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【発明の名称】 施肥機の施肥装置
【発明者】 【氏名】大島 和夫

【氏名】百合野 善久

【氏名】秋鹿 修

【氏名】石川 昌範

【要約】 【課題】走行機体の両側に設けた施肥ノズルの昇降動作に連動して、該施肥ノズルからポンプにより圧送される流動性肥料を地中に施肥する施肥機において、機体の左右バランスを保持しつつ圃場の最外端の畦の左右いずれかの片側の畦のみの施肥が可能にする。

【解決手段】上記施肥機1の施肥ノズル13を昇降駆動する動力伝導部12に施肥ノズル13およびポンプ35を取付け、該施肥ノズル13およびポンプ35を前記動力伝導部12と一体的に昇降調節可能に構成すると共に、前記ポンプ35の駆動部39に切換手段44を設け、該切換手段44の操作により左右いずれか片方の施肥ノズルへ13の流動性肥料の圧送の停止を可能にした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体の両側に設けた施肥ノズルの昇降動作に連動して、該施肥ノズルからポンプにより圧送される流動性肥料を地中に施肥する施肥機において、前記施肥ノズルを昇降駆動する動力伝導部に施肥ノズルおよびポンプを取付け、該施肥ノズルおよびポンプを前記動力伝導部と一体的に昇降調節可能に構成すると共に、前記ポンプの駆動部に切換手段を設け、該切換手段の操作により左右いずれか片方の施肥ノズルへの流動性肥料の圧送の停止を可能にしてなる、施肥機の施肥装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体の両側に設けた施肥ノズルの昇降動作に連動して、該施肥ノズルからポンプにより圧送される流動性肥料を地中に施肥する施肥機に係り、詳しくは、前記施肥機の施肥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、開発中の、特開平6−54612号公報および実開平5−74221号公報に示すように、走行機体の両側に設けた施肥ノズルの昇降動作に連動して、該施肥ノズルが地中に打込まれた時、ポンプから圧送される流動性肥料を所定間隔ごとに地中に施肥するようにした点状施肥装置を装着した施肥機であって、走行機体に前部支柱を立設し、この前部支柱に略水平な横方向のツールバーを取付け、前記点状施肥装置を上記ツールバーの両端部に横傾動調節可能に装着し、左右両側に施肥をする施肥機は既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来既に知られている、走行機体の両側に設けた施肥ノズルの昇降動作に連動して、該施肥ノズルが地中に打込まれた時、ポンプから圧送される流動性肥料を所定間隔ごとに地中に施肥するようにした点状施肥装置を装着した施肥機では、圃場の最外端の畦を施肥する時、左右いずれか不必要な側にもに無駄な肥料を施肥することとなる。
【0004】そこで本発明は、圃場の最外端の畦を施肥する時、必要な側のみに施肥が出来るようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、走行機体(1)の両側に設けた施肥ノズル(13)の昇降動作に連動して、該施肥ノズル(13)からポンプ(35)により圧送される流動性肥料を地中に施肥する施肥機において、前記施肥ノズル(13)を昇降駆動する動力伝導部(12)に施肥ノズル(13)およびポンプ(35)を取付け、該施肥ノズル(13)およびポンプ(35)を前記動力伝導部(12)と一体的に昇降調節可能に構成すると共に、前記ポンプ(35)の駆動部(39)に切換手段(44)を設け、該切換手段の操作により左右いずれか片方の施肥ノズル(13)への流動性肥料の圧送の停止を可能にした。
【0006】(作用)前記構造により、走行機体(1)を前進させながら、圃場の最外端の畦を施肥する際には、前記切換装置を、左右いずれか片方の、不必要な側のみのポンプ(35)の作動を停止するよう、ポンプ(35)の駆動部(39)に設けられた切換手段(44)で切換えて施肥作業をすると、該側ポンプ(35)駆動が断たれ、施肥ノズル(13)への流動性肥料の圧送が停止して、必要な側のみに施肥が出来る。
【0007】なお、上述カッコ内の符号は、図面と対照するものであるが、何ら本発明の構成を限定するものではない。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を、図面に示された好適な実施例に基づいて詳細に説明する。まず図1〜図3において、1は施肥機の走行機体であって、左右の走行車輪2を備えた機体フレーム3の前部にエンジン4が搭載され、その上方には肥料タンク5、燃料タンク6等が配設されている。7は安全フレーム、8はカバー体、9は肥料受け板である。また機体フレーム3の後端部には尾輪10が装着され、その上方には操作ハンドル11が立設されている。
【0009】12はエンジン4からの動力伝導部、13は機体の左右両側に設けた施肥ノズルであって、上記動力伝導部12に連動する施肥ノズル13がガイド板14の案内溝15に沿って上下動する。16は上記動力伝導部12を覆う伝導ケースであって、この伝導ケース16に、施肥ノズル13およびポンプ35が取付られている。
【0010】前記伝動ケース16は、走行機体1の後部に立設したフレーム3aの上下位置に形成した長孔3bと複数個の取付孔3cとで固定されている。
【0011】動力伝導部12は、ミッションケース17側の駆動プーリ18aを支持する入力軸18と動力伝導部12側の従動プーリ19aを支持する伝導シャフト19とが、ベルト伝動機構20を介して連動運結されており、この伝導シャフト19が伝導ケース16の上部側に設けたクランク軸21に、チェン伝動機構22を介して連結されている。23はクランク軸21に設けたチェンスプロケットである。
【0012】25はベルト伝動機構20のテンションプーリであって、このテンションプーリ25が操作ハンドル11に設けた操作レバー26にワイヤ27で連結されており、操作レバー26の操作により、エンジン4からの動力を断続する。
【0013】上記クランク軸21の両側には、クランクアーム28の回転軸29がジョンイント部30を介して連結され、クランクアーム28に連結した連結ロッド31の先端に前記施肥ノズル13が装着されている。
【0014】また、上記回転軸29にガイド板14が支持されており、ガイド板14の案内溝15に施肥ノズル13の突出杆13aが摺動自在に嵌入して、クランク軸21の回転に伴って施肥ノズル13が案内溝15に沿って上下動するものである。
【0015】35は前記肥料タンク5から肥料繰出しポンプ36を経て連結されたプランジャ型のポンプであって、このポンプ35の肥料送出側がホースを介して施肥ノズル13の上端に連結されている。
【0016】また、38,38aはクランク軸21に設けたカム、39,39aはカム38,38aの回転により上下揺動するアームであって、このアーム39,39aがポンプ35のプランジャ軸40の頭部40aを押し下げて、施肥ノズル13が土中に進入したときに肥料を送出すようになっている。
【0017】更にカム38,38a部の構造を詳述すると、図4及び図5に示すように、クランク軸21の後方には左右独立したアーム駆動軸41,41aが前記伝動ケース16に軸支されている。
【0018】アーム駆動軸41,41aの伝動ケース16の内側には、先端に回転体42を保持するアーム43,43aが固着され、伝動ケース16の外側はスプライン軸を介してアーム39,39aのボス部に係合している。
【0019】前記クランク軸21の回転によりカム38,38aが回転し、カム38,38aに接している回転体42を保持するアーム43,43aを固着したアーム駆動軸41,41aが間欠的に揺動し、アーム39,39aを、施肥ノズル13の上下動に連動して、上下動をさせる。
【0020】アーム39,39aのボス部は図4に示すように、内径はスプラインによってアーム駆動軸41,41aに対して摺動自在に係合し、外径部にはアーム39,39aとの間にスプリング48に付勢されたラッチ44を配設し、ラッチ44の先端はボス部を貫通し、アーム駆動軸41,41aの軸方向の内外2箇所に設けられた貫通孔45,46のいずれかに嵌入して、アーム39,39aの位置決めをしている。
【0021】即ち、ラッチ44を操作してアーム39,39a位置を内外に切換え、アーム39,39aが内側の貫通孔45にある時は、アーム39,39aの先端下部が、プランジャ軸40の頭部40aに接する位置にあり、外側貫通孔46にある時は、プランジャ軸40の頭部40aの垂直面から外側に外れた位置になり、クランク軸21が回転しても該側のアーム39,39aは空間で上下動するように構成されている。
【0022】上記のように構成したので、走行機体1を前進させながら、圃場の最外端の畦を施肥する際には、圃場の外側に相当する左右いずれか片方のアーム39,39aの位置をアーム駆動軸41,41aの外側の位置に固定すると、該側のポンプは作動せず、肥料を送出さず、反対側のポンプ35のみが作動して、肥料を施肥ノズル13に送出す。
【0023】
【発明の効果】本発明は、走行機体の両側に設けた施肥ノズルの昇降動作に連動して、該施肥ノズルからポンプにより圧送される流動性肥料を地中に施肥する施肥機において、前記施肥ノズルを昇降駆動する動力伝導部に施肥ノズルおよびポンプを取付け、該施肥ノズルおよびポンプを前記動力伝導部と一体的に昇降調節可能に構成すると共に、前記ポンプの駆動部に切換手段を設け、該切換手段の操作により左右いずれか片方の施肥ノズルへの流動性肥料の圧送の停止を可能にしたので、装置の左右バランスを保持しつつ圃場の最外端の畦の左右いずれかの片側の畦のみの施肥が可能になり、肥料のムダがなくなった。
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成10年(1998)4月1日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫
【公開番号】 特開平11−285309
【公開日】 平成11年(1999)10月19日
【出願番号】 特願平10−89063