列精度を向上させることができるものである。
【0037】また、種子ホッパ(4)からの種子(A)を一粒毎に投入する種子シュータ(10)と、該種子シュータ(10)の下端出口を開閉する播種シャッタ(11)とを備え、播種シャッタ(11)の開動作でもって播種を行うようにした播種装置において、種子(A)の播種方向を縦及び横に変更させる如く、前記播種シュータ(10)の出口形状を変形自在に設けたものであるから、単一のシュータ(10)の出口形状を変形させるだけの簡単な操作でもって、縦播及び横播何れの方向の播種も可能とさせることができて、この作業での対応性を向上させることができる。
【0038】さらに、種子ホッパ(4)からの種子(A)を一粒毎に投入する種子シュータ(10)と、該種子シュータ(10)の下端出口を開閉する播種シャッタ(11)とを備え、播種シャッタ(11)の開動作でもって播種を行うようにした播種装置において、前記播種シュータ(10)の出口形状を各種子(A)の種子形状に対応させて変形自在に設けたものであるから、種子(A)の偏平状態或いは種子(A)の大きさなどが異なる場合でも引掛るなどの不都合を生じさせることなく、単一のシュータ(10)で各種の種子形状に適正に対応させた精度良好な整列播種を可能とさせることができるものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【識別番号】391002111
【氏名又は名称】昭和精機工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)5月1日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開平11−332313
【公開日】 平成11年(1999)12月7日
【出願番号】 特願平11−106101