| 【発明の名称】 |
田植機の施肥装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】井 上 輝 政
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| 【要約】 |
【課題】送肥ブロワなどに駆動電流を送給するバッテリの寿命延長を図る。
【解決手段】送肥ブロワ(42)からの空気流でもって肥料を搬送する田植機の施肥装置において、エンジン(2)の回転出力制御を行う電子ガバナ(57)を設けると共に、該電子ガバナ(57)の制御部(65)からの出力信号によって前記ブロワ(42)を駆動するブロワ駆動手段(66)を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 送肥ブロワからの空気流でもって肥料を搬送する田植機の施肥装置において、エンジンの回転出力制御を行う電子ガバナを設けると共に、該電子ガバナの制御部からの出力信号によって前記ブロワを駆動するブロワ駆動手段を設けたことを特徴とする田植機の施肥装置。 【請求項2】 電子ガバナの制御部に植付部の下降信号を入力させて、植付部の下降時にエンジンのローアイドリング回転を一定値上昇させるように設けたことを特徴とする請求項1記載の田植機の施肥装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は例えば8条以上の多条用田植機にあって苗植付作業時に側条施肥も同時に行うようにした田植機の施肥装置に関する。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】従来、本機に搭載する肥料ホッパ内の肥料を、送肥ブロワから送給する空気流でもって植付位置近傍まで搬送して施肥を行っているが、通常エンジンとは関係なく送肥ブロワは駆動していて、エンジンの停止中でも送肥ブロワは駆動可能となっている。しかし乍ら送肥ブロワの駆動を行う場合例えば20A以上の電流を消費するため、エンジン停止中のときには放電量も多くバッテリが過放電状態となる不都合があった。 【0003】また、通常エンジンのローアイドリング回転は作業時走行時に関係なく、一定低回転数(例えば略1000rpm)を維持させているが、植付作業中のローアイドリング回転が低回転数の場合、オルタネータの発電容量やバッテリの充電容量が充分でなく、施肥ブロワの駆動時には電気容量不足となる不都合があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】したがって本発明は、送肥ブロワからの空気流でもって肥料を搬送する田植機の施肥装置において、エンジンの回転出力制御を行う電子ガバナを設けると共に、該電子ガバナの制御部からの出力信号によって前記ブロワを駆動するブロワ駆動手段を設けて、エンジンの駆動停止中は送肥ブロワの駆動も停止させ、エンジンの適正駆動中のみ送肥ブロワの駆動を行って、バッテリの寿命延長などを有効に図るものである。 【0005】また、電子ガバナの制御部に植付部の下降信号を入力させて、植付部の下降時にエンジンのローアイドリング回転を一定値上昇させて、植付作業中のエンジンのローアイドリング回転状態における送肥ブロワが駆動する際のオルタネータやバッテリからの供給電気量を増大させて、バッテリの過放電を防止し、送肥ブロワの良好な駆動を常に可能とさせるものである。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は乗用田植機の側面図、図2は同平面図を示し、図中(1)は作業者が搭乗する走行車であり、エンジン(2)を車体フレーム(3)前部上方に搭載させ、ミッションケース(4)前方にフロントアクスルケース(5)を介して水田走行用前輪(6)を支持させると共に、前記ミッションケース(4)の後部にリヤアクスルケース(7)を連設し、前記リヤアクスルケース(7)に水田走行用後輪(8)を支持させる。そして前記エンジン(2)等を覆うボンネット(9)両側に予備苗載台(10)を取付けると共に、乗降ステップ(11)を介して作業者が搭乗する車体カバー(12)によって前記ミッションケース(4)等を覆い、前記車体カバー(12)上部に運転席(13)を取付け、その運転席(13)の前方で前記ボンネット(9)後部に操向ハンドル(14)を設ける。 【0007】また、図中(15)は10条植え用の苗載台(16)並びに10条分の植付爪(17)などを具備する植付部であり、前高後低の合成樹脂製の前傾式苗載台(16)を下部レール(18)及びガイドレール(19)を介して植付ケース(20)に左右往復摺動自在に支持させると共に、一方向に等速回転させるロータリケース(21)を前記植付ケース(20)に支持させ、該ケース(21)の回転軸芯を中心に対称位置に一対の爪ケース(22)(22)を配設し、その爪ケース(22)(22)先端に植付爪(17)(17)を取付ける。また前記植付ケース(20)の前側に支持フレーム(23)を設け、該フレーム(23)をヒッチフレーム(24)に連結させ、トップリンク(25)及びロワーリンク(26)を含むリンク機構(27)後部にヒッチフレーム(24)を取付け、走行車(1)後側にリンク機構(27)を介して植付部(15)を連結させ、前記リンク機構(27)を介して植付部(15)を昇降させる昇降シリンダ(28)をロワーリンク(26)に連結させ、前記前後輪(6)(8)を走行駆動して移動すると同時に、左右に往復摺動させる苗載台(16)から一株分の苗を植付爪(17)によって取出し、連続的に苗植え作業を行うように構成する。 【0008】また、図中(29)は走行変速レバー、(30)は植付昇降兼作業走行変速用植付作業レバー、(31)は植付け感度調節レバー、(32)は主クラッチペダル、(33)(33)は左右ブレーキペダル、(34)は2条分均平用センターフロート、(35)は2条分均平用サイドフロート、(36)は10条用の側条施肥機である。 【0009】さらに、図2乃至図5に示す如く、前記運転席(13)両側の車体カバー(12)両外側に左右補助デッキ(37)(37)を固定させ、該デッキ(37)(37)前部に前記乗降ステップ(11)(11)を固定させると共に、前記補助デッキ(37)(37)後部の機外側に左右サイドデッキ(38)(38)を起伏自在かつ脱着自在に連結させ、車体カバー(12)と補助デッキ(37)(37)とサイドデッキ(38)(38)とで、施肥機(36)及び苗載台(16)に肥料及び苗の補給などを行う作業用ステップ(39)を構成している。 【0010】さらに、6条用の中央施肥部(40)と、各2条用の左右施肥部(41)(41)とに、前記施肥機(36)を分割して構成すると共に、右施肥部(41)機外側に送肥ブロワ(42)を配設させる。また、6条分の施肥ホッパ(43)と肥料繰出ケース(44)…と施肥ホース(45)…と合成樹脂パイプ製エアタンク(46)を中央施肥部(41)の中央施肥フレーム(47)に配設させると共に、2条分の施肥ホッパ(43)と肥料繰出ケース(44)(44)と施肥ホース(45)(45)と合成樹脂パイプ製エアタンク(46)を左右施肥部(41)(41)の左右施肥フレーム(48)(48)に配設させる。 【0011】そして、前記中央施肥フレーム(47)両端部の側板(49)(49)に支点アーム(50)(50)を一体固定させ、支点アーム(50)に回動支点軸(51)を介して回動アーム(52)を水平方向に回転自在に連結させ、左右施肥フレーム(48)(48)の側板(53)(53)に回動アーム(52)(52)を一体固定させて、中央施肥フレーム(47)両側に左右施肥フレーム(48)(48)を一体固定させ、中央施肥部(40)両側に左右施肥部(41)(41)を連設させて10条施肥機(36)を作業状態に組立てる一方、中央施肥フレーム(47)前側に左右施肥フレーム(48)(48)を折畳み収納し、運転席(13)両側にレバー(29)(30)(31)取付け位置を隔てて左右施肥部(41)(41)を収納し、左右補助デッキ(37)(37)の最大幅内に施肥機(36)を支持させるように構成している。 【0012】また、右施肥フレーム(48)の外側板(54)に回動支点軸(55)を介して前記施肥ブロワ(42)を水平方向に回動自在に連結させるもので、右施肥部(41)の右外側に送肥ブロワ(42)を一体連結時に、送肥ブロワ(42)の送風口をエアタンク(46)に連通接続させ、ブロワ(42)からエアタンク(46)に肥料搬送風を供給させると共に、回動支点軸(55)回りに送肥ブロワ(42)を右施肥部(41)後方に略180度回転させて折畳みし、右施肥部(41)の中央施肥部(40)前側の折畳み時にあっては、折畳んだ右施肥部(41)前側に送肥ブロワ(42)を配置させるように構成している。 【0013】さらに、前記ブロワ(42)の折畳みを検出するブロワ折畳みスイッチ(56)を右施肥フレーム(48)に設けている。 【0014】そして、前記エンジン(2)には電子ガバナ(57)を搭載して、エンジン(2)の回転出力の制御を行うもので、エンジン(2)の出力をミッションケース(4)を介し前後輪(6)(8)に伝達して、アクセルレバーで設定されるエンジン回転数に電子ガバナ(57)でエンジン(2)の燃料噴射ポンプの燃料噴射ソレノイドであるラックアクチュエータ(58)を調節して、設定エンジン回転数を維持させながら走行を行うように構成している。 【0015】そして、電子ガバナ(57)のラック位置より燃料噴射量を検出するラック位置センサ(59)と、エンジン(2)の回転数を検出するピックアップ型回転センサ(60)と、作業者が操作するアクセルレバーの操作量を検出するポテンショメータ型アクセルセンサ(61)と、前記植付作業レバー(30)の操作による植付部(15)の下降と植付クラッチの入をそれぞれ検出する植付下降スイッチ(62)及び作業スイッチ(63)と、前記変速レバー(29)の操作による苗継ぎ位置(走行停止・植付クラッチ切)を検出する苗継スイッチ(64)と、前記折畳みスイッチ(56)とを電子ガバナ(57)の制御部である電子ガバナコントローラ(65)に接続すると共に、送肥ブロワ(42)の駆動手段であるブロワモータ(66)にモータ駆動回路(67)を介して前記コントローラ(65)を接続させて、電子ガバナコントローラ(65)からの出力でもって送肥ブロワ(42)の回転制御を行うように構成している。 【0016】なお、(68)はバッテリ、(69)は施肥ホース(45)先端に接続させて送肥ブロワ(42)からの空気流でもって搬送される肥料を植付苗側方に放出する側条作溝器である。 【0017】而して図7に示す如く、作業スイッチ(63)のオン(植付クラッチの入)状態で、エンジン(2)が設定回転数(例えば900rpm)以上で駆動中においては、ブロワモータ(66)は駆動し、このブロワモータ(66)の駆動中に、植付下降スイッチ(62)のオフ動作で植付部(15)の上昇や、苗継スイッチ(64)のオン動作で苗継ぎ作業や、折畳みスイッチ(56)のオン動作で送肥ブロワ(42)の折畳みが検出される植付作業中断時などには、ブロワモータ(66)の駆動を停止させて、施肥作業も同時に中断させるものである。このようにエンジン(2)の正常運転時のみブロワモータ(66)が回転し、エンジン(2)の停止時や低速回転時にはブロワモータ(66)の回転を停止させて、バッテリ(68)が過放電状態となるのを防止させて、バッテリ(68)の寿命を延長させると共に、非植付作業時にはブロワモータ(66)を自動的に停止させて、施肥作業を中断させるものである。 【0018】また、前記ブロワ(42)の折畳み時或いは植付部(15)の上昇時或いは苗継ぎ状態時にはブロワモータ(66)の駆動が禁止されて、エンジン(2)の始動性を向上させることができる。 【0019】さらに図8に示す如く、植付部(15)を上昇させての機体の走行停止中などにあっては、エンジン(2)のローアイドリング回転は設定回転数(N=1020rpm)を維持させ、植付スイッチ(62)によって電子ガバナコントローラ(65)に植付下降信号が入力されるとき、一定値(α)回転数を上昇(N+α)させて、オルタネータ(交流発電機)の発電容量やバッテリ(68)の充電容量を増大させ、送肥ブロワ(42)の運転開始時には適正な電気容量で良好に駆動するものである。 【0020】 【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、送肥ブロワ(42)からの空気流でもって肥料を搬送する田植機の施肥装置において、エンジン(2)の回転出力制御を行う電子ガバナ(57)を設けると共に、該電子ガバナ(57)の制御部(65)からの出力信号によって前記ブロワ(42)を駆動するブロワ駆動手段(66)を設けたものであるから、エンジン(2)の駆動停止中は送肥ブロワ(42)の駆動も停止させ、エンジン(2)の適正駆動中のみ送肥ブロワの駆動を行って、バッテリの寿命延長などを有効に図ることができるものである。 【0021】また、電子ガバナ(57)の制御部(65)に植付部(15)の下降信号を入力させて、植付部(15)の下降時にエンジン(2)のローアイドリング回転を一定値上昇させるものであるから、植付作業中のエンジン(2)のローアイドリング回転状態における送肥ブロワ(42)が駆動する際のオルタネータやバッテリ(68)からの供給電気量を増大させて、バッテリ(68)の過放電を防止し、送肥ブロワ(42)の良好な駆動を常に可能とさせることができるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月27日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】藤原 忠治
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| 【公開番号】 |
特開平11−308908 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−134662 |
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