| 【発明の名称】 |
施肥装置付き田植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】石田 伊佐男
【氏名】玉井 利男
【氏名】塩崎 孝秀
【氏名】清家 理伯
【氏名】神谷 寿
【氏名】鈴木 隆
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 動力車両2の操縦席9より後側に施肥装置5と植付部4を装着した施肥装置付き田植機において、肥料を繰り出す繰出器31を機体側面視で操縦席9に対して機体後方側近傍に位置させて走行車両2の後部上に設け、植付部4を該繰出器31より機体後方側に位置させて動力車両2の後部にリンク装置3を介して昇降可能に設け、繰出器31と植付部4への伝動の入り切り操作と植付部4の昇降操作とを行なう一つの操作レバー70を操縦席9の側方部に設けたことを特徴とする施肥装置付き田植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、苗の植付けとともに施肥を行う施肥装置付き田植機に関するものである。 【0002】 【従来の技術とその課題】従来、動力車両の操縦席より後側に施肥装置と植付部を装着した施肥装置付き田植機がある。このような構成の場合、施肥と植付の両作業装置が操縦席より後方にあるので、その両作業装置によって機体前方視界が妨げられない利点がある。しかし、両作業装置が操縦席より後方にあるために、操縦席からは後ろを振り向かないと両作業装置の作動状況を直接見て確認できないから、誤操作や操作忘れを生じやすく、作業を適確に進めにくいという欠点がある。 【0003】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するために、動力車両2の操縦席9より後側に施肥装置5と植付部4を装着した施肥装置付き田植機において、肥料を繰り出す繰出器31を操縦席9に対して機体後方側近傍に位置させて走行車両2の後部上に設け、植付部4を該繰出器31より機体後方側に位置させて動力車両2の後部にリンク装置3を介して昇降可能に設け、繰出器31と植付部4への伝動の入り切り操作と植付部4の昇降操作とを行なう一つの操作レバー70を操縦席9の側方部に設けたことを特徴とする施肥装置付き田植機としたものである。 【0004】 【発明の作用及び効果】この発明の施肥装置付き田植機は、圃場端で旋回して次行程の作業を開始するとき、植付部4を下降させそれに続いて施肥装置5と植付部4への伝動を入りにする操作を一つの操作レバー70で操作できる。しかも、その操作レバー70は操縦席9の側方部に設けたものであるので、操縦席9に座る操縦者は機体後方を振り向いての操作が行いやすく、なお且つ、その操作を行なうときに、肥料を繰り出す繰出器31を操縦席9に対して機体後方側近傍に位置させて走行車両2の後部上に設け、植付部4を該繰出器31より機体後方側に位置させて動力車両2の後部にリンク装置3を介して昇降可能に設けていることにより、植付部4が下降した状態と施肥装置5と植付部4への伝動が入りになった状態とを容易に直接確認でき、よって、操縦席9より後側に施肥装置5と植付部4とを設けたものでありながら、誤操作や操作忘れが生じにくく、よって、作業を適確に進めることができる。 【0005】 【発明の実施の形態】図1に示す施肥田植機1は、動力車両2が具備するリンク装置3に植付部4が昇降可能に設けられているとともに、動力車両2とこの植付部4の間隔部に施肥装置5が設けられている。図中の6は前輪、7は後輪、8はエンジン、9は操縦席である。 【0006】リンク装置3は、動力車両2のリンクベース10に回動自在に取り付けられた左右一対の上リンク11,11および下リンク12,12を備え、これら上下リンクの後端部に連結枠13が連結されている。そして、連結枠13の下端部から後方に突出するローリング軸14に植付部4が進行方向と垂直な面内で回動自在に装着される。本機フレーム16に基部側を取り付けた油圧シリンダ17のピストンロッド18が上リンク11,11の基部から下向きに突設したスイングアーム15の先端部に連結されており、該油圧シリンダを伸縮させることにより植付部4が昇降するようになっている。この油圧シリンダ17は後記油圧バルブ28によって制御される。 【0007】植付部4は、植付部フレームを兼ねる伝動ケース20と、該伝動ケースの上方に前側が上位となるよう傾斜して設けた苗載台21と、伝動ケース20の後端部に設けた植付条数分の植付装置22,…とを備え、苗載台21が左右に往復動して台上の苗を該苗載台の下方に設けた苗取出口に順次供給しつつ、植付装置22,…の植付杆23,…が所定の軌跡を描きながら上下動を行い、該軌跡の上部で前記苗取出口に供給された苗を植付杆23の植付爪23aが挟持し、これを軌跡の下部で開放して圃場に植え付けるようになっている。植付部4の下部にはセンターフロート25と左右一対にサイドフロート26,26が設けられており、機体とともに進行しつつ圃場面を整地するようになっている。これら各フロート25,26,26には、圃場面の所定位置に苗植付用の溝を形成する作溝器27,…が取り付けられている。また、センターフロート25は圃場面の凹凸を検出するセンサでもあり、このセンターフロート25の上下動に応じて油圧バルブ28が駆動するようになっている。すなわち、センターフロート25が上動すると油圧シリンダ17を伸ばす方向に油圧バルブ28が駆動され、逆にセンターフロート25が下動すると油圧シリンダ17を縮める方向に油圧バルブ28が駆動されるのである。 【0008】施肥装置5は、肥料を入れる肥料ホッパ30,…と、繰出ロール31aが回転することによりの前記肥料ホッパ30内の肥料を順次下方に繰り出す繰出器31,…と、前記苗植付用の溝に臨んで設けられた施肥ホッパ32,…と、前記繰出器31,…と前記施肥ホッパ32,…とを結ぶフレキシブルな施肥ホース33,…とからなる。これらのうち、施肥装置の本体部である肥料ホッパ30,…と繰出器31,…は、前記リンクベース10の上に横設した施肥フレーム35に取り付けられている。図11に示すように、施肥フレーム35は中空状で、ブロワ36によってエンジンルーム37内の温風がこの施肥フレーム35内を通って繰出器31の下端部に供給されており、施肥ホース内の肥料の流通を円滑にするととも、施肥ホース内で肥料が固化するのを防止するようになっている。繰出器32から施肥ホース33への肥料の繰出しを良好に行なわせるには、図示の如く、温風等の空気取入口38を繰出器の漏斗部31bの比較的断面積が広い部分に設けておくのが好ましい。なお、ブロワ36は伝動ベルト38を介してエンジン出力軸8aから伝えられる動力で駆動される。 【0009】動力車両2の作業部駆動出力は機体の後部に設けた植付・施肥クラッチケース40に伝えられ、ここで植付部駆動用の出力と施肥装置駆動用の出力に分離して取り出される。植付部駆動用の出力は植付部伝動軸41を介して前記伝動ケース20に伝えられ、また施肥装置駆動用の出力はクラッチ側アーム42、連結ロッド43および繰出器側アーム44からなる伝動機構を介して前記繰出ロール31aに伝えられる。 【0010】クラッチケース40の構造は図2および図3に示すようなっている。すなわち、ミッションに接続された入力軸45、ジョイント41aを介して前記植付部伝動軸41が連結される植付クラッチ軸46、前記クラッチ側アーム42が取り付けられる施肥クラッチ軸47、およびカウンタ軸48が平行に支承されており、入力軸45からカウンタ軸48を介して植付クラッチ軸46へ伝動するとともに、入力軸45から施肥クラッチ軸47へ伝動するようになっている。入力軸のギヤ50,51とカウンタ軸のギヤ52,53、およびカウンタ軸のギヤ54,55と植付クラッチ軸のギヤ56,57は互いに選択的に噛合し、これらギヤの噛合の組合せを変えることにより株間を段階的に調節することができる。なお、施肥クラッチ軸のギヤ58は前記ギヤ51に常時噛合している。 【0011】次に、植付クラッチ40Aの構成について説明する。前記ギヤ56,57が一体形成された筒体60は、植付クラッチ軸46に回転自在に取り付けられている。この筒体60に対向して、植付クラッチ体61が植付クラッチ軸46に回転不能かつ摺動自在に嵌合している。植付クラッチ体61はスプリング62にて筒体60側に付勢されており、常時は両者の爪60a,61aが互いに噛合して植付クラッチ入りとなっているが、植付クラッチピン63で植付クラッチ体61を筒体60と反対側に移動させることにより植付クラッチ切となる。 【0012】施肥クラッチ40Bも植付クラッチと同様の構成で、前記ギヤ58が一体形成された筒体65が施肥クラッチ軸47に回転自在に嵌合するとともに、施肥クラット体66が施肥クラッチ軸47に回転不能かつ摺動自在に嵌合している。植付クラッチ体66はスプリング67にて筒体65側に付勢されており、常時は両者の爪65a,66aが互いに噛合して施肥クラッチ入りとなっているが、施肥クラッチピン68で施肥クラッチ体66を筒体65と反対側に移動させることにより施肥クラッチ切りとなる。 【0013】植付クラッチ40Aと施肥クラッチ40Bの入/切操作および植付部4の昇降操作は、操縦席9の右側方部に設けた共通の操作レバー70で行われる。図4乃至図9はその取付部をあらわし、操作レバー70の取付軸71に植付カム72Aと施肥カム72Bと油圧カム72Cが一体に取り付けられているとともに、これらカム72(A,,B,C)の下面に形成されたカム面に当接するローラ73(A,B,C)が操作アーム74(A,B,C)にそれぞれ支承されている。各操作アーム74(A,B,C)は操作アーム軸75に上下に回動自在に取り付けられ、スプリング76(A,B,C)によってカム側に付勢されている。植付操作アーム74Aには前記植付クラッチピン63が取り付けられ、施肥操作アーム74Bには前記施肥クラッチピン68と、前記ブロワ駆動用の伝動ベルト38に張力を付与するテンションワイヤ77がそれぞれ取り付けられている。また、油圧カム72Cには、前記油圧バルブ28を操作するバルブ操作ワイヤ78が取り付けられている。 【0014】操作レバー70は前後に回動操作するようになっており、その操作域に5段階のレバー位置■〜■が設定されている。油圧カム72Cは操作レバーの位置決めカムであり、カム面に形成された位置決め凹部■〜■にローラ73Cが係合することにより、操作レバー70が前記レバー位置■〜■で安定保持される。また、油圧カム72Cが回動することにより操作ワイヤ77が進退し、油圧バルブ28が適宜切り替わる。すなわち、操作レバー70が■にあるときは「上げ」、■にあるときは「固定」、■にあるときは「下げ」、■および■にあるときは「自動」になる。 【0015】植付カム72Aはローラ73Aよりも幅広で、その適所に案内板80Aが設けられており、またローラ73Aは一対のスプリング81A,81Aによって左右移動可能に保持されているので、操作レバー70を■から■に操作するときと■から■に操作するときとではローラ73Aがカム面の異なる経路を辿るようになっている。すなわち、操作レバー70を■から■に操作するときはローラ73Aがカム面の■→■→■→■→■の順に通るが、操作レバー70を■から■に操作するときはローラ73Aがカム面の■→■´→■→■→■の順に通るのである。ローラ73Aがカム面の■,■,■,■´にあるときは植付クラッチ切で、ローラ73Aがカム面の■,■にあるときは植付クラッチ入となる。 【0016】施肥カム72Bとローラ73Bの関係も同様で、操作レバー70を■から■に操作するときはローラ73Bがカム面の■を経由するが、操作レバー70を■から■に操作するときはローラ73Bがカム面の■´を経由する。ローラ73Bがカム面の■,■,■,■にあるときは施肥クラッチ切で、かつブロワ36が非作動であるが、ローラ73Bがカム面の■´,■にあるときは施肥クラッチ入となるとともに、ブロワ36が作動する。図中の80Bは案内板、81Bはスプリングである。 【0017】以上に説明したレバー位置と植付クラッチ、施肥クラッチおよび油圧バルブの関係をまとめると表1および表2のようになる。すなわち、操作具である操作レバー70を段階的に前方に倒すことにより、植付部4が上げ位置から下げ位置に下降するとともに、施肥装置5と植付部4が順次作動する。この際、施肥装置5の方が植付部4よりも先に作動を開始するようになっているので、この時間差の間に繰出器31,…から繰り出される肥料が施肥ホッパ32,…付近まで移動してきており、植付部4の作動開始とともに肥料が施肥ホッパ32,…の施肥口から圃場に供給されるのである。また、操作レバー70を起こすと、植付部4が上昇するとともに、施肥装置5と植付部4が順次停止する。この場合も、施肥装置5の方が植付部4よりも先に停止するので、植付部4が停止するのとほぼ同時に施肥ホッパ32,…からの肥料の供給が止まる。 【0018】図11は上記操作レバー取付部とは異なる構成をあらわし、この操作レバー取付部は、操作レバー70の取付軸71に油圧カム90、植付操作棒91および施肥操作棒92が取り付けられている。油圧カム90は、前実施例の植付カム72Cと同様に、■〜■の位置決め凹部が形成されており、適所に油圧バルブ28を操作するバルブ操作ワイヤ78の一端部が取り付けられている。この油圧カム90に対向させて回動自在に設けた油圧アーム94に前記位置決め凹部■〜■に係合する油圧ローラ95が取り付けられている。油圧アーム94はスプリング96にてカム側に付勢されている。 【0019】植付操作棒91の下端部には水平に支持ピン100が設けられ、該支持ピンが植付操作板101の長穴102に遊嵌している。植付操作板101は、支持ピン100と前記長穴102とは異なる長穴103に遊嵌する支持ピン104によって支持され、長穴102,103の長さ分だけ前後に移動可能である。この植付操作板101は前後に長く、その下面105は前部105aが低く後部105bが高い段状になっている。植付操作板101の下方には、中心軸106を中心に上下に回動自在でスプリング107によって上向きに付勢された植付アーム108が設けられており、該植付アームに植付操作板101の下面105に当接する植付ローラ109と、植付クラッチピン63を操作する植付クラッチワイヤ63aが取り付けられている。油圧カム90の位置決め凹部■〜■に油圧ローラ95が係合しているときは、植付アーム108の後部下面105bに植付ローラ109が当接し、油圧カム90の位置決め凹部■に油圧ローラ95が係合しているときは、植付アーム108の前部下面105aに植付ローラ109が当接するようになっている。 【0020】施肥操作棒92の下端部には止めピン110が設けられ、該止めピンと長穴113に遊嵌する支持ピン114によって、施肥操作板111が長穴113の長さ分だけ前後に移動可能に支持されている。この施肥操作板101も植付操作板101と同様に、その下面115に段状の前部115aと後部115bが形成されている。118は施肥アームで、植付アーム108と共通の中心軸106を中心に上下に回動自在に設けられ、スプリング117によって上向きに付勢されている。施肥アーム118には、施肥操作板111の下面115に当接する施肥ローラ119と、施肥クラッチピン58を操作する操作部材59が取り付けられている。油圧カム90の位置決め凹部■〜■に油圧ローラ95が係合しているときは、施肥アーム118の後部下面115bに油圧ローラ119係合し、油圧アム90の位置決め凹部■,■に油圧ローラ95が係合しているときは、油圧アーム118の前部下面115bに油圧ローラ119が係合するようになっている。 【0021】レバー位置■〜■に応じて、油圧バルブ28が切り替わるとともに、植付クラッチ40Aおよび施肥クラッチ40Bが入/切操作される。この実施例の場合も、レバー位置と植付クラッチ、施肥クラッチおよび油圧バルブの関係をまとめると表1および表2のようになり、植付部4を下降させるとき、施肥クラッチ40Bの方が植付クラッチ40Aよりも先に入になるとともに、うえつけぶ4を上昇させるとき、施肥クラッチ40Bの方が植付クラッチ40Aよりも先に切になる。 【0022】以上説明したように、この施肥装置付き田植機は、圃場端で旋回して次行程の作業を開始するとき、植付部4を下降させそれに続いて施肥装置5と植付部4への伝動を入りにする操作を一つの操作レバー70で操作できる。しかも、その操作レバー70は操縦席9の側方部に設けたものであるので、操縦席9に座る操縦者は機体後方を振り向いての操作が行いやすく、なお且つ、その操作を行なうときに、肥料を繰り出す繰出器31を操縦席9に対して機体後方側近傍に位置させて走行車両2の後部上に設け、植付部4を該繰出器31より機体後方側に位置させて動力車両2の後部にリンク装置3を介して昇降可能に設けていることにより、植付部4が下降した状態と施肥装置5と植付部4への伝動が入りになった状態とを容易に直接確認でき、よって、操縦席9より後側に施肥装置5と植付部4とを設けたものでありながら、誤操作や操作忘れが生じにくく、よって、作業を適確に進めることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成3年(1991)2月19日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−313513 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月16日 |
| 【出願番号】 |
特願平11−84030 |
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