| 【発明の名称】 |
農作業機 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤田 佳久
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| 【要約】 |
【課題】単一のセンサを二つの制御に利用できるようにして、部品の兼用化を図る。
【解決手段】走行機体3に対してローリング作動可能な苗植付装置Aに、ローリングセンサ36を取付け、このローリングセンサ36の検出結果を利用して、植付作業中であれば苗植付装置Aを設定角に維持するローリング制御を行い、路上走行等の非作業中においては、設定角になれば警報装置28を作動させて、警報制御を行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 姿勢変更自在に対地作業装置を走行機体に装着するとともに、前記対地作業装置の基準状態からの変化を検出する状態検出手段を設け、前記状態検出手段の検出結果に基づいて作業装置の姿勢を制御する姿勢制御モードと、前記状態検出手段で走行機体の基準姿勢からの姿勢変化を検出するとともに姿勢変化が大きくなれば警報装置を作動させるように構成してある警報制御モードとを有し、両モードを切り換えるモード切換手段に対する選択結果に基づいて姿勢制御モードと警報制御モードとの一方を実行する制御手段を設けてある農作業機。 【請求項2】 前記状態検出手段がローリング作動を検出するものであり、前記状態検出手段のローリング作動検出結果に基づいて前記対地作業装置のローリング姿勢を所定姿勢に維持するローリング制御を行うべく構成してある請求項1記載の農作業機。 【請求項3】 前記姿勢制御モードが、対地作業装置を昇降自在に走行機体に装着するとともに、前記対地作業装置に対して揺動自在な接地センサの接地圧変動に基づく基準姿勢からの変動結果に基づいて、接地センサの対地作業装置に対する姿勢を基準姿勢に維持するように対地作業装置を昇降作動させる昇降制御手段を設け、前記対地作業装置の走行機体前後方向での基準状態からの変化を検出する状態検出手段を設け、前記状態検出手段の対地作業装置の機体前後方向での検出結果に基づいて前記昇降制御手段を補正する昇降補正制御モードを備えたものである請求項1記載の農作業機。 【請求項4】 前記昇降補正制御モードを達成する手段が、前記対地作業装置を昇降自在に走行機体に連結する四連リンク機構のリンク比を変更するものである請求項3記載の農作業機。 【請求項5】 前記昇降補正制御モードを達成する手段が、前記接地センサの対地作業装置に対する基準姿勢を変更するものである請求項3記載の農作業機。 【請求項6】 前記モード切換手段が、農作業機が作業状態であるか又は非作業状態であるかを検出して制御手段に切換情報を提供するものである請求項1記載の農作業機。 【請求項7】 前記モード切換手段が、作業クラッチの入り切り状態を検出するものである請求項1記載の農作業機。 【請求項8】 前記モード切換手段が、走行変速位置を検出するものである請求項6記載の農作業機。 【請求項9】 前記対地作業装置に前記状態検出手段を取付け、前記対地作業装置を走行機体に対して所定の姿勢に固定する固定手段を備えている請求項1記載の農作業機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、姿勢変更(例えば、ローリング姿勢又は昇降姿勢)自在に対地作業装置を走行機体に装着するとともに、対地作業装置を姿勢制御可能に構成されている田植機等の農作業機に関する。 【0002】 【従来の技術】上記した対地作業装置を姿勢制御可能に構成されている農作業機において、例えば、姿勢制御の一形態としてローリング制御を行う場合には、対地作業装置にローリングセンサを取り付けて、このローリングセンサの検出結果に基づいて対地作業装置を設定ローリング角に維持するように姿勢制御を行っている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記のような構成のものにおいては、ローリングセンサはローリング制御時に使用されるだけであるので、機器構成の面で肥大化に繋がり易く、部品間の有効活用を検討してみる価値もある。 【0004】本発明の目的は、対地作業装置の姿勢制御に用いられる状態検出手段の有効活用を図らんとする点にある。 【0005】 【課題を解決するための手段】〔構成〕請求項1にかかる本発明の特徴構成は、姿勢変更自在に対地作業装置を走行機体に装着するとともに、前記対地作業装置の基準状態からの変化を検出する状態検出手段を設け、前記状態検出手段の検出結果に基づいて作業装置の姿勢を制御する姿勢制御モードと、前記状態検出手段で走行機体の基準姿勢からの姿勢変化を検出するとともに姿勢変化が大きくなれば警報装置を作動させるように構成してある警報制御モードとを有し、両モードを切り換えるモード切換手段に対する選択結果に基づいて姿勢制御モードと警報制御モードとの一方を実行する制御手段を設けてある点にあり、その作用効果は次の通りである。 〔作用〕モード切換手段によって、姿勢制御モードに設定した場合には、状態検出手段は姿勢制御における検出センサとして対地作業装置の基準状態からの変化を検出する。一方、警報制御モードに設定した場合には、状態検出手段は警報制御における検出センサとして対地作業装置の基準状態からの変化を検出する。 〔効果〕これによって、状態検出手段を兼用化できるとともに、姿勢制御を必要とする作業時と、例えば、警報制御を特に必要とする路上走行時等の非作業時にも状態検出手段を機能させることができる。しかも、警報装置を作動させる構成を採ることによって、転倒防止関連の対策コストの低減に寄与できる。 【0006】〔構成〕請求項2にかかる本発明の特徴構成は、請求項1にかかる特徴構成において、前記状態検出手段がローリング作動を検出するものであり、前記状態検出手段のローリング作動検出結果に基づいて前記対地作業装置のローリング姿勢を所定姿勢に維持するローリング制御を行うべく構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。 〔作用効果〕ローリング作動を検出して対地作業装置のローリング制御に利用できるとともに、走行機体の左右方向等への転倒防止にかかる警報制御にも利用できる。これによって、状態検出手段を兼用化できるとともに、姿勢制御を必要とする作業時と、例えば、警報制御を特に必要とする路上走行時等の非作業時にも状態検出手段を機能させることができる。しかも、警報装置を作動させる構成を採ることによって、転倒防止関連の対策コストの低減に寄与できる。 【0007】〔構成〕請求項3にかかる本発明の特徴構成は、請求項1にかかる特徴構成において、前記姿勢制御モードが、対地作業装置を昇降自在に走行機体に装着するとともに、前記対地作業装置に対して揺動自在な接地センサの接地圧変動に基づく基準姿勢からの変動結果に基づいて、接地センサの対地作業装置に対する姿勢を基準姿勢に維持するように対地作業装置を昇降作動させる昇降制御手段を設け、前記対地作業装置の走行機体前後方向での基準状態からの変化を検出する状態検出手段を設け、前記状態検出手段の対地作業装置の機体前後方向での検出結果に基づいて前記昇降制御手段を補正する昇降補正制御モードを備えたものである点にあり、その作用効果は次の通りである。 〔作用効果〕対地作業装置の昇降制御については、接地センサの検出結果に基づいてその接地センサを基準姿勢に維持するように対地作業装置が昇降して行われる。このような昇降制御において、走行機体の対圃面姿勢が所定姿勢に維持されている場合には、適正な昇降制御を行うことができる。これに対して、走行機体が耕盤の凹凸によって前下がり姿勢等に変化すると、これに連れて対地作業装置も圃面に対して姿勢を変化させる。そうすると、対地作業装置に対して決まった姿勢に維持されるように昇降制御が行われるので、接地センサの姿勢も基準姿勢より変化したものになっている。この状態では、接地センサが基準姿勢より外れた状態を新たな基準として制御が行われるので、何らかの修正を施す必要がある。そこで、対地作業装置の走行機体前後方向にかかる傾斜を検出する状態検出手段を設け、モード切換手段によって昇降補正制御モードを選定すると、この状態検出手段の検出結果に基づいて補正を加えて接地センサの姿勢を基準姿勢に戻すことができる。一方、警報制御モードに切り換えると、この状態検出手段の検出結果に基づいて対地作業装置の姿勢が基準姿勢から大きく外れると警報装置を作動させて転倒防止措置を施すように作業者に報知する。 〔効果〕これによって、昇降制御の適正な作動が確保できるとともに、状態検出手段の兼用化によって、転倒防止措置にも役立たせることができる。 【0008】〔構成〕請求項4にかかる本発明の特徴構成は、請求項3にかかる特徴構成において、前記昇降補正制御モードを達成する手段が、前記対地作業装置を昇降自在に走行機体に連結する四連リンク機構のリンク比を変更するものである点にあり、その作用効果は次の通りである。 〔作用効果〕四連リンク機構のリンク比を変更することによって、接地センサを対地作業装置と一体で走行機体に対する姿勢を変更することができ、接地センサの対圃面姿勢を変更することができる。したがって、走行機体の前後傾斜姿勢が変化しても、その分だけリンク比を変更することによって、修正することができ、接地センサの接地姿勢を基準姿勢に維持することができる。 【0009】〔構成〕請求項5にかかる本発明の特徴構成は、請求項3にかかる特徴構成において、前記昇降補正制御モードを達成する手段が、前記接地センサの対地作業装置に対する基準姿勢を変更するものである点にあり、その作用効果は次の通りである。 〔作用効果〕対地作業装置に対する接地センサの姿勢を変更して新たな姿勢を基準姿勢とできるので、走行機体が機体前後方向に傾斜しても昇降制御を適正に行うことができる。この場合の具体的手段としては、状態検出手段の検出結果に基づいて、接地センサの基準姿勢を設定する設定器等の設定値に補正を加えて行う方法が一般的である。 【0010】〔構成〕請求項6にかかる本発明の特徴構成は、請求項1にかかる特徴構成において、前記モード切換手段が、農作業機が作業状態であるか又は非作業状態であるかを検出して制御手段に切換情報を提供するものである点にあり、その作用効果は次の通りである。 〔作用効果〕制御モードと農作業機の状態とが密接に関連するので、モード切換手段として作業状態を検出するもので構成し、これによって、モード切換手段が農作業機の作業状態であることを検出すれば、姿勢制御モードに設定され、非作業状態であることを検出すれば、警報制御モードに切り換えることができる。 【0011】〔構成〕請求項7にかかる本発明の特徴構成は、請求項1にかかる特徴構成において、前記モード切換手段が、作業クラッチの入り切り状態を検出するものである点にあり、その作用効果は次の通りである。 〔作用効果〕農作業機が作業状態であることを明確に示す作業クラッチの状態を検出することによって、直接的に作業状態を知ることができ、その状態に応じて制御モードを切り換えることができる。これによって、モード切換手段が農作業機の作業状態であることを検出すれば、姿勢制御モードに設定され、非作業状態であることを検出すれば、警報制御モードに切り換えることができる。 【0012】〔構成〕請求項8にかかる本発明の特徴構成は、請求項1にかかる特徴構成において、前記モード切換手段が、走行変速位置を検出するものである点にあり、その作用効果は次の通りである。 〔作用効果〕農作業機が作業状態であることを間接的に示す走行変速位置を検出することによって作業状態を知ることができ、その状態に応じて制御モードを切り換えることができる。例えば、低速前進走行状態であれば作業走行時であり、高速前進走行状態であれば路上走行等の非作業時であると判断できる。これによって、モード切換手段が農作業機の作業状態であることを検出すれば、姿勢制御モードに設定され、非作業状態であることを検出すれば、警報制御モードに切り換えることができる。 【0013】〔構成〕請求項9にかかる本発明の特徴構成は、請求項1にかかる特徴構成において、前記対地作業装置に前記状態検出手段を取付け、前記対地作業装置を走行機体に対して所定の姿勢に固定する固定手段を備えている点にあり、その作用効果は次の通りである。 〔作用効果〕固定手段によって、対地作業装置を走行機体に対して一定の姿勢に規制することができ、状態検出手段を対地作業装置に設けていても、走行機体の状態を検出することができる。したがって、警報制御時にもこの状態検出手段を利用できる。しかも、固定手段を解除すれば、対地作業装置の走行機体に対する相対姿勢変化による姿勢制御時にも状態検出手段として利用できるのである。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、駆動型の前後車輪1、2を備えた走行機体3の前部にエンジン4を搭載する。この走行機体3の後部にエンジン4からの動力が伝えられる静油圧式の無段変速装置5、及び、ミッションケース6を配置する。走行機体3の中央部に運転座席7を配置し、走行機体3の後端部に対しリフトシリンダ8で駆動昇降するリンク機構9を介して前後向き姿勢の軸芯Y周りでローリング自在に作業装置としての苗植付装置Aを連結して乗用型の田植機を構成する。 【0015】ステアリングハンドルを支持するハンドルポストに前後進変速用レバー19を設けるとともに、運転座席7の右側に後記する昇降レバー10を設けて、操作構造を構成している。運転座席7の右側部に苗植付装置Aの昇降制御と植付クラッチ(作業クラッチの一例)53の入り切り操作とを行う昇降レバー10を備え、機体前部位置にはステアリングハンドル11を備えている。又、植付クラッチ53は、前記ミッションケース6に内蔵され、このミッションケース6から苗植付装置Aに対して動力を伝える伝動軸12が決まった回転位相にある場合にのみ切り操作を許容して苗植付装置Aの植付アーム(後述する)が圃場面Sとの接触を回避した姿勢で動力を遮断するよう構成されている。 【0016】前記苗植付装置Aはマット状苗Wを載置する苗載せ台13、前記伝動軸12からの動力が伝えられる左右一対の伝動ケース14,14、この伝動ケース14からチェーンケース15を介して伝えられる動力で回転するロータリケース16、このロータリケース16に一対ずつ備えられた植付アーム17、センタフロート18Cと、このセンタフロート18Cの両側部に2つずつ配置されたサイドフロート18S,18Sとで成る接地フロート18(図6〜図9を参照)夫々を備えて10条植用に構成されると共に、施肥装置Bを備え、作業時には苗載せ台13に載置されたマット状苗Wの下端から苗を植付アーム17に備えた植付爪が1株ずつ切出して圃場面に植え付けると同時に、施肥装置Bが植付けた苗の近傍の圃場面下に肥料を供給するよう構成されている。 【0017】図2に示すように前記リンク機構9は上部のトップリンク9Tと下部のロアーリンク9Lとを備えて成り、このリンク機構9の後端位置の縦フレーム9Vの下端のローリングボス21に対して前記ローリング軸芯Y周りでローリング自在に苗植付装置Aが支持されている。つまり、ローリングボス21に対してローリング自在に主フレーム22が支持され、この主フレーム22の左右両端部に縦向き姿勢の第1軸芯X1,X1周りで揺動自在に支持アーム23,23を備え、夫々の支持アーム23,23の外端部に対してブラケット24,24を介して縦向き姿勢の第2軸芯X2,X2周りで揺動自在にツールフレーム25,25を備え、左右のブラケット24,24に対して左右の支柱状フレーム26,26を備え、左右のツールフレーム25,25に対して前記伝動ケース14,14と、前記5つのチェーンケース15と、分割自在に構成された左右の苗載せ台13と、前記5つの接地フロート18とが支持されている。そして、この苗植付装置Aは左右一対の分割物に分割し、第1軸X1芯周りで支持アーム23を後方に揺動させると同時に、第2軸芯X2周りでツールフレーム25を回動させることによって格納姿勢に切換得るように構成されている(具体的な作動は後述する)。 【0018】縦フレーム9Vの上部位置に対してフレーム30を介して横向き姿勢のネジ軸31を支持する。ネジ軸31を正逆両方向に駆動するアクチュエータとしてローリングモータ32と、ネジ軸に螺合する移動部材33とを備え、この移動部材33と左右の支柱状フレーム26との間に、延長ロッド34と、ローリングバネ35とを介装する。これらの部材によって、ローリングモータ32の駆動力によって苗植付装置Aを駆動ローリングできるように構成してある。図 に示すように、支柱状フレーム26に重力式センサを取付け、機体左右方向への苗植付装置Aの作動を検出するローリングセンサ36に構成する。このローリングセンサ36の検出結果に基づいて苗植付装置Aをローリング制御する。 【0019】図3に示すように、苗植付装置Aに横向き支持された植付深さ調節軸38から後方に支持アーム39を延設する。センタフロート18Cは、支持アーム39の先端位置に、横向き姿勢の軸芯P周りで揺動自在に支持される。植付深さ調節軸38から前方に向けて屈折リンク部材40を延設する。その屈折リンク部材40の前端部にフロート18Cの前部を支持し、泥面より接地反力を受けて屈折リンク部材40の伸縮によってセンタフロート18Cを横向き姿勢の軸芯P周りで揺動自在に支持する。 【0020】支持アーム39に対して横向き姿勢の操作軸41周りで揺動自在に箱型の取付フレーム37を支持するとともに、この取付フレーム37にポテンショメータ型のフロートセンサ42を取付固定する。取付フレーム37内にはギヤ機構が設けてあり、ギヤ機構が操作軸41と連係されている。操作軸41と一体回転する操作アーム41Aとセンタフロート18Cに固定した固定アーム43とを操作ロッド44で四連リンク式に連結し、センタフロート18Cの軸芯P回りの上下揺動作動を操作軸41、ギヤ機構を介してフロートセンサ42で計測する。植付深さ調節軸38に固設した部材45と取付フレーム37とに亘ってロッド46を備える。植付深さ調節軸38を回動操作して植付深さを調節する場合に、支持アーム39が揺動作動しても、フロートセンサ42の計測基準値が変更しないように、固定アーム43によって取付フレーム37を逆回転させている。 【0021】植付深さ調節軸38に固設された調節アーム47の先端とチェーンケース15に上下揺動自在に支持される天秤部材48の一端とを連結する。この天秤部材48の他端とセンタフロート18Cの前端ブラケットとの間に圧縮コイル型の感知バネ49を介装する。植付深さ調節軸38の回動操作時にもセンタフロート18Cの苗植付装置Aに対する揺動姿勢を一定に維持する限りは感知バネ49の付勢力を変化させないように構成されている。 【0022】図4に示すように制御系が構成され、この制御系ではマイクロプロセッサを備えた制御装置56に対して、ダイヤル57Aで操作されるポテンショメータ型の感度設定器57からの信号、前記フロートセンサ42からの信号、ダイヤル58Aで操作されるポテンショメータ型のローリング角設定器58からの信号、前記ローリングセンサ36からの信号を入力する系が形成される。この入力系に投入された信号は、制御装置56から前記リフトシリンダ8に対する電磁操作型の制御弁59に対する信号、前記ローリングモータ32に対するドライバ60に対する信号として出力される。 【0023】つまり、植付走行時において、センタフロート18Cが接地反力を受けて軸芯P回りで上下揺動作動すると、センタフロート18Cの苗植付装置Aに対する感度設定器57で設定された目標姿勢に維持されるようリフトシリンダ8を駆動して苗植付装置Aの昇降を行い、苗植付装置Aの昇降制御を行う。ローリング角設定器58が水平位置に設定されている場合には、左右外端のサイドフロート18S,18Sが等しいレベルに維持される状態を制御目標としてローリングモータ32を駆動して苗植付装置Aをローリング作動させ、苗植付装置Aのローリング制御を行う。尚、感度設定器57のダイヤル57Aを「敏」の側に操作するほどセンタフロート18Cの目標姿勢を前下がり側に変更して前記感知バネ49からフロート18Cに作用する付勢力を低下させてフロート18Cでの感知性能を高め、逆に、「鈍」の側に操作するほどセンタフロート18Cの目標姿勢を前上がり側に変更して前記感知バネ49からフロート18Cに作用する付勢力を高めてフロート18Cでの感知性能を低下させるものとなっている。更に、ローリング角設定器58のダイヤル58Aを水平位置から外れた位置に設定した場合には、ローリングセンサ36の検出値がダイヤル58Aでの設定角に対応するよう制御が行われるものとなっている。 【0024】この田植機では苗植付装置Aの左右方向での中央位置で5条ずつに2つの分割物AL,ARに分割自在に構成してある。つまり、植付作業中においては苗植付装置Aを分割する以前の結合状態に維持する作業姿勢と、分割する格納姿勢に切り換えることができる。図6乃至図9に示すように、苗植付装置Aの各部位は左右の分割物を連結する状態と分離を許す状態に構成される。図2に示すように、第1軸芯X1,X1周りで回動する支持アーム23,23の後端側を走行機体3の内方に向けて揺動させるアクチュエータ(図示せず)を備える。支持アーム23,23の揺動と連動して、第2軸芯X2,X2周りでツールフレーム25,25に支持された系を支持アーム23,23の回動量の2倍の量を逆方向に、即ち、その左右外端部が走行機体3の前方に向かう側に回動させる連動機構(図示せず)を備えている。 【0025】このような構成から苗植付装置Aを格納姿勢に切換る場合には、昇降レバー10への操作で苗植付装置Aを上限まで上昇させ、図6に示す如く苗載せ台13を左側の端部位置に送って停止する。次に、ロック機構(図示せず)のロックを解除した後に、分割された右側の分割苗載せ台13Rを図7に示すように、右側の移動端まで移動させる(制御動作は詳述せず、又、この状態では左右の分割苗載せ台13R,13L夫々の間隔は約30センチメートルに達する)。 【0026】この後、前記アクチュエータを格納側に駆動することで図8に示すように、第1軸芯X1,X1周りでの回動で支持アーム23,23の後端側が走行機体3の内方に向けて揺動すると同時に、第2軸芯X2,X2周りでツールフレーム25,25に支持された系が支持アーム23,23の回動速度の2倍の速度で逆方向に、即ち、その左右外端部が走行機体3の前方に向かう側に回動して図9に示す格納姿勢に達する。この格納姿勢では左右夫々の分割苗載せ台13L,13Rが走行機体3の側に接近すると共に、その上端縁同士が近接状態で平行する姿勢に達するので苗植付装置A全体の重量を走行機体3の側に寄せて田植機全体の重量バランスを向上させると共に、苗植付装置Aの横方向への寸法を縮小するものとなる。そして、この格納姿勢の苗植付装置Aを作業姿勢へ復元操作する際にはアクチュエータを逆方向に駆動することで済むものとなっている。 【0027】次に、上記ローリングセンサ36を使用して走行機体3の転倒防止を図る制御について説明する。まず、上記したローリングセンサ36を使用して苗植付装置Aのローリング制御について説明したが、このローリング制御モードをここでは姿勢制御モードと称する。次に、これから説明する転倒防止を図る制御モードを警報制御モードと称する。ここで説明する警報制御としては、機体左右方向での転倒防止の為の制御と機体前後方向での転倒防止の為の制御との二つの制御について言及する。まず、ローリング制御モードと警報制御モードとを切り換えるモード切換手段を設け、このモード切換手段として、スナップスイッチ等を利用した人為的モード切換手段20を設ける。図2に示すように、人為的切換手段でローリング制御モードより警報制御モードに切換え、ローリングセンサ36で走行機体3の傾斜角度を検出する。この傾斜角を検出する場合には、苗植付装置Aが走行機体3と一体的に作動するように、作業姿勢の状態で走行機体に対するローリング作動を規制する。つまり、図1に示すように、苗植付装置Aの前端より左右一対の腕27,27を延出するとともに、腕27,27を昇降リンク機構9のロアーリンク9L,9Lの下方に位置させる。昇降リンク機構9を昇降させると上昇限度位置において、腕27,27がロアーリンク9L,9Lに下方から接当して、分割される前の状態にある作業姿勢の苗植付装置Aの走行機体3に対する姿勢が決まる。ここに、腕27,27とロアーリンク9L,9Lとを苗植付装置Aの走行機体3に対する姿勢を固定する固定手段と称する。次に、走行機体3の左右傾斜角の転倒防止角を設定する為に、前記したローリング角設定器58を使用して行うが、別に転倒防止角設定器を設けてよい。ローリングセンサ36の検出角が設定角に到った場合には、作業者に知らせるべく警報装置28を作動させる。 【0028】上記した場合には、ローリングセンサ36を使用してローリング作動時の警報装置28を作動させる形態について説明したが、ローリングセンサ36を使用して走行機体3の走行中の走行機体前後方向での転倒防止を図る警報制御モードに使用してもよい。つまり、上記したように、苗載せ台13が分割されて図9に示すように機体前後方向に沿った状態となる。この場合には、支柱状フレーム26に取付られたローリングセンサ36は検出方向が走行機体前後方向に沿ったものになり、走行機体3の機体前後方向での転倒防止制御に使用することができる。以上のように、ローリングセンサ36を基準姿勢よりその変化した状態を捉える状態検出手段と称する。 【0029】ローリング制御モードと警報制御モードとを切り換える手段として人為的モード切換手段20を採用しているが、作業状態かまたは非作業状態かを検出して自動的に制御モードを切り換えるようにしてもよい。図4に示すように、苗植付装置Aを植付作業姿勢や上昇限に位置、或いは、上下中間位置との任意の高さに設定可能な昇降操作レバー10を設けてあるが、昇降操作レバー10が植付作業位置にあるか否かをレバーセンサ29で検出して、レバーセンサ29の検出結果に基づいてローリング制御モードと警報制御モードとを自動的に切り換えるようにしてもよい。ここにレバーセンサ29をモード切換手段と称する。モード切換手段として使用できるものとして、前後進状態を切り換え設定する前後進変速用レバー19の変速位置を検出するセンサ54を設け、この変速位置検出センサ54の検出結果によって作業状態か非作業状態かを判断し、モードを切り換える構成を採ってもよい。ここに変速位置検出センサ54をモード切換手段と称する。 【0030】〔別実施の形態〕 (1) 苗植付装置Aの姿勢制御と走行機体3の転倒防止にかかる警報制御とに姿勢制御用のセンサを兼用する別構成について説明する。上記実施例では、ローリングセンサ36を走行機体3の前後傾斜角を検出するセンサとして兼用利用する形態について説明したが、今度は走行機体3の前後傾斜角を検出する専用のピッチングセンサ50を設け、このピッチングセンサ50の検出結果を走行機体3の前後方向での転倒防止用の警報制御と、昇降補正制御モードを具体化する手段に利用する形態について説明する。昇降制御においては、苗植付装置Aの基準位置、例えば、チェーンケース15の前端底面とセンタフロート18Cの前端との間隔が一定となるようにセンタフロート18Cの揺動姿勢を基準姿勢となるように苗植付装置Aを昇降させて制御を行っている。つまり、接地圧が高まってセンタフロート18Cが前上がり姿勢になると、苗植付装置Aと圃面との間隔が近くなり過ぎていると考えられるので、苗植付装置Aを上昇させてセンタフロート18Cを圃面に沿った基準姿勢に戻すようにする。センタフロート18Cが前下がり姿勢になる場合には反対に苗植付装置Aを下降させる制御を行う。ここでは、センタフロート18Cを接地センサとして利用しているが、フロートとは別に、センサとして機能する小型の橇を設けてもよい。 【0031】以上記した昇降制御では、昇降リンク機構9を介して苗植付装置Aを取り付けている走行機体3の姿勢が対地に対して一定の姿勢であることが前提となっている。そこで、走行機体3の姿勢が基準姿勢より外れた場合には、次に記すような補正を施すようにする。つまり、図5(イ)に示すように、走行機体3が基準姿勢にある状態から、図5(ロ)に示すように、前下がり姿勢になると、センタフロート18Cは走行機体3とともに圃面に対して前下がり姿勢になる苗植付装置Aに対して一定の姿勢を維持しようとするので、前下がり状態で安定する。この状態では、植付深さ等が浅植え側に変化しているので、センタフロート18Cの基準姿勢を設定する昇降感度設定器57の設定値を制御装置56内のソフト上で補正して、苗植付装置Aを昇降作動させてセンタフロート18Cの圃面に対する姿勢を元の基準姿勢に戻すようにする。この補正後の姿勢が図5(ハ)に示してある。 【0032】この構成においては、センタフロート18Cの姿勢を苗植付装置Aに対して変更させて制御の補正を行ったが、次に、苗植付装置Aとセンタフロート18Cとを一体で走行機体3に対する相対姿勢の補正を行う構成について説明する。図4に示すように、苗植付装置Aを走行機体3に昇降自在に取り付けている四連リンク機構9における左右一対のトップリンク9T,9Tに、伸縮シリンダ51を介装して、伸縮シリンダ51の伸縮作動によって走行機体3に対する苗植付装置Aの姿勢を変更して、センタフロート18Cを基準姿勢に戻すようにする。したがって、補正の状態については図面に示してはいないが、走行機体3が前下がり姿勢になった場合には、伸縮シリンダ51を伸長させて苗植付装置A毎センタフロート18Cの姿勢を元に戻す。以上のように、補正に利用されたピッチングセンサ50を、前記したモード切換手段20によって、制御モードを警報制御モードに切り換えると、転倒防止用制御における走行機体3の傾斜角を検出する警報制御用のセンサとして兼用利用できる。このピッチングセンサ50の取付位置は、走行機体3だけでなく苗植付装置Aに取り付けてもよい。 【0033】(2)上記実施例においては、対地作業装置の一例として苗植付装置Aを挙げたが、他の作業装置である直播機等についても適用できる。状態検出手段としてローリングセンサ36を挙げてあるが、ピッチングセンサ50であってもよい。 (3)上記実施例においては、苗植付装置Aとして分割式のものを示したが、4条植えや6条植え等の比較的少数植えの田植機に本発明を適用する場合には、苗植付装置Aとして分割式ではない型を利用して次のような制御形態になる。図2に示すように、支柱状フレーム26に取り付けたローリングセンサ36の検出結果に基づいてローリング制御を行うとともに、警報制御を行う場合には、苗植付装置Aを上昇させて固定手段により苗植付装置Aと走行機体3とを一体化し、ローリングセンサ36の検出結果に基づいて機体左右方向へのローリング角が設定角を越えると警報装置28を作動させるようにする。この警報制御については先に記載した通りであり、苗植付装置Aが分割されない構成である点が異なるだけである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月26日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開平11−187718 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月13日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−359352 |
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