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【発明の名称】 施肥機
【発明者】 【氏名】塩崎 孝秀

【氏名】石岡 成利

【氏名】佐伯 正文

【氏名】草本 英之

【氏名】清家 理伯

【氏名】福井 享

【氏名】渡辺 計人

【要約】 【課題】圃場の複数の位置に施肥を行う施肥機のコンパクト化に関する。

【解決手段】左右方向に並列して設けた複数の肥料繰出部81…からの肥料の繰出により複数の施肥部から圃場の複数の位置に同時に施肥を行う施肥機において、前記複数の肥料繰出部81…へ肥料繰出の動力を伝達する施肥駆動軸100を前記複数の肥料繰出部81…にわたるように左右方向に設け、該駆動軸100に設けた複数の駆動ギヤ102…からそれぞれ動力が伝達される複数の従動ギヤ103…を該肥料繰出部81…の左右方向の側端部に設け、施肥クラッチシフタ105を繰出部ケ−ス81cから引き抜いた状態で前記従動ギヤ103…を前記肥料繰出部81…から取り外せるように前記複数の肥料繰出部81…の間に空間部A,Aが設けられている構成の施肥機とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右方向に並列して設けた複数の肥料繰出部81…からの肥料の繰出により圃場の複数の位置に同時に施肥を行う施肥機において、前記複数の肥料繰出部81…へ肥料繰出の動力を伝達する駆動軸100を前記複数の肥料繰出部81…にわたるように左右方向に設け、該駆動軸100に設けた複数の駆動体102…からそれぞれ動力が伝達される複数の従動体103…を前記肥料繰出部81…の左右方向の側端部に設け、前記従動体103…を前記肥料繰出部81…から取り外し可能となるように前記複数の肥料繰出部81…の間に空間部A,Aを設けていることを特徴とする施肥機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、圃場の複数の位置に施肥を行う施肥機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、圃場の複数の位置に施肥を行うべく左右方向に並列して設けた複数の肥料繰出部を走行車体の後部に設けた施肥機がある。この施肥機において、前記複数の肥料繰出部への肥料繰出の動力を伝達するにあたり、この動力伝達の機構を簡素なものにするべく、前記複数の肥料繰出部にわたるように左右方向に設けた駆動軸へ動力を伝達した後、前記駆動軸から前記複数の肥料繰出部のそれぞれに動力を伝達するように肥料繰出の動力が分岐されるようにしたものがある。また、前記肥料繰出部の左右方向の側方から肥料繰出の動力が伝達されるように構成したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の施肥機においては、複数の肥料繰出部を左右方向に並列して設けているので、機体の左右幅を小さく構成する上で前記複数の肥料繰出部を互いに左右方向に接近させて配置して前記複数の肥料繰出部のコンパクト化を図る必要がある。ところが、前記複数の肥料繰出部を互いに左右方向に接近させて配置すると前記肥料繰出部の清掃や該肥料繰出部への動力伝達機構のメンテナンスが困難なものとなってしまう。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を解決すべく次の技術的手段を講じた。すなわち、左右方向に並列して設けた複数の肥料繰出部81…からの肥料の繰出により圃場の複数の位置に同時に施肥を行う施肥機において、前記複数の肥料繰出部81…へ肥料繰出の動力を伝達する駆動軸100を前記複数の肥料繰出部81…にわたるように左右方向に設け、該駆動軸100に設けた複数の駆動体102…からそれぞれ動力が伝達される複数の従動体103…を前記肥料繰出部81…の左右方向の側端部に設け、前記従動体103…を前記肥料繰出部81…から取り外し可能となるように前記複数の肥料繰出部81…の間に空間部A,Aを設けていることを特徴とする施肥機とした。
【0005】本発明の施肥機は、左右方向に並列して設けた複数の肥料繰出部81…に肥料繰出の動力を伝達するにあたり、前記複数の肥料繰出部81…にわたるように左右方向に設けた駆動軸100に設けた複数の駆動体102…から前記肥料繰出部81…の側端部に設けた複数の従動体103…へそれぞれ動力が伝達され、前記従動体103…の駆動により前記肥料繰出部81…へ肥料繰出の動力が伝達され、圃場の複数の位置に施肥される。そして、前記従動体103…を取り外すことができるように、前記複数の肥料繰出部81…の間に空間部がある。
【0006】
【発明の効果】よって、本発明の施肥機は、上記複数の肥料繰出部への肥料繰出の動力の伝達が上記駆動軸から動力が分岐されて伝達される構成として肥料繰出の動力伝達機構を簡素なものとし、前記複数の肥料繰出部を互いに接近させて配置して前記複数の肥料繰出部のコンパクト化を図りながら、前記複数の肥料繰出部の間に空間部を設けることにより肥料繰出部が邪魔にならずに上記従動体を肥料繰出部から取り外すことができ、肥料繰出部への動力伝達機構のメンテナンスが容易に行える。
【0007】
【発明の実施の形態】この発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。図1は、施肥機の一例として乗用型の田植機に粒状の肥料を圃場に散布する施肥装置1が装着された施肥装置付きの乗用型田植機2を示している。この乗用型田植機2は、主として前記施肥装置1と走行車体3と4条植えの苗植付部4とで構成される。
【0008】走行車体3の前後左右略中央には駆動源であるエンジン5を設け、該エンジン5の上方に操縦席6を配設している。このエンジン5からの動力により、エンジン出力ベルト7、正逆転可能な油圧式無断変速装置8、主ミッションケ−ス入力ベルト9を介して主ミッションケ−ス10内へ動力を伝達する。そして、前記主ミッションケ−ス10の左右端部に固着した左右方向に延びる前輪エクステンションケ−ス11,11を介して前輪駆動ケ−ス12,12内へ伝動し、該前輪駆動ケ−ス12,12の下部に突出している前輪車軸13,13を駆動して左右の前輪14,14を駆動するようになっている。また、前記主ミッションケ−ス10の後部から後方に動力を伝達する左右の後輪伝動軸15,15を設け、該左右の後輪伝動軸15,15の駆動により左右それぞれの後輪伝動ケ−ス16,16内に伝動し該後輪伝動ケ−ス16,16から突出する後輪車軸17,17を駆動して左右の後輪18,18を駆動するようになっている。従って、走行車体3は、前輪14,14及び後輪18,18を駆動して走行する構成となっている。
【0009】また、走行車体3の前部となる前記操縦席6の前方にはステアリングハンドル19を設け、該ステアリングハンドル19の操作により主ミッションケ−ス10の下部に設けたピットマンア−ム20、タイロッド21,21等を介して左右の前輪14,14を操向させ操舵するようになっている。前記ステアリングハンドル19の左側には、主ミッションケ−ス10内のギヤの噛み合いを切り替えて変速するための主変速レバ−22を設けている。前記ステアリングハンドル19の右側には前記油圧式無断変速装置8の変速比を変更可能な無断変速レバ−23を設け、該無断変速レバ−23の操作により前後進無断変速できるようになっている。
【0010】走行車体3の前部の右寄りの位置には左右それぞれのブレ−キペダル24L,24Rを設け、該ブレ−キペダル24L,24Rの操作により主ミッションケ−ス10内に設けた左右それぞれのクラッチブレ−キ装置25L,25Rを作動させて左右それぞれの後輪18,18への伝動を断つと共に該後輪18,18を制動する構成となっている。尚、前記クラッチブレ−キ装置25L,25Rは、多板式のクラッチ装置及び多板式のブレ−キ装置である。また、走行車体3の前部の左寄りの位置には主クラッチペダル26を設け、該主クラッチペダル26の操作により主ミッションケ−ス入力ベルト9の上側及び下側のテンションプ−リ27,28を支持する上下それぞれのテンションプ−リア−ム27a,28aを回動させることにより前記上下のテンションプ−リ27,28を互いに前記主ミッションケ−ス入力ベルト9から離れるように移動させて、前記主ミッションケ−ス入力ベルト9を伝動状態と非伝動状態とに切り替えるようになっている。尚、前記上下のテンションプ−リア−ム27a,28aは、該ア−ム27a,28aの回動軸27b,28bに設けるトルクスプリング(図示せず)により互いに前記主ミッションケ−ス入力ベルト9側に回動するように付勢されている。また、前記左右のブレ−キペダル24L,24R及び前記主クラッチペダル26は、機体側面視において同位置に配置されている。
【0011】また、この乗用型田植機2は、主ミッションケ−ス10の後寄りに前記前輪エクステンションケ−ス11,11を固着し前後方向において前輪14,14を主ミッションケ−ス10の後寄りに設けているので、前輪14,14と後輪18,18との距離(ホイルベ−ス)を小さくでき機体の旋回性(小回り性能)の向上を図ると共に、重量の大きい前記主ミッションケ−ス10を前輪14,14に対して前寄りに配置し後部に苗植付部4を備える機体の前後バランスの向上を図った構成となっている。また、配置スペ−スを要する左右のクラッチブレ−キ装置25,25を機体の前後方向に長くなるように配置すると共に側面視で前記前輪エクステンションケ−ス11,11と重複するように設け前後方向において前輪車軸13,13に近い位置に配置しているので、主ミッションケ−ス10の左右幅を小さく構成でき、前輪14,14の操向角を大きく設定できる。
【0012】前記主クラッチペダル26の操作連繋構成について説明すると、該主クラッチペダル26の踏み込み操作により該ペダル26を回動先端部に設ける主クラッチペダルア−ム26aが主ミッションケ−ス10に軸受された左右方向のペダル回動軸29回りに回動するのに伴って、前記主クラッチペダルア−ム26aの中途部に回動自在に連結された主クラッチ操作リンク30を介して該リンク30と先端部を回動自在に連結した主クラッチ操作ア−ム31が回動支点31a回りに前方に回動する。前記主クラッチ操作ア−ム31が前方へ回動するのに伴って、該ア−ム31の先端部に設けたロ−ラ32が前方へ移動し、該ロ−ラ32が主ミッションケ−ス入力ベルト9の上下それぞれのテンションプ−リ27,28のテンションプ−リア−ム27a,28aに当接することにより前記テンションプ−リア−ム27a,28aが前記テンションプ−リ27,28が互いに前記主ミッションケ−ス入力ベルト9から離れる方向に回動し、前記主ミッションケ−ス入力ベルト9が非伝動状態となる構成である。
【0013】前記右側のブレ−キペダル24Rの操作連繋構成について説明すると、該ブレ−キペダル24Rの踏み込み操作により該ペダル24Rを回動先端部に設ける右ブレ−キペダルア−ム24Raが前記ペダル回動軸29回りに回動するのに伴って、前記右ブレ−キペダルア−ム24Raとペダル回動軸29回りに一体回転する右ブレ−キ駆動ア−ム33R、該ア−ム33Rの先端部に連結される右ブレ−キ操作ロッド34Rを介して該ロッド34Rと連結される右ブレ−キ操作ア−ム35Rを回動させ、該右ブレ−キ操作ア−ム35Rの回動により該ア−ム35Rと一体回転する主ミッションケ−ス10内の右クラッチブレ−キ操作シフタ36Rを回動させ右側のクラッチブレ−キ装置25Rを作動させて右側の後輪18への伝動を断つと共に該後輪18を制動するようになっている。
【0014】次に、前記左側のブレ−キペダル24Lの操作連繋構成について説明すると、該ブレ−キペダル24Lの踏み込み操作により該ペダル24Lを回動先端部に設ける左ブレ−キペダルア−ム24Laを介して前記ペダル回動軸29を該軸29回りに回動させ、該ペダル回動軸29の回動により該軸29の左端部に設けた左ブレ−キ駆動ア−ム33Lを該軸29と一体的に回動させる。以下は、右側のブレ−キペダル24Rの操作連繋構成と同様に、前記左ブレ−キ駆動ア−ム33L、左ブレ−キ操作ロッド34L、左ブレ−キ操作ア−ム35Lを介して該左ブレ−キ操作ア−ム35Lと一体回転する主ミッションケ−ス10内の左クラッチブレ−キ操作シフタ36Lを回動させ左側のクラッチブレ−キ装置25Lを作動させて左側の後輪18への伝動を断つと共に該後輪18を制動するようになっている。
【0015】従って、前記ペダル回動軸29を主ミッションケ−ス10の下部ひいては前輪エクステンションケ−ス11,11の下端と略同高さの位置に設けることにより前記左右のブレ−キペダルア−ム24La,24Raを長く構成でき、前記左右のブレ−キペダル24L,24Rの操作荷重を小さく設定することができる。また、左右の前記ブレ−キ駆動ア−ム33L,33R、前記ブレ−キ操作ロッド34L,34R及び前記ブレ−キ操作ア−ム35L,35Rによる前記ペダル回動軸29の位置から前記クラッチブレ−キ操作シフタ36L,36Rの位置までの操作連繋構成を前輪エクステンションケ−ス11,11の上側に配置しているので、前記操作連繋構成に圃場の土壌が付着して該操作連繋構成に支障を来すことを抑制すると共に、前記操作連繋構成が機体の下側に突出しないので圃場面から機体下端部までの高さを高くできて深田での適応性の向上を図っている。また、左右の前記ブレ−キ操作ア−ム35L,35Rを略水平に設けているので、機体のステップフロア37を低く構成できオペレ−タが搭乗した状態での機体全体の低重心化を図っている。
【0016】ところで、図5に示すように、前記前輪14,14は、車軸ボス部40から延びる4本のスポ−ク部41…の他端部に固着された鉄製の円環状リム42の周りにゴム性の接地体43を被覆した構成となっている。前記ゴム製の接地体43は、前記円環状リム42の車輪外周側に中空部43aが設けられている。また、ゴム製の接地体43の車輪外周面(接地面)には左右方向において機体外方側の端部が最も接地側に突出するように外端突出部44を設け、該外端突出部44には車輪円周方向に所定間隔毎に外端凹部44a…、外端凸部44b…を設け、この外端凹部44a…、外端凸部44b…による凹凸により圃場の泥土に対して走行駆動力を向上させるべく設けている。また、前記突出部44の左右方向における機体内方側には車輪円周方向に所定間隔毎に内方側凸部45…を車輪前進回転方向において機体内方側が接地後側となるように傾斜して設けており、前記内方側凸部45…は前記外端突出部44の外端凸部44b…と連続した接地面となっている。前記内方側凸部45…の間には内方側凹部46…が構成され、該内方側凹部46…は前記外端突出部44及び前記内方側凸部45…より車軸側にへこんだ接地面となっている。前記内方側凸部45…及び内方側凹部46…の接地面は、左右方向において機体内側が車軸側に傾斜した傾斜面に構成されている。また、前記外端凸部44b…は、車輪前進回転方向において内方側凸部45…の接地先端部から前記内方側凸部45…との連接部47…より接地後側まで設けられている。また、接地体43の機体外方側の側面48は、外端突出部44からほとんど機体外方側に突出しないように略鉛直な面に構成されている。
【0017】従って、前記前輪14,14は、左右方向において接地面が外端突出部44から機体内方側にかけて車軸側となっているので、圃場の泥土が機体の左右内側に流れ機体の側方に流れにくく、隣接する既植苗を倒伏させることを抑制できる。更に、接地体43の機体外方側の側面48を外端突出部44からほとんど機体外方側に突出しないように略鉛直な面に構成しているので、圃場の泥土が機体の側方に流れにくく、隣接する既植苗を倒伏させることを抑制できる構成となっている。また、内方側凸部45…を車輪前進回転方向において機体内方側が接地後側となるように傾斜して設けているので、圃場の泥土が機体の左右内側に流れやすくなっている。また、外端突出部44とその機体内方側部分は共に車輪円周方向に所定間隔毎に凹凸が施されているので、車輪の走行駆動力を向上させることができる。また、外端凸部44b…を車輪前進回転方向において内方側凸部45…の接地先端部から前記内方側凸部45…との連接部47…より接地後側まで設けているので、外端凸部44b…により発生する泥流が外端凹部44a…を通過して内方側凸部45…により機体の側方に押し戻されることを抑制している。
【0018】また、前記走行車体3の後部にリンク機構50を介して前記苗植付部4を装着し、この苗植付部4は油圧昇降シリンダ51の伸縮により上下に昇降するように設けられている。また、該苗植付部4は、前記主ミッションケ−ス10からの動力を伝達する作業伝動軸52、植付クラッチケ−ス53を介して植付伝動軸54により伝動されて作動する構成となっている。尚、苗植付部4の駆動の入切を行う植付クラッチ(図示せず)が前記植付クラッチケ−ス53内に設けられている。
【0019】苗植付部4は、主として苗載置台60と植付伝動部61及び4条分の苗植付装置62…からなり、前記植付伝動軸54の動力が入力される前記植付伝動部61を介して伝動され作動する構成となっている。また、苗植付部4の下部には中央部にセンタ−フロ−ト64及び両側部にサイドフロ−ト65,65を設けており、該フロ−ト64,65,65が圃場面を滑走するようになっている。また、該苗植付装置62…が作動すると共に、植付伝動部61からの動力により左右移動する左右移動棒66により苗載置台60を左右移動させ、マット状の苗を苗植付装置62…により一株づつ掻き取る構成となっている。
【0020】苗載置台60には、各条に苗送りベルト67…が設けられている。各条の前記苗送りベルト67…は、下側の駆動ロ−ラ68…と上側の従動ロ−ラ69…とに巻回されている。前記駆動ロ−ラ68…の駆動の構成について説明すると、植付伝動部61の植付伝動ケ−ス61a内から左右に突出した出力軸70a,70aと一体回転する左右の苗送り駆動カム70,70が回転することにより該カム70,70に当接して左右それぞれの苗送り伝達ア−ム71,71が所定角度回転する。そして、該ア−ム71,71と一体回転する苗送り伝達軸72を駆動する。前記苗送り伝達軸72には該軸72と一体回転する各2条毎の苗送り駆動ア−ム73,73を設け、前記苗送り伝達軸72の駆動により該苗送り駆動ア−ム73,73を駆動する。そして、この各2条毎の苗送り駆動ア−ム73,73のそれぞれの端部に回動軸74a,74aにより回動可能に取り付けた苗送り中継ア−ム74,74の先端の切欠き部74b,74bが、各2条毎の苗送りア−ム75,75の先端の筒状部75a,75aにそれぞれはまり込んだ構成となっている。従って、前記苗送り駆動ア−ム73,73の駆動が前記苗送りア−ム75,75に伝達される。前記苗送りア−ム75,75にはラチェット爪76a…を設け、苗送りア−ム75,75の駆動により前記ラチェット爪76a…に噛み合う各2条毎のラチェットホイル76b,76bが一定方向にのみ駆動され、該ラチェットホイル76b,76bと各2条毎の苗送り軸77,77を介して一体回転する前記駆動ロ−ラ68…が苗載置台60上の苗を苗植付装置62…側に送る方向にのみ回転駆動する。尚、前記左右の苗送り駆動カム70,70は、苗載置台60の左右移動終端の左右それぞれにおいて左右それぞれの苗送り伝達ア−ム71,71に当接するように配置されている。従って、苗載置台60の左右移動終端において苗送りベルト67…が苗を苗植付装置62…側に所定量づつ順次移送する。
【0021】前記施肥装置1は、苗植付部4の前方に設けられている。この施肥装置1は、圃場に散布する粒状肥料を貯留する肥料タンク80と左右方向に並列して設けられた各条毎の肥料繰出部81…と肥料の搬送を案内する各条毎の案内管82…と該案内管82…に加圧空気を供給するエアチャンバ−83と該エアチャンバ−83に加圧空気を供給する送風ブロア84とを備えて構成される。尚、前記エアチャンバ−83は左右方向に長く構成され、該エアチャンバ−83の左端に前記送風ブロア84が取り付けられた構成となっている。前記肥料タンク80及び前記肥料繰出部81…は、走行車体3の操縦席6の直ぐ後側となる走行車体3の後部に設けている。該肥料タンク80の下に設けた各条毎の肥料繰出部81…の繰出ロ−ラ81a…が回転することにより所定量毎に肥料を各条の繰出口81b…を介して前記案内管82…に供給される。
【0022】前記案内管82…に供給された粒状肥料は、前記エアチャンバ−83からの加圧空気により該案内管82…、移送管85…を介して該移送管85…終端に設けられた施肥部86…へ搬送されて圃場に散布される。尚、前記移送管85…は、フレキシブルなチュ−ブにより構成している。前記送風ブロア84は走行車体3の前部に配置したバッテリ−87の電源により駆動される構成となっており、この送風ブロア84の吐出口84aとエアチャンバ−83の左端とを接続している。
【0023】前記施肥部86…は、作溝器88…を備えて構成され、この作溝器88…が前記移送管85…とブ−ツ89…により接続され、苗植付部4による各条の圃場の苗植付位置の側部に肥料が供給されるようにフロ−ト64,65,65に取り付けられている。前記作溝器88…の前側には作溝突起88a…を設け、この作溝突起88a…が機体前進に伴って圃場の泥土を横方向及び下方向に押し分けて作溝し、その作溝された溝内に肥料が供給されるようになっている。また、作溝器88…の溝を覆土する覆土体90…を作溝器88…と同様にフロ−ト64,65,65に設けている。従って、この乗用型田植機2は、圃場に苗を移植するため圃場内を田植機2が走行するのに伴って圃場内へ肥料の散布を行う構成となっている。
【0024】施肥装置1は、肥料繰出部81…を構成する繰出部ケ−ス81c…と前記案内管82…が前記エアチャンバ−83に溶接された取付台91…にボルト92…により取付固定され、肥料タンク80が前記繰出部ケ−ス81c…の前後に設けられた固定フック93…により取り付けられた構成となっている。従って、エアチャンバ−83、送風ブロア84、肥料タンク80、肥料繰出部81…及び案内管82…は、一体となっている。
【0025】前記肥料繰出部81…の駆動構成について説明すると、植付クラッチケ−ス53内からの伝動により駆動する上下方向の施肥伝動軸94の動力によりベベルギヤが内蔵された第一伝動ケ−ス95を介して右方に伝動する第一伝動軸96を駆動する。そして、該第一伝動軸96の駆動により第二伝動ケ−ス97を介して上方に伝動する第二伝動軸98を駆動し、該第二駆動軸98の駆動により繰出駆動ケ−ス99を介して施肥駆動軸100を駆動する。尚、前記施肥伝動軸94は、植付クラッチケ−ス53内の植付クラッチ(図示せず)により植付伝動軸54と共に駆動が入切される構成であり、該施肥伝動軸94方向に伸縮可能な構成となっている。
【0026】施肥駆動軸100から後述する各2条毎の繰出クラッチ101,101を介して該駆動軸100と一体回転する各条毎の駆動ギヤ102…を設け、各条の該駆動ギヤ102…とそれぞれ噛み合う各条の従動ギヤ103…とそれぞれ一体回転可能な各条の繰出軸104…が駆動され、繰出ロ−ラ81a…が駆動回転される構成となっている。尚、前記各条の従動ギヤ103…は、肥料繰出部81…の繰出部ケ−ス81c…に設けられた各条の施肥クラッチシフタ105…を回動することにより該シフタ105…の作用部105a…が当接して前記繰出軸104…に沿って左右移動するように設けられ、前記各条の駆動ギヤ102…との噛み合いを解除して当該肥料繰出部81…の肥料の繰り出しを停止できる構成となっている。尚、前記各条の従動ギヤ103…の側方には、該ギヤ103…を肥料繰出部81の反対側へ付勢する圧縮スプリング105b…を設けている。また、繰出部ケ−ス81cにシフタ回動位置決め穴105c,105cを設けると共に前記施肥クラッチシフタ105にスプリング105dにより前記繰出部ケ−ス81c側に付勢された位置決めボ−ル105eを設け、該位置決めボ−ル105eが前記シフタ回動位置決め穴105c,105cに係合することにより前記施肥クラッチシフタ105の回動位置を決定するようになっている。また、前記施肥伝動軸94は植付クラッチケ−ス53内の植付クラッチ(図示せず)により植付伝動軸54と共に駆動が入切されるので、苗植付部4が停止して苗植付作業を行わない間に施肥装置1の施肥部86…から肥料が繰り出されることが防止され、圃場における施肥の重複を防止する構成となっている。
【0027】次に、肥料繰出部81の構成について説明する。肥料繰出部81の繰出ロ−ラ81aの外周面には回転方向の一定角度毎に繰出溝106…を設けており、その繰出溝106…に肥料タンク80から落下供給される粒状肥料を溜めて該繰出ロ−ラ81aを回動することによって繰出口81bに肥料が繰り出される構成となっている。施肥クラッチ105の反対側には、開度調節歯車107を設けている。該開度調節歯車107は、前記従動ギヤ103と一体回転する繰出軸104に嵌合する歯車回動軸108回りに回転して左右移動する構成となっている。また、前記開度調節歯車107は、開度調節軸109の小歯車110と噛み合っている。開度調節歯車107に設けられた調節輪111から突出し前記繰出溝106…に嵌合する複数の突子112…が前記開度調節歯車107の回動によって繰出溝106方向に移動可能とすることで繰出溝106…の有効長さを変更し、施肥の繰出量を調節するようになっている。すなわち、繰出量調節は、機体右側に設けた開度調節ハンドル113で前記開度調節軸109を回動させて各条の前記小歯車110…を回転させ調節する構成となっている。
【0028】また、繰出ロ−ラ81aの前側には該ロ−ラ81a外周面と接触するブラシ114を設けており、繰出溝106…から溢れた肥料を掻き除くように構成される。このブラシ114の基部は、繰出部ケ−ス81cに対して前後方向にスライド可能なスライド部材114aに締め付けられ固着された構成となっている。従って、該スライド部材114aの前後スライドにより、ブラシ114は繰出ロ−ラ81aの外周面から退避可能に設けられている。前記スライド部材114aは、回動板115を上側へ回動させ固定フック116により固定した状態で該回動板115が当接することにより前方向にスライド不可となり、繰出ロ−ラ81aの外周面に接触するように固定される。
【0029】また、前記繰出ロ−ラ81aの前側には、作業終了後等に肥料タンク80及び肥料繰出部81に残存する粒状肥料を取り出し回収するための取出口117を設けている。この取出口117は、回動支点115a回りに回動可能に設けられた前記回動板115を回動させ開閉する構成となっている。従って、作業終了後等に、繰出ロ−ラ81aの駆動を停止した状態で回動板115を下側へ向けて回動させて前記取出口117を開き、前記回動板115の開位置固定用係合部115bを係合軸118にはめこんで開位置で固定すると、回動板115と一体の案内板115cが繰出ロ−ラ81aに当接する。そして、前記ブラシ114を繰出部ケ−ス81cに対して前方にスライドさせて引き抜くと、ブラシ114により落下を規制されていた肥料タンク80及び繰出ロ−ラ81a上方の粒状肥料が前記案内板115cに案内されて回動板115上を落下して肥料が取り出せるようになっている。尚、前記回動板115は、コの字型になっており、取出口117から回収する粒状肥料が左右方向にこぼれにくいように構成されている。
【0030】図10に示すように、施肥装置1は、走行車体3の左右の後フレ−ム120,120にそれぞれ挿入された左右の施肥フレ−ム部121,121の上端をつなぐように固着された支持プレ−ト122に前記エアチャンバ−83が溶接され、走行車体3に支持された構成となっている。前記後フレ−ム120,120に対して前記施肥フレ−ム部121,121が上下に移動することにより、施肥装置1のエアチャンバ−83、送風ブロア84、肥料タンク80、肥料繰出部81…及び案内管82…を備えて構成される上下移動部分が走行車体3に対して上下に移動するようになっている。尚、移送管85…は、この施肥装置1の上下移動部分の上方への移動において取り外す必要のないように、施肥部86…までの長さが設定されている。また、前記施肥伝動軸94は、該軸94方向に伸縮可能な構成となっているので、施肥装置1の上下移動部分の上方への移動において取り外す必要がない。走行車体3の左側の後フレ−ム120と前記エアチャンバ−83との間にはダンパ−122aを設け、このダンパ−122aにより施肥装置1の上下移動部分を上方に移動する方向に付勢している。このダンパ−122aは、施肥装置1を上方へ移動させるときに施肥装置1の上下移動部分の自重を受け、作業者が施肥装置1の上下移動部分を持ち上げる負荷を軽減させている。尚、施肥装置1には肥料繰出部81…の前側に突出した左右の施肥装置移動レバ−123,123を設けており、この施肥装置移動レバ−123,123を作業者が把持して施肥装置1の上下移動部分を移動させるようになっている。
【0031】前記施肥装置移動レバ−123,123は、エアチャンバ−83に固着された前記支持プレ−ト122に取り付けられた回動軸124の両端部に該軸124と一体回転するように設けられている。また、施肥装置1の上下移動部分を通常作業位置で固定するための通常作業位置固定用ア−ム125,125を左右の施肥フレ−ム部121,121の内側にそれぞれ設けている。この通常作業位置固定用ア−ム125,125は、前記回動軸124に該ア−ム125,125のボス部126,126が嵌合して前記回動軸124回りに回動するように設けられている。前記回動軸124の前記ボス部126,126が嵌合する部分にはキ−127,127を設け、前記回動軸124の回動方向で前記キ−127,127より幅広のキ−溝126a,126aを前記ボス部126,126に設けている。通常作業位置固定用ア−ム125,125の後側に切欠き部125a,125aを設け、この切欠き部125a,125aに走行車体3の後フレ−ム120,120に固着された固定用ピン128が係合して走行車体3に対する施肥装置1の上下移動部分の上下位置を固定するようになっている。従って、施肥装置移動レバ−123,123を所定位置より上方に回動することにより、前記切欠き部125a,125aと前記固定用ピン128との係合が解除される方向に前記通常作業位置固定用ア−ム125,125が回動するようになっている。尚、通常作業位置固定用ア−ム125,125と支持プレ−ト122との間にはトルクスプリング129,129を巻きかけており、このトルクスプリング129,129により通常作業位置固定用ア−ム125,125が固定用ピン128側に回動するように付勢している。
【0032】また、左右の通常作業位置固定用ア−ム125,125の間で左側の該ア−ム125寄りには、上昇位置固定用ア−ム130を設けている。前記上昇位置固定用ア−ム130は、施肥装置移動レバ−123,123の回動軸124に該ア−ム130のボス部131が嵌合して前記回動軸124回りに回動するように設けられている。前記回動軸124の前記ボス部131が嵌合する部分にはキ−132を設け、前記回動軸124の回動方向で前記キ−132より幅広のキ−溝131aを前記ボス部131に設けている。上昇位置固定用ア−ム130の前側に切欠き部130aを設け、この切欠き部130aに前記固定用ピン128が係合して走行車体3に対する施肥装置1の上下移動部分の上下位置を固定するようになっている。従って、施肥装置移動レバ−123,123を所定位置より下方に回動することにより、前記切欠き部130aと前記固定用ピン128との係合が解除される方向に上昇位置固定用ア−ム130が回動するようになっている。尚、上昇位置固定用ア−ム130と支持プレ−ト122との間には引張スプリング133を巻きかけており、この引張スプリング133により上昇位置固定用ア−ム130が固定用ピン128側に回動するように付勢している。
【0033】よって、通常施肥作業時等、施肥装置1の上下移動部分を通常作業位置に固定するときは、通常作業位置固定用ア−ム125,125の切欠き部125a,125aを固定用ピン128に係合させてダンパ−122aの付勢力により施肥装置1が上方位置に移動しないよう固定する。一方、作業終了後のメンテナンス時等、施肥装置1の上下移動部分を上昇位置に移動して固定するときは、作業者が施肥装置移動レバ−123,123を把持して上方に操作することにより、通常作業位置固定用ア−ム125,125が前方に回動して該ア−ム125,125の切欠き部125a,125aと固定用ピン128との係合を解除する。そして、ダンパ−122aの付勢力及び作業者による施肥装置移動レバ−123,123の操作力により施肥装置1の上下移動部分を上方へ移動させ、この上方への移動により引張スプリング133により前方に回動付勢された上昇位置固定用ア−ム130が前方へ回動して該ア−ム130の切欠き部130aに前記固定用ピン128が係合して上昇位置で施肥装置1の上下移動部分を固定する。また、施肥装置1の上下移動部分を上昇位置から通常作業位置に移動するときは、作業者が施肥装置移動レバ−123,123を下方に操作することにより、上昇位置固定用ア−ム130が後方に回動して該ア−ム130の切欠き部130aと固定用ピン128との係合を解除させると共に、施肥装置移動レバ−123,123の下方への操作力により施肥装置1の上下移動部分を下方へ移動させ、この下方への移動により通常作業位置固定用ア−ム125,125の切欠き部125a,125aに前記固定用ピン128が係合して通常作業位置で施肥装置1の上下移動部分を固定する。
【0034】尚、施肥装置1の上下移動部分の上昇位置から通常作業位置への移動において、前記通常作業位置固定用ア−ム125,125の先端部の後上がりの傾斜面125b,125bが前記固定用ピン128に当たることにより該ア−ム125,125がトルクスプリング129,129による後方への回動の付勢力に抗して前方へ回動し、通常作業位置固定用ア−ム125,125の切欠き部125a,125aが固定用ピン128の高さまで下降すると前記トルクスプリング129,129の付勢により通常作業位置固定用ア−ム125,125が後方に回動して前記切欠き部125a,125aに前記固定用ピン128が係合するようになっている。このとき、施肥装置移動レバ−123,123の回動軸124の前記キ−127,127より通常作業位置固定用ア−ム125,125のボス部126,126のキ−溝126a,126aが該軸124の回動方向で幅広に構成されているので、施肥装置移動レバ−123,123を下方へ操作しても通常作業位置固定用ア−ム125,125の前記傾斜面125b,125bと前記固定用ピン128とが当たることによって該ア−ム125,125が前方へ回動し、施肥装置移動レバ−123,123の下方への操作により施肥装置1の上下移動部分の上昇位置から通常作業位置への移動が行えるようになっている。
【0035】従って、作業終了後等に肥料タンク80及び肥料繰出部81…に残存した粒状肥料を取り出すときには、作業者が機体に乗ったまま肥料タンク80及び肥料繰出部81…を走行車体3に対して上方位置に移動させて、施肥装置1の上下移動部分の下方に空間を構成することにより、肥料繰出部81…及びその周辺のメンテナンスや肥料繰出部81…の前部側に設けられた取出口117…から肥料タンク80及び肥料繰出部81…に残存した粒状肥料を取り出す作業が容易に行なえる。
【0036】施肥装置1の肥料繰出部81…の前側には、各2条毎の条クラッチレバ−140,140を設けている。この条クラッチレバ−140,140の操作により、各2条毎に施肥装置1の肥料繰出部81…の繰出作動及び苗植付部4の植付作動の入切が行えるようになっている。前記条クラッチレバ−140,140は、左右方向の回動軸140a,140a回りに回動して操作するようになっており、苗植付装置連動用ワイヤ141,141及び苗送りベルト連動用ワイヤ142,142のそれぞれの一端が取り付けられている。条クラッチレバ−140,140を前下方に向けて回動操作することにより、前記苗植付装置連動用ワイヤ141,141が弛められて各2条毎の苗植付装置62…の駆動が停止されると共に前記苗送りベルト連動用ワイヤ142,142が引っ張られて各2条毎の苗送りベルト67…の駆動が停止される構成となっている。
【0037】尚、条クラッチレバ−140,140の回動軸140a,140aは、取付ボルト143,143によりエアチャンバ−83に取り付けられた条クラッチレバ−取付枠144,144の右プレ−ト部144a,144aに固着されている。尚、前記条クラッチレバ−取付枠144は、前記取付ボルト143を締め付けるためのボルト締付部144b、該ボルト締付部144bを固着した下プレ−ト部144c、右プレ−ト部144a、上プレ−ト部144d、左プレ−ト部144e、中間プレ−ト部144f及び後プレ−ト部144gにより一体的に構成されている。そして、前記苗植付装置連動用ワイヤ141及び前記苗送りベルト連動用ワイヤ142のそれぞれのアウタ−141a,142aは、前記条クラッチレバ−取付枠144の後プレ−ト部144gに取り付けられている。
【0038】そして、前記苗植付装置連動用ワイヤ141,141の他端には、それぞれ苗植付装置クラッチピン(図示せず)を取り付けている。この苗植付装置クラッチピンは、苗植付部4の植付伝動部61の植付伝動ケ−ス61aに設けられ、前記苗植付装置連動用ワイヤ141,141により該ケ−ス61aに対して引かれるようになっている。尚、前記苗植付装置クラッチピンは、圧縮スプリング(図示せず)により植付伝動ケ−ス61a内に押し込む方向に付勢されている。前記苗植付装置クラッチピンが植付伝動ケ−ス61a内に押し込まれることにより、前記植付伝動ケ−ス61a内に設けられ各2条毎の苗植付装置62…のみの駆動の入切を行える苗植付装置クラッチ(図示せず)が当該苗植付装置62…への伝動を断つようになっている。
【0039】また、図8に示すように、前記苗送りベルト連動用ワイヤ142,142の他端は、苗載置台60の裏面に回動可能に設けられた各2条毎の苗送り停止用プレ−ト145,145に取り付けられている。この苗送り停止用プレ−ト145,145には、筒状のカム部145a,145aを設けている。苗送りベルト連動用ワイヤ142,142が引かれて前記苗送り停止用プレ−ト145,145が前方に回動することにより、該カム部145a,145aが苗送り中継ア−ム74,74に当接して該苗送り中継ア−ム74,74を回動軸74a,74a回りに回動させ、該ア−ム74,74の先端の切欠き部74b,74bと苗送りア−ム75,75の先端の筒状部75a,75aとの係合を解除して苗送りア−ム75,75ヘの伝動を断ち、苗送りベルト67…の駆動を停止するようになっている。
【0040】そして、図16、図17に示すように、条クラッチレバ−140,140を前下方に向けて回動操作することにより、該レバ−140,140の端部140b,140bが平面視L字型に折り曲げられた各2条毎の肥料繰出停止作動棒146,146の前部の折り曲げ部146a,146aに下方から当接し、該肥料繰出停止作動棒146,146の基部となる前後方向の軸146b,146b回りに前記肥料繰出停止作動棒146,146が背面視で左方向に回転する。前記肥料繰出停止作動棒146,146は、条クラッチレバ−取付枠144,144の中間プレ−ト部144f,144f及び後プレ−ト部144g,144gの孔に前後方向の軸146b,146bが挿入された構成となっており、前記後プレ−ト部144g,144gの後側に該肥料繰出停止作動棒146,146と一体回転する繰出クラッチア−ム147,147を取り付けている。従って、条クラッチレバ−140,140の前下方への操作により前記繰出クラッチア−ム147,147が左方向に回転し、各2条毎の繰出クラッチ101,101を施肥駆動軸100に沿って左方向へ移動させて肥料繰出部81…への伝動を断つようになっている。
【0041】すなわち、図12に示すように、前記各2条毎の繰出クラッチ101,101をキ−148,148により前記施肥駆動軸100と一体回転するように設け、該繰出クラッチ101,101の右部には駆動クラッチ爪101a,101aを設けると共に該駆動クラッチ爪101a,101aと噛み合う受動クラッチ爪102a,102aを施肥駆動軸100に設けた肥料繰出部81…への各条毎の隣接する駆動ギヤ102…の内の左側の該駆動ギヤ102,102の左端に設け、左側の該駆動ギヤ102,102の右端の駆動クラッチ爪102b,102bに右側の駆動ギヤ102,102の左端の受動クラッチ爪102b,102bが常時噛み合うようになっている。よって、前記各2条毎の繰出クラッチ101,101により、各2条毎の肥料繰出部81…への伝動の入切が行える。尚、繰出クラッチ101,101の左側には圧縮スプリング149,149を設け、この圧縮スプリング149,149により前記繰出クラッチ101,101を前記駆動ギヤ102,102側に付勢している。尚、エアチャンバ−83には、条クラッチレバ−140,140を前下方位置でひっかけて固定するための係止プレ−ト140c,140cを固着している。
【0042】ところで、各条の肥料繰出部81…の繰出軸104…に設けた従動ギヤ103…は、前記肥料繰出部81…の左右一方側端部に設けられている。そして、左右2条ごとの肥料繰出部81…を前記従動ギヤ103…が互いに向かい合うように互いに左右対称に設けている。また、従動ギヤ103…が互いに向かい合った互いの肥料繰出部81,81の間には左右方向に空間部Aを設けている。前記従動ギヤ103は、肥料繰出部81の施肥クラッチシフタ105との係合を解除すべく該シフタ105を繰出部ケ−ス81cから引き抜いた状態で前記空間部Aを利用して繰出軸104から外方に引き抜けるようになっている。尚、前記空間部Aの左右幅は、前記従動ギヤ103…の左右幅より大きくなっている。尚、繰出部ケ−ス81cのシフタ回動位置決め孔105c,105cの外側から前記施肥クラッチシフタ105の位置決めボ−ル105eを圧縮スプリング105bに抗して押し込むことにより、前記施肥クラッチシフタ105を繰出部ケ−ス81cから引き抜けるようになっている。
【0043】以上により、この施肥装置付きの乗用型田植機2における施肥装置1は、左右方向に並列して設けた複数の肥料繰出部81…からの肥料の繰出により案内管82…、移送管85…を介して複数の施肥部86…により圃場の複数の位置に同時に施肥を行うと共に、前記複数の肥料繰出部81…へ肥料繰出の動力を伝達する施肥駆動軸100を前記複数の肥料繰出部81…にわたるように左右方向に設け、該駆動軸100に設けた複数の駆動ギヤ102…からそれぞれ動力が伝達される複数の従動ギヤ103…を該肥料繰出部81…の左右方向の側端部に設け、施肥クラッチシフタ105を繰出部ケ−ス81cから引き抜いた状態で前記従動ギヤ103…を前記肥料繰出部81…から取り外せるように前記複数の肥料繰出部81…の間に空間部A,Aが設けられている。
【0044】従って、前記施肥装置1は、左右方向に並列して設けた複数の肥料繰出部81…に肥料繰出の動力を伝達するにあたり、前記複数の肥料繰出部81…にわたるように左右方向に設けた施肥駆動軸100に設けた複数の駆動ギヤ102…から前記肥料繰出部81…の側端部に設けた複数の従動ギヤ103…へそれぞれ動力が伝達され、前記従動ギヤ103…の駆動により前記肥料繰出部81…へ肥料繰出の動力が伝達され、機体の走行に伴って左右方向の複数の位置に施肥されていく。そして、前記従動ギヤ103…を取り外すことができるように、前記複数の肥料繰出部81…の間に空間部A,Aがある。
【0045】よって、前記複数の肥料繰出部81…への肥料繰出の動力の伝達が前記施肥駆動軸100から動力が分岐されて伝達される構成として肥料繰出の動力伝達機構を簡素なものとし、前記複数の肥料繰出部81…を互いに接近させて配置して前記複数の肥料繰出部81…全体のコンパクト化を図りながら、前記複数の肥料繰出部81…の間に空間部A,Aを設けることにより肥料繰出部81…が邪魔にならずに前記従動ギヤ103…を肥料繰出部81…から取り外すことができ、肥料繰出部81…を走行車体3に対して上方位置に移動させての肥料繰出部81…への動力伝達機構のメンテナンスが容易に行える。また、前記従動ギヤ103…を肥料繰出部81…から取り外した状態で、該従動ギヤ103…の近傍の条クラッチレバ−140,140の操作連係機構のメンテナンスが走行車体3側から容易に行える。
【0046】また、この施肥装置1においては、前記肥料繰出部81…の側方の前記従動ギヤ103…から前記肥料繰出部81…へ動力が伝達されるようにしたので、前記施肥装置1の前後方向のスペ−スを小さく構成することができる。また、2条毎の隣接する左右の肥料繰出部81,81の間の空間部A側に互いに向かい合うように前記肥料繰出部81,81の前記従動ギヤ103,103が設けられているので、前記空間部Aの左右スペ−スを小さくでき施肥装置1の左右幅を小さく構成できる。
【0047】尚、この発明の実施の形態は4条植えの施肥装置付きの乗用型田植機について詳述したが、本発明は4条植えのものに限定されるものではない。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成10年(1998)3月3日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−243735
【公開日】 平成11年(1999)9月14日
【出願番号】 特願平10−50758