| 【発明の名称】 |
苗移植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】久保 環
【氏名】鈴木 主幸
【氏名】木下 栄一郎
【氏名】竹本 雅浩
|
| 【要約】 |
【課題】苗載台の位置を低くする。
【解決手段】左右両方の車輪を共に機体に対して上下動させる昇降手段120と、左右一方の車輪3を他方の車輪に対して上下動させる左右傾斜手段124とを備えた苗移植機において、前記昇降手段120により左右の車輪が機体に対し所定以上上昇したとき前記左右傾斜手段124の作動を規制する規制手段136,137を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右両方の車輪を共に機体に対して上下動させる昇降手段と、左右一方の車輪を他方の車輪に対して上下動させる左右傾斜手段とを備えた苗移植機において、前記昇降手段により左右の車輪が機体に対し所定以上上昇したとき前記左右傾斜手段の作動を規制する規制手段を設けたことを特徴とする苗移植機。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、機体に対し車輪を上下動させることにより機体の高さ及び左右傾斜を調節する苗移植機に関する。 【0002】 【従来の技術】左右両方の車輪を共に機体に対し上下動させて機体の高さを調節すると共に、左右一方の車輪を他方の車輪に対し上下動させて機体の左右傾斜を調節するように構成された苗移植機がある。この種の苗移植機のうち、特に野菜移植機は、左右往復動して苗植付装置に苗を供給する苗載台が車輪の上方に設けられ、該苗載台が左右中心よりも左右片側へ移動したときに、その一部が平面視で左右一方の車輪と重なるようになっているものが多い。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】野菜移植機の苗載台は、苗植付装置による苗の植付軌跡や機体の重心高さ等の関係上、なるべく低い位置に設けるのが好ましい。しかしながら、上記従来の野菜移植機は、左右両方の車輪を共に機体に対し上昇させて機体の高さを低くした状態で、左右一方の車輪を他方の車輪に対し上昇させて機体を地面に対し左右に傾斜させるとき、左右中心よりも左右片側へ移動した苗載台と左右傾斜のため上昇させた側の車輪とが干渉しないようにしなければならず、苗載台の位置が高くなっていた。本発明は、上記苗載台と車輪との干渉を生じさせることなく、苗載台の位置を低くすることを課題としている。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明は次のように構成した。すなわち、本発明にかかる苗移植機は、左右両方の車輪を共に機体に対して上下動させる昇降手段と、左右一方の車輪を他方の車輪に対して上下動させる左右傾斜手段とを備えた苗移植機において、前記昇降手段により左右の車輪が機体に対し所定以上上昇したとき前記左右傾斜手段の作動を規制する規制手段を設けたことを特徴としている。 【0005】 【発明の実施の形態】図1〜図9は本発明を施した苗移植機の一例としての野菜移植機を表している。この野菜移植機1は、各左右一対の前輪2,2及び後輪3,3で畝Uを跨いだ状態で機体を進行させながら、穴形成装置4によって畝Uの上面に苗移植用の穴を形成し、その穴の中に、苗植付装置5が苗載台6に載置されている野菜の苗を植付け、植付けられた苗の近傍に灌水装置7で灌水する構成となっている。以下、各部の構成について説明する。 【0006】機体の前部にエンジン10が搭載され、その後側に走行ミッションケース11が設けられている。エンジン10の左側面部に油圧ポンプ12が設けられ、また、走行ミッションケース11の上には油圧バルブユニット13が設けられている。これらの上側はボンネット14で覆われている。 【0007】走行ミッションケース11の左右側面に走行チェーンケース16,16の筒状基部16a,16aが回動自在に取り付けられ、その走行チェーンケース16,16の先端部に駆動車輪である後輪3,3が軸支されている。また、エンジン10の下側の左右中心位置に前後方向のピボット軸17が設けられ、該ピボット軸を支点にして回動自在な前輪支持フレーム18,18に左右の前輪2,2が高さ調節可能に取り付けられている。 【0008】走行ミッションケース11の背面部には横フレーム20が一体に設けられ、この横フレーム20の左右端部に右フレーム21と左フレーム22の前端部がそれぞれ固着連結されている。右フレーム21は、機体の下部を通って後方に延び、中間部で上側に湾曲し斜め上向きに延びている。そして、その後端部にループ状のハンドル23が固着して設けられている。 【0009】左フレーム22は側面視で右フレーム21の湾曲部付近まで延びており、その後端部に植付ミッションケース25が固着して設けられている。走行ミッションケース11から植付ミッションケース25へは、植付伝動軸26を介して動力が伝達される。 【0010】植付ミッションケース25には、先端が右側面から突出する駆動アーム軸27が設けられ、該軸に穴形成装置4を駆動する穴形成駆動アーム28が固定して取り付けられていると共に、後記苗送りベルト53を駆動する左右の苗送り駆動アーム29,29が取り付けられている。また、植付ミッションケース25の背面部には内部にチェーン等の伝動手段が内蔵された伝動フレーム31が固着連結され、その伝動フレーム31の後端部に苗植付装置駆動軸32が設けられている。さらに、伝動フレーム31の後端部から苗載台駆動ケース33へ動力が伝達される。 【0011】苗載台6は、機体の上部に、若干後ろ下がりに傾斜する姿勢で設けられている。右フレーム21と伝動フレーム31に固定した左右方向の支持レール35に苗載台6の後端部が摺動自在に支持されていると共に、ボンネット14の背面部に設けたローラ36に苗載台6の前後中間部が支持され、苗載台駆動ケース33内の横移動機構により苗載台6が左右に往復動させられるようになっている。 【0012】横移動機構は、図4に示すように、苗載台駆動ケース33に、外周部に螺旋状の溝が形成されたリードカム軸38と、左右に摺動自在な横送り駆動棒39とが設けられ、横送り駆動棒39に固着のリードメタル40の爪が前記溝に係合している。横送り駆動棒39の左右端部は苗載台駆動ケース33の外部に設けた平行棒42の左右端部と第一連結部材43,43で連結され、さらに平行棒42は苗載台6の左右端部と第二連結部材44,44で連結されている。リードカム軸38が回転すると、前記溝に沿ってリードメタル40が移動することにより、横送り駆動棒39が左右に移動し、これと一体作動する苗載台6が左右往復動する。この苗載台6の左右往復動により、苗載台6の後端部に位置する苗が、支持レール35と一体の苗受枠46に形成されている苗取出口47に苗載台の最後列の苗が一株分づつ順次供給される。苗取出口47には、後記苗植込具107の動作に連動して開閉するシャッタ48が設けられている。なお、苗載台の後端部には、最後列の苗が苗受枠46から落下しないように受け止める苗ホルダ49が設けられている。 【0013】また、苗載台6の底面には、駆動ローラ51と従動ローラ52に掛けられた苗送りベルト53が設けられている。駆動ローラ軸55の左右両端部にワンウェイクラッチ56,56を介して苗送りアーム57,57が取り付けられており、苗載台6が左右行程の端部に到達して最後列の苗を全て供給し終わると、左右一方の苗送り駆動アーム29がこれに対応する苗送りアーム57のローラ57aに係合して、該苗送りアームを一定角度だけ回動させる。これにより、苗送りベルト53が一定量だけ作動し、苗載台上の苗群を後方へ1列分移送する。苗送り駆動アーム29と苗送りアーム57の係合が解除されると、戻しスプリング58に引かれて苗送りアーム57が元の位置へ復帰する。 【0014】苗送りアーム57の戻り位置はストッパ60によって規制されている。このストッパ60はストッパ支持軸61を支点に回動自在に設けられており、苗送り調節レバー62でストッパ60を回動させてその位置を変更することにより、苗送りアーム57の回動量すなわち苗送りベルト53の苗送り量が微調節される。63はレバーガイドで、図6に示すように、このレバーガイドには苗送り調節レバー62に固着の係止片62aが係合する係合部73a,…が複数形成されており、苗送り量を複数段階に設定できるようになっている。 【0015】苗送り調節レバー62は、前記ストッパ支持軸61に回動自在に取り付けられ、ストッパ60の取付プレート部60aに固着された2個のナット64A,64Bのいずれかにボルト65で固定される。この野菜移植機には大きさの異なる2種類の育苗ポットで育成された苗を使用することができ、大きい育苗ポットで育成された苗を使用する場合は、図5(a)に示すように、後側のナット64Aに苗送り調節レバー62を固定し、小さい育苗ポットで育成された苗を使用する場合は、図5(b)に示すように、前側のナット64Bに苗送り調節レバー62を固定する。これにより、苗送り調節レバー62が基準位置にあるときのストッパ60の位置が変更され、苗サイズに応じた苗送り量となる。 【0016】駆動ローラ軸55と駆動ローラ51は爪クラッチ67を介して伝動入り切り可能に連結されている。この爪クラッチ67の軸側クラッチ体67aはクラッチ操作具68で操作するシフタ69により軸方向に摺動させられ、クラッチ操作具68を押し込むと爪クラッチ67が入り、クラッチ操作具68を引くと爪クラッチ67が切れるようになっている。また、従動ローラ52は従動ローラ軸71と常時一体回転するように設けられ、該軸には逆転用手動ハンドル72が取り付けられている。植付作業時には爪クラッチ67を入りにしておくことで、前述の如く、苗載台6が左右行程の端部に到達すると一定量だけ苗送りベルト53が作動する。作業を終了して苗載台上の苗を取り出す場合には、爪クラッチ67を切りにした状態で手動ハンドル72を逆転方向に回転させる。すると、苗送りベルト53が作業時の苗送り方向と逆向きに移動し、苗載台6の後端部にある苗が前方に取り出される。苗を前方に取り出すと、苗が前記苗ホルダ49に押し付けられないので、苗の損傷を防げる。 【0017】図10は苗取出しのための異なる構成を表す。この構成では、駆動ローラ軸55と駆動ローラ51は常時一体回転するように設けられている。また、駆動ローラ51と平行に苗送りアーム軸74が設けられ、該軸に苗送りアーム29,29が取り付けられている。そして、ワンウェイクラッチ75を介して苗送りアーム軸74に取り付けられた駆動ギヤ76が、軸方向に摺動自在なカウンタギヤ77と噛み合い、さらに該カウンタギヤが駆動ローラ軸55に取り付けた従動ギヤ78に噛み合っている。カウンタギヤ77には手動ハンドル79が取り付けられている。手動ハンドル79を押し込むと、カウンタギヤ77が内側に摺動し、駆動ギヤ76とカウンタギヤ77の噛み合いが外れる。その状態で手動ハンドル79を逆転方向に回転させると、苗送りベルト53が作業時の苗送り方向と逆向きに移動し、苗載台6の後端部にある苗が前方に取り出される。 【0018】なお、符号80は予備苗載台で、苗載台駆動ケース33に固定して設けられている。 【0019】穴形成装置3は、図3及び図8に示す構成になっている。すなわち、右フレーム21に固着の支持プレート85に枢着された第一平行リンク86,86の先端部に中間プレート87を連結し、さらに該中間プレートに枢着された第二平行リンク88,88の先端部に連結プレート89を連結し、その連結プレートの下端部に左右水平に設けた取付パイプ90に穴形成具91が取り付けられている。前記穴形成駆動アーム28の先端部が第二平行リンクの上側リンク88の中間部に連結しており、上記駆動アーム28の回転により、穴形成具91が一定姿勢のまま軌跡Xを描いて移動する。 【0020】穴形成具91は、取付パイプ90に固着した前後方向の取付軸94,94を支点にして回動自在な左右のカップ部材95L,95Rで構成されており、両カップ部材95L,95Rが互いに接する状態では、図8(b)において鎖線で示すように、上方と後方が開放し且つ正面視で下端部が鋭利なカップ状をなし、両カップ部材95L,95Rが左右に回動すると、図8(b)において実線で示すように、下部が開いた状態となる。右カップ部材95Rと一体のプレート96Rに設けたピン97が左カップ部材96Lと一体のプレート96Lに形成された溝98に摺動自在に嵌合しており、両カップ部材95L,95Rが互いに連動し同角度づつ逆方向に回動するようになっている。なお、カップ部材95L,95Rは図示しないトルクスプリングによって閉じる方向に付勢されている。 【0021】穴形成具91を開閉させる機構は、植付ミッションケース25に固定した支持プレート100に伸縮自在な開閉ロッド101の前端部を回動自在に連結すると共に、その開閉ロッド101の後端部を左カップ部材96Rの外側面にボールジョイント102を介して連結し、前記開閉ロッド101を引張りスプリング103によって縮み側に付勢している。穴形成具91が軌跡Xの上死点手前Aから下死点付近Bまで移動する間は、引張りスプリング103の伸縮の範囲内で開閉ロッド101が伸縮するため、前記図示しないトルクスプリングの張力によりカップ部材95L,95Rが内側に押し付けられ、穴形成具91の下部が閉じた状態となっている。また、穴形成具91が下死点付近Bから上死点手前Aからまで移動する間は、開閉ロッド101が一定長さを超えることにより、引張りスプリング103の張力がトルクスプリングの張力よりも大きくなり、開閉ロッド101によって左カップ部材96Rが斜め上方に引き上げられて、左右両カップ部材96L,96Rが外側に回動し、穴形成具91の下部が開く。このように穴形成具91の移動に直接連動させて穴形成具91の開閉を行わせる構成とすると、後記苗植付具107が苗を離すタイミングと穴形成具91の開閉のタイミングが合い、苗を穴形成具91がはさみ込んでしまう等のトラブルを防止できる。 【0022】穴形成具91が移動行程の下端部へ移動すると畝の表土部に挿入されて苗移植用の穴Hが形成される。穴形成具91は正面視で下端部が鋭利なカップ状であるので、穴形成具91が地中に挿入されやすい。さらに、その状態で穴形成具91の下部が開くことにより、上記穴Hの左右幅を拡張する。このように形成される穴Hは、必要最小限の前後長になる。 【0023】苗植付装置5は、前記苗植付装置駆動軸32と一体回転する第一回転ケース105と、該第一回転ケースの先端部を支点にして回転する第二回転ケース106と、該第二回転ケースに回転自在に取り付けた苗植込具107とを備え、苗植込具に一対の植付爪107a,107aと苗押出体107bを設けている。第一回転ケース105及び第二回転ケース106がそれぞれ所定の回転方向に所定の速度比で回転することにより、植付爪107a,107aの先端が閉ループ軌跡Yを描くように苗植込具107が一定姿勢のまま移動する。また、軌跡Yの上部で植付爪107a,107aが閉じて前記苗取出口47にある苗を挟持し、軌跡Yの下部で植付爪107a,107aが開くと共に苗押出体107bが突出して挟持している苗を押し出すように作動する。 【0024】植付爪107a,107aで苗を挟持した苗植付具107が穴形成具91内に上方から侵入し、穴形成具91の下部が開くタイミングとほぼ同期して苗植付具107が穴形成具91内に苗を供給し、その後、苗植付具107は穴形成具91の後方開放部を通って後方へ抜ける。供給された苗は、穴形成具91に案内されて穴Hの中に落とし込まれる。このため、苗植付具107が苗を離すタイミングにずれ等があったとしても、常に苗の植付位置が安定すると共に、植付姿勢が乱れない。また、穴Hの左右幅を拡張することにより、植付けられる苗の左右両側の土が除去されるので、苗を無理なく深植えすることができる。 【0025】上記苗植付装置5による苗植付位置の後方には、左右一対の鎮圧輪110,110が設けられている。鎮圧輪110,110は、前端側を支点にして上下に揺動自在な平面視コ字形の鎮圧輪フレーム111に下部ほど互いの間隔が狭くなるように斜めに取り付けられ、該鎮圧輪フレームの後端部に立設したウエイト装着棒112に装着されるウエイト113の荷重によって地面に押し付けられている。装着するウエイト113の重量を変更することで、鎮圧輪110,110を地面に押し付ける荷重を調節することができる。鎮圧輪110,110は穴Hの両側を転がりながら移動し、苗が植付けられた後の穴Hの周囲の土を崩落させて穴Hを埋め戻すと共に、その跡を軽く鎮圧する。 【0026】灌水装置7は、ボンネット14の上側に水タンク115が搭載され、該水タンクからホース116を介して伝動フレーム31の下側に設けたプランジャポンプ117へ水が送られる。プランジャポンプ117は、苗植付装置5の第一回転ケース105の回転によってカム117aが叩かれて作動するようになっている。このため、苗が植付けられるタイミングに同期して間欠的に灌水が施される。プランジャポンプ117を上記位置に設けると、プランジャポンプ117と苗の位置が近いため正確な灌水を行える。また、苗植付装置5の作動の邪魔にならず、しかも目立たない位置にコンパクトに配置できる。 【0027】灌水装置7の他に薬剤散布装置(或は施肥装置)8を装備する場合は、図11及び図12に示すように、機体後部の上方に水タンク115と薬剤タンク(或は肥料タンク)118を左右に振り分けて配置すると、左右の重量バランスが良好となる。 【0028】次に、機体を昇降及び左右傾斜させる機構について説明する。油圧バルブユニット13から後方に向けて昇降手段である昇降シリンダ120が設けられ、該シリンダのピストンロッドに天秤杆121が上下方向の軸まわりに回動自在に取り付けられている。そして、この天秤杆121の左右両端部と、走行チェーンケースの回動筒部16a,16aに固着した後輪昇降アーム122,122とが、連結ロッド123,123を介して連結されている。右側の連結ロッド123には、左右傾斜手段であるローリングシリンダ124が組み込まれており、該シリンダを伸縮作動させることにより長さを変えられるようになっている。 【0029】昇降シリンダ120及びローリングシリンダ124は、前記油圧ポンプ12から供給される作動油を油圧バルブユニット13内の昇降バルブ及びローリングバルブ(図示せず)で制御して作動させられる。昇降シリンダ120を伸縮作動させると、左右の後輪3,3が同方向に同量だけ機体に対し昇降し、機体高さが変更される。また、ローリングシリンダ124を伸縮作動させると、左右の後輪3,3が逆方向に同量だけ機体に対し昇降し、機体が左右に傾斜する。 【0030】右フレーム21に固定した支持体125には、畝の上面の凹凸に応じて上下に回動するように感知プレート126が支持されている。この感知プレート126の上下回動が感知機構127を介して油圧バルブユニット13内の昇降バルブに伝達され、感知プレート126が上動すると昇降シリンダ120が伸び、感知プレート126が下動すると昇降シリンダ120が縮むように制御される。これにより、畝に対する機体高さ、換言すると苗の植付深さが常に一定に維持される。支持体125の角度を変え、感知プレート126の支持高さを変えると、苗の植付深さが調節される。 【0031】図9に示すように、油圧バルブユニット13には機体の左右傾斜を検出する振り子131が設けられている。そして、この振り子131の回動軸132と一体のアーム133にローリングバルブのスプール134が連結されており、機体が右下がりに傾斜して振り子131が右に振れるとローリングシリンダ124が縮み、機体が左下がりに傾斜して振り子131が左に振れるとローリングシリンダ124が伸びるようになっている。これにより、機体が常に左右水平に維持される。 【0032】また、左右傾斜手段であるローリングシリンダ124の作動を規制する規制手段として、ローリング規制ピン136とピン押しプレート137が設けられている。ローリング規制ピン136は、振り子131の後方に前後に摺動自在に支持され、スプリング138によって後方に付勢されている。振り子131のアーム部131aには、このローリング規制ピン136の前端部が挿入される穴139が形成されている。ピン押しプレート137は、ローリングシリンダ124のシリンダ部に一体に取り付けられ、その上端部がローリング規制ピン136の後端に当接している。よって、左右の後輪3,3が機体に対し所定以上上昇し、機体高さが一定以下になると、ピン押しプレート137がローリング規制ピン136を前方に押し、該ローリング規制ピンの先端部が前記穴139に挿入される。これにより、振り子131が中立位置にロックされ、ローリングシリンダ124の作動が規制される。穴139の入口部はすり鉢状になっているため、振り子が左右に振れている場合であっても、ローリング規制ピン136の先端部がすり鉢状部分に案内されて穴139に挿入されるようになっている。 【0033】上記規制手段を設けることにより、左右の後輪3,3が機体に対し所定以上上昇したときには、左右傾斜手段であるローリングシリンダ124の作動が規制され、ローリング制御のため左右片側の後輪が上昇することがないので、左右中心よりも左右片側へ移動した苗載台6と後輪とが干渉することがなく、その分だけ苗載台6を低く配置することができる。 【0034】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明の苗移植機は、左右の車輪が機体に対し所定以上上昇したとき左右傾斜手段であるローリングシリンダの作動を規制する規制手段が設けることにより、苗載台を低い位置に配置することができ、苗植付装置による苗の植付け軌跡に無理がなくなると共に、機体の重心高さを低くできるようになった。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月19日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】菅原 弘志
|
| 【公開番号】 |
特開平11−318125 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月24日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−155154 |
|