トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 移植機
【発明者】 【氏名】福本 仁志

【氏名】出原 政司

【氏名】北 賢治

【要約】 【課題】苗トレイを押さえるトレイ押さえが、縦送り時等のショックによって浮き上がって、苗トレイ正面上から外れるのを防止することを企図する。

【解決手段】多数のポット部Pを縦横に配設してなる苗トレイTを載置する苗載せ台を備え、この苗載せ台の載置面30aから苗トレイTが離反するのを規制するように苗トレイTの正面上に弾性的に接当する押え部46aを有するトレイ押え46を備えた移植機において、前記押え部46aの浮き上がりを規制すべく、苗載せ台28側に備えた被接当部31aに接当する接当部46dをトレイ押え46に設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 多数のポット部(P)を縦横に配設してなる苗トレイ(T)を載置する苗載せ台(28)を備え、この苗載せ台(28)の載置面(30a)から苗トレイ(T)が離反するのを規制するように苗トレイ(T)の正面上に弾性的に接当する押え部(46a)を有するトレイ押え(46)を備えた移植機において、前記押え部(46a)の浮き上がりを規制すべく、苗載せ台(28)側に備えた被接当部(31a)に接当する接当部(46d)をトレイ押え(46)に設けたことを特徴とする移植機。
【請求項2】 接当部(46d)が押え部(46a)側から、苗トレイ(T)正面に沿って苗トレイ(T)側方に延出状とされていて、苗トレイ(T)の正面に略直交する方向において被接当部(31a)と対向状とされていることを特徴とする請求項1記載の移植機。
【請求項3】 多数のポット部(P)を縦横に配設してなる苗トレイ(T)を載置する苗載せ台(28)を備え、この苗載せ台(28)の載置面(30a)から苗トレイ(T)が離反するのを規制するように苗トレイ(T)の正面上に弾性的に接当する押え部(46a)を有するトレイ押え(46)を備えた移植機において、前記押え部(46a)から、苗トレイ(T)の側方に延出される部分を、苗トレイ(T)側方に向かうにしたがって苗トレイ(T)の正面から離反する方向(J)に移行するように傾斜状としたことを特徴とする移植機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は野菜等の苗を圃場の畝等に移植する移植機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、移植機として、縦横に多数配設形成したポット部にソイルブロック苗を育苗した苗トレイを載置して支持する苗載せ台と、ソイルブロック苗を畝に植付ける植付装置と、苗トレイからソイルブロック苗を苗取出爪により一つずつ取り出して植付装置へと搬送する苗分送装置とを、走行体に設けた移植フレームに支持し、畝に沿って走行しながらソイルブロック苗を畝に自動的に植付けるようにしたものがある。
【0003】前記苗載せ台は、左右一対の側板間に苗トレイを載置する載置板を設けてなり、後方に向かうに従って上方に移行する傾斜状に配置されており、苗トレイは薄肉のプラスチック製で可撓性を有する。また、この移植機にあっては、苗載せ台は左右方向に移動自在に支持され、この苗載せ台を間欠的に左右方向に横移動させることによって苗トレイを間欠的に横送りし、この苗トレイの横送りを停止している間に、ポット部内のブロック土に苗取出爪を差込んだ後、後退させることによってポット部から苗を取り出し、この取り出した苗を植付装置に搬送するようにし、苗を植付装置に搬送する間に、苗トレイをポット部の横方向の1ピッチ分横送りするようにし、そして、これを繰り返すことにより、横1列の苗を順次1つずつ取出して植え付けるようにしている。
【0004】また、横一列のポット部からの苗の取出しを終えた時点で、苗トレイをポット部の縦方向に1ピッチだけ苗載せ台の載置面に沿って縦送りし、また再び苗トレイを、前記とは反対側に間欠的に横送りするようにし、これを繰り返すことにより、横1列の苗を下列から上列へと順次取り出すようにしている。この苗トレイを縦送りするのに、苗載せ台の左右各側板の内側に、縦送り機構が設けられている。この縦送り機構は、苗載せ台の傾斜方向下部に設けた左右軸廻りに回動可能な駆動スプロケットと、苗載せ台の傾斜方向上部に設けた左右軸廻りに回動可能な従動スプロケットと、これらスプロケットに亘って掛装されたエンドレスチェーンとからなり、チェーンには、縦配列方向のポット部間に位置する搬送ピンが固定されている。
【0005】そして、駆動スプロケットを回動させることによって、ポット部が搬送ピンに押されて、苗トレイが載置面に沿って下方に縦送りされるように構成されており、苗トレイの、苗の取り出しを終えた部分は、駆動スプロケットに沿って湾曲されて苗載せ台の背面側に送られる。また、前記苗載せ台の左右両側には、弾性線材から形成されていて、苗トレイの正面の左右側縁側に弾性的に接当して、苗トレイの載置面からの浮き上がりを規制すべく、該苗トレイを弾性的に押さえるトレイ押えが設けられている。
【0006】また、前記トレイ押えは、苗トレイの縦送り方向後方側の端部が苗載せ台の左右側板に回動自在に枢支されていて、トレイ押えを弾性に抗して引上げると共に、苗トレイの側方に回動させることによって、苗トレイが載置面上に垂直方向から載置補給できるように構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のものにあっては、苗の取り出しを終えた苗トレイの部分は、駆動スプロケットに沿って弾性的に湾曲されて苗載せ台の背面側に送られるようになっているので、苗トレイの縦送り時のショックで、トレイ押えが苗トレイの載置面から離反するように浮き上がってしまい、苗載せ台の左右側板上に乗り上げてしまう惧れがある。
【0008】トレイ押えが苗載せ台の左右側板上に乗り上げてしまうと、苗トレイの押えがきかなくなり、苗トレイがガイド部材等の上に乗り上げて縦送り不良をおこしたり、苗トレイの補給時期を検出するセンサの誤動作を生じさせたりする。そこで、本発明は前記問題点に鑑みて、トレイ押えが苗トレイから外れるのを防止することを企図した移植機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明が前記目的を達成するために講じた第1の技術的手段は、多数のポット部Pを縦横に配設してなる苗トレイTを載置する苗載せ台28を備え、この苗載せ台28の載置面30aから苗トレイTが離反するのを規制するように苗トレイTの正面上に弾性的に接当する押え部46aを有するトレイ押え46を備えた移植機において、前記押え部46aの浮き上がりを規制すべく、苗載せ台28側に備えた被接当部31aに接当する接当部46dをトレイ押え46に設けたことを特徴とする。
【0010】前記接当部46dが押え部46a側から、苗トレイT正面に沿って苗トレイT側方に延出状とされていて、苗トレイTの正面に略直交する方向において被接当部31aと対向状とされていることも特徴とする。また、第2の技術的手段は、多数のポット部Pを縦横に配設してなる苗トレイTを載置する苗載せ台28を備え、この苗載せ台28の載置面30aから苗トレイTが離反するのを規制するように苗トレイTの正面上に弾性的に接当する押え部46aを有するトレイ押え46を備えた移植機において、前記押え部46aから、苗トレイTの側方に延出される部分を、苗トレイT側方に向かうにしたがって苗トレイTの正面から離反する方向Jに移行するように傾斜状としたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜7は第1の実施の形態を示し、図6及び図7において、移植機1は、走行体2の後方に移植装置3および操縦ハンドル4を有する歩行型であって、畝Rを跨いでその長手方向に走行しながら、野菜等のソイルブロック苗を畝Rに所定間隔をおいて植付けるものである。
【0012】なお、移植機1の進行方向を前後方向といい、進行方向に直交する横方向を左右方向という。走行体2は、ミッションケース6の前部に前方突出状に架台7を取付固定し、この架台7上にエンジン8等を搭載すると共に、左右両側に前輪9および後輪10を備えて主構成されている。
【0013】前記エンジン8の動力はミッションケース6内の動力伝達機構に入力され、ミッションケース6内に入力された動力は、変速機構を介してミッションケース6から左右両側方に突出する車輪伝動軸11に伝達されると共に、ミッションケース6の後面から後方に突出する第1PTO軸12と、車輪伝動軸11よりも後方に設けられてミッションケース6から左右側方に突出する第2PTO軸13とから取出せるようになっている。
【0014】また、左右の車輪伝動軸11の外端側には、該伝動軸11の軸心回りに上下揺動自在な伝動ケース14が設けられ、この伝動ケース14の下部に後輪10が支持され、車輪伝動軸11から伝動ケース14内のチェーン伝動機構を介して後輪10に動力が伝達されて、該後輪10が回転駆動されるよう構成されている。移植装置3は、走行体2の後方に装着された移植フレーム15に設けられており、苗を畝Rに植付ける植付体16と、苗を植付体16に供給する苗供給装置17と、覆土・鎮圧ローラ18と、畝Rを覆うマルチフィルムに苗植付用の孔を形成する穿孔手段19とから主構成されている。
【0015】移植フレーム15は前部がミッションケース6に取付固定された主フレーム20と、この主フレーム20の後端側に前端側が固定された前記操縦ハンドル4と、前部が左右の第2PTO軸13に左右軸廻りに回動自在に支持された可動フレーム21とから主構成されている。可動フレーム21の後部には覆土・鎮圧ローラ18が取付けられ、この覆土・鎮圧ローラ18によって可動フレーム21の後部が畝R上面の高さ変化(凹凸)に追従するように支持されており、覆土・鎮圧ローラ18と可動フレーム21との上下方向の間隔は調節可能とされている。
【0016】植付体16は、可動フレーム21に揺動リンク機構を介して上下揺動自在に支持されている。この揺動リンク機構は第2PTO軸13からの動力によって駆動されて、植付体16が上下方向に長い楕円軌跡を描くように移動し、その軌跡の上端側で苗が供給され、軌跡の下端側で植付体16が畝Rに突入するようになっている。
【0017】また、植付体16は、上部が上下開口状の筒体によって構成されると共に、下部に前後に開閉自在なオープナを備えており、オープナは植付体16の軌跡の下端側にて畝Rに突入したときに連動具によって前後に開き、畝Rに移植孔を形成すると共に、該移植孔に植付体16内部に保持した苗を落下させ、その後、覆土・鎮圧ローラ18によって移植孔の左右から土寄せすると共に土を鎮圧することで苗の植付けが完了するようになっている。
【0018】苗供給装置17は、主フレーム20の上方後方側に配置されていて多数のソイルブロック苗Sを縦横に収容した苗トレイTを後傾状に載置して支持すると共に縦横に間欠送りする苗トレイ送り装置22と、この苗トレイ送り装置22の前方側に配置されていて苗取出爪24によって前記苗トレイTから苗を一つずつ取出して植付体16へと搬送する苗分送装置23とから主構成されている。
【0019】苗トレイTは、プラスチック製で、薄肉に形成されて可撓性を有し、正面側は、縦横に所定ピッチで碁盤目状に配列された多数の矩形状開口部を有する薄肉平板状に形成され、また、各開口部の開口縁部から背面側に突出して床土を収容するポット部Pを備えている。そして、ポット部Pに床土を充填し、そこへ播種し育苗することでソイルブロック苗Sが育成されている。
【0020】苗取出爪24は主フレーム20上に取付固定されたギヤケース25に爪動作機構を介して取付支持され、このギヤケース25には、第1PTO軸12からユニバーサルジョイント26を介して動力が入力され、ギヤケース25から出力された動力によって爪動作機構を介して苗取出爪24が駆動される。また、ギヤケース25から右方に出力軸27が突出され、この出力軸27によって苗トレイ送り装置22が駆動されるようになっている。
【0021】苗トレイ送り装置22は、苗トレイTを載置して移送する苗載せ台28を備えている。この苗載せ台28は、左右方向に配置されてハンドル4に固定された前後一対のガイドレール29に左右方向移動自在に支持されている。また、苗載せ台28は、図4及び図5に示すように、苗トレイTの底部を横一列のポット部Pに亘って支持する載置板30を有し、この載置板30は左右方向に対向配置された一対の側板31間に配置されていて、載置板30の左右端部が左右側板31の対向面(左右方向内面)に固定されていると共に、苗載せ台28は、後方に向かうにしたがって上方に移行するように傾斜状(すなわち後傾状)に配置されており、載置板30の上面(前面、正面)が苗トレイTを載置支持する載置面30aとされている。
【0022】左右側板31間の、苗載せ台傾斜方向下部には、縦送り駆動軸32が左右方向に配置されて設けられており、左右側板31間の、苗載せ台傾斜方向上部には、縦送り従動軸33が左右方向に配置されて設けられており、駆動軸32には、左右各側板31の内面側に位置する左右一対の駆動スプロケット34が固定され、従動軸33には、左右各側板31の内面側に位置する左右一対の従動スプロケット35が固定されている。
【0023】また、左右同じ側に在る駆動スプロケット34と従動スプロケット35との間には、これらに亘ってエンドレスチェーン36が掛装され、左右各チェーン36には、苗トレイTの縦配列方向(図4矢示A方向)のポット部P間の間隙に係合する搬送ピン37が左右方向内方突出状に取付けられている。したがって、駆動軸32を、図5に矢示Bで示す方向に回動動作させることによって、苗トレイTが搬送ピン37によって押動されて、載置面30aに沿って、図2〜5の矢示D方向(苗トレイTの縦配列方向A下方)に縦送りされるよう構成されている。
【0024】また、前記左右各側板31の縁部には、図1にも示すように、左右方向内方に折曲されてチェーン36及びスプロケット34,35の外方を覆う縁部壁31aが形成されている。前記苗載せ台28の左右方向両側方に配置されてハンドル4に取付支持された左右軸受部材38間には、左右側板31を貫通すると共に同ピッチで切られた左右ネジの谷部を結合した特殊ネジ(ナピヤネジ)が形成された横送り軸39が左右軸廻り回転自在に支持され、この横送り軸39には、その軸上の特殊ネジに係合すると共に苗載せ台28に連結されたスライダが外嵌されている。
【0025】また、横送り軸39には、第2の出力軸33から伝動ケース40内の巻掛け伝動機構を経て動力が伝達されて、該横送り軸39が間欠的に回転駆動され、横送り軸39を間欠的に回転駆動すると、前記スライダが間欠的に左右方向に移動すると共に横送り軸39に形成されたネジの端部で折り返すようになっており、これにより苗載せ台28が左右方向に往復移動されるようになっており、そして、苗載せ台28を左右方向に移動させることにより苗トレイTが横送りされるように構成されている。
【0026】前記横送り軸39は、苗取出爪24によって苗をポット部Pから取出す際にあっては停止されており、苗をポット部Pから取出した後に回転して、ポット部Pの横配列方向(図4矢示C方向)にポット部Pの1ピッチ分だけ苗載せ台28を移動させるように間欠回転するように構成されている。前記横送り軸39の左右両側には縦送りカム41が固定され、苗載せ台28には左右側板31間に縦送り作動軸42が回転自在に支持され、この縦送り作動軸42には、苗載せ台28が最左端又は最右端にまで移動したときに前記縦送りカム41に係合するホロワが左右一対備えられている。また、縦送り作動軸42はリンク等を介して縦送り駆動軸32の左端側に設けられた縦送り手段43に連動連結されている。
【0027】そして、苗載せ台28が左右の端部まで移動したときに、ホロワが縦送りカム41によって押されて縦送り作動軸42が回動し、縦送り手段43が作動されることにより、苗トレイTを縦送り方向Dにポット部Pの縦配列方向Aの1ピッチ分だけ移送するように、縦送り駆動軸32が回動される。これによって、横一列のポット部Pからの苗の取出しを終えた時点で、苗トレイTがポット部Pの縦配列方向Aの1間隔に相当する分、図2〜5の矢示D方向に縦送りされるようになっている。
【0028】苗トレイTの苗が取り出された後の部分は、駆動スプロケット34に沿って載置板30の下面(後面、背面)側へと折り返されるようになっており、苗載せ台28の傾斜方向下部には、板材によって縦送り駆動軸32の軸心を中心とする円弧状に形成されていて、苗トレイTを駆動スプロケット34に沿うように案内するガイド部材44が、左右両端側及び中央部に取付固定されている。
【0029】左右両側のガイド部材44には、それぞれ苗トレイTのポット部Pの底部が載置板30から離反する方向(図1及び図2に矢示Jで示す方向)に移動する(浮き上がる)のを防止すべく苗トレイT正面(上面)の左右側縁側を押さえるガイド部材45が設けられている。このガイド部材45は弾性変形自在な鋼棒材を折曲して形成されており、下部側がガイド部材44に取付固定され、中途部が苗トレイTの上面に接当してこれを弾圧し(単に接当するだけでもよい)、上部側は苗トレイTから離反するように構成されている。
【0030】苗載せ台28の上面側左右両側には、駆動スプロケット34と従動スプロケット35との間に位置し、且つ、前記左右各ガイド部材45の、苗トレイTの縦送り方向D後方側に位置するトレイ押え46が配置されている。このトレイ押え46は、苗トレイTの、載置面30aから離反する方向Jに移動するのを規制すべく苗トレイT正面の左右側縁側を押さえるものである。
【0031】トレイ押え46は、図1〜3に示すように、1本のバネ綱からなる線材を折曲して形成され、中途部が苗トレイT正面の左右側縁側に弾性的に接当する押え部46aとされ、(苗載せ台28傾斜方向の)上部側に、取付手段47によって側板31に取り付けられる取付部46bが形成されている。この取付部46bは、線材の端部を環状に折曲して形成され、取付手段47は、側板31の縁部壁31aと直交状に配置された支持ボルト48を有し、この支持ボルト48は側板31の縁部壁31aの上方に平行状に位置する支持壁49を上方から貫通しており、支持壁49は側板31の外面にボルト固定された支持板50に一体形成されている。
【0032】また、支持ボルト48には、下方からバネ受板51、トレイ押え46の取付部46b、ワッシャ52が順次外嵌されると共に、最後にナット53が螺合されていおり、トレイ押え46が支持ボルト48の軸心廻りに回動自在に支持されている。 また、バネ受板51にはアーム部54が支持ボルト48の径方向に突設され、アーム部54の突出端部には、二股状とされてトレイ押え46に係合する係合部54aが形成されていると共に、支持壁49とバネ受板51との間にはコイルバネ55が圧縮状に介在されており、トレイ押え46にほどよい回動抵抗が付与されていると共に、押え部46aの苗トレイT正面から離反する方向Jへの移動に対して抵抗が付与されている。
【0033】なお、前記押え部46aは、前記コイルバネ55の付勢力、若しくは、押え部46aと取付部46bとの間の、トレイ押え46自身の弾性的な撓みによる付勢力、又は、それら両者の付勢力によって、苗トレイTの正面側に押し付けられることにより、該苗トレイTの正面側に弾性的に接当する。押え部46aの、苗載せ台傾斜方向下端部には、左右方向外方に向けて且つ苗トレイT正面に沿って延出状とされた延出部46cが設けられ、この延出部46cには、該延出部46cの延出端部から左右方向外方に向けて延出されると共に押え部46a側に折り返されてU字状に折曲された接当部46dが設けられている。この接当部46dは、側板31の縁部壁31a及び苗トレイTの正面に対して平行状とされて、側板31の縁部壁31aの下方に位置していて、該縁部壁31aに対して載置面30aと略直交する方向において対向状とされている。
【0034】また、接当部46dには、該接当部46dの端部から上方に延出されると共に縁部壁31aを跨ぐように折り返されてアーチ状に折曲されたつまみ部46eが設けられている。また、苗載せ台28には、苗トレイT(苗)の補給時期を検出する検出スイッチ56が設けらている。この検出スイッチ56は、右側トレイ押え46の近傍に位置し、載置板30に形成された開口部57を通して背面側から正面側に出退自在に突出されている。この検出スイッチ56は、苗トレイTのポット部P底部で押圧されて、載置板30の正面から退避した状態で、OFF状態とされ、そして、苗トレイTが縦送りされて、検出スイッチ56を通り過ぎると、検出スイッチ56が開口部57を介して載置板30の正面側に突出してON状態となり、ブザー、ランプ等の報知手段を作動させることによって、苗トレイTの補給時期を作業者に知らせるように構成されている。
【0035】前記構成のトレイ押え46にあっては、苗トレイTが苗載せ台28の載置板30上に載置されて縦送りされる際においては、図1〜5に示すように、押え部46aが苗トレイT正面の左右側縁側上に弾性的に接当していて、苗トレイTの載置面30aから離反する方向Jへの移動を規制している。また、つまみ部46eは側板31の縁部壁31aを挟むように係合しており、これによって、トレイ押え46が、支持ボルト48の軸心廻りに左右に移動するのが規制されている。
【0036】この状態において、苗トレイTが矢示D方向に縦送りされていくと、苗トレイTの苗が取り出された部分が駆動スプロケット34に沿って弾性的に湾曲されるので、苗トレイTの縦送り方向D後方側に、載置面30aから離反する方向Jに浮き上がろうとする力が作用する。そして、駆動スプロケット34が回動したときのショックによって、苗トレイTが載置面30aから離反する方向Jに浮き上がり、これによって、図1に仮想線で示すように、押え部46aが載置面30aから離反する方向Jに浮き上がっても、接当部46dが側板31の縁部壁31a下面に接当し、それ以上の浮き上がりが規制され、これにより、押え部46aが側板31の縁部壁31a上に乗り上げて、苗トレイT上から外れるのが防止されると共に、検出スイッチ56の誤動作が防止される。
【0037】したがって、この実施の形態では、前記縁部壁31aが被接当部とされているが、この被接当部として、この実施の形態のように縁部壁31aを利用しなくても、別途側板31に溶接等によって設けてもよい。なお、駆動スプロケット34が回動を停止した後は、苗トレイTおよびトレイ押え46は、図1に実線で示すもとの位置にもどる。
【0038】次いで、苗トレイTがトレイ押え46の押え部46a及び検出スイッチ56を通り過ぎて、苗トレイTの補給時期がくると、先ず、トレイ押え46のつまみ部46eに指等を引っ掛けて、トレイ押え46を図1に矢示Fで示す方向に引き上げる。そして、図1に仮想線で示すように、つまみ部46aの遊端側が縁部壁31aから外れた状態で、トレイ押え46を矢示G方向(左右方向内方)に、接当部46dが縁部壁31aの下方から外れるまで、支持ボルト48廻りに回動させる。その後、トレイ押え46を矢示F方向に引き上げると共に反矢示G方向に回動させて、押え部46aを苗トレイTの正面上から側方に外すと共に、押え部46a、延出部46c及び接当部46dを縁部壁31a上に乗せる。
【0039】この状態において、苗トレイTが載置面30aに垂直方向上方側から載置可能とされる。苗トレイTを載置板30に載置した後は、前記と逆の動作によって、押え部46aを苗トレイT正面の側縁側に接当させる。なお、前記実施の形態にあっては、前記接当部46aは、1本の線材を折曲することによりトレイ押え46に一体形成されたものを例示したが、トレイ押えに別途溶接等によって固着したものであってもよい。
【0040】図8は、第2の実施の形態を示し、前記第1の実施の形態のものに対し、トレイ押え46に接当部を設けていなく、また、延出部46cが、左右方向外方に向かうに従って上方に移行するように傾斜状とされたものである。この実施の形態のものによると、苗トレイTの縦送り時のショックにより、押え部46aが浮き上がって側板31の縁部壁31aに延出部46cが乗り上がっても、延出部46cが傾斜状とされていることから、トレイ押え46は再び下に落ちるので、押え部46aが苗トレイT正面上から外れるのを防止できる。
【0041】この実施の形態においては、トレイ押え46を矢示F方向に引き上げた後、K方向に移動させることによって、押え部46aが苗トレイT正面から外される。図9は、第3の実施の形態を示し、第1の実施の形態における、延出部46c及び接当部46dを左右方向外方に向かうに従って上方に移行するように傾斜状とされたものである。
【0042】図10は第4の実施の形態を示し、第2の実施の形態における、延出部46cとつまみ部46eとの間に、縦向きの接当部46dを設けたものである。このものにあっては、つまみ部46eの遊端側を矢示L方向に引き上げて、該つまみ部46eの側板31との係合を外し、その後、トレイ押え46を矢示G方向に移動させると共に上方に引き上げ、さらに、反矢示G方向に移動させることによって、トレイ押え46が側板31の縁部壁31a上に乗せられる。
【0043】なお、前記移植機1において、苗載せ台28は左右方向に横送りされるよう構成されているが、前後方向又はその他の横方向に横送りさせるように構成してもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明の第1の技術的手段によれば、トレイ押え46の接当部46dが苗載せ台28の被接当部31aに接当することにより、トレイ押え46の押え部46aの浮き上がりが規制され、苗トレイTの縦送り時のショック等によって、トレイ押え46が苗トレイT正面上から外れるのが防止される。
【0045】また、第2の技術的手段によれば、押え部46aから、苗トレイTの側方に延出される部分が、苗トレイT側方に向かうにしたがって苗トレイTの正面から離反する方向Jに移行するように傾斜状とされているので、トレイ押え46の押え部46aが浮き上がって、苗載せ台28の、苗トレイT側方に位置する部分に乗り上げようとしても、前記傾斜状部分によってトレイ押え46が苗トレイTの正面側へと案内され、トレイ押え46が苗トレイT正面上から外れるのが防止される。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成10年(1998)2月18日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
【公開番号】 特開平11−225517
【公開日】 平成11年(1999)8月24日
【出願番号】 特願平10−35906