| 【発明の名称】 |
移植機のフレーム構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】石飛 芳夫
【氏名】芝田 哲男
【氏名】畑山 至
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| 【要約】 |
【課題】フロントアクスルの中央部に固定されたトランスミッションをフレーム部材により保護する。
【解決手段】乗用田植機10は、エンジン18の動力をトランスミッション32を介して前輪12及び後輪14に伝達し、走行機体16の移動に伴い該走行機体16に支持された作業部(15等)にて圃場面に苗を移植する。走行機体16を形成するフレーム部材は、機体左右側に配置された2本のメインフレーム34と、機体略々中央側に配置された1本のセンタフレーム36とで構成されている。メインフレーム34は、フロントアクスル24とリヤアクスル26とを接続し、センタフレーム36は、フロントアクスル24に一体固定されたトランスミッションケース32aとリヤアクスル26とを接続していて、前記2本のメインフレーム34によりトランスミッション32の左右側面を外力から保護する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前輪及び後輪にて支持された走行機体を備えると共に、該走行機体に搭載された原動機の動力を変速装置を介して前記前輪及び後輪に伝達し、走行機体の移動に伴い該走行機体に支持された作業部にて圃場面に苗を移植可能な移植機において、前記走行機体を形成するフレーム部材を、機体左右側に配置され前輪支持部と後輪支持部とを接続する少なくとも2本のメインフレームと、前記前輪支持部に一体的に固定された前記変速装置を内装するトランスミッションケースと前記後輪支持部とを接続すべく機体略々中央側に配置された少なくとも1本のセンタフレームと、で構成した、ことを特徴とする移植機のフレーム構造。 【請求項2】 前記センタフレームを機体低位置に配置すると共に、機体前部にて前記原動機を支持しかつ機体ステップを下面から支持する枠フレームを機体高位置に配置し、更に前記メインフレームを機体中位置に配置した、ことを特徴とする請求項1記載の移植機のフレーム構造。 【請求項3】 前記枠フレームを、機体前部から前記メインフレームの機体左右両外側にわたって夫々延びる平面視略々U字状に形成した、ことを特徴とする請求項1記載の移植機のフレーム構造。 【請求項4】 前記センタフレームに沿い、前記作業部を昇降自在に支持する油圧アクチュエータを取り付けた、ことを特徴とする請求項1記載の移植機のフレーム構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体の移動に伴い該走行機体に支持された作業部にて圃場面に苗を移植可能な乗用田植機等の移植機に関し、詳しくは移植機の走行機体を構成するフレーム構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の乗用田植機は、走行機体の平面視略々中央側に、前後輪支持部としてのフロントアクスルとリヤアクスルとを接続する左右2本のメインフレームが機体前後方向に取付けられ、左右方向に延びる前記フロントアクスルの中央部には変速装置としてのトランスミッションが取り付けられ、更に該トランスミッションの機体前部にはエンジンが搭載されていた。また、前記走行機体の後方には、昇降リンク機構を介して作業部が支持され、該作業部は、前記リヤアクスルの後部に取り付けられた油圧シリンダにより昇降制御自在とされていて、走行機体の移動に伴い、前記作業部にて圃場面に苗が移植されるようになっていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の走行機体は、前記フロントアクスルとリヤアクスルとが、機体前後方向に延びる左右2本のメインフレームによって接続され、かつこれらメインフレームは前記トランスミッションの後部の機体略々中央側に配置されていたため、前記トランスミッションの左右側面を保護する部材は設けられていなかった。このため、例えば軟らかい圃場の場合に、機体が沈下して機体側方からの泥土による過大な圧力等により、前記トランスミッションの左右側部が損傷するおそれがあった。 【0004】また、従来、作業部を昇降制御する油圧シリンダは、リヤアクスルの後部に後方に向かって取り付けられていたため、該油圧シリンダが外力等により損傷するおそれがあると共に、該油圧シリンダの組み付け時に、下方から支持する部材が何もなかったため組付け作業性が悪いという課題があった。 【0005】この発明は、斯かる課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、前輪支持部の左右中央側に固定された変速装置を外力等から保護しつつ、走行機体を形成するフレーム部材の捩れを防止すると共に、作業部を昇降支持する油圧アクチュエータを外力等から保護し、更に、機体の組付け性の向上等を図り得る移植機のフレーム構造を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するため、請求項1記載の発明は、前輪(12)及び後輪(14)にて支持された走行機体(16)を備えると共に、該走行機体(16)に搭載された原動機(18)の動力を変速装置(32)を介して前記前輪(12)及び後輪(14)に伝達し、走行機体(16)の移動に伴い該走行機体(16)に支持された作業部(15等)にて圃場面に苗を移植可能な移植機(10)において、前記走行機体(16)を形成するフレーム部材を、機体(16)左右側に配置され前輪支持部(24)と後輪支持部(26)とを接続する少なくとも2本のメインフレーム(34)と、前記前輪支持部(24)に一体的に固定された前記変速装置(32)を内装するトランスミッションケースと前記後輪支持部(26)とを接続すべく機体(16)略々中央側に配置された少なくとも1本のセンタフレーム(36)と、で構成したことを特徴とする。 【0007】請求項2記載の発明は、前記センタフレーム(36)を機体(16)低位置に配置すると共に、機体(16)前部にて前記原動機(18)を支持しかつ機体ステップ(28,30)を下面から支持する枠フレーム(38)を機体(16)高位置に配置し、更に前記メインフレーム(34)を機体(16)中位置に配置した、ことを特徴とする。 【0008】請求項3記載の発明は、前記枠フレーム(38)を、機体(16)前部から前記メインフレーム(34)の機体(16)左右両外側にわたって夫々延びる平面視略々U字状に形成した、ことを特徴とする。 【0009】請求項4記載の発明は、前記センタフレーム(36)に沿い、前記作業部(15等)を昇降自在に支持する油圧アクチュエータ(72)を取り付けた、ことを特徴とする。 【0010】(作用)以上の発明特定事項により、本発明の移植機(10)は、走行機体(16)に搭載された原動機(18)の動力を変速装置(32)を介して前記前輪(12)及び後輪(14)に伝達し、走行機体(16)の移動に伴い該走行機体(16)に支持された作業部(15等)により圃場面に苗を移植する。 【0011】しかして、前記走行機体(16)は少なくとも3本のフレーム部材で構成されていて、これらのフレーム部材は、機体(16)左右側に配置され前輪支持部(24)と後輪支持部(26)とを接続する少なくとも2本のメインフレーム(34)と、前記前輪支持部(24)に一体的に固定された前記変速装置(32)を内装するトランスミッションケース(32a)と前記後輪支持部(26)とを接続すべく、機体(16)略々中央側に配置された少なくとも1本のセンタフレーム(36)とで構成されている。 【0012】そして、軟らかい圃場において機体が沈下した場合等に、機体(16)左右側に配置された前記メインフレーム(34)により、前輪支持部(24)の中央側に固定された前記変速装置(32)を泥土等による外圧から保護することが可能となる。 【0013】なお、上述したカッコ内の符号は図面を参照するために示すものであって、本発明の構成をなんら限定するものではない。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。 【0015】図1及び図2は、本発明に係る移植機としての乗用田植機を示すもので、この乗用田植機10は、前輪12及び後輪14により支持された走行機体16を有し、この走行機体16には、前側にボンネット17で覆われたエンジン18が搭載されている。このエンジン18の動力は、プーリ21,33及びベルト23により変速装置としてのトランスミッション32側に伝達されると共に、もう一方は図示しない油圧ポンプへ伝達され、前記トランスミッション32に伝達された動力は変速されて前記前輪12及び後輪14が駆動される。 【0016】また、前記走行機体16の略々中央の上部には、ステアリングホイール19と座席シート20を有する運転席22が配置されていて、走行機体16の後方には、苗載せ台15を含む作業部(図示せず)が昇降自在に支持されている。 【0017】前記運転席22における走行機体16上には、左右に伸びた足乗せ用のセンターステップ28が設けられ、その左右両側にサイドステップ30が、また運転席22の後部の左右側にリヤステップ(図示せず)が設けられている。オペレータは、これらサイドステップ30およびリヤステップ等を利用して、降車することなく走行機体16の前部に積載された苗を後方の作業部に円滑に供給できるようになっている。 【0018】ここで本発明は、前記走行機体16を形成するフレーム部材を、機体左右側に配置され前輪支持部と後輪支持部とを接続する少なくとも2本のメインフレームと、前記前輪支持部に一体的に固定された前記変速装置32を内装するトランスミッションケースと前記後輪支持部とを接続すべく機体略々中央側に配置された少なくとも1本のセンタフレームとで構成している。 【0019】図3に示すように、前記走行機体16の前後方向の左右両側には、フロントアクスル(前輪支持部)24とリヤアクスル(後輪支持部)26とを接続するメインフレーム34,34が取付けられている。また、これらメインフレーム34,34の内側で機体略々中央側には、前記フロントアクスル24の左右方向の略々中央に配置され、前記トランスミッション32を内装するトランスミッションケース32aと、前記リヤアクスル26とを接続するセンタフレーム36が取付けられている。これらメインフレーム34とセンタフレーム36として、本実施の形態では断面矩形状の角形パイプが用いられている。 【0020】すなわち、走行機体16を形成するフレーム部材は、機体左右側のメインフレーム34,34と、機体中央側のセンタフレーム36とを有する3本フレーム構造により形成されている。そして、左右両外側のメインフレーム34,34により、中央側のトランスミッション32は、泥土等による外圧や側方から当接する他部材等から保護されることになる。特に、軟らかい圃場を走行中に、前輪12又は後輪14が深い泥土中にはまった場合等に、前述の保護効果が有効に機能すると考えられる。また、機体略々中央側に配置された前記センタフレーム36により、トランスミッション32とリヤアクスル26の芯間出しも容易となる等の利点を有する。 【0021】次に、図1〜図3に示すように、走行機体16の前部から前記メインフレーム34,34の左右両外側にわたって、平面視U字形の枠フレーム38が設けられていて、この枠フレーム38の後部とメインフレーム34の中間部とは、前後ロッド40,42によって連結されている。この枠フレーム38は、その前部において、後述のようにエンジンフレーム64によって支持されたエンジン18を間接的に支持すると共に、後部において前記センターステップ28やサイドステップ30等を下面から支持している。 【0022】このセンターステップ28やサイドステップ30等は、合成樹脂板や金属板等のステップ材から成り、これら各機体ステップの下面は前述した枠フレーム38等によって支持されている。前記ステップ材は、例えばその下部に弾性挟圧部を有する取り付け金具(図示せず)が一体的に固定されていて、この取り付け金具を前記枠フレーム38等に嵌入することで着脱自在に取り付けられる。 【0023】また、図4〜図8に示すように、走行機体16の前部には、トランスミッション32に一体的に固着されたエンジンフレーム64とエンジンベース66とによってエンジン18が搭載されており、該エンジンベース66は補強ベース65と支持フレーム67を介して前記枠フレーム38に取り付けられている(図5参照)。前記トランスミッション32には、ステアリングコラム19aが立設されていて、前記エンジンフレーム64とエンジンベース66との間には、振動を緩衝する防振ゴム68が設けられている。また、前記エンジン18の側部からは、エキゾーストパイプ70が後方に向けて延出されている。 【0024】次に、図1,図2及び図7に示すように、前記センタフレーム36は、機体略々中央において高さ方向に低い位置に配置され、前記枠フレーム38は機体の前部から機体の左右両外側にわたって高い位置に配置され、更に前記メインフレーム34は機体の左右側において中間の高さ位置に配置されている。 【0025】このように、走行機体16を形成するフレーム部材34,36,38に高低差をつけ、一平面に配置するのではなく、正面視において立体的に組み付ける構成としたことで、簡単な構造にて、特に機体左右側のメインフレーム34,34のねじれを防止することが可能となる。 【0026】なお、図3に示すように、前記メインフレーム34,34及びセンタフレーム36の後部は、連結部材50によって連結されていると共に、メインフレーム34,34の後部からは縦フレーム52,52が立設されていて、これら縦フレーム52,52の上端部は略々水平なU字管54によって連結されている。そして、これら縦フレーム52とU字管54によって、座席シート20の下方に所定の空間が形成されている。 【0027】この空間には、図1及び図2に示すように、燃料タンク76とその下方にマフラー本体86が配置されていて、前記燃料タンク76には、電磁ポンプ98が取り付けられている。そして、前記燃料タンク76内の燃料は電磁ポンプ98に流れ、更に燃料管101を介してエンジン18のキャブレータ102に供給される。また、機体右側方には補助ステップ44が取り付けられ、この補助ステップ44の取付基部にはバッテリ46が載置されている。 【0028】図3に示すように、前記左右の縦フレーム52,52を中間高さ位置で連結している枢支ロッド56には、昇降リンク機構57が取り付けられていて、この昇降リンク機構57は、枢支ロッド56に連結されたアッパリンク58と、該枢支ロッド56にL金具60を介して連結されたロアリンク62,62とを有している。 【0029】そして、前記センタフレーム36には、前記作業部を昇降自在に支持する油圧シリンダ72が、センタフレーム36の長手方向に沿って該センタフレーム36の上位に取り付けられている。なお、この油圧シリンダ72の取付位置は、センタフレーム36の上位の他、センタフレーム36の側部であっても良いが、該センタフレーム36の下面よりも上位であることが望ましい。 【0030】また、前記油圧シリンダ72の作動杆72aは、クッションバネ74を介して前記昇降リンク機構57に連結されている。このクッションバネ74は、油圧シリンダ72からの衝撃力を緩和して昇降リンク機構57をスムーズに昇降作動させる役目をなしている。 【0031】このように、前記油圧シリンダ72をセンタフレーム36の長手方向に沿いその上位に配置したことにより、該油圧シリンダ72が圃場等に存在する石等と干渉して傷付いたり、該油圧シリンダ72が泥土に埋没したりすること等に対し、前記センタフレーム36が保護部材となる。同様に、油圧シリンダ72の組み付け時には、例えば油圧シリンダ72をセンタフレーム36の上部に置いた状態で作業を行うことができるので、簡単に組み付けることができる。 【0032】また、油圧シリンダ72によって作業部を上昇するときは、走行時に地面から前輪12に加わる荷重と反対方向の荷重が、油圧シリンダ72の作動杆72aの伸長によって作用するので、荷重バランスが良好に保たれる。 【0033】 【発明の効果】以上説明した通り、請求項1記載の発明によれば、機体左右側に配置され前輪支持部と後輪支持部とを接続するメインフレームにより、前輪支持部の中央側に一体的に固定された変速装置を泥土等による外圧や、機体側方から当接する他部材との干渉から保護することができる。 【0034】請求項2記載の発明によれば、フレーム部材を3本フレーム構造とすると共に、センタフレームと枠フレーム及びメインフレームに高低差を設けたことで、簡単な構造にて機体左右側に配置されたメインフレームの捩れを防止することができる。 【0035】請求項3記載の発明によれば、機体前部から機体左右両外側にわたって延びる枠フレームの前部にて原動機を支持するようにしたので、機体前後の重量バランスをとることができる。 【0036】請求項4記載の発明によれば、センタフレームに油圧アクチュエータを取り付けたことにより、該油圧アクチュエータをセンタフレームによって外力等から保護することができる。また、油圧アクチュエータをセンタフレームに沿って配置した状態で組付けができるので、組付け時の作業性が向上する。更に、作業部を上昇するときは、走行時に地面から前輪に加わる荷重と反対方向の荷重が油圧アクチュエータによって作用するので、荷重バランスを良好に保つことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月4日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】近島 一夫
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| 【公開番号】 |
特開平11−243722 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月14日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−52558 |
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