| 【発明の名称】 |
田植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】品 川 正 夫
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| 【要約】 |
【課題】極めて軟かい圃場でのセンサフロート(33)による泥押し防止、並びに極めて硬い圃場での十分な整地などを行わせ、苗植深制御構造の簡略化並びにセンサフロート(33)による植深制御機能の向上などを図る。
【解決手段】センサフロート(33)の昇降動作によって昇降バルブ(36)を切換え、昇降シリンダ(28)によって植付部(15)の支持高さを変更して苗の植深を修正する田植機において、植付部(15)機体に対するセンサフロート(33)の相対位置検出を行う電気的手段(57)を設け、センサフロート(33)の相対位置変化を電気信号に変換すると共に、センサフロート(33)の感度調節を行う感度設定器(62)と、前記感度設定器(62)の設定域を変更する補正操作部材(63)を設けたことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 センサフロートの昇降動作によって昇降バルブを切換え、昇降シリンダによって植付部の支持高さを変更して苗の植深を修正する田植機において、植付部機体に対するセンサフロートの相対位置検出を行う電気的手段を設け、センサフロートの相対位置変化を電気信号に変換すると共に、センサフロートの感度調節を行う感度設定器と、前記感度設定器の設定域を変更する補正操作部材を設けたことを特徴とする田植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は例えば苗載台及び植付爪などを備えて連続的に苗植作業を行う田植機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、センサフロートの昇降動作によって昇降バルブを切換え、昇降シリンダによって植付部の支持高さを変更して苗の植深を修正する技術があった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前記従来技術は、センサフロートと昇降バルブをセンサワイヤによって連結させていたから、センサワイヤの張設によって昇降バルブなどの配設位置が制約され、例えば本機後側に昇降バルブなどを配置させて植付部に近づけることにより、本機重量の前後バランスを不良にして植付姿勢が不安定になり易いと共に、昇降バルブ作動抵抗(スプール押バネ力)並びにセンサワイヤ摺動抵抗並びにフロート重力が最少荷重となり、不感帯時の田面からのフロートに対する力(接地圧)が大きくなり、フロートの泥押しによる苗の条寄り、フロート通過による溝の形成などの不具合が生じ易く、そのためフロートをバネで吊下げると、昇降バルブの下げ方向戻り動作が不良になって下げ動作が誤動作し易い等の問題があった。そこで、特開平4−58812号公報に示す如く、植深変化を電気的に検出させる技術があったが、センサフロートの感度調節を容易に行い得ない問題がある。 【0004】 【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、センサフロートの昇降動作によって昇降バルブを切換え、昇降シリンダによって植付部の支持高さを変更して苗の植深を修正する田植機において、植付部機体に対するセンサフロートの相対位置検出を行う電気的手段を設け、センサフロートの相対位置変化を電気信号に変換すると共に、センサフロートの感度調節を行う感度設定器と、前記感度設定器の設定域を変更する補正操作部材を設けたもので、感度設定器操作によってセンサフロートの感度を植付け条件に応じて容易に変更し得ると共に、感度設定器の感度調節範囲の切換を補正操作部材の操作によって行い得、極めて軟かい圃場でのセンサフロートによる泥押し防止、並びに極めて硬い圃場での十分な整地などを容易に行い得、苗植深制御構造の簡略化並びにセンサフロートによる植深制御機能の向上などを容易に図り得るものである。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は植深制御回路図、図2は全体の側面図、図3は同平面図を示し、図中(1)は作業者が搭乗する走行車であり、エンジン(2)を搭載する車体フレーム(3)後端をミッションケース(4)に連設させ、前記ミッションケース(4)前方にアクスルケース(5)を介して水田走行用前輪(6)を支持させると共に、前記ミッションケース(4)の後部両側に伝動ケース(7)を連設し、前記伝動ケース(7)後端部に水田走行用後輪(8)を支持させる。そして前記エンジン(2)等を覆うボンネット(9)両側に予備苗載台(10)を取付けると共に、ステップ(11)を形成する車体カバー(12)によって前記ミッションケース(4)等を覆い、前記車体カバー(12)上部に運転席(13)を取付け、その運転席(13)の前方で前記ボンネット(9)後部に操向ハンドル(14)を設ける。 【0006】また、図中(15)は6条植え用の苗載台(16)並びに複数の植付爪(17)などを具備する植付部であり、前高後低の前傾式苗載台(16)を苗台レール(18)及びガイドレール(19)を介して植付ケース(20)に左右往復摺動自在に支持させると共に、一方向に等速回転させるロータリケース(21)を前記植付ケース(20)に支持させ、該ケース(21)の回転軸芯を中心に対称位置に一対の植付アームである爪ケース(22)(22)を配設し、その爪ケース(22)先端に植付爪(17)(17)を取付ける。また、図4にも示す如く、前記植付ケース(20)の前側にローリング支点軸(23)を介して支持フレーム(24)を設け、トップリンク(25)及びロワーリンク(26)を含む三点リンク機構(27)を介して走行車(1)後側に支持フレーム(24)を連結させ、前記リンク機構(27)を介して植付部(15)を昇降させる昇降シリンダ(28)をロワーリンク(26)に連結させ、前記前後輪(6)(8)を走行駆動して移動すると同時に、左右に往復摺動させる苗載台(16)から一株分の苗を植付爪(17)によって取出し、連続的に苗植え作業を行うように構成する。 【0007】また、図中(29)は走行変速レバー、(30)は植付昇降レバー、(31)は走行主クラッチペダル、(32)(32)は左右ブレーキペダル、(33)はセンサフロートである2条分均平用センターフロート、(34)は2条分均平用サイドフロートである。 【0008】さらに、図4に示す如く、前記エンジン(2)によって駆動する油圧ポンプ(35)に油圧昇降バルブ(36)を介して前記昇降シリンダ(28)を油圧接続させると共に、レバー(37)を揺動させて前記昇降バルブ(36)のスプール(38)を作動させる植深モータ(39)を備え、該モータ(39)の正逆転制御によって昇降バルブ(36)を上昇または下降に切換え、昇降シリンダ(28)を作動させて植付部(15)を上昇または下降させるように構成している。 【0009】さらに、図5、図6、図7に示す如く、前記植付ケース(20)下側に植深調節軸(40)を回転自在に軸支させ、該軸(40)に植深調節リンク(41)の一端を一体連結させ、センサフロートであるセンターフロート(33)後端側のブラケット(42)にピン(43)を介して前記リンク(41)他端を連結させ、前記リンク(41)を揺動操作してフロート(33)を昇降させ、植付爪(17)の植深を変更するように構成している。 【0010】また、前記植付ケース(20)のブラケット(44)にピン(45)を介してフィードバックリンク(46)の中間を回転自在に連結させ、前記植深調節軸(40)に一端を固定させるフィードバックアーム(47)他端側を前記フィードバックリンク(46)後端にピン(48)及び長孔(49)を介して連結させると共に、前記センターフロート(33)前端のブラケット(50)にピン(51)を介してセンサリンク(52)を連結させ、該センサリンク(52)に長孔(53)及びピン(54)を介して前記フィードバックリンク(46)前端を連結させ、前記ピン(54)にセンサワイヤ(55)中間をL形に掛回し、該センサワイヤ(55)一端をセンサリンク(52)にピン(56)を介して係止させ、また前記フィードバックリンク(46)に固設させる電気的手段であるポテンショメータ型植深センサ(57)に前記センサワイヤ(55)他端を連結させるもので、前記センターフロート(33)の沈下量が変化し、センターフロート(33)前端側が後端側のピン(43)を支点にして昇降したとき、各ピン(54)(56)間の距離が変化してセンサワイヤ(55)により植深センサ(57)が操作され、植付ケース(20)に対するセンターフロート(33)の相対位置変化を前記植深センサ(57)によって電気的に検出し、該センサ(57)から検出電気信号を出力させるように構成している。 【0011】さらに、図1に示す如く、前記走行変速レバー(29)の後進操作によってオンになる後進スイッチ(58)と、前記昇降レバー(30)によってオン操作する上げ及び固定及び下げの各スイッチ(59)(60)(61)と、前記センターフロート(33)昇降による昇降バルブ(36)制御の感度調節を電気信号により行う感度設定器(62)並びにゲイン調整器(63)と、前記植深モータ(39)と、植深センサ(57)を、マイクロコンピュータで構成するコントローラ(64)に接続させるもので、各スイッチ(58)(59)のオンによって植深モータ(39)を作動させて昇降バルブ(36)を上げ位置に切換え、昇降シリンダ(28)によって植付部(15)を上昇させる一方、下げスイッチ(61)のオンによって植深モータ(39)を作動させて昇降バルブ(36)を下げ位置に切換え、昇降シリンダ(28)によって植付部(15)を下降させると共に、前記植深センサ(57)及び設定器(62)及び調整器(63)の電気信号出力に基づき、植深モータ(39)を自動制御して昇降バルブ(36)を切換え、昇降シリンダ(28)を作動させて植付部(15)の支持高さを変更して苗の植深を修正するように構成している。 【0012】上記から明らかなように、センサフロートであるセンターフロート(33)の昇降動作によって昇降バルブ(36)を切換え、昇降シリンダ(28)によって植付部(15)の支持高さを変更して苗の植深を修正する田植機において、植付部(15)機体に対するセンターフロート(33)の相対位置検出を行う電気的手段(57)を設け、センターフロート(33)の相対位置変化を電気信号に変換すると共に、センターフロート(33)の感度調節を行う感度設定器(62)と、前記感度設定器(62)の設定域を変更する補正操作部材であるゲイン調整器(63)を設け、感度設定器(62)操作によってセンターフロート(33)の感度を植付け条件に応じて変更させると共に、感度設定器(62)の感度調節範囲の切換をゲイン調整器(63)の操作によって行い、極めて軟かい圃場でのセンターフロート(33)による泥押し防止、並びに極めて硬い圃場での十分な整地などを容易に行え、苗植深制御構造の簡略化並びにセンターフロート(33)による植深制御機能の向上などを図れるように構成している。 【0013】本実施例は上記の如く構成しており、図8に示す如く、基準姿勢のセンターフロート(33)の傾斜角度(O)では植深センサ(57)が基準出力(VA)となり、前記フロート(33)が前傾または後傾することによってセンサ(57)の出力(V1)が変化すると共に、図9に示す如く、感度設定器(62)及びゲイン調整器(63)が標準感度位置のときに基準感度調節出力(VB)となり、設定器(62)操作により感度調節出力(V2)が変更されるもので、図10に示す如く、前記各基準出力(VA)(VB)の和を植深制御信号の基準値(VA+VB)とし、センサ出力(V1)と調節出力(V2)の和を植深制御信号(V1+V2)とし、基準値(VA+VB)よりも制御信号(V1+V2)が大きいときに植深モータ(39)を上げ動作させ植付部(15)を上昇させる一方、基準値(VA+VB)よりも制御信号(V1+V2)が小さいときに植深モータ(39)を下げ動作させ植付部(15)を下降させるものであり、センターフロート(33)の昇降動作を電気的に検出し、前記センサ(57)及び設定器(62)の各電気信号出力(V1、V2)に基づき、前記昇降バルブ(36)を自動制御し、植付爪(17)の植深補正を行うものである。また、ゲイン調整器(63)のゲイン調節により感度調節の範囲及び変化率を変更すると共に、各スイッチ(58)(59)のオンによる手動上昇時のモータ(39)速度を前記の植付作業自動制御の上昇時に比べて高速とし、レバー(29)(30)による手動上昇動作をセンサ(57)による自動制御時に比べて敏感に行わせるものである。 【0014】さらに、図11に示す如く、非弾性鈑金製内ホイルディスク(65)外周に弾性ゴム製外ホイルディスク(66)を固定させ、各ディスク(65)(66)を前輪(6)に装着固定させるもので、旋回時、泥土が硬くてホイルディスク(65)(66)に左右方向押力が作用することにより、ホイルディスク(66)が弾性変形して泥土を前輪(6)の外側に排出させると共に、アクスルケース(5)と前輪(6)の間に泥土を保持した場合、ホイルディスク(66)が弾性変形して余分な泥土を落下させ、泥土による前輪(6)の走行抵抗を低減し、また前輪(6)による田面の乱れを低減できるものである。なお、ディスク(65)(66)全体を弾性材で形成してもよい。 【0015】 【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、センサフロート(33)の昇降動作によって昇降バルブ(36)を切換え、昇降シリンダ(28)によって植付部(15)の支持高さを変更して苗の植深を修正する田植機において、植付部(15)機体に対するセンサフロート(33)の相対位置検出を行う電気的手段(57)を設け、センサフロート(33)の相対位置変化を電気信号に変換すると共に、センサフロート(33)の感度調節を行う感度設定器(62)と、前記感度設定器(62)の設定域を変更する補正操作部材(63)を設けたもので、感度設定器(62)操作によってセンサフロート(33)の感度を植付け条件に応じて容易に変更できると共に、感度設定器(62)の感度調節範囲の切換を補正操作部材(63)の操作によって行うことができ、極めて軟かい圃場でのセンサフロート(33)による泥押し防止、並びに極めて硬い圃場での十分な整地などを容易に行うことができ、苗植深制御構造の簡略化並びにセンサフロート(33)による植深制御機能の向上などを容易に図ることができるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成4年(1992)10月2日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】藤原 忠治
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| 【公開番号】 |
特開平11−225522 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月24日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−352073 |
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