| 【発明の名称】 |
田植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】岡 田 悟
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| 【要約】 |
【課題】植付株数に関係なく常に苗の植付姿勢を安定維持させる。
【解決手段】走行車(1)にトップリンク(25)及びロワーリンク(26)を介し植付部(15)を昇降自在に装備させる田植機において、植付株数に応じ植付部(15)の傾斜角度を変更制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行車にトップリンク及びロワーリンクを介し植付部を昇降自在に装備させる田植機において、植付株数に応じ植付部の傾斜角度を変更制御するように設けたことを特徴とする田植機。 【請求項2】 トップリンクの長さを変化させて植付部の傾斜角度を変更制御するように設けたことを特徴とする請求項1記載の田植機。 【請求項3】 植付部の傾斜角度に応じ植付昇降制御の感度補正を行うように設けたことを特徴とする請求項1記載の田植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は単位面積当りに植付ける苗の植付株数を変更可能に設けた田植機に関する。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】通常本機側の前後姿勢が水平より前後に傾く(ピッチング)状態となっても、苗載台の傾斜角度は常に一定(略57゜)を維持させるように制御が行われているが、植付株数が変更され植付株数が少ない(例えば単位面積(3.3平方メートル)当りの植付株数が40株)の場合には、苗の植付方向に対し苗の植付姿勢は前傾(苗が前方に傾く)、また多い(例えば単位面積(3.3平方メートル)当りの植付株数が90株)場合には苗の植付姿勢は後傾(苗が後方に傾く)に傾いて、苗の植付姿勢が安定せず植付精度が悪いという不都合があった。 【0003】 【課題を解決するための手段】したがって本発明は、走行車にトップリンク及びロワーリンクを介し植付部を昇降自在に装備させる田植機において、植付株数に応じ植付部の傾斜角度を変更制御して、植付株数の変更に関係なく、苗を常に一定(略直立)姿勢に良好に植付けして、植付精度を安定維持させるものである。 【0004】また、トップリンクの長さを変化させて植付部の傾斜角度を変更制御して、トップリンクの長さを変化させる簡単な手段によって植付株数に応じた植付部の傾斜角度に変更して、植付精度を安定維持させるものである。 【0005】さらに、植付部の傾斜角度に応じ植付昇降制御の感度補正を行って、植付部の傾斜角度の変更時には自動的に昇降制御感度も補正して、植深精度を安定維持させるものである。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は乗用田植機の側面図、図2は同平面図を示し、図中(1)は作業者が搭乗する走行車であり、エンジン(2)を車体フレーム(3)前部上方に搭載させ、ミッションケース(4)前方にフロントアクスルケース(5)を介して水田走行用前輪(6)を支持させると共に、前記ミッションケース(4)の後部にリヤアクスルケース(7)を連設し、前記リヤアクスルケース(7)に水田走行用後輪(8)を支持させる。そして前記エンジン(2)等を覆うボンネット(9)両側に予備苗載台(10)を取付けると共に、乗降ステップ(11)を介して作業者が搭乗する車体カバー(12)によって前記ミッションケース(4)等を覆い、前記車体カバー(12)上部に運転席(13)を取付け、その運転席(13)の前方で前記ボンネット(9)後部に操向ハンドル(14)を設ける。 【0007】また、図中(15)は10条植え用の苗載台(16)並びに10条分の植付爪(17)などを具備する植付部であり、前高後低の合成樹脂製の前傾式苗載台(16)を下部レール(18)及びガイドレール(19)を介して植付ケース(20)に左右往復摺動自在に支持させると共に、一方向に等速回転させるロータリケース(21)を前記植付ケース(20)に支持させ、該ケース(21)の回転軸芯を中心に対称位置に一対の爪ケース(22)(22)を配設し、その爪ケース(22)(22)先端に植付爪(17)(17)を取付ける。また前記植付ケース(20)の前側に支持フレーム(23)を設け、該フレーム(23)をヒッチ機構(24)に連結させ、トップリンク(25)及びロワーリンク(26)を含むリンク機構(27)後部にヒッチ機構(24)を取付け、走行車(1)後側にリンク機構(27)を介して植付部(15)を連結させ、前記リンク機構(27)を介して植付部(15)を昇降させる昇降シリンダ(28)をロワーリンク(26)に連結させ、前記前後輪(6)(8)を走行駆動して移動すると同時に、左右に往復摺動させる苗載台(16)から一株分の苗を植付爪(17)によって取出し、連続的に苗植え作業を行うように構成する。 【0008】また、図中(29)は走行変速レバー、(30)は植付昇降兼作業走行変速用植付作業レバー、(31)は植付け感度調節レバー、(32)は主クラッチペダル、(33)(33)は左右ブレーキペダル、(34)は2条分均平用センターフロート、(35)は2条分均平用サイドフロート、(36)は10条用の側条施肥機である。 【0009】さらに、前記運転席(13)両側の車体カバー(12)両外側に左右補助デッキ(37)(37)を固定させ、該デッキ(37)(37)前部に前記乗降ステップ(11)(11)を固定させると共に、前記補助デッキ(37)(37)後部の機外側に左右サイドデッキ(38)(38)を起伏自在かつ脱着自在に連結させ、車体カバー(12)と補助デッキ(37)(37)とサイドデッキ(38)(38)とで、施肥機(36)及び苗載台(16)に肥料及び苗の補給などを行う作業用ステップを構成している。 【0010】さらに、6条用の中央施肥部(39)と、各2条用の左右施肥部(40)(40)とに、前記施肥機(36)を分割して構成し、右施肥部(40)機外側に送肥ブロワ(41)を配設させ、運転席(13)両側にレバー(29)(30)(31)取付け位置を隔てて左右施肥部(40)(40)を収納する一方、6条分の中央苗台(42)と各2条分の左右苗台(43)(43)とに苗載台(16)を分割して形成し、苗台支点軸(44)(44)回りに左右苗台(43)(43)を上昇させて中央苗台(42)上側に折畳み収納させ、また2条分の植付爪(17)…及びフロート(35)を備える左右植付ケース(20)(20)を中央苗台(42)後側にケース支点軸(45)回りに回動させて折畳み収納させるように構成している。 【0011】さらに、図4に示す如く、前記の左右一対の車体フレーム(3)(3)後端部上側に正面視門形のヒッチフレーム(46)を固定させ、前低後高に傾斜させて後端部をヒッチフレーム(46)中間に固定させる左右一対のサブフレーム(47)(47)の間に前記昇降シリンダ(28)を取付けると共に、車体フレーム(3)後端部に支軸(48)を介して前記ロワーリンク(26)前部を回転自在に取付け、またヒッチフレーム(46)中間のブラケット(49)に支軸(50)を介してトップリンク(25)前部を回転自在に取付けるもので、前記ロワーリンク(26)前端部の本機支持部に基板(51)を立設させ、基板(51)上端とロワーリンク(26)間にリンクフレーム(52)を側面視三角形に連結させて固定させ、前記三角形頂角の基板(51)とリンクフレーム(52)の連結固定部にピン(53)を介して昇降シリンダ(28)のピストンロッド(28a)を連結させている。 【0012】さらに、図4及び図5に示す如く、前記ロワーリンク(26)の後端二叉部間に支軸(54)を介して前ヒッチ(55)下端部を連結させ、前ヒッチ(55)の上下長さ中間に貫通させる支軸(56)両端部にトップリンク(25)後端二叉部を連結させると共に、前ヒッチ(55)下端部に受筒(57)を一体固定させ、ローリング支点軸(58)の前半部を受筒(57)に軸受ベアリングを介して回転自在に軸支させる一方、後ヒッチ(60)の下端部に受筒(61)を一体固定させ、該受筒(61)にローリング支点軸(58)の後半部を貫挿固定させる。 【0013】また、前ヒッチ(55)上端部に受枠(62)を固定させ、受枠(62)にボルト(62a)を介してローリング制御用の油圧水平シリンダ(63)を着脱自在に取付け、苗載台(16)を支える右側支柱フレーム(59)に結合フレーム(64)を介して油圧シリンダ(63)のピストンロッド(65)先端を連結させ、ピストンロッド(65)の進退動作制御によってローリング支点軸(58)回りに後ヒッチ(60)を左右に揺動させるもので、前後ヒッチ(55)(60)によってヒッチ機構(24)を形成する。また、後ヒッチ(60)下端部にクイックヒッチピン(66)を固定させ、後ヒッチ(60)上端部に上向き凹形のクイックヒッチフック(67)を固定させるもので、前記植付部(15)の中央植付ケース(20)前面部にブラケット(68)を介して前記ヒッチ台(23)下端部を固定させ、前向き凹形ノッチを有するノッチ板(69)をヒッチ台(23)下端部前面に固定させ、またヒッチ台(23)上端部にヒッチ軸(70)を横架させ、前記クイックヒッチピン(66)にノッチ板(69)を後方から嵌合させ、前記クイックヒッチフック(67)にヒッチ軸(70)を上方から嵌合させ、後ヒッチ(60)にヒッチ台(23)を着脱自在に連結させ、前記ローリング支点軸(58)回りにローリング自在に植付部(15)を取付け、前記油圧シリンダ(63)制御により植付部(15)の左右傾斜調節を行うと共に、前記車体フレーム(3)後部と植付ケース(20)の間に植付PTO軸(71)を着脱自在に架設し、ミッションケース(4)の植付駆動力を植付ケース(20)に伸縮自在なPTO軸(71)を介して伝えるように構成している。 【0014】図6に示す如く、前記センタフロート(34)の前部を上下に揺動自在に支持するピッチング支点軸(77)をフロート(34)後部上面のブラケット(73)に設け、前記植付ケース(20)に回動自在に枢支する植付深さ調節支点軸(74)に、植付深さ調節リンク(75)の基端を固設させると共に、該リンク(75)の先端を前記ピッチング支点軸(72)に連結させている。 【0015】そして、前記植付ケース(20)側に固定支持する支軸(76)に出力リンク(77)中間を回動自在に枢支し、前記調節支点軸(74)に基端を固設する揺動アーム(78)の先端に、結合ピン(79)を介して出力リンク(77)後端を連結させると共に、該出力リンク(77)前端の軸(80)にセンサリンク(81)の長孔(82)を係合連結させ、センタフロート(34)の前部上面に固設するブラケット(83)に軸(84)を介して前記センサリンク(81)下端を連結支持させている。 【0016】また、前記出力リンク(77)の右側面に固設するセンサ台(85)に、ポテンショメータ式フロート角センサ(86)を取付けると共に、前記センサリンク(81)に固設する検出板(87)の検出軸(88)に、フロート角センサ(86)のセンサアーム(89)の長孔(90)を係合連結させて、耕盤の凹凸或いは深さの変化などで植付深さが変化するとき、フロート角センサ(86)によってこれを検出するように構成している。 【0017】図9に示す如く、エンジン(2)によって駆動する油圧ポンプ(91)の供給油圧回路を、フローコントロールバルブ(92)によって高圧油路(93)と低圧油路(94)に分岐して、操向ハンドル(14)によって操向シリンダ(95)の操向バルブ(96)を切換える操向バルブユニット(97)と、ソレノイド式上昇及び下降バルブ(98)(99)操作によって昇降シリンダ(28)を駆動する昇降バルブユニット(100)とを高圧油路(94)に設けると共に、植付部(15)の左右傾斜姿勢を制御する水平シリンダ(63)の水平操作用ソレノイドバルブ(101)を有する水平バルブユニット(102)とを低圧油路(94)に設けて、植付部(15)の昇降制御を前記バルブ(98)(99)の上昇及び下降ソレノイド(103)(104)の励磁操作によって行うように構成している。 【0018】ところで図7に示す如く、前記支軸(50)に前端側を連結させるパイプ形前フレーム(105)と、前記の前ヒッチ(55)に中間を貫挿させた支軸(56)両端に連結させる左右一対の平板形後フレーム(106)(106)と、後フレーム(106)前端部に固定させるモータベース(107)と、該モータベース(107)に取付ける電動ピッチングモータ(108)と、該モータ(108)の出力軸(109)に固定させるネジ軸(110)を、前記トップリンク(25)に備える。そして、前記ネジ軸(110)先端をナット体(111)に螺着挿入させ、前フレーム(105)後部内孔にナット体(111)前部を着脱自在にインロー嵌合させ、前フレーム(105)後部のフランジ(111)とナット体(111)前部のフランジ(113)を着脱自在にボルト(114)止め固定させ、前記ピッチングモータ(108)制御によりネジ軸(110)を正逆転させてトップリンク(25)前後長を変更し、前後ヒッチ(55)(60)及びヒッチ台(69)及び植付部(15)を前後に傾斜させ、植付部(15)の前後傾斜角調節によってフロート(34)(35)の接地姿勢を修正するように構成している。 【0019】また図8、図10に示す如く、前記運転席(13)下方に備える株数変更レバー(115)の操作位置を多段スイッチ(116)或いはポテンショメータの何れかによって検出するもので、本実施例の場合多段スイッチ(116)を用いて、前記レバー(115)が単位面積(3.3平方メートル)当りの植付株数の40株、50株、60株、70株、80株、90株の操作位置に切換わるとき、多段スイッチ(116)のこれに対応するスイッチ(123)・(124)・(125)・(126)・(127)・(128)をオンとするように構成している。 【0020】そして図10に示す如く、前記ピッチングモータ(108)のリレー回路(129)と、前記上昇及び下降ソレノイド(103)(104)とに出力接続させる植付昇降用コントローラ(130)を備えるもので、植付クラッチの入時にオンとなって植付作業状態を検出する植付スイッチ(131)と、植付株数を検出する各スイッチ(123)〜(128)と、植付ケース(20)に設けて植付部(15)の前後方向の傾きを検出する植付傾斜センサ(132)と、センタフロート(34)の前後傾斜角を検出する前記フロート角センサ(86)と、該フロート角センサ(86)の基準値となる油圧昇降シリンダ(28)の油圧昇降感度(昇降基準値)を設定する昇降感度設定器(133)とを前記コントローラ(130)に入力接続させて、前記レバー(115)操作でもって植付株数を変更させたときには、ピッチングモータ(108)を駆動して植付部(15)の前後傾斜姿勢を変更制御すると同時に、フロート角センサ(86)の基準値となる油圧昇降シリンダ(28)の油圧昇降感度を補正するように構成している。 【0021】而して図11に示す如く、植付作業中植付株数が変更操作されるとき、前記ピッチングモータ(108)を駆動制御して植付部(15)の傾斜を変化させ苗載台(16)の傾斜角度(θ)を変更させて、苗の植付姿勢を略一定(直立)に保つもので、40株、50株、60株、70株、80株、90株のときには、苗載台(16)の傾斜角度(θ)をそれぞれ60゜、59゜、58゜57゜、56゜、55゜に変更させて苗の植付姿勢を略直立に保つものである。 【0022】また、このような植付部(15)の傾斜角度が変化する場合には、センタフロート(34)の傾斜角度の変化に基づいて行われる油圧昇降制御(植深制御)の感度も変化するため、その感度の補正も同時に行われるもので、図12の(1)(2)に示す如く前記傾斜センサ(132)が植付部(15)の標準姿勢より前上り或いは前下り状態を検出するときには、センタフロート(14)も前上り或いは前下り姿勢となり、植付部(15)の油圧昇降制御における感度も鈍感或いは敏感となって、適正な植付深さが保てなくなる不都合がある。 【0023】このため図13に示す如く、植付部(15)(苗載台(16))が標準より前傾或いは後傾状態に変化するときにはその前上り或いは前下りの変化に応じただけ、センタフロート(34)の基準傾斜角である不感帯を敏感(下げ信号)側或いは鈍感(上げ信号)側にずらして、センタフロート(34)の傾斜角度の変化に基づく植付部(15)の上げ制御の開始時期を速く或いは遅くする状態に感度を調整して苗の植付深さを安定維持させるものである。 【0024】 【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、走行車(1)にトップリンク(25)及びロワーリンク(26)を介し植付部(15)を昇降自在に装備させる田植機において、植付株数に応じ植付部(15)の傾斜角度を変更制御するものであるから、植付株数の変更に関係なく、苗を常に一定(略直立)姿勢に良好に植付けして、植付精度を安定維持させることができるものである。 【0025】また、トップリンク(25)の長さを変化させて植付部(15)の傾斜角度を変更制御するものであるから、トップリンク(25)の長さを変化させる簡単な手段によって植付株数に応じた植付部の傾斜角度に変更して、植付精度を安定維持させることができるものである。 【0026】さらに、植付部(15)の傾斜角度に応じ植付昇降制御の感度補正を行うものであるから、植付部(15)の傾斜角度の変更時には自動的に昇降制御感度も補正して、植深精度を安定維持させることができるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月18日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】藤原 忠治
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| 【公開番号】 |
特開平11−318136 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月24日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−153756 |
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