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【発明の名称】 作業機
【発明者】 【氏名】谷 和典

【氏名】藤田 佳久

【氏名】木村 浩人

【氏名】越智 竜児

【氏名】井上 信一郎

【要約】 【課題】走行機体の左右傾斜が転倒角に近いことを確実に作業者に認識させ得る作業機を合理的に構成する。

【解決手段】電気機器の作動を可能にするキースイッチ33をON操作した後に機体3の左右傾斜を計測する傾斜センサSからの信号に基づいて走行機体3の左右傾斜が転倒角に近い値以上に増大したことを判別した際には、制御装置35が警報ブザー31を作動させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンを備えた走行機体に運転座席を備えて成る作業機であって、作業機の左右方向への傾斜量を計測する傾斜センサを備えると共に、走行機体の電気機器の作動を可能にするスイッチの入り操作時に傾斜センサで設定量以上の傾斜を計測した際には、エンジンが停止した状態でも警報機構を作動させる制御手段を備えている作業機。
【請求項2】 前記走行機体に対して複数の作業機器で構成される作業装置を連結し、又、その作業機器が作業に不都合な状態に達したことを感知する作業センサと、警報解除スイッチとを備えると共に、前記制御装置が作業センサの感知結果に基づいて前記警報機構を作動させる制御と、警報解除スイッチの操作に基づいて作業センサの感知結果に基づく警報機構の警報作動を阻止する制御と、警報解除スイッチの操作状態に拘わらず前記傾斜センサの計測結果に基づいた警報機構の警報作動を許容する制御とを行うよう構成されている請求項1記載の作業機。
【請求項3】 前記走行機体に対して複数の作業機器で構成される作業装置を連結し、その作業機器が作業に不都合な状態に達したことを感知する作業センサを備えると共に、前記警報機構が警報音を発生させるよう構成され、前記制御手段が作業センサの感知結果に基づいて警報機構を作動させるよう制御動作が設定され、又、作業センサの感知結果に基づいた警報機構の警報音と、傾斜センサの計測結果に基づいた警報機構の警報音とを異ならせてある請求項1記載の作業機。
【請求項4】 前記走行機体に対して複数の作業機器で構成される作業装置を連結し、その作業機器が作業に不都合な状態に達したことを感知する作業センサを備えると共に、前記警報機構がランプや液晶ディスプレイのように視覚に作用する形態の警報作動を行うよう構成され、前記制御手段が作業センサの感知結果に基づいて警報機構を作動させるよう制御動作が設定され、又、作業センサの感知結果に基づいた警報機構の作動時には連続的な表示を行わせ、傾斜センサの計測結果に基づいた警報機構の作動時には間歇的な表示を行わせるよう表示形態を異ならせてある請求項1記載の作業機【請求項5】 前記走行機体に対して複数の作業機器で構成される作業装置を連結し、その作業機器が作業に不都合な状態に達したことを感知する作業センサを備え、この作業センサの感知結果に基づいて報知作動する報知機構を備えている請求項1記載の作業機。
【請求項6】 前記報知機構が、ランプや液晶ディスプレイのように視覚に作用する形態の報知作動を行うよう構成されると共に、前記警報機構がブザーやスピーカのように聴覚に作用する形態の警報作動を行うよう構成されている請求項5記載の作業機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンを備えた走行機体に運転座席を備えて成る作業機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車輪で走行する機体では車輪の左右方向での接地幅や、機体の重心高さによって左右方向への傾斜時の転倒角が決まるものとなっており、従来からの田植機やトラクタでは機体が横方向に傾斜した場合でも機体の傾斜角がどの程度であるか正確に把握できないものであった。尚、機体が転倒する臨界となる傾斜角度(機体を左右方向に傾斜させた際に、機体の上下方向に沿う直線と鉛直線とで為す角度と一致する・図3のθを参照)を転倒角と称しており、この転倒角が大きいほど転倒し難いと言えるものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】又、田植機のように走行機体の後端に苗植付装置を昇降自在に連結し、苗植付装置を上限まで上昇させた場合には田植機全体の重心が高まり転倒しやすくなるものもあり、傾斜地を走行する場合には転倒を防止する面からも機体の左右傾斜が傾斜角に近づいたことを確実に認識し得る技術が望まれていた。本発明の目的は、走行機体の左右傾斜が転倒角に近いことを確実に作業者に認識させ得る作業機を合理的に構成する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請求項1)は冒頭に記載したように、エンジンを備えた走行機体に運転座席を備えて成る作業機において、作業機の左右方向への傾斜量を計測する傾斜センサを備えると共に、走行機体の電気機器の作動を可能にするスイッチの入り操作時に傾斜センサで設定量以上の傾斜を計測した際には、エンジンが停止した状態でも警報機構を作動させる制御手段を備えている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0005】本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項1において、前記走行機体に対して複数の作業機器で構成される作業装置を連結し、又、その作業機器が作業に不都合な状態に達したことを感知する作業センサと、警報解除スイッチとを備えると共に、前記制御装置が作業センサの感知結果に基づいて前記警報機構を作動させる制御と、警報解除スイッチの操作に基づいて作業センサの感知結果に基づく警報機構の警報作動を阻止する制御と、警報解除スイッチの操作状態に拘わらず前記傾斜センサの計測結果に基づいた警報機構の警報作動を許容する制御とを行うよう構成されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0006】本発明の第3の特徴(請求項3)は請求項1において、前記走行機体に対して複数の作業機器で構成される作業装置を連結し、その作業機器が作業に不都合な状態に達したことを感知する作業センサを備えると共に、前記警報機構が警報音を発生させるよう構成され、前記制御手段が作業センサの感知結果に基づいて警報機構を作動させるよう制御動作が設定され、又、作業センサの感知結果に基づいた警報機構の警報音と、傾斜センサの計測結果に基づいた警報機構の警報音とを異ならせてある点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0007】本発明の第4の特徴(請求項4)は請求項1において、前記走行機体に対して複数の作業機器で構成される作業装置を連結し、その作業機器が作業に不都合な状態に達したことを感知する作業センサを備えると共に、前記警報機構がランプや液晶ディスプレイのように視覚に作用する形態の警報作動を行うよう構成され、前記制御手段が作業センサの感知結果に基づいて警報機構を作動させるよう制御動作が設定され、又、作業センサの感知結果に基づいた警報機構の作動時には連続的な表示を行わせ、傾斜センサの計測結果に基づいた警報機構の作動時には間歇的な表示を行わせるよう表示形態を異ならせてある点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0008】本発明の第5の特徴(請求項5)は請求項1において、前記走行機体に対して複数の作業機器で構成される作業装置を連結し、その作業機器が作業に不都合な状態に達したことを感知する作業センサを備え、この作業センサの感知結果に基づいて報知作動する報知機構を備えている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0009】本発明の第6の特徴(請求項6)は請求項5において、前記報知機構が、ランプや液晶ディスプレイのように視覚に作用する形態の報知作動を行うよう構成されると共に、前記警報機構がブザーやスピーカのように聴覚に作用する形態の警報作動を行うよう構成されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0010】〔作用〕上記第1の特徴によると、走行機体の電気機器を可能にするスイッチを入り操作した際に、傾斜センサで設定量以上の傾斜を計測すると、エンジンが停止していても警報機構が作動するものとなる。つまり、走行機体が転倒角に近い角度を越えた状態で警報機構を作動させるよう設定しておくことで、例えば、傾斜地で走行機体のエンジンを始動させる際にも、エンジン始動する以前に警報機構の作動によって走行機体の傾斜量が転倒角に近いことを作業者に認識させ慎重なステアリング操作や低速走行等適切な操作を促し得るものとなる。
【0011】上記第2の特徴によると、作業機器の不都合と、走行機体の左右傾斜が設定量以上に達した状態とを同一の警報機構による警報で作業者に伝えるので、警報機構の数を少なくできると共に、作業機器が作業に不都合な状態に達したことを作業センサで感知して警報機構が作動し、この作動を警報解除スイッチで停止させた後においても、傾斜センサで設定量以上の傾斜を計測した場合には警報機構が作動するので走行機体の傾斜状況を作業者が正確に認識し得るものとなる。
【0012】上記第3の特徴によると、作業機器の不都合と、走行機体の左右傾斜が設定量以上に達した状態とを同一の警報機構による警報音で作業者に伝えるので、警報機構の数を少なくできると共に、聴覚を介した警報であるので表示による警報と比較して視線を警報機構の方向に向ける必要がなく、状況の把握が確実なものとなる。又、作業機器が作業に不都合な状態に達したことを作業センサで感知して警報機構が作動した場合の警報音と、傾斜センサで設定量以上の傾斜を計測した場合の警報音とが異なるので聴覚だけで警報内容を正確、確実に識別できるものとなる。
【0013】上記第4の特徴によると、作業機器の不都合と、走行機体の左右傾斜が設定量以上に達した状態とを同一の警報機構による表示で作業者に伝えるので、警報機構の数を少なくできると共に、作業機器が作業に不都合な状態に達したことを作業センサで感知して警報機構が作動した場合には連続的な表示が行われ、傾斜センサで設定量以上の傾斜を計測した場合には間歇的に表示が行われるので同一の警報機構を用いるものでありながら警報内容を正確に識別できると同時に、走行機体の傾斜量が転倒角に近いことを、目につきやすい間歇表示によって作業者に確実に認識させ得るものとなる。
【0014】上記第5の特徴によると、走行機体が設定量以上傾斜した場合には警報機構が作動し、作業装置を構成する作業機器に不都合が発生した場合には警報機構と異なる報知機構が作動するので、誤認識を生ずることなく作業状況を正確に把握して作業者に対して適切な操作を促すものとなる。
【0015】上記第6の特徴によると、走行機体が設定量以上傾斜した場合には警報機構が聴覚に作用する警報を行うので、表示による警報のように視線を警報機構の方向に向けることなく走行機体の傾斜量が転倒角に近いことを確実に認識できるものとなり、又、作業装置を構成する作業機器に不都合が発生した場合には報知機構の作動で作業者の視覚に対して報知を行うので、夫々の作動を容易に識別して誤認識を生じないものとなる。
【0016】〔発明の効果〕従って、エンジンの始動以前でも走行機体の左右傾斜が転倒角に近いことを作業者に確実に認識させて必要な操作を促し得る作業機が合理的に構成されたのである(請求項1)。又、作業機器の不都合も走行機体の左右傾斜が転倒角に近いことも部品点数が少なく低廉な警報機構で警報し得ると共に、作業機器の不都合に基づく警報が不要な場合に警報作動を停止しても走行機体の左右傾斜が転倒角に近いことだけは作業者に確実に認識させ得るものとなり(請求項2)、作業機器の不都合も走行機体の左右傾斜が転倒角に近いことも部品点数が少なく低廉な警報機構で警報し得ると共に、2種の警報内容を制御形態の簡単な変更で済む警報音を変更により聴覚を介して誤りなく識別できる状態で作業者に確実に伝え得るものとなり(請求項3)、作業機器の不都合も走行機体の左右傾斜が転倒角に近いことも部品点数が少なく低廉な警報機構で警報し得ると共に、この2種の警報内容を制御形態の簡単な変更で済む表示形態の変更で視覚を介して誤りなく識別できる状態で作業者に確実に伝え得るものとなり(請求項4)、報知機構と警報機構とを用いることで作業機器の不都合も走行機体の左右傾斜が転倒角に近いことも識別できる状態で作業者に確実に伝え得るものとなり(請求項5)、視覚に対して報知を行う報知機構と、聴覚に対して警報を行う警報機構とを用いることで作業機器の不都合も走行機体の左右傾斜が転倒角に近いことも正確に識別できる状態で作業者に確実に認識させ得るものとなった(請求項6)。
【0017】
【発明の実施の形態】〔第1の実施の形態〕以下、本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、ステアリング操作される駆動型の前車輪1、及び、駆動型の後車輪2を備えた走行機体3の前部にエンジン4を搭載すると共に、この走行機体3の前部にエンジン4からの動力が伝えられるベルト式の無段変速装置V、ミッションケース5夫々を配置し、又、走行機体3の中央部にステアリングハンドル6と運転座席7とを配置し、走行機体3の後端部に対しリフトシリンダ8で駆動昇降するリンク機構9を介し作業装置としての苗植付装置Aを連結して乗用型作業機としての田植機を構成する。
【0018】苗植付装置Aは、苗載せ台10に載置したマット状苗Wの下端から植付機構11が1株ずつ切り出して圃場面に植え付ける作動を行うよう複数の植付アームを備えると共に、下部には複数の整地フロート12を備えて複数条植え用に構成され、左右位置には、その先端部が圃場面に突入する作用姿勢と、圃場面から上方に離間する非作用姿勢とに切換自在なラインマーカ13を備えている。又、複数の植付アームを駆動する伝動系を隣接する2組ずつに対して選択して動力を伝えるよう構成すると共に、夫々の伝動系に畦際クラッチ(図示せず)を備えている。
【0019】又、この苗植付装置には、ホッパー14に貯留された肥料を繰出し機構15で繰出し、ホース16を介して整地フロート12に備えた作溝器17に供給する構造の施肥装置Bを備えており、作業時には圃場面に対して苗植付装置Aが苗を移植すると同時に、苗が移植された近傍位置の圃場面下に施肥装置Bが肥料を供給するよう構成されている。
【0020】運転座席7の右側部には苗植付装置Aの昇降と、前記ミッションケース5に内蔵した植付クラッチ(図示せず)の入り切り操作と、左右のラインマーカ13,13のうちの一方を選択して作用姿勢への切換えとを行う昇降レバー18を備え、エンジンボンネット19の左側面には無段変速装置を変速操作する主変速レバー20を備え、運転座席7の前部位置にはメータパネルPを備え、運転座席7の下方位置には走行機体の左右傾斜量を計測する傾斜センサSを備えている。
【0021】図2に示すようにメータパネルPには、表示機構Dとして肥料切れランプ24、苗切れランプ25、畦際クラッチランプ26、植付クラッチランプ27、3つのマーカランプ28、肥料詰まりランプ29を備えており、更に、燃料の残量を示す燃料残量メータ30、警報機構Eとしての警報ブザー31、及び、「作動」位置と「解除」位置とに切換え自在な警報解除スイッチ32を備えている。又、このメータパネルPの右側部下方には電気機器に電力を供給すると共に、エンジン4の始動を行うキースイッチ33を備えている。
【0022】この田植機では、走行機体3が図3に示すように転倒角θに近い角度まで傾斜した場合と、苗植付作業に不都合が発生した場合とに、前記警報ブザー31を作動させて作業者に対してその状況を認識させる制御系を備えている。つまり、図4に示すようにマイクロプロセッサを有した制御装置35(制御手段の一例)に対して、苗載せ台10に載置されたマット状苗Wの残量が低下したことを検出する複数の苗残量センサ36、畦際クラッチの状態を判別する複数の畦際クラッチセンサ37、植付クラッチの状態を判別する植付クラッチセンサ38、左右のラインマーカ13の姿勢を判別する左右のマーカセンサ39、施肥装置Bのホッパー14の肥料の残量低下を検出する複数の肥料残量センサ40、作溝器17の肥料詰まりを検出する複数の肥料詰まりセンサ41夫々からの信号、前記傾斜センサS,及び、前記警報解除スイッチ32夫々からの信号が入力する系が形成されると共に、この制御装置35から前記警報ブザー31に対する信号系、及び、肥料切れランプ24、苗切れランプ25、畦際クラッチランプ26、植付クラッチランプ27、3つのマーカランプ28、肥料詰まりランプ29で構成される前記表示機構Dに対する出力系が形成されている。尚、苗残量センサ36、畦際クラッチセンサ37、植付クラッチセンサ38、マーカセンサ39、肥料残量センサ40、肥料詰まりセンサ41夫々が作業センサFに相当する。
【0023】又、前記キースイッチ33のON操作で制御装置35と田植機の電気機器とに対してバッテリー42からの電力を供給する電力系が形成されると共に、このキースイッチ33のON操作と連動してエンジン4を始動させるセルモータ43に電力を供給するリレースイッチ44をON操作する系が形成されている。
【0024】又、前記制御装置35の制御動作は図5に示すように、キースイッチ33がON操作されると開始され、この開始の後には、傾斜センサSからの信号を入力し、この信号値と、図3に示す如く走行機体の転倒角θを基準にして予め設定された値(転倒角θより小さい角度)とを比較して走行機体3の傾斜角が、この値より大きい場合にのみ警報ブザー31を間歇的に作動させる(#101〜#103ステップ)。次に、作業センサFからの信号(苗残量センサ36、畦際クラッチセンサ37、植付クラッチセンサ38、マーカセンサ39、肥料残量センサ40、肥料詰まりセンサ41夫々からの信号)を入力してマーカセンサ39で一方のラインマーカ13が作用姿勢にあることを判別した場合には左右両端のマーカランプ28,28のうち対応する一方を点灯させる表示を行い(#104,#105ステップ)、警報解除スイッチ32が「作動」位置にある場合には、作業センサFからの信号に基づいて不都合がある場合には対応するランプを点滅させると同時に、警報ブザー31を連続作動させ(既に間歇作動している場合には間歇作動を継続)(#106〜#109ステップ)、この制御をリセットされるまで繰り返して継続するものとなっている(#110ステップ)。
【0025】尚、#108ステップでは肥料残量センサ40の何れかが肥料の残量低下を検出した場合には、肥料切れランプ25を点滅させ、苗残量センサ36の何れかが苗残量の低下を検出した場合には、苗切れランプ25を点滅させ、畦際クラッチの何れかが切り状態にあることを畦際クラッチセンサ37が判別した場合には畦際クラッチランプ26を点滅させ、植付クラッチが切り状態にあることを植付クラッチセンサ38が判別した場合には、植付クラッチランプ27を点滅させ、左右のラインマーカ13,13の何れもが非作用姿勢にあることを左右のマーカセンサ39からの信号で判別した場合には中央位置のマーカランプ28を点滅させ、何れかの作溝器17に肥料の詰まりが発生したことを肥料詰まりセンサ41で検出した場合には、対応する肥料詰まりランプ29を点滅させるよう制御装置の制御動作が設定されている。
【0026】このように、本発明では、キースイッチ33をON操作して田植機の電気機器が作動状態に達した時点以降においては、走行機体3の左右方向への傾斜量が増大して転倒角θに近い値に設定された所定の角度を越えた場合には、この状態が継続する限り警報ブザー31が間歇的に作動し続けて転倒を回避するための適切な操作を促すものとなっており、又、苗植付作業に不都合となる状況が発生した場合には対応するランプの点滅と同時に警報ブザー31の作動で不都合な状態を解消する操作を促すものとなっており、更に、このランプの点滅が気になる場合やブザーの作動が耳障りと感ずる場合には警報解除スイッチ32を「停止」位置に操作することでランプを消灯し、警報ブザー31の作動を停止させることも可能になっている。そして、この警報解除スイッチ32で作動を停止しても走行機体3の左右方向への傾斜量が転倒角θに近い値に設定された所定の角度を越えた場合には警報ブザー31が間歇的に作動するものとなっており、この間歇作動によって傾斜状態を確実、正確に作業者に認識させ得るものとなっている。
【0027】〔第2の実施の形態〕以下、本発明の第2の実施の形態を図面に基づいて説明する。この第2の実施の形態では走行機体の構造、苗植付装置Aの構造、施肥装置Bの構造は第1実施の形態と変わるところが無く、警報機構の構造が異なるものとなっており、その相違点を以下に説明する(前記第1の実施の形態と同じ機能を有するものには第1の実施の形態と共通の番号、符号を附する)
【0028】図6に示すように、傾斜センサSと作業センサFとからの信号が制御装置35に入力する入力系が形成されると共に、メータパネルPに設けた警報機構Eとしての警報ランプ46と、液晶ディスプレイ47とに信号を出力する出力系が形成され、走行機体3の左右方向への傾斜量が増大して転倒角θに近い値の所定の角度を越えた場合には、この状態が継続する限り警報ランプ46を点滅させ、作業機器に不都合が発生したことを作業センサFで検出した場合には警報ランプ46を連続的に点灯させると同時に不都合が発生した作業機器を示す文字や記号を液晶ディスプレイ47に表示するよう制御装置35の制御形態を設定してある。尚、この制御装置35では第1の実施の形態と同様に、作業機器に不都合が発生して警報ランプ46を連続点灯させる際に既に警報ランプ46が点滅している際には点滅状態を維持するよう制御装置35の制御動作が設定されている。
【0029】このように構成したことから、走行機体3の左右方向への傾斜量が増大して転倒角θに近い値に設定された所定の角度を越えた場合には、この状態が継続する限り警報ランプ46が点滅し続けて転倒を回避するための適切な操作を促すものとなっており、又、苗植付作業に不都合となる状況が発生した場合には警報ランプ46が点灯すると同時に液晶ディスプレイ47の内容から対応する作業機器を判別して不都合な状態を解消する操作を促すものとなっている。
【0030】本発明は、警報機構としてのランプに代えて、単一の液晶ディスプレイを用い液晶ディスプレイの表示内容を点滅する状態と、継続的に表示する状態とに切換えるよう構成することも可能である。
【0031】〔第3の実施の形態〕以下、本発明の第3の実施の形態を図面に基づいて説明する。この第2の実施の形態では走行機体の構造、苗植付装置Aの構造、施肥装置Bの構造は第1実施の形態と変わるところが無く、警報機構の構造が異なるものとなっており、その相違点を以下に説明する(前記第1の実施の形態と同じ機能を有するものには第1の実施の形態と共通の番号、符号を附する)
【0032】図7に示すように、傾斜センサSと作業センサFとからの信号が制御装置35に入力する入力系が形成されると共に、メータパネルPに設けた警報機構Eとしての警報ブザー31と、報知機構としての報知ランプ48と、液晶ディスプレイ47とに信号を出力する出力系が形成され、走行機体3の左右方向への傾斜量が大きくなって、転倒角θに近い値に設定された所定の角度を越えた場合には、この状態が継続する限り警報ブザー31を間歇作動させ、作業機器に不都合が発生したことを作業センサFで検出した場合には報知ランプ48を連続的に点灯させると同時にに対応する作業機器を示す文字や記号を液晶ディスプレイ47に表示するよう制御装置35の制御形態が設定されている。
【0033】このように構成したことから、走行機体3の左右方向への傾斜量が増大して転倒角θに近い値に設定された所定の角度を越えた場合には、この状態が継続する限り警報ブザー31が間歇的に作動し続けて転倒を回避するための適切な操作を促すものとなっており、又、苗植付作業に不都合となる状況が発生した場合には報知ランプ48が点灯すると同時に液晶ディスプレイ47の内容から対応する作業機器を判別して不都合な状態を解消する操作を促すものとなっている。
【0034】本発明は、苗植付作業に必要な機器類に対応して複数の報知ランプ48を備えることが可能であり、報知ランプ48に代えて液晶ディスプレイ47だけで報知機構を構成することも可能である。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成10年(1998)5月20日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開平11−318144
【公開日】 平成11年(1999)11月24日
【出願番号】 特願平10−138493