| 【発明の名称】 |
移植機の苗トレイ送り装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】野坂 健吉
【氏名】武智 貫太
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| 【要約】 |
【課題】傾斜状に配置された苗載せ台に載置された苗トレイの苗が下方に倒れることを防止できるようにする。
【解決手段】縦横に多数のポット部Pを有する苗トレイTを縦送り自在に支持する苗載せ台23を傾斜状に備えた移植機の苗トレイ送り装置において、前記苗載せ台23には、苗トレイPの苗と接触可能な位置において、苗トレイTの上方を覆うカバー体151が設けられている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 縦横に多数のポット部(P)を有する苗トレイ(T)を縦送り自在に支持する苗載せ台(23)を傾斜状に備えた移植機の苗トレイ送り装置において、前記苗載せ台(23)には、苗トレイ(P)の苗と接触可能な位置において、苗トレイ(T)の上方を覆うカバー体(151)が設けられている移植機の苗トレイ送り装置。 【請求項2】 前記カバー体(151)は、苗トレイ(T)に対する高さを調整自在に設けられている請求項1記載の移植機の苗トレイ送り装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、移植機の苗トレイ送り装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、移植機として、特開平10−33026号公報に記載されているものがある。これは、走行機体の後部に、縦横に多数のポット部を有する苗トレイを縦横に移送する苗トレイ送り装置と、ソイルブロック苗を畝に植付ける植付装置と、苗トレイのポット部内からソイルブロック苗を一つずつ取出して植付装置へと搬送する苗分送装置とを支持し、走行しながらソイルブロック苗を畝に自動的に植え付けるようにしてある。 【0003】この移植機にあっては、苗トレイを装着する苗載せ台を備え、この苗載せ台を横送り軸の回転によって苗トレイの横方向に間欠的に移動させるようにし、苗トレイを一方方向に横送りする間に、ポット部から苗を一つずつ取出して植付装置へと搬送し、横一列のポット部からの苗の取り出しを終えた時点で、苗トレイをポット部の縦方向の1ピッチ分だけ縦方向に送り、その後再び苗トレイを、前記とは反対側に横送りするようにしている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記従来のものにあっては、図16に示すように、側面視において苗載せ台23が傾斜状に配置されており、それに載せられた苗トレイも傾斜状に保持されている。したがって、苗トレイの苗の草丈が長い場合、苗が重力により下方に倒れてしまう。苗が倒れると、苗取出爪による苗取り工程において苗取出爪が苗の茎や葉を突き刺して、苗を傷つけたりする問題があった。 【0005】本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、傾斜状に配置された苗載せ台に載置された苗トレイの苗が下方に倒れることを防止できる移植機の苗トレイ送り装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を講じた。すなわち、本発明は、縦横に多数のポット部を有する苗トレイを縦送り自在に支持する苗載せ台を傾斜状に備えた移植機の苗トレイ送り装置において、前記苗載せ台には、苗トレイの苗と接触可能な位置において、苗トレイの上方を覆うカバー体が設けられているものである。 【0007】この構成によれば、苗トレイが縦送りされると、苗トレイの苗は、カバーと接触することによって、苗載せ台の上流向きに曲げられた状態で保持されて行く。このように、苗が苗載せ台の下流側(下向き)に倒れてしまうことがカバー体によって防止することができる。ここで、前記カバー体は、苗トレイに対する高さを調整自在に設けられているものとすることができる。 【0008】この場合、苗丈に応じてカバー体の高さを調整することにより、苗の倒れを適切に防止することができる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図4において、1は野菜等の苗を畝Rに移植する移植機を示し、この移植機1は乗用型であって、走行体2の後方に移植装置3を備え、圃場に形成された畝Rを跨いでその長手方向に走行しながら、移植装置3によって畝にソイルブロック苗を所定間隔をおいて自動的に植え付けるものである。 【0010】走行体2の前部には、エンジン及びミッション等が設けられ、エンジンはボンネット4によって覆われ、該ボンネット4の上部には、操縦ハンドル5が設けられ、該操縦ハンドル5の後方には運転席6が設けられている。また、走行体2には、左右一対の前輪7と左右一対の後輪8とが設けられており、前輪7は操向輪とされ、前輪7および後輪8にはミッションを介してエンジンからの動力が伝達されて回転駆動可能とされており、これらエンジン、ミッション、運転席6、前輪7及び後輪8等は車体フレーム2Aに取り付けられて支持されている。 【0011】図5、図6及び図7に示すように、車体フレーム2Aの後部には、左右一対のトップリンク10と左右一対のロワリンク11とから主構成された昇降リンク機構12を介して装着ブラケット13が昇降自在に取り付けられ、この装着ブラケット13には、移植装置3が搭載される移植フレーム15が左右一対の平行リンク14L,14Rを介して取り付けられている。 【0012】車体フレーム2Aの後部と、トップリンク10との間には、油圧シリンダからなる昇降シリンダ16が介装されており、この昇降シリンダ16のピストンロッドの出退動作により昇降リンク機構12が上下に揺動されて、装着ブラケット13及び平行リンク14L,14Rを介して移植フレーム15が昇降可能とされ、これによって、路上走行時又は枕地での回行時等において、移植装置3を上昇させておくことができると共に、畝Rの高さ変化に対応して移植装置3の昇降制御ができるようになっている。 【0013】移植フレーム15は、前後方向に配置された左右一対の側枠材15Aと、両側枠材15Aの左右中間に位置する中間枠材15Mと、これら側枠材15A及び中間枠材15Mの前部を相互に連結する左右方向の前枠材15Bと、前枠材15Bの左右両側に上方突出状に設けられた左右一対の支柱部材15Cとから主構成されている。 【0014】左右平行リンク14L,14Rの上部は、装着ブラケット13の上部に支軸17Aを介して前後方向の軸心廻りに回転自在に支持され、左右平行リンク14L,14Rの下部は、移植フレーム15の前枠材15Bに支軸17Bを介して前後方向の軸心廻りに回転自在に枢着されている。また、装着ブラケット13の下部には、背面視下面が下方に突出する円弧状とされた支持板18が設けられ、前枠材15Bには、平行リンク14L,14Rの揺動範囲において、前記支持板18の背面に接当するローラ19が上下方向の軸心廻りに回転自在に設けられると共に、支持板18の前面に接当する係合部材20が設けらている。以上の構成によって、装着ブラケット13に対して移植フレーム15が左右方向移動自在に支持されている。 【0015】一方、平行リンク14L,14Rの一方と移植フレーム15の支柱部材15Cとの間には油圧シリンダからなる図示省略の位置調整シリンダが介装されており、このシリンダのピストンロッドの出退動作によって平行リンク14L,14Rが左右に揺動されて、移植フレームF及び移植装置3が左右方向に移動可能とされており、走行体2が蛇行等しても、畝Rに対する苗の植付位置を左右方向に関して適正な位置に修正できるようになっている。 【0016】なお、移植フレーム15の左右側枠材15Aにはそれぞれ畝Rの側面に接当する接当部材22Aを備えた検出手段22が設けられ、これら左右の検出手段22によって、畝Rに対する移植フレーム及び移植装置3の左右方向の位置が適正か否かを検出する。移植装置3は、多数のソイルブロック苗が育苗された苗トレイTを装着する苗載せ台23と、畝に苗を植え付ける植付装置24と、前記苗載せ台23上の苗トレイTから苗を一つずつ取り出して植付装置24へと搬送する苗分送装置25と、植え付けた苗の株際に土寄し、鎮圧するローラからなる覆土部材26と、苗分送装置25を取り付ける苗分送フレーム27と、植付装置24及び覆土部材26を取り付ける植付フレーム28から主構成されており、これらは左右一対備えられており、本実施の形態では、2条植えの移植機1とされている。 【0017】なお、苗トレイTは、プラスチック製で、薄肉に形成されて可撓性を有し、縦横に所定ピッチで碁盤目状に配列されて背面に突出する多数のポット部Pを備えており、このポット部Pに床土を供給し、そこへ播種し、育苗することで、ソイルブロック苗が育成されている。図7に示すように、苗分送フレーム27は、前部を構成する円筒状の筒状部27Aの左右両端部から後方に側枠材27Bを突出すると共に、左右の側枠材27Bの後端部を後枠材27Cで相互に連結して方形枠状に形成され、植付フレーム28は、前部を構成する円筒状の筒状部28Aの左右両端部から後方に側枠材28Bを突出すると共に、左右の側枠材28Bの後端部を後枠材28Cで相互に連結して方形枠状に形成されている。 【0018】図5及び図6に示すように、移植フレーム15の前枠材15Bの左右方向中央下部には電磁クラッチ30が装着されている。このクラッチ30の入力軸30aは前方に突出されており、該入力軸30aには、走行体2に設けられたPTO軸31からの回転動力が、第1伝動軸32、中継軸33、第2伝動軸34を介して伝動さる。なお、これら各軸30a,31,32,33,34は、自在継手、たわみ継手、カップリング等を介して適宜連結されている。 【0019】前記中継軸33は、車体フレーム2Aの後下部に設けられたブラケット35の下端部に、軸受36を介して支持され、第2伝動軸34は伸縮自在に構成されている。また、中継軸33には、該軸33の回転数を検出する回転センサ等の検出手段37が設けられている。図5、図7乃至図10に示すように、クラッチ30の後方には、移植フレーム15の中間枠材15Mに取付固定されたギアボックス38が配置されており、このギアボックス38内のベベルギヤ伝動機構にクラッチ30の出力軸30bが接続され、該ベベルギヤ伝動機構から左右方向の駆動主軸39に動力が伝動されるように構成されている。 【0020】駆動主軸39は、移植フレーム15の左右側部に取付けられた軸受40と、ギアボックス38の側部に設けられた軸受41とにより軸心廻りに回転自在に支持されているとともに、これら軸受40,41により支持されている部分を除く部位は六角軸状に形成されている。この六角軸状の駆動主軸39には、内周面が六角筒状で且つ外周面が円筒状に形成された伝動筒軸43が、軸方向摺動自在で且つ駆動主軸39と一体回転するように外嵌されている。そして、この伝動筒軸43の外周に、前記植付フレーム28前部の筒状部28Aが、ベアリングを介して回転自在に外嵌されていて、植付フレーム28が、駆動主軸39に軸方向(左右方向)に移動自在で且つ軸心廻りに相対揺動自在に支持されている。 【0021】前記構成では、植付フレーム28を左右方向に移動させると、該フレーム25と共に伝動筒軸43も一体的に移動するようになっている。駆動主軸39の前上方であって、移植フレーム15の中間枠材15Mと左右側枠材15Aとの間の前部には、円筒棒状に形成された左右一対の案内部材45が取付固定されており、左右各案内部材45には、植付フレーム28の上方に位置する左右一対の苗分送フレーム27の筒状部27Aが外嵌されていて、該苗分送フレーム27が左右方向移動(摺動)自在に支持されている。 【0022】なお、前記案内部材45は、移植フレーム15の左右側枠材15A及び中間枠材15Mに形成された支持孔50に挿通され、左右各案内部材45の左右外端部に固定された取付板46がボルト51によって側枠材15Aに固定されることで取り付けられている。また、移植フレーム15の左右側枠材15A間の後端部には、角筒状の支持部材47が固定され、この左右支持部材47間には、左右方向に配置された断面略コ字状のスライドレール48が固定されており、このレール48には、苗分送フレーム27の前後中途部にブラケットを介して取り付けられた左右一対のローラ49が左右方向転動自在に嵌合されて、苗分送フレーム27の後部が移植フレーム15に左右移動可能に支持されている。 【0023】植付フレーム28の後端部は、図5及び図12に示すように、苗分送フレーム27の後端部にリンク機構42を介して、駆動主軸39廻りの上下揺動が許容されるように連結され、植付フレーム28の左右両側枠材28Bにはブラケット44が下方突出状に固定され、このブラケット44に、覆土フレーム51の前部が左右方向の軸心廻りに回転自在に取り付けられている。 【0024】この覆土フレーム51に苗植付部分を挟むように配置された左右一対の覆土部材26が回転自在に取付支持されると共に、覆土フレーム51の後部に固定した係止板52が苗分送フレーム27の後端に固定された係止レバー53に係止されていて、覆土部材26が畝R上を転動することによって、植付フレーム28が畝Rの高さ変化に追従して上下揺動可能に支持されている。 【0025】なお、係止板52の係止レバー53に対する係止位置は上下方向に位置変更自在に構成されており、この係止板52の係止レバー53に対する係止位置を変更することによって、植付フレーム28の後部と覆土部材26との上下方向の間隔が調節可能とされていて、植付装置24による苗の植付深さが調節できるように構成されている。 【0026】図10に示すように、苗分送フレーム27の筒状部27Aには、植付フレーム28の筒状部28Aに向けて延びる連係ブラケット54が固定され、植付フレーム28の筒状部28Aには、連係ブラケット54の先端部が嵌まる左右対向状の一対の係合片55が設けられていて、左右同側にある苗分送フレーム27と植付フレーム28とが一体的に左右移動可能とされている。 【0027】一方、植付フレーム28が駆動主軸39廻りに揺動するときには、連係ブラケット54の先端部は一対の係合片55間を前後方向に移動自在となるので、植付フレーム28の揺動動作を妨げることはない。前記苗分送フレーム27の上方には、図7、図8、図9及び図11に示すように、左右苗載せ台23が配置され、移植フレーム15前端の左右支柱部材15Cの上端部間に断面コ字状の支持レール57が架設されると共に、移植フレーム15の左右側枠材15A間に前後一対の断面コ字状の支持レール58が架設されており、これら支持レール57,58に、苗載せ台23側の適宜の箇所に設けたローラ59が係合されて、該苗載せ台23が左右方向へは円滑に摺動するが、前後方向及び上下方向には移動しないように支持されている。 【0028】また、図13にも示すように、苗載せ台23には支持レール57,58内へ泥が侵入するのを防止するための泥侵入防止カバー223が設けられている。この泥侵入防止カバー223は、支持レール57,58の上部から泥が侵入するのを防止するするために、支持レール57,58の上部を覆うように苗載せ台23の横幅全長に亘って設けられた泥侵入防止カバー223aと、支持レール57,58の側部開口から泥が侵入するのを防止するために、支持レール57,58の左右両側部を覆うと共に、レール内57,58内を移動可能なように苗載せ台23に設けられた泥侵入防止カバー223bとから構成されている。 【0029】これらの泥侵入防止カバー223により、支持レール57,58内に空きトレイの泥が侵入してレール57,58内に泥が溜まり、その泥が苗載せ台23の横送り時に抵抗となったり、泥が固まって苗載せ台23の横送りができなくなることを防止することができる。左右の苗載せ台23は、左右方向の連結ロッド60によって互いに連結されていて、一体的に左右方向に移動するようになっている。この連結ロッド60は、中央部が六角軸となされ、左右両端側にはねじ部60L,60Rが形成され、左端側のねじ部60Lと右端側のねじ部60Rは互いに逆ねじとなされ、これらねじ部60L,60Rに、左右の苗載せ台23の底面部に設けられたナット部材61がそれぞれ螺合されている。従って、連結ロッド60を回転駆動することにより、左右の苗載せ台23の左右方向の間隔が調節可能である。 【0030】また、連結ロッド60の中央部の六角軸部には、スプロケット62が軸方向相対移動自在で一体回転自在に外嵌され、このスプロケット62は移植フレーム15の中間枠材15Mに回転自在に支持されている。この連結ロッド60と平行として配置された調節駆動軸63が移植フレーム15に軸心廻りに回転可能に支持され、この調節駆動軸63の一端部には、電動モータ65が連結されており、該モータ65によって駆動軸63が正逆回転可能とされている。 【0031】この駆動軸63の軸方向略中央にはスプロケット66が固定され、このスプロケット66と連結ロッド60に外嵌されたスプロケット62とに亘ってチェーン67が掛装されており、調節駆動軸63と連結ロッド60とが同期的に回転するようになっている。また、駆動軸63の外周には、軸中央から右側方と左側方とで互いに逆ねじとなるねじ溝が刻設され、このねじ溝のピッチは、連結ロッド60に形成したねじ溝のピッチと同じとなされている。そして、駆動軸63の右側ねじ部には、右側の苗分送フレーム27に固着されたブラケット54の上端部が螺合され、駆動軸63の左側ねじ部には、左側の苗分送フレーム27に固着されたブラケット54の上端部が螺合されている。 【0032】したがって、電動モータ65により調節駆動軸63を回転駆動すると、左右の苗分送フレーム27及び苗分送装置25が互いに近接又は離反する方向に左右移動するとともに、左右の植付フレーム28及び植付装置24も苗分送装置25と一体的に左右移動し、さらに、調節駆動軸63の回転動力がチェーン67を介して連結ロッド60に伝動されているので、苗分送装置25の移動量と同じ量だけ左右の苗載せ台23も左右に移動する。 【0033】前記連結ロッド60と調節駆動軸63の上方には、空トレイから落ちてくる泥が連結ロッド60や調節駆動軸63に付着するのを防止するためのカバー260が配置されている。このカバー260は、図14にも示すように、移植フレーム15に対して取り付けられた固定カバー261と、左側の苗分送フレーム27に対して取り付けられて左右移動可能に設けられたスライドカバー262とから構成されている。 【0034】前記固定カバー261は、移植フレーム15の前枠材15Bに対して取付ステー261Aを介して設けられており、連結ロッド60と調節駆動軸63の長手方向中央から右側を覆うような帯状の部材から構成されている。また、スライドカバー262は、苗分送フレーム27に対してアーム262Aを介して取付けられており、連結ロッド60と調節駆動軸63の長手方向中央から左側を覆うような帯状の部材から構成されており、その右端が固定カバー261の左端の上側に重合するように配置されている。したがって、カバー260全体でその長さが伸縮自在に構成されており、条間調整がなされた場合であっても、連結ロッド60と調節駆動軸63全体をカバーすることができ、上方の空きトレイから落ちてくる泥が連結ロッド60や調節駆動軸63に付着するのを防止することができる。 【0035】次に、移植装置3の構成及び動力伝達について説明する。各植付装置24は、図5及び図12に示すように、苗を植付けるべく畝Rに突入される植付体68と、この植付体68を昇降自在に支持する揺動リンク機構69とを備えてなる。植付体68は、上部が上下開口状の筒体69Aで構成され、下部に前後に開閉自在なくちばし状の開孔器69Bが設けられてなる。 【0036】揺動リンク機構69は、植付フレーム28に固定のブラケット69Aに前後揺動自在に支持された第1平行リンク69Bと、中継プレート69Cと、この中継プレート69Cに上下揺動自在に枢着された第2平行リンク69Dとを備えて構成され、第2平行リンク69Dの後端部に植付体68の筒体69Aが枢着されている。 【0037】第2平行リンク69Bの上側のリンクには軸受69Eが固定され、この軸受69Eには、植付フレーム28に左右軸廻りに回転自在に支持されたクランク軸70のクランクアーム70A間のクランクピン70Bが挿通されており、クランク軸70が図12の反時計方向に回転することによって、植付体68が前後に揺動しながら昇降して、上下に長い略楕円軌道を描きながら運動し、上昇した際に苗分送装置25から苗が供給されると共に下降して畝Rに突入し、突入後、連動具によって開孔器68Bが前後に開かされて、畝Rに植付孔が形成されると共に、該植付孔に苗が落下放出されるようになっている。 【0038】なお、苗放出後は、前記覆土部材26によって株際に土寄せされると共に株際が鎮圧される。クランク軸70にはスプロケット71が設けられ、このスプロケット71と、前記駆動主軸39に外嵌している伝動筒軸43に一体形成されたスプロケット72とがチェーン73を介して連動連結されており、駆動主軸39の回転動力によって植付体24が昇降される。 【0039】苗分送装置25は、苗分送フレーム27の移植フレーム15から後方に突出した部分に配置され、主軸74の回転によって作動される爪動作機構75によって、前記植付体68と苗載せ台23との間で苗取出爪76を往復動作させ、この苗取出爪76により苗載せ台23に装着された苗トレイTのポット部Pからソイルブロック苗を一つずつ取出して植付体68に供給するものである。 【0040】図5、図8、図10及び図11に示すように、各苗載せ台23は、苗トレイTの底部を横一列のポット部Pに亘って支持する支持板23Aを備え、この支持板23Aは左右側板23B間に取付固定されている。また、この苗載せ台23は、苗取出爪76によってポット部Pから苗が取り出される間、停止し、苗取出爪76が苗取出後該苗を植付体68に供給して元の位置の戻るまでに、ポット部Pの横1ピッチ分左右方向に横送りされるように、横送り機構85によって往復間欠横送りされるように構成されていると共に、苗トレイTの横一列分の苗を取り出した時点で苗トレイTをポット部Pの縦1ピッチ分上下方向に縦送りする縦送り機構86を備えている。 【0041】横送り機構85は、左側の苗載せ台23の下方に配置された左右方向の横送り軸87を備えている。この横送り軸87の内端部(右端部)は、左側の苗分送フレーム27に設けた支持枠88に軸受を介して回転自在に支持されているとともに、横送り軸87の外端部(左端部)は、左側の苗分送フレーム27にブラケット89を介して取付けられた変速ギアボックス90の出力軸90aに連結されている。 【0042】このギアボックス90の入力軸90bにはスプロケット91が設けられ、該スプロケット91と、左側の苗分送フレーム27の前側部に支持されたギア78と一体回転するスプロケット92とが、チェーン93を介して連動連結されており、駆動主軸39の回転動力により横送り軸87が回転駆動されるようになっている。 【0043】横送り軸87には、いわゆるトラバース溝87aが軸方向略全長にわたって形成されたナピヤねじが用いられており、該溝87aに係合する摺動体94が横送り軸87に外嵌され、この摺動体94は、左側の苗載せ台23の下部に連結されている。左右の苗載せ台23は前述したように連結ロッド60によって一体連結されているので、横送り軸87を回転させることにより左右の苗載せ台23が左右方向に往復移動動可能となっている。 【0044】なお、ギアボックス90の動力伝達機構は、ポット部Pの大きさの異なる(ポット部Pの中心間のピッチの異なる)2種類の苗トレイTを横送りできるように、苗載せ台23の横送り量を変更できるように構成されている。次に縦送り機構86について説明する。左右側板23A間下部には、左右の苗載せ台23に亘って配置された縦送り駆動軸96が左右方向に配置されて設けられ、左右側板23A間上部には、左右各苗載せ台23にそれぞれ設けられた縦送り従動軸97が左右方向に配置されて設けられ、駆動軸96には左右各側板23Aの内面側に配置されていて左右各苗載せ台23にそれぞれ一対設けられた駆動スプロケット98が固定され、左右各従動軸97には左右各側板23Aの内面側に配置された一対の従動スプロケット99が固定されている。 【0045】また、駆動スプロケット98と従動スプロケット99との間には、これらに亘ってエンドレスチェーン100が掛装され、このチェーン100に、縦方向のポット部P間の間隙に係合する搬送ピン101が取付けられている。したがって、駆動軸96が、図11に矢示Aで示す方向に回転動作することによって苗トレイTが縦送り可能とされている。 【0046】図1、図2及び図3に示すように、各苗載せ台23には、苗トレイTの上方を覆うカバー体151が設けられている。このカバー体151は、苗取出爪76による苗取出位置よりやや上流側位置から、苗載せ台23の上部付近まで亘る位置を苗載せ台23の横幅方向全体に亘って覆うものであり、上壁部152と、その左右両側から下向きに形成された側壁部153とから構成され、断面コ字状に形成され、苗載せ台23の上流側と下流側は、苗が通過可能なように開口されているものである。 【0047】このカバー体151は、図1に示すような、苗トレイTに対する高さを調整するための高さ調整機構155を介して苗載せ台23に取り付けられている。高さ調整機構155は、苗載せ台23の側板23Bの上部の前後2箇所に設けられたリンク支持部156に対して横方向の軸心廻りに回動自在に設けられたL字リンク157と、前後のL字リンクの一端157aを連結して前後のL字リンク157を連動して回動させるための第1連結リンク158と、高さ調整を行うために苗載せ台の側板23Bに横方向の軸心廻りに回動可能なレバー159と、このレバーの動きを前側のL字リンク157に伝えるための第2連結リンク160とから構成されている。 【0048】カバー体151は、前記L字リンク157の他端157bに対して横方向の軸心廻りに回動自在に取り付けられており、前後のL字リンク157が回動すると、図2の2点鎖線で示すように、カバー体151全体が前方移動を伴いながら上方へ移動する。前記レバー159は、多段階で位置決め可能なものであって、このレバー159の回動に伴って同一軸心159A廻りに回動するレバー側リンク161を備えている。前記第2連結リンクは、このレバー側リンク161の先端と、前側のL字リンク157の他端157bを連結するものであり、カバー体159は、レバー159による操作で、苗トレイTに対する高さが多段階で調整される。 【0049】なお、図1では、カバー体151の左右一方側のみ示したが、他方側も、レバー159、第2連結リンク160、レバー側リンク161を備えていないことを除き同様の構成を採用することができる。カバー体151は、苗トレイが苗載せ台23の上部から縦送りされて、苗がカバー体151内に進入すると、カバー体151の上壁部152に苗の先端(上端)が接触するように配置されており、苗が上壁部151と接触した状態でさらに縦送りされると、図2に示すように、苗は苗載せ台23の上流側(縦送り方向と反対側)向きに曲げられ、その状態で縦送りされる。 【0050】したがって、苗は、カバー体151を通り抜けるまで、下方に倒れることが防止され、苗取出爪76による苗取出位置まで苗がほぼ直立した状態で移送させることができる。そして苗取出位置で苗が下方に倒れておらず、ほぼ直立しているので、苗取出爪76が苗に接触して苗を傷つけたりすることを回避することができる。 【0051】また、丈の長い苗や短い苗に応じて、高さ調整機構155によりカバー体151の苗トレイTに対する高さを調整することで、上壁部152が苗に適切に接触するようすれば、苗が下方に倒れることを確実に防止でき、またカバー体151が苗を傷つけたりすることを防止することができる。図15は、本発明の第2の実施の形態を示している。前記実施の形態と異なる点は、カバー体151後部が苗載せ台23に対して横方向の軸心廻りに回動自在に設けられ、カバー体151の前部が上下方向に昇降するように構成されている点にある。 【0052】本実施の形態では、高さ調整機構155は、カバー体151の左右側壁部153の後部を横方向の軸心廻りに回動自在に支持するためのカバー体支持部163を苗載せ台23の側板23Bに備え、カバー体151の前部位置で昇降リンク164の一端を横方向の軸心廻りに支持するリンク支持部165と、カバー体151の昇降を行わせるために苗載せ台の側板23Bに横方向の軸心廻りに回動可能に設けられたレバー159と、このレバー159の回動に伴って同一軸心159A廻りに回動するレバー側リンク161と、レバー側リンク161と昇降リンク164を連結する連結リンク166とを備えて構成されている。 【0053】前記レバー159も多段階で位置調整可能なものであり、レバー159を回動させることで、カバー体151の前部が多段階で昇降する。なお、カバー体151の後部を昇降させないのは、カバー体151の後部位置においては、苗載せ台23の支持板23Aが屈曲して傾斜が緩やかになるように形成されており、支持板23A(即ち苗トレイT)からの高さが元々十分あるから丈の長い苗に対してもカバー体151を上昇させる必要が低いとの観点によるものである。 【0054】本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。すなわち、カバー体151は、高さ調整可能でなく、苗載せ台23に固定されたものであっても良い。また、高さ調整機構155は、前記の機構に限定されるものではなく、さらに、手動ではなく電動・油圧アクチュエータにより、自動的に昇降させるものであってもよい。 【0055】 【発明の効果】以上、本発明によれば、苗が倒れてしまうことが、苗載せ台に設けられたカバー体により防止される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月24日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−266616 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月5日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−76264 |
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