トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 植付カップ
【発明者】 【氏名】木下 栄一郎

【氏名】勝野 志郎

【氏名】青木 義勝

【氏名】青木 勝行

【氏名】鈴木 昭二

【氏名】荒井 誠

【要約】 【課題】従来、カップ内部に苗を保持した状態でカップの下端が開くように該カップを前後に分割することにより、圃場を作溝すると共にその作溝した部分に保持した苗を供給して植え付けるようにした植付カップにおいて、植付カップ内にポット苗が供給されるので、前記ポット苗の床土が植付カップの内面に付着することがあり、前記植付カップの内面に付着した土により植付カップ内で苗が不適正な状態で保持されて苗の植付姿勢が悪化したり植付カップから苗が放出されずに圃場に植え付けられないことがある。

【解決手段】圃場を作溝しながら収容した苗を作溝した部分に放出して植え付ける植付カップ32において、該植付カップ32の内面に突出する可撓性を有する突起体77,77,77,77を設けたことを特徴とする植付カップ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圃場を作溝しながら収容した苗を作溝した部分に放出して植え付ける植付カップ32において、該植付カップ32の内面に突出する可撓性を有する突起体77,77,77,77を設けたことを特徴とする植付カップ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、野菜苗の苗移植機等に備える圃場を作溝しながら苗を植え付ける植付カップの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、カップ内部に苗を保持した状態でカップの下端が開くように該カップを前後に分割することにより、圃場を作溝すると共にその作溝した部分に保持した苗を供給して植え付けるようにした植付カップがある。この植付カップは、野菜苗の苗移植機において、ポット苗が一株づつ供給され、供給された苗を該植付カップ内面である苗保持面で保持した状態で下降して土壌内に突入し前後に分割して圃場に苗を植え付けるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の植付カップにおいて、植付カップ内にポット苗が供給されるので、前記ポット苗の床土が植付カップの内面に付着することがあり、前記植付カップの内面に付着した土により植付カップ内で苗が不適正な状態で保持されて苗の植付姿勢が悪化したり植付カップから苗が放出されずに圃場に植え付けられないことがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を解決すべく次の技術的手段を講じた。すなわち、圃場を作溝しながら収容した苗を作溝した部分に放出して植え付ける植付カップ32において、該植付カップ32の内面に突出する可撓性を有する突起体77,77,77,77を設けたことを特徴とする植付カップとした。
【0005】
【発明の効果】よって、本発明の植付カップは、該植付カップの内面に突出する可撓性を有する突起体を設けているので、該突起体により苗を保持して苗の床土部の接触を少なくして植付カップの内面への土の付着を抑制すると共に、植付カップへの苗の供給や植付カップの作動により前記突起体が振動したり変形したりすることにより該突起体や植付カップの内面に付着した土を脱落を促進し、植付カップ内で苗が不適正な状態で保持されて苗の植付姿勢が悪化したり植付カップから苗が放出されずに圃場に植え付けられないようなことを抑制する。
【0006】
【発明の実施の形態】この発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。図1は、苗移植機の一例として歩行型の野菜移植機1を示すものであり、この歩行型の野菜移植機1は、主として前部にエンジン2及び主伝動ケ−ス3と走行車輪としての左右一対の前輪4,4及び後輪5,5と後部に苗植付装置6、苗供給部7及び操縦ハンドル8とを備えて構成される。この歩行型の野菜移植機1は、機体が圃場内の畝をまたぐように前記前輪4,4及び後輪5,5が畝間を走行し、畝の上面の左右中央に前記苗植付装置6により野菜苗を植付けていくようになっている。
【0007】前記主伝動ケ−ス3の前部にエンジン載置台9を固着し、このエンジン載置台9に前記エンジン2を載置して取り付けた構成となっている。左右方向に設けた前記エンジン2の出力軸が前記主伝動ケ−ス3内に突入して、エンジン2の動力が主伝動ケ−ス3内に入力されるようになっている。主伝動ケ−ス3の左右端には該主伝動ケ−ス3に対して回動可能な走行チェ−ンケ−ス10,10を左右それぞれ設け、主伝動ケ−ス3内の動力を走行チェ−ンケ−ス10,10内に伝動する構成となっている。前記走行チェ−ンケ−ス10,10の回動先端部の左右外側には出力軸10a,10aを設け、この出力軸10a,10aに走行車輪である左右一対の後輪5,5をそれぞれ取り付け、この左右一対の後輪5,5の駆動により機体が走行するようになっている。従って、主伝動ケ−ス3は、走行車輪としての後輪5,5に伝動する伝動装置となっている。一方、エンジン載置台9の下部には左右方向に延びる前輪支持フレ−ム11を前後方向のロ−リング軸12回りに回動可能に設け、この前輪支持フレ−ム11の左右両端部に下方に延びる前輪取付部13,13を設け、前記前輪取付部13,13の下端部に前輪4,4を取り付け、左右一対の前記後輪5,5のそれぞれの前方に左右一対の前輪4,4が設けられた構成となっている。尚、前記前輪4,4は、遊転輪である。
【0008】前記主伝動ケ−ス3の後部には、右寄りの位置に延びる主フレ−ム14を設けている。該主フレ−ム14の後端部には操縦ハンドル8を設け、この操縦ハンドル8が主フレ−ム14を介して前記主伝動ケ−ス3に支持された構成となっている。また、主伝動ケ−ス3の後部で左右方向の中央には、油圧昇降シリンダ16を設けている。この油圧昇降シリンダ16は、主伝動ケース3に固着された油圧切替バルブ部17に固着して設けられ、主伝動ケ−ス3に固着された油圧ポンプ18からの油圧を切り替える前記油圧切替バルブ部17に備えられた昇降操作バルブを操作することにより作動するようになっている。前記油圧昇降シリンダ16のシリンダロッド端には左右に延びる横杆19を設け、この横杆19の左右端部にそれぞれ後輪昇降ロッド21,22を枢着し該ロッド21,22の他端をそれぞれの走行チェ−ンケ−ス10,10に固着された上側ア−ム10b,10bに枢着して、前記横杆19と走行チェ−ンケ−ス10,10とが連結された構成となっている。従って、前記油圧昇降シリンダ16の伸縮により前記横杆19、前記後輪昇降ロッド21,22を介して走行チェ−ンケ−ス10,10の入力軸10c,10c回りに走行チェ−ンケ−ス10,10が回動され、該走行チェ−ンケ−ス10,10の回動により後輪5,5が上下して機体が昇降する構成となっている。
【0009】また、左側の前記後輪昇降ロッド22が伸縮するように該ロッド22の中途部に油圧ポンプ18からの油圧により作動する水平用油圧シリンダ25を設けており、該水平用油圧シリンダ25の伸縮により右側の後輪5の上下位置に対して左側の後輪5を上下させて、畝の谷部の凹凸に関係なく機体を左右水平に維持できるようになっている。尚、主伝動ケ−ス3の右側には振り子式の左右傾斜センサ26が設けられて、この左右傾斜センサ26の検出により油圧切替バルブ部17に備えられた水平操作バルブを介して前記水平用油圧シリンダ25を作動させ機体を左右水平に維持する構成となっている。
【0010】前記苗植付装置6は、一株の苗を圃場に植付けるべく主伝動ケ−ス3内からの動力が前記主伝動ケ−ス3の後側に設けた植付伝動ケ−ス30及び前記植付伝動ケ−ス30に固着した苗植付装置駆動ケ−ス31を介して伝達され作動するようになっている。前記苗植付装置6は、植付カップ32を備える苗植付具33と該苗植付具33を昇降させるべく作動する苗植付具作動機構34とで構成される。
【0011】また、前記苗供給部7は、前記苗植付装置6の上側に設けられ、一株の苗を前記苗植付装置6に順次供給する苗供給回転台35を備えて構成されている。前記苗供給回転台35は、前記植付伝動ケ−ス30からの伝動により前後に往復作動するクランクロッド36、一方向クラッチ機構37を介して上下方向の回転軸35a回りに回転駆動するようになっている。また、苗供給回転台35は、前記回転軸35aを中心とする円周に沿って所定間隔毎に複数の苗供給カップ38…が設けられた構成となっている。該苗供給カップ38…は該カップ38…の底面38a…が開閉可能に設けられると共に、苗供給カップ38…の下方には苗供給回転台35の回転により苗供給カップ38…が所定の位置に来たときのみ該カップ38…の底面が開くように設けられた苗供給カップ開閉ガイド39が機体側に固着して設けられている。従って、苗供給回転台35の回転により苗供給カップ38…が所定の位置Aに来ると、苗供給カップ38…の底面38a…が開いて苗供給カップ38…内のポット苗を下方の植付カップ32に落下供給し、更に苗供給回転台35が回転し苗供給カップ38…が前記所定の位置Aから外れると苗供給カップ38…の底面38a…が閉じるようになっている。
【0012】苗供給回転台35の前側及び右側には、セルトレイに育苗された苗をセルトレイごと載置する苗載置台40F,40Rを設けている。そして、図9に示すように、苗供給回転台35の左側から作業者が前記苗載置台40F,40R上のポット苗を一株づつ前記苗供給カップ38…内に供給するようになっている。ところで、前記苗供給カップ38…は、透明の樹脂材で構成され、苗供給部7の側方から苗の有無を視認できるようになっている。従って、苗供給カップ38…へポット苗を供給する作業者が該苗供給カップ38…内の苗の有無を視認するとき、前記苗供給カップ38…が邪魔になることにより視認できなかったり該カップ38…の上方から覗き込まなければならないようなことがなく、作業者が苗供給カップ38…へのポット苗の供給を行いやすい姿勢で苗供給作業をしながらその姿勢のままで苗供給カップ38…内の苗の有無を視認することができる。尚、前記苗供給カップ38…は、透明でなくとも半透明である等、側方から苗の有無を視認できるものであればよい。
【0013】前記苗植付具作動機構34は、前側リンク機構41及び後側リンク機構42を備えて構成される。前記前側リンク機構41は、基端側が植付伝動ケ−ス30に取り付けられた前側第一リンク41aの他端側に前側第二リンク42bが連結して構成され、前記前側第二リンク42bの後端部に苗植付具33の基部43の前側が連結されている。同様に、前記後側リンク機構42は、基端側が植付伝動ケ−ス30に取り付けられた後側第一リンク42aの他端側に後側第二リンク42bが連結して構成され、前記後側第二リンク42bの後端部に苗植付具33の基部43の後側が連結されている。そして、前記前側第二リンク41b、前記後側第二リンク42bの中途部にそれぞれ前側駆動ア−ム41c、後側駆動ア−ム42cを設けており、該前側駆動ア−ム41c、該後側駆動ア−ム42cは苗植付装置駆動ケ−ス31からの動力により回転駆動するようになっている。従って、前記前側駆動ア−ム41c及び前記後側駆動ア−ム42cの駆動により前側リンク機構41と後側リンク機構42とで構成される苗植付具作動機構34が作動し、該作動機構34の後端部に取り付けられた植付カップ32を上下方向に長いル−プ軌跡Tを描くように昇降させるようになっている。前記苗植付具作動機構34の作動により、苗植付具33を苗供給回転台35の直下の苗受け継ぎ位置Bから圃場の苗植付位置Cの間で昇降させるようになっている。
【0014】前記苗植付具33は、基部43とその下側に設けた植付カップ32とで構成される。前記植付カップ32は、前後方向に2分割して下部を開閉する構成となっており、苗供給回転台35の苗供給カップ38…から受け継いだ一株のポット苗を収容した状態で下降し、苗植付位置Cで下部を前後に開いて圃場に植付穴を形成すると共に該植付穴に苗を供給して植え付けるようになっている。
【0015】次に、植付カップ32の開閉の作動構成について説明する。植付カップ32は前部32aと後部32bとを別体にして設けられ、前記前部32aを後側第二リンク42bの後端部に設けた回動軸44回りに回動する左右の前部支持プレ−ト45,45、前記後部32bを前側第二リンク41bの後端部に設けた回動軸46回りに回動する左右の後部支持プレ−ト47,47に固着している。前記前部支持プレ−ト45,45と前記後部支持プレ−ト47,47との間には、双方のプレ−ト45,45,47,47を連結する連結軸48,48が左右それぞれ側面視で同位置に設けられている。左側の前部支持プレ−ト45,45には開閉用ロッド49の一端を取り付け、該開閉用ロッド49の他端を後側第一リンク42aと後側第二リンク42bとの連結軸50回りに回動する開閉用ア−ム51の先端部に取り付けた構成となっている。また、後側駆動ア−ム42cの先端部には開閉用カム51を設け、該開閉用カム51が前記開閉用ア−ム51の中途部に設けたロ−ラ52に下側から当接して苗植付具33の昇降作動軌跡Tの下死点で前記開閉用ア−ム51の下側への回動を規制し、前記開閉用ロッド49により植付カップ32の前部32aを前方に回動させるようになっている。尚、植付カップ32の後部32bは前部32aの前方への回動に伴って前部支持プレ−ト45,45と後部支持プレ−ト47,47とを連結する連結軸48,48を介して前側第二リンク41bの後端部に設けた回動軸53回りに後方へ回動する構成となっており、植付カップ32の前部32aと後部32bとが互いに反対方向へ回動して植付カップ32の下部を開くようになっている。尚、前部支持プレ−ト45,45と後部支持プレ−ト47,47との間には閉用スプリング54を設け、この閉用スプリング54により植付カップ32の下部が閉じる方向に植付カップ32を付勢している。
【0016】植付カップ32の後側には、圃場に植え付けた苗の側方に土壌を覆土する覆土輪60,60を左右それぞれ設けている。この覆土輪60,60は、主フレ−ム14に取り付けた左右方向の回動軸61,61回りに回動可能な覆土輪支持フレ−ム62に回転自在に取り付けられ、該覆土輪60,60及び前記覆土輪支持フレ−ム62の自重により常に畝の上面に接地して植え付けた苗の側方に覆土するようになっている。覆土輪60,60は、圃場内の畝の上面に接地した状態で機体が進行することにより回転するようになっている。また、前記覆土輪支持フレ−ム62の上下方向の回動により、該フレ−ム62から連結ロッド63,64等を介して油圧切替バルブ部17の昇降操作バルブが操作され、油圧昇降シリンダ16が作動するようになっている。従って、前輪4,4及び後輪5,5が走行する畝の谷部の凹凸により機体が畝の上面に対して上下動するのに伴って覆土輪60,60が上下動すると、油圧昇降シリンダ16が作動し、覆土輪支持フレ−ム62の上下方向の角度が所定の角度となるように機体を昇降制御する構成となっている。
【0017】前記操縦ハンドル8の前側で苗供給部7の後側には、操作パネル65を設けている。この操作パネル65には、後輪5,5及び苗植付部7の駆動を共に入切可能な主クラッチレバ−66と、油圧昇降シリンダ16による機体の昇降操作及び苗植付部7の駆動の入切のみが行える植付・昇降レバ−67とを設けている。また、操縦ハンドル8の左右それぞれの把持部8a,8aの下方にはサイドクラッチレバ−68,68を設け、このサイドクラッチレバ−68,68の操作により左右一対の後輪5,5の左右一方の駆動を断つようになっている。そして、オペレ−タが操縦ハンドル8を押し下げ前輪4,4を宙に浮かせた状態で左右一方のサイドクラッチレバ−68を操作して左右一方の後輪5の駆動を断ち、該後輪5を中心に機体を旋回させるようになっている。
【0018】ところで、植付カップ32の前部32aと後部32bは同一のカップ分割ユニット70,70で構成され、植付カップ32は前記カップ分割ユニット70,70を前後に組み合わせて構成される。前記カップ分割ユニット70,70は、下部に苗供給回転台35の苗供給カップ38…から落下供給される苗を案内する苗案内部71、上部に前部支持プレ−ト45,45または後部支持プレ−ト47,47に固着するための取付ボルト72…のボルト孔73…を有する取付部74を備えて構成される。カップ分割ユニット70,70を前後に組み合わせた状態で前後の前記カップ分割ユニット70の前記苗案内部71の内面は、上下中央部が下端にいくにつれて細くなる略円錐形状に構成され、落下する苗の投入口となる上端部75が前記上下中央部に対して極端に拡大した円筒状に構成され、下端部76が前記上下中央部に対して極端に前後方向に狭くなるように構成されている。前記取付部74は、前記苗案内部71の上端に該苗案内部71から外側に広がるプレ−トにより構成されており、前記プレ−トに前記苗案内部の内面側に向かって延びる棒材77,77を取り付けるための取付ボルト孔78,78を設けている。
【0019】前記棒材77,77は、左右方向に傾斜しないように前記苗案内部71から前記プレ−ト74に沿うように構成され、前記プレ−ト74上で該プレ−ト74に取付ボルト78,78、ナット(図示せず)により締め付けて取り付けるためのU字型の屈曲部77a,77aと該棒材77,77の取付角度を決定する固定部77b,77bを設けている。前記固定部77b,77bは、前記プレ−ト74に設けた固定用孔79,79に挿入され、前記取付ボルト78,78回りに棒材77,77を回動させないように構成している。棒材77,77は1個のカップ分割ユニット70につき2本取り付けるようになっており、この2本の棒材はカップ分割ユニット70の苗案内部71において互いに左右対称な位置に設けられると共に上下方向にわたり互いの距離が一定となるように平行に設けられている。従って、前後にカップ分割ユニット70を組み合わせた状態の植付カップ32において、合計4本の棒材77,77,77,77を設けた構成となっている。この棒材77は、線径が1mmのステンレス材であり、上部のU字型の屈曲部77a及び固定部77bによりカップ分割ユニット70に取り付けた構成となっているので苗案内部71において外力により若干の可撓性を有するものとなっている。
【0020】従って、この歩行型の野菜移植機1は、エンジン2からの伝動で後輪5,5が駆動することにより前輪4,4及び後輪5,5が畝の谷部を走行して機体が進行する。そして、畝の谷部の凹凸により機体が畝の上面に対して上下動しても、覆土輪60,60が畝の上面に接地して上下動することにより、油圧昇降シリンダ16により前輪4,4及び後輪5,5を昇降させて機体ひいては植付カップ32の苗植付位置Cが畝の上面に対して所定の高さとなるように制御される。また、畝の谷部の凹凸により機体が左右方向に傾斜しても、機体が左右水平に維持されるように水平用油圧シリンダ25を作動させ左右の後輪5,5の上下高さを制御する。そして、作業者が苗供給部7の苗供給回転台35の苗供給カップ38…に苗を一株づつ供給することにより、苗供給カップ38…から苗受け継ぎ位置Bで植付カップ32にポット苗が落下供給され、苗受け継ぎ位置Bで植付カップ32に落下供給されるポット苗は、植付カップ32の苗案内部71の内面に沿うように設けた可撓性を有する4本の棒材77,77,77,77に接触しながら植付カップ32内に保持される。そして、苗植付具作動機構34により植付カップ32が圃場の苗植付位置Cまで下降すると、植付カップ32の下端部が開くように該カップ32を前後に分割することにより、圃場を作溝すると共にその作溝した部分に保持した苗を供給して植え付ける。
【0021】よって、前記植付カップ32は、該植付カップ32の苗案内部71の内面に突出する可撓性を有する突起体となる4本の棒材77,77,77,77を設けているので、該棒材77,77,77,77に接触させてポット苗を保持して前記苗案内部71の内面への苗の床土部の接触面積や接触圧力を少なくして前記内面への土の付着を抑制すると共に、苗受け継ぎ位置Bにおける植付カップ32へのポット苗の落下供給や苗植付具作動機構34による植付カップ32の昇降作動、該植付カップ32の下端の開閉作動により、前記棒材77,77,77,77が前記苗案内部71の内面に対して振動したり変形したりすることにより該棒材77,77,77,77や苗案内部71の内面に付着した土を脱落を促進し、苗案内部71に付着した土により該苗案内部71でポット苗が不適正な状態で保持されて苗の植付姿勢が悪化したり植付カップ32から苗が放出されずに圃場に植え付けられないようなことを抑制する。
【0022】また、苗植付位置Cにおいて植付カップ32の下端が土壌内に突入した状態で前記植付カップ32の下端を開いているのでその開いた下端部から土壌が植付カップ32内に侵入して植付カップ32の苗案内部71の内面に付着するようなことがあっても、前記棒材77,77,77,77が前記苗案内部71の内面に対して振動したり変形したりすることにより該棒材77,77,77,77や苗案内部71の内面に付着した土を脱落を促進し、前記苗案内部71でポット苗が不適正な状態で保持されて苗の植付姿勢が悪化したり植付カップ32から苗が放出されずに圃場に植え付けられないようなことを抑制する。
【0023】また、植付カップ32を構成する同一のカップ分割ユニット70に設ける2本の棒材77,77が苗案内部71において互いに左右対称な位置に設けられると共に上下方向にわたり互いの距離が一定となるように平行に設けられているので、苗受け継ぎ位置Bにおける植付カップ32の苗案内部71へのポット苗の落下供給において該ポット苗が前記2本の棒材77,77に案内されて左右方向に傾くのを抑えると共に、苗植付位置Cにおける植付カップ32の下端を前後に開いてのポット苗の植付において該ポット苗が前記2本の棒材77,77に案内されて植え付けた苗が左右方向に傾くのを抑え、苗の植付姿勢の向上を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【識別番号】000157153
【氏名又は名称】関東農機株式会社
【出願日】 平成10年(1998)2月10日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−225519
【公開日】 平成11年(1999)8月24日
【出願番号】 特願平10−28786