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【発明の名称】 苗載台横送りギヤケ−スの構造
【発明者】 【氏名】都田 洋三

【要約】 【課題】シンプルな構造でありながら、ギヤの位置マ−クを簡単に合致させることを目的とする。

【解決手段】ギヤケ−ス7に内装された変速ギヤの位置マ−ク21aを所定位置に合わせることによって、苗載台の横送り量を変速調節するようにした苗載台横送り機構において、ギヤケ−ス7に位置マ−ク21aを視認できる開口部を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】ギヤケ−スに内装された変速ギヤの位置マ−クを所定位置に合わせることによって、苗載台の横送り量を変速調節するようにした苗載台横送り機構において、該ギヤケ−スに該位置マ−クを視認できる開口部を設けたことを特徴とする苗載台横送りギヤケ−スの構造。
【請求項2】前記開口部は注油口であって、該注油口に設けた注油キャップに視認窓を設けたことを特徴とする請求項1に記載の苗載台横送りギヤケ−スの構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は苗載台横送りギヤケ−スの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】田植機における苗載台の横送り構造においては、苗の種類に対応して、苗載台の横送り量を調節することが行われている。横送り量の変更は、ギヤの変速によって行うが、この時、ギヤの位置マ−ク(タイミングマ−ク)が全て一致しないと変速できない構造になっている。
【0003】従来は、外からでは位置マ−クの位置が全く判らなかったので、変速位置を植付爪を手動で動かしながら捜す必要があり、時間と労力とを要していた。また、場合によっては、位置マ−クを確認するためにケ−スを分解する必要もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来における不具合を解決するべく創案されたものであって、シンプルな構造でありながら、ギヤの位置マ−クを簡単に合致させることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明が採用した技術手段は、ギヤケ−スに内装された変速ギヤの位置マ−クを所定位置に合わせることによって、苗載台の横送り量を変速調節するようにした苗載台横送り機構において、該ギヤケ−スに該位置マ−クを視認できる開口部を設けたことを特徴とするものである。
【0006】好ましくは、前記開口部は注油口であって、該注油口に設けた注油キャップに視認窓を設けたことを特徴とするものである。また、位置マ−クは何らかの基準に合致することでギヤ変速可能なように所望のギヤに予め設定して設けてあり、例えば、ギヤケ−スに設けたケ−ス側の位置マ−ク、ケ−スの構成体(例えばボルト)、視認窓に対する位置関係、ギヤのキ−等に位置マ−クを合致させることでギヤ変速を行うようにすればよい。一例では、前記位置マ−クは、横送り軸を構成する回転螺旋軸の端部に設けた伝動ギヤに設けてあり、ギヤケ−スには該伝動ギヤに対応する部位に位置して位置マ−ク視認開口部が設けてある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態について図1乃至図3に基づいて詳細に説明する。図1は乗用田植機の側面図であって、走行機体1の後部には植付部2がリンク機構3を介して昇降自在に装着されている。植付部2において、プランタケ−ス4の後部には植付杆5が装着され、上方には往復横送りされる苗載台6が前高後低状に設けてあり、植付杆5の回動により苗載台6に載置された苗を単位植付株毎に掻き取って圃場に植え付けるようになっている。
【0008】図中、符号7はギヤケ−スであって、ギヤケ−ス7には複数のギヤ群を有する変速機構が内装されており、変速機構によって横送り軸を構成する回転螺旋軸8の回転速度を変更するようにしている。回転螺旋軸8には図示しない横送り機構が設けてあり、苗載台6は回転螺旋軸8に沿う横送り機構の螺進退で回転螺旋軸8の長さ方向に沿って左右に移動するようになっている。
【0009】図2に示すように、変速機構は、複数の従動ギヤ9a、9b、9c、9dを有する従動軸9と、複数の変速ギヤ10a、10b、10c、10dを遊装してなる変速軸10と、複数の変速ギヤ10a、10b、10c、10dを選択固定する変速シフタ11を有している。
【0010】ベアリング12によって回転自在に支持されている回転螺旋軸8の端部には伝動ギヤ13が固定されており、伝動ギヤ13は従動軸9に設けた従動ギヤ9aと噛合している。従動軸9および変速軸10は共にベアリング12によって回転自在に支持されており、従動軸9の従動ギヤ9a、9b、9c、9dと変速軸10の複数の変速ギヤ10a、10b、10c、10dとは互いに噛合可能となっている。
【0011】変速シフタ11は、変速軸10に長さ方向に延出して設けたスライド溝を摺動するスライドキ−14と、変速操作軸15と、スライドキ−14と変速操作軸15とを連結する連結体16とからなり、把手17を持って変速操作軸15を軸方向に移動させることでスライドキ−14を移動させて所望の変速ギヤを選択するようにしている。
【0012】変速操作軸15の外周面には複数のデテント溝15a、15b、15c、15dが設けてあり、変速シフタ11によって変速操作軸15を軸方向に移動させて所望の変速ギヤを選択し、かかる変速ギヤに対応するデテント溝にデテントボ−ル18を嵌入させ、ボルト19でデテントボ−ル18を溝内に固定して変速操作軸15の軸方向の移動を規制する。
【0013】ギヤケ−ス7は、変速機構を内装するケ−ス本体7aと、ケ−ス本体7aの側面を被覆するケ−スカバ−7bとからなり、ケ−スカバ−7bはボルトによってケ−ス本体7aに着脱自在に装着される。ケ−スカバ−7bの回転螺旋軸8の端部の伝動ギヤ13に対応する部位には開口部が形成されており、該開口部には注油キャップが20が脱着自在に設けてある。開口部は複数のギヤ群の上方に位置しており、ギヤ群に良好に注油できるようになっている。注油キャップ20には窓部20aが形成されていると共に、伝動ギヤ13の面部には位置マ−ク21aが設けてあり、窓部20aを介して位置マ−ク21aを視認できるようになっている。
【0014】窓部20aは透光性部材から構成されるが、注油キャップ20自体を透明な材質で構成してもよい。尚、注油キャップ20自体が非透光性部材で形成されている場合であっても、注油キャップ20を取り外すことで、開口部より位置マ−ク21aを視認することができる。
【0015】ケ−スカバ−7bには、該開口部に近接して位置マ−ク21bが設けてあり、ギヤ側の位置マ−ク21aをケ−ス側の位置マ−ク21bに一致させることでギヤ変速をするように構成されている。また、位置マ−ク21aを設けるギヤは回転螺旋軸8の端部の伝動ギヤ13に限定されるものではなく、要は、位置マ−クを所定位置に合わせることでギヤ変速が可能なように予め組立て構成すると共に、該位置マ−クに対応する部位に位置マ−ク視認用の開口部を設けたものであればよい。
【0016】ギヤに設けた位置マ−ク21aを合わせる対象は、ケ−ス7に設けたケ−ス側位置マ−ク21bに限定されるものではなく、ケ−ス7を構成する部材、例えばボルトを位置マ−クに兼用したり、窓部20aに対する位置関係で決定したり、ギヤのキ−22に合わせたりするものであってもよい。尚、ギヤケ−ス7の構成は特には限定されず、ケ−ス本体7aとケ−スカバ−7bとから構成するものであっても、あるいは全体を一体で形成したものであってもよい。
【0017】
【発明の効果】本発明は、ギヤケ−スに内装された変速ギヤの位置マ−クを所定位置に合わせることによって、苗載台の横送り量を変速調節するようにした苗載台横送り機構において、該ギヤケ−スに該位置マ−クを視認できる開口部を設けたことを特徴とするので、ギヤケ−スの外からでも変速のタイミングが容易に判り、植付爪を手動で動かしながら変速位置を模索する必要がなく、またギヤケ−スのカバ−を外すことなく変速位置を視認することができ、速やかかつ容易に苗載台の横送り変速を行うことができる。
【0018】請求項2に記載したものにおいては、注油口が位置マ−ク視認用の開口部を兼用するので、別途窓部を設けることがなく、構成がシンプルであると共に、コスト的にも良好である。
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成10年(1998)1月14日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 昭治
【公開番号】 特開平11−196634
【公開日】 平成11年(1999)7月27日
【出願番号】 特願平10−17776